JPH09283428A - 位置検出装置及びそれに用いる位置検出用物体 - Google Patents
位置検出装置及びそれに用いる位置検出用物体Info
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- JPH09283428A JPH09283428A JP8114155A JP11415596A JPH09283428A JP H09283428 A JPH09283428 A JP H09283428A JP 8114155 A JP8114155 A JP 8114155A JP 11415596 A JP11415596 A JP 11415596A JP H09283428 A JPH09283428 A JP H09283428A
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 検出光学系の調整状態に鈍感で工程毎のオフ
セットの少ないアライメントを達成することができる位
置検出装置を得ること。 【解決手段】 予め形成されたマ−クを検出して、該マ
−クの位置を検出する装置において、マ−クの検出波長
をλ、マ−クの存在する媒体の屈折率をNとした時、前
記マ−ク段差dを Nd=(λ/4 )m (m=1,2,…) を満たす値近傍とすることを特徴としている。
セットの少ないアライメントを達成することができる位
置検出装置を得ること。 【解決手段】 予め形成されたマ−クを検出して、該マ
−クの位置を検出する装置において、マ−クの検出波長
をλ、マ−クの存在する媒体の屈折率をNとした時、前
記マ−ク段差dを Nd=(λ/4 )m (m=1,2,…) を満たす値近傍とすることを特徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は物体の位置を検出す
る際の位置検出装置及びそれに用いる位置検出用物体に
関するものであり、特に半導体ICやLSIを製造する
半導体投影露光装置のように物体(マスクやウエハ)の
像を観察してその位置を高精度に検出し、該検出情報に
基づいてマスクとウエハとの位置合わせを行う場合に好
適なものである。
る際の位置検出装置及びそれに用いる位置検出用物体に
関するものであり、特に半導体ICやLSIを製造する
半導体投影露光装置のように物体(マスクやウエハ)の
像を観察してその位置を高精度に検出し、該検出情報に
基づいてマスクとウエハとの位置合わせを行う場合に好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体技術の進展は近年ますます速度を
増しており、それに伴って微細加工技術の進展も著しい
ものがある。特にその中心の半導体投影露光装置を用い
た光加工技術は1MDRAMを境にサブミクロンの領域
に踏み込んだ。
増しており、それに伴って微細加工技術の進展も著しい
ものがある。特にその中心の半導体投影露光装置を用い
た光加工技術は1MDRAMを境にサブミクロンの領域
に踏み込んだ。
【0003】投影パターン像の解像力を向上させる手段
として半導体投影露光装置に対して過去行われてきたも
のとして、波長を固定して投影光学系のNAを大きくす
る手法や、露光波長をg線からi線、さらにはエキシマ
レ−ザの発振波長というようにより短波長化する手法等
がある。また最近では位相シフトマスクや変形照明等に
より、光露光による光加工の限界を広げる試みが行われ
ている。
として半導体投影露光装置に対して過去行われてきたも
のとして、波長を固定して投影光学系のNAを大きくす
る手法や、露光波長をg線からi線、さらにはエキシマ
レ−ザの発振波長というようにより短波長化する手法等
がある。また最近では位相シフトマスクや変形照明等に
より、光露光による光加工の限界を広げる試みが行われ
ている。
【0004】一方、解像力の向上に伴って、半導体投影
露光装置におけるウエハとレチクルを相対的に位置合わ
せするアライメントについても高精度化が必要とされて
いる。半導体投影露光装置は露光装置であると同時に位
置検出装置でもある。
露光装置におけるウエハとレチクルを相対的に位置合わ
せするアライメントについても高精度化が必要とされて
いる。半導体投影露光装置は露光装置であると同時に位
置検出装置でもある。
【0005】図3は従来行われている半導体投影露光装
置のアライメント用の位置検出光学系の構成を示したも
のである。ウエハ4の表面内に図に示したようにx、y
軸を取るが、本露光装置の位置検出系はx及びy方向が
同様なので、ここではy方向の計測について説明する。
ここで位置検出光学系(位置検出系)とは光源からマー
クの検出に到るまでの全ての光学系を総称した名称とす
る。
置のアライメント用の位置検出光学系の構成を示したも
のである。ウエハ4の表面内に図に示したようにx、y
軸を取るが、本露光装置の位置検出系はx及びy方向が
同様なので、ここではy方向の計測について説明する。
ここで位置検出光学系(位置検出系)とは光源からマー
クの検出に到るまでの全ての光学系を総称した名称とす
る。
【0006】不図示のHe-Ne レ−ザ−等の光源から出射
した光は、ファイバ−12を通して照明光学系11に導
かれる。光は偏光ビ−ムスプリッタ10により紙面に垂
直なS偏光成分が反射され、λ/4板7を透過して円偏光
に変換される。その後、光は結像光学系6、5、ミラー
30、投影露光光学系1を介し、xyz方向に駆動可能
なステ−ジ2の上に置かれたウエハ4上に作成されたマ
−ク31をケ−ラ−照明する。マ−ク31からの反射
光、あるいは散乱光は再び投影露光光学系1、ミラー3
0、結像光学系5、6を通過した後、λ/4板7を経て今
度は紙面内成分であるP偏光に変換される。P偏光に変
換されたため、光は偏光ビ−ムスプリッタ10を透過
し、結像レンズ8によってCCDカメラ等の光電変換素
子9上に前記マ−ク31の像を結像させる。該光電変換
素子9で検出された信号は画像処理されてマ−ク31の
中心位置が高精度で検出され、該検出値からステ−ジ2
を駆動してウエハ4の位置合わせが行われる。
した光は、ファイバ−12を通して照明光学系11に導
かれる。光は偏光ビ−ムスプリッタ10により紙面に垂
直なS偏光成分が反射され、λ/4板7を透過して円偏光
に変換される。その後、光は結像光学系6、5、ミラー
30、投影露光光学系1を介し、xyz方向に駆動可能
なステ−ジ2の上に置かれたウエハ4上に作成されたマ
−ク31をケ−ラ−照明する。マ−ク31からの反射
光、あるいは散乱光は再び投影露光光学系1、ミラー3
0、結像光学系5、6を通過した後、λ/4板7を経て今
度は紙面内成分であるP偏光に変換される。P偏光に変
換されたため、光は偏光ビ−ムスプリッタ10を透過
し、結像レンズ8によってCCDカメラ等の光電変換素
子9上に前記マ−ク31の像を結像させる。該光電変換
素子9で検出された信号は画像処理されてマ−ク31の
中心位置が高精度で検出され、該検出値からステ−ジ2
を駆動してウエハ4の位置合わせが行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の位置検
出系では本来同一であるべきマ−クの中心位置の検出が
各プロセスによって異なる、所謂工程間オフセットが存
在し、これに対し特に対策が抗じられていなかった。
出系では本来同一であるべきマ−クの中心位置の検出が
各プロセスによって異なる、所謂工程間オフセットが存
在し、これに対し特に対策が抗じられていなかった。
【0008】工程間オフセットが発生する要因は主に2
つある。第1はアライメントマ−クの段差構造の非対称
性、レジストの干渉等による検出波形の歪みによるもの
で、第2は位置検出系の調整状態に起因するものであ
る。
つある。第1はアライメントマ−クの段差構造の非対称
性、レジストの干渉等による検出波形の歪みによるもの
で、第2は位置検出系の調整状態に起因するものであ
る。
【0009】位置検出系が偏心コマ収差を持つ場合、検
出波形は以下のような原理で非対称になる。図4はその
模式図である。図4(a)は計測方向の断面の段差形状
を持ったマ−クを照明光41で照明した状態を示すもの
で、散乱光42a、42bは偏心コマを考慮すると図の
ように非対称となる。図4(b)は図4(a)の状態で
の基準マ−クの画像信号である。マ−クエッジ部からの
検出光はマ−ク中心に対して非対称な波形となる。
出波形は以下のような原理で非対称になる。図4はその
模式図である。図4(a)は計測方向の断面の段差形状
を持ったマ−クを照明光41で照明した状態を示すもの
で、散乱光42a、42bは偏心コマを考慮すると図の
ように非対称となる。図4(b)は図4(a)の状態で
の基準マ−クの画像信号である。マ−クエッジ部からの
検出光はマ−ク中心に対して非対称な波形となる。
【0010】位置検出系の調整には照明の問題もある。
画像処理を用いるアライメント光学系ではアライメント
マ−クをケ−ラ−照明することが多い。ケ−ラ−照明は
検出面を一様に照明する手法であるが、検出光学系の瞳
面の分布の一様性まで保証するものではない。実際には
位置検出系の瞳面に対し光源が偏心し、検出面に対する
照明光の入射角分布が非対称になり計測誤差を発生させ
る場合がある。
画像処理を用いるアライメント光学系ではアライメント
マ−クをケ−ラ−照明することが多い。ケ−ラ−照明は
検出面を一様に照明する手法であるが、検出光学系の瞳
面の分布の一様性まで保証するものではない。実際には
位置検出系の瞳面に対し光源が偏心し、検出面に対する
照明光の入射角分布が非対称になり計測誤差を発生させ
る場合がある。
【0011】図5(a)はy方向計測マ−ク31の鳥瞰
図、図5(b)は該マ−ク31をx方向から見た断面
図、図5(c)は観察される信号波形を示す。図中、3
2aをマ−クに対して垂直に入射する光、32bと32
cを垂直方向に対して角度が等しいが互いに方向の異な
る方向からの入射光とし、これらの光で段差構造を持っ
たマ−ク31を照明して位置検出を行うケ−スを考え
る。図のように照明光32bの強度が照明光32cの強
度より弱いとすると、マ−クを検出する時にマ−クエッ
ジ部の散乱光強度に差が発生し、正確な位置検出ができ
ない。マ−クの断面を完全に対称と仮定すれば、マ−ク
エッジからの散乱光の干渉条件の差は考慮しなくてよい
が、このように理想的な場合でも、照明光32cの方が
照明光32bよりも強度が強ければマ−クエッジ部での
光の散乱の様子が異なり、得られるマ−クの画像信号は
図5(C)に見られるように非対称となる。即ちマ−ク
自体が対称でも、照明条件が非対称だと検出する画像信
号の波形が歪んで、正確なマ−ク位置の検出が困難であ
る。勿論、照明光32bと照明光32cの強度が等しけ
れば対称性より、波形は完全に対称となる。
図、図5(b)は該マ−ク31をx方向から見た断面
図、図5(c)は観察される信号波形を示す。図中、3
2aをマ−クに対して垂直に入射する光、32bと32
cを垂直方向に対して角度が等しいが互いに方向の異な
る方向からの入射光とし、これらの光で段差構造を持っ
たマ−ク31を照明して位置検出を行うケ−スを考え
る。図のように照明光32bの強度が照明光32cの強
度より弱いとすると、マ−クを検出する時にマ−クエッ
ジ部の散乱光強度に差が発生し、正確な位置検出ができ
ない。マ−クの断面を完全に対称と仮定すれば、マ−ク
エッジからの散乱光の干渉条件の差は考慮しなくてよい
が、このように理想的な場合でも、照明光32cの方が
照明光32bよりも強度が強ければマ−クエッジ部での
光の散乱の様子が異なり、得られるマ−クの画像信号は
図5(C)に見られるように非対称となる。即ちマ−ク
自体が対称でも、照明条件が非対称だと検出する画像信
号の波形が歪んで、正確なマ−ク位置の検出が困難であ
る。勿論、照明光32bと照明光32cの強度が等しけ
れば対称性より、波形は完全に対称となる。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上述べてきたような非
対称な波形の発生による位置検出精度の悪化を除去する
ため、発明者は実験及びシミュレ−ションにより、前述
のアライメント用の位置検出光学系(スコ−プ)の調整
状態による検出波形の歪みが、ある特定のマ−ク段差に
対し鈍感となることを見出した。即ち検出用の光束の波
長をλ、マ−クの存在する媒体の屈折率をNとした時、
前記マ−ク段差dを 0.8×(λ/4)・m<N×d<1.2×(λ/4 )m (m=1,2,…) ・・・・・・・・・・・(1) を満たすことで、スコ−プの調整状態の影響を受けない
高精度な位置検出を可能としている。このような段差に
アライメントマ−クを構成することにより、工程間オフ
セットを軽減し、位置検出精度の向上を図っている。
対称な波形の発生による位置検出精度の悪化を除去する
ため、発明者は実験及びシミュレ−ションにより、前述
のアライメント用の位置検出光学系(スコ−プ)の調整
状態による検出波形の歪みが、ある特定のマ−ク段差に
対し鈍感となることを見出した。即ち検出用の光束の波
長をλ、マ−クの存在する媒体の屈折率をNとした時、
前記マ−ク段差dを 0.8×(λ/4)・m<N×d<1.2×(λ/4 )m (m=1,2,…) ・・・・・・・・・・・(1) を満たすことで、スコ−プの調整状態の影響を受けない
高精度な位置検出を可能としている。このような段差に
アライメントマ−クを構成することにより、工程間オフ
セットを軽減し、位置検出精度の向上を図っている。
【0013】
【発明の実施の形態】図1(a)は本発明の位置検出用
物体であり、その面上に設けたマ−クの断面図である。
これに対し位置検出光学系が偏心コマ等の収差を持つ場
合を考える。マ−クエッジ部からの検出光はマ−ク中心
に対して非対称な波形となるが、位置検出系のコマ収差
で発生する信号非対称性の値をシリコンエッチングウエ
ハ−の段差量に対して示したグラフが図4である。図4
の信号で一方のエッジの強度をa、もう一方のエッジの
強度をb、マ−ク全体の強度をcとして、評価値Eを、 E=(a−b)/c ・・・・・・・・(2) と定義すると、評価値Eは波形歪みを表すパラメ−タ−
となる。矩形段差構造を持つSiのアライメントマ−ク
の段差の高さdを幾つか変え、そのときの評価値Eを計
測した結果が図2である。同図で横軸は検出光の HeNe
レ−ザ−の波長λでmodulus を取った高さd、縦軸は評
価値Eである。検討の結果、評価値Eは図2(a)に示
すように周期関数的に変化することが実験及びシミュレ
−ションから確認された。
物体であり、その面上に設けたマ−クの断面図である。
これに対し位置検出光学系が偏心コマ等の収差を持つ場
合を考える。マ−クエッジ部からの検出光はマ−ク中心
に対して非対称な波形となるが、位置検出系のコマ収差
で発生する信号非対称性の値をシリコンエッチングウエ
ハ−の段差量に対して示したグラフが図4である。図4
の信号で一方のエッジの強度をa、もう一方のエッジの
強度をb、マ−ク全体の強度をcとして、評価値Eを、 E=(a−b)/c ・・・・・・・・(2) と定義すると、評価値Eは波形歪みを表すパラメ−タ−
となる。矩形段差構造を持つSiのアライメントマ−ク
の段差の高さdを幾つか変え、そのときの評価値Eを計
測した結果が図2である。同図で横軸は検出光の HeNe
レ−ザ−の波長λでmodulus を取った高さd、縦軸は評
価値Eである。検討の結果、評価値Eは図2(a)に示
すように周期関数的に変化することが実験及びシミュレ
−ションから確認された。
【0014】ここで本発明が着眼したのは位置検出光学
系の調整状態によらず、段差がλ/4の周期で評価値Eが
0になることである。
系の調整状態によらず、段差がλ/4の周期で評価値Eが
0になることである。
【0015】この理由は以下のように説明される。
【0016】図1(b)は1つのマ−ク部分を拡大した
ものである。マ−クエッジからの散乱光として左エッジ
の上部からの光を51、52、右エッジ上部からの光を
54、55、左エッジ下部からの光を53、右エッジ下
部からの光を56とする。同じエッジから出た光で光5
2、55は検出光学系の持つコマ収差等の収差の影響で
光51、54に対し、結像時それぞれ非対称な関係とな
る。
ものである。マ−クエッジからの散乱光として左エッジ
の上部からの光を51、52、右エッジ上部からの光を
54、55、左エッジ下部からの光を53、右エッジ下
部からの光を56とする。同じエッジから出た光で光5
2、55は検出光学系の持つコマ収差等の収差の影響で
光51、54に対し、結像時それぞれ非対称な関係とな
る。
【0017】ここで光51〜56のそれぞれの光の波面
をθを位相として U51= cosθ U54= cosθ U52= cos (θ+θCM) U55= cos (θ+θCM) U53= cos (θ+θCM+θD) U56= cos (θ+θD) ・・・・・(3) θCM:収差による位相ズレ θD :マ−ク段差による位相ズレ として表す。最終波形の評価量Eとして表した式(2) の
aは光51、52、53を、bは光54、55、56を
合成したものである。従って検出される波形信号の差a
−bは
をθを位相として U51= cosθ U54= cosθ U52= cos (θ+θCM) U55= cos (θ+θCM) U53= cos (θ+θCM+θD) U56= cos (θ+θD) ・・・・・(3) θCM:収差による位相ズレ θD :マ−ク段差による位相ズレ として表す。最終波形の評価量Eとして表した式(2) の
aは光51、52、53を、bは光54、55、56を
合成したものである。従って検出される波形信号の差a
−bは
【0018】
【数1】 で表される。
【0019】数値計算の結果が図1(c)で、2つの曲
線はコマ収差がλ/10 及びλ/20 に対応する。これに対
応する実験結果が図2(a)で両者はよい合致を示すこ
とが分かる。これらの曲線は一定の周期で0になること
が特徴で、ゼロクロスする点を用いるのが本発明の骨子
である。即ち、マ−クの段差部が存在する媒体の屈折率
をNとした時 0.8×(λ/4)・m<N×d<1.2×(λ/4 )m (m=1,2,…) ・・・・・・・・・・・(5) を満たす段差dのマ−クを用いることで、スコ−プの調
整状態に依存せず、常に対称な検出波形が得られ工程間
オフセット値が軽減できる。
線はコマ収差がλ/10 及びλ/20 に対応する。これに対
応する実験結果が図2(a)で両者はよい合致を示すこ
とが分かる。これらの曲線は一定の周期で0になること
が特徴で、ゼロクロスする点を用いるのが本発明の骨子
である。即ち、マ−クの段差部が存在する媒体の屈折率
をNとした時 0.8×(λ/4)・m<N×d<1.2×(λ/4 )m (m=1,2,…) ・・・・・・・・・・・(5) を満たす段差dのマ−クを用いることで、スコ−プの調
整状態に依存せず、常に対称な検出波形が得られ工程間
オフセット値が軽減できる。
【0020】Nは図1(a)のようにマ−クの上にレジ
ストが塗布されている状態ではレジスト60の屈折率で
ある。レジストの屈折率を 1.4、検出波長λをHeNe
レ−ザの波長とすれば、(5) 式を満たす段差dは 113nm
となる。
ストが塗布されている状態ではレジスト60の屈折率で
ある。レジストの屈折率を 1.4、検出波長λをHeNe
レ−ザの波長とすれば、(5) 式を満たす段差dは 113nm
となる。
【0021】これまでは位置検出光学系にコマ収差があ
る場合を例としたが、前述のように照明光が非対称にマ
−クを照射した場合も同様なことが生じる。図3の光学
系で瞳面に置かれたファイバ−端を偏心させ、照射角度
分布を非対称にした場合の段差量dと評価値Eの関係を
実験より求めた。得られた結果が図2(b)で、実線と
点線はそれぞれ偏心量を違えて実験した結果である。こ
れらの曲線も一定の周期で0になり、しかもゼロクロス
する点がコマ収差でゼロクロスする点と同じであること
が特徴である。従って(5) 式を満足する構造を用いるこ
とは複数の意味で効果がある。
る場合を例としたが、前述のように照明光が非対称にマ
−クを照射した場合も同様なことが生じる。図3の光学
系で瞳面に置かれたファイバ−端を偏心させ、照射角度
分布を非対称にした場合の段差量dと評価値Eの関係を
実験より求めた。得られた結果が図2(b)で、実線と
点線はそれぞれ偏心量を違えて実験した結果である。こ
れらの曲線も一定の周期で0になり、しかもゼロクロス
する点がコマ収差でゼロクロスする点と同じであること
が特徴である。従って(5) 式を満足する構造を用いるこ
とは複数の意味で効果がある。
【0022】ここまでは照明光としてHeNeレ−ザ−
の発振光という単色光について説明を行ったが、光源と
してハロゲンランプを用いてある程度の波長幅を持つブ
ロ−ド光をアライメント光として使用する場合も本発明
は同様に有効である。このときにはブロ−ド光の中心波
長が前述のλに対応する。
の発振光という単色光について説明を行ったが、光源と
してハロゲンランプを用いてある程度の波長幅を持つブ
ロ−ド光をアライメント光として使用する場合も本発明
は同様に有効である。このときにはブロ−ド光の中心波
長が前述のλに対応する。
【0023】これまで説明を行ってきたのはアライメン
トマ−クの縦構造として単純なアルミやシリコンの段差
に対応するものである。この構造はウエハ−表面のアル
ミやシリコン面といった反射率の高い一つの面でアライ
メント光をほとんど反射する単純なものである。図1
(a)の構造においてもホトレジスト60と空気との境
界面で反射光が存在するが、空気との境界面での反射は
アルミやシリコン面より反射率が一桁以上低いため、本
発明の条件が有効に働く。図6のように多層構造を持つ
アライメントマ−クの場合も、実質的にアライメント光
をほとんど反射する中間面61が(5) 式を満足していれ
ば、本発明で期待した効果を発揮することができる。
トマ−クの縦構造として単純なアルミやシリコンの段差
に対応するものである。この構造はウエハ−表面のアル
ミやシリコン面といった反射率の高い一つの面でアライ
メント光をほとんど反射する単純なものである。図1
(a)の構造においてもホトレジスト60と空気との境
界面で反射光が存在するが、空気との境界面での反射は
アルミやシリコン面より反射率が一桁以上低いため、本
発明の条件が有効に働く。図6のように多層構造を持つ
アライメントマ−クの場合も、実質的にアライメント光
をほとんど反射する中間面61が(5) 式を満足していれ
ば、本発明で期待した効果を発揮することができる。
【0024】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明では特定条
件を満足する矩形型段差構造を持つ位置検出マ−クを用
いることで、位置検出系の持つコマ収差や照明系の照射
光の偏心といった様々な調整上の不完全項目に対し鈍感
な位置検出光学系を実現できる。特に最近では位置合わ
せ精度が厳しくなったことで調整に要求される精度も上
がってきていることから、このように検出系の特徴を生
かしたマ−クを用いることは精度向上に大きく寄与す
る。これにより工程間オフセットの少ない位置検出が達
成され、位置検出精度を向上させることができる。
件を満足する矩形型段差構造を持つ位置検出マ−クを用
いることで、位置検出系の持つコマ収差や照明系の照射
光の偏心といった様々な調整上の不完全項目に対し鈍感
な位置検出光学系を実現できる。特に最近では位置合わ
せ精度が厳しくなったことで調整に要求される精度も上
がってきていることから、このように検出系の特徴を生
かしたマ−クを用いることは精度向上に大きく寄与す
る。これにより工程間オフセットの少ない位置検出が達
成され、位置検出精度を向上させることができる。
【図1】 (a)本発明の実施形態の段差構造を示す図 (b)マ−クの拡大図と散乱光の発生を示す図 (c)収差が存在した時の波形の歪みと段差量の関係
【図2】 段差量と評価量の関係を示す実験値
【図3】 本発明を適用する位置検出系の構成図
【図4】 (a)アライメントマ−クの構造と照明光、
回折光を示す図 (b)位置検出光学系に収差がある場合の検出信号
回折光を示す図 (b)位置検出光学系に収差がある場合の検出信号
【図5】 (a)アライメントマ−クと照明光、検出光
の鳥瞰図 (b)該マ−クをx方向から見た断面図 (c)該マ−クで観察される信号波形
の鳥瞰図 (b)該マ−クをx方向から見た断面図 (c)該マ−クで観察される信号波形
【図6】 多層構造のアライメントマ−ク
1 投影露光光学系 2 XYZ駆動ステ−ジ 3 ウエハチャック 4 ウエハ 5、6 検出光学系 7 λ/4板 8 結像光学系 9 光電変換素子 10 偏光ビ−ムスプリッタ 11 照明光学系 12 ファイバ− 30 ミラ− 31 アライメントマ−ク 32 照明光 34 マ−ク中心 41 照明光 42 エッジ散乱光 51〜56 エッジ散乱光 60 ホトレジスト
Claims (3)
- 【請求項1】 物体上に形成されたマ−クを照明系から
の光束で照明し、該マークの位置を検出光学系を利用し
て検出する位置検出装置において、該照明系からの光束
の波長をλ、該マ−クの存在する媒体の屈折率をNとし
た時、該マ−クの段差dが 0.8×(λ/4)・m<N×d<1.2×(λ/4 )
m (m=1,2,…) を満たすことを特徴とする位置検出装置。 - 【請求項2】 物体上に形成されたマ−クの位置を波長
λの光を用いて位置検出装置で検出する位置検出用物体
において、前記マ−クの存在する媒体の屈折率をNとし
た時、前記マ−ク段差dが 0.8×(λ/4)・m<N×d<1.2×(λ/4 )
m (m=1,2,…) を満たすことを特徴とする位置検出用物体。 - 【請求項3】 多層構造の物体に形成されたマ−クの位
置を波長λの光を用いて位置検出装置で検出する位置検
出用物体において、該多層構造の前記マ−クで前記波長
λの光束を反射する層での段差をd、該dの段差におけ
る媒体の屈折率をNとした時、Nとdが 0.8×(λ/4)・m<N×d<1.2×(λ/4 )
m (m=1,2,…) という関係を満たすことを特徴とする位置検出用物体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8114155A JPH09283428A (ja) | 1996-04-11 | 1996-04-11 | 位置検出装置及びそれに用いる位置検出用物体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8114155A JPH09283428A (ja) | 1996-04-11 | 1996-04-11 | 位置検出装置及びそれに用いる位置検出用物体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09283428A true JPH09283428A (ja) | 1997-10-31 |
Family
ID=14630535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8114155A Pending JPH09283428A (ja) | 1996-04-11 | 1996-04-11 | 位置検出装置及びそれに用いる位置検出用物体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09283428A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11184069A (ja) * | 1997-12-22 | 1999-07-09 | Canon Inc | 半導体露光方法及び装置とそれに用いるレクチル |
JP2000182951A (ja) * | 1998-12-17 | 2000-06-30 | Canon Inc | 半導体露光方法及び装置とそれに用いる反射型マスク |
-
1996
- 1996-04-11 JP JP8114155A patent/JPH09283428A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11184069A (ja) * | 1997-12-22 | 1999-07-09 | Canon Inc | 半導体露光方法及び装置とそれに用いるレクチル |
JP2000182951A (ja) * | 1998-12-17 | 2000-06-30 | Canon Inc | 半導体露光方法及び装置とそれに用いる反射型マスク |
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