JPH09283165A - 燃料電池発電装置の運転方法及び運転装置 - Google Patents

燃料電池発電装置の運転方法及び運転装置

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JPH09283165A
JPH09283165A JP8091112A JP9111296A JPH09283165A JP H09283165 A JPH09283165 A JP H09283165A JP 8091112 A JP8091112 A JP 8091112A JP 9111296 A JP9111296 A JP 9111296A JP H09283165 A JPH09283165 A JP H09283165A
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JP
Japan
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power generation
fuel cell
cell power
temperature
fuel
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Application number
JP8091112A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Hirai
一裕 平井
Nobuhiro Iwasa
信弘 岩佐
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池発電装置において、全稼働時間にわ
たる平均の発電効率を向上させるとともに、耐久性を延
ばす運転方法及び運転装置を提供する。 【解決手段】 酸素含有ガスと燃料ガスとが供給されて
発電する燃料電池発電部Sと、その燃料電池発電部Sを
冷却する冷却手段Wが設けられた燃料電池発電装置の運
転装置において、稼働初期においては、発電効率を最大
設定値よりも小さくすべく、燃料電池発電部Sの温度
が、発電効率を前記最大設定値で運転したときの温度よ
りも低くなるように、冷却手段Wを制御する制御手段3
0が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素含有ガスと燃
料ガスとが供給されて発電する燃料電池発電部と、その
燃料電池発電部を冷却する冷却手段が設けられた燃料電
池発電装置の運転方法及び運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる燃料電池発電装置は、冷却手段の
能力を調節することにより、燃料電池発電部の温度を調
節するように構成してある。ところで、一般に、燃料電
池発電部は、図3に示すように、その温度が高いほど、
同一の出力電流値における出力電圧が高くなる、即ち、
出力電力が高くなるという特性を有している。ちなみ
に、図3は、稼働開始時での、リン酸型燃料電池発電装
置におけるセル1個当たりの出力電圧と、燃料電池発電
部の温度との関係を示す。又、出力電流値は、燃料電池
発電部に対する燃料ガスの供給量を増加することによ
り、増大させる。従って、出力電圧が高くなるほど発電
効率は高くなる。
【0003】又、燃料電池発電部は、稼働時間の経過に
伴って、出力電圧が低下するという特性を有している。
出力電圧の低下の原因として、以下のような現象が考え
られる。即ち、リン酸型燃料電池発電装置において、燃
料電池発電部のセルは、リン酸を含浸させたリン酸電解
質層の一方の面に酸素極を付設し、他方の面に燃料極を
付設して構成し、酸素極及び燃料極夫々に電極触媒とし
ての白金の微粒子を担持させてある。稼働時間の経過に
伴って、その電極触媒の粒径がシンタリングによって大
きくなるため、電極触媒の表面積が減少して、出力電圧
が低下する。又、リン酸電解質層中のリン酸が蒸発し
て、徐々に減少し、出力電圧が低下する。
【0004】従来では、稼働初期においては、発電効率
が設計上の最大設定値になるように、燃料電池発電部の
温度を調節すべく、冷却手段の能力を調節していた。そ
して、稼働時間の経過に伴って、出力電圧が低下するの
で、出力電力を定格に維持するように、出力電流を増大
させるべく燃料電池発電部への燃料ガス供給量を増大さ
せていた。又、出力電流が増大すると燃料電池発電部の
温度が上昇するので、燃料電池発電部の温度を許容温度
以下に抑えるため、稼働時間の経過に伴って、冷却手段
の能力を増大調節するようにしていた。
【0005】ちなみに、冷却手段は、例えば、燃料電池
発電部に冷却水を通流させるように構成することができ
るが、その場合、冷却手段の能力の調節は、燃料電池発
電部に供給する冷却水の温度や流量等の調節により行
う。図4において、破線にて、リン酸型燃料電池発電装
置において、稼働時間の経過に伴って冷却手段の能力を
増大調節すべく、燃料電池発電部に対する冷却水の供給
温度を下降させる場合の例を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電極触媒の
シンタリングは、稼働初期においては進行速度が速く、
しかも、燃料電池発電部の温度が高いほど進行速度が速
くなる傾向がある。尚、リン酸電解質層中のリン酸は、
急激に減少するものではなく、稼働時間の経過に伴って
徐々に減少するが、燃料電池発電部の温度が高いほど、
蒸発しやすいのでその量が減少しやすい傾向がある。
【0007】しかしながら、従来のように、稼働初期に
おいて、発電効率が最大設定値になるようにして、燃料
電池発電部の温度を高くして運転すると、電極触媒のシ
ンタリングが急激に進行する、つまり稼働初期において
集中的に進行してしまうので、出力電圧が稼働初期に急
激に低下してしまうことになる。しかも、燃料電池発電
部の温度が高いため、リン酸電解質層中のリン酸が蒸発
しやすくなって、稼働初期における出力電圧の低下を助
長するものとなっている。従って、稼働初期において
は、出力電圧の低下率が大きいため、定格の出力電力を
得るために出力電流の増大率を大きくする必要がある。
稼働初期以後も、その後の稼働時間の経過に伴って、更
に出力電圧が低下するので、定格の出力電力を得るため
に出力電流を増大させる必要がある。その結果、稼働初
期において、発電効率が最大設定値になるように運転し
ても、出力電流の増大率を大きくする必要があって、発
電効率の低下率が大きくなるため、結果として、全稼働
時間にわたる平均の発電効率が悪いという問題があっ
た。
【0008】又、稼働初期における出力電流の増大率が
大きいので、出力電流が許容最大値に達するのが早くな
り、燃料電池発電装置の耐久性が短いという問題もあっ
た。
【0009】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、全稼働時間にわたる平均の発電
効率を向上させるとともに、耐久性を延ばすことにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、稼働初期においては、発電効率を最大設定
値よりも小さくすべく、燃料電池発電部の温度が、発電
効率を前記最大設定値で運転したときの温度よりも低く
なるように、冷却手段を調節する。つまり、電極触媒の
シンタリングの進行速度が速い稼働初期には、燃料電池
発電部の温度を従来よりも低くして運転するので、電極
触媒のシンタリングの進行を、従来に比べて効果的に抑
制することができる。又、リン酸電解質層中のリン酸の
蒸発も、従来に比べて抑制することができる。従って、
電極触媒のシンタリングの進行を抑制できること、及
び、リン酸の蒸発を抑制できることの相乗効果によっ
て、稼働初期における出力電圧の低下率を従来に比べて
小さくして、定格の出力電力を得るための出力電流の増
大率を、従来に比べて小さくすることができる。
【0011】従って、稼働初期に発電効率が最大設定値
よりも小さくなるように運転しても、定格の出力電力を
得るための出力電流の増大率を従来よりも小さくするこ
とができるので、発電効率の低下率を従来よりも小さく
することができて、結果として、全稼働時間にわたる平
均の発電効率を向上することができるようになった。
又、稼働初期における出力電流の増大率が小さいので、
出力電流が許容最大値に達するのを従来よりも遅らせる
ことができるようになり、燃料電池発電装置の耐久性を
延ばすことができるようになった。
【0012】請求項2に記載の特徴構成によれば、稼働
時間の経過に伴って、燃料電池発電部の温度が高くなる
ように、冷却手段の能力を減少調節するので、稼働時間
の経過に伴う出力電圧の低下率を小さくすることができ
る。
【0013】つまり、従来では、稼働時間の経過に伴う
出力電圧の低下に対応して、定格の出力電力を得るため
に、単に出力電流を増大させることだけにより対応し、
その出力電流の増大に伴って燃料電池発電部の温度が上
昇するので、燃料電池発電部の温度を許容温度以下に抑
えるために、稼働時間の経過に伴って、冷却手段の能力
を増大調節するようにしていた。これに対して、請求項
2の特徴構成では、稼働時間の経過に伴って、燃料電池
発電部の温度が高くなるようにして、出力電圧の低下率
を小さくした状態で、定格の出力電力が得られるよう
に、出力電流を増大させるのである。
【0014】従って、稼働初期以後も、定格の出力電力
を得るための出力電流の増大率を従来に比べて小さくし
て、発電効率の低下率を従来に比べて小さくすることが
できるので、全稼働時間にわたる平均の発電効率を更に
向上することができるようになった。又、出力電流が許
容最大値に達するのを、更に遅らせることができるよう
になり、燃料電池発電装置の耐久性を更に延ばすことが
できるようになった。
【0015】ちなみに、冷却手段を、燃料電池発電部に
冷却水を通流させ、能力の調節を燃料電池発電部に供給
する冷却水の温度の調節により行うように構成した場合
において、稼働時間の経過に伴って冷却手段の能力を減
少調節すべく、燃料電池発電部に対する冷却水の供給温
度を上昇させる場合の例を、図4において、実線にて示
す。図4に示すように、稼働開始時点の燃料電池発電部
に対する冷却水の供給温度は、従来の方法では、165
°C程度に設定するのに対して、請求項2に記載の本方
法では、従来よりも低温の、例えば150〜155°C
程度(図では、154°C程度)に設定する。尚、冷却
水の供給温度を、従来の方法のように、165°C程度
に設定したときのセルの温度は200°C程度であり、
本方法のように、150〜155°C程度に設定したと
きのセルの温度は185〜195°C程度である。
【0016】図5ないし図7において、本方法による場
合と従来の方法による場合の燃料電池発電装置の出力特
性を比較する。図5は出力電圧と稼働時間との間の関
係、図6は出力電流と稼働時間との間の関係、及び、図
7は発電効率と稼働時間との間の関係を夫々示し、図
5、図6及び図7の夫々において、実線にて本方法によ
る場合を示し、破線にて従来の方法による場合を示す。
図5に示すように、本方法では、出力電圧は、従来に対
して、稼働開始時点では低いが、稼働初期中には高くな
り、しかも、稼働時間の経過に伴う出力電圧の低下率が
小さいことが分かる。又、図6に示すように、本方法で
は、出力電流は、従来に対して、稼働開始時点では高い
が、稼働初期中には低くなり、しかも、稼働時間の経過
に伴う出力電流の増大率が小さいことが分かる。又、図
7に示すように、本方法では、発電効率は、従来に対し
て、稼働開始時点では小さいが、稼働初期中には大きく
なり、しかも、稼働時間の経過に伴う発電効率の低下率
が小さいので、結果として、全稼働時間にわたる平均の
発電効率を向上できることが分かる。
【0017】請求項3に記載の特徴構成によれば、制御
手段により、稼働初期においては、発電効率を最大設定
値よりも小さくすべく、燃料電池発電部の温度が発電効
率を前記最大設定値で運転したときの温度よりも低くな
るように、冷却手段が制御される。従って、請求項1に
記載の燃料電池発電装置の運転方法を実現するために好
適な装置を提供することができるようになった。
【0018】請求項4に記載の特徴構成によれば、制御
手段により、稼働時間の経過に伴って、燃料電池発電部
の温度が高くなるように、冷却手段が制御される。従っ
て、請求項1又は2に記載の燃料電池発電装置の運転方
法を実現するために好適な装置を提供することができる
ようになった。
【0019】請求項5に記載の特徴構成によれば、記憶
手段には、稼働時間に応じて冷却手段の能力の目標値が
記憶され、制御手段により、記憶手段の記憶情報に基づ
いて、冷却手段が制御される。つまり、予め、稼働時間
に応じて燃料電池発電部の温度の目標値を設定し、その
目標温度になるように、稼働時間に応じて冷却手段の能
力の目標値を設定して、その設定した目標能力を記憶手
段に記憶させる。そして、記憶手段の記憶情報に基づい
て冷却手段を制御する。従って、燃料電池発電部の温度
を検出することなく制御することができるので、制御構
成を簡略化することができる。
【0020】請求項6に記載の特徴構成によれば、燃料
電池発電部の温度を検出する温度検出手段が設けられ、
記憶手段には、稼働時間に応じて燃料電池発電部の温度
の目標値が記憶され、制御手段により、温度検出手段の
検出温度が記憶手段に記憶されている目標値になるよう
に、冷却手段が制御される。つまり、燃料電池発電部の
温度を検出して、その検出温度が予め設定された目標温
度になるように制御するので、燃料電池発電部の温度の
調節精度を向上することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。図1は、本発明にかかる運転装
置を備えた燃料電池発電装置の全体構成を示すブロック
図であり、燃料電池発電装置には、水素ガスを主成分と
する燃料ガスと酸素含有ガスとしての空気とを供給して
発電させる燃料電池発電部Sと、その燃料電池発電部S
を冷却する冷却手段Wと、燃料電池発電装置の各種制御
を司る運転装置Cを設けてある。
【0022】燃料電池発電部Sには、ブロア1により空
気路2を介して空気を供給する。一方、燃料ガスは、下
記のようにして燃料電池発電部Sに供給する。脱硫装置
3において、原燃料ガス路4を通じて供給される天然ガ
ス等の炭化水素系の原燃料ガスを脱硫する。その脱硫さ
れた原燃料ガスを、ガス路5を通じてエジェクタ6に送
り、エジェクタ6にて水蒸気と混合して、ガス路7を通
じて改質装置8に送る。改質装置8において、原燃料ガ
スと水蒸気とを改質反応させて水素ガスを主成分とする
改質ガスを生成し、更に、その改質ガスをガス路9を通
じて変成装置10に送り、変成装置10において、改質
ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気と反応させて二酸化炭
素ガスに変成処理し、変成処理後の改質ガスを燃料ガス
として、ガス路11を通じて燃料電池発電部Sに供給す
る。尚、原燃料ガス路4には、原燃料ガスの供給量を調
節する調節弁26を介装してあり、この調節弁26の調
節によって、ガス路11を通じて燃料電池発電部Sに供
給する燃料ガスの供給量を調節するように構成してあ
る。
【0023】脱硫装置3について、説明を加える。脱硫
装置3は、原燃料中の硫黄分を下記の反応式で水素ガス
と反応させ、この反応で生成される硫化水素を酸化亜鉛
等に吸着させることにより、原燃料中の硫黄分を除去す
るように構成してある。 H2 +S→H2
【0024】改質装置8について、説明を加える。改質
装置8は、ガスバーナ8aにて約700°Cに加熱した
状態で、ニッケル、ルテニウム等の改質用触媒を作用さ
せて、原燃料ガス(CH4 )を下記の反応式で水蒸気と
反応させて、水素ガスを主成分とする改質ガスを生成す
るように構成してある。 CH4 +H2 O→CO+3H2
【0025】変成装置10について、説明を加える。変
成装置10は、冷却器10aにより、200°C〜40
0°Cに維持した状態で、酸化鉄、銅系等の変成用触媒
を作用させて、改質ガス中の一酸化炭素ガスを水蒸気と
反応させて二酸化炭素ガスに変成処理する。 CO+H2 O→CO2 +H2
【0026】次に、冷却手段Wについて説明する。冷却
手段Wは、燃料電池発電部Sに後述するように設けた、
冷却水が通流する冷却水通流部12と、その冷却水通流
部12を通流する冷却水の温度を調節する三方弁13を
備えて構成してある。冷却水通流部12は、ポンプ14
を介装した冷却水循環路15を介して、気水分離装置1
6に接続してある。三方弁13は、冷却水循環路15に
介装するとともに、その三方弁13に補給水路17を接
続してある。そして、三方弁13にて、気水分離装置1
6からの高温の冷却水と、その冷却水よりもやや低温
の、補給水路17からの冷却水との混合比を調節するこ
とにより温度調節して、冷却水通流部12に循環供給す
るように構成してある。つまり、ポンプ14によって一
定流量の冷却水を冷却水通流部12に供給しながら、三
方弁13よって冷却水通流部12に供給する冷却水の温
度を調節することにより、冷却手段Wの能力を調節する
ように構成してある。
【0027】更に、変成装置10の冷却器10aを、冷
却水循環路18を介して気水分離装置16に接続して、
冷却器10aに冷却水を循環供給するように構成してあ
る。
【0028】気水分離装置16にて分離した水蒸気を、
水蒸気路19を通じてエジュクタ6に供給する。又、気
水分離装置16には、余剰の水蒸気を利用して熱回収す
る熱回収路20を接続してある。図中の21は、熱回収
路20を通流する水蒸気と熱交換させて、補給水路17
を通流する冷却水を予熱するための予熱用熱交換器であ
り、22は、熱回収路20を通流する水蒸気から熱回収
するための熱回収用熱交換器である。
【0029】燃料電池発電部Sから排出される排燃料ガ
スを、改質装置8を加熱するためのガスバーナ8aに燃
焼用ガスとして供給するように、燃料電池発電部Sとガ
スバーナ8aとを排燃料ガス路23にて接続してある。
る。
【0030】更に、燃料電池発電部Sにて発電した直流
電力を取り出すように、燃料電池発電部Sに出力ライン
24を接続してある。図中の25は、燃料電池発電部S
から出力される直流電力を交流電力に変換するインバー
タである。
【0031】次に、図2に基づいて、燃料電池発電部S
について説明を加える。燃料電池発電部Sは、矩形板状
のセル31の多数を、電気的に直列接続する状態で積層
状態に並置して構成してある。セル31は、リン酸を含
浸させたリン酸電解質層32の一方の面に酸素極33を
付設し、且つ、他方の面に燃料極34を付設し、更に、
酸素極33側に酸素含有ガス流路sを形成すべく、導電
性材から成る酸素側流路形成部材35を配置し、且つ、
燃料極34側に燃料ガス流路fを形成すべく、導電性材
から成る燃料側流路形成部材36を配置して構成してあ
る。酸素側流路形成部材35には、酸素極33に沿わせ
て、酸素含有ガス流路sとして機能させる複数の凹溝を
互いに平行状態に形成してある。一方、燃料側流路形成
部材36には、燃料極34に沿わせて、燃料ガス流路f
として機能させる複数の凹溝を、酸素側流路形成部材3
5の凹溝と直交する方向に、互いに平行状態に形成して
ある。
【0032】酸素極33及び燃料極34夫々は、電極触
媒としての白金の微粒子を担持させた、多孔状のカーボ
ンから成る。
【0033】上述のように構成したセル31の多数を、
隣接するセル31の間に板状で導電性材から成るセパレ
ータ37を介装し、且つ、セル31の所定枚数毎に上述
の冷却水通流部12を介装した状態で、積層状態に並置
してある。尚、冷却水通流部12は、内部の冷却水が通
流する部分とは電気的に絶縁した状態で、その外周部を
導電性材にて形成してあり、両側のセル31を導電状態
に接続可能なようにしてある。
【0034】上述のように形成したセル積層体の積層方
向両端部夫々には、セル積層体から電力を取り出すため
に集電板38を設けてある。更に、酸素含有ガス流路s
の一端が臨むセル積層体の一側面部には、酸素含有ガス
流路s夫々に空気を供給する空気側の供給用ヘッダ39
を組み付け、又、これと反対側の側面部には、酸素含有
ガス流路s夫々からの排空気を排出させる空気側の排出
用ヘッダ40を組み付けてある。又、燃料ガス流路fの
一端が臨む一側面部には、燃料ガス流路f夫々に燃料ガ
スを供給する燃料側の供給用ヘッダ41を組み付け、
又、これと反対側の側面部には、燃料ガス流路f夫々か
らの排燃料ガスを排出させる燃料側の排出用ヘッダ42
を組み付けてある。
【0035】上述の出力ライン24は、集電板38に導
電状態に接続してある。又、上述の空気路2は空気側の
供給用ヘッダ39に、ガス路11は燃料側の供給用ヘッ
ダ41に、及び、排燃料ガス路23は燃料側の排出用ヘ
ッダ42に夫々連通接続してある。
【0036】そして、空気を空気側の供給用ヘッダ39
に供給して、酸素含有ガス流路s夫々を通流させた後、
空気側の排出用ヘッダ40に排出させ、並びに、燃料ガ
スを燃料側の供給用ヘッダ41に供給して燃料ガス流路
f夫々を通流させた後、燃料側の排出用ヘッダ42に排
出させ、各セル31における、燃料ガス中の水素と空気
中の酸素との電気化学反応により、直流電力を得て、そ
の直流電力を出力ライン24から出力するように構成し
てある。
【0037】次に、図1に基づいて、運転装置Cについ
て説明する。冷却水循環路15には、冷却水通流部12
に対する冷却水の供給温度を検出する冷却水温度センサ
27を介装してある。又、出力ライン24には、燃料電
池発電部Sからの出力電圧を検出する電圧検出器28、
及び、燃料電池発電部Sからの出力電流を検出する電流
検出器29を夫々設けてある。そして、冷却水温度セン
サ27、電圧検出器28、及び、電流検出器29夫々の
検出情報に基づいて、ブロア1、調節弁26及び三方弁
13夫々の作動を制御する制御装置30を設けてある。
【0038】制御装置30には、燃料電池発電装置の作
動時間を積算する機能、即ち、燃料電池発電装置の稼働
時間を計時する機能を備えさせてある。更に、制御装置
30には、稼働時間に応じて、冷却手段Wの能力の目標
値として、冷却水通流部12に対する冷却水の目標供給
温度を記憶する記憶手段30mを備えさせてある。記憶
手段30mには、例えば、図4において実線にて示す如
き、稼働時間に応じた冷却水の目標供給温度を記憶させ
てある。又、予め、出力電流に応じて、ブロア1の目標
回転数及び調節弁26の目標開度夫々を設定して、それ
らを記憶手段30mに記憶させてある。
【0039】以下、制御装置30の制御作動について、
説明を加える。電流検出器28の検出電流及び記憶手段
30mの記憶情報に基づいて、回転数が検出電流に対応
する目標回転数になるように、ブロア1を制御するとと
もに、開度が検出電流に対応する目標開度になるよう
に、調節弁26を制御する。つまり、出力電流に応じた
量の空気及び燃料ガスを燃料電池発電部Sに供給する。
【0040】又、稼働時間の計時情報、冷却水温度セン
サ27の検出温度及び記憶手段30mの記憶情報に基づ
いて、冷却水温度センサ27の検出温度が、計時した稼
働時間に対応する目標供給温度になるように、三方弁1
3を制御する。
【0041】上述のように、稼働時間に伴って冷却水通
流部12に対する冷却水の供給温度を調節した場合、発
電効率は、図7において実線にて示すようになる。図7
に示すように、稼働初期においては、発電効率は、最大
設定値(図中、破線にて示す)よりも小さくなってい
る。
【0042】従って、制御装置30を利用して、稼働初
期においては、発電効率を最大設定値よりも小さくすべ
く、燃料電池発電部Sの温度が、発電効率を前記最大設
定値で運転したときの温度よりも低くなるように、冷却
手段Wを制御する制御手段を構成してある。
【0043】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) 冷却手段Wの能力を調節するための具体構成
は、上記の実施形態において例示したように、冷却水通
流部12に対する冷却水の供給温度を調節するように構
成する以外に、種々の構成が可能である。例えば、冷却
水通流部12から排出される冷却水の排出温度を検出す
る温度センサを設け、その検出情報に基づいて、三方弁
13により、冷却水通流部12から排出される冷却水の
排出温度を調節するように構成してもよい。又、冷却水
通流部12に対する冷却水の供給量を調節するように構
成してもよい。
【0044】(ロ) 冷却水通流部12には、水以外の
流体、例えば空気を通流させるように構成してもよい。
【0045】(ハ) 上記の実施形態では、稼働開始時
における、冷却水通流部12に対する冷却水の供給温度
を154°C程度に、及び、発電効率を40%程度に夫
々設定する場合について例示したが、それらは、燃料電
池発電部Sの仕様に応じて適宜変更可能である。例え
ば、冷却水通流部12に対する冷却水の供給温度は14
0〜160°Cの範囲、及び、発電効率は37〜40%
の範囲で設定することができる。
【0046】(ニ) 上記の実施形態において、制御装
置30により行う、冷却水通流部12に対する冷却水の
供給温度の制御は、常時行ってもよいし、定期的に行っ
てもよい。
【0047】(ホ) 上記の実施形態において、冷却水
温度センサ27を設けず、記憶手段30mに、稼働時間
に応じて三方弁13の混合比の目標値を記憶させ、その
記憶情報に基づいて、三方弁13を制御するように構成
してもよい。この場合は、冷却水温度センサ27を省略
することができるので、構成を一層簡略化することがで
きる。
【0048】(ヘ) 上記の実施形態において、冷却水
通流部12に対する冷却水の供給温度を検出する冷却水
温度センサ27に代えて、燃料電池発電部Sの温度を検
出する温度検出手段としの発電部温度センサ43(図1
において、破線にて示す)を設け、記憶手段30mに
は、稼働時間に応じて、燃料電池発電部Sの温度の目標
値を記憶させ、制御装置30を、発電部温度センサ43
の検出温度が記憶手段30mに記憶されている目標値に
なるように、三方弁13を制御するように構成してもよ
い。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる運転装置を備えた燃料電池発電
装置のブロック図
【図2】燃料電池発電部の構成を示す斜視図
【図3】燃料電池発電部の温度とセルの出力電圧との関
係を示す図
【図4】冷却水通流部に対する冷却水の供給温度と稼働
時間との関係を示す図
【図5】出力電圧と稼働時間との関係を示す図
【図6】出力電流と稼働時間との関係を示す図
【図7】発電効率と稼働時間との関係を示す図
【符号の説明】
30 制御手段 30m 記憶手段 43 温度検出手段 S 燃料電池発電部 W 冷却手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素含有ガスと燃料ガスとが供給されて
    発電する燃料電池発電部と、 その燃料電池発電部を冷却する冷却手段が設けられた燃
    料電池発電装置において、 稼働初期においては、発電効率を最大設定値よりも小さ
    くすべく、前記燃料電池発電部の温度が、発電効率を前
    記最大設定値で運転したときの温度よりも低くなるよう
    に、前記冷却手段を調節する燃料電池発電装置の運転方
    法。
  2. 【請求項2】 稼働時間の経過に伴って、前記燃料電池
    発電部の温度が高くなるように、前記冷却手段を調節す
    る請求項1記載の燃料電池発電装置の運転方法。
  3. 【請求項3】 酸素含有ガスと燃料ガスとが供給されて
    発電する燃料電池発電部と、 その燃料電池発電部を冷却する冷却手段が設けられた燃
    料電池発電装置の運転装置であって、 稼働初期においては、発電効率を最大設定値よりも小さ
    くすべく、前記燃料電池発電部の温度が、発電効率を前
    記最大設定値で運転したときの温度よりも低くなるよう
    に、前記冷却手段を制御する制御手段が設けられている
    燃料電池発電装置の運転装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が、稼働時間の経過に伴っ
    て、前記燃料電池発電部の温度が高くなるように、前記
    冷却手段を制御するように構成されている請求項3記載
    の燃料電池発電装置の運転装置。
  5. 【請求項5】 稼働時間に応じて、前記冷却手段の能力
    の目標値を記憶する記憶手段が設けられ、 前記制御手段は、前記記憶手段の記憶情報に基づいて、
    前記冷却手段を制御するように構成されている請求項4
    記載の燃料電池発電装置の運転装置。
  6. 【請求項6】 前記燃料電池発電部の温度を検出する温
    度検出手段と、 稼働時間に応じて、前記燃料電池発電部の温度の目標値
    を記憶する記憶手段とが設けられ、 前記制御手段は、前記温度検出手段の検出温度が前記記
    憶手段に記憶されている目標値になるように、前記冷却
    手段を制御するように構成されている請求項4記載の燃
    料電池発電装置の運転装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008525983A (ja) * 2004-12-29 2008-07-17 ユーティーシー パワー コーポレイション 寿命延長のための運転温度を有する燃料電池アセンブリ
JP2010114000A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Osaka Gas Co Ltd 固体酸化物形燃料電池システム
WO2017010069A1 (ja) * 2015-07-16 2017-01-19 パナソニックIpマネジメント株式会社 燃料電池システム及びその運転方法

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