JP2012038608A - 燃料電池システム及び燃料電池システムにおける改質用水供給量の制御方法 - Google Patents

燃料電池システム及び燃料電池システムにおける改質用水供給量の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】改質用水供給量を適正に制御することにより、燃料電池スタックの加湿を適度に行う燃料電池システムを提供する。
【解決手段】原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部と、改質ガス中に残存する一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成部と、シフト反応後のガスに空気を供給し、一酸化炭素を選択的に酸化させる選択酸化器と、を備える水素製造装置と、を含む水素製造装置と、水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、を含む燃料電池システムにおいて、改質部に供給される水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比(S/C)を適正な範囲内とするように改質用水の供給量を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部を含む水素製造装置と、前記水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、を含む燃料電池システム、及び該燃料電池システムにおける改質用水供給量の制御方法に関する。
固体分子形燃料電池システムにおいては、燃料電池スタックのアノード電極に供給される改質ガスに水分を含ませて、燃料電池スタックの電極や電解質膜を十分に加湿することにより、電解質膜のイオン導電性を向上させ、発電時の抵抗損失を抑えて発電効率を高めるようにしている。
燃料電池スタックでは、高分子電解質膜内においてイオンの流れによってアノード側から水が持ち去られる電気浸透現象が生じるため、改質ガスの適切な加湿が行われないと高分子電解質の乾燥が起こる結果、イオンの導電性が確保できず電気抵抗の増大により出力が低下するからである。
そこで、燃料電池スタックへの改質ガス供給ラインに加湿器を介在させて改質ガスを加湿する方法もあるが、コスト高につき、設置スペースも要するなどの難点がある。このため、改質部へ供給される改質用水(水蒸気)の量を、改質部での改質反応等に必要な量より過剰に供給することにより、改質ガス中に前記過剰な水分(水蒸気)を含ませるようにする方法も提案されている。
例えば、特許文献1では、アノード電極に供給される改質ガスの温度又は圧力を検出して、該検出値が所定の閾値より低下したときに、加湿不足と判定して改質部への改質用水の供給量を増量している。
また、特許文献2では、燃料電池スタックに供給される改質ガスの露点を温湿度計によって計測し、該計測された露点が所定の方式により求められた指示値となるように、改質部への改質用水の供給量を制御している。
さらに、特許文献3では、燃料電池スタックの運転温度で、改質ガスが飽和蒸気となるように改質部への改質用水の供給量を制御している。
特開2008−198546号公報 特開2006−32236号公報 特開2004−14154号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、改質ガスの温度又は圧力だけで加湿不足を判定するものでは、十分な判定精度を得られるとは言い難く、また、加湿不足のみに対応するものであり、過剰な加湿による性能低下に対応できない。
また、特許文献2に記載の技術では、露点を指示値とするようにフィードバック制御するため、温湿度計を必要としコスト高につく。
また、特許文献3に記載の技術では、改質ガスを飽和蒸気とする条件(パラメータ)を燃料電池スタックの運転温度のみで行っているが、かかる単一の条件では、精度よく飽和蒸気を得ることは難しい。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、改質ガス用の加湿器を設けることなく、改質用水供給量を適正に制御することにより、燃料電池スタックのアノードに供給される改質ガス中の水分で燃料電池スタックを適度に加湿し、燃料電池スタックの発電効率を良好に維持することを目的とする。
このため本発明は、原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部と、前記改質ガス中に残存する一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成部と、前記シフト反応後のガスに空気を供給し、一酸化炭素を選択的に酸化させる選択酸化器と、を備える水素製造装置と、を含む水素製造装置と、前記水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、を含む燃料電池システム(における改質用水供給量制御方法)であって、以下の構成を含む。
前記改質部に供給される水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比(S/C)を、次式の範囲内とするように前記改質用水の供給量を制御する(改質用水供給量制御手段)。
F1×(T−ΔT)+F2×(T−ΔT)+F3<S/C<F1×T+F2×T+F3
但し、T:燃料電池スタックの目標動作温度(℃)、
ΔT:燃料電池スタックの露点低下許容温度(℃)
F1〜F3:燃料性状(組成、CH比)、前記改質反応における改質温度、前記変成部出口の一酸化炭素濃度、または前記選択酸化器に供給される空気量のうち、少なくとも1つ以上の値から、可変に設定される係数
上記の式の右辺は、燃料電池スタックの動作温度Tに対する改質ガスの露点相当のスチームカーボン比S/Cを、前記動作温度と、燃料のCH比及び前記改質反応における改質温度によって可変に設定される係数F1〜F3とを用いたTの2次式で近似させた式である。
一方、上記の式の左辺は、上記2次式において、燃料電池スタックの目標動作温度Tから、該スタックの性能等によって定まる露点低下許容温度だけ低い下限温度(T−ΔT)における露点相当のスチームカーボン比S/Cを示す。
したがって、燃料電池スタックの動作温度Tから下限温度(T−ΔT)までの範囲で、改質ガス中に水蒸気を飽和状態に近づけることが可能となる。
このため、別途加湿器を設けることなく、低コストで簡易な制御により、燃料電池スタックに過不足なく加湿された改質ガスを供給して、燃料電池スタックの性能を最大限に高め、かつ、耐久性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの概略を示すブロック図。 同上実施形態による改質用水量制御の制御ブロック図。 都市ガス使用時のスタック動作温度に対する最小S/C及び最大S/Cを示す線図。 LPG使用時のスタック動作温度に対する最小S/C及び最大S/Cを示す線図。 灯油使用時のスタック動作温度に対する最小S/C及び最大S/Cを示す線図。
以下に、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池システムの概略を示す図である。
水素製造用原燃料ポンプ1は、後述するように改質されて水素ガスを生成する元となる原燃料、例えば、LPG,天然ガス,メタンガス等の気体燃料、灯油やメタノール等の液体燃料など水素成分を含む燃料を水素製造装置2の改質部21に供給する。なお、原燃料が硫黄成分を含んでいる場合は脱硫装置を設け、該脱硫装置を介して原燃料から硫黄成分を除去した後、改質部21に供給する。
また、後述する改質用水供給量制御などに用いるため、水素製造用原燃料ポンプ1から改質部21に供給される原燃料供給量を検出する燃料量センサ31が配設され、検出された原燃料供給量信号は、本システムを統括制御する制御ユニット41に入力される。
改質部21には、改質用水供給量制御などに用いる改質温度を検出する改質温度センサ32が配設され、検出された改質温度信号は、制御ユニット41に入力される。
水素製造装置2は、前記改質部21と、変成器22及び選択酸化器23からなるCO除去部24と、を備えて構成される。
改質部21は、改質反応を促進する改質触媒を備え、前記原燃料ポンプ1からの原燃料と改質用水(を気化した水蒸気)とが混合した状態で供給されつつ、改質反応により水素リッチな改質ガスを生成する。
この改質反応は吸熱反応であるため、改質部21には、バーナ21aが一体に備えられ、該バーナ21aにバーナ燃焼用燃料ポンプ3から供給された燃焼用燃料を燃焼して、改質部21を加熱し、改質反応を促進する。該燃焼用燃料は、水素製造用原燃料と同一でもよいが、異なる燃料を使用してもよく、また、改質ガス生成後は後述する燃料電池スタックのアノードからの余剰のオフガスに切換え又はこれを併用する。
CO除去部24の変成器22は、前記改質部21を経た改質ガス中の一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する。
CO除去部24の選択酸化器23は、前記変成器22を経た改質ガス中の一酸化炭素濃度を酸化反応によりさらに低減し、CO等の不純物を許容値以下まで低減した水素リッチな改質ガスとする。
このようにして水素製造装置2で得られた改質ガスが、固体高分子形燃料電池(以下PEFCという)スタック4のアノード4aに供給される。
また、改質用水ポンプ5が設けられ、該改質用水ポンプ5から改質用水配管11に吐出された改質用水は、改質部21のバーナ21aからの排ガスとの間で熱交換する熱交換器12及び、選択酸化器23及び変成器22内の各熱交換部23a及び22aを通過する間に加熱され、少なくとも一部が水蒸気となって改質部21に供給される。
PEFCスタック4は、複数の電池セル(図示しない)が積み重ねられて構成され、改質ガスを用いて発電してDC電流を出力する。電池セルは、アノードとカソードと、アノード及びカソード間に配置された高分子電解質膜とを有しており、アノードに改質ガスを導入させると共に、カソードに空気を導入させることで、各電池セルにおいて電気化学的な発電反応が行われることになる。
また、PEFCスタック4は、発電反応に応じて発熱するため、冷却水を循環させて冷却する燃料電池冷却系が、以下のように配設されている。
水タンク51とPEFCスタック4との間を、冷却水ポンプ52及びイオン交換樹脂53を介装した第1冷却水配管54によって接続すると共に、PEFCスタック4と水タンク51との間を、熱交換器55を介装した第2冷却水配管56によって接続する。
水タンク51内に貯蔵した冷却水を冷却水ポンプ52によって吸引吐出し、イオン交換樹脂53を介して不純物を除去して純水とした後、PEFCスタック4内を流通させて、PEFCスタック4を冷却する。PEFCスタック4を流出した冷却水は、熱交換器55を介して図示しない貯湯槽に貯蔵されて循環する湯と熱交換して冷却された後、水タンク51内に戻される。
また、前記燃料電池冷却系には、改質用水供給量の制御に用いるPEFCスタック4の動作温度を代表する温度としてPEFCスタック4からの冷却水出口温度を検出するスタック動作温度センサ33を配設する。該PEFCスタック4の動作温度を代表する温度として、この他、PEFCスタック4のアノードで生成される水の温度、PEFCスタック4を構成するセパレータの温度等を検出する温度センサを配設してもよい。スタック動作温度センサ33で検出されたスタック動作温度信号は、制御ユニット41に入力される。
そこで、PEFCスタック4内を十分に加湿するためアノードに供給される改質ガス中の水分を飽和水蒸気に近づけるように、改質用水の供給量を制御する。
ここで、アノードに導入される改質ガスの露点は、改質器で起こる改質反応と変成部で起こるシフト反応、選択酸化器で起こる選択酸化反応によって決まるため、これらの反応に関わるパラメータ(改質温度、改質用燃料の性状(組成、CH比(モル比C/H))、水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比(S/C)、変成部出口の一酸化炭素濃度、選択酸化器に供給される空気量)によって、アノードに導入される改質ガスの露点が決定される。そのため、アノードに導入される改質ガスの露点、改質温度、改質用燃料の性状(組成、CH比(モル比C/H))、変成部出口の一酸化炭素濃度、選択酸化器に供給される空気量から、運転時のS/Cを求めることが可能となる。
本出願人は、アノードに導入される改質ガスの加湿度を決定する前記パラメータのうち、燃料性状、改質温度、変成部出口の一酸化炭素濃度、選択酸化器に供給される空気量が決定した場合、運転時のS/C比が、アノードに導入される改質ガスの露点の二次関数で近似できることに着目し、アノードに導入される改質ガスの露点が効率よく発電できる許容範囲に収まるために必要なS/Cの範囲を計算し、このS/Cの値によって改質用水量を制御することとした。
図2は、前記制御ユニット41による改質用水量制御の制御ブロック図を示す。
改質温度Tref、スタック動作温度Tcellの他、本システムで使用する改質用燃料の性状(組成、CH比(モル比C/H))、変成部出口の一酸化炭素濃度、選択酸化器に供給される空気量、及びスタック露点低下許容温度ΔTを用いて、改質ガス中の水分が飽和水蒸気となるスチームカーボン比S/Cの最大値(最大S/C)と最小値(最小S/C)とを算出する。
最大S/Cは、燃料電池スタックを目標動作温度で運転したときに改質ガス中の水分が飽和水蒸気となる(露点となる)スチームカーボン比S/Cであり、上述したように下記の2次式で近似できる。
最大S/C=F1×T+F2×T+F3・・・(1)
但し、T:燃料電池スタックの目標動作温度(℃)、
F1〜F3:燃料性状(組成、CH比)、前記改質反応における改質温度、前記変成部出口の一酸化炭素濃度、または前記選択酸化器に供給される空気量のうち、少なくとも1つ以上の値から、可変に設定される係数
最小S/Cは、燃料電池スタックを運転が可能な下限動作温度で運転したときに改質ガス中の水分が飽和水蒸気となる(露点となる)スチームカーボン比S/Cであり、下記の2次式で近似できる。
最小S/C=F1×(T−ΔT)+F2×(T−ΔT)+F3・・・(2)
但し、ΔT:燃料電池スタックの露点低下許容温度(℃)
ここで、燃料電池スタックの露点低下許容温度ΔTは、燃料電池スタックを目標動作温度Tに対し、運転が可能な下限動作温度までの低下許容温度であり、燃料電池スタックの性能によって決定される。
より具体的には、例えば、改質用使用燃料が都市ガス(CH比=0.25)、改質温度680℃の場合の最大S/C及び最小S/Cは、同じく実験乃至シミュレーション等を用いて、(1),(2)式における係数F1〜F3を適合させた結果、次式の近似式が得られた。
最大S/C=0.0024T−0.219×T+7.3・・・(3)
最小S/C=0.0024(T−ΔT)−0.219×(T−ΔT)+7.3・・・(4)
ΔTが10°である場合、前記(3),(4)式を図示すると、図3のようになる。
したがって、燃料電池スタックの目標動作温度Tを同じく70℃とすると、図3より、
最小S/C≒2.8、最大S/C≒3.75と算出される。
また、改質用使用燃料がLPG(CH比=0.375)、改質温度680℃の場合の最大S/C及び最小S/Cは、実験乃至シミュレーション等を用いて、(1),(2)式における係数F1〜F3を適合させた結果、次式の近似式が得られた。
最大S/C=0.00235T−0.225×T+7.8・・・(5)
最小S/C=0.00235(T−ΔT)−0.225×(T−ΔT)+7.8・・・(6)
ΔTが10°である場合、前記(5),(6)式を図示すると、図4のようになる。
したがって、例えば燃料電池スタックの目標動作温度Tを70℃とすると、図4より、
最小S/C≒2.75、最大S/C≒3.6と算出される。
また、改質用使用燃料が灯油(CH比=0.46)、改質温度680℃の場合の最大S/C及び最小S/Cは、同じく実験乃至シミュレーション等を用いて、(1),(2)式における係数F1〜F3を適合させた結果、次式の近似式が得られた。
最大S/C=0.00261T−0.264×T+9.0・・・(7)
最小S/C=0.00261(T−ΔT)−0.264×(T−ΔT)+9.0・・・(8)
ΔTが10°である場合、前記(7),(8)式を図示すると、図5のようになる。
したがって、燃料電池スタックの目標動作温度Tを同じく70℃とすると、図5より、
最小S/C≒2.6、最大S/C≒3.3と算出される。
次いで、燃料量センサ31によって検出された原燃料供給量と、前記最大S/C及び最小S/Cとに基づいて、最大改質用水供給量及び最小改質用水供給量を算出する。具体的には、都市ガスの場合、原燃料供給量中のC(カーボン)のモル量に最小S/C≒2.8(LPGでは、2.75、灯油では2.6)及び最大S/C≒3.75(LPGでは3.6、灯油では3.3)を乗じて、それぞれ最小改質用水供給量(モル量)及び最大改質用水供給量(モル量)が算出される。
このようにして算出された最小改質用水供給量と最大改質用水供給量との範囲内にあるように改質用水供給量を制御する。
制御の一例としては、改質温度センサ32で検出された改質温度が、上記目標とする改質温度680℃に対し、許容変動範囲内にあり、かつ、スタック動作温度センサ33によって検出されたスタック動作温度が目標動作温度70℃許容変動範囲内にある安定した状態であるかを判定する。
上記安定状態と判定されたとき、要求発電量等に応じて設定されるスチームカーボン比S/Cさらには、該スチームカーボン比S/Cから算出される要求改質用水供給量を、前記最小改質用水供給量及び最大改質用水供給量と比較する。
そして、要求改質用水供給量が最小改質用水供給量を下回るときは、改質用水供給量を最小改質用供給量を上回るように制限し、また、要求改質用水供給量が最大改質用水供給量を上回るときは、改質用水供給量を最大改質用水供給量未満に制限する。
このように、本実施形態によれば、スタック動作温度とそれ以外の改質温度等のパラメータを含む複数のパラメータを用いて、改質ガス中の水分を飽和水蒸気とするスチームカーボン比S/Cに応じた最大S/C及び最小S/Cを高精度に設定できる。
その結果、改質用水供給量を、前記最大S/C及び最小S/Cから換算した改質用水供給量の最小供給量から最大供給量までの範囲内に制限して制御することにより、PEFCスタック4内に供給された改質ガスを露点温度に近づけて飽和水蒸気に近づけることができる。これにより、PEFCスタック4内を過不足なく適度に加湿してPEFCスタック4の発電性能を良好に確保できる。
そして、かかる高精度な加湿制御を、改質ガス用の加湿器を設けることのない低コストで省スペースな構成で、かつ、簡易な制御によって実現できる。
制御の別の例としては、スタック動作温度センサ33によって検出された実際のスタック動作温度tを露点温度とするスチームカーボン比を次式(9)〜(11)より算出し、このスチームカーボン比を上限S/Cとし、該上限S/Cに基づいて設定した上限改質用水供給量により、改質用水供給量の上限を制限する方式としてもよい。
改質用使用燃料が都市ガス(CH比=0.25)、改質温度680℃の場合
上限S/C=0.0024t−0.219×t+7.3・・・(9)
改質用使用燃料がLPG(CH比=0.375)、改質温度680℃の場合
上限S/C=0.00235t−0.225×t+7.8・・・(10)
改質用使用燃料が灯油(CH比=0.46)、改質温度680℃の場合
上限S/C=0.00261t−0.264×t+9.0・・・(11)
かかる方式によれば、実際のスタック動作温度tに基づいて設定された上限S/Cを用いて改質用水供給量の上限を制限することにより、PEFCスタック4が過飽和状態となることを抑制できる効果が高められる。
尚、以上に本発明の実施形態を図面に基づいて説明したが、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1…水素製造用原燃料ポンプ
2…水素製造装置
3…バーナ燃焼用燃料ポンプ
4…PEFCスタック
5…改質用水ポンプ
11…改質用水配管
21…改質部
22…変成器
23…選択酸化器
24…CO除去部
31…燃料量センサ
32…改質温度センサ
33…スタック動作温度センサ
41…制御ユニット

Claims (9)

  1. 原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部と、前記改質ガス中に残存する一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成部と、を備える水素製造装置と、を含む水素製造装置と、
    前記水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、
    を含む燃料電池システムであって、
    前記改質部に供給される水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比(S/C)を、次式の範囲内とするように前記改質用水の供給量を制御する改質用水供給量制御手段
    を設けたことを特徴とする燃料電池システム。
    F1×(T−ΔT)+F2×(T−ΔT)+F3<S/C<F1×T+F2×T+F3
    但し、T:燃料電池スタックの目標動作温度(℃)、
    ΔT:燃料電池スタックの露点低下許容温度(℃)
    F1〜F3:燃料性状(組成、CH比)、前記改質反応における改質温度、または前記変成部出口の一酸化炭素濃度のうち、少なくとも1つ以上の値から、可変に設定される係数
  2. 原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部と、前記改質ガス中に残存する一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成部と、前記シフト反応後のガスに空気を供給し、一酸化炭素を選択的に酸化させる選択酸化器と、を備える水素製造装置と、を含む水素製造装置と、
    前記水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、
    を含む燃料電池システムであって、
    前記改質部に供給される水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比(S/C)を、次式の範囲内とするように前記改質用水の供給量を制御する改質用水供給量制御手段
    を設けたことを特徴とする燃料電池システム。
    F1×(T−ΔT)+F2×(T−ΔT)+F3<S/C<F1×T+F2×T+F3
    但し、T:燃料電池スタックの目標動作温度(℃)、
    ΔT:燃料電池スタックの露点低下許容温度(℃)
    F1〜F3:燃料性状(組成、CH比)、前記改質反応における改質温度、前記変成部出口の一酸化炭素濃度、または前記選択酸化器に供給される空気量のうち、少なくとも1つ以上の値から、可変に設定される係数
  3. 前記改質用水供給量制御手段は、前記原燃料が都市ガスで、前記改質温度が680℃の場合、スチームカーボン比を、次式の範囲内にあるように規定する請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
    0.0024(T−ΔT)−0.219(T−ΔT)+7.3<S/C<0.0024T−0.219T+7.3
  4. 前記改質用水供給量制御手段は、前記原燃料がLPGで、前記改質温度が680℃の場合、スチームカーボン比を、次式の範囲内にあるように規定する請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
    0.00235(T−ΔT)−0.225(T−ΔT)+7.8<S/C<0.00235T−0.225T+7.8
  5. 前記改質用水供給量制御手段は、前記原燃料が灯油で、前記改質温度が680℃の場合、スチームカーボン比を、次式の範囲内にあるように規定する請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
    0.00261(T−ΔT)−0.264(T−ΔT)+9.0<S/C<0.00261T−0.264T+9.0
  6. 原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部と、前記改質ガス中に残存する一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成部と、を備える水素製造装置と、を含む水素製造装置と、
    前記水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、
    を含む燃料電池システムであって、
    前記改質部に供給される水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比の上限値(S/CL)を次式で得られる値とするように、前記改質用水の供給量を制御する改質用水供給量制御手段
    を設けたことを特徴とする燃料電池システム。
    S/CL<F1×t+F2×t+F3
    但し、t:燃料電池スタックの実動作温度(℃)、
    F1〜F3:燃料性状(組成、CH比)、前記改質反応における改質温度、または前記変成部出口の一酸化炭素濃度のうち、少なくとも1つ以上の値から、可変に設定される係数
  7. 原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部と、前記改質ガス中に残存する一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成部と、前記シフト反応後のガスに空気を供給し、一酸化炭素を選択的に酸化させる選択酸化器と、を備える水素製造装置と、を含む水素製造装置と、
    前記水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、
    を含む燃料電池システムであって、
    前記改質部に供給される水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比の上限値(S/CL)を次式で得られる値とするように、前記改質用水の供給量を制御する改質用水供給量制御手段
    を設けたことを特徴とする燃料電池システム。
    S/CL<F1×t+F2×t+F3
    但し、t:燃料電池スタックの実動作温度(℃)、
    F1〜F3:燃料性状(組成、CH比)、前記改質反応における改質温度、前記変成部出口の一酸化炭素濃度、または前記選択酸化器に供給される空気量のうち、少なくとも1つ以上の値から、可変に設定される係数
  8. 原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部と、前記改質ガス中に残存する一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成部と、を備える水素製造装置と、を含む水素製造装置と、
    前記水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、を含む燃料電池システムにおける前記水蒸気供給量の制御方法であって、
    前記改質部に供給される水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比(S/C)を、次式の範囲内とするように前記改質用水の供給量を制御することを特徴とする燃料電池システムにおける改質用水供給量の制御方法。
    F1×(T−ΔT)+F2×(T−ΔT)+F3<S/C<F1×T+F2×T+F3
    但し、T:燃料電池スタックの目標動作温度(℃)、
    ΔT:燃料電池スタックの露点低下許容温度(℃)
    F1〜F3:燃料性状(組成、CH比)、前記改質反応における改質温度、または前記変成部出口の一酸化炭素濃度のうち、少なくとも1つ以上の値から、可変に設定される係数
  9. 原燃料及び改質用水を気化した水蒸気を改質反応させて水素リッチな改質ガスを生成する改質部と、前記改質ガス中に残存する一酸化炭素濃度をシフト反応により低減する変成部と、前記シフト反応後のガスに空気を供給し、一酸化炭素を選択的に酸化させる選択酸化器と、を備える水素製造装置と、を含む水素製造装置と、
    前記水素製造装置によって製造された改質ガスを消費して電力を発生する燃料電池スタックと、を含む燃料電池システムにおける前記水蒸気供給量の制御方法であって、
    前記改質部に供給される水蒸気と原燃料中のカーボンのモル流量比であるスチームカーボン比(S/C)を、次式の範囲内とするように前記改質用水の供給量を制御することを特徴とする燃料電池システムにおける改質用水供給量の制御方法。
    F1×(T−ΔT)+F2×(T−ΔT)+F3<S/C<F1×T+F2×T+F3
    但し、T:燃料電池スタックの目標動作温度(℃)、
    ΔT:燃料電池スタックの露点低下許容温度(℃)
    F1〜F3:燃料性状(組成、CH比)、前記改質反応における改質温度、前記変成部出口の一酸化炭素濃度、または前記選択酸化器に供給される空気量のうち、少なくとも1つ以上の値から、可変に設定される係数
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