JPH09281741A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JPH09281741A
JPH09281741A JP11524496A JP11524496A JPH09281741A JP H09281741 A JPH09281741 A JP H09281741A JP 11524496 A JP11524496 A JP 11524496A JP 11524496 A JP11524496 A JP 11524496A JP H09281741 A JPH09281741 A JP H09281741A
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JP
Japan
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toner
layer
resin fine
fine particles
particles
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Application number
JP11524496A
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English (en)
Inventor
Kimihiro Yoshimura
公博 吉村
Shunkai Sako
春海 酒匂
Tatsuya Ikesue
龍哉 池末
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に、ドット状の微小潜像が用いられるプロ
セスにおいて生じる感光体における静電潜像の広がりの
問題を解決し、静電潜像に対するトナーによる低再現性
という画質劣化の問題を解決した電子写真装置を提供す
ること。 【解決手段】 電子写真感光体が、(i)導電性支持体上
に感光層を有し、且つ該感光層が電荷発生と電荷搬送と
を同一層中で行う単層型のもの、或いは(ii)導電性支持
体上に感光層を有し、且つ該感光層が電荷輸送層の上に
電荷発生層が形成されている逆層の積層型のもののいず
れかであって、且つ感光体上のドット状の静電潜像の現
像手段に用いられるトナーが表面に凹凸を有する球形ト
ナーを有していることを特徴とする電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置に関
し、更に詳しくは、高画質を実現し得る特定の電子写真
感光体と特定の静電荷像現像用トナーとを組み合わせた
電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法については、米国特許第2,
297,691号明細書等に記載されている様に多数の
方法が知られているが、一般的には、光導電性物質を利
用し、種々の手段で電子写真感光体上に電気的潜像を形
成し、該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙
等の被転写材に転写した後、加熱、加圧、或いは溶剤蒸
気等によりトナーを定着して複写物を得ている。
【0003】従来より電子写真感光体に用いられる光導
電材料としては、セレン、硫化カドミウム等の無機系の
材料が知られていたが、近年では、有機系のポリビニル
カルバゾール、フタロシアニン、アゾ顔料等が、高生産
性及び無公害性の利点が注目されて、光導電性や耐久性
には劣る点はあるものの広く用いられる様になってきて
いる。特に、これらの有機系感光体材料のうち、電荷発
生層の上に電荷輸送層が設けられた、所謂、積層型感光
体について多く製品化されるに至っている。又、最近で
は、上記に挙げた欠点が改善された新規な材料が提案さ
れつつあり、特に、光導電特性においては無機系の材料
をしのぎつつある。一方、電子写真法で使用されるトナ
ーは、一般に、結着剤である熱可塑性樹脂に、染料や顔
料等の着色剤、必要に応じて電荷制御剤等の添加剤を溶
融混合して均一に分散した後、微粉砕装置及び分級機を
使用して所望の粒径のトナーとする粉砕法によって得て
いる。
【0004】近年、この様な電子写真法によって得られ
る画像に対して高画質化が求められている。しかし、上
記した有機系感光体材料を用いた電荷発生層の上に電荷
輸送層が設けられた従来の積層型の感光体を使用した場
合には、光照射により電荷発生層で生成したキャリアが
電荷輸送層中を通って感光体表面まで移行する間に、キ
ャリア同士の反発によりキャリアが拡散してしまう結
果、静電潜像がブロードになり、高画質化の要請に対し
て不利であった。又、上記した従来の粉砕法により製造
されたトナーは一般に不定形である為、静電潜像に対し
て忠実な再現を行う場合に限度があり、高画質化の要請
に対して不利であった。ここで、粉砕法により製造され
たトナーにおいて高画質化を図る為には、トナー粒径を
より小粒径に粉砕する必要があるが、トナーの小粒径化
は、より多くのエネルギーが必要になること、トナー収
率が悪くなること等の問題があった。上記した問題に対
して特に、近年頻繁に用いられる様になってきている、
デジタル信号により制御されたレーザー、LED、液晶
シャッター等のドット状の微小潜像が用いられるプロセ
スにおいては、これらの影響が大きく画質劣化を引き起
こしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記した従来技術の課題を解決し、特に、ドット状
の微小潜像が用いられるプロセスにおいて生じる感光体
における静電潜像の広がりの問題を解決し、静電潜像に
対するトナーによる低再現性という画質劣化の問題を解
決した電子写真装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、電子写真感光
体と、該電子写真感光体上にドット状の静電潜像を形成
するための露光手段と、及び該静電潜像をトナーによっ
て現像するための現像手段とを有する電子写真装置にお
いて、電子写真感光体が下記に挙げる(i)或いは(i
i)のいずれかであって、且つ上記現像手段で用いられ
るトナーが表面に凹凸を有する球形トナーを有している
ことを特徴とする電子写真装置。 (i)導電性支持体上に感光層を有し、且つ該感光層が
電荷発生と電荷搬送とを同一層中で行う単層型の電子写
真感光体 (ii)導電性支持体上に感光層を有し、且つ該感光層が
電荷輸送層の上に電荷発生層が形成されている逆層の積
層型の電子写真感光体
【0007】本発明者等は、上記した従来技術の課題を
解決すべく鋭意検討の結果、電荷発生機能と電荷輸送機
能とを同一層内に付与した単層型の感光体(以下、単に
単層型感光体と呼ぶ)、或いは電荷発生層が電荷輸送層
の上に設けられた従来とは逆層の積層型の感光体(以
下、単に逆積層型感光体と呼ぶ)においては、光照射に
よる潜像形成部位が感光体表面付近である為、上記で述
べたようなキャリアの拡散による静電潜像のブロード化
が生じることなく、これらの感光体上にはシャープなド
ットの静電潜像が形成されることを見いだした。しか
し、これらの感光体上のシャープなドットを有する静電
潜像をトナーにより現像する場合に、従来の粉砕法によ
り製造される不定形のトナーを用いたのでは、シャープ
なドットの静電潜像を忠実に再現することが出来ず、こ
の結果、感光体を特定しただけでは実質的な画質向上の
効果は十分とは言い難かった。
【0008】これに対し、本発明者等が更に検討を重ね
た結果、上記した単層感光体或いは逆積層型感光体上に
形成されたシャープなドットを有する静電潜像を、下記
に挙げる構成を有するトナーを用いて現像すれば、忠実
に現像、転写をすることが可能となることを見いだし
た。即ち、特定の感光体と特定のトナーを用いることに
よって、高品位な画像を得るという相乗効果が実現され
る。本発明で使用する特定のトナーとしては、表面に凹
凸を有する球形トナーを有しているトナーであればいず
れのものでもよいが、特に、表面に凹凸を有する球形ト
ナーとして、少なくとも着色剤と結着樹脂とを含有する
樹脂微粒子と、流動性付与剤、滑剤及び研磨剤のうちか
ら選ばれる少なくとも1の添加剤とを有するものであっ
て、且つ樹脂微粒子が下記に挙げる及びの関係を満
足する球形トナーを使用するのが好ましい。 樹脂微粒子が、樹脂微粒子の投影面に対して少なくと
も3点で接する内接円の半径をr、外接円の半径をRと
した場合に、これらの半径の間に下記の関係が成立する
ような球形状粒子であること 1.00<R/r≦1.200 樹脂微粒子上に、樹脂微粒子の投影面の周辺長をL、
樹脂微粒子の投影面に対して少なくとも3点で接する内
接円の円周をlとした場合に、これらの間に下記の関係
が成立するような凹凸が形成されていること 1.01<L/l<2.00
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、好ましい実施の形態を挙
げて本発明を更に詳細に説明する。先ず、本発明の電子
写真装置で用いられる電子写真感光体について説明す
る。本発明で使用する電子写真感光体は、(i)導電性
支持体上に感光層を有し、且つ該感光層が電荷発生と電
荷搬送とを同一層中で行う単層型のものであるか、或い
は(ii)導電性支持体上に感光層を有し、且つ該感光層
が電荷輸送層の上に電荷発生層が形成されている従来と
は逆層の積層型のものであることを特徴とする。本発明
においては、上記に挙げた(i)及び(ii)のいずれの
構成の感光体においても、導電性基板と感光層との間
に、結着層、注入制御層、干渉縞防止層等の引き下げ層
が設けられていてもよいし、更に、感光体層上に保護層
が積層されていてもよい。
【0010】上記のような感光層を形成する際に用いら
れる電荷発生材料としては、例えば、フタロシアニン顔
料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジ
ゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム塩染料、スク
アリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チオ
ピリリウム染料、キサンテン色素、キノンイミン色素、
トリフェニルメタン色素、アチリル色素、及びアモルフ
ァスシリコン等が挙げられるが、これらの化合物に限定
されるものではない。又、上記のような感光層を形成す
る際に用いられる電荷輸送材料としては、正孔輸送剤で
は、例えば、ピレン化合物、カルバゾール化合物、ヒド
ラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ト
リフェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、
ピラゾリン化合物、スチリル化合物、及びスチルベン化
合物等が挙げられ、又、電子輸送剤では、例えば、ジフ
ェノキノン化合物、及びスチルベキノン化合物等が挙げ
られるが、これらの化合物に限定されるものではない。
【0011】本発明の電子写真装置で用いられる電子写
真感光体層内には、上記の構成材料の外、電子写真特性
に悪影響を及ぼさない範囲で、それ自体公知の種々の添
加剤、例えば、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項ク
エンチャー、紫外線吸収剤、分散安定剤、軟化剤、表面
改質剤、滑剤、消剤、増量剤、増粘剤、ドナー、及びア
クセプター等を配合させることが出来る。
【0012】次に、本発明の電子写真装置に用いられる
静電荷像現像トナーについて説明する。本発明で使用さ
れるトナーとしては、トナー中に表面に凹凸を有する球
形トナーを有することを特徴とする。表面に微小凹凸を
有する実質的に球形のトナーを得る方法としては、例え
ば、以下の様な方法が挙げられる。 湿式加熱処理法 球形樹脂微粒子に対し、球形樹脂微粒子よりも更に粒径
の小さな粒子である子粒子(以下、単に子粒子と呼ぶ)
を均一に付着させた後、液体中に分散させて加熱処理を
行い、球形粒子の表面に子粒子を固着させてトナーとす
る。
【0013】 トナー粒子重合時子粒子添加法 重合法によりトナー粒子を得る場合に、予め子粒子をモ
ノマー中に添加しておくか、又は重合過程中に子粒子を
添加し、(子粒子や分散系の物性をコントロールするこ
とにより)子粒子をトナー表面に突出させた状態で、重
合を完結させてトナーとする。
【0014】 メカノケミカル法 メカノケミカル手法により、球形樹脂微粒子の表面に子
粒子を融着させてトナーとする。
【0015】 乾式加熱処理法 球形樹脂微粒子と子粒子とを混合後、流動加熱層中にて
混合加熱を行って球形粒子の表面に子粒子を固着させて
トナーとする。
【0016】 膨潤後乾燥法 トナー粒子をいったん溶剤に浸漬して膨潤させた後、加
熱気流中若しくは減圧下で乾燥する。これにより表面に
「しわ」が寄り、凹凸が生じたトナーとなる。このと
き、併せて球形化処理を行ってもよい。
【0017】 重合時溶媒除去法 重合法によりトナー粒子を得る場合に、予め単量体に可
溶な溶媒を含有させておき、重合反応途中で昇温等によ
り溶媒を除去する。このときの体積縮合により、表面に
「しわ」が寄り、凹凸が生じたトナーとなる。
【0018】上記に挙げた、及びの方法の中で用
いる球形樹脂微粒子としては、従来の粉砕法によって得
られる不定形トナーを球形化処理して得られた球形樹脂
微粒子、或いは重合法や溶融スプレー法によって得られ
た球形樹脂微粒子が挙げられる。又、これらの中では、
高画質化の点から求められているトナー粒子に対する小
粒径化の要求を満たす上で、溶融スプレー法や重合法が
適している。特に、水中で高剪断力下で油滴を発生させ
て球形樹脂微粒子を得る重合法は、小粒径化に適した方
法である。
【0019】又、上記〜の方法で用いる子粒子とし
ては、その粒径が上記の様な球形樹脂微粒子の粒径の1
/200〜1/10、好ましくは1/100〜1/10
の範囲に含まれる微粒子を子粒子として用いるのが好ま
しい。この様な粒径を有する子粒子の材質としては、熱
可塑性樹脂の他に磁性粒子等の無機化合物も用いること
が出来るが、子粒子は、トナー表面に存在する為、トナ
ーの帯電量に影響を与えるので適度に帯電制御されてい
るものを使用することが好ましい。又、本発明において
は、表面に凹凸を有する球形トナーの粒径が、体積平均
粒径2〜20μm、好ましくは3〜12μm、より好ま
しくは4〜10μmの範囲のものを使用する。
【0020】本発明において使用する上記した様な各種
の方法で得られる表面に凹凸を有する球形トナー粒子の
球形の程度としては、実質的に球形のものであればよ
い。本発明において好ましく使用される表面に凹凸を有
する実質的に球形のトナーとしては、下記に挙げる2つ
の要件を満足するものが挙げられる。即ち、先ず、第1
の要件として、図1(a)に示した様に、実線で表わさ
れたトナー粒子の投影面に対し少なくとも3点で接する
内接円の半径をrとし、同様に、トナー粒子の投影面に
対し少なくとも3点で接する外接円の半径をRとした場
合に、半径rと半径Rとの間に、下記式の関係が成立す
ることが挙げられる。 1.00<R/r≦1.20 図1(a)で明らかな様に、内接円の半径rに対する外
接円の半径Rの値が大きくなるとトナー形状は球形から
離れる方向にあるが、R/rの値が1.20を超えると
球形トナーとしての特徴が現れなくなる。
【0021】更に、表面に凹凸を有する実質的に球形の
トナーの第2の要件としては、図1(b)に示したトナ
ー粒子の投影面の周辺長Lとし、第1の要件で説明した
半径rの内接円の円周lとした場合に、Lとlとの間に
下記式の関係が成立することが挙げられる。 1.01<L/l<2.00 内接円の円周lに対する周辺長Lの値L/lが1.01
よりも小さいと、トナー表面には凹凸が殆ど存在しない
ことになり、添加剤の劣化を防止することが出来ない。
一方、L/lの値が2.00より大きい場合は、添加剤
の粒径よりも細かい微小の凹凸が数多く存在している
か、又は、落差の大きい凹凸が存在していることにな
り、実質的なトナー形状が不定形に近づいてしまい、高
画質が得にくく、更に現像器中のトナーの微粉化も起こ
り易くなる。
【0022】本発明におけるトナー粒子の投影面とは、
電子顕微鏡を用い、少なくとも2,000倍以上、好ま
しくは5,000倍で粒子の輪郭に焦点を合わせて得た
トナー粒子の投影画像を意味する。更に、図1(a)に
示した内接円の半径r及び外接円半径R、図1(b)に
示した周辺長Lを、ルーゼックス5000を用いて求め
た。尚、内接円の円周は、上記で得られた内接円の半径
rから計算により求めた。本発明においては、上記で説
明した様な構成の表面に凹凸を有する球形トナーが、現
像手段で使用されるトナー中に含有されていればよい
が、特に、トナー粒子の投影画像を少なくとも50個、
好ましくは100個以上選択して、上記の様な方法で
R、r及びLを夫々測定した場合に、少なくとも過半数
のトナー画像が、上記で挙げた第1及び第2の要件を満
足するものであることが好ましい。
【0023】次に、上記の様な形状を有する表面に凹凸
を有するほぼ球形のトナーは、少なくとも着色剤と結着
樹脂とを含有する樹脂微粒子と、流動性付与剤、滑剤及
び研磨剤のうちから選ばれる少なくとも1の添加剤とか
らなる。以下、これらの形成材料について説明する。樹
脂微粒子は、着色剤と結着樹脂とからなるが、これらの
内の主たる形成材料である結着樹脂としては、従来のト
ナーと同様に熱可塑性樹脂が用いられる。具体的には、
例えば、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレ
ンと他のビニル系モノマー(例えば、アクリロニトリル
−ブタジエン等)との共重合体、ポリエステル系樹脂、
エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの中から選択された
材料が単独又は併用して用いられる。本発明において
は、これらの結着樹脂の熱的性質として、ガラス転移点
が30〜80℃、好ましくは40〜60℃の範囲にある
ものが、耐ブロッキング性、定着性の点から好ましく用
いられる。
【0024】上記した結着樹脂と共に樹脂微粒子を構成
する着色剤としては、従来のトナーと同様に公知のもの
をいずれも使用することが出来るが、具体的には、例え
ば、カーボンブラック、鉄黒の他、C.I.ダイレクト
レッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシ
ッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.
モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、
C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー
9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシック
ブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モー
ダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.
I.ベーシックグリーン4、及びC.I.ベーシックグ
リーン6等の染料;黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラ
ルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイ
エローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローN
CG、タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パー
マネントオレンジGTR、ベンジジンオレンジG、カド
ミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウォッチング
レッドカドミウム塩、ブリリアントカーミン3B、ファ
ストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺
青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリ
アブルーレーキ、キナクリドン、ローダミンB、フタロ
シアニンブルー、ファーストスカイブルー、ピグメント
グリーンB、マラカイトグリーンレーキ、及びファイナ
ルイエローグリーンG等の顔料;等が挙げられるが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】次に、本発明において使用する表面に凹凸
を有する球形トナーを作製する場合に添加剤として使用
される、流動性付与剤、滑剤及び研磨剤について説明す
る。先ず、流動性付与剤としては、樹脂に添加すること
によって流動性が向上する材料であれば、どの様なもの
でも使用可能であるが、本発明においては、以下に挙げ
た様な流動性付与剤が好ましく使用される。勿論、本発
明は、これらに限定されるものではない。流動性付与剤
としては、例えば、酸化けい素、酸化アルミニウム及び
酸化チタン等の金属酸化物;カーボンブラック、ふっ化
カーボン等の無機化合物;ポリふっ化ビニリデン及びポ
リテトラフルオロエチレン等のふっ素系樹脂粉末;脂肪
酸金属塩等が挙げられ、これらの微粉末の1種又は2種
以上が用いられる。本発明で使用される流動性付与剤と
しては、粒度が細かいものほど適している。従って、上
記に挙げた材料のうちシリカ微粉末やアルミナ微粉末
が、細かい微粉末を得易いので好ましい。本発明におい
ては、表面疎水化処理を行ったシリカ微粉末を使用する
ことがより好ましい。
【0026】滑剤としては、以下に挙げる樹脂粉末から
選ばれる1種又は2種以上のものが用いられるが、本発
明はこれらの材料に限定されるものではない。即ち、本
発明で使用される滑剤としては、例えば、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリふっ化ビニリデン等のふっ素系樹
脂粉末;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム
等の脂肪酸金属塩の粉末;ポリオレフィンの粉末;ふっ
化カーボンの粉末等が挙げられる。
【0027】又、本発明で使用される研磨剤としては、
下記に挙げたモース硬度3以上の無機金属の酸化物、窒
化物、炭化物、及び硫酸或いは炭酸金属塩等から選ばれ
る1種又は2種以上のものが用いられるが、本発明は、
これらに限定されるものではない。即ち、本発明で使用
される研磨剤としては、例えば、SrTiO3、Ce
2、CrO、Al23、MgO等の金属酸化物;Si3
4等の窒化物;SiC等の炭化物;CaSO4、BaS
4、CaCO3等の硫酸或いは炭酸の金属塩が挙げられ
る。特に、モース硬度5以上のSrTiO3、CeO
2(例えば、商品名:ミレーク、モレークT、ROX
M−1の如きCeO2及び希土類元素を有する粉体)、
Si34、SiCが好ましい。又、上記に挙げたこれら
の物質は、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、及びジルコアルミネートカップリング剤等のカップ
リング剤、シリコンオイル又はその他の有機化合物で表
面処理をされていてもよい。
【0028】上記で述べた本発明において使用される添
加剤である、流動性付与剤、滑剤及び研磨剤は、これら
のうちの少なくとも1つが球形トナー中に含有されてい
ればよいが、これらの含有量としては、流動性付与剤
は、トナー粒子100重量部に対し、好ましくは0.1
〜5重量部、更に好ましくは0.1〜3重量部程度用
い、滑剤又は研磨剤は、夫々、トナー粒子100重量部
に対して、好ましくは0.1〜10重量部、更に好まし
くは、0.1〜5重量部程度用いる。
【0029】本発明で使用するトナーを磁性トナーとし
て用いる場合には、トナー中に磁性粉を含有せしめても
よい。この際に使用される磁性粉としては、磁場の中に
置かれて磁化される物質が用いられるが、具体的には、
例えば、鉄、コバルト、及びニッケル等の強磁性金属の
粉末、若しくは、マグネタイト、及びフェライト等の化
合物が挙げられる。特に、本発明で使用するトナーを重
合法を用いて作製する場合には、先に挙げた着色剤や、
これらの磁性体の有する重合阻害性や水相移行性に注意
を払う必要があり、この場合には、これらの材料を、好
ましくは表面改質処理、例えば、重合阻害のない物質に
よる疎水化処理を施しておいた方がよい。
【0030】又、本発明で使用するトナーは、トナー画
像を定着させる熱ロール定着時における離型性をよくす
る目的で、トナー中に炭化水素系化合物等、一般に離型
剤として用いられているワックス類を配合してもよい。
この際に用いられるワックス類としては、パラフィン・
ポリオレフィン系ワックス、及びこれらの変性物、例え
ば、酸化物やグラフト処理物の他、高級脂肪酸及びその
金属塩、アミドワックス等が挙げられる。又、これらワ
ックスは、JIS K 2531の環球法により測定し
た軟化点が40〜130℃、好ましくは50〜120℃
を有するものを使用するのが望ましい。軟化点が40℃
以下ではトナーの耐ブロッキング性及び保形性不十分と
なり、130℃以上では離型性の効果が不十分となる
為、好ましくない。
【0031】又、本発明においては、トナーの帯電性を
制御する目的で、トナー材料中に荷電制御剤を添加して
おくことが望ましい。これら荷電制御剤としては、従来
公知のものが用いられるが、例えば、正荷電制御剤とし
ては、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、
四級アンモニウム塩、アミン系及びポリアミン系化合物
等が挙げられ、負荷電制御剤としては、サリチル酸系金
属化合物、モノアゾ系染料金属化合物、スチレン−アク
リル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体等が
挙げられる。
【0032】次に、本発明で使用されるトナー粒子や、
トナーを構成する各種材料の粒度分布測定方法について
述べる。測定装置として、例えば、コールターカウンタ
ーTA−II型(コールター社製)を用い、これに、個数
平均分布や体積平均分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピュータ(キ
ヤノン製)を接続する。更に、測定に使用する電解液と
しては、1級塩化ナトリウムを用いて調製した1%Na
Cl水溶液を用いる。
【0033】測定法としては、前記の電解水溶液100
〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくは
アルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、
更に測定試料を0.5〜50mg加え、測定用試料とす
る。この様な試料が懸濁された電解液は、超音波分散器
で約1〜3分間分散処理を行い、上記のコールターカウ
ンターTA−II型により、アパーチャーとして100μ
mアパーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布
を測定し、体積平均分布及び個数平均分布を求める。次
に、この様にして得られた体積平均分布及び個数平均分
布より、算出して体積平均粒径を得る。尚、下記で述べ
る実施例で使用した磁性体の粒径については、上記した
様なコールターカウンターで粒度測定することは困難で
あるが、本発明においては、トナー表面で、どの様な大
きさを有するかが問題となるので、この場合には電子顕
微鏡を用いて詳細に測定する。即ち、電子顕微鏡を用
い、少なくとも2,000倍以上、好ましくは5,00
0倍以上のトナー表面写真を観察する。画像中の磁性体
の粒子、少なくとも100個以上、好ましくは500個
以上について、粒径を測定し、体積平均粒径を求める。
【0034】本発明の電子写真装置は、電子写真感光体
上にドット状の静電潜像を形成するための露光手段を有
するが、該露光手段が、その静止像の有効現像光領域に
おいて120μm以下のスポット径で露光するものであ
ることが好ましい。この様な手段としては、近年頻繁に
用いられる様になってきている、デジタル信号により制
御されたレーザー、LED、液晶シャッター等による露
光があり、これらの手段によってスポット径が120μ
m以下のシャープなドット状の微小潜像が形成される。
本発明の効果は特に、この様な120μm以下のシャー
プなドット状の微小潜像を現像する際に、キャリアの拡
散によって生じる潜像のブロード化の問題、及び静電潜
像を従来の粉砕トナーによっては忠実に再現することが
出来ないという問題を解決するところにある。
【0035】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。尚、実施例中の部はすべて重量部である。下記に
述べる方法で、表面に凹凸を有する球形トナー1〜7、
及び電子写真感光体1〜4を夫々作製した。トナー1 (球形樹脂微粒子の製造)2リットルのフラスコ中にイ
オン交換水1200mlを入れ、この中にγ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランを0.25g加え、更に、親
水性コロイダルシリカ5gを加えて70℃に加温し、T
K式ホモミキサーM型(特殊機化工業製)を用いて1
0,000rpmで15分間分散させ、更に、1/10
N−HClを加えて系内pHを6として、本実施例で使
用する分散媒を得た。次に、下記処方の成分を容器中で
70℃に加温し、超音波分散機(10kHz、200
W)を用いて、溶解・分散して単量体混合物とした。更
に、70℃に保持しながら、重合開始剤であるジメチル
−2,2’−アゾビスイソブチレート10部を加えて溶
解し、単量体組成物を調製した。 ・スチレン 183部 ・2−エチルヘキシルアクリレート 17部 ・パラフィンワックス(m.p.155°F) 32部 ・C.I.ピグメントブルー 15:3 8部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸の金属化合物 6部
【0036】前記で得られた分散媒が入った2リットル
のフラスコ中に、上記で得られた単量体組成物を投入
し、窒素雰囲気下、70℃で、TK式ホモミキサーを用
いて8,500rpmで60分間撹拌し、造粒された単
量体組成物を得た。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつ
つ、70℃、20時間で重合させた。重合反応終了後、
反応生成物を冷却し、NaOHを加えて分散剤を溶解
し、濾過、水洗、及び乾燥を行って、球形樹脂微粒子を
得た。得られた球形樹脂微粒子の粒径を、前記したコー
ルターカウンター(アパーチャー径100μm)で測定
したところ、体積平均粒径9.0μmでシャープな粒度
分布を有していた。
【0037】(子粒子の製造)反応容器中にイオン交換
水150部を入れ、80℃に加熱し、更に、撹拌下、ス
チレン/n−ブチルメタクリレート=90/10(wt
/wt)のモノマー系1部と10%過硫酸アンモニウム
水溶液10部を加え、更に、上記モノマー系99部を3
時間かけて滴下し、次いで、メタクリル酸10部を滴下
した後、1時間重合を継続し、重合終了後、冷却し、水
洗、濾過、及び乾燥を行った。この結果、測定装置とし
てコールターN4を用いて粒径の測定をしたところ、体
積平均粒径が0.5μmの子粒子が得られた。
【0038】(球形樹脂微粒子の表面凹凸化処理)上記
で夫々得られた球形樹脂微粒子50部に子粒子5部を加
え、ヘンシェルミキサーにより分散混合せしめて球形樹
脂微粒子の表面に子粒子を均一に付着させた。別途、正
帯電性親水性コロイダルシリカ4部をイオン交換水60
0部中に分散させた。この分散媒系に、上記の球形樹脂
微粒子50部と子粒子5部とからなる混合粒子系を添加
し、オートクレーブ中で加熱撹拌下、球形樹脂微粒子の
表面に子粒子を固着させる固着処理を行った(条件:1
10℃、1.2kg/cm2、30分)。処理後、分散
媒系を冷却し、更に、コロイダルシリカの除去処理を施
した後、水洗、濾過、及び乾燥を行い、表面に凹凸を有
する樹脂微粒子を得た。
【0039】得られた表面に凹凸を有する球形樹脂微粒
子について、外接円の半径Rと内接円の半径r、及び樹
脂微粒子の投影面の周辺長Lを測定したところ、R/r
=1.10、L/l=1.30であった。又、得られた
凹凸を有する樹脂微粒子100部に対して、BET法に
よる比表面積が200m2/gであるヘキサメチルジシ
ラザンで疎水化処理されたシリカ微粉体を0.6部外添
して、トナー1とした。更に、このトナー8部に対し、
アクリルコートされたフェライトキャリア92部を混合
して、二成分現像剤とした。
【0040】トナー2 2リットルのフラスコ中にイオン交換水1200mlを
入れ、この中にγ−アミノプロピルトリメトキシシラン
0.25gを加え、更に、親水性コロイダルシリカ5g
を加えて70℃に加温し、TK式ホモミキサーM型(特
殊機化工業製)を用いて10,000rpmで15分間
分散させ、更に、1/10N−HClを加えて系内pH
を6として、本実施例で使用する分散媒を得た。次に、
下記処方の成分を容器中で70℃に加温し、超音波分散
機(10kHz、200W)を用いて、溶解・分散して
単量体混合物とした。 ・スチレン 183部 ・2−エチルヘキシルアクリレート 17部 ・パラフィンワックス(m.p.155°F) 32部 ・C.I.ピグメントイエロー 17 7部 ・スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(モル比88:10 :2、Mw=58,000) 10部 更に、これに、トルエン60部と重合開始剤であるジメ
チル−2,2’−アゾビスイソブチレート10部とを加
えて溶融し、単量体組成物を調製した。
【0041】前記で得られた分散媒が入った2リットル
のフラスコ中に、上記で得られた単量体組成物を投入
し、窒素雰囲気下、70℃で、TK式ホモミキサーを用
いて9,000rpmで10分間撹拌し、造粒された単
量体組成物を得た。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつ
つ、70℃、8時間重合させ、90℃に昇温することで
トルエンを留出させた。ここで、90℃に1時間保って
トルエンを完全に除去した後、反応生成物を冷却し、N
aOHを加えて分散剤を溶解し、濾過、水洗、及び乾燥
を行って、球形樹脂微粒子を得た。
【0042】得られた球形樹脂微粒子の粒径をコールタ
ーカウンター(アパーチャー径100μm)で測定した
ところ、体積平均粒径7.5μmでシャープな粒度分布
を有していた。又、上記の様にして獲られた粒子の表面
は、陥没した様な起伏の凹凸を有することが電子顕微鏡
による観察で確認された。更に、外接円の半径Rと内接
円の半径r、及び樹脂微粒子の投影面の周辺長をLを測
定したところ、R/r=1.15、L/l=1.35で
あった。この陥没した様な起伏の凹凸を有する粒子10
0部に対して、BET法による比表面積が100m2
gであるアルミナ微粉体0.8部を外添し、トナー2と
した。更に、このトナー8部に対し、アクリルコートさ
れたフェライトキャリア92部を混合して二成分現像剤
を作製した。
【0043】トナー3 トナー1の単量体混合物の処方において、組成を以下の
様に代えたこと以外は、トナー1と同様にして樹脂微粒
子を得た。 ・スチレン 170部 ・2−エチルヘキシルアクリレート 30部 ・環化ゴム 20部 ・四級アンモニウム塩化合物 4部 ・架橋剤:2,2−ビス[4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン 3部 ・疎水性磁性体 100部 ・親水性磁性体 40部 尚、ここで使用した疎水性磁性体は、親水性磁性体をチ
タンカップリング剤で処理したものである。
【0044】上記の様にして得られた樹脂微粒子の粒径
をコールターカウンター(アパーチャー径100μm)
で測定したところ、体積平均粒径11.0μmでシャー
プな粒度分布を有していた。又、粒子の表面は、磁性体
粒子が突起状に固着して凹凸を形成していることが電子
顕微鏡による観察で確認された。トナー3において、外
接円の半径Rと内接円の半径r、及び樹脂微粒子の投影
面の周辺長をLを測定したところ、R/r=1.09、
L/l=1.15であった。この磁性体粒子が突起状に
固着して凹凸を形成している粒子100部に対して、B
ET法による比表面積は150m2/gでる、ジメチル
シリコンオイルで疎水化処理されたシリカ微粉体を0.
6部外添して、トナー3とした。
【0045】トナー4 トナー1の球形粒子の製造において、パラフィンワック
スを加えない以外はトナー1と同様にして球形樹脂微粒
子を得た。この球形樹脂粒子をロールミルで溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度
に粗粉砕した。次いで、エアージェット方式による微粉
砕機で微粉砕し、更に、得られた微粉砕物を分級して、
体積平均粒径8.1μmで、粒度分布の形状もほぼトナ
ー1と同様の粉砕法を利用した樹脂微粒子を得た。得ら
れた樹脂微粒子について、外接円の半径Rと内接円の半
径r、及び樹脂微粒子の投影面の周辺長をLを測定した
ところ、R/r=1.75、L/l=2.65であっ
た。
【0046】トナー5 トナー3で得られた樹脂微粒子をロールミルで溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度
に粗粉砕した。次いで、エアージェット方式による微粉
砕機で微粉砕した。更に、得られた微粉砕物を分級し
て、体積平均粒径10.9μmで、粒度分布の形状もほ
ぼトナー3と同様の粉砕法を利用した樹脂微粒子を得
た。得られた樹脂微粒子について、外接円の半径Rと内
接円の半径r、及び樹脂微粒子の投影面の周辺長をLを
測定したところ、R/r=1.65、L/l=2.45
であった。
【0047】トナー6 トナー3の単量体混合物中の四級アンモニウム塩化合物
4部を、ジ−tert−ブチルサリチル酸の金属化合物
4部に代えた以外は、トナー3の製造方法と同様にし
て、樹脂微粒子を得た。得られた樹脂微粒子について、
外接円の半径Rと内接円の半径r、及び樹脂微粒子の投
影面の周辺長をLを測定したところ、R/r=1.0
8、L/l=1.10であった。
【0048】トナー7 トナー6で得られた樹脂微粒子をロールミルで溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約1〜2mm程度
に粗粉砕した。次いで、エアージェット方式による微粉
砕機で微粉砕した。更に、得られた微粉砕物を分級し
て、体積平均粒径10.8μmで、粒度分布の形状もほ
ぼトナー6と同様の粉砕法を利用した樹脂微粒子を得
た。トナー6において、外接円の半径Rと内接円の半径
r、及び樹脂微粒子の投影面の周辺長をLを測定したと
ころ、R/r=1.75、L/l=2.6であった。
【0049】次に、下記の方法により電子写真感光体1
〜4を作製した。感光体1 下記化合物(1)で示されるメトキシメチル化ナイロン
(メトキシメチル化度約30%)3部、6/66/61
0/12四元共重合ナイロン9部、及び、イソプロパノ
ール150部を混合溶解した後に、外径80mm、長さ
360mmのアルミニウムシリンダーに浸漬塗布し、1
μmの下引き層を設けた。次に、電荷発生剤として、C
uKαのX線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°が
9.0°、14.2°、23.9°及び27.1°に強
いピークを有する結晶形のI型オキシチタニルフタロシ
アニン2.5部を用い、正孔輸送剤として下記化合物
(2)を50部、電子輸送剤として、下記化合物(A)
を40部、及び下記化合物(B)を10部、結着樹脂と
してのポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子
量Mw=25,000)を100部、及び溶剤として所
定量のジクロロメタンをボールミルで混合分散し、塗工
液を得た。得られた塗工液中にアルミニウムシリンダー
を浸漬させ、前記で形成した下引き層の上に浸漬塗布し
て引き上げた後、100℃で1時間熱風乾燥することで
厚さ20μmの感光層を形成して、本発明の実施例で使
用する単層型の電子写真感光体1を得た。
【0050】
【化1】
【0051】
【化2】
【0052】
【化3】
【0053】
【化4】
【0054】感光体2 下記化合物(1)で示されるメトキシメチル化ナイロン
(メトキシメチル化度約30%)3部、6/66/61
0/12四元共重合ナイロン9部、及び、イソプロパノ
ール150部を混合溶解した後に、外径30mm、長さ
254mmのアルミニウムシリンダーに浸漬塗布し、こ
の上に1μmの下引き層を設けた。次に、下記化合物
(2)のトリフェニルアミン化合物9部、結着樹脂とし
てのポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZ、分子量
Mw=25,000)10部、及び溶剤としてのモノク
ロロベンゼン50部、ジクロロメタン25部を混合溶解
し、塗工液を得た。得られた塗工液中にアルミニウムシ
リンダーを浸漬させ、前記で形成した下引き層の上に前
記下引き層の上に浸漬塗布、熱風乾燥して20μmの電
荷輸送層を設けた。次に、CuKαのX線回折における
ブラッグ角2θ±0.2°が9.0°、14.2°、2
3.9°及び27.1°に強いピークを有する結晶形の
I型オキシチタニルフタロシアニン4部に、n−プロパ
ノール100部を加え、1mmφのガラスビーズを用い
たサンドミルで1時間分散後、これに100部のn−プ
ロパノールを混合して得た電荷発生層用の塗工液を得
た。得られた塗工液中にアルミニウムシリンダーを浸漬
させ、前記の電荷輸送層の上に浸漬塗布して、乾燥後の
膜厚が0.1μmの電荷発生層を形成し、本発明の実施
例で使用する逆層の積層型電子写真感光体2を得た。
【0055】
【化5】
【0056】
【化6】
【0057】感光体3 先ず、外径80mm、長さ360mmのアルミニウムシ
リンダーに、感光体1で使用したと同様の下引き層用の
塗工液を浸漬塗布した後、熱風乾燥して1μmの下引き
層を設けた。次いで、この上に、感光体2で使用したと
同様の電荷発生層形成用の塗工液を用いて、乾燥後に
0.1μmの厚さになる様に電荷発生層を形成した後
に、感光体2で用いたと同様の電荷輸送層形成用の塗工
液を用いて、乾燥後の膜厚が20μmになる様に感光層
を形成して、従来と同様の積層型電子写真感光体3を得
た。
【0058】感光体4 感光体3において、感光層を形成するアルミニウムシリ
ンダーを外径30mm、長さ254mmにした以外は感
光体3と同様にして、膜厚が20μmになる様に電荷輸
送層を形成して、従来と同様の積層型の電子写真感光体
4を得た。
【0059】実施例1〜5及び比較例1〜5 次に、上記の様に作製したトナー1〜7及び実施例で使
用する感光体1及び2と比較例で使用する感光体3及び
4を用いて、画像形成を行い、得られた画像について画
像評価を行った。画像の形成には、キヤノン社製のカラ
ーコピー機:CLC−500、キヤノン社製レーザープ
リンター:LASER−JET−4の一次帯電の直流成
分と転写電流の極性がプラスになる様に改造した電子写
真装置、及びLASER−JET−4を用い、感光体1
〜4及びトナー1〜7を適宜に組み合わせて、本発明の
実施例及び比較例とした。
【0060】 CLC−500による画像形成及び画
質評価 CLC−500に搭載してある半導体レーザーから、実
施例で使用する感光体1、或いは比較例で使用する感光
体3上に400dpiのドット状出力として、パルス幅
変調により出力制御して感光体上に80μmのスポット
径の静電潜像を夫々形成した。その後、トナー1或いは
トナー2、又はトナー4を用いて該潜像を現像し、得ら
れたトナー画像を紙上に転写及び定着させて、反射式マ
クベス濃度計で0.3のハーフトーンベタ画像を得た。
この様にして得られた画像を金属顕微鏡で観察すること
により各トナードットの均一性、締まり具合及びトナー
の飛散状態を比較した。その結果を表1に示す。尚、評
価基準は、下記の様にした。 (評価基準) ◎:トナードットの大きさが全体にわたり滑らかで均一
であり、且つ1ドットの大きさもレーザースポットの大
きさにほぼ等しい。 ○:トナードットの大きさはほぼ均一であるが、1ドッ
トの大きさがレーザースポットの大きさに対して若干大
きくなっている。 △:各トナードットの大きさの均一性が一部欠ける部分
があり、1ドットの大きさがレーザースポットの大きさ
に対して若干大きくなっている。 ×:各トナードットの大きさが全体にわたって不均一で
あり、更に1ドットの大きさがレーザースポットの大き
さに対して大きくなっている。
【0061】
【表1】 表1:画像評価結果
【0062】 LASER−JET−4の改造機によ
る画像形成及び画質評価 LASER−JET−4の一次帯電の直流成分と転写電
流の極性がプラスになる様に改造した電子写真装置を用
いた。この様なLASER−JET−4の改造機に搭載
してある半導体レーザーから、波長780nmのレーザ
ー光を比較例で使用する感光体4上に600dpiのド
ット状に出力して、感光体上に60μmのスポット径の
静電潜像を形成した後に、トナー3或いはトナー5を用
いて該潜像を現像し、トナー画像を紙上に転写及び定着
させて反射式マクベス濃度計で0.3のハーフトーンベ
タ画像を得た。この様にして得られた画像を金属顕微鏡
で観察することにより各トナードットの均一性、締まり
具合及びトナーの飛散状態を比較し、その結果を表2に
示す。
【0063】 LASER−JET−4による画像形
成及び画質評価 LASER−JET−4に搭載してある半導体レーザー
から、波長780nmのレーザー光を実施例で使用する
感光体2の上に600dpiのドット状に出力して感光
体上に、60μmのスポット径の静電潜像を形成した後
に、トナー6或いはトナー7を用いて該潜像を現像した
後、紙上にトナー画像を転写及び定着させて反射式マク
ベス濃度計で0.3のハーフトーンベタ画像を得た。こ
の様にして得られた画像を金属顕微鏡で観察することに
より各トナードットの均一性、締まり具合及びトナーの
飛散状態を比較した。その結果を表2に示す。 (評価基準) ◎:トナードットの大きさが全体にわたり滑らかで均一
であり、且つ1ドットの大きさもレーザースポットの大
きさにほぼ等しい。 ○:トナードットの大きさはほぼ均一であるが、1ドッ
トの大きさがレーザースポットの大きさに対して若干大
きくなっている。 △:各トナードットの大きさの均一性が一部欠ける部分
があり、1ドットの大きさがレーザースポットの大きさ
に対して若干大きくなっている。 ×:各トナードットの大きさが全体にわたって不均一で
あり、更に1ドットの大きさがレーザースポットの大き
さに対して大きくなっている。
【0064】
【表2】 表2:画像評価結果
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、特に、ドット状の微小
潜像が用いられるプロセスにおいて生じる感光体におけ
る静電潜像の広がりの問題を解決し、静電潜像に対する
トナーによる低再現性という画質劣化の問題を解決さ
れ、シャープな静電潜像を忠実に再現して現像及び転写
が出来る為、高品位な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるトナー粒子の概括的断面図であ
る。
【符号の説明】
r:内接円半径 R:外接円半径 L:周辺長

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と、該電子写真感光体上
    にドット状の静電潜像を形成するための露光手段と、及
    び該静電潜像をトナーによって現像するための現像手段
    とを有する電子写真装置において、電子写真感光体が下
    記に挙げる(i)或いは(ii)のいずれかであって、且
    つ上記現像手段で用いられるトナーが表面に凹凸を有す
    る球形トナーを有していることを特徴とする電子写真装
    置。 (i)導電性支持体上に感光層を有し、且つ該感光層が
    電荷発生と電荷搬送とを同一層中で行う単層型の電子写
    真感光体 (ii)導電性支持体上に感光層を有し、且つ該感光層が
    電荷輸送層の上に電荷発生層が形成されている逆層の積
    層型の電子写真感光体
  2. 【請求項2】 表面に凹凸を有する球形トナーが、少な
    くとも着色剤と結着樹脂とを含有する樹脂微粒子と、流
    動性付与剤、滑剤及び研磨剤のうちから選ばれる少なく
    とも1の添加剤とを有するものであって、且つ樹脂微粒
    子が下記に挙げる及びの関係を満足する球形トナー
    である請求項1に記載の電子写真装置。 樹脂微粒子が、樹脂微粒子の投影面に対して少なくと
    も3点で接する内接円の半径をr、外接円の半径をRと
    した場合に、これらの半径の間に下記の関係が成立する
    ような球形状粒子であること 1.00<R/r≦1.200 樹脂微粒子上に、樹脂微粒子の投影面の周辺長をL、
    樹脂微粒子の投影面に対して少なくとも3点で接する内
    接円の円周をlとした場合に、これらの間に下記の関係
    が成立するような凹凸が形成されていること 1.01<L/l<2.00
  3. 【請求項3】 ドット状の静電潜像を形成するための露
    光手段における露光が、その静止像の有効現像光領域に
    おいて120μm以下のスポット径を有するでものであ
    る請求項1に記載の電子写真装置。
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