JPH09281598A - 凹面鏡を備えた投写装置 - Google Patents

凹面鏡を備えた投写装置

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JPH09281598A
JPH09281598A JP8094264A JP9426496A JPH09281598A JP H09281598 A JPH09281598 A JP H09281598A JP 8094264 A JP8094264 A JP 8094264A JP 9426496 A JP9426496 A JP 9426496A JP H09281598 A JPH09281598 A JP H09281598A
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JP
Japan
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concave mirror
projection device
reinforcing member
concave
mirror
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Application number
JP8094264A
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English (en)
Inventor
Hideo Tanide
秀雄 谷出
Hiroki Yoshikawa
博樹 吉川
Satoru Oishi
哲 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹面鏡の支持固定時に生じる凹面鏡の形状不
連続性を抑え、凹面鏡の形状誤差により生じる映像歪み
を抑制する。 【解決手段】 凹面鏡4の外周部に補強部材11を設
け、支持部材12によって凹面鏡4と補強部剤11とを
結合する。補強部材11の3点が、三点治具14を介し
て、固定部材13に固定され、この固定部材13は外枠
7に固定される。また、凹面鏡4の基材となるプラスチ
ック凹面成形品の略天中を通る水平面と、凹面鏡4の左
右両端との交点近傍の補強部材11を、締め付け治具1
5により、凹面鏡4の曲率中心側に加重することによ
り、凹面鏡4の形状誤差、即ち、中央部と周辺部との曲
率半径の誤差を小さくし、これにより、かかる形状誤差
による映像歪みの量を低減してコンバーゼンス回路17
などによって容易に調整できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック基材
に反射膜を形成した凹面鏡とスクリーンを有する投写部
を備え、投写部のスクリーンを凹面鏡の内側と対面する
位置に配置し、観視者が観視位置から投写部のスクリー
ンを凹面鏡を介して虚像として見ることができる凹面鏡
を備えた投写装置に係り、特に、シミュレータやゲーム
機器,バーチャルリアリテイ機器などに用いて、観視者
に臨場感ある映像を提供するのに好適な投写装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】臨場感ある映像を提供するための装置と
しては、従来種々提案されており、その1つとして、特
公昭55−13031号公報に凹面鏡を備えた投写装置
が開示されている。
【0003】図9はかかる従来の凹面鏡を備えた投写装
置を示す概略構成図であって、1は投影器、2は透過ス
クリーン、3は投写部、4は凹面鏡、5は観視位置、6
はプラスチック裏材、7は外枠である。
【0004】同図において、投写部3では、映像を映出
する投影器1が設けられ、また、この投影器1に対向し
て透過スクリーン2が設けられており、投影器1からの
映像が透過スクリーン2に結像される。この結像された
映像は透過スクリーン2を透過し、凹面鏡4で拡大反射
されて観視者が所定の観視位置5で虚像として見ること
ができる。
【0005】ここで、凹面鏡4は真空成形されたプラス
チックシートの凹面側にアルミニウムを真空被覆された
ものであり、また、この凹面鏡4の全面がガラス繊維補
強材としてのプラスチック裏材6によってこの凹面鏡4
の全面が支持され、さらに、このプラスチック裏材6が
金属構造物による外枠7に固定されている。このよう
に、凹面鏡4がその全面にわたって密接に支持されるこ
とにより、凹面鏡4の形状の変形防止と形状の連続性が
保たれるようにしている。
【0006】また、凹面鏡4や透過スクリーン2,観視
位置5に関して光学設計がなされ、透過スクリーン2に
結像された映像を観視者が凹面鏡4を介して歪みのない
映像として見ることができるようにするために、歪みの
補正が施されている。この補正方法としては、コンバー
ゼンス回路を設けて補正する方法や反射ミラーなどを設
けて光学的に補正する方法,投写部への映像信号を予め
補正する方法などがあるが、その中でコンバーゼンス回
路により補正する方法が一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような凹面鏡を
備えた投写装置では、この凹面鏡を介して観視する映像
に歪みを持たせないことが重要である。そこで、従来技
術では、凹面鏡の形状の変形防止や形状の連続性を保つ
ために、プラスチック製凹面鏡にその全面を支持するガ
ラス繊維補強のプラスチック裏材を設け、このプラスチ
ック裏材を凹面鏡に固定していた。
【0008】しかし、プラスチック裏材を凹面鏡に密着
させて製造する際、ガラス繊維補強のプラスチック裏材
を固めるときに熱が発生するため、プラスチックの固化
熱によって部分的に温度の高くなる部分が生じ、このガ
ラス繊維樹脂の温度が極めて高くなった部分に密着した
凹面鏡の形状は著しく変形して、凹面鏡の形状の連続性
が損なわれることがあった。また、プラスチック裏材を
別個に製作し、これを凹面鏡に固定するようにすると、
これらプラスチック裏材と凹面鏡との間に形状誤差が生
じて全面支持ができなくなり、プラスチック裏材での凹
面鏡と接触した部分にだけ力が働いて、凹面鏡でのこの
力を受けた部分の形状が著しく変形し、やはり凹面鏡の
形状の連続性を損なわれることになる。
【0009】このように、凹面鏡の形状の連続性が損な
われると、観視者が映像を見る際、この映像での凹面鏡
の形状の不連続部に映る部分に違和感が生じ、観視者の
目を非常に疲れさせることになる。
【0010】また、凹面鏡は、プラスチックシートを真
空成形などで略半球形状に成形したものに、アルミニウ
ムの真空被膜を施したものである。このため、大きさが
1m以上の凹面鏡においては、真空成形用の金型を用い
て成形しても、設計通りの形状精度を補償するのは難し
い。ましてや、金型を用いず、プラスチックシートの回
りを押さえて、空気圧により、プラスチックシートを膨
らませるなどのフリーブロー成形では、成形された凹面
鏡の半球の中央部で曲率半径が大きく、周辺部で曲率半
径が小さくなる傾向にあり、これら曲率半径が中央部と
周辺部で20%もの形状誤差が生じることが実験により
わかった。
【0011】図10は、かかる形状誤差を有する凹面鏡
を備えた投写装置において、観視位置からの光線逆追跡
を示すものであって、同図(a)はその側面図、同図
(b)はその上面図である。
【0012】図10(a),(b)において、所定の観
視位置5に光線出射装置8を配置して、観視位置5から
水平に光線を出射すると、この光線は凹面鏡4で反射さ
れて投写部3の映像表示部である透過スクリーン2に達
する。ここで、光線出射装置8から光線を、図10
(b)に示すように、水平方向に角度を変えて出射する
とき、透過スクリーン2上では、正面に向かって出射し
たときにA点に、周辺に向かって出射したときにB,C
点に光線が到達する。ここで、図10(a)に破線4’
で示すように、凹面鏡4の周辺部がその中心部よりも曲
率半径が小さいとすると、光線出射装置8から光線の出
射方向を水平方向に変化させたにもかかわらず、透過ス
クリーン2での光線の到達位置は、図10(a)に示す
ように、正面Aよりも周辺部B,Cの方が高くなる傾向
にある。
【0013】このように、凹面鏡4に形状誤差がある
と、観視者は歪みのない映像を見ることができない。そ
こで、観視者にとって歪みのない映像となるようにする
ためには、凹面鏡4の形状誤差にあわせて、凹面鏡4の
取付角度や取付位置を調整したり、投写部で映像をさら
に補正しなければならない。
【0014】ここで、凹面鏡4は、不要な力を受ける
と、その形状が大きく変化する。このため、取付角度や
取付位置を調整際には、凹面鏡4に不要な力がかからな
いように取り扱う必要があり、作業性が著しく損なわれ
る。
【0015】また、映像の歪み補正を容易に変更できる
ものとして、家庭用の投写形テレビジョン受像器に用い
られている演算装置を内蔵したデジタルコンバーゼンス
回路があるが、その補正能力には限界があって無限に補
正することはできない。従って、凹面鏡を備えた投写装
置においては、凹面鏡の形状に合わせた映像補正を行な
うために、投写装置毎に回路などの設計変更を行なう必
要があり、極めて生産性に劣るものであった。
【0016】本発明の目的は、かかる問題を解消し、凹
面鏡の裏材による凹面鏡の中央に不連続部の発生を抑
え、観視者が感じる映像の違和感を低減した凹面鏡を備
えた投写装置を提供することにある。
【0017】本発明の他の目的は、凹面鏡の取付位置や
取付角度の調整の際に凹面鏡に不要な力がかからないよ
うにし、凹面鏡が著しく変形するのを抑えることができ
るようにした凹面鏡を備えた投写装置を提供することに
ある。
【0018】本発明のさらに他の目的は、凹面鏡の形状
誤差を補正して、投写部での補正すべき映像歪み量を低
減することができるようにした凹面鏡を備えた投写装置
を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、凹面鏡の外周に補強部材を設け、補強枠
と凹面鏡を該凹面鏡の外周で支持部材によって固定す
る。
【0020】上記他の目的を達成するために、本発明
は、凹面鏡の固定を3点支持で行なうようにする。
【0021】上記さらに他の目的を達成するために、本
発明は、凹面鏡の左右辺の一部を、左右両端ともに凹面
内側もしくは外側に向かって応力をかける構造とする。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明による凹面鏡を備え
た投写装置の第1の実施形態を示す概略斜視図であっ
て、1は投影器、2は透過スクリーン、3は投写部、4
は凹面鏡、5は観視位置、7は外枠、11は補強部材、
12は支持部材、13は固定部材、14は三点治具、1
5は締め付け治具、16は凹面鏡4の使用範囲、17は
コンバーゼンス回路である。
【0023】同図において、投写部3では、映像を映出
する投影器1が設けられ、また、この投影器1に対向し
て略球面形状の透過スクリーン2が設けられており、投
影器1からの映像が透過スクリーン2に結像される。こ
の結像された映像は透過スクリーン2を透過し、略球面
形状の凹面鏡4で拡大反射されて観視者が所定の観視位
置5で虚像として見ることができる。ここで、凹面鏡4
の曲率半径は透過スクリーン2の曲率半径の略半分であ
り、透過スクリーン2は凹面鏡4の略焦点位置に配設さ
れている。
【0024】かかる補強部材11は、三点治具14によ
り、外枠7に固定されている固定部材13に固定され、
また、この外枠7は図示しない筐体に固定されている。
これにより、凹面鏡4が筐体に対して一定の位置に固定
される。
【0025】図2は図1で示す第1の実施形態での凹面
鏡4の保持手段の分解図であり、図1に対応する部分に
は同一符号をつけている。各部材を矢印で示すように組
み込まれ、あるいは固定されることにより、図1に示す
凹面鏡4の保持がなされる。
【0026】図2に示すように、凹面鏡4は金属などか
らなる補強部材11によって支持されている。補強部材
11は凹面鏡4の外周縁の外側を囲むように配置され、
この凹面鏡4と接触しないように、支持部材12を介し
て凹面鏡4を支持している。かかる支持部材12は凹面
鏡4の外周に複数個に設け、凹面鏡4の両面を挾むよう
にしており、この挾む部分が凹面鏡4のプラスチック基
材と直接固定されている。補強部材11は断面形状がパ
イプ状のものであり、支持部材12はガラス強化繊維シ
ートと、このガラス強化繊維シートに含まれてこのガラ
ス強化繊維シートを凹面鏡4と補強部材11とに接着す
る接着剤とから構成されている。
【0027】以上の構成により、この第1の実施形態で
は、支持部材12を用いて補強部材11を凹面鏡4の外
周に結合しているため、凹面鏡4のプラスチック基材の
応力緩和などによる形状変化や、補強部材11を固定部
材13を介して外枠7に固定したときの自重や応力によ
る歪みが支持部材12を介して広く力が分散できるた
め、応力による凹面鏡4の形状変化が大幅に低減するこ
とになる。
【0028】また、支持部材12は、凹面鏡4の使用範
囲16よりも外周側に取り付けている。このため、支持
部材12を凹面鏡4に固定する際の発熱で凹面鏡4の部
位が変形しても、この変形は凹面鏡4の使用範囲16に
まで達することがない。このため、凹面鏡4の使用範囲
16での形状の連続性が損なわれることはない。従っ
て、観視者は、凹面鏡4の使用範囲16に映し出される
映像に対して、凹面鏡4の不連続部の発生による違和感
を感じることはない。
【0029】三点治具14は、補強部材11を外枠7に
固定するための固定部材13に固定するための治具であ
り、ここでは、双方を3ヵ所で固定している。
【0030】また、この第1の実施形態では、凹面鏡4
を外枠7に固定する際に、外枠7に固定する固定部材1
3と補強部材11とが三点治具14によって3点で強固
に固定されるため、凹面鏡4の位置及び角度を調整する
ときには、固定部材13の位置及び角度を変えることに
よって調整できる。そのため、固定部材13を凹面鏡4
の位置調整のために動かしても、凹面鏡4に不要な力が
加わらない。
【0031】また、三点治具14で補強部材11を固定
しているために、固定する際、補強部材11のどの方向
でも3点で力を受けることにより、凹面鏡4で応力が集
中しにくくなり、従って、凹面鏡4は変形が生じにくく
なる。なお、外枠7と固定部材13との固定を角度調整
用の治具を介して行なうと、調整がし易くなる。
【0032】締め付け治具15は、凹面鏡4の左右夫々
の上端近傍に位置する補強部材11に一方の端を取り付
け、もう一方の端を投写部3に取り付ける。
【0033】凹面鏡4の左右上端に位置する補強部材1
1と投写部3との間に設けた締め付け治具15は、凹面
鏡4の曲率中心側に補強部材11を引き付けるように締
め付けている。このように締め付ける前の状態の凹面鏡
4の形状は、プラスチックシートを凹面形状に成形した
際のプラスチック凹面成形品に準じた形状となる。凹面
鏡4は、プラスチックシートを凹面形状に成形した際の
プラスチック凹面成形品の全てもしくは一部を切り出し
て使用する。プラスチックシートを略半球形状に成形し
た場合、先に述べたように、半球の中央部で曲率半径が
大きく、周辺部の曲率半径が小さくなる傾向がある。こ
の第1の実施形態では、凹面鏡4の基材としてプラスチ
ックシートを略半球形状に成形したプラスチック凹面成
形品を略半分に切り出し、その一方を使用した場合であ
り、特に、凹面鏡4の上中央部がプラスチック凹面成形
品の中央部近傍となる場合である。従って、凹面鏡4
は、上中央部の曲率半径が大きく、周辺に向かうに従っ
て曲率半径が小さくなる。
【0034】図3は、この第1の実施形態において、凹
面鏡4の左右上端部に凹面鏡4の曲率中心側の力を加え
たときの挙動を示す図である。
【0035】同図において、補強部材11での凹面鏡4
の左右上端部に対向する部分に凹面鏡4の曲率中心側方
向の力Pを加えたとき、凹面鏡4の上端の中央部である
点Xでは矢印方向の力を受けて、その部分の曲率半径は
小さくなる。凹面鏡4の左右下端部には、この力Pとは
逆の方向の力が働くので、凹面鏡4の下部の曲率半径は
大きくなる。従って、凹面鏡4の全面における曲率半径
の形状誤差を小さくすることができる。
【0036】また、実験結果によれば、左右上端部の締
め付けを行なわないときの曲率半径の誤差が20%以上
ある凹面鏡において、その左右上端部を締め付けると、
曲率半径の誤差を10%程度に改善することができた。
この結果、図1においては、透過スクリーン2上の映像
の歪み量も減らすことができ、投写部3での映像補正が
容易になる。
【0037】なお、この第1の実施形態では、投写部3
に透過スクリーン2が用いられているものとしたが、反
射スクリーンを用いるようにしてもよい。
【0038】補強部材11は、その断面形状がどのよう
なものであっても、凹面鏡4の基材の応力緩和などによ
る形状変化を低減する強度を有していればよい。しか
し、断面形状がパイプ状のものの方が凹面鏡4全体の重
量を軽くでき、荷重による凹面鏡4の歪みを低減するこ
とができる。
【0039】凹面鏡4と補強部材11とは、互いに接触
しない状態で、支持部材12により固定された方が、補
強部材11に働いた不要な力を支持部材12である程度
吸収できるので望ましい。この第1の実施形態では、支
持部材12が、ガラス強化繊維シートと、そのシートに
含まれてそのシートを凹面鏡4と補強部材11に接着す
る接着剤から構成したものとしたが、凹面鏡4と補強部
材11とに固定できるものであればよい。なお、接着剤
は、接着強度の面から、凹面鏡4の成形品と同じ材質の
熱硬化性樹脂接着剤が望ましい。支持部材12の凹面鏡
4上での取付箇所は、この第1の実施形態のように、数
箇所でもよいし、また、凹面鏡4の外周を全周にわたっ
て固定しても、凹面鏡4の使用範囲16外に固定すれ
ば、凹面鏡4の使用範囲16の形状連続性を損なうこと
はない。
【0040】固定部材13は、この第1の実施形態で
は、ほぼ三角形状の平板であるが、三点治具14を固定
できるものであればよく、例えば、三点治具14の三角
形状をパイプでつないだものでも、同様の効果が得られ
る。
【0041】締め付け治具15は、この第1の実施形態
では、凹面鏡4の左右上端近傍に位置する補強部材11
に夫々一方の端を取り付け、もう一方の端を投写部3に
取り付けたが、凹面鏡4の左右上端を凹面鏡4の曲率中
心方向に歪ませることができれば、締め付け治具15の
もう一方の端が投写部3でなくてもよく、上記と同様の
効果を得ることができる。
【0042】また、この第1の実施形態では、凹面鏡4
の上中央部が曲率半径の大きい部分にあたるため、凹面
鏡4の左右上端部を締め付けて曲率半径の誤差を改善す
るようにしたが、これに限るものではなく、凹面鏡4の
基材の凹面成形品からの切り取り位置によって異なる
が、かかる凹面成形品の中央部の水平方向の両端を曲率
中心側に締め付けることにより、同様の効果を得ること
ができる。
【0043】図4は本発明による凹面鏡を備えた投写装
置の第2の実施形態に用いる凹面鏡とその補強部材とを
示す概略斜視図であって、図2に対応する部分には同一
符号をつけている。なお、他の部分の構成は、上記第1
の実施形態と同様である。
【0044】同図において、凹面鏡4の裏面に補強部材
11を設けており、この補強部材11が、数箇所に設け
られた支持部材12を介して、凹面鏡4の裏面外周に結
合されている。
【0045】このように、かかる支持部材12を複数個
用い、複数個所で補強部材11を凹面鏡4に結合するよ
うにしてもよいが、凹面鏡4の外周を全周にわたって連
続した支持部材12で凹面鏡4と補強部材11とを固定
するようにしてもよい。支持部材12は凹面鏡4のプラ
スチックの基材に直接固定される。
【0046】補強部材11はその断面形状がパイプ状で
ある方が、全体の重量を軽くすることができて望まし
い。支持部材12は、凹面鏡4と補強部材11とを固定
できるものであればよく、ガラス強化繊維シートと、そ
のシートに含まれてそのシートを凹面鏡4と補強部材1
1とに接着する接着剤とから構成したものが強度的に好
適である。
【0047】かかる構成により、この第2の実施形態で
は、補強部材11を支持部材12を用いて凹面鏡4の外
周に結合する構成をなしているため、凹面鏡4でのプラ
スチック基材の応力緩和などによる形状変化や、補強部
材11を固定部材13を介して外枠7に固定したときの
自重や応力による歪みが支持部材12を介して広く力が
分散できるため、かかる応力による凹面鏡4の形状変化
を低減することができる。
【0048】また、支持部材12を凹面鏡4の使用範囲
16よりも外周に取り付けるため、凹面鏡4において、
支持部材12を凹面鏡4に固定する際の発熱で変形する
部位があっても、その部位は使用範囲16よりも外側で
あり、凹面鏡4の使用範囲16の形状連続性を損なうこ
とはない。従って、観視者は、凹面鏡4の使用範囲16
に映し出される映像に対して、凹面鏡4の不連続部発生
による違和感を感じることはない。
【0049】図5は本発明による凹面鏡を備えた投写装
置の第3の実施形態での支持部材による凹面鏡と補強部
材との固定方法の具体例を示す概略断面図であって、前
出図面に対応する部分には同一符号をつけている。な
お、他の部分の構成は、上記第1の実施形態と同様であ
る。
【0050】図5(a)は、補強部材11が凹面鏡4の
裏面(凸面)の外周部に対向して位置付けられ、支持部
材12は、その一端が凹面鏡4の裏面の外周部に、他端
が凹面鏡4の外端面を廻って凹面鏡4の表面(凹面)の
外周部に夫々固定されている場合を示すものである。
【0051】図5(b)は、補強部材11が凹面鏡4の
裏面の外周部に対向して位置付けられ、支持部材12
は、その一端が凹面鏡4の裏面の外周部に、他端が凹面
鏡4の裏面外周部から外端面を廻って凹面鏡4の表面の
外周部に夫々固定されている場合を示すものである。
【0052】図5(c)は、補強部材11が凹面鏡4の
外端面に対向して位置付けられ、支持部材12は、その
一端が凹面鏡4の裏面の外周部に、他端が凹面鏡4の表
面の外周部に夫々固定されている場合を示すものであ
る。
【0053】図5(d)は、補強部材11が凹面鏡4の
裏面の外周部に対向して位置付けられ、支持部材12
は、夫々の端部が凹面鏡4の裏面の外周部に固定されて
いる場合を示すものである。
【0054】このように、図5(a)〜(d)のいずれ
の例においても、補強部材11と凹面鏡4とは互いに接
触しない状態で支持部材12によって結合され、支持部
材12が凹面鏡4のプラスチック基材と直接固定され
る。このため、凹面鏡4と支持部材12は強固に固定さ
れる。補強部材11は、断面形状がパイプ状のものの方
が、全体の重量を軽くできるので望ましい。
【0055】この第3の実施形態でも、先の第2の実施
形態と同様の効果を得られる。
【0056】図6は本発明による凹面鏡を備えた投写装
置の第4の実施形態における支持部材による凹面鏡と補
強部材との固定方法を示す概略平面図であって、前出図
面に対応する部分には同一符号をつけている。なお、他
の部分の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
【0057】上記各実施形態では、補強部材11がコー
ナ部もつながったものであったが、この第4の実施形態
では、図6に示すように、補強部材11が凹面鏡4の辺
毎に分離された直線の棒状(好ましくは、パイプ状)の
ものである。
【0058】これら補強部材11は、凹面鏡4の裏面
(凸面)の外周部にその辺に沿って配置され、支持部材
12によって凹面鏡4と結合されている。この場合も、
各補強部材11は凹面鏡4から離れている。ここでは、
支持部材12は図5(d)に示したように凹面鏡4に固
定されるように示しているが、勿論図5(a)〜(c)
に示したように、凹面鏡4に固定するようにしてもよ
い。
【0059】かかる構成によると、先の各実施形態と同
様の効果が得られるが、さらに、溶接やねじ止めの必要
がなくなり、生産性が高くなる。
【0060】図7は本発明による凹面鏡を備えた投写装
置の第5の実施形態での凹面鏡と補強部材との部分を示
す概略斜視図であって、前出図面に対応する部分には同
一符号をつけている。なお、他の部分の構成は、上記第
1の実施形態と同様である。
【0061】同図において、補強部材11が田の字構
造、即ち、枠状の部分11aに水平方向の部分11bと
垂直方向の部分11cとが交差して取り付けられた構造
をなしており、凹面鏡4と直接接触しない状態で、この
枠状部分11aが凹面鏡4の使用範囲16外の外周位置
に支持部材12に結合されている。このように、支持部
材12は凹面鏡4の外周部に位置付けられており、上記
第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0062】なお、補強部材11の形状は、補強部材1
1が凹面鏡4の使用範囲16に直接接触していなけれ
ば、特に限定するものではないが、上記のように田の字
構造にすることにより、水平方向の部分11bと垂直方
向の部分11cとが枠状部分11aを補強することにな
り、補強部材11の強度が著しく高まる。
【0063】図8は本発明による凹面鏡を備えた投写装
置の第6の実施形態での凹面鏡の支持手段を示す概略斜
視図であって、前出図面に対応する部分には同一符号を
つけている。なお、他の部分の構成は、上記第1の実施
形態と同様である。
【0064】同図において、凹面鏡4は支持部材12に
よって補強部材11に結合されている。3点治具14の
一端は補強部材11に固定され、他端は外枠7に固定さ
れている。
【0065】かかる3点治具14は、上下前後左右に凹
面鏡4の位置,角度を調整できる構造をなしている。例
えば、3点治具14には、左右方向調整用の長円孔と固
定ねじを設けた部分と、前後方向調整用の長円孔と固定
ねじを設けた部分と、上下方向に締め付け調整ができる
部分を有しており、これにより、凹面鏡4の位置や角度
を容易に調整できるようにしている。
【0066】この第6の実施形態においても、先の第1
の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
凹面鏡の外周に凹面鏡の支持手段を配置することによ
り、凹面鏡の使用範囲内で形状の不連続部が発生するの
を抑えることができ、観視者が観視位置から凹面鏡を介
して映像を見たとき、観視者が感じる映像の違和感を低
減し、観視者に臨場感ある映像を提供する。
【0068】また、凹面鏡を固定部材に3点で固定する
ことにより、凹面鏡の取付位置や取付角度を変える際、
該凹面鏡にそれを変形させるような不要な力が働かず、
また、該凹面鏡をそこに固定してからも、該凹面鏡に不
要な力が働かないため、凹面鏡の形状が著しく変形する
ことを抑えることができ、観視者に臨場感ある映像を提
供する。
【0069】さらに、凹面鏡には、その左右両端ともに
凹面内側もしくは外側に向かって応力をかけるようにし
ていることにより、凹面鏡の形状誤差を抑制することが
可能となり、凹面鏡の形状誤差によって生ずる映像歪量
を低減できるため、投写部での補正すべき映像歪量を低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による凹面鏡を備えた投写装置の第1の
実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】図1における凹面鏡の取付支持手段を示す分解
斜視図である。
【図3】図1における凹面鏡の形状誤差の補正方法を示
す図である。
【図4】本発明による凹面鏡を備えた投写装置の第2の
実施形態の要部を示す概略斜視図である。
【図5】本発明による凹面鏡を備えた投写装置の第3の
実施形態の要部を示す概略斜視図である。
【図6】本発明による凹面鏡を備えた投写装置の第4の
実施形態の要部を示す概略斜視図である。
【図7】本発明による凹面鏡を備えた投写装置の第5の
実施形態の要部を示す概略斜視図である。
【図8】本発明による凹面鏡を備えた投写装置の第6の
実施形態の要部を示す概略斜視図である。
【図9】従来の凹面鏡を備えた投写装置の一例を示す概
略構成図である。
【図10】図9に示した従来の投写装置における凹面鏡
の形状誤差による影響を示す説明図である。
【符号の説明】
1 投影器 2 透過スクリーン 3 投写部 4 凹面鏡 5 観視位置 11 補強部材 12 支持部材 13 固定部材 14 3点治具 15 締め付け治具 16 凹面鏡4の使用範囲 17 コンバーゼンス回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 哲 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マルチメディアシステム 開発本部内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体内に所定の位置に固定した凹面鏡と
    投写部とを備え、該投写部で表示された映像を該凹面鏡
    で観視者側に折り返すようにした投写装置において、 該凹面鏡はプラスチックで構成される凹面成形品もしく
    は該凹面成形品の一部分を切り出して反射膜を形成して
    なり、 該凹面鏡を該筐体内に固定する固定部材を支持する補強
    部材と、該凹面成形品と該補強部材をつなぐ支持部材と
    を備えたことを特徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記補強部材は、前記凹面鏡の外周に前記支持部材でつ
    ながれることを特徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載において、 前記補強部材が前記凹面鏡の外周縁を囲う枠構造である
    ことを特徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載において、 前記補強部材が1本の棒状部材からなり、複数本の前記
    補強部材を前記凹面鏡の外周もしくは外周縁を囲うよう
    に配置したことを特徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載において、 前記補強部材が該凹面鏡の外周縁のさらに外を囲う枠構
    造であることを特徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載のうちのいずれか1つ
    において、 前記補強部材の断面がパイプ形状からなることを特徴と
    する凹面鏡を備えた投写装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載のうちのいずれか1つ
    において、 前記支持部材は、前記凹面鏡の端で、表裏両面にわたっ
    て接着されたことを特徴とする凹面鏡を備えた投写装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載のうちのいずれか1つ
    において、 前記補強部材と前記凹面鏡との間に隙間があることを特
    徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載のうちのいずれか1つ
    において、 前記支持部材が、ガラス強化繊維シートと、該ガラス強
    化繊維シートに含まれて該ガラス強化繊維シートを前記
    凹面鏡に接着する接着剤とからなることを特徴とする凹
    面鏡を備えた投写装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9記載のうちのいずれか1
    つにおいて、 前記凹面鏡を前記筐体内に固定するための固定部材を備
    え、 該固定部材が前記凹面鏡と3点で支持される構造である
    ことを特徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載において、 前記固定部材が前記補強部材と3点で固定支持される構
    造であることを特徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載において、 前記凹面鏡の左右辺の一部を、両端ともに凹面内側もし
    くは外側に向けて応力をかける構成としたことを特徴と
    する凹面鏡を備えた投写装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載において、 前記応力を前記補強部材に加重する構造であることを特
    徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
  14. 【請求項14】 請求項12または13記載において、 前記応力の加重する位置は、前記凹面鏡の基材となるプ
    ラスチックで構成される凹面成形品の略天中を通る水平
    面もしくは天中に最も近い点を通る水平面と、前記凹面
    鏡の両端との交点もしくは該交点近傍の前記補強部材と
    したことを特徴とする凹面鏡を備えた投写装置。
JP8094264A 1996-04-16 1996-04-16 凹面鏡を備えた投写装置 Pending JPH09281598A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010113114A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Mitsubishi Electric Corp 背面投写型映像表示装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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