JPH09281364A - 管内への光ファイバ挿通方法 - Google Patents
管内への光ファイバ挿通方法Info
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- JPH09281364A JPH09281364A JP8091040A JP9104096A JPH09281364A JP H09281364 A JPH09281364 A JP H09281364A JP 8091040 A JP8091040 A JP 8091040A JP 9104096 A JP9104096 A JP 9104096A JP H09281364 A JPH09281364 A JP H09281364A
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- tube
- vibration
- pipe
- coil
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 細径かつ長尺の管に光ファイバを短時間で挿
通することができ管内への光ファイバ挿通方法を提供す
る。 【解決手段】 コイル状に巻き取った管Pを振動テーブ
ル上に固定載置し、振動テーブルの振動中心軸を管コイ
ル軸に一致させて振動テーブルをスパイラル振動させ、
管P内に光ファイバ6を挿通する方法において、可とう
性および弾性をもち、単位長さ当たり重量が光ファイバ
6のものより大きく、かつ光ファイバ6とほぼ同径のリ
ード線13を光ファイバ6の先端部に取り付けて光ファ
イバ6を管内に挿通する。
通することができ管内への光ファイバ挿通方法を提供す
る。 【解決手段】 コイル状に巻き取った管Pを振動テーブ
ル上に固定載置し、振動テーブルの振動中心軸を管コイ
ル軸に一致させて振動テーブルをスパイラル振動させ、
管P内に光ファイバ6を挿通する方法において、可とう
性および弾性をもち、単位長さ当たり重量が光ファイバ
6のものより大きく、かつ光ファイバ6とほぼ同径のリ
ード線13を光ファイバ6の先端部に取り付けて光ファ
イバ6を管内に挿通する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、管内への光ファ
イバ挿通方法、詳しくは光ファイバが保護管あるいはシ
ーム内に挿通された光ファイバ心線、光ファイバコード
または光ファイバケーブルを製造するための方法に関す
る。
イバ挿通方法、詳しくは光ファイバが保護管あるいはシ
ーム内に挿通された光ファイバ心線、光ファイバコード
または光ファイバケーブルを製造するための方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年広く用いられるようになった光通信
ケーブルは、光ファイバが強度的に弱いことから金属被
覆をした構造のものが要求されるようになってきてい
る。
ケーブルは、光ファイバが強度的に弱いことから金属被
覆をした構造のものが要求されるようになってきてい
る。
【0003】従来、金属管などの管に光ファイバを挿通
した光ファイバ心線などを製造する方法として、テープ
成形溶接法(たとえば、特開昭60−46869号公報
参照)が知られている。この方法では、金属テープを管
状に成形しテープの両側縁を溶接して管を製造しながら
光ファイバを挿入する。この方法の欠点としては、・光
ファイバが溶接点を通過する際、溶接熱の影響で光ファ
イバが変質し易い・管径が2 mm 以下と細径の場合、技
術的に挿入が困難であるなどが挙げられる。
した光ファイバ心線などを製造する方法として、テープ
成形溶接法(たとえば、特開昭60−46869号公報
参照)が知られている。この方法では、金属テープを管
状に成形しテープの両側縁を溶接して管を製造しながら
光ファイバを挿入する。この方法の欠点としては、・光
ファイバが溶接点を通過する際、溶接熱の影響で光ファ
イバが変質し易い・管径が2 mm 以下と細径の場合、技
術的に挿入が困難であるなどが挙げられる。
【0004】光ファイバ挿通法の他の方法として既製の
管に光ファイバを挿通する方法があるが、この方法は管
長に制限があり、短尺ものに限られていた。この光ファ
イバ挿通法の改良方式として、たとえば特開昭58−2
5606号公報で開示された技術がある。この技術は、
まず鋼線入りアルミニウム管を製造したのち、この管を
縮径加工し、ついで管内の鋼線を光ファイバに引き替え
る。この技術では、溶接熱による光ファイバの劣化は生
じない、細径の管に挿通可能であるなど点で上記従来の
パイプ挿入法よりも優れているものの、製造工程が複雑
化する欠点があった。
管に光ファイバを挿通する方法があるが、この方法は管
長に制限があり、短尺ものに限られていた。この光ファ
イバ挿通法の改良方式として、たとえば特開昭58−2
5606号公報で開示された技術がある。この技術は、
まず鋼線入りアルミニウム管を製造したのち、この管を
縮径加工し、ついで管内の鋼線を光ファイバに引き替え
る。この技術では、溶接熱による光ファイバの劣化は生
じない、細径の管に挿通可能であるなど点で上記従来の
パイプ挿入法よりも優れているものの、製造工程が複雑
化する欠点があった。
【0005】さらに他の方法として、ボビンなどにコイ
ル状に巻き取った管を振動テーブル上に固定載置し、振
動テーブルの振動中心軸をコイル軸に一致させて管のコ
イルをコイル軸回りにスパイラル振動させ、光ファイバ
を管内に挿通する方法がある(たとえば、特開昭62−
44010号公報参照)。この方法は、上記特開昭58
−25606号公報で開示された技術と同様に、溶接熱
による光ファイバの劣化は生じず、細径の管にも挿通可
能であり、さらに製造工程が簡単であるという利点があ
る。
ル状に巻き取った管を振動テーブル上に固定載置し、振
動テーブルの振動中心軸をコイル軸に一致させて管のコ
イルをコイル軸回りにスパイラル振動させ、光ファイバ
を管内に挿通する方法がある(たとえば、特開昭62−
44010号公報参照)。この方法は、上記特開昭58
−25606号公報で開示された技術と同様に、溶接熱
による光ファイバの劣化は生じず、細径の管にも挿通可
能であり、さらに製造工程が簡単であるという利点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭62−44
010号公報で開示された方法では、細径、長尺管の挿
入が困難であるという問題があった。すなわち、光ファ
イバと管内壁面との間の摩擦が管に沿って一様でないこ
となどにより、管に沿って光ファイバの進行速度に遅速
が生じる。このために、進行速度の遅い部分で光ファイ
バにうねりが発生し、うねりは徐々に大きくなる傾向に
ある。うねりが大きくなって、うねりの山と谷が管内壁
面に接触して押し付けられると、うねりは更に大きくな
る。この結果、光ファイバと管内壁面との間の摩擦力が
増大し、ついには振動搬送力を超えて、光ファイバの進
行が止まる。また、管の多重巻きコイルでは、コイル両
端部で管は折り返されてボビンなどに巻き取られている
ので、コイルのピッチが逆向きになる。したがって、た
とえば上向きに進行していた光ファイバは、コイルの端
部で下向きに方向を変えて進行する。このとき、光ファ
イバは大きく曲がって向きを変えて進行するので、光フ
ァイバは管内壁に突き当たり、進行が止まることがあ
る。これらのことにより、従来の振動を利用した挿通方
法では細径かつ長尺の管に光ファイバを挿通するのに長
時間を要し、また管の長さが数百m にも達すると光ファ
イバを管に挿通することができなかった。
010号公報で開示された方法では、細径、長尺管の挿
入が困難であるという問題があった。すなわち、光ファ
イバと管内壁面との間の摩擦が管に沿って一様でないこ
となどにより、管に沿って光ファイバの進行速度に遅速
が生じる。このために、進行速度の遅い部分で光ファイ
バにうねりが発生し、うねりは徐々に大きくなる傾向に
ある。うねりが大きくなって、うねりの山と谷が管内壁
面に接触して押し付けられると、うねりは更に大きくな
る。この結果、光ファイバと管内壁面との間の摩擦力が
増大し、ついには振動搬送力を超えて、光ファイバの進
行が止まる。また、管の多重巻きコイルでは、コイル両
端部で管は折り返されてボビンなどに巻き取られている
ので、コイルのピッチが逆向きになる。したがって、た
とえば上向きに進行していた光ファイバは、コイルの端
部で下向きに方向を変えて進行する。このとき、光ファ
イバは大きく曲がって向きを変えて進行するので、光フ
ァイバは管内壁に突き当たり、進行が止まることがあ
る。これらのことにより、従来の振動を利用した挿通方
法では細径かつ長尺の管に光ファイバを挿通するのに長
時間を要し、また管の長さが数百m にも達すると光ファ
イバを管に挿通することができなかった。
【0007】また、上記特開昭62−44010号公報
は、光ファイバ先端部に塊状の錘を取り付けること、お
よび錘を取り付けることにより光ファイバの進入速度が
早くなることを開示している。しかしこの方法では、錘
のもつ剛性によって管の折り返し部(曲率半径が小さ
い)などの曲り部の通過が阻害される可能性があり、適
用できる長さに限界がある。一方、光ファイバを振動挿
通する際、光ファイバ全体が同時に管内壁からの振動搬
送力を受けるのではなく、微視的な観点からではランダ
ムに受けていると推定される。結果として、光ファイバ
は波を打ちながら進行している。もちろん、マクロ的な
観点では、長手方向に均一な振動力を受け、一定の速度
で進行している。本発明者の実験結果では、その境界は
約0.5mである。つまり、それ以下であると進行速度
はランダムであり、それを超えると進行速度は安定して
くる。前述したように、錘の長さには限界がある。0.
7 mm φのステンレス鋼線の場合には約30 mm が限界
である(ステンレス鋼管外径1.8 mm φ、肉厚0.2
mm の場合)。したがって、錘の場合はランダムな進行
を示す。また、一般的には短いがゆえに、錘の単位長さ
当たりの重量を大きくしざるを得ない。密度をアップさ
せるとともに外径を大きくすることが有効である。しか
し、密度アップには限界があるとともに、外径が大きい
場合は振動搬送中に管内壁天面に接触することとなり、
進行速度が逆に遅くなってしまう。したがって、必要以
上に管内径を大きくせざるを得ない。
は、光ファイバ先端部に塊状の錘を取り付けること、お
よび錘を取り付けることにより光ファイバの進入速度が
早くなることを開示している。しかしこの方法では、錘
のもつ剛性によって管の折り返し部(曲率半径が小さ
い)などの曲り部の通過が阻害される可能性があり、適
用できる長さに限界がある。一方、光ファイバを振動挿
通する際、光ファイバ全体が同時に管内壁からの振動搬
送力を受けるのではなく、微視的な観点からではランダ
ムに受けていると推定される。結果として、光ファイバ
は波を打ちながら進行している。もちろん、マクロ的な
観点では、長手方向に均一な振動力を受け、一定の速度
で進行している。本発明者の実験結果では、その境界は
約0.5mである。つまり、それ以下であると進行速度
はランダムであり、それを超えると進行速度は安定して
くる。前述したように、錘の長さには限界がある。0.
7 mm φのステンレス鋼線の場合には約30 mm が限界
である(ステンレス鋼管外径1.8 mm φ、肉厚0.2
mm の場合)。したがって、錘の場合はランダムな進行
を示す。また、一般的には短いがゆえに、錘の単位長さ
当たりの重量を大きくしざるを得ない。密度をアップさ
せるとともに外径を大きくすることが有効である。しか
し、密度アップには限界があるとともに、外径が大きい
場合は振動搬送中に管内壁天面に接触することとなり、
進行速度が逆に遅くなってしまう。したがって、必要以
上に管内径を大きくせざるを得ない。
【0008】そこで、この発明は、細径かつ長尺の管に
光ファイバを短時間で挿通することができ、しかも数百
m を超える長さの管であっても光ファイバを挿通するこ
とができる管内への光ファイバ挿通方法を提供しようと
するものである。
光ファイバを短時間で挿通することができ、しかも数百
m を超える長さの管であっても光ファイバを挿通するこ
とができる管内への光ファイバ挿通方法を提供しようと
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の光ファイバ挿
通方法は、コイル状に巻き取った管を振動テーブル上に
固定載置し、振動テーブルの振動中心軸を管コイル軸に
一致させて振動テーブルをスパイラル振動させ、管内に
光ファイバを挿通する方法において、可とう性および弾
性をもち、単位長さ当たり重量が光ファイバのものより
大きく、かつ光ファイバとほぼ同径のリード線を光ファ
イバの先端部に取り付けて光ファイバを管内に挿通す
る。
通方法は、コイル状に巻き取った管を振動テーブル上に
固定載置し、振動テーブルの振動中心軸を管コイル軸に
一致させて振動テーブルをスパイラル振動させ、管内に
光ファイバを挿通する方法において、可とう性および弾
性をもち、単位長さ当たり重量が光ファイバのものより
大きく、かつ光ファイバとほぼ同径のリード線を光ファ
イバの先端部に取り付けて光ファイバを管内に挿通す
る。
【0010】リード線は単位長さ当たり重量が光ファイ
バのものより大きいので、光ファイバの進行速度が遅い
部分より進行速度が早く、速度の遅い部分は光ファイバ
の先端部により引っ張られる。このために、速度の遅い
部分によって生じる過大なうねりが小さくなる。この結
果、光ファイバと管内壁面との間の摩擦力が増大するこ
とはなく、摩擦による光ファイバの進行停止が防がれ
る。
バのものより大きいので、光ファイバの進行速度が遅い
部分より進行速度が早く、速度の遅い部分は光ファイバ
の先端部により引っ張られる。このために、速度の遅い
部分によって生じる過大なうねりが小さくなる。この結
果、光ファイバと管内壁面との間の摩擦力が増大するこ
とはなく、摩擦による光ファイバの進行停止が防がれ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明で使用されるリード線
は、可とう性および弾性をもつものでなければならな
い。すなわち、前述のように管のコイルの両端部では、
管は折り返されてボビンなどに巻き取られているので、
コイルのピッチが逆向きになる。したがって、リード線
は管のコイルの両端部で管の曲がりに沿って滑らかに進
行するために、可とう性をもたねばならない。また、リ
ード線は管の曲がりに沿って曲がったままでは、管内壁
面に接触したままとなるので、直線状に復元しようとす
る弾性が必要である。このような性質をもった材料とし
て、ステンレス鋼などの金属細線のより線、あるいは鉄
などの金属粉を含むプラスチック線が適している。
は、可とう性および弾性をもつものでなければならな
い。すなわち、前述のように管のコイルの両端部では、
管は折り返されてボビンなどに巻き取られているので、
コイルのピッチが逆向きになる。したがって、リード線
は管のコイルの両端部で管の曲がりに沿って滑らかに進
行するために、可とう性をもたねばならない。また、リ
ード線は管の曲がりに沿って曲がったままでは、管内壁
面に接触したままとなるので、直線状に復元しようとす
る弾性が必要である。このような性質をもった材料とし
て、ステンレス鋼などの金属細線のより線、あるいは鉄
などの金属粉を含むプラスチック線が適している。
【0012】リード線は、単位長さ当たり重量が50 m
g/m 以上、直径が光ファイバの直径の0.5〜1.5
倍、かつ長さが0.5〜100m であることが望まし
い。単位長さ当たり重量が50 mg/m 未満であると、十
分な牽引力を光ファイバに与えることができない。単位
長さ当たりの重量は大きいほど良いが、上限は直径およ
びリード線の材料の比重で制限される。リード線の直径
が光ファイバの直径の0.5倍未満であると、強度が不
足し、また光ファイバとの接続が困難となる。逆に、リ
ード線の直径が光ファイバの直径の1.5倍を超える
と、管内径との差が小さくなり、振動により飛び上がる
際に直ぐに管内壁面に突き当たり、リード線の前進距離
が小さくなり、またリード線の可とう性が低下する。リ
ード線の長さが、0.5m 未満であると十分な牽引力が
生ぜず、また100m を超えると牽引効果が飽和すると
ともにリード線の長さだけ余分の挿通時間がかかる。
g/m 以上、直径が光ファイバの直径の0.5〜1.5
倍、かつ長さが0.5〜100m であることが望まし
い。単位長さ当たり重量が50 mg/m 未満であると、十
分な牽引力を光ファイバに与えることができない。単位
長さ当たりの重量は大きいほど良いが、上限は直径およ
びリード線の材料の比重で制限される。リード線の直径
が光ファイバの直径の0.5倍未満であると、強度が不
足し、また光ファイバとの接続が困難となる。逆に、リ
ード線の直径が光ファイバの直径の1.5倍を超える
と、管内径との差が小さくなり、振動により飛び上がる
際に直ぐに管内壁面に突き当たり、リード線の前進距離
が小さくなり、またリード線の可とう性が低下する。リ
ード線の長さが、0.5m 未満であると十分な牽引力が
生ぜず、また100m を超えると牽引効果が飽和すると
ともにリード線の長さだけ余分の挿通時間がかかる。
【0013】つぎに、この発明を実施する装置について
図面を参照して説明する。図1は、鋼管内に光ファイバ
を挿通するための装置の一例を示す全体側面図、図2は
振動テーブルの平面図、図3は振動モータの振動テーブ
ルへの取付け方法の説明図である。
図面を参照して説明する。図1は、鋼管内に光ファイバ
を挿通するための装置の一例を示す全体側面図、図2は
振動テーブルの平面図、図3は振動モータの振動テーブ
ルへの取付け方法の説明図である。
【0014】鋼管PのコイルRは、そのボビン1の下部
フランジ外周縁、軸孔部をそれぞれ振動テーブル2の固
定治具9などで固定することにより振動モータ3a、3
bの振動を確実に受けるように振動テーブル2上に載置
固定される。振動テーブル2には一対の振動モータ3
a、3bを鉛直線より12.5°傾斜させて一体的に取
付け、一対の振動モータ3a、3bにより管コイル軸C
を中心とする振動を与える。振動テーブル2はスプリン
グ4を介して架台5に取付けられることにより、振動テ
ーブル2の振動が架台5に伝わらないようになってい
る。
フランジ外周縁、軸孔部をそれぞれ振動テーブル2の固
定治具9などで固定することにより振動モータ3a、3
bの振動を確実に受けるように振動テーブル2上に載置
固定される。振動テーブル2には一対の振動モータ3
a、3bを鉛直線より12.5°傾斜させて一体的に取
付け、一対の振動モータ3a、3bにより管コイル軸C
を中心とする振動を与える。振動テーブル2はスプリン
グ4を介して架台5に取付けられることにより、振動テ
ーブル2の振動が架台5に伝わらないようになってい
る。
【0015】この形態例では振動モータ3a、3bとし
て回転軸の両端に設けた不平衡重錘の回転により生じる
遠心力を利用して振動を発生させるロータリーバイブレ
ータを採用し、これを2個振動テーブル2に管コイル軸
Cに対して、対称になるように取付ける。この1対の振
動モータ3a、3bの振動面が水平に設置した振動テー
ブル2面に対してなす角度αは等しく、さらに振動モー
タの他の振動条件(振動数、振幅など)バイブレータの
回転方向も等しくしてありこの1対のバイブレータによ
る振動を合成した振動を振動テーブル2に与えるよう構
成している。このような振動を振動テーブル2に与える
とテーブル上の鋼管コイルRは振動モータ3a、3bの
中間軸を中心として角速度一定の円運動(図示の例では
反時計方向の円運動)を行う。この中間軸と管コイル軸
Cが一致するようにコイルRを振動テーブル上に載置す
ることにより、コイルRの軸と振動テーブル2の振動中
心軸を一致させることができる。
て回転軸の両端に設けた不平衡重錘の回転により生じる
遠心力を利用して振動を発生させるロータリーバイブレ
ータを採用し、これを2個振動テーブル2に管コイル軸
Cに対して、対称になるように取付ける。この1対の振
動モータ3a、3bの振動面が水平に設置した振動テー
ブル2面に対してなす角度αは等しく、さらに振動モー
タの他の振動条件(振動数、振幅など)バイブレータの
回転方向も等しくしてありこの1対のバイブレータによ
る振動を合成した振動を振動テーブル2に与えるよう構
成している。このような振動を振動テーブル2に与える
とテーブル上の鋼管コイルRは振動モータ3a、3bの
中間軸を中心として角速度一定の円運動(図示の例では
反時計方向の円運動)を行う。この中間軸と管コイル軸
Cが一致するようにコイルRを振動テーブル上に載置す
ることにより、コイルRの軸と振動テーブル2の振動中
心軸を一致させることができる。
【0016】振動テーブルの振動状態を図4により説明
する。図4においてEは振動テーブル上に振動中心軸C
を中心として描いた円、E′は振動による円Eの移動後
の円であり、このように円は振動テーブルの振動により
図の実線円E、破線円E′間をスパイラル振動する。円
の中心はP、P′間を垂直に振動し、この中心からは離
れるに従って、すなわち円の径が大になるに従って円周
上の各点P1 、P2 、P3 、P4 の水平面に対する振動
角度βは小となっていくと同時に振幅P1 P1′、P2
P2 ′、P3 P3 ′、P4 P4 ′はPP′から次第に大
となっていく。ただし、振幅の垂直成分は一定である。
鋼管のコイルは振動テーブル上にコイル心軸と振動中心
軸が一致するように載置され、鋼管はコイル状に巻かれ
ているので上記円は、鋼管の1ターンに相当し、したが
ってコイルの同一径の鋼管においては同一の振動(振
幅、振動角度が同一)、径が小さい内側層の鋼管ほど振
幅は小、振動角度βは大である振動を呈する。
する。図4においてEは振動テーブル上に振動中心軸C
を中心として描いた円、E′は振動による円Eの移動後
の円であり、このように円は振動テーブルの振動により
図の実線円E、破線円E′間をスパイラル振動する。円
の中心はP、P′間を垂直に振動し、この中心からは離
れるに従って、すなわち円の径が大になるに従って円周
上の各点P1 、P2 、P3 、P4 の水平面に対する振動
角度βは小となっていくと同時に振幅P1 P1′、P2
P2 ′、P3 P3 ′、P4 P4 ′はPP′から次第に大
となっていく。ただし、振幅の垂直成分は一定である。
鋼管のコイルは振動テーブル上にコイル心軸と振動中心
軸が一致するように載置され、鋼管はコイル状に巻かれ
ているので上記円は、鋼管の1ターンに相当し、したが
ってコイルの同一径の鋼管においては同一の振動(振
幅、振動角度が同一)、径が小さい内側層の鋼管ほど振
幅は小、振動角度βは大である振動を呈する。
【0017】鋼管Pに挿通する光ファイバ6は、図5に
示すように先端部にリード線13を取り付ける。光ファ
イバ挿通開始前に、リード線13および光ファイバ6の
先端部をあらかじめ鋼管P内に挿入しておく。このよう
な状態で、上記したスパイラル振動を振動テーブル2を
介して鋼管コイルRに与えると、振動による搬送力によ
りコイル下方の管端7から供給した光ファイバ6は連続
的に鋼管P内に進入して行く。すなわち光ファイバ6は
支持体12に軸支されたスプール10から繰り出され
て、スプール10→ガイド11→管端7→コイルの管P
→管終端8の順にコイルRの振動により移動し、所定時
間後にコイル全体に装填される。
示すように先端部にリード線13を取り付ける。光ファ
イバ挿通開始前に、リード線13および光ファイバ6の
先端部をあらかじめ鋼管P内に挿入しておく。このよう
な状態で、上記したスパイラル振動を振動テーブル2を
介して鋼管コイルRに与えると、振動による搬送力によ
りコイル下方の管端7から供給した光ファイバ6は連続
的に鋼管P内に進入して行く。すなわち光ファイバ6は
支持体12に軸支されたスプール10から繰り出され
て、スプール10→ガイド11→管端7→コイルの管P
→管終端8の順にコイルRの振動により移動し、所定時
間後にコイル全体に装填される。
【0018】
【実施例】この発明の効果を確認するために、図1に示
す装置により光ファイバ先端のリード線の有無での条件
で光ファイバを鋼管に挿通した。 (1)供試材 鋼管コイル:外径(内径)1.4 mm φ(1.0 mm
φ)、および1.8 mmφ(1.4 mm φ)、長さ10
00m のステンレス鋼管を巻胴径1200 mm の鋼製ボ
ビンに整列巻(3層巻)の鋼管コイル 光ファイバ:石英光ファイバ(径125μm )4本をシ
リコーン樹脂コーティングした径0.4×1.1 mm の
光ファイバ リード線 :ステンレス線 7本をより径0.45 mm
のステンレス線 なお、金属管の折り返し点は、管径には関係なく410
m 点とした。
す装置により光ファイバ先端のリード線の有無での条件
で光ファイバを鋼管に挿通した。 (1)供試材 鋼管コイル:外径(内径)1.4 mm φ(1.0 mm
φ)、および1.8 mmφ(1.4 mm φ)、長さ10
00m のステンレス鋼管を巻胴径1200 mm の鋼製ボ
ビンに整列巻(3層巻)の鋼管コイル 光ファイバ:石英光ファイバ(径125μm )4本をシ
リコーン樹脂コーティングした径0.4×1.1 mm の
光ファイバ リード線 :ステンレス線 7本をより径0.45 mm
のステンレス線 なお、金属管の折り返し点は、管径には関係なく410
m 点とした。
【0019】(2)振動条件 この実施例で用いる鋼管コイルは巻層が3層であるの
で、管のどの部分もほぼ同一の振動条件となる。 コイルの水平面に対する振動角度 12.5゜ 振動数 25 Hz 全振幅の垂直成分 1.25〜1.55 mm 挿通結果を図6に示す。
で、管のどの部分もほぼ同一の振動条件となる。 コイルの水平面に対する振動角度 12.5゜ 振動数 25 Hz 全振幅の垂直成分 1.25〜1.55 mm 挿通結果を図6に示す。
【0020】図6は、50分ごと、挿通停止点、および
挿通終了点の測定結果を示している。図6から次のこと
が明らかである。 定常状態における(リード線あり速度)は(リード線
なし速度)のに比べて挿通時間が約2倍である。 (リード線あり)は(リード線なし)のみに比べて挿
通時間が約1/4である。 (リード線なし)では約440m および410m 近傍
で挿通停止が生じた。挿通停止が生じた場合、振動方向
を逆にして光ファイバを逆進(□マーク参照)させ、光
ファイバの過大なうねりにより増大した管内壁面との接
触力を緩和した。接触緩和のために約100m 逆進させ
たのち挿通を再開した。 錘の場合は、管径が細くなると極端な速度低下が生じ
る(2.3 m/min→1.2 m/min)が、リード線の場合
はほとんど変化しない。 上記の結果から明らかなように、細径かつ長尺の管に光
ファイバを挿通する場合、(リード線なし)では挿通停
止が生じ、光ファイバを細径かつ長尺の管に挿通するこ
とは不可能である。また仮に挿通停止がないとしても、
(リード線あり)と(リード線なし)を単純に算術的に
加えた速度で挿通した時間よりも、(リード線あり)で
挿通した時間の方が短いことが上記およびの結果か
ら分かる。
挿通終了点の測定結果を示している。図6から次のこと
が明らかである。 定常状態における(リード線あり速度)は(リード線
なし速度)のに比べて挿通時間が約2倍である。 (リード線あり)は(リード線なし)のみに比べて挿
通時間が約1/4である。 (リード線なし)では約440m および410m 近傍
で挿通停止が生じた。挿通停止が生じた場合、振動方向
を逆にして光ファイバを逆進(□マーク参照)させ、光
ファイバの過大なうねりにより増大した管内壁面との接
触力を緩和した。接触緩和のために約100m 逆進させ
たのち挿通を再開した。 錘の場合は、管径が細くなると極端な速度低下が生じ
る(2.3 m/min→1.2 m/min)が、リード線の場合
はほとんど変化しない。 上記の結果から明らかなように、細径かつ長尺の管に光
ファイバを挿通する場合、(リード線なし)では挿通停
止が生じ、光ファイバを細径かつ長尺の管に挿通するこ
とは不可能である。また仮に挿通停止がないとしても、
(リード線あり)と(リード線なし)を単純に算術的に
加えた速度で挿通した時間よりも、(リード線あり)で
挿通した時間の方が短いことが上記およびの結果か
ら分かる。
【0021】
【発明の効果】この発明では、光ファイバの先端部にリ
ード線を取り付けたことにより、過大なうねりの発生が
抑えられるので、光ファイバと管内壁面との間の摩擦力
が増大することはなく、摩擦による光ファイバの進行停
止が防がれる。また、錘の場合に比較すると、管内径を
太くする必要がない。この結果、細径かつ長尺の管に光
ファイバを短時間で挿通することができる。
ード線を取り付けたことにより、過大なうねりの発生が
抑えられるので、光ファイバと管内壁面との間の摩擦力
が増大することはなく、摩擦による光ファイバの進行停
止が防がれる。また、錘の場合に比較すると、管内径を
太くする必要がない。この結果、細径かつ長尺の管に光
ファイバを短時間で挿通することができる。
【図1】この発明を実施するための装置の一例を示す全
体側面図である。
体側面図である。
【図2】振動テーブルの平面図である。
【図3】振動テーブルへの振動モータの取り付け方を示
す説明図である。
す説明図である。
【図4】振動状態の説明図である。
【図5】光ファイバの先端部分にリード線を取り付けた
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
【図6】光ファイバを鋼管に挿通した結果を示す線図で
ある。
ある。
1 ボビン 2 振動テーブル 3a、3b 振動モータ 6 光ファイバ 7 管端 8 管終端 10 スプール 11 ガイド 13 リード線 R コイル P 鋼管 C 振動中心軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船山 憲泰 東京都中央区築地三丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社内 (72)発明者 布施 伸幸 東京都中央区築地三丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 コイル状に巻き取った管を振動テーブル
上に固定載置し、振動テーブルの振動中心軸を管コイル
軸に一致させて振動テーブルをスパイラル振動させ、管
内に光ファイバを挿通する方法において、可とう性およ
び弾性をもち、単位長さ当たり重量が光ファイバのもの
より大きく、かつ光ファイバとほぼ同径のリード線を光
ファイバの先端部に取り付けて光ファイバを管内に挿通
することを特徴とする管内への光ファイバ挿通方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09104096A JP3380392B2 (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 管内への光ファイバ挿通方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09104096A JP3380392B2 (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 管内への光ファイバ挿通方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09281364A true JPH09281364A (ja) | 1997-10-31 |
JP3380392B2 JP3380392B2 (ja) | 2003-02-24 |
Family
ID=14015400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09104096A Expired - Fee Related JP3380392B2 (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 管内への光ファイバ挿通方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3380392B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001255438A (ja) * | 2000-03-13 | 2001-09-21 | Nissho Musen Co Ltd | 光ファイバコード、光ファイバテープコードの製造方法 |
JP2013069585A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導ケーブルの製造方法 |
-
1996
- 1996-04-12 JP JP09104096A patent/JP3380392B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001255438A (ja) * | 2000-03-13 | 2001-09-21 | Nissho Musen Co Ltd | 光ファイバコード、光ファイバテープコードの製造方法 |
JP2013069585A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導ケーブルの製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3380392B2 (ja) | 2003-02-24 |
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