JPH09281135A - 非接触式速度ベクトル検出装置 - Google Patents

非接触式速度ベクトル検出装置

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JPH09281135A
JPH09281135A JP11300696A JP11300696A JPH09281135A JP H09281135 A JPH09281135 A JP H09281135A JP 11300696 A JP11300696 A JP 11300696A JP 11300696 A JP11300696 A JP 11300696A JP H09281135 A JPH09281135 A JP H09281135A
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Junichi Ito
順一 伊藤
Toshihiko Naganuma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定物の配向性をリアルタイムで迅速且つ
正確に測定する。 【解決手段】 抄紙機のヘッドボックス4のスライス1
6よりすき網3上へ流出される原料5の上方位置に配向
性2次元センサ25を幅方向へ移動可能に配置する。配
向性2次元センサ25により、原料5の表面上にレーザ
光を照射して2つの干渉縞を形成させるようにすると共
に反射光を測定させ、原料5の速さとその向きに比例し
た大きさの強度変調信号を検出させる。配向性2次元セ
ンサ25の幅方向への移動量を測定する移動量検出セン
サ27を設ける。演算制御指令器28により、配向性2
次元センサ25と移動量検出センサ27による出力信号
を演算処理して原料5の配向性2次元分布を算出させ、
これとパラメータ入力器29による設定値との比較結果
をCRT30により外部表示させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙の配向角度とに相
関関係にある紙の原料の如き流動性を有する被測定物の
流れ方向とその速度とを検出するための非接触式速度ベ
クトル検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一例として抄紙機について説明すると、
紙の強度や地合は紙の原料中の繊維の向き(配向角度)
とに相関があることから、ねじれ、曲がり、そり等が少
ない高品質な紙を作るためには、抄紙機のすき網部にお
いてヘッドボックスのスライスからすき網上に流出され
る原料の速度とその方向を検出して制御することが必要
である。
【0003】抄紙機の湿部(Wet part)は図11にその
一例をの概略を示す如く、すき網部(Wire part )1と
プレス部(Press part)2を有し、上記すき網部1に
は、原料5を流体のジェットとして幅方向に均一に流出
させるように供給するためのメインヘッダ6と、上端部
に脈動吸収用のエアチャンバ7を連設したミキシングチ
ャンバ8の下端とを、幅方向に配列した多数本の粗分岐
管9を介して接続し、且つ上記メインヘッダ6から分岐
管10を介して分岐させたサブヘッダ11と上記ミキシ
ングチャンバ8とを、流量調節弁12及び流量計13を
備えた供給管14にて接続し、更に、該ミキシングチャ
ンバ8の前面上部に、原料5中の繊維が凝集しないよう
分散させるための分散部としての分散分岐管15を介し
てスライス16を接続して、分散分岐管15を経て送ら
れたミキシングチャンバ8内の大半の原料5が、走って
いるすき網3上に、均一な薄膜状の水流(ジェット)と
してスライス16を通して流出させられるようにすると
共に、ミキシングチャンバ8内の原料5の一部がエアチ
ャンバ7内に導かれ、堰部7aからオーバーフローさせ
られて液受部7bを介して排出させられるようにしてな
るヘッドボックス4を備えた構成としてある。17はブ
レストロール、18はフォーミングボードを示す。
【0004】上記抄紙機のすき網部1において、ヘッド
ボックス4のスライス16からすき網3上へ流出される
原料5の配向性を検出するために、従来、図12及び図
13に示す非接触式流向流速検出装置が提案されている
(実公平6−48420号公報)。
【0005】すなわち、上記非接触式流向流速検出装置
は、被測定物としての原料5上にランプ20の光を照射
するための投光器19を保持具21により支持させると
共に、該投光器19が照射した光の原料5表面上におけ
る光の斑を検出するための空間フィルタ式速度センサ2
2を上記保持具21に回転駆動装置23により回転自在
に取り付けて、上記投光器19と空間フィルタ式速度セ
ンサ22を保持具21ごとパージ箱24の中に収納し、
且つ該空間フィルタ式速度センサ22へ回転角度指令信
号を出力すると共に速度検出方向を変えながら該空間フ
ィルタ式速度センサ22より受光信号を入力して流速を
演算し、最大流速を得た角度から原料5の流向及び流速
を求めるための図示しない演算制御装置を備えた構成と
してある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来よ
り提案されている非接触式流向流速検出装置の場合、抄
紙機のヘッドボックス4のスライス16から流出される
原料5の配向性を測定するときに空間フィルタ式速度セ
ンサ22を回転させて原料5の流出速度が最大となる回
転角を探すことにより、原料5の流れ方向及び速さを検
知することから、回転駆動装置23を要すると共に空間
フィルタ式速度センサ22を回転させるための時間が必
要となる。しかも、回転角の計測を機械的に行っている
ために測定誤差が大きくなり、又、投光器19の光源と
してランプ20を用いていることから短寿命であり、更
に、配向性を測定するためのセンシング領域が大きくな
り測定分解能が低い、という問題がある。
【0007】そこで、本発明は、抄紙機のヘッドボック
スのスライスからすき網上へ流出される紙の原料の如き
被測定物の配向性をリアルタイムで迅速且つ正確に測定
することができるような非接触式速度ベクトル検出装置
を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、配向性を測定しようとする被測定物の上
方位置に、該被測定物の表面上に測定領域として2つの
レーザ光干渉縞を形成させると共に該被測定物の表面に
よる反射光及び散乱光を測定して、被測定物の速さとそ
の方向とに比例した大きさの強度変調信号を検出するよ
うにしてなる配向性2次元センサを、被測定物の進行方
向が2つの干渉縞法線の成す角度の間となるように配置
して、該配向性2次元センサを移動機構により被測定物
の幅方向へ移動可能となるように支持させ、且つ、該配
向性2次元センサの幅方向への移動量を検出するための
移動量検出センサを設け、上記配向性2次元センサの出
力信号と上記移動量検出センサの出力信号とを演算処理
して被測定物の配向性2次元分布を算出する演算制御指
令器を備え、更に、上記演算制御指令器に配向性の設定
値を入力するためのパラメータ入力器を接続すると共に
演算結果の表示器を接続してなる構成とする。
【0009】被測定物である紙繊維及びその集団が2つ
のレーザ光干渉縞領域を通過する場合に干渉縞に乱れが
生じると、被測定物の表面上に干渉縞を形成させると共
にその縞の乱れを、反射光及び散乱光を測定している配
向性2次元センサでは被測定物の速さと方向に比例した
大きさの強度変調信号を周波数信号として検出し、信号
出力を演算制御指令器へ送信させる。該演算制御指令器
では、配向性2次元センサからの周波数信号と、該配向
性2次元センサの幅方向への移動量を検出するための移
動量検出センサからの移動量信号を用いて波測定物の配
向性2次元分布を演算し、これとパラメータ入力器から
の設定値を比較演算して、演算結果を表示器により外部
出力させるようにする。これにより、リアルタイム性の
高いセンシングを可能にすることができ、しかも配向性
2次元センサではレーザ光の干渉性を利用して2組の干
渉縞を形成させるようにしてあることから、従来のよう
な回転機構、回転動作も不要であって迅速な測定を行う
ことができ、更に、測定領域として2つの干渉縞を形成
させるようにしてあることからより正確な測定を行うこ
とができる。
【0010】なお、上記において、配向性2次元センサ
として、コヒーレント光源から照射されてコリメートレ
ンズにより平行光化されたレーザ光を、光分岐素子によ
り分岐させると共に分岐された光を反射鏡により反射さ
せて集光レンズと光検出器とを結ぶ軸上にて交差させる
ようにして被測定物の表面上に干渉縞を形成させ、且つ
被測定物の表面による反射及び散乱光を上記集光レンズ
を通して光検出器により検出するようにした配向性1次
元センサを2つ組み合せてなるものを用いるようにする
とよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0012】図1乃至図6は本発明の非接触式速度ベク
トル検出装置の実施の一形態を示すもので、図11に示
したと同様に、ブレストロール17に巻き掛けられて走
行されるすき網3上にヘッドボックス4のスライス16
から紙の原料5を流出させるようにしてなる抄紙機にお
いて、被測定物としての紙の原料5の配向性を検出する
場合について例示する。
【0013】上記ヘッドボックス4の下流側のすき網3
の上方位置に、スライス16からすき網3上へ流出され
る原料5の表面を幅方向に走査する配向性2次元センサ
25を設置し、該配向性2次元センサ25を幅方向へ移
動させるための移動機構26を設けると共に配向性2次
元センサ25の移動量を検出して信号出力する移動量検
出センサ27を備えて、これらを、配向性2次元センサ
25と移動量検出センサ27からの出力信号を演算処理
して原料5の配向性2次元分布を算出するための演算制
御指令器28に接続し、且つ、該演算制御指令器28
に、抄紙機操業のために必要となる設定値を入力するパ
ラメータ入力器29を接続し、該演算制御指令器28に
より、パラメータ入力器29から入力された配向性の設
定値と、上記配向性2次元センサ25及び移動量検出セ
ンサ27からの出力信号より算出された配向性2次元分
布とを比較演算させ、比較演算結果をCRT30に出力
するようにする。更に、演算制御指令器28の演算結果
に基づき上記移動機構26の駆動モータ31(図5参
照)を制御させて配向性2次元センサ25を幅方向へ変
位させるようにすると共に、上記演算制御指令器28の
演算結果に基づき、ヘッドボックス4のミキシングチャ
ンバ8とサブヘッダ11とを接続する供給管14に備え
られた流量調節弁12の開閉度を調節してスライス16
から流出される原料5の流量調節を行うための流量調節
器32を設けるようにする。
【0014】上記配向性2次元センサ25は、図2乃至
図4に詳細を示すように、底面のみを開放又はガラス張
りとした外側ケーシング33内に、2枚の固定プレート
34a,34bを1つの側辺を当接させるようにしてV
字形に配置して、各固定プレート34a,34bのそれ
ぞれに、可動プレート35a,35bを、下端部はヒン
ジピン36により係止すると共に上端部は該可動プレー
ト35a,35bの両脇に配した角度調節スクリュー3
7を介して係止して該角度調節スクリュー37を回動す
ることによって起伏可能となるようにして取り付け、且
つ各可動プレート35a,35bに、スライス16から
流出される原料5の表面上にレーザ光Lによる干渉縞S
a,Sbを形成するようにしてある配向性1次元センサ
38a,38bをそれぞれ取り付けて、2つの配向性1
次元センサ38a,38bによって配向性2次元センサ
25を構成するようにしてなり、各配向性1次元センサ
38aと38bによる干渉縞SaとSbとが交わるよう
にして、干渉縞SaとSbの法線の成す角度の間に、そ
の成す角度の半角方向と、すき網3の進行方向Xが一致
するように配置するようにする。
【0015】上記配向性1次元センサ38a,38b
は、底面のみを開放又はガラス張りとした内側ケーシン
グ39内に、レーザ光Lの如き干渉性を有する光を照射
するコヒーレント光源40と、該コヒーレント光源40
から照射されたレーザ光Lを平行光化させるためのコリ
メートレンズ41と、該コリメートレンズ41により平
行光化されたレーザ光Lの一部をそのまま通過させると
共に一部を水平方向へ反射させる光分岐素子42と、該
光分岐素子42により水平方向へ反射されたレーザ光L
を再度下方へ向けて反射させる反射鏡43とを設けると
共に、集光レンズ44と、該集光レンズ44の上方位置
に光検出器45を下方へ向けて設置して、上記光分岐素
子42をそのまま通過されたレーザ光Lと上記反射鏡4
3によって下方へ反射されたレーザ光Lとを、集光レン
ズ44と光検出器45との軸上にて交差させるようにし
て、スライス16から流出された原料5の表面上に干渉
縞Sa,Sbを形成させ、更に、その反射光及び散乱光
を上記集光レンズ44により集束させて上記光検出器4
5によって測定するようにした構成とする。
【0016】図4は上記配向性2次元センサ25の内部
回路構成を示すもので、レーザ光Lを照射させるコヒー
レント光源40に半導体レーザ駆動器46を接続すると
共に、光検出器45により測定している反射光及び散乱
光を周波数信号として検出するために、該光検出器45
に波形整形器47と高速周波数検出演算器48を順次接
続してなり、高速周波数検出演算器48の出力側信号線
を上記演算制御指令器28へ接続するようにする。
【0017】更に、上記移動機構26は、図5及び図6
に詳細を示す如く、上記ヘッドボックス4の下流側のす
き網3の上方位置に該すき網3の幅方向に亘って配置し
た枠体49を固定フレーム50により支持固定させ、該
枠体49の各隅にタイミングプーリ51を取り付けると
共に枠体49の底辺寄りの位置にテンションプーリ52
を設けて、5つのプーリ51,52間にタイミングベル
ト53を掛け回し、該タイミングベルト53に取り付け
治具54を介して上記配向性2次元センサ25を取り付
けて、上記4つのタイミングプーリ51の中の1つを上
記駆動モータ31により回動させることによって配向性
2次元センサ25を幅方向へ移動されるようにしてな
り、更に、上記枠体49の配向性2次元センサ25を同
じ高さレベルに、該配向性2次元センサ25の移動量を
検出するための上記移動量検出センサ27を取り付ける
ようにする。
【0018】ヘッドボックス4のスライス16から流出
される原料5の配向性を測定するために、該原料5の表
面上に配向性2次元センサ25をなす2つの配向性1次
元センサ38a,38bよりレーザ光Lを照射させて原
料5の表面上に2つの干渉縞Sa,Sb(測定領域)を
形成させようとするとき、一方の配向性1次元センサ3
8a側から照射されたレーザ光Lの原料5表面による反
射光及び散乱光は、自身に向けて戻ってくる後方反射光
(後方散乱光)R1 と他方の配向性1次元センサ38b
へ向かう前方反射光(前方散乱光)R2 とに分かれるこ
とになり、同様に他方の配向性1次元センサ38b側か
ら照射されたレーザ光Lの原料5表面による反射光も自
身に向けて戻ってくる後方反射光R1 と配向性1次元セ
ンサ38aへ向かう前方反射光R2 とに分かれることに
なるので、各配向性1次元センサ38a,38bにて後
方反射光R1 と前方反射光R2 の両方を測定させるよう
にする。このとき、ヘッドボックス4のスライス16か
ら流出される原料5に含まれる紙繊維、又はかたまりが
2つの干渉縞Sa,Sbを横切ったために干渉縞Sa,
Sbに乱れが生じると、原料5の表面からの反射光
1 ,R2 を測定している配向性2次元センサ25では
強度変調信号を検出することになる。原料5の速さに比
例する大きさの強度変調信号は上記波形整形器47及び
高速周波数検出演算器48により周波数信号へ変換して
検出させることができ、検出した周波数信号は上記演算
制御指令器28へ送信させるようにする。
【0019】この際、上記角度調節スクリュー37を回
して可動プレート35a,35bを任意に傾動させてレ
ーザ光Lの照射角度を調節させることにより、後方反射
光R1 が大きい場合には2つの干渉縞SaとSbとを互
いに離すようにし、前方反射光R2 が大きい場合には2
つの干渉縞SaとSbとを互いに接近させるようにする
と、光検出器45によって反射光R1 ,R2 をより明確
に測定することができる。
【0020】更に、上記演算制御指令器28では、配向
性2次元センサ25より送信された原料5の速さに比例
する大きさの周波数信号に加え、上記移動量検出センサ
27より送られてきた配向性2次元センサ25の幅方向
への移動量信号を用いて配向性2次元分布を演算させる
ようにし、これと上記パラメータ入力器29により入力
された配向性の設定値とを比較演算させて、演算結果を
CRT30により外部出力させ、且つ演算結果を上記移
動機構26の駆動モータ31へフィードバックして該駆
動モータ31を稼動させて配向性2次元センサ25を幅
方向へ適宜移動させるようにすると共に、上記流量調節
器32へ送信させるようにする。
【0021】このように、本発明においては、ヘッドボ
ックス4のスライス16からすき網3上へ流出させる原
料5の配向性を、配向性2次元センサ25による出力信
号と移動量検出センサ27による出力信号とを演算制御
指令器28により演算処理させることによって配向性2
次元分布として算出させ、これと配向性の規定値とを比
較演算した結果をCRT30へ外部出力させるようにし
てあることから、リアルタイム性の高いセンシングを可
能にすることができ、原料5流量の調節やスライス16
のリップの開閉度調節等へセンシング結果をフィードバ
ックすることにより、高品質な紙の製造を行うことがで
きると共に操作の効率化を図ることができる。
【0022】図7(イ)(ロ)は上記配向性2次元セン
サ25による出力信号図であり、2つの配向性1次元セ
ンサ38a,38bによる出力信号AとBは、配向性が
0°のときは図7(イ)に示すように同一周波数の信号
となって出力され、配向性が0°でないときには図7
(ロ)に示すようにその配向角に比例する大きさの周波
数差f2 −f1 を持つ2信号として出力される。
【0023】又、上記配向性2次元センサ25及び移動
量検出センサ27は機械的な測定を行うものではなくて
光を利用して測定を行うものであることから、図12及
び図13に示す非接触式流向流速検出装置のように回転
動作を行う必要がなくなり、迅速な測定を行うことがで
きると共に、回転駆動装置23を不要にすることができ
て装置の小型化を図ることができ、しかも、レーザ光L
の干渉性を利用して原料5の表面上に干渉縞Sa,Sb
を形成させるようにして、ランプ20によるハロゲン光
源等を用いていないことから、故障が発生しにくくなり
装置の保全性を高めることができてメンテナンスが容易
なものになり、更に、配向性2次元センサ25では原料
5の表面上に2つの干渉縞Sa,Sb(測定領域)を形
成させるようにしてあることから、より正確な空間分解
能の高い測定を行うことができる。
【0024】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、たとえば、上記実施の形態では本
発明の非接触式速度ベクトル検出装置を用いて抄紙機の
ヘッドボックス4のスライス16よりすき網3上へ流出
される原料5の流れ方向及び速さを測定するようにした
場合を示しているが、塗被加工紙を製作するために用い
られる塗工機の吐出器より吐出される塗工液の流れ方向
及び速さを測定しようとする場合等においても全く同様
にして用いることができること、又、抄紙機関係以外の
流動性のある物の流れ方向の検出にも用いることができ
ること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々変更を加え得ることは勿論である。
【0025】
【実施例】本発明者等の実験結果について説明する。
【0026】図8(イ)(ロ)(ハ)及び図9(イ)
(ロ)(ハ)は抄紙機のヘッドボックス4のスライス1
6より流出される原料5の速度分布と配向性との相関関
係を示すもので、原料5が流出される速度分布Vと上記
配向性2次元センサ25が幅方向へ移動される速度分布
Wとの関係が、図8(イ)(ロ)(ハ)はV<Wの場合
について示すグラフ、図9(イ)(ロ)(ハ)はV>W
の場合について示すグラフである。図8(イ)及び図9
(イ)に示すように、原料5の流出速度分布Vは幅方向
で変化するものの配向性2次元センサ25の幅方向への
移動速度分布Wは設定値により測定されていて一定とな
っており、図8(ロ)及び図9(ロ)に示すように流出
速度分布Vと移動速度分布Wとの差V−W(配向性2次
元分布C)を求めると、該配向性2次元分布Cを図8
(ハ)及び図9(ハ)に示す配向角θの近似として促え
ることができることがわかる。
【0027】更に、図10は配向性2次元センサ25と
移動量検出センサ27による出力信号を用いて演算制御
指令器28にて算出した配向性2次元分布Cとパラメー
タ入力器29から入力された任意の設定配向角(〔−
α,α〕の範囲)とを表示させた図であり、斜線で示す
部分では測定により算出された配向角が設定配向角の範
囲から外れてしまっていることがわかる。
【0028】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の非接触式速度
ベクトル検出装置によれば、配向性を測定しようとする
被測定物の上方位置に、該被測定物の表面上に測定領域
として2つのレーザ光干渉縞を形成させると共に該被測
定物の表面による反射光及び散乱光を測定して、被測定
物の速さに比例した大きさの強度変調信号を検出するよ
うにしてなる配向性2次元センサを、被測定物の進行方
向が2つの干渉縞法線の成す角度の間となるように配置
して、該配向性2次元センサを移動機構により被測定物
の幅方向へ移動可能となるように支持させ、且つ、該配
向性2次元センサの幅方向への移動量を検出するための
移動量検出センサを設け、上記配向性2次元センサの出
力信号と上記移動量検出センサの出力信号とを演算処理
して被測定物の配向性2次元分布を算出する演算制御指
令器を備え、更に、上記演算制御指令器に配向性の設定
値を入力するためのパラメータ入力器を接続すると共に
演算結果の表示器を接続してなるようにして、被測定物
の表面上に測定領域としての2つのレーザ光干渉縞を形
成させると共に反射光を測定するようにしてなる配向性
2次元センサによる出力信号と、該配向性2次元センサ
の幅方向への移動量を検出する移動量検出センサによる
出力信号とを用いて、演算制御指令器により被測定物の
配向性を演算させるようにしてあることから、リアルタ
イム性の高いセンシングを可能にすることができて配向
性の測定結果を直ちにフィードバックさせることがで
き、しかも、配向性2次元センサではレーザ光を利用す
るようにしてあることから迅速な測定を行うことがで
き、測定領域として2つのレーザ干渉縞を形成するよう
にしてあることからより正確な測定を行うことができ
る、という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非接触式速度ベクトル検出装置の実施
の一形態を示す概要図である。
【図2】本発明の要部である配向性2次元センサを示す
一部切断斜視図である。
【図3】図2のIII −III 方向矢視図である。
【図4】配向性2次元センサの内部回路構成図である。
【図5】配向性2次元センサを幅方向へ移動させるため
の移動機構を示す概要図である。
【図6】図5のVI−VI方向矢視図である。
【図7】配向性2次元センサによる出力信号を示すもの
で、(イ)は配向性が0°である場合の出力信号図、
(ロ)は配向性が0°でない場合の出力信号図である。
【図8】抄紙機のヘッドボックスのスライスよりすき網
上へ流出される原料の速度と配向性との関係を示すもの
で、原料の流出速度が配向性2次元センサの幅方向への
移動速度よりも小さい場合を示しており、(イ)は流出
速度と移動速度の速度曲線を示すグラフ、(ロ)は流出
速度と移動速度との速度差(配向性2次元分布)を示す
グラフ、(ハ)は原料の配向角を示すグラフである。
【図9】抄紙機のヘッドボックスのスライスよりすき網
上へ流出される原料の速度と配向性との関係を示すもの
で、原料の流出速度が配向性2次元センサの幅方向への
移動速度よりも大きい場合を示しており、(イ)は流出
速度と移動速度の速度曲線を示すグラフ、(ロ)は流出
速度と移動速度との速度差(配向性2次元分布)を示す
グラフ、(ハ)は原料の配向角を示すグラフである。
【図10】配向性2次元分布と配向性の設定値とを対応
させた出力図である。
【図11】抄紙機のすき網部の一例を示す概略図であ
る。
【図12】従来提案された非接触式流向流速検出装置の
一部を示す概略図である。
【図13】従来の非接触式流向流速検出装置の一部を示
す説明図である。
【符号の説明】
5 原料(被測定物) 25 配向性2次元センサ 26 移動機構 27 移動量検出センサ 28 演算制御指令器 29 パラメータ入力器 30 CRT(表示器) 38a,38b 配向性1次元センサ 40 コヒーレント光源 41 コリメートレンズ 42 光分岐素子 43 反射鏡 44 集光レンズ 45 光検出器 L レーザ光 Sa,Sb 干渉縞 X 被測定物の進行方向
フロントページの続き (72)発明者 矢ヶ部 政宏 東京都江東区豊洲二丁目1番1号 石川島 播磨重工業株式会社東京第一工場内 (72)発明者 伊藤 順一 東京都江東区豊洲二丁目1番1号 石川島 播磨重工業株式会社東京第一工場内 (72)発明者 長沼 敏彦 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向性を測定しようとする被測定物の上
    方位置に、該被測定物の表面上に測定領域として2つの
    レーザ光干渉縞を形成させると共に該被測定物の表面に
    よる反射光及び散乱光を測定して、被測定物の速さとそ
    の方向とに比例した大きさの強度変調信号を検出するよ
    うにしてなる配向性2次元センサを、被測定物の進行方
    向が2つの干渉縞法線の成す角度の間となるように配置
    して、該配向性2次元センサを移動機構により被測定物
    の幅方向へ移動可能となるように支持させ、且つ、該配
    向性2次元センサの幅方向への移動量を検出するための
    移動量検出センサを設け、上記配向性2次元センサの出
    力信号と上記移動量検出センサの出力信号とを上記演算
    処理して被測定物の配向性2次元分布を算出する演算制
    御指令器を備え、更に、上記演算制御指令器に配向性の
    設定値を入力するためのパラメータ入力器を接続すると
    共に演算結果の表示器を接続してなることを特徴とする
    非接触式速度ベクトル検出装置。
  2. 【請求項2】 配向性2次元センサとして、コヒーレン
    ト光源から照射されてコリメートレンズにより平行光化
    されたレーザ光を、光分岐素子により分岐させると共に
    分岐された光を反射鏡により反射させて集光レンズと光
    検出器とを結ぶ軸上にて交差させるようにして被測定物
    の表面上に干渉縞を形成させ、且つ被測定物の表面によ
    る反射光を上記集光レンズを通して光検出器により検出
    するようにした配向性1次元センサを2つ組み合せてな
    るものを用いた請求項1記載の非接触式速度ベクトル検
    出装置。
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