JPH09280785A - 熱交換器の製造方法 - Google Patents

熱交換器の製造方法

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JPH09280785A
JPH09280785A JP8978396A JP8978396A JPH09280785A JP H09280785 A JPH09280785 A JP H09280785A JP 8978396 A JP8978396 A JP 8978396A JP 8978396 A JP8978396 A JP 8978396A JP H09280785 A JPH09280785 A JP H09280785A
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JP
Japan
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copper
tube
heat transfer
heat exchanger
oxide film
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Withdrawn
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JP8978396A
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English (en)
Inventor
Masahito Watanabe
雅人 渡辺
Fumio Misumi
文男 三角
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器の伝熱管として用いられる銅管に孔
食が発生するのを防止できるようにする。 【解決手段】 フィン4に形成された貫通孔4aに、貫
通孔4aの内径よりも細い銅管2を挿通させた後、銅管
2内に銅と反応して亜酸化銅皮膜を形成する化成膜処理
液を導入し、この化成膜処理液の液圧によって銅管2を
拡径させると同時に、銅管2内面に亜酸化銅皮膜を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は伝熱管として銅管を
用いた熱交換器の製造方法に係り、特に銅管内面に酸化
物皮膜を形成して、銅管の腐食を防止できるようにした
熱交換器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、U字管式熱交換器の例を示すも
ので(a)は概略構成図、(b)は部分拡大図である。
この例の熱交換器は、ファン1と複数本のU字状伝熱管
2と、複数のフィン4とから概略構成されている。複数
本のU字状伝熱管2は、開口部の向きを揃えて並べら
れ、1つのU字状伝熱管2の2つの開口部をそれぞれ異
なるU字状伝熱管2の開口部に連結させることによって
1本の流路を形成している。U字状伝熱管2の開口部の
連結には、U字状伝熱管2と同じ材質からなり、半円状
に湾曲した形状の連結部材3が用いられている。複数の
フィン4は貫通孔4aを有しており、この貫通孔4aに
はU字状伝熱管2が気密に挿通されている。ファン1は
U字状伝熱管2およびフィン4に向かって空気を送るよ
うに構成されており、U字状伝熱管2およびフィン4の
間から空気が吹き出すようになっている。
【0003】そして連結されたU字状伝熱管2には冷水
(または温水)を流すとともに、ファン1を作動させる
ことによって、U字状伝熱管2内の冷水(または温水)
とファン1によって送られた空気との間で熱交換が行わ
れ、冷風(または温風)が得得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、大型ビルの
空調等に用いられている熱交換器にあっては、U字状伝
熱管2に冷温水を挿通して用いられ、このようなU字状
伝熱管2としては銅管が多用されている。銅管は水や温
水に対する耐食性が良好なので通常の使用状態では腐食
事故は少ないが、何等かの条件が揃うと孔食が生じて、
漏水事故が発生する場合がある。例えば、通常は使用し
ているうちに銅管内面に酸化物皮膜形成がされ、これに
よって腐食の防止効果が得られるが、通水初期に残留塩
素を高濃度に含む水など、腐食性の成分を含む水が使用
されると、短期間で孔食が生じる場合がある。そこで、
予め銅管内面に人工的に酸化物皮膜を形成しておく技術
が種々研究開発されている。
【0005】しかしながら、熱交換器のU字状伝熱管2
として用いられる銅管はヘアピン状に曲げるなどの加工
が施されるので、その工程で、予め内面に形成された酸
化物皮膜にひび割れや剥離が生じる恐れがあった。そし
て、酸化物皮膜のひび割れや剥離によって銅表面が露出
すると孔食が発生し易いという問題があった。本発明は
前記事情に鑑みてなされたもので、熱交換器の伝熱管と
して用いられる銅管に孔食が発生するのを防止できるよ
うにした熱交換器の製造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の熱交換器の製造方法は、フィンに形成され
た貫通孔に、該貫通孔の内径よりも細い銅管を挿通させ
た後、前記銅管に内圧を印加して該銅管を拡径させると
同時に、該銅管の内面に銅酸化物皮膜を形成する工程を
有することを特徴とするものである。前記銅酸化物皮膜
の厚さは0.01〜10μmであることが好ましい。具
体的には、前記銅管に内圧を印加する際に、該銅管内に
銅と反応して銅酸化物皮膜を形成する化成膜処理液を導
入し、該化成膜処理液の液圧によって該銅管を拡径させ
ることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を詳
しく説明する。かかる実施例は、本発明の一態様を示す
ものであり、この発明を限定するものではない。本発明
の範囲で任意に変更可能である。本発明で用いられる銅
管は、例えば図2に示すようなU字管式熱交換器のU字
状伝熱管2として使用可能な銅および銅を主体とする合
金からなる管状の部材であり、その大きさは任意であ
る。本発明で用いられるフィンは、熱交換器の本体にお
いて伝熱管を支持するとともに、熱交換効率を向上させ
るように構成されたもので適宜の構成のものを用いるこ
とができる。例えば図2に示すようなU字状伝熱管2が
挿通される貫通孔4aが多数形成されたアルミ板が用い
られる。またフィン4の貫通孔4aは、U字状伝熱管2
の外径よりも若干大きく形成される。
【0008】本発明で用いられる化成膜処理液は、銅管
と反応して銅管表面に銅酸化物(Cu2O,CuO)の
皮膜を形成し得るものであれば適宜の組成、温度のもの
を用いることができる。例えば、以下のように調製され
た化成膜処理液Aを好適に使用できるが、これに限ら
ず、公知の化成膜処理液が使用可能である。
【0009】本発明によりU字管式熱交換器を製造する
には、予め銅管をヘアピン状に曲げる加工を行ってU字
状伝熱管2を成形しておき、これを、図1に示すよう
に、フィン4に形成されている貫通孔4aに挿通させ
る。この後、U字状伝熱管(銅管)2内に化成膜処理液
を高圧状態で導入することによって、U字状伝熱管2に
内圧を印加する。このようにして内圧が印加されたU字
状伝熱管2は拡径し、U字状伝熱管2の外周面がフィン
4の貫通孔4aの内面に密着して、U字状伝熱管2とフ
ィン4とが気密に接合される。またこれと同時に、U字
状伝熱管2の内面に化成膜処理液が接触することにより
銅酸化物の皮膜が形成される。この工程において、U字
状伝熱管2に印加される内圧はU字状伝熱管2の厚さ
や、フィン4の貫通孔4aとの隙間の大きさ等によって
も変化するが、一般には20〜200kgf/cm2程度に設
定される。
【0010】また銅酸化物皮膜の厚さは、薄過ぎると十
分な腐食防止効果が得られず、厚いほど孔食発生を防止
する効果は高くなるが、厚過ぎると皮膜の内部応力によ
りクラック発生の恐れが生じる。したがって、U字状伝
熱管2の内面に形成される銅酸化物皮膜の厚さは0.0
1〜10μm程度とするのが好ましい。このようにU字
状伝熱管2とフィン4とを接合した後、図2に示すよう
に隣り合うU字状伝熱管2を連結部材3で連結する。
【0011】このようにして得られた熱交換器は、U字
状伝熱管2が、内面が銅酸化物皮膜で覆われた銅管で構
成されているので、通水による孔食の発生が防止され
る。また上記のように化成膜処理液が高圧状態で銅管内
面に接触するので、銅と化成膜処理液との反応速度が増
して銅酸化物皮膜が効率良く形成されるとともに、銅酸
化物皮膜と銅管内面との密着性も向上する。尚、本実施
例においてはU字管式熱交換器を例に挙げて説明した
が、本発明はこれに限らず、貫通孔に挿通させた銅管に
内圧を印加して拡径させる工程を有する適宜の方法に適
用可能である。
【0012】
【実施例】
(実施例1)次のようにして銅管を曲げ加工した後、拡
径と同時に内面に酸化物皮膜を形成した。外径15m
m、厚さ0.5mmの銅管をヘアピン状に曲げてU字状
伝熱管を成形した。一方、内径15.5mmの貫通孔を
有する厚さ0.15mmのアルミ製フィンを用意した。
フィンの貫通孔にU字状伝熱管を挿通させた後、U字状
伝熱管内に上記化成膜処理液Aを100kg/cm2 の高圧
状態で導入した。この状態を5分間保持して、U字状伝
熱管がフィンと気密に接合されるまでU字状伝熱管を拡
径させた。接合後のU字状伝熱管の内面には厚さ0.1
μmの銅酸化物皮膜が形成されていた。
【0013】このようにして得られたU字状伝熱管に残
留塩素を3ppm含む水を2000時間通水したとこ
ろ、孔食発生はなく、良好な腐食防止効果を有すること
が認められた。またU字状伝熱管の内面に形成された銅
酸化物皮膜の密着性を以下の試験方法により調べたとこ
ろ良好であった。本実施例において、銅酸化物皮膜の密
着性試験は、折り曲げによる方法を用いて行った。すな
わち、試料を曲げ半径10mmの曲げ試験機または万力
に挟み、図3に示すように前後に90度曲げ、元に戻
し、曲げられた箇所を4〜5倍の拡大鏡で観察し、めっ
きのはく離の有無を調べた。
【0014】(比較例1)比較例として、銅管の内面に
酸化物皮膜を形成した後、曲げ加工し、さらに拡径させ
た。上記実施例と同じ銅管を用意し、これを曲げ加工せ
ずに上記化成膜処理液Aを銅管内に通水させ、銅管内面
に銅酸化物皮膜を形成した。上記実施例1と同じ厚さの
皮膜を得るのに10分かかった。得られた銅管をヘアピ
ン状に曲げてU字状伝熱管を成形したところ、曲げ部の
内面に皮膜のひび割れが生じた。この後、フィンの貫通
孔にU字状伝熱管を挿通させた。続いてU字状伝熱管内
に水圧を100kg/cm2 の高圧状態で導入することによ
ってU字状伝熱管を拡径させ、U字状伝熱管とフィンと
を気密に接合された。このようにして得られたU字状伝
熱管に残留塩素を3ppm含む水を2000時間通水し
たところ、特に曲げ部内面の皮膜にひび割れが生じてお
り、ここに深さ200μmの孔食が生じたことが認めら
れた。またU字状伝熱管の内面に形成された銅酸化物皮
膜の密着性を上記実施例1と同様にして調べたところ皮
膜のはく離が認められた。
【0015】上記実施例1および比較例1の結果より、
実施例1の方法によれば良好な腐食防止効果が得られる
とともに、比較例1に比べて銅酸化物皮膜生成に要する
時間が短くて済む。また実施例1の方法で形成された銅
酸化物皮膜はU字状伝熱管との密着性においても、比較
例1のものに比べて優れていた。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明の熱交換器の
製造方法は、フィンに形成された貫通孔に、該貫通孔の
内径よりも細い銅管を挿通させた後、前記銅管に内圧を
印加して該銅管を拡径させると同時に、該銅管の内面に
銅酸化物皮膜を形成する工程を有することを特徴とする
ものである。したがって、熱交換器の組立時のフィンに
伝熱管を接合させる工程において、銅管からなる伝熱管
の内面に銅酸化物皮膜を形成することができる。この銅
酸化物皮膜によって、通水による銅管の腐食が防止され
るので、伝熱管の耐腐食性に富んだ熱交換器が得られ
る。また銅管の拡径と同時に亜酸化皮膜を形成するの
で、新たに皮膜形成工程を設ける必要がなく、熱交換器
の製造効率を向上させることができる。
【0017】しかも熱交換器の組立時に銅酸化物皮膜を
形成するので、銅管の成形加工を銅酸化物皮膜の形成前
に行うことができる。よって銅酸化物皮膜が曲げ加工等
による応力を受けずに済み、欠陥のない皮膜を得ること
ができる。よって、銅管にヘアピン加工が施されるU字
管式熱交換器の製造に特に好適である。さらに、銅管に
内圧を印加する際に、銅管内に銅と反応して銅酸化物皮
膜を形成する化成膜処理液を導入し、この化成膜処理液
の液圧によって銅管を拡径させることが好ましく、この
ようにすれば、化成膜処理液が高圧状態で銅管内面に接
触されるので、銅と化成膜処理液との反応速度が増して
銅酸化物皮膜が効率良く形成される。また、銅酸化物皮
膜と銅管内面との密着性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る熱交換器のフィンと銅管との接
合工程の例を示す説明図である。
【図2】 熱交換器の例を示すもので(a)は概略構成
図、(b)は部分拡大図である。
【図3】 銅酸化物皮膜の密着性の試験方法の説明図で
ある。
【符号の説明】
2 銅管 4 フィン 4a 貫通孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィンに形成された貫通孔に、該貫通孔
    の内径よりも細い銅管を挿通させた後、前記銅管に内圧
    を印加して該銅管を拡径させると同時に、該銅管の内面
    に銅酸化物皮膜を形成する工程を有することを特徴とす
    る熱交換器の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記銅酸化物皮膜の厚さが0.01〜1
    0μmであることを特徴とする請求項1記載の熱交換器
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記銅管に内圧を印加する際に、該銅管
    内に銅と反応して銅酸化物皮膜を形成する化成膜処理液
    を導入し、該化成膜処理液の液圧によって該銅管を拡径
    させることを特徴とする請求項1または2記載の熱交換
    器の製造方法。
JP8978396A 1996-04-11 1996-04-11 熱交換器の製造方法 Withdrawn JPH09280785A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154221A (ja) * 2005-11-30 2007-06-21 Kobelco & Materials Copper Tube Inc 耐孔食性銅又は銅合金管

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20030701