JPH0928000A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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Publication number
JPH0928000A
JPH0928000A JP7197937A JP19793795A JPH0928000A JP H0928000 A JPH0928000 A JP H0928000A JP 7197937 A JP7197937 A JP 7197937A JP 19793795 A JP19793795 A JP 19793795A JP H0928000 A JPH0928000 A JP H0928000A
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JP
Japan
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impulse response
convolution
data
signal
coefficient
Prior art date
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Pending
Application number
JP7197937A
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English (en)
Inventor
Kenji Muraki
健司 村木
Megumi Kageyama
惠 蔭山
Hiroshi Yasuda
博 安田
Hiroshi Marukawa
博史 丸川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 少ない演算量で頭外音像定位の信号処理を行
なうことができる信号処理装置を提供する。 【解決手段】 LとRとを加算する加算手段103と、L
からRを減算する減算手段104と、LとRとの加算デー
タを記憶する第1データ記憶手段105、114、120と、L
からRの減算データを記憶する第2データ記憶手段10
8、117、123と、インパルス応答(Hs)とインパルス
応答(Hx)との和を記憶する第1係数記憶手段106、1
15、121と、HsとHxとの差を記憶する第2係数記憶
手段109、118、124と、第1データ記憶手段のデータと
第1係数記憶手段のインパルス応答とを畳み込む第1の
積和演算手段107、116、122と、第2データ記憶手段の
データと第2係数記憶手段のインパルス応答とを畳み込
む第2積和演算手段110、119、125と、第1及び第2積
和演算手段の出力を加算する加算手段138と、第1積和
演算手段の出力から第2積和演算手段の出力を減算する
減算手段139とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イヤホン、ヘッドホン
などで聴取する音声信号の信号処理を行なう信号処理装
置に関し、特に、音像位置の定位処理を少ない演算量で
実行できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ヘッドホンステレオやポータブル
CDプレーヤなど、ヘッドホンを用いて音楽を楽しむ機
器が普及してきている。これらの機器の再生音をヘッド
ホンで聴取する場合、再生音像が頭内に定位し、不自然
に聞こえるという問題点があった。この点を解決するた
め、信号処理装置を用いて音像が頭外にあるように音声
信号を頭外音像定位処理する方法が特開平5−1680
97号公報「頭外音像定位ステレオ受聴器受聴方式」な
どで提案されている。
【0003】この頭外音像定位処理を行なう従来の信号
処理装置について説明する。
【0004】まず、頭外音像定位の原理について説明す
る。図5(a)に示すように、聴取者が頭外の実音源S
からの音を聞く場合、音源から放射される信号をs、音
源から聴取者の左右の鼓膜までのインパルス応答をH
L、HRとすると、左右の鼓膜での信号TL、TRは TL=s*HL TR=s*HR (1) となる。
【0005】また、図5(b)に示すように、聴取者が
ステレオイヤホンで音を聞く場合、ステレオイヤホンの
左右の発音体から放射される信号をsL、sR、発音体
から鼓膜までのインパルス応答をHhとすれば、鼓膜で
の信号TL、TRは TL=sL*Hh TR=sR*Hh (2) となる。
【0006】ここで、sL、sRを sL=Hh-1*HL*s sR=Hh-1*HR*s (3) のようにすれば、式(1)と式(2)とのTL及びTR
が等しくなる。即ち、ステレオイヤホンから鼓膜までの
逆インパルス応答と、頭外の実音源から鼓膜までのイン
パルス応答とを畳み込んだインパルス応答で入力信号s
を処理した信号sL、sRをステレオイヤホンに与える
ことによって、ステレオイヤホンから聞く音と実音源か
ら聞く音とが等しくなり、ステレオイヤホンによる頭外
音像定位が実現できる。
【0007】この頭外の実音源から鼓膜までのインパル
ス応答の測定には、(1)無響室のような自由空間にお
いて、頭部や耳介などだけによるインパルス応答を測定
する方法と、(2)普通の部屋(有響室)で部屋の反射
音・残響音も含めたインパルス応答を測定する方法とが
あるが、部屋の反射音・残響音がある方が頭外音像定位
しやすいため、(2)の方法でインパルス応答が測定さ
れる。普通の部屋で測定する場合、インパルス応答の時
間長(インパルス応答の収束時間)は100ms程度で
あるが、頭外音像定位するためには、この内の最初の2
0〜40ms程度が必要である。図6に頭外の実音源か
ら鼓膜までのインパルス応答の測定例を示す。図6にお
いて上側は左側音源から左耳へのインパルス応答、下側
は左側音源から右耳へのインパルス応答である。
【0008】また、ステレオイヤホンの種類によって
は、ステレオイヤホンの発音体から鼓膜までのインパル
ス応答が単位サンプル数列δ(n)と見なせる場合があ
り、このときは、逆インパルス応答も単位サンプル数列
δ(n)と見なせるので、式(3)のHh-1は省略でき
る。
【0009】実音源が複数存在するときは、各音源から
の入力信号のそれぞれに前述の処理を施し、それらを加
算してステレオイヤホンで再生することにより、頭外音
像定位が実現できる。
【0010】次に、2つの実音源について頭外音像定位
処理を行なう従来の信号処理装置の構成について説明す
る。この装置は、図7に示すように、右音源から右耳へ
のインパルス応答HRRを記憶した第1の記憶回路703
と、右チャンネル入力信号R701と第1の記憶回路703の
インパルス応答HRRとを畳み込む第1の畳み込み演算
器704と、右音源から左耳へのインパルス応答HRLを
記憶した第2の記憶回路705と、右チャンネル入力信号
R701と第2の記憶回路705のインパルス応答HRLとを
畳み込む第2の畳み込み演算器706と、左音源から右耳
へのインパルス応答HLRを記憶した第3の記憶回路70
7と、左チャンネル入力信号L702と第3の記憶回路707
のインパルス応答HLRとを畳み込む第3の畳み込み演
算器708と、左音源から左耳へのインパルス応答HLL
を記憶した第4の記憶回路709と、左チャンネル入力信
号L702と第4の記憶回路709のインパルス応答HLLと
を畳み込む第4の畳み込み演算器710と、第1の畳み込
み演算器704の出力信号と第3の畳み込み演算器708の出
力信号とを加算する右耳用加算器711と、第2の畳み込
み演算器706の出力信号と第4の畳み込み演算器710の出
力信号とを加算する左耳用加算器712と、右耳用加算器7
11及び左耳用加算器712の出力信号を再生するステレオ
イヤホン713とを備えている。
【0011】この信号処理装置では、右チャンネル入力
信号Rと右音源から右耳へのインパルス応答HRRとの
畳み込みを第1の畳み込み演算器704が演算し、左チャ
ンネル入力信号Lと左音源から右耳へのインパルス応答
HLRとの畳み込みを第3の畳み込み演算器708が演算
し、それらの演算結果を右耳用加算器711が加算してス
テレオイヤーホン713の右耳用発音体に入力する。
【0012】また、左チャンネル入力信号Lと左音源か
ら左耳へのインパルス応答HLLとの畳み込みを第4の
畳み込み演算器710が演算し、右チャンネル入力信号R
と右音源から左耳へのインパルス応答HRLとの畳み込
みを第2の畳み込み演算器706が演算し、それらの演算
結果を左耳用加算器712が加算してステレオイヤーホン7
13の左耳用発音体に入力する。
【0013】このステレオイヤホン713の左右の発音体
に供給される信号をL’、R’とすると、これらは次式
(4)によって表される。
【0014】 L’=L*HLL+R*HRL R’=L*HLR+R*HRR (4) このL’及びR’をステレオイヤホン713で再生するこ
とにより頭外音像定位が実現できる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の構成で
は、演算量が多いという問題点がある。ディジタルオー
ディオ信号に対して頭外音像定位処理をする場合、サン
プリング周波数は44.1kHzまたは48kHzのこ
とが多い。この場合、インパルス応答HLLなどはそれ
ぞれ20〜40ms程度必要であるから、サンプル数に
直すと約1000〜2000となる。従って、畳み込み
に要する乗算回数は延べ4000〜8000回程度とな
る。一方、サンプリング周期は約20μs、乗算器の処
理時間は50ns程度であるから、1サンプリング周期
内に実行できる乗算回数は400回程度である。このた
め、頭外音像定位処理は複数の乗算器を用いなければ処
理できず、ハードウェア規模が大きくなり、コストも高
くなる。また、演算回数が多くなると消費電流も増え、
ポータブルオーディオ機器など電池駆動の機器では電池
寿命を縮めるという問題もある。
【0016】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、少ない演算量で頭外音像定位の信号処理
を行なうことができる信号処理装置を提供することを目
的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、第
1の入力信号(L)と第2の入力信号(R)とから、聴
取者の左右に位置した発音体に供給する信号を生成する
信号処理装置において、LとRとを加算する入力信号加
算手段と、LからRを減算する入力信号減算手段と、L
とRとの加算されたデータを記憶する第1のデータ記憶
手段と、LからRが減算されたデータを記憶する第2の
データ記憶手段と、第1のインパルス応答(Hs)と第
2のインパルス応答(Hx)との和を記憶する第1の係
数記憶手段と、HsとHxとの差を記憶する第2の係数
記憶手段と、第1のデータ記憶手段に記憶されたデータ
と第1の係数記憶手段に記憶されたインパルス応答とを
畳み込む第1の積和演算手段と、第2のデータ記憶手段
に記憶されたデータと第2の係数記憶手段に記憶された
インパルス応答とを畳み込む第2の積和演算手段と、第
1の積和演算手段の出力信号と第2の積和演算手段の出
力信号とを加算する出力信号加算手段と、第1の積和演
算手段の出力信号から第2の積和演算手段の出力信号を
減算する出力信号減算手段とを設けている。
【0018】また、各データ記憶手段、各係数記憶手段
及び各積和演算手段から成る畳み込み手段を少なくとも
二つ設け、第1の畳み込み手段が入力信号とインパルス
応答とを第1のサンプリング周波数で処理し、第2の畳
み込み手段が入力信号とインパルス応答とを第1のサン
プリング周波数よりも低い第2のサンプリング周波数で
処理し、第2の畳み込み手段の処理結果が第1のサンプ
リング周波数に変換されて第1の畳み込み手段の処理結
果と加算され、加算結果が出力信号加算手段及び出力信
号減算手段に出力信号として入力されるように構成して
いる。
【0019】また、Lを記憶する第1のデータ記憶手段
と、第1のインパルス応答(HLL)を記憶する第1の
係数記憶手段と、LとHLLとを畳み込む第1の積和演
算手段と、第2のインパルス応答(HLR)を記憶する
第2の係数記憶手段と、LとHLRとを畳み込む第2の
積和演算手段と、Rを記憶する第2のデータ記憶手段
と、第3のインパルス応答(HRL)を記憶する第3の
係数記憶手段と、RとHRLとを畳み込む第3の積和演
算手段と、第4のインパルス応答(HRR)を記憶する
第4の係数記憶手段と、RとHRRとを畳み込む第4の
積和演算手段と、第1の積和演算手段の出力信号と第3
の積和演算手段の出力信号とを加算する第1の加算手段
と、第2の積和演算手段の出力信号と第4の積和演算手
段の出力信号とを加算する第2の加算手段とを設けると
ともに、各データ記憶手段、各係数記憶手段及び各積和
演算手段から成る畳み込み手段を少なくとも二つ設け、
第1の畳み込み手段が入力信号とインパルス応答とを第
1のサンプリング周波数で処理し、第2の畳み込み手段
が入力信号とインパルス応答とを第1のサンプリング周
波数よりも低い第2のサンプリング周波数で処理し、第
2の畳み込み手段の処理結果が第1のサンプリング周波
数に変換されて第1の畳み込み手段の処理結果と加算さ
れ、加算結果が第1の加算手段及び第2の加算手段に出
力信号として入力されるように構成している。
【0020】また、第1の畳み込み手段における各デー
タ記憶手段及び各係数記憶手段の語長が、第2の畳み込
み手段における各データ記憶手段及び各係数記憶手段の
語長より長くなるように、各データ記憶手段及び各係数
記憶手段の語長を設定している。
【0021】また、第1の畳み込み手段の処理結果と第
2の畳み込み手段の処理結果との加算結果に対する出力
レベルを制御する第1の制御手段と、第2の畳み込み手
段の処理結果に対する出力レベルを制御する第2の制御
手段とを設け、第1の制御手段が加算結果に対する出力
レベルを小さくしたとき、第2の制御手段が第2の畳み
込み手段の処理結果に対する出力レベルを大きくするよ
うに構成している。
【0022】さらに、各係数記憶手段に、0になる範囲
だけが狭くなるように下位ビットを語長制限したインパ
ルス応答の係数を格納している。
【0023】
【作用】入力信号加算手段と入力信号減算手段とを備え
る装置では、出力信号加算手段の出力信号uL及び出力
信号減算手段の出力信号uRは、次式(5)で示すよう
に、 uL=(L+R)*(Hs+Hx)+(L−R)*(Hs−Hx) =2(L*Hs+R*Hx) uR=(L+R)*(Hs+Hx)−(L−R)*(Hs−Hx) =2(R*Hs+L*Hx) (5) で表される。
【0024】このuL、uRは、式(4)において、左
音源から左耳へのインパルス応答HLLと右音源から右
耳へのインパルス応答HRRとを同じと見なしてHsと
おき、左音源から右耳へのインパルス応答HLRと右音
源から左耳へのインパルス応答HRLとを同じと見なし
てHxとおいたときの出力信号L’、R’の2倍に相当
している。この構成では、従来の回路構成に比べて、半
分の乗算回路で出力信号を得ることができる。
【0025】また、畳み込み手段を複数設けた装置で
は、第1の畳み込み手段が、インパルス応答の初めの部
分を第1のサンプリング周波数のままで処理し、第2の
畳み込み手段が、インパルス応答の後の部分を、第1の
サンプリング周波数より低いサンプリング周波数で処理
する。こうすることにより、聴感を劣化させることな
く、信号処理における乗算回数を減らすことができる。
この構成は、従来の信号処理装置に導入した場合でも、
演算量の削減を実現できる。
【0026】また、第1の畳み込み手段よりも低精度の
畳み込み演算を行なう第2の畳み込み手段では、各デー
タ記憶手段及び各係数記憶手段に記憶するデータまたは
係数の語長を、第1の畳み込み手段の各データ記憶手段
及び各係数記憶手段に記憶するデータまたは係数の語長
よりも短く設定する。こうすることにより、第2の畳み
込み手段における各記憶手段の容量を小さくすることが
でき、全体の回路規模を縮小することができる。
【0027】また、出力レベルを制御する第1及び第2
の制御手段を設けた装置では、全体の音量を第1の制御
手段で下げたときでも、第2の制御手段により、第2の
畳み込み手段の処理結果、即ち、インパルス応答の後の
部分による処理結果、の出力レベルを上げることによ
り、音像の頭外感を補償することができる。
【0028】また、インパルス応答の係数におけるLS
B側を語長制限する場合に、単純に四捨五入したので
は、インパルス応答の振幅が小さい部分で殆どの係数が
0になり、音像の頭外感が劣化する。この語長制限にお
いて、0になる範囲だけが狭くなるように語長制限の設
定を変えることにより、この頭外感の劣化を防ぐことが
できる。
【0029】
【実施例】実施例の信号処理装置は、左音源から左耳へ
のインパルス応答HLLと右音源から右耳へのインパル
ス応答HRRとが同じ(Hs)であり、また、左音源か
ら右耳へのインパルス応答HLRと右音源から左耳への
インパルス応答HRLとが同じ(Hx)である場合、つ
まり、音像を頭外正中面に定位させる場合の信号処理を
行なう。
【0030】この装置では、乗算回数を減らすために、
一方の入力信号(L)と他方の入力信号(R)との加算
値(L+R)とHs+Hxとを畳み込み、また、LとR
との減算値(L−R)とHs−Hxとを畳み込み、それ
らの畳み込み演算結果を加算して一方の出力信号を算出
し、また、前者の畳み込み演算結果から後者の畳み込み
演算結果を減算して他方の出力信号を算出している。
【0031】また、この装置では、入力信号とインパル
ス応答との畳み込み演算の精度を、聴感上問題が生じな
い範囲で引き下げ、それにより乗算回数を減らしてい
る。そのために、インパルス応答を、応答開始直後の振
幅が大きい部分と、その後の応答の振幅が小さい部分
(実施例では、この部分をさらに2つに分けている)と
に分け、振幅の大きい部分では、高精度の畳み込み演算
を行ない、振幅が小さい部分では、低精度の畳み込み演
算を行なっている。
【0032】また、低精度の畳み込み演算に合わせて入
力信号のサンプル数を減じるダウンサンプリングを入力
信号に施し、その後、低精度の畳み込み演算結果を高精
度の畳み込み演算結果と合算するために、サンプリング
数を元に戻すオーバーサンプリングを行なっている。
【0033】この信号処理装置は、図1に示すように、
第1の信号(L)の入力端子101と、第2の信号(R)
の入力端子102と、LとRとを加算する第1の加算器103
と、LからRを減算する第1の減算器104と、第1の加
算器103の出力信号を記憶する第1のデータRAM105
と、第1の減算器104の出力信号を記憶する第2のデー
タRAM108と、第1のインパルス応答(Hs)と第2
のインパルス応答(Hx)との和の第1の部分を記憶す
る第1の係数RAM106と、第1のデータRAM105に記
憶されたデータと第1の係数RAM106に記憶されたデ
ータとの積和を計算する第1の積和器107と、HsとH
xとの差の第1の部分を記憶する第2の係数RAM109
と、第2のデータRAM108に記憶されたデータと第2
の係数RAM109に記憶されたデータとの積和を計算す
る第2の積和器110とを備えており、この第1のデータ
RAM105、第2のデータRAM108、第1の係数RAM
106、第1の積和器107、第2の係数RAM109及び第2
の積和器110が高精度の畳み込み演算を行なう第1の畳
み込み部144を形成している。
【0034】また、サンプリング変換の際のエリアシン
グ(折り返し歪み)を防止するLPF(低域通過フィル
タ)の係数が保持されるLPF係数ROM111と、第1
のデータRAM105に記憶されたデータとLPF係数R
OM111に記憶されたデータとの積和を計算する第3の
積和器112と、第2のデータRAM108とLPF係数RO
M111とのデータの積和を計算する第4の積和器113とを
備えており、このLPF係数ROM111、第3の積和器1
12及び第4の積和器113が入力信号のサンプル数を減じ
るダウンサンプル部145を形成している。
【0035】また、第3の積和器112の出力信号を記憶
する第3のデータRAM114と、HsとHxとの和の第
2の部分を記憶する第3の係数RAM115と、第3のデ
ータRAM114に記憶されたデータと第3の係数RAM1
15に記憶されたデータとの積和を計算する第5の積和器
116と、第4の積和器113の出力信号を記憶する第4のデ
ータRAM117と、HsとHxとの差の第2の部分を記
憶する第4の係数RAM118と、第4のデータRAM117
に記憶されたデータと第4の係数RAM118に記憶され
たデータとの積和を計算する第6の積和器119とを備え
ており、この第3のデータRAM114、第3の係数RA
M115、第5の積和器116、第4のデータRAM117、第
4の係数RAM118及び第6の積和器119が低精度の畳み
込み演算を行なう第2の畳み込み部146を形成してい
る。
【0036】また、第3のデータRAM114の出力信号
を記憶する第5のデータRAM120と、HsとHxとの
和の第3の部分を記憶する第5の係数RAM121と、第
5のデータRAM120に記憶されたデータと第5の係数
RAM121に記憶されたデータとの積和を計算する第7
の積和器122と、第4のデータRAM117の出力信号を記
憶する第6のデータRAM123と、HsとHxとの差の
第3の部分を記憶する第6の係数RAM124と、第6の
データRAM123に記憶されたデータと第6の係数RA
M124に記憶されたデータとの積和を計算する第8の積
和器125とを備えており、この第5のデータRAM120、
第5の係数RAM121、第7の積和器122、第6のデータ
RAM123、第6の係数RAM124及び第8の積和器125
が低精度の畳み込み演算を行なう第3の畳み込み部147
を形成している。
【0037】また、第5の積和器116の出力信号と与え
られた係数とを乗算する第1の乗算器126と、第7の積
和器122の出力信号と与えられた係数とを乗算する第2
の乗算器127と、第1の乗算器126の出力信号と第2の乗
算器127の出力信号とを加算する第2の加算器128と、第
6の積和器119の出力信号と与えられた係数とを乗算す
る第3の乗算器129と、第8の積和器125の出力信号と与
えられた係数とを乗算する第4の乗算器130と、第3の
乗算器129の出力信号と第4の乗算器130の出力信号とを
加算する第3の加算器131と、第2の加算器128の出力信
号を記憶する第7のデータRAM132と、第7のデータ
RAM132に記憶されたデータとLPF係数ROM111に
記憶されたデータとの積和を計算する第9の積和器133
と、第3の加算器131の出力信号を記憶する第8のデー
タRAM134と、第8のデータRAM134に記憶されたデ
ータとLPF係数ROM111に記憶されたデータとの積
和を計算する第10の積和器135とを備えており、この
第7のデータRAM132、第9の積和器133、第8のデー
タRAM134及び第10の積和器135がサンプリング数を
元に戻すオーバーサンプル部148を形成している。
【0038】さらに、第1の積和器107の出力信号と第
9の積和器133の出力信号とを加算して入力信号の和
(L+R)とインパルス応答の和(Hs+Hx)との畳
み込み演算結果を出力する第4の加算器136と、第2の
積和器110の出力信号と第10の積和器135の出力信号と
を加算して入力信号の差(L−R)とインパルス応答の
差(Hs−Hx)との畳み込み演算結果を出力する第5
の加算器137と、第4の加算器136の出力信号と第5の加
算器137の出力信号とを加算する第6の加算器138と、第
4の加算器136の出力信号から第5の加算器137の出力信
号を引く第2の減算器139と、第6の加算器138の出力信
号と与えられた係数とを乗算する第5の乗算器140と、
第2の減算器137の出力信号と与えられた係数とを乗算
する第6の乗算器141と、第5の乗算器140の出力信号を
出力するL’出力端子142と、第6の乗算器141の出力信
号を出力するR’出力端子143とを備えている。
【0039】このように、この信号処理装置では、第
1、第2及び第3の畳み込み部144、146、147を設け、
第2及び第3の畳み込み部146、147では、ダウンサンプ
ルした低いサンプリング周波数で畳み込み演算を行なっ
ている。これは、インパルス応答の波形の特性を利用し
て畳み込み演算量を削減するための措置である。
【0040】インパルス応答は図6に示したような波形
である。従って、第1のインパルス応答(Hs)及び第
2のインパルス応答(Hx)の和・差とも、初めの部分
に最も大きな直接波があり、いくつかの大きな反射波が
続き、後部は一つ一つの反射波が区別できない残響とな
る。一般的に部屋の壁面で音波が反射される場合には高
域の方が低域に比べて大きく減衰する。特に多重反射さ
れた成分で構成される残響部は、高域がかなり減衰して
いる。従って、インパルス応答の周波数特性の時間変化
について考えると、インパルス応答の内、反射波が中心
となる部分は周波数帯域制限をしても聴感に対する影響
は小さい。聴感実験によれば、10kHzまでの周波数
帯域があれば、聴感上ほとんど問題ない。そこで、本実
施例ではこの部分に対応する第2及び第3畳み込み部14
6、147でのインパルス応答を1/2の周波数帯域に制限
し、第3、第4、第5及び第6係数RAM115、118、12
1、124には、周波数帯域制限したインパルス応答の1サ
ンプルおきの係数を格納している。
【0041】また、インパルス応答の各係数を格納する
係数RAMにおける語長は、第1の畳み込み部144より
も第2の畳み込み部146の方が短く、また、第2の畳み
込み部146よりも第3の畳み込み部147の方がさらに短く
設定している。また、これは入力データを格納するデー
タRAMにおいても同様である。図1における各RAM
及びROMの下側の数字は語長とデータ数とを表してお
り、例えば9×64は9ビットのデータが64個あるこ
とを示している。
【0042】この係数RAMに格納する係数の語長は、
次の点を考慮して設定する。
【0043】第1に、第1〜6の係数RAMでは、第1
及び第2のインパルス応答の和または差を記憶するか
ら、オーバーフロウを防ぐため、それぞれのインパルス
応答が単独で必要な語長よりも1ビット長い語長にする
必要がある。
【0044】第2に、周波数帯域制限したインパルス応
答の係数を格納する第3〜第6の係数RAMでは、イン
パルス応答のMSB側のデータを減らすことが可能であ
る。第3に、畳み込み演算結果として出力される下位ビ
ットの範囲から、係数のLSB側の語長を予め制限する
ことが可能である。例えば、16ビットのデータを掛け
合わせれば31ビットになり、また、掛け算結果を加算
すれば、語長はさらに多くなる。ところがD/A変換器
は通常16ビット程度の精度のものを用いるから、下位
ビットは出力されない。そこで、下位ビットが出力され
ないならば、始めから係数の下位(LSB)側を制限し
ても聴感に影響がないことになる。下位ビットを制限す
ることは、インパルス応答の振幅は保ちながら、分解能
を粗くするという見方もできる。実際に何ビット制限で
きるかは、畳み込みに使うインパルス応答の振幅を考慮
しながら聴感評価により決める。
【0045】なお、LSB側を制限する場合には、通常
は四捨五入を行なう。しかし、残響部分など、もともと
振幅が小さい部分では四捨五入するとほどんどの係数が
0になってしまう可能性がある。この場合、頭外感が劣
化する。そこで、0に語長制限される範囲だけを狭くす
る。例えば、図2に示すように2の補数表示の4ビット
データを2ビットに制限する場合、制限(1)に示すよ
うに、普通に四捨五入する、即ち元データの3ビット目
に1を加え上位2ビットを切り出せば、0001〜11
10の4つが00になる。ところが制限(2)のよう
に、0000と1111だけを0にすれば、語長制限の
結果発生する0を少なくすることができ、頭外感の劣化
を防ぐことができる。以上は4ビットの係数を2ビット
に語長制限する例について述べたが、他のビットの組み
合わせにも応用できるのはもちろんである。
【0046】これまでに述べた係数の語長制限と周波数
帯域制限(ダウンサンプリング)とが具体的にどのよう
に実施されるかについて図3を用いて説明する。図3
(a)は第1及び第2のインパルス応答の和の波形図、
図3(b)は図3(a)をLPF処理した波形図であ
る。
【0047】本実施例では、それぞれのインパルス応答
を44.1kHz、16ビットでサンプリングし、和と
差を計算する。そして、和の初めの64点(図3(a)
参照)を第1の係数RAM106に、差の初めの64点を
第2の係数RAM109に格納する。この部分はインパル
ス応答の振幅が最も大きいところであるから、MSB側
は制限しない。LSB側を8ビット制限し、加算マージ
ンを1ビットとって、係数語長を9ビットとする。即ち
+65535〜−65536の間を分解能256で表現
する。
【0048】64点より後ろの部分は1/2ダウンサン
プル処理、即ち、サンプリング周波数22.05kHz
にする。ダウンサンプル処理は、予め十分な精度実行し
ておき、その結果を係数RAMへ格納すればよい。具体
的には遮断周波数10kHz、帯域内リップル0.1d
B、減衰量100dBの直線位相LPFが161タップ
で実現できるので、このようなLFPでインパルス応答
を処理し、1サンプルおきの係数を係数RAMへ格納す
る。なお、直線位相フィルタはタップ数の半分の遅延が
発生するので、本実施例の場合には、LPF出力の14
4(=80+64)よりも後ろの部分を1サンプルおき
に使用する。
【0049】第3の係数RAM115と第4の係数RAM1
18には、帯域制限したインパルス応答の145点以降を
1点おきに256点、MSB側を1ビット、LSB側を
8ビット制限し、加算マージン1ビットを加えて語長8
ビットで格納する(図3(b))。第5の係数RAM12
1と第6の係数RAM124には、第3の係数RAM115ま
たは第4の係数RAM118に格納した以降を、同様に、
224点、MSB側2ビット、LSB側8ビット制限
し、加算マージン1ビットを加えて、係数語長7ビット
で格納する。
【0050】これらの係数は、予め測定され、語長制
限、周波数帯域制限されて、信号処理装置外部の制御装
置(図示せず)に格納されているものとする。そして、
処理を始める前に、信号処理装置外部の制御装置(図示
せず)から第1〜第6の係数RAMへ転送される。ま
た、処理中にも必要に応じて係数の全部、または、一部
を書き換えることも可能である。さらに、使用目的によ
っては、RAMをROMとすることもできる。ROMは
RAMよりも回路規模(IC化した場合チップ面積)が
小さくなり、コストは安くなる。
【0051】以上が係数RAMに格納する係数について
の説明である。
【0052】次に、LPF(低域通過フィルタ)係数R
OM111に格納する係数について説明する。このLPF
は入力信号のダウンサンプル/オーバーサンプル時にエ
リアジングを防止するために用いる。本実施例では遮断
周波数10kHz、帯域内利得0dB、帯域内リップル
0.45dB、減衰量40dB、63タップの直線位相
LPFを8ビット係数で実現する。なお、このLPFの
遅延は32サンプルである。
【0053】以上のように構成された本実施例の信号処
理装置の動作について説明する。
【0054】まず、処理のサンプリング周波数Fsにつ
いて説明する。L入力端子101、R入力端子102からダウ
ンサンプル部145の入力段までと、オーバーサンプル部1
48からL’出力端子142、R’出力端子143までは44.
1kHzで処理する。ダウンサンプル部145からオーバ
ーサンプル部148の入力段まではサンプリング周波数2
2.05kHzとする(図1参照)。
【0055】次に、処理全体の概要を述べる。
【0056】第1の加算器103では第1及び第2の入力
信号が加算され(L+R)が出力される。この和信号
(L+R)は第1の畳み込み部144で(Hs+Hx)と
畳み込まれる。同様に第1の減算器104の出力信号(L
−R)も第1の畳み込み部144で(Hs−Hx)と畳み
込まれる。
【0057】ダウンサンプル部145では入力信号の和・
差信号を1/2のサンプリング周波数でLPF処理す
る。ダウンサンプルされた和・差信号は第2の畳み込み
部146、第3の畳み込み部147で、それぞれ、インパルス
応答の和・差信号と畳み込まれる。第2の畳み込み部14
6、第3の畳み込み部147の畳み込み出力信号は、第2の
加算器128、第3の加算器131で加算される。そして、オ
ーバーサンプル部148においてサンプリング周波数4
4.1kHzでLPF処理される。
【0058】オーバーサンプル部148の出力信号は、第
4の加算器136、第5の加算器137で第1の畳み込み部14
4の畳み込み結果と加算される。第4の加算器136と第5
の加算器137の出力信号は第6の加算器138で加算される
が、加算結果は(L+R)*(Hs+Hx)+(L−
R)*(Hs−Hx)であり、整理すれば2(L*Hs
+R*Hx)である(分かり易くするために、入力信
号、係数のダウンサンプリングは省略して表現してい
る)。同様に第2の減算器139の出力信号は2(R*H
s+L*Hx)である。従って、左音源から左耳へのイ
ンパルス応答HLLと右音源から右耳へのインパルス応
答HRRとを同じと見なしてHsとおき、左音源から右
耳へのインパルス応答HLRと右音源から左耳へのイン
パルス応答HRLとを同じと見なしてHxとおいた場
合、これらの出力信号は前述した式(4)の出力信号を
2倍したものと見なせる。
【0059】第6の加算器138の出力信号をL’出力端
子142から、また、第2の減算器139の出力信号をR’出
力端子143から出力する。
【0060】以上が処理の概要である。
【0061】以下、各部の詳細を説明していく。
【0062】まず、L(第1の入力信号)及びR(第2
の入力信号)は、CDプレーヤやDATなどが出力する
16ビットのディジタルオーディオ信号が考えられる。
第1の加算器103と第1の減算器104は、16ビットの信
号を加算または減算するので、オーバーフロウを防止す
るため17ビット出力とする。
【0063】次に、第1〜6のデータRAMの語長は、
次の2点を考慮して設定する。
【0064】第1に、データRAMは、第1及び第2の
信号データの和、差を記憶するから、オーバーフロウを
防ぐため、それぞれの信号データが単独で必要な語長よ
りも1ビット長い語長にする必要がある。
【0065】第2に、係数の語長制限の場合と同様、畳
み込み演算結果として出力される下位ビットの範囲か
ら、信号データのLSB側の語長を予め制限することが
可能である。また、畳み込みの係数(インパルス応答)
の後部は振幅が小さいため、信号データ側の分解能もこ
れに合わせて小さくすることができ、その意味からも信
号データのLSB側の語長を制限できる。本実施例で
は、LSB側の語長制限は第2、第3の畳み込み部14
6、147のデータRAM114、117、120、123において実施
する。
【0066】第1の畳み込み部144では、第1の加算器1
03の出力データが第1のデータRAM105に、また、第
1の減算器104の出力データが第2のデータRAM108に
格納される。第1のデータRAM105と第2のデータR
AM108とはリングバッファを構成し、最新の64点の
データを保持する。この64点の部分は畳み込むインパ
ルス応答の振幅が最も大きいところであるから、語長制
限をせず、17ビットとする。そして、第1のデータR
AM105のデータと第1の係数RAM106の係数は積和器
107で畳み込まれる。第2のデータRAM108のデータと
第2の係数RAM109の係数は積和器110で畳み込まれ
る。
【0067】次に、ダウンサンプル部145で行なう、信
号データの周波数帯域制限について説明する。
【0068】係数の帯域制限で説明した通り、インパル
ス応答の内、反射波が中心となる部分は周波数帯域制限
をしても聴感に対する影響は小さい。そこで、データも
係数のダウンサンプリングに合わせてダウンサンプルす
る。本実施例では、64点より後ろの部分を1/2ダウ
ンサンプル処理、即ち、サンプリング周波数22.05
kHzで処理する。
【0069】データのダウンサンプリングは入力データ
を実時間(サンプリング周波数が22.05kHzの場
合45.4μs以内)で処理しなければならない。この
ため、フィルタ規模は制約される。具体的には、LPF
係数ROMのところで説明した通り、遮断周波数10k
Hz、帯域内リップル0.45dB、減衰量40dBの
直線位相LPFが63タップで実現できるので、このL
FPで入力データを処理する。
【0070】第1のデータRAM105のデータとLPF
係数ROM111の係数は積和器112で畳み込まれる。第2
のデータRAM108のデータとLPF係数ROM111の係
数は積和器113で畳み込まれる。このとき第1のデータ
RAM105、第2のデータRAM108は44.1kHzの
サンプリング周波数でデータを更新する。一方の畳み込
みは22.05kHzのサンプリング周波数で行なわれ
るので、途中でデータが更新されてしまわないように、
畳み込みに用いるデータのアドレスを制御しなければい
けない。例えば、データアドレスが44.1kHzで更
新される場合、最も古いデータから畳み込みを行ない、
半分まで畳み込んだところで、畳み込みデータのアドレ
スを減らすのを1回やめるという処理を行なう。それぞ
れの畳み込み出力を後段の第3、第4のデータRAM11
4、117へ格納する。
【0071】なお、直接位相フィルタはタップ数の半分
の遅延が発生するので、本実施例の場合には、LPF出
力は32サンプルの遅延が発生する。さらに、オーバー
サンプル部148でも同様のLPF処理を行なうので、合
計64サンプルの遅延が発生する。ところで、ダウンサ
ンプルにより畳み込みを行なう部分は、インパルス応答
の64サンプルより後ろの部分であるから、LPFの遅
延により、必要な遅延が実現できる。即ち、ダウンサン
プルにより処理した信号と、ダウンサンプルしないで処
理した信号はそのまま加算すれば、時間的に整合が取れ
ることになる。
【0072】第2の畳み込み部146及び第3の畳み込み
部147はサンプリング周波数22.05kHzで処理す
ること以外は、第1の畳み込み部144と同様の処理を行
なう。ここではデータRAMの語長についてのみ説明し
ておく。第3のデータRAM114と第4のデータRAM1
17には256点のデータをLSB側1ビット制限し、語
長16ビットで格納する。第5のデータRAM120と第
6のデータRAM123は224点をLSB側3ビット制
限し、データ語長14ビットで格納する。
【0073】第5の積和器116の出力信号は第1の乗算
器126を介して、また、第7の積和器122の出力信号は第
2の乗算器127を介して、第2の加算器128に入力し、そ
こで加算される。同様に、第6の積和器119の出力信号
は第3の乗算器129を介して、また、第8の積和器125の
出力信号は第4の乗算器130を介して、第3の加算器131
に入力し、そこで加算される。これら第1〜4の乗算器
の係数は信号処理装置外部の制御装置(図示せず)によ
り制御される。この乗算器係数制御については、後で説
明する。
【0074】次にオーバーサンプル部148について説明
する。
【0075】第2の加算器128の出力信号は第7のデー
タRAM132に、第3の加算器131の出力信号は、第8の
データRAM134に格納される。これらの係数RAMの
データ語長は14ビット、データ数は32である。積和
器133は第7のデータRAM132のデータとLPF係数R
OM111の係数とを畳み込み、また、積和器135は第8の
データRAM134のデータとLPF係数ROM111の係数
とを畳み込み、それぞれサンプリング周波数44.1k
Hzのデータを出力する。
【0076】このときデータRAM132、134のデータは
サンプリング周波数22.05kHzであるが、1デー
タおきに0を挿入し、44.1kHzサンプリングのデ
ータとしてLPF係数ROM111のLPF係数と畳み込
む。実際には0データとの乗算は行なわずに、LPF係
数のアドレスが0〜63とすれば、22.05kHzで
データが更新されたタイミングでは偶数アドレスのLP
F係数を用い、22.7μs(=1/44.1kHz)
後のタイミングでは奇数アドレスのLPF係数を用いて
畳み込みを行なうことにより、サンプリング周波数4
4.1kHzのデータを出力する。
【0077】第1の畳み込み部144の畳み込み出力とオ
ーバーサンプル部148の出力とは第4の加算器136及び第
5の加算器137で加算される。オーバーサンプル部148の
出力は、第2の畳み込み部146、第3の畳み込み部147、
及び、オーバーサンプル部148が1/2ダウンサンプル
で処理されているため、それぞれ2倍、合計4倍して第
1の畳み込み部144の出力レベルと整合を取る必要があ
る。これはオーバーサンプル部からの加算器入力を2ビ
ットシフトして加算器に入力すれば良い。
【0078】第4の加算器136と第5の加算器137の出力
信号は第6の加算器138で加算され、第5の乗算器140を
介して、L’出力端子142から出力される。第2の加算
器136と第5の加算器137の出力信号は第2の減算器139
で減算され、第6の乗算器141を介して、R’出力端子1
43から出力される。
【0079】ここで、第1〜6の乗算器126、127、12
9、130、140、141の係数制御について説明する。
【0080】第5、6の乗算器140、141はマスタボリウ
ムの役割を果たす。第5、6の乗算器140、141の係数を
小さくした場合には、パルス的な入力に対して、インパ
ルス応答の内、第2及び第3の畳み込み部146、147で畳
み込まれた残響部分が無くなってしまい、頭外音像定位
感が劣化する。また、図4は、人間が等感覚に聞こえる
純音の音圧レベルと周波数との関係を示した図である
が、これからも分かるように、物理レベルと感覚レベル
とは比例しない。マスタボリウムを絞った場合には残響
部分のような小さい音は聞こえ難くなり、頭外感を劣化
させる。
【0081】そこで、これを補償するために、第5、6
の乗算器140、141の係数を小さくした場合には、第1〜
4の乗算器126、127、129、130の係数を大きくするよう
に制御する。例えば、第5、6の乗算器140、141の係数
を0.5以下に設定した場合には第1〜4の乗算器12
6、127、129、130の係数を1.2に設定する。
【0082】また、マスタボリウムに関わり無く残響部
分を大きくすることにより頭外音像定位感を強調するこ
ともできる。このためには、第5、6の乗算器140、141
の係数に関わりなく、第1〜4の乗算器126、127、12
9、130の係数を大きくするように制御する。この場合に
は、出力がオーバーフロウしないように、予め係数のバ
ランスを取っておく必要がある。
【0083】また、本実施例では第1〜6の乗算器の係
数を変えたが、第1〜6の係数RAM106、109、115、1
18、121、124の係数自体を書き換えても良い。この場合
には、乗算器を用いる場合に比べて、畳み込むインパル
ス応答を細かく調整できる利点がある。
【0084】通常のボリウムで、普通に使用する場合に
は、第1〜4の乗算器係数を1に設定しておけばよい。
【0085】なお、本実施例では、予め入力信号及びイ
ンパルス応答の和、差をつくり、これらを畳み込みした
後、再び和、差をとるフィルタ構成の例について説明し
たが、畳み込みのダウンサンプル処理、語長制限などは
従来のフィルタ構成にも適用できるのは勿論である。本
実施例のフィルタ構成は音像を頭外正中面に音像定位さ
せる場合に演算量、ハードウェア量を削減できる。しか
し、正中面以外に音像を定位させたい場合には従来のフ
ィルタ構成をとることが必要となる。
【0086】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の信号処理装置では、予め入力信号及びイン
パルス応答の和及び差を作り、これらを畳み込みした
後、再び和・差をとることにより、ステレオイヤホンの
左右の発音体に供給する信号を得ている。この信号処理
では、入力信号、インパルス応答を直接畳み込む従来の
信号処理に比べて演算に必要な乗算回数を半分に減らす
ことができる。
【0087】また、本発明の信号処理装置では、畳み込
み演算に際して、インパルス応答の後部の畳み込みをダ
ウンサンプルして処理を行なっており、こうすることに
より(1)単位時間当たりの乗算回数を、元のサンプリ
ング周波数とダウンサンプリング周波数との比の2乗に
比例して減らすことができ、(2)係数メモリ、データ
メモリを、元のサンプリング周波数とダウンサンプリン
グ周波数との比に比例して減らすことができる。
【0088】また、このように乗算回数を減らすことに
より、消費電流も減らすことができる。本発明の信号処
理装置をハードウェアで実現する場合、最も電流消費の
多いのは乗算器であり、消費電流は乗算回数にほぼ比例
する。従って、乗算回数の減少により消費電流の削減が
可能となる。
【0089】また、ハードウェアでは乗算回数が多いの
で複数の乗算器を用いることになるが、乗算回数を減ら
すことにより乗算器の数も減らすことができ、ハードウ
ェア規模を小さくすることが可能となり、コストも安く
なる。
【0090】また、本発明の信号処理装置では、インパ
ルス応答を記憶する記憶装置及びデータを記憶する記憶
装置の語長が初めの部分は長く、後ろの部分は順次短く
なるよう構成している。こうすることにより、(1)デ
ータ語長、係数語長に比例して係数記憶装置、データ記
憶装置を小さくすることができ、(2)データ語長、係
数語長に対応して乗算器の面積を小さくしたり、動作速
度を早くしたり、消費電流を少なくすることができる。
【0091】また、本発明の信号処理装置では、信号処
理装置の出力レベルを小さくした場合には、インパルス
応答後部の残響部分を畳み込んだ信号のレベルを大きく
するように制御することにより、頭外感を補償すること
ができる。
【0092】また、本発明の信号処理装置では、使用す
るインパルス応答のLSB側を語長制限する場合に、語
長制限で0に集約される範囲を狭くすることにより、イ
ンパルス応答の0データの個数を減らし頭外感を得易く
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の信号処理装置の構成を示すブ
ロック図、
【図2】インパルス応答のLSM側語長制限方法を示す
図、
【図3】係数RAMに格納するインパルス応答を示す波
形図、
【図4】純音の大きさの等感覚曲線図、
【図5】頭外の音源、ステレオイヤホンから鼓膜までの
音の伝わり方を示す図、
【図6】頭外の実音像から鼓膜までのインパルス応答波
形図、
【図7】従来の信号処理装置の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
101 L(第1の信号)入力端子 102 R(第2の信号)入力端子 103 第1の加算器 104 第1の減算器 105 第1のデータRAM 106 第1の係数RAM 107 第1の積和器 108 第2のデータRAM 109 第2の係数RAM 110 第2の積和器 111 LPF(低域通過フィルタ)係数ROM 112 第3の積和器 113 第4の積和器 114 第3のデータRAM 115 第3の係数RAM 116 第5の積和器 117 第4のデータRAM 118 第4の係数RAM 119 第6の積和器 120 第5のデータRAM 121 第5の係数RAM 122 第7の積和器 123 第6のデータRAM 124 第6の係数RAM 125 第8の積和器 126 第1の乗算器 127 第2の乗算器 128 第2の加算器 129 第3の乗算器 130 第4の乗算器 131 第3の加算器 132 第7のデータRAM 133 第9の積和器 134 第8のデータRAM 135 第10の積和器 136 第4の加算器 137 第5の加算器 138 第6の加算器 139 第2の減算器 140 第5の乗算器 141 第6の乗算器 142 L’出力端子 143 R’出力端子 144 第1の畳み込み部 145 ダウンサンプル部 146 第2び畳み込み部 147 第3の畳み込み部 148 オーバーサンプル部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸川 博史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の入力信号(L)と第2の入力信号
    (R)とから、聴取者の左右に位置した発音体に供給す
    る信号を生成する信号処理装置において、 前記Lと前記Rとを加算する入力信号加算手段と、 前記Lから前記Rを減算する入力信号減算手段と、 前記LとRとの加算されたデータを記憶する第1のデー
    タ記憶手段と、 前記LからRが減算されたデータを記憶する第2のデー
    タ記憶手段と、 第1のインパルス応答(Hs)と第2のインパルス応答
    (Hx)との和を記憶する第1の係数記憶手段と、 前記Hsと前記Hxとの差を記憶する第2の係数記憶手
    段と、 前記第1のデータ記憶手段に記憶されたデータと前記第
    1の係数記憶手段に記憶されたインパルス応答とを畳み
    込む第1の積和演算手段と、 前記第2のデータ記憶手段に記憶されたデータと前記第
    2の係数記憶手段に記憶されたインパルス応答とを畳み
    込む第2の積和演算手段と、 前記第1の積和演算手段の出力信号と前記第2の積和演
    算手段の出力信号とを加算する出力信号加算手段と、 前記第1の積和演算手段の出力信号から前記第2の積和
    演算手段の出力信号を減算する出力信号減算手段とを備
    えることを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記各データ記憶手段、各係数記憶手段
    及び各積和演算手段から成る畳み込み手段を少なくとも
    二つ備え、第1の畳み込み手段が前記入力信号と前記イ
    ンパルス応答とを第1のサンプリング周波数で処理し、
    第2の畳み込み手段が前記入力信号と前記インパルス応
    答とを前記第1のサンプリング周波数よりも低い第2の
    サンプリング周波数で処理し、第2の畳み込み手段の処
    理結果が前記第1のサンプリング周波数に変換されて前
    記第1の畳み込み手段の処理結果と加算され、加算結果
    が前記出力信号加算手段及び出力信号減算手段に、前記
    出力信号として入力されることを特徴とする請求項1に
    記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 第1の入力信号(L)と第2の入力信号
    (R)とから、聴取者の左右に位置した発音体に供給す
    る信号を生成する信号処理装置において、 前記Lを記憶する第1のデータ記憶手段と、 第1のインパルス応答(HLL)を記憶する第1の係数
    記憶手段と、 前記Lと前記HLLとを畳み込む第1の積和演算手段
    と、 第2のインパルス応答(HLR)を記憶する第2の係数
    記憶手段と、 前記Lと前記HLRとを畳み込む第2の積和演算手段
    と、 前記Rを記憶する第2のデータ記憶手段と、 第3のインパルス応答(HRL)を記憶する第3の係数
    記憶手段と、 前記Rと前記HRLとを畳み込む第3の積和演算手段
    と、 第4のインパルス応答(HRR)を記憶する第4の係数
    記憶手段と、 前記Rと前記HRRとを畳み込む第4の積和演算手段
    と、 前記第1の積和演算手段の出力信号と前記第3の積和演
    算手段の出力信号とを加算する第1の加算手段と、 前記第2の積和演算手段の出力信号と前記第4の積和演
    算手段の出力信号とを加算する第2の加算手段とを備え
    るとともに、 前記各データ記憶手段、各係数記憶手段及び各積和演算
    手段から成る畳み込み手段を少なくとも二つ備え、第1
    の畳み込み手段が前記入力信号と前記インパルス応答と
    を第1のサンプリング周波数で処理し、第2の畳み込み
    手段が前記入力信号と前記インパルス応答とを前記第1
    のサンプリング周波数よりも低い第2のサンプリング周
    波数で処理し、第2の畳み込み手段の処理結果が前記第
    1のサンプリング周波数に変換されて前記第1の畳み込
    み手段の処理結果と加算され、加算結果が前記第1の加
    算手段及び第2の加算手段に、前記出力信号として入力
    されることを特徴とする信号処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の畳み込み手段における各デー
    タ記憶手段及び各係数記憶手段の語長が、前記第2の畳
    み込み手段における各データ記憶手段及び各係数記憶手
    段の語長より長いことを特徴とする請求項2または3に
    記載の信号処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の畳み込み手段の処理結果と第
    2の畳み込み手段の処理結果との加算結果に対する出力
    レベルを制御する第1の制御手段と、前記第2の畳み込
    み手段の処理結果に対する出力レベルを制御する第2の
    制御手段とを備え、第1の制御手段が前記加算結果に対
    する出力レベルを小さくしたとき、前記第2の制御手段
    が前記第2の畳み込み手段の処理結果に対する出力レベ
    ルを大きくすることを特徴とする請求項2または3に記
    載の信号処理装置。
  6. 【請求項6】 前記各係数記憶手段に、0になる範囲だ
    けが狭くなるように下位ビットを語長制限したインパル
    ス応答の係数を格納したことを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれかに記載の信号処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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