JPH09279445A - 寝具素材およびその製造方法 - Google Patents

寝具素材およびその製造方法

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JPH09279445A
JPH09279445A JP11325196A JP11325196A JPH09279445A JP H09279445 A JPH09279445 A JP H09279445A JP 11325196 A JP11325196 A JP 11325196A JP 11325196 A JP11325196 A JP 11325196A JP H09279445 A JPH09279445 A JP H09279445A
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fibers
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carbon
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宏明 森田
Tomonori Ueda
僚則 上田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素繊維のもつ強靱性、耐摩擦・磨耗性、化
学的安定性に優れるという特性を兼ね備え、かつ炭素繊
維の単なる集合体では決して得ることのできない適度な
弾力性、圧縮反発性、圧縮耐久性などを備えた新規な寝
具素材を提供する。 【解決手段】 繊維全体に対し50重量%以上の炭素繊
維を含み、繊維全体の50〜100重量%が卷縮繊維で
組成された繊維集合体と、熱硬化性樹脂および/または
熱融着性繊維からなる結着剤とで構成されものであり、
前記結着剤により繊維相互の接触点を結着し3次元的網
目構造を形成することにより、嵩密度が20〜40Kg
/m3 、最大荷重を100gf/cm2 としたときの圧
縮硬さLCが0.7〜0.8、圧縮回復率RCが65%
以上、25%圧縮時応力に対する65%圧縮時応力の比
が10以上、圧縮残留歪み率が10%以下、表面抵抗が
1×108 Ω以下で、かつ体積抵抗が1×105 KΩ・
cm以下という特性を付与した、炭素繊維を主構成材料
とする寝具素材となす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素繊維を主成分
とする寝具素材に関し、より詳しくは炭素繊維を主成分
とする弾性構造物を必須構成要素とする寝具素材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は、軽くて強靱で耐熱性に優れ
るとともに化学的にも安定であるという優れた特性を持
つため、近年では広範な分野において使用されている。
例えば竹や木材などの天然材料に代えて釣竿やラケット
などの構造材料として使用されている。また、鉄等の金
属材料に代えて自動車や航空機などの構造材料として使
用されている。更にはプラスチックやコンクリート材な
どの強化材料として使用されている。
【0003】ところが、このような優れた特性を持つ炭
素繊維も、生活関連の繊維製品の素材としては少ししか
使用されていない。特に寝具用途の素材としては、従来
殆ど使用されていない。この理由としては、炭素繊維
は、綿や羊毛或いはポリエステル繊維など従来より寝具
素材として使用されている繊維に比較し、曲げ弾性力が
強く剛性な性質を有しているので、綿や羊毛などに代え
て炭素繊維を用いて寝具を構成した場合、チクチクして
使用感の悪いものとなること、及び単なる炭素繊維の集
合体では適度なふくらみやソフトな圧縮反発性が得られ
ないので、快適な寝心地感のものとできないこと、更に
は繰り返し使用性に劣るという問題があるからである。
【0004】しかしながら、従来より使用されている寝
具素材にも幾つかの欠点があり、例えば綿や羊毛や羽毛
などの天然素材は、繰り返し使用によりヘタるために、
次第に弾力性が失われ、寝心地が悪くなる。また、天然
素材は、有限であるとともに、可燃性であるので火災に
対する安全性に問題がある。更には虫やかびに対する抵
抗性が弱いという問題もある。
【0005】また、このような天然繊維に代え、近年で
はポリウレタンやポリエステル綿などの合成繊維綿が寝
具素材として活用されるようになったが、これらの合成
素材には次のような欠点がある。すなわち、ポリウレタ
ンは、弾性に富み長期の使用によってもヘタることがな
いものの、高温(200〜230℃)に晒されると熱変
性し、更なる高温に晒されると有毒な分解ガスを発生す
る。また、その通気特性は、人間の感性に合致する快適
な寝心地感を与えるものとは言い難い。一方、ポリエス
テル綿は、難燃性で有毒な燃焼ガスを発生しないという
特徴を有するものの、高温(250℃前後)に晒される
と熱変性する他、圧縮耐久性が充分でないので繰り返し
使用した場合、次第に弾性特性が変化し寝心地が悪くな
るという欠点がある。
【0006】他方、最近では、天然繊維に難燃処理を施
こした素材等が開発されているが、これとても火災に対
して十分な耐性をもつものではなく、また繰り返し使用
性が悪いという問題はまったく解消されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の寝具
素材における上記問題点を解消し得る新規な寝具素材を
提供することを目的とするものであり、炭素繊維を主材
料とすることにより炭素繊維のもつ強靱性、耐熱性、化
学的安定性に優れるという特性を兼ね備え、かつ炭素繊
維の単なる集合体では決して得ることのできない適度な
弾力性、圧縮反発性、圧縮耐久性などを備えた新規な寝
具素材を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、卷縮繊維を配
合してなる炭素繊維の綿状集合体を、特定の結着剤で適
度に結合することにより、繊維相互の接触点を好適に結
合でき、これにより炭素繊維のもつ剛性(曲げ弾性)を
好都合に作用させ、ソフトで繰り返し圧縮耐性のある反
発力が得られることを見い出し、以下の構成の本発明を
完成させた。
【0009】即ち、請求項1の発明は、繊維全体に対し
50重量%以上の炭素繊維を含み、繊維全体の50〜1
00重量%が卷縮繊維で組成された繊維集合体と、熱硬
化性樹脂および/または熱融着性繊維からなる結着剤と
で構成され、前記結着剤により繊維相互の接触点が結着
されて3次元的網目構造の形成されてなる寝具素材であ
ることを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載の寝具素
材において、嵩密度が20〜40Kg/m3 、最大荷重
を100gf/cm2 としたときの圧縮硬さLCが0.
7〜0.8、圧縮回復率RCが65%以上、25%圧縮
時応力に対する65%圧縮時応力の比が10以上、圧縮
残留歪み率が10%以下であることを特徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
寝具素材において、表面抵抗が1×108 Ω以下で、か
つ体積固有抵抗が1×105KΩ・cm以下であること
を特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項1、2又は3記
載の寝具素材において、通気性が30cc/cm2 ・s
ec以上であることを特徴とする。
【0013】請求項5の発明は、請求項1、2、3又は
4記載の寝具素材において、熱硬化性の樹脂を50重量
%以上含む結着剤が、前記繊維全体に対して10〜40
重量%含有量されたことを特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項1、2、3、4
又は5記載の寝具素材において、前記卷縮繊維の繊維長
が0.1〜10cmであることを特徴とする。
【0015】請求項7の発明は、請求項1、2、3、
4、5又は6記載の寝具素材において、前記卷縮繊維が
炭素繊維からなることを特徴とする。
【0016】請求項8の発明は、請求項1、2、3、
4、5、6又は7記載の寝具素材において、前記炭素繊
維がピッチ系炭素繊維であることを特徴とする。
【0017】請求項9の本発明製造方法は、炭素繊維を
主構成材料とする寝具素材の製造方法であって、繊維全
体に対し50重量%以上の炭素繊維を含み、繊維全体の
50〜100重量%が卷縮繊維で組成された綿状繊維シ
ートの両面に、熱硬化性樹脂液を噴霧しつつ、長手方向
にジグザグに折り畳み複数層に重ね合わせた後、熱硬化
性樹脂を加熱硬化し、又は綿状繊維シートが熱融着性繊
維を含む場合においては熱融着繊維を熱融着すると共に
熱硬化性樹脂を加熱硬化して、炭素繊維相互及びシート
相互間を結着することにより、嵩密度が20〜40Kg
/m3 、最大荷重を100gf/cm2 としたときの圧
縮硬さLCが0.7〜0.8、圧縮回復率RCが65%
以上、25%圧縮時応力に対する65%圧縮時応力の比
が10以上、圧縮残留歪み率が10%以下の炭素繊維構
造体を作製する工程を備えることを特徴とする。
【0018】請求項10の発明製造方法は、請求項9記
載の寝具素材の製造方法において、前記炭素繊維構造体
の表面抵抗が1×108 Ω以下であり、かつ体積固有抵
抗が1×105KΩ・cm以下であることを特徴とす
る。
【0019】請求項11の発明製造方法は、請求項9又
は10記載の寝具素材の製造方法において、前記炭素繊
維構造体の通気性が30cc/cm2 ・sec以上であ
ることを特徴とする。
【0020】請求項12の発明製造方法は、請求項9、
10又は11記載の寝具素材の製造方法において、炭素
繊維相互及びシート相互間の結着が、熱硬化性の樹脂を
50重量%以上含む結着剤を前記繊維全体に対して10
〜40重量%含有量させることによってなされたもので
あることを特徴とする。
【0021】請求項13の発明製造方法は、請求項9、
10、11又は12記載の寝具素材の製造方法におい
て、繊維長が0.1〜10cmの卷縮繊維を用いたこと
を特徴とする。
【0022】請求項14の発明製造方法は、請求項9、
10、11、12又は13記載の寝具素材の製造方法に
おいて、前記卷縮繊維として炭素繊維からなる卷縮繊維
を用いたことを特徴とする。
【0023】請求項14の発明製造方法は、請求項9、
10、11、12、13又は14記載の寝具素材の製造
方法において、前記炭素繊維としてピッチ系炭素繊維を
用いたことを特徴とする。
【0024】ここで、上記寝具素材の各物性値は次のよ
うに定義される。即ち、圧縮硬さLCは、無荷重時の厚
みを初期厚みとし、最大荷重100gf/cm2 まで圧
縮するに要するエネルギーを、荷重−歪み曲線が線形
(一直線)に変化した場合に要する仕事エネルギーで割
った値をいう。
【0025】圧縮回復率RCは、最大荷重100gf/
cm2 まで圧縮するのに要したエネルギー量で、圧縮状
態から無荷重の状態に戻るまでの回復過程におけるエネ
ルギー量を割り、これに100を掛けた値をいう。
【0026】圧縮応力比は、25%圧縮した時の応力
で、65%圧縮した時の応力を割った値をいう。
【0027】圧縮残留歪み率は、元厚M0 の50%まで
圧縮し、この状態を40時間保持した後、除荷し30分
後に厚みM1 を測定し、(1−M1 /M0 )×100か
ら算出した値をいう。
【0028】なお、以上の各物性値のうちLC、RCは
10cm2 の円形の試料、圧縮応力比は50mm×50
mmの角形試料を用い、25℃の条件で測定したもので
ある。
【0029】他方、表面抵抗は、充分に乾燥した試料の
表面に、向かい合う電極間の距離が10cmとなるよう
に2枚の電極板を接触配置したときの、両電極間におけ
る水平方向の電気抵抗をいい、具体的には、縦10cm
×横12cmの試料の縦辺に、幅1cm、長さ10cm
の2枚の電極板を電極間距離が10cmとなるように、
それぞれれぞれ接触配置し25℃で測定した値をいう。
【0030】また、体積固有抵抗は、(厚み方向と直交
する表裏面の面積×厚み方向の電気抵抗値)/(厚み×
2)で与えられる電気抵抗指数をいい、具体的には10
cm×10cmの試料の表裏面に、それぞれ10cm×
10cmの電極板を接触配置し、25℃で両電極板間の
電気抵抗を測定するという条件で測定した厚み方向の電
気抵抗値を用いて算出した値をいう。
【0031】なお、表面抵抗および体積固有抵抗の大小
は、素材を組成する繊維の種類、嵩密度、繊維相互の接
触度合を反映するマクロ的指標としての意味をもつ。
【0032】ところで、上記構成の本発明寝具素材は、
炭素繊維(他の繊維も含むことあり)相互の接触点が結
合剤で強固に結着され、炭素繊維の3次元的なネットワ
ークが形成されてなるものである点に特徴を有するが、
このような特徴をもつ本発明寝具素材では、人の体重が
加わった場合、荷重圧力が3次元的なネットワークを介
して寝具素材全体に拡散し吸収される一方、個々の炭素
繊維のもつ曲げ弾性力(弾性反発力)に由来する応力が
3次元的なネットワークを介して集合され、全体として
一の圧縮反発特性が形成される。
【0033】しかして、このような圧縮反発特性が、嵩
密度が20〜40Kg/m3 、最大荷重を100gf/
cm2 としたときの圧縮硬さLCが0.7〜0.8、圧
縮回復率RCが65%以上、25%圧縮時応力に対する
65%圧縮時応力の比が10以上、圧縮残留歪み率が1
0%以下で特徴付けられるものであるとき、人間にとっ
てソフトで心地よい圧縮弾性(→LC及び圧縮応力比)
となり、かつ十分な軽さ(→嵩密度)と繰り返し使用性
(→圧縮残留歪み率)に優れたものとなる。
【0034】更に、上記圧縮反発特性に加え、表面抵抗
を1×108 Ω以下、体積固有抵抗を1×105KΩ・
cm以下とし、更に通気性を30cc/cm2 ・sec
以上のものとした場合、人の着衣と寝具との摩擦に起因
する静電気の発生が防止でき、また睡眠中に人体から発
せられる湿気(汗)が寝具内に籠もることなく外部に発
散する素材とできる。
【0035】なお、圧縮応力比が8以上であれば、通常
所謂床着き感が生じることがないが、寝具を使用する人
の体重が極めて大きいときを考慮した場合、圧縮応力比
を10以上とするのがより好ましい。また、表面抵抗を
1×108 Ω以下とし、体積固有抵抗を1×105KΩ
・cm以下とすれば、静電気障害(帯電や埃の吸引等)
を十分に防止できるが、より好ましくは、表面抵抗を1
×107 Ω以下とし、体積固有抵抗を1×104 KΩ・
cm以下とするのがよい。この値以下であれば、完全に
静電気障害が防止できるからである。
【0036】また、通気性は、30cc/cm2 ・se
c以上であれば、寝具の保温性を殆ど犠牲にすることな
く、十分に湿気を逃がすことができるが、発汗の多い季
節等を考慮したとき、通気性は50cc/cm2 ・se
c以上とするのがより好ましい。
【0037】更に、本発明の他の構成要素について順次
説明する。
【0038】上記卷縮繊維は、炭素繊維からなるもので
あってもよく、炭素繊維以外の繊維からなるものであっ
てもよいが、好ましくは炭素繊維からなる卷縮繊維と他
の繊維の併用がよく、より好ましくは炭素繊維のみから
なる卷縮繊維とするのがよい。炭素繊維以外のものは炭
素繊維に比較し耐熱性が劣り、また化学的安定性などが
劣る場合があるからである。また、繊維全体に対する卷
縮繊維の量は、50重量%以上であれば充分に3次元的
網目構造を形成できるが、より嵩密度が大きく圧縮反発
性の大きい構造体とするのには卷縮繊維の量を多くする
のがよい。なお、卷縮繊維量が50重量%未満であると
良好な3次元的網目構造が形成できないので、圧縮反発
性が不足することになる。
【0039】更に、卷縮繊維の繊維長は、0.1〜10
cmにするのがよい。卷縮繊維の繊維長が0.1cm未
満であるとネットワークの足が短すぎるために、嵩密度
が過小になり良好な圧縮反発性が得られない。その一
方、繊維長が10cmを越えると足が長すぎるために、
繊維相互の接触点が少なくなり、良好な圧縮反発性を与
える3次元的網目構造が形成できなくなる。なお、卷縮
繊維の卷縮率や、卷縮数は特に限定されないが、平均卷
縮率が10%以上、平均卷縮数が1回/cm以上が好ま
しい。
【0040】繊維全体に対する炭素繊維の量は、少なく
とも50重量%以上とすればよい。50重量%以上であ
れば、炭素繊維の曲げ弾性特性が3次元網目構造体の圧
縮特性を概ね支配し、また耐熱性や化学的安定性等の炭
素繊維のもつ好適な特性が支配的になるからである。但
し、炭素繊維の占める割合が多いほど、炭素繊維のもつ
好適な特性を兼ね備えた3次元網目構造体とできるの
で、炭素繊維量を多くするのが好ましい。
【0041】なお、本発明では、各種の炭素繊維が使用
でき、その種類は限定されない。例えばポリアクリロニ
トリル、フェノール樹脂、レーヨンなどの高分子、石油
ピッチ、石炭ピッチなどのピッチを原料とし、炭化また
は黒鉛化された炭素繊維が使用可能であるが、このうち
汎用のピッチ系炭素繊維を使用するのが、強制加熱下で
の発生ガスの毒性や加工性、コストなどの点で好まし
い。
【0042】結着剤としては、熱硬化性樹脂や熱融着性
繊維が使用でき、それぞれを単独で使用してもよく、ま
た両者を併用してもよい。具体的には結着剤中の熱硬化
性樹脂繊維の割合を50重量%以上とし、この結着剤を
繊維全体に対して10〜40重量%添加するのが好まし
い。そして、より強固なネットワークを形成させるため
に、好ましくは熱硬化性樹脂を繊維全体に対し5〜20
%使用するのがよい。なお、熱硬化性樹脂の繊維全体に
対する割合を、5重量%未満とすると結着されない繊維
接触点が多くなり、圧縮反発力の弱い粗なネットワーク
とできるので、寝具に付与すべき物性に応じてこの範囲
を選択することもできる。
【0043】本発明で使用できる熱硬化性樹脂として
は、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエス
テル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などが使用で
きる。このうち好ましくは耐熱性、難燃性の点からフェ
ノール樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂を
使用するのがよく、より好ましくは、強制加熱下での発
生ガスの毒性が少ないことからフェノール樹脂を用いる
のがよい。
【0044】また、熱融着性繊維としては、ポリエステ
ル繊維、ナイロン繊維などが使用でき、好ましくはコス
トの面から、ポリエステル繊維を使用するのがよい。
【0045】更に、結着剤としての上記熱融着性繊維
は、通常、炭素繊維等の他の繊維と共に繊維集合体に配
合されるが、配合に際しては他の繊維と充分に均一に混
ざり合うようにするのがよい。他の繊維との接触点(絡
み合い)が多いほど、加熱融着による良好な繊維3次元
ネットワークが形成できるからである。
【0046】他方、上記熱硬化性樹脂は、水やアルコー
ル等の溶剤に溶解した状態で繊維集合体に噴霧する方法
で添加するのがよい。溶液状態で噴霧する方法である
と、熱硬化性樹脂が綿状繊維シート全体に均一に行き行
き渡る共に、行き渡った熱硬化性樹脂溶液が表面張力の
作用により繊維相互の接触点付近に集まり、繊維相互の
接触点が効率的かつ強固に結着されやすい。よって、強
固な3次元網目構造を形成できる。このような炭素繊維
の3次元網目構造物では、前記したごとく、外部から圧
力が加わった場合、その圧力は3次元的なネットワーク
を介して構造体全体に拡散し吸収される一方、個々の炭
素繊維のもつ曲げ弾性力(弾性反発力)は3次元的なネ
ットワークを介して集合され、全体としてソフトな圧縮
反発力を生じる。したがって、炭素繊維の単なる集合体
では決して得ることのできない、人間にとって心地よい
圧縮特性をもち、寝心地や繰り返し使用性に優れ、更に
は通気性の良い3次元網目構造を有する寝具素材とでき
る。
【0047】ここで、図1、2および表1に基づいて、
本発明寝具素材が人間にとって心地よいソフトな圧縮特
性を持つことを詳説する。
【0048】図1、2は本願発明にかかる寝具素材およ
び従来の寝具素材の圧縮荷重と圧縮変形量との関係(ヒ
ステリシス特性)を示すグラフである。図1の「本発明
A」は、厚さ40mm、嵩密度30Kg/m3 の本発明
にかかる寝具素材であり、「ウレタン」は、厚さ20m
m、嵩密度40Kg/m3 の発泡ウレタン構造体(従来
品)である。また、図2の「本発明B」は、厚さ30m
m、嵩密度20Kg/m3 の本発明にかかる寝具素材で
あり、「ポリエステル」は、主体となるポリエステルの
繊維に低融点のポリエステル繊維を混ぜて熱融着した厚
さ35mm、嵩密度46Kg/m3 のポリエステル3次
元網目構造体(従来品)である。図1、2の右上がりの
矢印は圧縮荷重を徐々に増加させた場合を示し、左下が
りの矢印は圧縮荷重を徐々に減少させた場合を示す。な
お、測定は、加圧面積10cm2、最大荷重100gf
/cm2 の条件で行い、図1にはそれぞれ3回の測定結
果が示してある。
【0049】図1、2において、本発明A、Bは、圧縮
荷重−圧縮変形量との関係がなだらかな曲線で描かれて
いおり、このことは、変化する荷重に対する沈み込み
(圧縮)や反発応力が連続的かつソフトであることを意
味する。したがって、本発明寝具素材を用いた敷布団で
は、ソフトかつ安定感のある反発応力が得られ、快適な
寝心地が得られる。これに対し、発泡ウレタン構造体で
は、圧縮荷重−圧縮変形量の関係が直線的でかつ急激な
ものとなっており、初期圧縮及び終期圧縮(負荷が小さ
いとき)に対しては強い抵抗を持ち圧縮変形量が極めて
小さい。その一方、途中(荷重が大きくなった場合)か
ら急に(不連続に)変化する。したがって、このような
特性の構造体で構成した敷布団では、ゴツゴツした感触
となり、寝心地が安定感に欠けるものとなる。
【0050】上述のことは、表1における本発明A、B
と発泡ウレタン構造体との圧縮硬さLC及び65%/2
5%圧縮応力比の比較からも明らかになる。即ち、本発
明A、Bの圧縮硬さLC(それぞれ0.76、0.7
0)は発泡ウレタン(>1)に比べ顕著に小さく、また
65%/25%圧縮応力比(それぞれ13.6、10.
7)は、発泡ウレタン構造体(2.5)に比べ顕著に大
きい。この比較から、本発明A、Bは、ソフトでかつ安
定した反発弾性を有するものであることが判る。
【0051】他方、本発明A、Bとポリエステル繊維の
3次元網目構造体との比較から、本発明A、Bはポリエ
ステル3次元構造体より小さい嵩密度で、同等の圧縮回
復率RCが実現できると共に、より小さな圧縮硬さLC
(0.76及び0.70に対し後者は0.82)と、よ
り優れた65%/25%圧縮応力比(13.6及び1
0.7に対し後者は8.4)が実現できることが判る。
更に、本発明A、Bの圧縮残留歪率がそれぞれ1.7、
2.8であるのに対し、ポリエステル3次元構のそれは
15であり、本発明A、Bが顕著に優れている。このこ
とから、本発明A、Bの3次元網目構造は、ポリエステ
ル3次元構造体より強靱であることが判る。なお、本発
明A、Bのこのような優れた反発弾性特性は、炭素繊維
の曲げ弾性と3次元網目構造の堅固さを反映するものと
考えられる。
【0052】上述から明らかなように、本発明寝具素材
は、炭素繊維を主構成材料とするものであるので、熱的
安定性(防災性)、耐候性等の炭素繊維の好都合な性質
を兼ね備えると共に、人間にとって心地よいソフトな圧
縮反発力、繰り返し使用性、制電性、通気性に優れると
いう特性を有する。よって、本発明寝具素材は、寝具、
特に敷布団や敷マット等の素材として最適である。
【0053】
【表1】
【0054】次に本発明寝具素材の製造方法について説
明する。
【0055】本発明寝具素材は、下記方法で作製するこ
とができる。即ち、繊維全体に対し50重量%以上の炭
素繊維を含み、繊維全体の50〜100重量%が卷縮繊
維で組成された繊維集合体として綿状繊維シートの両面
に熱硬化性樹脂溶液を噴霧しつつ、シートを長手方向に
折り畳み重ね合わせた後に、熱硬化性樹脂を加熱硬化さ
せることにより、繊維相互の接触点が結着され炭素繊維
の3次元網目構造が形成される。なお、前記繊維集合体
には、熱融着性繊維を配合するのもよく、熱融着性繊維
を配合した場合には、繊維集合体の積層物を熱融着性繊
維の融点以上に加熱することにより、熱融着性繊維とこ
れに絡み合った炭素繊維等とを結着でき、熱硬化性樹脂
と熱融着性繊維とを併用した場合には、一層強固な3次
元的ネットワークが形成できる。
【0056】上記において、繊維集合体としての綿状繊
維シートは、卷縮された炭素質繊維などで組成された繊
維を開繊機などの開繊手段により開繊し、カード機など
のカーディング手段によりシート状ウェブを形成するこ
とにより作製できる。このシート状ウェブの繊維の方向
性は特に制限されるものではなく、例えば前記カード機
に代え、繊維を空気流で飛ばし回転する有孔円筒上に堆
積させる方法により調製したウェブは、繊維の方向性が
ないランダムなものとなるが、このようなランダムウェ
ブであってもよい。
【0057】綿状繊維シートの折り畳み回数(積層数)
は、構造体の使用用途を考慮し2層以上において適当に
選択すればよい。例えば、構造体の嵩密度を大きくし、
圧縮反発性、保温性などを高めようとする場合には、積
層数を多くするのがよい。また、繊維集合体としての綿
状繊維シートの厚みは、特に限定されるものではなく、
所望の物性値を持つ3次元構造体を得るのに都合のよい
厚みを製造作業性を勘案して適当に設定すればよい。
【0058】なお、シート厚みは、一般にはシートの折
り畳み回数や成形後の構成体の厚みや製造作業性などを
考慮して決められるが、嵩密度が大きく、圧縮反発力や
保温性の良い構造体を得ようとする場合には、薄いシー
トを用いて折り畳み回数を多くするのがよい。折り畳み
回数を多くするほど、熱硬化性樹脂液を繊維全体に均一
に行き渡らせ易いので、繊維接触点の結着が堅固且つム
ラなく行えるからである。
【0059】但し、繊維相互間の接触点が全て強固に結
着された構造体が好ましいとは必ずしもいえない。なぜ
なら、構造体の使用用途によって、要求される圧縮弾性
特性等が異なり、使用用途によっては非結着接触点の存
在する構造体が好ましい場合があるからである。即ち、
結着剤の量を少なくし、または結着剤の噴霧にムラを生
じしめるなどにより、非結着接触点を多くすることが可
能であるが、このような構造体では、外部から負荷が掛
かったとき、先ず非結着接触点部分の繊維が滑動する結
果、負荷の一部が吸収されるので初期の圧縮反発特性が
より柔らかな構造体となる。このような圧縮弾性特性が
望まれる用途も存在する。なお、非結着接触点が多すぎ
ると、使用時に繊維が移動し易く、繊維の偏在化が生じ
るので繰り返し使用性が悪い。よって、結着接触点と非
結着接触点のバランスを図るのが好ましい。
【0060】前記繊維集合体は、卷縮された炭素質繊維
単独で構成してもよいが、他の繊維(卷縮された非炭素
質繊維、非卷縮の炭素質繊維又は非卷縮の非炭素質繊
維)と組み合わせて構成することもできる。他の繊維と
しては、不燃性又難燃性の種々の繊維、例えば無機繊維
(ガラス繊維;アルミニウムシリケート質繊維、アルミ
ナ質繊維、炭化ケイ素繊維などのセラミック繊維;アス
ベスト、ロックウールなどの鉱物系繊維;ステンレスな
どの金属繊維;前記炭素繊維と同様な材料を原料とした
非卷縮炭素質繊維など)、有機繊維(ビスコースレーヨ
ン、キュプラなどのレーヨン繊維、アセテート繊維、熱
硬化性樹脂の繊維(ノボロイド繊維などのフェノール樹
脂繊維)、ナイロン繊維、難燃性ポリエステル繊維、芳
香族ポリアミド繊維(アラミド繊維など)などの高分子
繊維など)が挙げられる。これらの繊維は2種以上を併
用して構成することもできる。
【0061】更に図3〜図6に基づいて本発明寝具素材
の製造方法を具体的に説明する。
【0062】図5、6は、本発明にかかる寝具素材を作
製するための製造装置の例であり、このうち図5は繊維
シートの折り畳み機構を説明するための概略斜視図(側
面図)であり、図6は結合剤の噴霧機構を説明するため
の概略斜視図(正面図)である。カード機などのカーデ
ィング手段により紡出された繊維シート1がコンベア2
及び一対のベルト3により連続的に搬送され、ベルト3
aの上部から垂直型クロスラッパー4内に導入される。
クロスラッパー4では、一対のベルト3により挟持され
ながら繊維シート1が上部から下方へ搬送される。ま
た、繊維シート1の厚み方向に揺動可能なスイング機構
により前記繊維シートは横方向に揺動しながら、クロス
ラッパ4の下部から、昇降可能な載置台又は前進可能な
コンベア6上に供給される。繊維シート1は、コンベア
6上で複数層に折り畳まれ、積層体7が形成される。
【0063】スイング機構は、前記繊維シート1の厚み
方向に伸びて配設されたレール5aと、このレール上を
左右に走行するローラ5bを備えている。なお、ローラ
5bの走行に伴って、上部のベルト3aとレール5aと
の間の距離が変動し、繊維シート1に外力が作用する恐
れがある。したがって、上記装置では、ローラ5bの走
行に伴って上部のベルト3aの傾斜角度を変化させるこ
とにより、前記距離を一定に保ち、繊維シート1に外力
が作用するのを抑制している。
【0064】前記スイング機構の下部には、繊維シート
1の両側においてそれぞれ繊維シート1の横方向に往復
動可能な噴霧機構が取り付けてあり、繊維シート1に結
合剤を噴霧しながら、シートを長手方向と直交する方向
に折り畳むことができるようになっている。
【0065】図5、6に示されるように、噴霧機構は、
スイング機構の下部のうち、繊維シート1の幅よりも外
方側の両側部に取り付けられていた保持板11と、この
保持板11間に略平行に取り付けられた一対のレール1
2と、各レール12に沿って移動可能な滑車13と、こ
れらの滑車13が取り付けられた取付け板14と、この
取付け板14に取付けられた中空アーム15aと、この
アーム15aの先端部に取り付けられたノズル15とを
備えている。なお、前記アーム15aからの滑車13の
脱落を防止するとともに、取付け板14を円滑に移動さ
せるため、各レール12にはそれぞれ2つの滑車13が
配置れているとともに、各滑車13にはレール12の幅
に対応して形成された環状凹部が形成されている。ま
た、前記アーム15aには、熱硬化性樹脂などの結着剤
の溶液を供給するための、伸縮自在なチューブまたはホ
ース16が接続されている。前記アーム15aの先端部
は折曲または湾曲し、ノズル15は、繊維シート1の面
の方向に向いている。また、ノズル15は、回動可能な
ヒンジ機構15bにより、噴射角度が可変できるように
なっている。
【0066】保持板11のプレート17の両側部には一
対の歯車18が回転可能に取り付けられているととも
に、これらの歯車18間にはチェーン19が掛渡されて
いる。一方の歯車18は、プーリ間に掛渡されたベルト
20を介して、モータ21により回転駆動される。
【0067】そして、前記ノズル15を往復運動させる
ため、取付け板14はチェーン19に連結れている。ま
た、プレート17又は保持板11のうち前記繊維シート
1の幅に対応する部位には、前記歯車13の移動を規制
するとともに、滑車の到達を検出するためのストッパ2
2が取り付けてある。ストッパ22による検出信号は、
モータ21の回転方向を反転させるための反転信号とし
て利用できる。
【0068】上述のように動作する機構を備えた装置に
より、本発明にかかる炭素繊維の積層体が生産性よく製
造される。この装置で製造された積層体(長手方向と直
交する方向に折り畳み結着したもの)を、図3に示す。
この積層体の端部を切断し、本発明にかかる寝具素材が
作製される。図4に、本発明にかかる寝具素材の繊維配
向状態を模式的に示した。上記装置で製造した本発明寝
具素材は、炭素繊維相互が接触点で互いに結着され3次
元網目構造が堅固に形成されたものとなる。
【0069】ところで、上記装置を用いた製造方法にお
いては、卷縮繊維の種類や卷縮率、卷縮数を変化させ、
また綿状シートの組成や、積層体の厚み(積層枚数)、
結着剤の添加量などを調整し、或いは積層体を押圧しな
がら加熱結着するなどの手法により、嵩密度が20〜4
0Kg/m3 、最大荷重を100gf/cm2 としたと
きの圧縮硬さLCが0.7〜0.8の範囲の特性値を有
し、かつ制電性、通気性にも優れた寝具素材を容易に得
ることができる。つまり、本発明で規定する範囲内で条
件を変化させることにより、容易に所望の物性値を有す
る寝具素材となすことができる。
【0070】例えば綿状繊維シートの繊維の全てを炭素
繊維からなる卷縮繊維とし、その平均卷縮率を20%、
平均卷縮数を2回/cm、繊維長を75mmとし、綿状
繊維シートに対するフェーノル樹脂量を10〜17重量
%とした場合、嵩密度が20〜30Kg/m3 、最大荷
重を100gf/cm2 としたときの圧縮硬さLCが
0.7〜0.76、圧縮回復率RCが65%以上、65
%圧縮時応力に対する25%圧縮時応力の比が10〜1
3.6、圧縮残留歪み率が10%以下、表面抵抗が1×
108 Ω以下、体積固有抵抗が1×105 KΩ・cm以
下、通気性が50cc/cm2 ・sec以上のものとす
ることができる。
【0071】この寝具素材は、ソフトな圧縮特性(弾性
反発力)を与えるので、比較的柔らかい寝心地を与える
敷布団、例えば子供やお年寄り用の敷布団などの素材と
して好適である。
【0072】また、上記において、例えば綿状繊維シー
トに対するフェノール樹脂量を18〜25重量%とする
ことにより、嵩密度が30〜40Kg/m3 、最大荷重
を100gf/cm2 としたときの圧縮硬さLCが0.
76以上、圧縮回復率RCが65%以上、65%圧縮時
応力に対する25%圧縮時応力の比が13.6以上、圧
縮残留歪み率が10%以上、表面抵抗が1×108 Ω以
下、体積固有抵抗が1×105 KΩ・cm以下、通気性
が30cc/cm2 ・sec以上のものとすることがで
きる。
【0073】このものは、上記素材に比べ圧縮弾性が大
きいので、硬めの敷布団、例えば成人男子用の敷布団な
どに適する。
【0074】
【発明の実施の形態】実施例により具体的に本発明の実
施の形態を説明する。 (実施例1)渦流法により紡糸された嵩高の卷縮された
ピッチ系汎用炭素繊維((株)ドナック製、ドナカー
ボ、平均繊維径13μm、平均繊維長75mm)を開繊
機およびメタリックカード機(池上機械(株)製、60
−MDK)に順次供給し、平均7mm厚の綿状繊維シー
トを得た。この繊維シートの嵩密度は5.7Kg/m3
であった。噴霧形成機((株)岩本製作所製、垂直型ク
ロスラッパー)を用い、この繊維シートの両側に少量の
フェノール樹脂液を均一に噴霧しながら、繊維シートを
幅1.2mで折り畳み、30層の積層体を形成した。な
お、前記フェノール樹脂液としては、水溶性のフェノー
ル樹脂(住友デュレズ(株)製、スミライトレジン)4
0重量部を水60重量部に薄めて用いた。
【0075】次いで、前記積層体を熱風循環式硬化炉に
入れ、厚調整板の間隔を40mm、加熱温度を230℃
として約30分間加熱熱硬化した後、端部を切り離して
本発明にかかる寝具素材(厚み40mm、縦2.1m、
横1.0m)を作製した。なお、綿状繊維シート中のフ
ェノール樹脂の含有量は、17重量%であった。
【0076】この寝具素材(本発明A)の諸物性を測定
したところ、嵩密度が30Kg/m3 、最大荷重を10
0gf/cm2 としたときの圧縮硬さLCが0.76、
圧縮回復率RCが67%、25%圧縮時応力に対する6
5%圧縮時応力の比が13.6、圧縮残留歪率が1.7
%、表面抵抗が2.7×106 Ω、体積固有抵抗が4.
9×104 KΩ・cm、通気性が73cc/cm2 ・s
ecであった。なお、通気性の測定はJIS L107
9に基づいて行った。
【0077】この寝具素材Aは、ポリエステルの3次元
網目構造体およびポリウレタン素材(従来素材)との対
比において前記表1に一覧表示すると共に、前記図1に
圧縮荷重−圧縮変形量曲線を示したものである。なお、
表2にこの寝具素材の他の特性を示す。
【0078】この素材Aを厚み方向に2枚重ね合わせて
敷布団を作製し、実際に寝て寝心地を確認したところ、
快適な寝心地感が得られた。また、繰り返し使用性を1
か月間使用後の残留歪率および人間による寝心地感で評
価した。その結果、1か月間使用後の残留歪率(平均
値)は5%以下であり、また敷布団の寝心地感も当初の
ものと同様であった。
【0079】
【表2】
【0080】(実施例2)平均繊維径13μm、平均繊
維長75mmの卷縮されたピッチ系汎用炭素繊維を70
重量部と、熱融着性のポリエステル繊維(ユニチカ
(株)製メルティ、デニール数4、平均繊維長 38m
m)を用い平均厚み6mm、密度6.7Kg/cm3
綿状繊維シートとしたこと、この綿状繊維シートを15
層に折り畳んだこと、調整板の間隔を30mmとしたこ
と、及び綿状繊維シートに対するフェーノール樹脂の含
有量を10重量%としたこと以外は、上記実施例1と同
様にして本発明にかかる寝具素材B(厚み30mm、縦
2.1m、横1.0m)を作製した。
【0081】この素材Bは、諸物性を測定したところ、
嵩密度が20Kg/m3 、最大荷重を100gf/cm
2 としたときの圧縮硬さLCが0.70、圧縮回復率R
Cが67%、25%圧縮時応力に対する65%圧縮時応
力の比が10.7、圧縮残留歪率が2.8%、表面抵抗
が9.8×106 Ω、体積固有抵抗が5.6×104
Ω・cm、通気性が94cc/cm2 ・secであっ
た。なお、この寝具素材は、前記表1及び図2(本発明
B)に示したものである。
【0082】この素材Bを厚み方向に3枚重ね合わせた
敷布団を作製して、上記と同様な方法により寝心地や繰
り返し使用性を確認したところ、良好な寝心地感と繰り
返し使用性(1か月間使用後の残留歪率の平均値が5%
以下)が得られた。なお、実施例2の敷布団は、実施例
1の敷布団に比べよりソフトな弾力感ある寝心地であっ
た。
【0083】(実施例3)平均繊維径18μm、平均繊
維長75mmの卷縮率されたピッチ系汎用炭素繊維を用
いたこと、綿状繊維シートの厚みを平均9mmとしたこ
と、フェノール樹脂液の含有量を多くしたこと(綿状繊
維シートに対し、25重量%)、及び厚み調製板の間隔
を20mmとして加熱硬化した以外は、実施例1と同様
にして本発明にかかる寝具素材C(厚み30mm、縦
2.1m、横1.0m)を作製した。
【0084】この素材Cの諸物性を測定したところ、厚
み20mm、嵩密度が40Kg/m3 、最大荷重を10
0gf/cm2 としたときの圧縮硬さLCが0.8、圧
縮回復率RCが67%、25%圧縮時応力に対する65
%圧縮時応力の比が16.7、圧縮残留歪率が1.3
%、表面抵抗が4.7×105 Ω、体積固有抵抗が1.
9×103 Ω・cm、通気性が52cc/cm2 ・se
cであった。
【0085】この素材Cを厚み方向に4枚重ね合わせて
敷布団となし、上記と同様に寝心地感や繰り返し使用性
を確認した。その結果、硬めの弾力性(腰が強い)を与
える寝心地感であったが、十分に快適な寝心地が得られ
た。
【0086】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明寝具素
材は、炭素繊維が本来的に有している強靱性、耐熱性、
化学的安定性、不燃性、無毒性などの優れた特質を有
し、かつ炭素繊維の単純集合物では決して得られない特
性、即ち人に優しい適度な弾力性、圧縮反発性、圧縮耐
久性、通気性を有する。したがって、本発明寝具素材を
用いて敷布団等の寝具を作製した場合、寝心地や繰り返
し使用性、保温性に優れ、かつ防災性を兼ね備えた寝具
が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる寝具素材A及びウレタン構造体
における負荷荷重と圧縮変形量との関係を示すグラフで
ある。
【図2】本発明にかかる寝具素材B、及ポリエステル繊
維からなる3次元構造体における負荷荷重と圧縮変形量
との関係を示すグラフである。
【図3】本発明製造方法で作製された積層体の概略斜視
図である。
【図4】本発明にかかる寝具素材の繊維配列状態を模式
的に示す説明図である。
【図5】折り畳み機構を説明するための装置概略図(側
面図)である。
【図6】噴霧機構を説明するための装置概略図(正面
図)である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年6月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】他方、表面抵抗は、充分に乾燥した試料の
表面に、向かい合う電極間の距離が10cmとなるよう
に2枚の電極板を接触配置したときの、両電極間におけ
る水平方向の電気抵抗をいい、具体的には、縦10cm
×横12cmの試料の縦辺に、幅1cm、長さ10cm
の2枚の電極板を電極間距離が10cmとなるように、
それぞれ接触配置し25℃で測定した値をいう。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】他方、上記熱硬化性樹脂は、水やアルコー
ル等の溶剤に溶解した状態で繊維集合体に噴霧する方法
で添加するのがよい。溶液状態で噴霧する方法である
と、熱硬化性樹脂が綿状繊維シート全体に均一に行き渡
ると共に、行き渡った熱硬化性樹脂溶液が表面張力の作
用により繊維相互の接触点付近に集まり、繊維相互の接
触点が効率的かつ強固に結着されやすい。よって、強固
な3次元網目構造を形成できる。このような炭素繊維の
3次元網目構造物では、前記したごとく、外部から圧力
が加わった場合、その圧力は3次元的なネットワークを
介して構造体全体に拡散し吸収される一方、個々の炭素
繊維のもつ曲げ弾性力(弾性反発力)は3次元的なネッ
トワークを介して集合され、全体としてソフトな圧縮反
発力を生じる。したがって、炭素繊維の単なる集合体で
は決して得ることのできない、人間にとって心地よい圧
縮特性をもち、寝心地や繰り返し使用性に優れ、更には
通気性の良い3次元網目構造を有する寝具素材とでき
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】他方、本発明A、Bとポリエステル繊維の
3次元網目構造体との比較から、本発明A、Bはポリエ
ステル3次元構造体より小さい嵩密度で、同等の圧縮回
復率RCが実現できると共に、より小さな圧縮硬さLC
(0.76及び0.70に対し後者は0.82)と、よ
り優れた65%/25%圧縮応力比(13.6及び1
0.7に対し後者は8.4)が実現できることが判る。
更に、本発明A、Bの圧縮残留歪率がそれぞれ1.7、
2.8であるのに対し、ポリエステル3次元構造体のそ
れは15であり、本発明A、Bが顕著に優れている。こ
のことから、本発明A、Bの3次元網目構造は、ポリエ
ステル3次元構造体より強靱であることが判る。なお、
本発明A、Bのこのような優れた反発弾性特性は、炭素
繊維の曲げ弾性と3次元網目構造の堅固さを反映するも
のと考えられる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】図5、6に示されるように、噴霧機構は、
スイング機構の下部のうち、繊維シート1の幅よりも外
方側の両側部に取り付けられていた保持板11と、この
保持板11間に略平行に取り付けられた一対のレール1
2と、各レール12に沿って移動可能な滑車13と、こ
れらの滑車13が取り付けられた取付け板14と、この
取付け板14に取付けられた中空アーム15aと、この
アーム15aの先端部に取り付けられたノズル15とを
備えている。なお、前記アーム15aからの滑車13の
脱落を防止するとともに、取付け板14を円滑に移動さ
せるため、各レール12にはそれぞれ2つの滑車13が
配置されているとともに、各滑車13にはレール12の
幅に対応して形成された環状凹部が形成されている。ま
た、前記アーム15aには、熱硬化性樹脂などの結着剤
の溶液を供給するための、伸縮自在なチューブまたはホ
ース16が接続されている。前記アーム15aの先端部
は折曲または湾曲し、ノズル15は、繊維シート1の面
の方向に向いている。また、ノズル15は、回動可能な
ヒンジ機構により、噴射角度が可変できるようになって
いる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】保持板11のプレート17の両側部には一
対の歯車18が回転可能に取り付けられているととも
に、これらの歯車18間にはチェーン19が掛渡されて
いる。一方の歯車18は、プーリ間に掛渡されたベルト
を介して、モータにより回転駆動されるようになってい
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】そして、前記ノズル15を往復運動させる
ため、取付け板14はチェーン19に連結されており、
プレート17又は保持板11のうち前記繊維シート1の
幅に対応する部位には、前記滑車13の移動を規制する
とともに、滑車の到達を検出するためのストッパが取り
付けてある。このストッパによる検出信号は、前記モー
の回転方向を反転させるための反転信号として利用
れる
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】次いで、前記積層体を熱風循環式硬化炉に
入れ、厚調整板の間隔を40mm、加熱温度を230℃
として約30分間加熱硬化した後、端部を切り離して本
発明にかかる寝具素材(厚み40mm、縦2.1m、横
1.0m)を作製した。なお、綿状繊維シート中のフェ
ノール樹脂の含有量は、17重量%であった。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維全体に対し50重量%以上の炭素繊
    維を含み、繊維全体の50〜100重量%が卷縮繊維で
    組成された繊維集合体と、熱硬化性樹脂および/または
    熱融着性繊維からなる結着剤とで構成され、前記結着剤
    により繊維相互の接触点が結着されて3次元的網目構造
    の形成されてなる寝具素材。
  2. 【請求項2】 嵩密度が20〜40Kg/m3 、最大荷
    重を100gf/cm2 としたときの圧縮硬さLCが
    0.7〜0.8、圧縮回復率RCが65%以上、25%
    圧縮時応力に対する65%圧縮時応力の比が10以上、
    圧縮残留歪み率が10%以下である、請求項1記載の寝
    具素材。
  3. 【請求項3】 表面抵抗が1×108 Ω以下で、かつ体
    積固有抵抗が1×105KΩ・cm以下である、請求項
    1又は2記載の寝具素材。
  4. 【請求項4】 通気性が30cc/cm2 ・sec以上
    である、請求項1、2又は3記載の寝具素材。
  5. 【請求項5】 熱硬化性の樹脂を50重量%以上含む結
    着剤が、前記繊維全体に対して10〜40重量%含有量
    された、請求項1、2、3又は4記載の寝具素材。
  6. 【請求項6】 前記卷縮繊維の繊維長が0.1〜10c
    mである、請求項1、2、3、4又は5記載の寝具素
    材。
  7. 【請求項7】 前記卷縮繊維が炭素繊維からなる、請求
    項1、2、3、4、5又は6記載の寝具素材。
  8. 【請求項8】 前記炭素繊維がピッチ系炭素繊維であ
    る、請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の寝具素
    材。
  9. 【請求項9】 炭素繊維を主構成材料とする寝具素材の
    製造方法であって、 繊維全体に対し50重量%以上の炭素繊維を含み、繊維
    全体の50〜100重量%が卷縮繊維で組成された綿状
    繊維シートの両面に、熱硬化性樹脂液を噴霧しつつ、長
    手方向にジグザグに折り畳み複数層に重ね合わせた後、
    熱硬化性樹脂を加熱硬化し、又は綿状繊維シートが熱融
    着性繊維を含む場合においては熱融着繊維を熱融着する
    と共に熱硬化性樹脂を加熱硬化して、炭素繊維相互及び
    シート相互間を結着することにより、嵩密度が20〜4
    0Kg/m3 、最大荷重を100gf/cm2 としたと
    きの圧縮硬さLCが0.7〜0.8、圧縮回復率RCが
    65%以上、25%圧縮時応力に対する65%圧縮時応
    力の比が10以上、圧縮残留歪み率が10%以下の炭素
    繊維構造体を作製する工程を備える寝具素材の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記炭素繊維構造体の表面抵抗が1×
    108 Ω以下であり、かつ体積固有抵抗が1×105
    Ω・cm以下である、請求項9記載の寝具素材の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記炭素繊維構造体の通気性が30c
    c/cm2 ・sec以上である、請求項9又は10記載
    の寝具素材の製造方法。
  12. 【請求項12】 炭素繊維相互及びシート相互間の結着
    が、熱硬化性の樹脂を50重量%以上含む結着剤を前記
    繊維全体に対して10〜40重量%含有量させることに
    よってなされたものであることを特徴とする、請求項
    9、10又は11記載の寝具素材の製造方法。
  13. 【請求項13】 繊維長が0.1〜10cmの卷縮繊維
    を用いたことを特徴とする、請求項9、10、11又は
    12記載の寝具素材の製造方法。
  14. 【請求項14】 炭素繊維からなる卷縮繊維を用いたこ
    とを特徴とする、請求項9、10、11、12又は13
    記載の寝具素材の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記炭素繊維としてピッチ系炭素繊維
    を用いたことを特徴とする、請求項9、10、11、1
    2、13又は14記載の寝具素材の製造方法。
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