JPH09279269A - 銅合金トロリー線 - Google Patents
銅合金トロリー線Info
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- JPH09279269A JPH09279269A JP9674796A JP9674796A JPH09279269A JP H09279269 A JPH09279269 A JP H09279269A JP 9674796 A JP9674796 A JP 9674796A JP 9674796 A JP9674796 A JP 9674796A JP H09279269 A JPH09279269 A JP H09279269A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鉄道高速化に十分対応できる、高強度、高導
電性、高耐摩耗性の銅合金トロリー線を提供する。 【解決手段】 Ｃｒを10〜30wt％含み、残部Ｃｕ及び不
可避不純物からなる銅合金トロリー線。 【効果】 Ｃｒの析出物が長手方向に繊維状に引き延ば
されて分散するので強度及び耐摩耗性が向上する。又Ｃ
ｒは析出するので導電性にも優れる。
電性、高耐摩耗性の銅合金トロリー線を提供する。 【解決手段】 Ｃｒを10〜30wt％含み、残部Ｃｕ及び不
可避不純物からなる銅合金トロリー線。 【効果】 Ｃｒの析出物が長手方向に繊維状に引き延ば
されて分散するので強度及び耐摩耗性が向上する。又Ｃ
ｒは析出するので導電性にも優れる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道高速化に十分
対応できる、高強度、高導電性、高耐摩耗性のトロリー
線に関する。
対応できる、高強度、高導電性、高耐摩耗性のトロリー
線に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、鉄道用トロリー線には、純銅
線、或いは 0.3wt％Ｓｎ入り銅合金線が多用されてい
る。そして前記純銅線は、引張強さが 380N/mm2 、導電
率が98％IACS程度、後者のＳｎ入り銅合金線は、引張強
さが 400N/mm2 、導電率が75％IACS程度であり、いずれ
も導電率は高いが、強度が低いものである。高強度トロ
リー線には、鋼線の周りに銅を被覆した銅被覆トロリー
線や、Ｃｕ−Ｃｒ−Ｚｒ系銅合金トロリー線（特開平3-
56632 号公報、特開平5-311284号公報等）が提案されて
いる。前記銅被覆トロリー線は、引張強さが 665N/m
m2 、導電率が60％IACS、又は引張強さが 450N/mm2 、
導電率が80％IACS、Ｃｕ−Ｃｒ−Ｚｒ系合金では、引張
強さが 550N/mm2 、導電率が80％IACSである。この他、
リードフレーム用として開発された、固溶硬化と加工硬
化により強化した銅合金には、引張強さが 700N/mm2 を
超えるものが幾つかあるが、導電率が最高で40％IACS程
度である。このように、銅合金の引張強さと導電率とは
相反する特性であり、これを両立させ、更に耐摩耗性を
向上させることは極めて困難であった。
線、或いは 0.3wt％Ｓｎ入り銅合金線が多用されてい
る。そして前記純銅線は、引張強さが 380N/mm2 、導電
率が98％IACS程度、後者のＳｎ入り銅合金線は、引張強
さが 400N/mm2 、導電率が75％IACS程度であり、いずれ
も導電率は高いが、強度が低いものである。高強度トロ
リー線には、鋼線の周りに銅を被覆した銅被覆トロリー
線や、Ｃｕ−Ｃｒ−Ｚｒ系銅合金トロリー線（特開平3-
56632 号公報、特開平5-311284号公報等）が提案されて
いる。前記銅被覆トロリー線は、引張強さが 665N/m
m2 、導電率が60％IACS、又は引張強さが 450N/mm2 、
導電率が80％IACS、Ｃｕ−Ｃｒ−Ｚｒ系合金では、引張
強さが 550N/mm2 、導電率が80％IACSである。この他、
リードフレーム用として開発された、固溶硬化と加工硬
化により強化した銅合金には、引張強さが 700N/mm2 を
超えるものが幾つかあるが、導電率が最高で40％IACS程
度である。このように、銅合金の引張強さと導電率とは
相反する特性であり、これを両立させ、更に耐摩耗性を
向上させることは極めて困難であった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、鉄道
は益々高速化の傾向にある。列車の運転速度を高める
と、それだけパンタグラフとトロリー線との間で離線が
激しく起きてアークの発生や、トロリー線や摺板の損耗
が増大する傾向にある、という問題がある。損耗が増大
すれば、トロリー線や摺板の交換頻度が増える。又アー
ク発生による電波障害等の問題も知られている。この離
線を低減するには、例えば列車を350km/hr以上の速度で
走らせる場合、トロリー線は 700N/mm2 以上の高強度で
架線する必要があり、導電率は80％IACS以上が望ましい
とされている。又耐摩耗性は引張強さにほぼ比例して向
上し、引張強さが 700N/mm2 以上であれば、耐摩耗性は
問題ないとされている。本発明の目的は、鉄道高速化に
十分対応できる、高強度、高導電性、高耐摩耗性のトロ
リー線を提供することにある。
は益々高速化の傾向にある。列車の運転速度を高める
と、それだけパンタグラフとトロリー線との間で離線が
激しく起きてアークの発生や、トロリー線や摺板の損耗
が増大する傾向にある、という問題がある。損耗が増大
すれば、トロリー線や摺板の交換頻度が増える。又アー
ク発生による電波障害等の問題も知られている。この離
線を低減するには、例えば列車を350km/hr以上の速度で
走らせる場合、トロリー線は 700N/mm2 以上の高強度で
架線する必要があり、導電率は80％IACS以上が望ましい
とされている。又耐摩耗性は引張強さにほぼ比例して向
上し、引張強さが 700N/mm2 以上であれば、耐摩耗性は
問題ないとされている。本発明の目的は、鉄道高速化に
十分対応できる、高強度、高導電性、高耐摩耗性のトロ
リー線を提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
Ｃｒを10〜30wt％含有し、残部Ｃｕ及び不可避不純物か
らなることを特徴とする銅合金トロリー線である。
Ｃｒを10〜30wt％含有し、残部Ｃｕ及び不可避不純物か
らなることを特徴とする銅合金トロリー線である。
【０００５】請求項２記載の発明は、Ｃｒを10〜30wt
％、Ｂ、Ｎ、Ｃのうちの少なくとも１元素を総計で 0.0
05〜 0.1wt％含有し、残部Ｃｕ及び不可避不純物からな
ることを特徴とする銅合金トロリー線である。
％、Ｂ、Ｎ、Ｃのうちの少なくとも１元素を総計で 0.0
05〜 0.1wt％含有し、残部Ｃｕ及び不可避不純物からな
ることを特徴とする銅合金トロリー線である。
【０００６】
【発明の実施の形態】請求項１記載の発明のトロリー線
は、例えば、Ｃｕ−Ｃｒ系合金鋳塊に熱間加工、溶体化
処理、一次冷間加工、時効処理、二次冷間加工の諸工程
を施して製造される。前記鋳塊中のＣｒは、時効処理で
ファイバー状に析出し、二次冷間加工で長手方向に繊維
状に引き延ばされる。この繊維状に引き延ばされたＣｒ
析出物が強度及び耐摩耗性を向上させる。又Ｃｒは析出
するので、銅マトリックスの純度が向上して高い導電率
が得られる。前記一次冷間加工、二次冷間加工には、溝
ロール等による圧延加工、引抜加工、スエージャー加
工、伸線加工等の通常の冷間加工が適用できる。
は、例えば、Ｃｕ−Ｃｒ系合金鋳塊に熱間加工、溶体化
処理、一次冷間加工、時効処理、二次冷間加工の諸工程
を施して製造される。前記鋳塊中のＣｒは、時効処理で
ファイバー状に析出し、二次冷間加工で長手方向に繊維
状に引き延ばされる。この繊維状に引き延ばされたＣｒ
析出物が強度及び耐摩耗性を向上させる。又Ｃｒは析出
するので、銅マトリックスの純度が向上して高い導電率
が得られる。前記一次冷間加工、二次冷間加工には、溝
ロール等による圧延加工、引抜加工、スエージャー加
工、伸線加工等の通常の冷間加工が適用できる。
【０００７】請求項１記載の発明において、Ｃｒは、前
述のように強度向上に寄与する。その含有量を10〜30wt
％に限定した理由は、10wt％未満では強度向上の効果が
十分に得られず、30wt％を超えてはその効果が飽和する
上、冷間加工性が低下する為である。
述のように強度向上に寄与する。その含有量を10〜30wt
％に限定した理由は、10wt％未満では強度向上の効果が
十分に得られず、30wt％を超えてはその効果が飽和する
上、冷間加工性が低下する為である。
【０００８】請求項２記載の発明において、Ｃ、Ｂ、Ｎ
の各元素は鋳造組織を微細にし、それによりＣｒのファ
イバ−状析出物がより均一に分散し、得られるトロリー
線の強度、耐摩耗性等の特性を向上させる。その含有量
を総計で 0.005〜 0.1wt％に限定した理由は、 0.005wt
％未満ではその効果が十分に得られず、 0.1wt％を超え
ては加工性が低下する為である。
の各元素は鋳造組織を微細にし、それによりＣｒのファ
イバ−状析出物がより均一に分散し、得られるトロリー
線の強度、耐摩耗性等の特性を向上させる。その含有量
を総計で 0.005〜 0.1wt％に限定した理由は、 0.005wt
％未満ではその効果が十分に得られず、 0.1wt％を超え
ては加工性が低下する為である。
【０００９】本発明では、トロリー線の断面の所定箇所
に、摩耗限界を自動検知する為のケーブル又は光ファイ
バ等を複合しておくことも可能である。
に、摩耗限界を自動検知する為のケーブル又は光ファイ
バ等を複合しておくことも可能である。
【００１０】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳細に説明す
る。 （実施例１）比較的酸素量の少ない銅地金を真空溶解炉
にて溶解し、この銅溶湯中にＣｒを添加し、この合金溶
湯を十分攪拌して金型に鋳込み、直径 300mm、長さ 500
mmの鋳塊を得た。次にこの鋳塊を 900℃に加熱して直径
52mmに押出したのち、不活性ガス中で 900℃１時間の溶
体化処理を施し、次いで減面率20％の引抜加工（一次冷
間加工）を行って直径46.5mmの棒材を得た。次いでこの
棒材に不活性ガス中で450℃２時間の時効処理を施した
のち、減面率90％の引抜加工（二次冷間加工）を行っ
て、図１に示す横断面形状のトロリー線（断面積 170mm
2 ）を製造した。Ｃｒの添加量は種々に変化させた。
る。 （実施例１）比較的酸素量の少ない銅地金を真空溶解炉
にて溶解し、この銅溶湯中にＣｒを添加し、この合金溶
湯を十分攪拌して金型に鋳込み、直径 300mm、長さ 500
mmの鋳塊を得た。次にこの鋳塊を 900℃に加熱して直径
52mmに押出したのち、不活性ガス中で 900℃１時間の溶
体化処理を施し、次いで減面率20％の引抜加工（一次冷
間加工）を行って直径46.5mmの棒材を得た。次いでこの
棒材に不活性ガス中で450℃２時間の時効処理を施した
のち、減面率90％の引抜加工（二次冷間加工）を行っ
て、図１に示す横断面形状のトロリー線（断面積 170mm
2 ）を製造した。Ｃｒの添加量は種々に変化させた。
【００１１】（従来例１）ベルトホイール式連続鋳造圧
延方式により直径21mmφの純銅製又はＣｕ−0.3wt％Ｓ
ｎ合金の荒引線を作製し、これを実施例１と同じ形状及
び寸法のトロリー線に引抜加工した。
延方式により直径21mmφの純銅製又はＣｕ−0.3wt％Ｓ
ｎ合金の荒引線を作製し、これを実施例１と同じ形状及
び寸法のトロリー線に引抜加工した。
【００１２】このようにして得られた各々のトロリー線
について、引張強さ、導電率、耐摩耗性を調査した。結
果を表１に示す。引張強さは JIS-Z2241に、導電率は J
IS-H0505にそれぞれ準じて測定した。耐摩耗性は、トロ
リー線を回転装置にリング状に組込み、これを 100Ａの
電流を通電しつつ、周速度100km/hrで回転させ、このト
ロリー線に通常の焼結すり板を２kgの荷重で押しつけて
測定した。表１には 500回転後のトロリー線の摩耗量
を、純銅トロリー線の摩耗量を 100％としたときの相対
比で示した。
について、引張強さ、導電率、耐摩耗性を調査した。結
果を表１に示す。引張強さは JIS-Z2241に、導電率は J
IS-H0505にそれぞれ準じて測定した。耐摩耗性は、トロ
リー線を回転装置にリング状に組込み、これを 100Ａの
電流を通電しつつ、周速度100km/hrで回転させ、このト
ロリー線に通常の焼結すり板を２kgの荷重で押しつけて
測定した。表１には 500回転後のトロリー線の摩耗量
を、純銅トロリー線の摩耗量を 100％としたときの相対
比で示した。
【００１３】
【表１】
【００１４】表１より明らかなように、本発明例品 (N
o.1〜3)は、従来品(No.6,7)に較べて強度、耐摩耗性に
優れ、導電率は規格の80%IACS を満足した。これは時効
処理で析出したファイバー状のＣｒ析出物が引抜加工で
長手方向に繊維状に分散した為である。加工中割れが発
生することもなく、高品質のトロリー線が得られた。こ
れに対し、比較例品のNo.4はＣｒ量が少ない為十分な強
度が得られず、No.5はＣｒ量が多い為、引抜加工時に割
れが発生した。又特性がNo.3とほぼ同じで飽和状態にあ
った。
o.1〜3)は、従来品(No.6,7)に較べて強度、耐摩耗性に
優れ、導電率は規格の80%IACS を満足した。これは時効
処理で析出したファイバー状のＣｒ析出物が引抜加工で
長手方向に繊維状に分散した為である。加工中割れが発
生することもなく、高品質のトロリー線が得られた。こ
れに対し、比較例品のNo.4はＣｒ量が少ない為十分な強
度が得られず、No.5はＣｒ量が多い為、引抜加工時に割
れが発生した。又特性がNo.3とほぼ同じで飽和状態にあ
った。
【００１５】
【実施例２】銅地金を真空溶解炉にて溶解し、これにＣ
ｒを添加し、次いでＢ、Ｎ、ＣをそれぞれＣｒの硼化
物、窒化物、炭化物の粉末として添加した。次いでこの
合金溶湯を十分攪拌して金型に鋳込み、直径 300mm、高
さ 500mmの鋳塊を得た。次にこの鋳塊を 900℃に加熱し
て直径52mmに押出し、これに不活性ガス中で 900℃１時
間の溶体化処理を施し、次いで減面率20％の引抜加工を
行って直径46.5mmの棒材を得た。次いでこの棒材に不活
性ガス中で 450℃２時間の時効処理を施したのち、減面
率90％の引抜加工を行って図１に示す横断面形状のトロ
リー線（断面積 170mm2 ) を製造した。Ｃｒ、Ｂ、Ｎ、
Ｃの各元素の添加量は種々に変化させた。
ｒを添加し、次いでＢ、Ｎ、ＣをそれぞれＣｒの硼化
物、窒化物、炭化物の粉末として添加した。次いでこの
合金溶湯を十分攪拌して金型に鋳込み、直径 300mm、高
さ 500mmの鋳塊を得た。次にこの鋳塊を 900℃に加熱し
て直径52mmに押出し、これに不活性ガス中で 900℃１時
間の溶体化処理を施し、次いで減面率20％の引抜加工を
行って直径46.5mmの棒材を得た。次いでこの棒材に不活
性ガス中で 450℃２時間の時効処理を施したのち、減面
率90％の引抜加工を行って図１に示す横断面形状のトロ
リー線（断面積 170mm2 ) を製造した。Ｃｒ、Ｂ、Ｎ、
Ｃの各元素の添加量は種々に変化させた。
【００１６】得られた各々のトロリー線について実施例
１と同じ調査を行った。結果を表２に示す。尚、表２に
はトロリー線の表面欠陥をカラーチェック法により調査
した結果を併記した。表面欠陥はトロリー線１ｍ当たり
の欠陥数で示した。カラーチェック法は被検査材の表面
異常（欠陥）部を検知する検査法であり、その方法は、
極微細な隙間にも浸透する浸透液を被検査材の表面に塗
布し、所定時間保持後、被検査材表面の浸透液を丹念に
拭い取り、次いで浸透液吸収液を被検査材表面に噴霧塗
布することで、極微細な欠陥部に浸透していた浸透液が
吸収され、吸収液の乾燥により欠陥部がカラー反応する
ものである。一般に浸透液は赤色であり、吸収液は白色
であって、検査後は健全部が白色となり、欠陥部のみが
鮮明な赤色に反応する。欠陥の形状は、点状、筋状等種
々あり、大きさも大小さまざまであったが、独立して存
在するものを１個と数えた。
１と同じ調査を行った。結果を表２に示す。尚、表２に
はトロリー線の表面欠陥をカラーチェック法により調査
した結果を併記した。表面欠陥はトロリー線１ｍ当たり
の欠陥数で示した。カラーチェック法は被検査材の表面
異常（欠陥）部を検知する検査法であり、その方法は、
極微細な隙間にも浸透する浸透液を被検査材の表面に塗
布し、所定時間保持後、被検査材表面の浸透液を丹念に
拭い取り、次いで浸透液吸収液を被検査材表面に噴霧塗
布することで、極微細な欠陥部に浸透していた浸透液が
吸収され、吸収液の乾燥により欠陥部がカラー反応する
ものである。一般に浸透液は赤色であり、吸収液は白色
であって、検査後は健全部が白色となり、欠陥部のみが
鮮明な赤色に反応する。欠陥の形状は、点状、筋状等種
々あり、大きさも大小さまざまであったが、独立して存
在するものを１個と数えた。
【００１７】
【表２】 （注）単位：Ｎ／mm2 、トロリー線１ｍ当たりの欠陥数。
【００１８】表２より明らかなように、本発明例品 (N
o.8〜20) は引張強さ及び耐摩耗性が実施例１の本発明
例品 (No.1〜3)より更に優れるものであった。これはＣ
ｒの他にＢ、Ｎ、Ｃが添加されていた為に鋳造組織がよ
り微細となりＣｒ析出物がより均一に分散した為であ
る。このようにＢ、Ｎ、Ｃを添加することにより、Ｃｒ
による強度や耐摩耗性の改善効果が更に発現されること
が判る。No.21,22はＢ、Ｎ、Ｃの元素の総含有量が 0.0
05wt％未満の為その効果が十分に発現されず、引張強
さ、耐摩耗性、導電率とも実施例１のNo.1,3とそれぞれ
殆ど変わらなかった。No.23 〜25はＢ、Ｎ、Ｃの元素の
総含有量が 0.1wt％を超えた為冷間加工で欠陥が発生し
た。
o.8〜20) は引張強さ及び耐摩耗性が実施例１の本発明
例品 (No.1〜3)より更に優れるものであった。これはＣ
ｒの他にＢ、Ｎ、Ｃが添加されていた為に鋳造組織がよ
り微細となりＣｒ析出物がより均一に分散した為であ
る。このようにＢ、Ｎ、Ｃを添加することにより、Ｃｒ
による強度や耐摩耗性の改善効果が更に発現されること
が判る。No.21,22はＢ、Ｎ、Ｃの元素の総含有量が 0.0
05wt％未満の為その効果が十分に発現されず、引張強
さ、耐摩耗性、導電率とも実施例１のNo.1,3とそれぞれ
殆ど変わらなかった。No.23 〜25はＢ、Ｎ、Ｃの元素の
総含有量が 0.1wt％を超えた為冷間加工で欠陥が発生し
た。
【００１９】請求項１又は２記載の発明において、Ｓ
ｉ、Ｐ、Ｍｇ、Ｃｏ、Ａｇ、Ｎｉ、Ｂｅ、Ａｌ、Ｓｎ、
Ｚｎ、Ｔｉ、Ｚｒ等の元素を微量含有させると、強度、
導電率、加工性、耐食性等を改善することができる。
ｉ、Ｐ、Ｍｇ、Ｃｏ、Ａｇ、Ｎｉ、Ｂｅ、Ａｌ、Ｓｎ、
Ｚｎ、Ｔｉ、Ｚｒ等の元素を微量含有させると、強度、
導電率、加工性、耐食性等を改善することができる。
【００２０】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の銅合金ト
ロリー線は、Ｃｒの析出物が長手方向に繊維状に引き延
ばされて分散したものなので強度及び耐摩耗性に優れ
る。又Ｃｒは析出するので導電性にも優れる。更にＢ、
Ｎ、Ｃのうちの少なくとも１元素を適量含有させると前
記Ｃｒ析出物がより均一に分散するようになり特性がよ
り向上する。依って、鉄道高速化に十分対応でき、工業
上顕著な効果を奏する。
ロリー線は、Ｃｒの析出物が長手方向に繊維状に引き延
ばされて分散したものなので強度及び耐摩耗性に優れ
る。又Ｃｒは析出するので導電性にも優れる。更にＢ、
Ｎ、Ｃのうちの少なくとも１元素を適量含有させると前
記Ｃｒ析出物がより均一に分散するようになり特性がよ
り向上する。依って、鉄道高速化に十分対応でき、工業
上顕著な効果を奏する。
【図１】本発明のトロリー線の態様を示す横断面図であ
る。
る。
Claims (2)
- 【請求項１】 Ｃｒを10〜30wt％含有し、残部Ｃｕ及び
不可避不純物からなることを特徴とする銅合金トロリー
線。 - 【請求項２】 Ｃｒを10〜30wt％、Ｂ、Ｎ、Ｃのうちの
少なくとも１元素を総計で 0.005〜 0.1wt％含有し、残
部Ｃｕ及び不可避不純物からなることを特徴とする銅合
金トロリー線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9674796A JPH09279269A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 銅合金トロリー線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9674796A JPH09279269A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 銅合金トロリー線 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09279269A true JPH09279269A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14173277
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9674796A Pending JPH09279269A (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 銅合金トロリー線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09279269A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013014904A3 (en) * | 2011-07-28 | 2013-04-04 | Yazaki Corporation | Conductor for electric wire |
-
1996
- 1996-04-18 JP JP9674796A patent/JPH09279269A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013014904A3 (en) * | 2011-07-28 | 2013-04-04 | Yazaki Corporation | Conductor for electric wire |
| CN103827329A (zh) * | 2011-07-28 | 2014-05-28 | 矢崎总业株式会社 | 电线用导体 |
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