JPH09279118A - ポリウレタン系粘着剤 - Google Patents

ポリウレタン系粘着剤

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JPH09279118A
JPH09279118A JP8151580A JP15158096A JPH09279118A JP H09279118 A JPH09279118 A JP H09279118A JP 8151580 A JP8151580 A JP 8151580A JP 15158096 A JP15158096 A JP 15158096A JP H09279118 A JPH09279118 A JP H09279118A
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JP
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polyol
polyurethane
polyurethane resin
tacky
adhesive
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JP8151580A
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Inventor
Koichiro Nakamura
康一郎 中村
Shohei Tsunoda
正平 角田
Shin Konishi
伸 小西
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、耐寒性に優れたテープ、ラベル、シ
ート、両面粘着テープ等の各種粘着性加工品用のポリウ
レタン系粘着剤を提供する。 【解決手段】 特定の部分化学構造を有するポリオール
と有機ジイソシアネートから成るポリウレタン樹脂であ
り、該ポリウレタン樹脂がポリイソシアネート硬化剤で
架橋されることを特徴とするポリウレタン系粘着剤であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着性のテープ、
ラベル、シート或いは両面粘着テープ等の各種粘着性加
工品に使用される粘着剤で、特に粘着物性の耐熱性、耐
寒性に優れたポリウレタン系粘着剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂は、柔軟性、加工性等
に優れているが、一般に凝集力が強いため、温度変化に
伴う粘着物性の低下、或いは長期保存下での粘着物性が
不安定等、粘着物性に問題があった。そのため、粘着性
のテープ、ラベル、シート或いは両面粘着テープ等の粘
着層への展開が困難であった。このような欠点を解消す
るために、例えばポリオールの水酸基に対し少量のポリ
イソシアネートを配合し、低分子量の重合体を形成させ
ることが知られているが、この方法で粘着力を発現させ
たものには、湿度の影響で粘着特性がバラツキやすい問
題点、架橋密度が低いため高温時に樹脂の機械物性が低
下し、被着体から剥がれやすいなど安定した性能を得る
ことが困難であった。また、これらを改善するため、イ
ソシアネート化合物により硬化させ耐熱性を高めたりし
ているが、粘着物性が低下する問題がある。この点を改
良するため、イソシアネートと水酸基との反応前に水と
の接触を行って尿素結合を積極的に生成されることも知
られているが、この方法では必要以上に尿素結合が生成
する結果となり、粘着物性のバランスが取れず、特に初
期粘着が低下する傾向を示す。
【0003】一般にポリウレタン系粘着剤には、粘着付
与剤として、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノ
ール樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、ロジン、水
添ロジン等の−CH2OH,−OH,−COOH基等の
極性基を有するものが用いられているが、この様な粘着
付与樹脂を用いた場合は分子中の極性基がイソシアネー
ト基と反応し、特にアルキルフェノール樹脂、テルペン
フェノール樹脂等のフェノール系樹脂を用いた場合は、
分子中のフェノールがイソシアネートと結合してフェノ
ール型ブロックイソシアネートを形成し、その後徐々に
イソシアネートへの解離が起こるため、粘着剤層の構造
及び物性に変化をもたらし、経時で粘着剤層の性能を低
下させるという欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠陥
を解決することにある。即ち、粘着力が長期間保持し、
かつ粘着物性の耐熱性、耐寒性に優れたポリウレタン系
粘着剤の開発を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これら問
題点を解決することを目的として鋭意検討を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、化1
で示される部分化学構造を有するポリオールと有機ジイ
ソシアネートから成るポリウレタン系粘着剤でる。更
に、該ポリウレタン樹脂がポリイソシアネートで架橋す
ることを特徴とするポリウレタン系粘着剤であり、ま
た、該ポリオールが、化1で示される構造を含むジオー
ルと2塩基酸から成るポリエステルポリオールよりなる
ことを特徴とする前記第1項に記載のポリウレタン系粘
着剤である。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明のポリウレタン系粘
着剤において、ポリウレタン樹脂に使用されるポリオー
ル原料について説明する。本発明に使用される化1で示
す特定構造を有するポリオール原料としては、ジオール
として例えば、1,2−プロパンジオール、1,2−ブ
タンジオ−ル、1,3−ブタンジオール、2−メチル−
1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオ−ル、2,2´−ジメチル−1,
3−プロパンジオール、2−メチル−1,5−ヘプタン
ジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等
を、ジカルボン酸としては、3−メチル−1,4アジピ
ン酸、フェニルコハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、
アリルマロン酸等を、その他として δ−バレロラクト
ン等を例示することができる。ポリオールとして例え
ば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリラクトンポリオ
ール等が挙げられる。
【0007】ポリエステルポリオールとしては例えば、
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダ
イマー酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロ
テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等のジカルボ
ン酸、これらの酸エステル又は、酸無水物とエチレング
リコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プ
ロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、
1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサメチレン
グリコール、3−メチル−1,5−ペンタングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタングリコ
ール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオー
ル、クオドロールあるいはビスフェノールAのエチレン
オキサイド、又はプロピレンオキサイド付加物等のグリ
コール、あるいはヘキサメチレンジアミン、キシレンジ
アミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン、
イソプロパノールトリアミン等のジアミン、トリアミン
又はアミノアルコール等単独、又はこれらの混合物との
脱水縮合反応で得られるポリエステルポリオール、ポリ
エステルアミドポリオールが挙げられる。更に、ε−カ
プロラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン、δ−
バレロラクトン、アルキル置換δ−バレロラクトン等の
環状エステル(ラクトン)モノマーの開環重合により得
られるラクトン系ポリエステルポリオール等のポリエス
テルポリオールが挙げられる。ポリエーテルポリオール
としては例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、テトラヒドロフラン等を開環重合させたポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール、及びこれらを共重合
させたコポリエステル等が挙げられる。ポリカーボネー
トポリオールとしては例えば、一般的には多価アルコー
ルとジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等との
脱アルコール反応等で得られ、多価アルコールとしては
エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−
オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等
の単独又はこれらの複数使用からなるポリカーボネート
ポリオールが挙げられる。
【0008】本発明は必要に応じて他のポリエステルポ
リオール、ポリエステルアミド、ポリエーテルポリオー
ルを併用してもよい。併用するポリオールの量は本発明
の特徴である粘着物性の耐熱性、耐寒性及び、長期保存
性等の性質を保持する範囲に限られ、そのポリオールの
性質によって相違はあるがその量は、全ポリオールの約
50モル%以下、好ましくは30モル%以下である。
【0009】通常、接着剤分野のバインダーのポリオー
ルの原料として用いられるポリブチレンアジペート、ポ
リヘキサンアジペート、ポリカプロラクトンポリオール
等のポリエステルポリオールは、融点が常温以上であ
り、それらを用いたポリウレタン樹脂は化学構造によっ
て差はあるが、いずれも原料のポリエステルポリオール
に起因する結晶性を有する。これらのポリウレタン樹脂
を粘着剤として用いた場合、結晶性が強く低温環境下に
放置した場合の結晶収縮によって粘着物性が低下し被着
体からの剥離や高温時には結晶性融解によって粘着物性
が低下する等のトラブルが発生することがある。しかし
ながら、本発明のポリウレタン樹脂を構成成分とする粘
着剤組成物は、化1で示される特定構造を含むジオール
とジカルボン酸からなるポリエステルポリオールを採用
することにより、ほとんど結晶性を示さず、粘着物性の
耐熱性、耐寒性に優れたものとなる。また、長期保存後
の粘着物性の安定性に優れた粘着剤が得られ、更に、溶
剤に対する溶解性がよく、溶液は低粘度であり使用する
溶剤量の削減が可能となり、乾燥工程の時間短縮等の合
理化が可能となった。
【0010】非結晶性のポリウレタン樹脂は、これまで
もジエチレンアジペート系、ポリプロピレンアジペート
系等のポリウレタン樹脂があるが、これらは、いずれも
耐熱性が悪いため、温度変化を伴う環境、特に高温時に
粘着物性が低下するため、粘着剤としては、ほとんど使
用に耐えない。
【0011】本発明で用いられるポリオールは、数平均
分子量500〜5000のものが好ましい。数平均分子
量が500未満ではウレタン基濃度が大きくなり、本発
明の効果の一つである溶剤への溶解性が低下し好ましく
ない。また、数平均分子量が5000を越えると、逆に
ウレタン基濃度が低下しポリウレタン樹脂の強靭性、耐
熱性が低下し好ましくない。
【0012】また、本発明は必要に応じて鎖延長剤を用
いることもできる。鎖延長剤は一般的に分子量300以
下の分子内に2個以上の活性水素基を有する化合物であ
る。具体的には、エチレングリコール、1,3−プロピ
レングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,
4−ブチレングリコール、1,5−ペンタングリコー
ル、1,6−ヘキサメチレングリコール、3−メチル−
1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,8−オクタングリコール、1,9−ノナンジオ
ール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−1,4
−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、
ダイマー酸ジオール、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、ヘキサントリオール、クオドロールあるいはビス
フェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキ
サイド付加物等のグリコール、あるいはヘキサメチレン
ジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジアミン、メ
チレンビス(オルソクロロアニリン)、モノエタノール
アミン等のジアミン又はアミノアルコール等が挙げら
れ、他に水、尿素も用いることができる。また、上記の
化合物は単独または混合物として用いることもできる。
【0013】鎖延長剤の配合モル数の合計は、ポリオー
ルのモル数の合計以下、より好ましくはポリオールのモ
ル数の合計の1/2以下が好ましい。鎖延長剤の配合モ
ル数の合計が、ポリオールのモル数を超えた場合、凝集
力の強いウレタン結合量が増し、強靱なポリウレタン樹
脂は得られるが、粘着物性は低下する。
【0014】本発明に用いられる有機ジイソシアネート
としては、一般にポリウレタン樹脂の製造に使用できる
もの全て使用可能であり、具体的には、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネ−
ト、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネート、あるいはテトラメチレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、リジンジイソ
シアネート等の脂肪族ジイソシアネート、また、あるい
はイソホロンジイソシアネート、水添化トリレンジイソ
シアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート
等の脂環族ジイソシアネートさらにこれらの混合物等が
挙げられる。また、これらの有機ジイソシアネートの一
部をウレタン化、ウレトジオン化、カルボジイミド化等
した変性イソシアネートも使用可能ある。
【0015】本発明のポリウレタン系粘着剤に用いられ
るポリウレタン樹脂の分子量は、5000以上である。
5000未満では、ポリイソシアネート硬化剤を併用し
ない場合は分子量が小さすぎるため、フィルム形成性能
が悪くなる。一般に粘着剤に用いられるポリウレタン樹
脂は、高分子量にするとポリウレタン樹脂溶液の溶液粘
度が高くなりハンドリング性が悪くなる。ポリウレタン
樹脂の耐久性、耐熱性向上のためには、高分子量が望ま
しく、ハンドリング性とは、相反することが一般的であ
る。しかし、本発明のポリウレタン樹脂は、溶剤への溶
解性が良好かつ、低粘度のため高分子量、低粘度溶液を
供することが可能である。活性水素化合物とイソシアネ
ート化合物のNCO/OHモル比は0.5/1.00〜
1.15/1.00が好ましい。
【0016】本発明によるポリウレタン樹脂の製造は、
例えば、溶融状態で反応させるバルク重合(固形反応)
法、溶液重合法等を用いることができる。溶液重合法に
て用いる溶剤は具体的には、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶
剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、セロ
ソルブ、カルビトール等のグリコールエーテル系、セロ
ソルブアセテート等の酢酸グリコールエーテル系、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド系
溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、
メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール系溶剤等、更にこれらの混合溶剤が挙げられる。
【0017】本発明によるポリウレタン樹脂を製造する
際に、必要に応じて触媒および添加剤を用いることがで
きる。触媒としては例えば、トリエチルアミン、トリエ
チレンジアミン等の含窒素化合物、ジブチル錫ジラウレ
ート、オクチル酸錫、ステアリン酸錫等の有機金属化合
物等が挙げられる。安定剤としては、例えば置換ベンゾ
トリアゾール類の紫外線吸収剤、フェノール誘導体等の
酸化防止剤、および加水分解防止剤などを加えることが
できる。
【0018】上記のポリウレタン樹脂にポリイソシアネ
ート硬化剤を併用すると更に耐熱性、耐久性の優れた粘
着剤を得ることができる。硬化剤として用いられるポリ
イソシアネートとしては、有機ジイソシアネート化合物
及びその重合体や、2官能以上のポリオール等と前記の
有機ジイソシアネート化合物及びその重合体との反応で
得られるイソシアネート基を有するポリイソシアネート
が適当であり、ポリメリックポリイソシアネート、イソ
シアネートのポリオールアダクト、イソシアヌレート、
カルボジイミド変性体が挙げられる。例えば、日本ポリ
ウレタン工業製のコロネートL、コロネート3041、
コロネート2030、コロネート2031、コロネート
HL、コロネートHX、ミリオネートMTL、ミリオネ
ートMR等が挙げられる。その量は本発明のポリウレタ
ン樹脂100重量部に対して、5〜40重量部の範囲が
好ましい。
【0019】本発明の粘着剤におけるポリウレタン樹脂
には、上記成分以外に他樹脂を用いることができる。例
えばアルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹
脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、ロジン、水添ロジ
ンなどの−CH2OH,−OH,−COOH基等の極性
基を有するもの及び添加剤を併用することもできる。
【0020】更に本発明のポリウレタン樹脂は、磁気記
録媒体のバインダー、フィルムラミネート用バインダ
ー、インキバインダー、プラスチック等の表面処理剤、
その他の接着剤、コーティング剤としても使用できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく述べ
るが、本発明は実施例のみに限定して解釈されるもので
はない。以下の実施例、比較例中の部、%は特に断りの
ない限りそれぞれ重量部、重量%を示す。
【0022】〔ポリオールの合成〕 合成例A〜H ジオールとジカルボン酸とから、公知の脱水重縮合反応
により、ポリエステルポリオールを得た。得られたポリ
オールの1分子当たりの平均水酸基数は2.0水酸基価
は22〜225、数平均分子量500〜5000であっ
た。これらをまとめて表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】 表中の記号の説明 1,4−BG:1,4−ブタンジオ−ル DEG :ジエチレングリコール MPD :3−メチル−1,5−ペンタンジオール NPG :ネオペンチルグリコール DMH :2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール AA :アジピン酸 TPA :テレフタル酸 MDI :4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート TDI :2,4−トリレンジイソシアネート IPDI :イソホロンジイソシアネート
【0025】〔ポリウレタン樹脂の製造〕 実施例1〜4及び比較例1 温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応容器に、表1に示
すポリオールに対してMEKを固形分が70%になるよ
うに調製し、ウレタン化触媒としてジブチル錫ジラウレ
ートを固形分に対して0.02%加え、40℃で混合し
た後、次いで、有機ジイソシアネートを加え、80℃に
て反応させた。反応により発熱がおこり内温が約80℃
となり、粘度も時間とともに上昇した。適時MEKを加
え希釈しながら80℃に保って7時間反応させ、均一透
明な液体を得た。最終的な固形分は40%とした。これ
らのポリウレタン樹脂溶液の特性値をまとめて表2に示
す。なお、表中のOH/NCOはポリオールの水酸基と
ジイソシアネートのイソシアネート基のモル比を示す。
樹脂の分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーにて、ポリスチレン検量線を用いて求めた。このよう
にして得られたポリウレタン樹脂粘着剤をPETフィル
ム(厚み0.1mm)上にナイフコータを用い乾燥膜厚1
00μとなるように塗布、60℃×30分間+120℃
×60分間硬化乾燥させたのち、塗膜表面上を離型紙で
覆い粘着物性評価の試料とした。
【0026】実施例5〜9、比較例2〜3 実施例1〜4、比較例1と同様な方法でポリウレタン樹
脂溶液を得た。これらのポリウレタン樹脂系粘着剤10
0部に対してポリイソシアネート硬化剤としてコロネー
トLを10部(各々固形分換算)加え、PETフィルム
(厚み0.1mm)上にナイフコータを用い乾燥膜厚10
0μとなるように塗布、60℃×30分間+120℃×
60分間硬化乾燥させたのち、塗膜表面上を離型紙で覆
い粘着物性評価の試料とした。
【0027】比較例4 前記比較例1のポリウレタン樹脂系粘着剤70部にテル
ペン系粘着剤を30部配合し、さらにポリイソシアネー
ト硬化剤としてコロネートLを10部(各々固形分換
算)を加え、PETフィルム(厚み0.1mm)上にナイ
フコータを用い乾燥膜厚100μとなるように塗布、6
0℃×30分間+120℃×60分間硬化乾燥させたの
ち、塗膜表面上を離型紙で覆い粘着物性評価の試料とし
た。
【0028】これらのポリウレタン樹脂粘着剤の諸性質
を下記のようにして評価した。評価結果を表2〜4に示
す。 (1)粘着力の長期保存性 上記の粘着物性評価試料を−10℃、25℃×95%R
H、50℃×95%RHの各条件下で3週間、3か月間
保存後室温に戻し離型紙を剥がし、塗膜表面の粘着力を
プロブタック試験機で評価した。評価規準 ◎:減少率 5%以下、 ○:減少率 5〜10%、 △:減少率 10〜20%、 ×:減少率 20%以上、 (2)粘着力の耐寒性、耐熱性 上記の粘着物性評価試料の離型紙を剥がし、直径20cm
の塩ビパイプの側面に貼り付け、−10℃、50℃の条
件下で3か月間保存後の外観評価した。評価規準 ○:外観に変化なし。△:一部に剥がれが生じた。×:
完全に剥がれた。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】表2〜4の結果から明らかなように、本発
明で規定する部分化学構造を有する実施例1〜9のポリ
ウレタン系粘着剤組成物は、粘着力が長期間保持し、か
つ耐寒性、耐熱性に優れるばかりか、溶剤に対する溶解
性に優れるため低粘度を示し、優れた作業性を有する。
それに対し、本発明の範囲を外れる比較例1〜4のポリ
ウレタン系粘着剤組成物は、上記した物性の大部分、あ
るいはいずれかに著しく劣っており、粘着性も劣って
る。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリウレタン樹脂を粘着性のテ
ープ、ラベル、シート或いは両面粘着テープ等の各種の
粘着性加工品の粘着剤として使用することにより、耐熱
性、耐寒性及び保存性等に優れた性能を有し、かつ樹脂
溶液が低粘度であるのでハンドリング性に優れる。ま
た、高固形分化が可能となり、乾燥時間の短縮による作
業工程の合理化、乾燥時に排出される溶剤量の削減によ
る安全衛生面にも優れたバランスの良い特性を有してい
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)で示される部分化学
    構造を有するポリオールと有機ジイソシアネートから成
    るポリウレタン樹脂であることを特徴とする、ポリウレ
    タン系粘着剤。 【化1】 (式中、R1 は、炭素数1〜10のアルキル基、アリー
    ル基、アリル基、アラルキル基であり、R2 は、水素原
    子又は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アリ
    ル基、アラルキル基であり、m,nは、0〜6の整数で
    ある。)
  2. 【請求項2】 該ポリウレタン樹脂が、ポリイソシアネ
    ート硬化剤で架橋されることを特徴とする、特許請求の
    範囲第1項に記載のポリウレタン系粘着剤。
  3. 【請求項3】 該ポリオールが、化1で示される部分化
    学構造を含むジオールと2塩基酸から成るポリエステル
    ポリオールよりなることを特徴とする、特許請求の範囲
    第1項に記載のポリウレタン系粘着剤。
JP8151580A 1995-11-24 1996-05-23 ポリウレタン系粘着剤 Pending JPH09279118A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004091546A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Lintec Corp 貼着体
JP2004230749A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd ラミネートフィルムの製造方法
CN110437788A (zh) * 2019-06-24 2019-11-12 萍乡高恒材料科技有限公司 一种自排气超低剥离力聚氨酯压敏胶组合物
KR102184968B1 (ko) * 2020-07-21 2020-12-02 (주)명신기연 반응성 열용융 접착제의 제조방법 및 이에 의해 제조된 접착제

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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