JPH09278940A - 水性溶液組成物 - Google Patents

水性溶液組成物

Info

Publication number
JPH09278940A
JPH09278940A JP9396496A JP9396496A JPH09278940A JP H09278940 A JPH09278940 A JP H09278940A JP 9396496 A JP9396496 A JP 9396496A JP 9396496 A JP9396496 A JP 9396496A JP H09278940 A JPH09278940 A JP H09278940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous solution
solution composition
cellulose
acid
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9396496A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Fukutome
和広 福留
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP9396496A priority Critical patent/JPH09278940A/ja
Publication of JPH09278940A publication Critical patent/JPH09278940A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存時等の長期間の粘度安定性に優れた、塗
料、印刷インキ等に利用できる水性溶液組成物を提供す
る。 【解決手段】 無水グルコース単位1個あたりの硝酸エ
ステル基置換度が0.2以上、カルボキシアルキルエー
テル基置換度が0.05以上であるカルボキシアルキル
セルロースの硝酸エステルと、水、有機溶剤および中和
剤からなる溶液に、安定剤として下記(1)および
(2)を含有せしめる。 (1)エポキシ系化合物およびオキシ酸から選ばれる1
種以上。 (2)尿素系化合物およびチオエーテル系化合物から選
ばれる1種以上。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の水性溶液組成物は、
塗料、印刷インキ、プラスチック塗料、ペーパーコーテ
ィング、フイルム加工、感熱紙、皮革塗料、繊維加工、
磁性塗料及び導電性ペースト等に用いられる機能性コー
ティング材料として利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、ニトロセルロースやセルロースア
セテートブチレート等のセルロースエステル類が乾燥
性、耐熱性の点から塗料、プラスチック塗料、印刷イン
キ、ペーパーコーティング、繊維加工、磁性塗料及び導
電性ペースト等の機能性コーティング材料として利用さ
れている。
【0003】しかしながら、ニトロセルロースやセルロ
ースアセテートブチレート等のセルロースエステル類
は、コーティング材料等として用いる場合、多量の有機
溶剤を使用するため、揮散溶剤による大気汚染、作業環
境の悪化等を招く恐れがあり、それを防止するために回
収設備、リサイクル設備等を設置し環境保全に努めてい
るが、そのための設備投資が多額であるという問題があ
る。また、水系のセルロースアセテートブチレートにお
いては、保存経時で加水分解をおこして、増粘する等、
物性的に不安定であるという問題点があった。
【0004】一方、水性セルロース誘導体のカルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース等のセルロース誘導体は増粘剤として使用
されているが、顔料分散性、塗膜の耐水性等が非常に劣
るという問題があった。これらの問題を解決するため、
カルボキシアルキルセルロースの硝酸エステルが提案さ
れている(特開平5−39301号公報、特開平5−3
9302号公報など)。この、カルボキシアルキルセル
ロースの硝酸エステルは、水と必要最小限の有機溶剤及
び中和剤の溶液として、水系コーティング材料として用
いることにより、乾燥性、耐熱性等を向上でき、かつ使
用する有機溶剤を減らすことができるという点で、揮発
溶剤による大気汚染、作業環境、火災の危険性等を改善
したものと言える。しかしながら、このカルボキシアル
キルセルロースの硝酸エステルと水、有機溶剤、中和剤
からなる溶液は保存中に粘度が大幅に低下するという実
用上の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カルボキシ
アルキルセルロースの硝酸エステルと水、有機溶剤、中
和剤からなる溶液の粘度等の経時的な安定性が改良され
た水性溶液組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究の結果、本発明をなすに至っ
た。即ち、本発明は、無水グルコース単位1個あたりの
硝酸エステル基置換度が0.2以上、カルボキシアルキ
ルエーテル基置換度が0.05以上であるカルボキシア
ルキルセルロースの硝酸エステルと、水、有機溶剤およ
び中和剤からなる溶液に対し、安定剤として下記(1)
および(2)を含有することを特徴とする水性溶液組成
物に関するものである。 (1)エポキシ系化合物およびオキシ酸から選ばれる1
種以上。 (2)尿素系化合物およびチオエーテル系化合物から選
ばれる1種以上。
【0007】本発明の組成物は、流通、保存時等の長期
間の経時において粘度が安定であるという優れた効果を
発揮する。本発明に使用するカルボキシアルキルセルロ
ースの硝酸エステルとは、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシエチルセルロース等のカルボキシアルキ
ルセルロース類を公知の硝酸エステル化用混酸、例え
ば、硫酸/硝酸と水からなる硝酸エステル化用混酸で処
理を行い、無水グルコース単位1個あたりの硝酸エステ
ル基置換度が0.2以上、カルボキシアルキルエーテル
基置換度が0.05以上であるものであり、詳しくは、
特開平5−39301号公報、特開平5−39302号
公報に開示された水性セルロース誘導体を言う。硝酸エ
ステル基置換度が0.2未満では、顔料分散性が不十分
になり、カルボキシアルキルエーテル基置換度が0.0
5未満では、水への溶解性が不十分になり、使用する有
機溶剤が多量必要となる。
【0008】好ましくは、硝酸エステル基置換度は、
0.5以上2.5以下であり、カルボキシアルキルエー
テル基置換度は、0.3以上2.0以下である。更に好
ましくは、硝酸エステル基置換度は、0.8以上2.1
以下であり、カルボキシアルキルエーテル基置換度は、
0.5以上1.6以下である。本発明に用いるカルボキ
シルアルキルセルロースの硝酸エステルは、中和剤によ
って、含まれるカルボキシル基が中和されているもので
ある。中和されているとは、カルボキシル基の水素イオ
ンの全部または一部が、中和剤、例えば、アルカリ金属
イオン、アンモニウムイオンまたは一塩基性有機アミン
からなるイオンの一種または二種以上の組み合わせで置
換され塩となっていることを言う。
【0009】カルボキシアルキルセルロースの硝酸エス
テル中に含まれるカルボキシル基の中和に使用する中和
剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム、アンモニア、エチルアミン、トリ
エチルアミン等が挙げられる。本発明に使用する有機溶
剤としては、アルコール類、多価アルコール類、多価ア
ルコールの誘導体類、ケトン類、エステル類、エーテル
類、カーボネート類等の1種または2種以上の組み合わ
せからなる溶剤を使用することができる。
【0010】アルコール類としては、メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ペン
タノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−
オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノー
ル、n−ウンデカノールまたは、これらの異性体、シク
ロペンタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
好ましくは、アルキル炭素数が1〜6個を有するアルコ
ール類である。
【0011】多価アルコール類としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,7
−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,
9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、グリ
セリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0012】多価アルコールの誘導体類としては、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピ
ルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸セ
ロソルブ等、または有機合成化学協会編の溶剤ポケット
ブツク(p479〜p574;1990年9月20日、
オーム社発行)に記載された多価アルコールとその誘導
体類が挙げられる。
【0013】ケトン類としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジイソプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロ
ヘキサノン等が挙げられる。エステル類としては、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エ
ステル、酪酸エステル、コハク酸ジイソプロピル、グル
タル酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート、及び、ε−
カプロラクトン、ε−カプロラクタム等の環状エステル
類が挙げられる。
【0014】エーテル類としては、ジエチルエーテル、
イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン
等が挙げられる。カーボネート類としては、ジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカー
ボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。
【0015】本発明に使用する安定剤としては、(1)
エポキシ系化合物およびオキシ酸から選ばれる1種以
上、および、(2)尿素系化合物およびチオエーテル系
化合物から選ばれる1種以上である。エポキシ系化合物
としては、化学構造中にエポキシ基を1個以上もった化
合物であり、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂、環式
脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル系樹脂、グリ
シジルアミン系樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げら
れる。
【0016】グリシジルエーテル系エポキシ樹脂として
は、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。環式脂肪族エポキシ樹脂と
しては、3.4エポキシシクロヘキシルメチルカルボキ
シレート、3.4エポキシ−6メチルシクロヘキシルメ
チルカルボキシレート等が挙げられる。
【0017】グリシジルエステル系樹脂としては、フタ
ル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグ
リシジルエステル等が挙げられる。グリシジルアミン系
樹脂としては、ジクリシジルアニリン、トリグリシジル
−メタアミノフェノール等が挙げられる。複素環式エポ
キシ樹脂としては、トリグリシジルイソシアヌレート等
が挙げられる。
【0018】オキシ酸としては、グリコール酸、乳酸、
リンゴ酸、酒酸、クエン酸等が挙げられる。尿素系化合
物としては、尿素、チオ尿素、二酸化チオ尿素、ジエチ
レンジフェニル尿素、メチルジフェニル尿素等が挙げら
れる。チオエーテル系化合物としては、ジ−トリデシル
−チオ−ジプロピオネート等が挙げられる。
【0019】本発明における安定剤の添加量は、カルボ
キシアルキルセルロースの硝酸エステルに対して0.1
重量%以上、30重量%以下である。0.1重量%未満
であると組成物の経時変化が大きくなり、30重量%を
越えると組成物の乾燥性、耐熱性が発現しにくくなる傾
向がある。好ましくは、1重量%以上10重量%以下で
ある。
【0020】本発明の水性溶液組成物において、組成物
中に他の水溶性の樹脂を含むことができる。水溶性の樹
脂としては、水性の塗料、インキ、水性バインダー等に
使用されるものであり、例えば、マレイン酸−スチレン
コポリマー、マレイン酸−アクリル酸エステル系コポリ
マー、マレイン酸−メタクリル酸エステル系コポリマ
ー、アクリル酸−スチレン系コポリマー、アクリル酸−
アクリル酸エステル系コポリマー、アクリル酸−メタク
リル酸エステル系コポリマー、ポリウレタン樹脂、ポリ
アミド樹脂、シエラック、カゼイン、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アルキド樹脂
または、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセル
ロースエーテル類の1種または2種以上の組み合わせが
例として挙げられる。
【0021】本発明の水性塗料組成物において、使用の
目的に応じて顔料及びまたは染料を含むことができる。
顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラッ
ク、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
ウォッチャンレッド、キナクリドンイエロー等の着色顔
料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー等の体質顔
料、磁性酸化鉄、チタン酸バリウム、金、銀等の機能性
顔料等の1種または2種以上の組み合わせが使用でき
る。染料としては、メチレンブルー、マラカイトグリー
ン、ローダミン、アリザリン等公知のものが使用でき
る。
【0022】その他、必要に応じて、分散剤、増粘剤、
消泡剤、レベリング剤、凍結防止剤等の塗料業界で慣用
されている種々の塗料用添加剤を慣用量で添加すること
ができる。本発明の水性溶液組成物の調製方法の一例を
述べる。カルボキシアルキルセルロースの硝酸エステル
を撹拌機付きの密閉容器に計量し、水を規定量添加す
る。次いで、有機溶剤を規定量添加し、撹拌を行い系を
均一にする。次に中和剤を添加して撹拌を行い加温しつ
つ完全に溶解させ、更に、安定剤を所定量添加して目的
の水性溶液組成物を調製する。必要に応じて、顔料、添
加剤を配合する。
【0023】本発明の水性溶液組成物は、塗料、印刷イ
ンキ、プラスチック用塗料、ペーパーコーティング、フ
イルム加工用塗料、感熱紙、皮革塗料、繊維加工、磁性
塗料及び導電性ペースト等のコーティング樹脂及びその
添加剤として用いることができる。このように水性樹脂
として要求される用途に広く適用できるので、以上に例
示した用途だけに限定されるものではない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明を更
に詳細に説明する。なお、評価方法は下記の通りであ
る。 <粘度測定>上記調製法にて作製した水性溶液組成物
を、B型粘度計(東京計器製)を用いて測定温度25℃
にて粘度を測定した。
【0025】
【製造例1】カルボキシメチルセルロース(カルボキシ
メチルエーテル基置換度=0.7)100gと、硫酸/
硝酸/水=64.7/24.4/10.9重量%からな
る混酸3リットルとを5リットルの反応容器中に入れ、
5℃で1時間撹拌しながら硝化反応を行う。生成物を遠
心分離機で除酸し、直ちに多量の水で洗浄し、110g
のカルボキシメチルセルロース硝酸エステルを得た。
【0026】得られたカルボキシメチルセルロース硝酸
エステルは、カルボキシル基置換度が0.7、硝酸エス
テル基置換度が窒素含有量より求めて、1.8であつ
た。得られたカルボキシメチルセルロース硝酸エステル
15gと、イオン交換水54.6gと、有機溶剤として
n−ブチルセロソルブ25.5gとをセパラブルフラス
コ中に入れ、撹拌を行った。次に、中和剤としてトリエ
チルアミン3.4gを添加し、更に、31%過酸化水素
水1.5gを添加し、80℃で加温、撹拌しながら完全
に溶解させ、固形分15重量%の水性溶液を得た。
【0027】
【製造例2】カルボキシメチルセルロース(カルボキシ
メチルエーテル基置換度=0.5)100gと、硫酸/
硝酸/水=62.6/25.0/12.4重量%からな
る混酸3リットルとを5リットルの反応容器中に入れ、
5℃で1時間撹拌しながら硝化反応を行う。生成物を遠
心分離機で除酸し、直ちに多量の水で洗浄し、130g
のカルボキシメチルセルロース硝酸エステルを得た。
【0028】得られたカルボキシメチルセルロース硝酸
エステルは、カルボキシル基置換度が0.5、硝酸エス
テル基置換度が窒素含有量より求めて2.0であつた。
得られたカルボキシメチルセルロース硝酸エステル15
gと、イオン交換水57.2gと、有機溶剤としてn−
ブチルセロソルブ25.5gとをセパラブルフラスコ中
に入れ、撹拌を行った。次に、中和剤として28%アン
モニア水2.3gを添加し、更に、31%過酸化水素水
1.5gを添加し、80℃で加温、撹拌しながら完全に
溶解させ、固形分15重量%の水性溶液を得た。
【0029】
【実施例1】製造例1で得た水性溶液100重量部に、
安定剤として脂環式エポキシ樹脂(商品名:エポリード
EM150M、ダイセル工業株式会社製)を1gとチオ
エーテル系化合物(商品名:アデカスタブAO−503
A、旭電化工業株式会社製)0.5gを添加して水性溶
液組成物を得た。得られた組成物の粘度は、210mP
a・secであり、流動性は良好であった。40℃で3
0日間放置後の粘度は200mPa・secでわずかな
変化でとどまった。また、着色の変化も認められなかっ
た。
【0030】
【実施例2】製造例1で得た水性溶液100重量部に、
安定剤として脂環式エポキシ樹脂(商品名:エポリード
EM150M、ダイセル工業株式会社製)を1gと二酸
化チオ尿素0.5gを添加して水性溶液組成物を得た。
得られた組成物の粘度は、205mPa・secであ
り、流動性は良好であった。40℃で30日間放置後の
粘度は185mPa・secとわずかな変化でとどまっ
た。
【0031】
【実施例3】製造例1で得た水性溶液100重量部に、
安定剤として脂環式エポキシ樹脂(商品名:エポリード
EM150M、ダイセル工業株式会社製)を1gと二酸
化チオ尿素0.5g、乳酸0.2gを添加して水性溶液
組成物を得た。得られた組成物の粘度は、245mPa
・secであり、流動性は良好であった。40℃で30
日間放置後の粘度は245mPa・secと変化がな
く、経時安定性は良好であった。また、着色の変化も認
められなかった。
【0032】
【実施例4】製造例2で得た水性溶液100重量部に、
安定剤として脂環式エポキシ樹脂(商品名:エポリード
EM150M、ダイセル工業株式会社製)を1gとチオ
エーテル系化合物(商品名:アデカスタブAO−503
A、旭電化工業株式会社製)0.5gを添加して水性溶
液組成物を得た。得られた組成物の粘度は、460mP
a・secであり、流動性は良好であった。40℃で3
0日間放置後の粘度は455mPa・secとわずかな
変化でとどまった。また、着色の変化も認められなかっ
た。
【0033】
【実施例5】製造例2で得た水性溶液100重量部に、
安定剤として脂環式エポキシ樹脂(商品名:エポリード
EM150M、ダイセル工業株式会社製)を1gと二酸
化チオ尿素0.5gを添加して水性溶液組成物を得た。
得られた組成物の粘度は、510mPa・secであ
り、流動性は良好であった。40℃で30日間放置後の
粘度は470mPa・secとわずかな変化でとどまっ
た。また、着色の変化も認められなかった。
【0034】
【比較例1】製造例1で得られた水性溶液単独での経時
変化を観察した。初期の粘度は、190mPa・sec
であり、流動性は良好であった。しかし、40℃で30
日間放置後の粘度は125mPa・secと経時変化が
大きかった。
【0035】
【比較例2】製造例2で得られた水性溶液単独での経時
変化を観察した。初期の粘度は、490mPa・sec
であり、流動性は良好であった。しかし、40℃で30
日間放置後の粘度は260mPa・secと経時変化が
大きかった。
【0036】
【発明の効果】本発明の水性溶液組成物は、塗料、印刷
インキ、プラスチック塗料、ペーパーコーティング、フ
イルム加工用塗料、感熱紙、皮革塗料、繊維加工、磁性
塗料及び導電性ペースト等の機能性コーティング材料に
有用である。そして、この機能性コーティング材料は、
乾燥性、耐熱ブロッキング性等に優れ、また、水系であ
るため、有機溶剤を大幅に減らすことができ、揮散溶剤
による大気汚染、作業環境の悪化、火災の危険性などの
問題が改善される。
【0037】本発明の水性溶液組成物、あるいは、該水
性溶液組成物を含有する塗料、印刷インキ等のコーティ
ング組成物は、流通、保存時等における長期間の実用的
な経時安定性に優れた効果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C09D 5/00 PPT C09D 5/00 PPT 11/00 PTJ 11/00 PTJ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水グルコース単位1個あたりの硝酸エ
    ステル基置換度が0.2以上、カルボキシアルキルエー
    テル基置換度が0.05以上であるカルボキシアルキル
    セルロースの硝酸エステルと、水、有機溶剤および中和
    剤からなる溶液に対し、安定剤として下記(1)および
    (2)を含有することを特徴とする水性溶液組成物。 (1)エポキシ系化合物およびオキシ酸から選ばれる1
    種以上。 (2)尿素系化合物およびチオエーテル系化合物から選
    ばれる1種以上。
JP9396496A 1996-04-16 1996-04-16 水性溶液組成物 Withdrawn JPH09278940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9396496A JPH09278940A (ja) 1996-04-16 1996-04-16 水性溶液組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9396496A JPH09278940A (ja) 1996-04-16 1996-04-16 水性溶液組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09278940A true JPH09278940A (ja) 1997-10-28

Family

ID=14097101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9396496A Withdrawn JPH09278940A (ja) 1996-04-16 1996-04-16 水性溶液組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09278940A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11263923A (ja) * 1997-11-17 1999-09-28 Air Prod And Chem Inc N,n−ジアルキル尿素による表面張力の低下

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11263923A (ja) * 1997-11-17 1999-09-28 Air Prod And Chem Inc N,n−ジアルキル尿素による表面張力の低下

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3999265B2 (ja) 炭素製品を含有する非水性インク及びコーティング
CN103333319B (zh) 一种通用型色浆研磨树脂的制备方法
JP5705481B2 (ja) 水性描画材組成物
US5635552A (en) Method for dispersing pigment and water-based pigment dispersion
US20180208788A1 (en) Ink composition for liquid jet printing
JPH09278940A (ja) 水性溶液組成物
EP2053106B1 (en) Crayon
US8299143B2 (en) Crayon and process for producing the same
CN109293882A (zh) 一种水性uv环氧丙烯酸树脂及其制备方法
JP4919726B2 (ja) 水性絵具組成物
JPH0819346B2 (ja) 顔料組成物および顔料分散体
JP2001081390A (ja) 水性顔料分散体、その製造方法およびその利用
JPH09309972A (ja) 水性溶液組成物の製造方法
JPH11209647A (ja) 水性カラーチップ
JPH08151402A (ja) 水性溶液組成物
JPH06346015A (ja) 水性コーティング組成物
JP2000119559A (ja) カラーチップの製造方法
JP3319123B2 (ja) 水性顔料分散体
JP3896699B2 (ja) 水性顔料分散体の製造方法
JP2003535953A (ja) 低粘度非水性液体顔料分散体およびその使用方法
JPH0753908A (ja) 水系コーティング組成物
JPH06346016A (ja) 水系コーティング組成物
JPH10204346A (ja) ジェットプリンター用インキ組成物及びそれを用いた記録方法
JPH05117573A (ja) 水性顔料分散体
EP2174998A1 (en) Crayon

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030701