JPH09278851A - ポリアセタール共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリアセタール共重合体の製造方法

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JPH09278851A
JPH09278851A JP8637496A JP8637496A JPH09278851A JP H09278851 A JPH09278851 A JP H09278851A JP 8637496 A JP8637496 A JP 8637496A JP 8637496 A JP8637496 A JP 8637496A JP H09278851 A JPH09278851 A JP H09278851A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリオキサンを主モノマーとする共重合にお
いて、簡単な工程で、高収率で、且つ熱安定性等の品質
に優れたポリアセタール共重合体を製造する。 【解決手段】 トリオキサンを主モノマーとしてポリア
セタール共重合体を製造するにあたり、重合触媒として
特定の不揮発性プロトン酸触媒(A) を使用して、重合率
が60〜90%(対全供給モノマー)に到達するまで重合を
行った後、三フッ化ホウ素又はその配位化合物(B) を添
加して更に重合を行い、次いで触媒の失活剤を加えて失
活処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアセタール共重
合体の製造方法に関する。詳しくはトリオキサンを主モ
ノマーとして、これと共重合し得るコモノマーとの共重
合において、重合触媒として特定の不揮発性のプロトン
酸を使用して、特定の重合率まで重合を行った後、更に
三フッ化ホウ素又はその配位化合物を添加して、重合反
応を継続することにより、簡単な工程で、高収率で、且
つ熱安定性等の品質に優れたポリアセタール重合体又は
共重合体を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリアセタール共重合体の製造法
としては、トリオキサン、又はトリオキサンを主モノマ
ーとし、2つ以上の隣接炭素原子を有する環状エーテル
又は環状ホルマールをコモノマーとするカチオン共重合
が知られており、これら共重合体に用いるカチオン活性
触媒としては、ルイス酸、殊にホウ素、スズ、チタン、
リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物、例えば三弗
化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五塩化リン、五
弗化リン、五弗化ヒ素及び五弗化アンチモン、及びその
錯化合物又は塩の如き化合物、或いはプロトン酸、例え
ばパーフルオロアルキルスルホン酸、パークロル酸、又
はこれらプロトン酸のエステル、殊にパークロル酸と低
級脂肪族アルコールとのエステル、例えばパークロル酸
−3級ブチルエステル、プロトン酸の無水物、特にパー
クロル酸と低級脂肪族カルボン酸との混合無水物、例え
ばアセチルパークロラート、或いは又トリメチルオキソ
ニウムヘキサフルオルホスファート、トリフェニルメチ
ルヘキサフルオルアルゼナート、アセチルテトラフルオ
ルボラート、アセチルヘキサフルオルホスファート及び
アセチルヘキサフルオルアルゼナート等が提案されてい
る。中でも三フッ化ホウ素、或いは三フッ化ホウ素と有
機化合物、例えばエーテル類との配位化合物は、トリオ
キサンを主モノマーとする重合触媒として最も一般的で
あり、工業的にも広く用いられている。しかるに、三フ
ッ化ホウ素系化合物の如き従来より一般に使用されてい
る重合触媒では、極めて高い重合収率と、生成粗重合体
の不安定部の生成に基づく熱安定性や分子量等の品質の
両者を共に満足することは至難であった。即ち、三フッ
化ホウ素系化合物の如き従来より一般に使用されている
重合触媒では、多量に使用することにより重合速度を速
め短時間に比較的高い重合収率が得られるが、同時に分
解反応も促進して、生成粗重合体の上記品質は満足でき
るものではなく、後工程で煩雑な安定化工程を要し経済
的に好ましくない。又、触媒量を低減すれば上記品質は
向上するが、高収率を得るのに極めて長時間を要し、生
産効率上好ましくない。一方、プロトン酸は一般に重合
活性も高く、極めて少量にても重合速度が速く、速やか
に一定の重合収率に到達し、安定なポリアセタール共重
合体が生成するが、不揮発性のため重合過程で揮発する
モノマーへの作用が不充分のためか重合末期、例えば90
%以上、特に95%以上の如き重合率に到達すると重合速
度が急減し、短時間に 100%に近い重合収率を得ること
が至難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかかる現
状に鑑み、比較的短時間で極めて高い重合収率を得、し
かも不安定部の少ない高品質の粗重合体を得ることがで
き、シンプルなプロセスで熱的にも極めて安定なポリア
セタール共重合体を製造することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく重合触媒とその添加法に関し鋭意検討の結
果、触媒として特定の不揮発性プロトン酸を用いて特定
の重合率迄重合を行った後に、更に三フッ化ホウ素又は
その配位化合物の如き揮発性のカチオン活性触媒を加え
て共重合を行うことにより、重合反応後期又は末期の共
重合反応を促進させて短時間で極めて高い重合収率で、
しかも高品質の粗重合体が得られ、上記目的を達成し得
ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発
明は、トリオキサンを主モノマーとし、コモノマーとし
て少なくとも一つの炭素間結合を有する環状エーテル又
は環状ホルマールとの共重合によってポリアセタール共
重合体を製造するにあたり、重合触媒として、ヘテロポ
リ酸又はその酸性塩、イソポリ酸又はその酸性塩から選
ばれる少なくとも一種の不揮発性のプロトン酸触媒(A)
を使用して、重合率が60〜90%(対全供給モノマー)に
到達するまで重合を行った後、第2の重合触媒として、
三フッ化ホウ素又はその配位化合物(B) を添加して更に
重合を行い、次いで触媒の失活剤を加えて失活処理する
ことを特徴とするポリアセタール共重合体の製造方法で
ある。
【0005】即ち本発明の特徴は、前記特定の(A) 、
(B) 2種類の重合触媒を使い分けて夫々別に添加するも
のであり、初期(重合率60〜90%まで)の重合反応を特
定のプロトン酸触媒(A) を使用して行うことにより、こ
れらの触媒(A) に特有の極めて高い重合活性により極め
て少量にて、短時間に一定の重合率に到達させ、その間
の分解反応等の好ましくない副反応を抑制することが出
来、次いで特定の重合触媒(B) を添加して重合反応を継
続することにより、重合後期、又は末期の重合速度の急
減するのを補うことにより、重合過程全期を通じて、重
合速度のバランスをはかることにより、短時間で 100%
に近い重合収率に到達し、しかもかかる方法によれば後
段で添加する触媒(B) の量も極めて少量で足りるため、
特に分解反応が相対的に優勢となる重合後期又は末期の
分解を僅少に留めることが出来、重合反応全体として、
短時間に 100%に近い高重合収率を得、しかも分子量が
高く、不安定部の少ない品質良好な粗重合体を得るの
で、モノマーの洗浄回収の必要もなく又安定化等のため
の煩雑な後工程を要することなく、後処理工程を極めて
簡略化することが出来、経済的に高品質の重合体を得る
ことが出来る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明につき詳しく説明す
る。先ず本発明において、重合反応の当初に添加し、使
用する不揮発性のプロトン酸触媒(A) は、ヘテロポリ酸
又はその酸性塩、イソポリ酸又はその酸性塩から選ばれ
た少なくとも一種以上である。重合触媒(A) のヘテロポ
リ酸とは、異種の酸素酸が脱水縮合して生成するポリ酸
の総称であり、中心に特定の異種元素が存在し、酸素原
子を共有して縮合酸基が縮合してできる単核又は複核の
錯イオンを有している。このような異核縮合酸は一般に
は前記一般式(1) で表すことができる。
【0007】
【化2】
【0008】本発明の重合触媒(A) として特に有効なヘ
テロポリ酸は、上記の組成式中の中心元素(M) が、P 及
びSiより選ばれた少なくとも一種の元素から構成され、
また、配位元素(M')がW 、Mo、V より選ばれた少なくと
も一種の元素(特に好ましくはW,Mo) から構成される場
合である。更に(1) 式におけるHxが各種金属などに一部
置き変わった形の酸性塩も本発明の触媒(A) として用い
ることができる。これらヘテロポリ酸の具体例として
は、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、リンモリ
ブドタングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモ
リブドタングストバナジン酸、リンタングストバナジン
酸、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイモリ
ブドタングステン酸、ケイモリブドタングステントバナ
ジン酸などである。中でも好ましいのは、ケイモリブデ
ン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタ
ングステン酸等である。又、ヘテロポリ酸は、一般にα
0 型、βII型、βIV型が知られているが、重合活性の点
でα0 型、βIV型が好ましく、特に好ましくはα0 型で
ある。
【0009】また重合触媒(A) のイソポリ酸は、別名イ
ソ多重酸、同核縮合酸、同種多重酸とも称し、下記一般
式(2) 又は(3) で表される単一種類の金属を有する無機
酸素酸の縮合体から成る高分子量の無機酸素酸である。 xMI 2O・pMV 2O5・yH2O (2) xMI 2O・pMVIO3・yH2O (3) 〔但し、 MI は水素、 MV は周期律表V族のV ,Nb又は
Ta、 MVIは周期律表VI族のCr,Mo,W 又はU 、p は1以
上の整数、xは1以上の整数、y は0〜50の数を示
す。〕 イソポリ酸は、上記(2) 、(3) 式に対応するイソポリ酸
塩、例えばイソポリモリブデン酸塩、イソポリタングス
テン酸塩、イソポリバナジウム酸塩などの塩溶液をイオ
ン交換樹脂で処理する方法や濃縮した溶液に鉱酸を加え
てエーテル抽出する方法など、各種の方法により調製さ
れるプロトン酸である。更に、これらの酸のプロトン
( MI ; 水素)が各種金属などに一部置き換わった形の
酸性塩も本発明の触媒に用いることができる。特に(3)
式のイソポリ酸又はその酸性塩が好ましい。これらイソ
ポリ酸の具体例としては、例えばパラタングステン酸、
メタタングステン酸等の如きイソポリタングステン酸、
パラモリブデン酸、メタモリブデン酸等の如きイソポリ
モリブデン酸、イソポリバナジウム酸等が挙げられる。
中でもイソポリタングステン酸が好ましい。
【0010】上記のプロトン酸触媒(A) は、重合に悪影
響のない溶剤で希釈してモノマーに添加し、使用するの
が反応を均一に行う上で望ましく、希釈剤としては、上
記プロトン酸触媒(A) が可溶の不活性有機溶媒、例えば
エーテル類(例えばn−ブチルエーテルなど)を使用す
ることができるが、これに限定されるものではなく、後
述の如く分子量調節のため連鎖移動剤として用いる線状
アセタール(例えばメチラールなど)、アルコール(例
えばメタノールなど)も希釈剤として用いることが出来
る、これらの希釈剤はその使用量がモノマーに対し極め
て僅少で足るため大して支障なく使用することが出来
る。又、後述の如くコモノマーの一部又は全部に溶解さ
せて、コモノマーと共に添加することも可能であり、他
の溶剤の混入がない点で好ましいが、この場合はコモノ
マーが重合系に添加混合するまでに単独重合するのを防
ぐため充分冷却し、重合系に添加する直前までできるだ
け低温に、少なくとも室温以下に保つことが望ましい。
重合触媒として重合の前期に使用する上記プロトン酸触
媒(A) は極めて高い重合活性を有するため極めて少量に
て足り、一般には重合されるべきモノマーの総量に対し
0.1〜50ppm の範囲であり、好ましくは 0.5〜20ppm 、
特に好ましくは0.5〜10ppm である。
【0011】本発明においては触媒(A) による前段の重
合速度が減退したところで触媒(B)を添加する。触媒(B)
の添加時期は、触媒(A) による前段の重合が、重合率6
0〜90%、好ましくは65〜85%、特に好ましくは70〜85
%に到達した時点であり、その範囲内で適宜選択すれば
よく、その目安は予備実験により容易に選定される。後
段で添加される重合触媒(B) は三フッ化ホウ素又はその
配位化合物であり、ガス状、液状または適当な有機溶剤
の溶液として使用される。特に好ましくは三フッ化ホウ
素である。配位化合物を形成する有機化合物としては、
アルコール、エーテル、スルフィド等が挙げられる。中
でも配位化合物としては、三フッ化ホウ素ジエチルエー
テル錯体、三フッ化ホウ素ジ(n−ブチル)エーテル錯
体の如きエーテル類との錯体が好ましい。配位化合物の
場合は、希釈用有機溶剤で希釈して添加するのが好まし
く、例えばシクロヘキサン、n−ヘキサンのような脂肪
族炭化水素、ベンベン、トルエンのような芳香族炭化水
素、ジクロロメタン、1,2 −ジクロロエタンのようなハ
ロゲン化炭化水素が一般に使用される。上記の重合反応
の後段で添加使用する三フッ化ホウ素又はその配位化合
物(B)の量も比較的少量にて充分であり、使用したモノ
マーの総量に対し3〜50ppm (三フッ化ホウ素としての
重量基準)の範囲であり、好ましくは5〜40ppm 、特に
好ましくは5〜30ppm である。又、触媒(B) を添加して
後段の重合反応に移行する際、生成共重合体の共重合成
分分布を調製するため後述の如きコモノマーを追加して
もよい。
【0012】本発明の主モノマーとしては、ホルムアル
デヒドの環状三量体であるトリオキサンが用いられる。
又、本発明で使用するコモノマーは少なくとも一つの隣
接炭素間結合を有する環状エーテル又は環状ホルマール
であり、従来のトリオキサンとの共重合に用いられる公
知のコモノマーが何れも使用可能である。かかる環状エ
ーテル又は環状ホルマールとしては、例えば、1,3 −ジ
オキソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4 −
ブタンジオールホルマール、1,3−ジオキサン、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリ
ン等の環状化合物が挙げられる。又、不飽和結合基を有
する環状エーテル又は環状ホルマールも使用される。更
にまた、共重合体が分岐状、又は架橋分子構造を形成す
るためのコモノマーとして、二個以上の環状エーテル基
又は環状ホルマール基を有する化合物、例えば、ブタン
ジオールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジメチ
リデングリセリルエーテル等の如きアルキレン−ジグリ
シジルエーテル又はジホルマールを用いることも出来
る。これらのコモノマーは目的により2種以上を混用し
てもよい。特に好ましいコモノマーとしては1,3 −ジオ
キソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4 −ブ
タンジオールホルマール、エチレンオキシド等の環状エ
ーテル或いは環状ホルマールが挙げられる。本発明に用
いるコモノマー量はトリオキサンに対して、 0.1〜20モ
ル%であり、好ましくは 0.2〜10モル%である。コモノ
マーの量が過少であると不安定末端部が増加して安定性
が悪くなり、また過大になると生成共重合体が軟質とな
り融点の低下を生じて好ましくない。又、コモノマーは
前記の如くその一部又は全部をプロトン酸触媒(A) の希
釈剤として兼用してもよい。
【0013】尚、本発明の重合法においては、更に目的
に応じ重合度を調節するため公知の連鎖移動剤、例えば
メチラールの如き低分子量の線状アセタール、アルコー
ル、エステル等を添加することも可能である。これも前
記触媒(A) の希釈剤として兼用してもよい。又、重合反
応系は活性水素を有する不純物、例えばギ酸、水等が実
質的に存在しない状態であることが望ましく、例えば夫
々30ppm 以下、更に20ppm 以下が好ましく、特に好まし
くは10ppm 以下である。
【0014】本発明の重合法は、従来公知のトリオキサ
ンの共重合と同様の設備と方法で行なうことができる。
即ち、バッチ式、連続式、何れも可能であり、液体モノ
マーを用い、重合の進行とともに固体粉塊状のポリマー
を得る方法が一般的である。本発明に用いられる重合装
置としては、バッチ式では一般に用いられる温調可能な
攪拌機付きの反応槽が使用でき、又、連続式としては、
コニーダー、2軸スクリュー式連続押出混合機、2軸パ
ドルタイプの連続混合機その他、これまでに提案されて
いるトリオキサン等の連続重合装置が使用可能である
が、単一の装置で重合を完了するためには、その適当な
位置に触媒(B) の添加孔を備えることが必要である。本
発明を実施するため連続重合装置として好ましい態様は
少くとも2段以上の重合装置を用い前段の重合装置でプ
ロトン酸触媒(A) を用いて重合率60〜90%迄の重合を行
った後、後段の重合装置に移し、そこで重合触媒(B) を
加えて更に重合を継続する方法である。この場合の使用
する夫々の重合装置は適宜選択すればよい。即ち前記例
示の重合装置を2段に連結してもよいが、重合の前段に
於ては液体モノマーが急激に粉塊状の固体となるため温
調と攪拌粉砕機能を備えたセルフクリーニングタイプの
連続重合機を用い、後段の重合装置としては温調機構と
共に粉塊状物の表面更新と攪拌機能を備え、ゆるやかに
前進するタイプの装置を用いた組合せが好ましい。尚、
前後段の反応機の間に適当な粉砕機を介して一旦粉砕し
た後段の反応機に移行させるのも好ましい態様である。
尚、重合温度は、前後段を通して60〜120 ℃の温度範囲
で行なわれ、特に65〜110 ℃の範囲が好ましい。
【0015】本発明では次に、上記共重合反応生成物に
触媒の失活剤を加えて触媒の失活を行う。触媒失活の方
法に関しては、勿論公知の比較的大量の塩基性溶液を用
いる方法も可能であり、本発明の効果は発揮され、高重
合収率で、高品質の粗ポリマーを得ることができるが、
本発明は比較的短い重合時間で、モノマーの転化率が極
めて高くなり、従って、未反応モノマー量を少なくとも
5重量%以下、一般には3重量%以下、更に2重量%以
下まで低減可能となり、加えて生成粗共重合体の不安定
部分の量も少ないので、生成粗重合体の洗浄やモノマー
回収等を行うことなく、以下の如く、少量の失活剤で触
媒失活処理を行い、そのまま加熱溶融処理することによ
り、簡単に熱安定性の高いポリアセタール共重合体を得
ることができる。即ち本発明の触媒の失活処理は、重合
生成物を塩基性ガスと接触させるか、塩基性化合物を含
む少量(例えば生成重合体に対し7重量%以下、更には
5重量%以下)の溶液を添加混合処理することにより達
成される。
【0016】本発明の失活処理に用いられる塩基性ガス
としては、アンモニア及び/又はアミン化合物が挙げら
れ、又両者の混合ガスも好ましく用いられる。この場合
のアミン化合物としてはガス状で生成粗重合体と接触さ
せるために低分子量で、低沸点のものが好ましく、沸点
が 150℃以下のものが好ましい。即ち一般式R1NH2,R1R2
NHおよびR1R2R3N (式中、R1,R2,R3は炭素数4以下、好
ましくは2以下のアルキル基、アルコール基)で表され
る化合物が好ましいが、後述の如くキャリアーガスで希
釈して用いることによって比較的高沸点のアミンでもガ
ス状で接触させることが可能である。かかるアミン化合
物の具体例としては、例えば、メチルアミン、ジメチル
アミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミ
ン、トリブチルアミン及びこれらに対応するアルコール
アミン(例えばトリメタノールアミンなど)が挙げられ
る。中でもメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチル
アミンが特に好ましい。又、上記塩基性ガスはそのまま
ガス状で使用してもよく、又、他のキャリアーガスで希
釈した混合ガスを用いて生成重合体と接触させてもよ
い。キャリアーガスとしては特に限定するものではない
が、不活性のガスが好ましく、例えば窒素ガス、その他
有機ガス等であってもよい。生成粗重合体に対する塩基
性ガスの接触方法は、上記塩基性ガスが生成共重合粒子
と充分接触する方法であれば、特に限定されない。例え
ば、粗重合体を塩基性ガスの雰囲気下でよく攪拌混合す
る方法、或は粗共重合体の流れに対向させて塩基性ガス
を吹き込む方法、粗重合体層の粒子間を循環流通させる
方法など、何れも適用できる。本発明における塩基性ガ
スの量は、触媒を中和失活させるに充分な量であればよ
く、通常使用触媒量の10倍モル量以上であることが好ま
しい。
【0017】又、本発明においては、失活剤として各種
の塩基性化合物を含む少量の溶液又は分散液を使用する
ことも可能である。塩基性化合物の量は、触媒を中和失
活させるに充分な量であればよく、失活剤を水または有
機溶剤中に溶解または分散させた失活剤溶液として添加
するのが好ましい。この場合、失活剤溶液の添加量は、
生成粗重合体に対し 0.3〜7重量%、好ましくは 0.5〜
5重量%である。このような少量でも本発明に使用する
重合触媒の特性と相まって、粗重合体とよく攪拌混合す
ることによって、触媒を充分失活させることができる。
この方法で使用する失活剤としては、公知の塩基性物質
が何れも有効であり、例えばアンモニア、各種のアミン
化合物、或いはアルカリ又はアルカリ土類金属の酸化
物、水酸化物、有機酸塩又無機酸塩、三価のリン化合物
等が挙げられ、これらの二種以上を併用することも好ま
しい方法である。アミン化合物としては、一級、二級、
三級の脂肪族アミンや芳香族アミン、例えば、メチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミ
ン、ジブチルアミン、トリブチルアミン及びこれらに対
応するアルコールアミン(例えばトリエタノールアミン
など)、更にアニリン、ジフェニルアミン、ヘテロ環ア
ミン、ヒンダードアミン(各種ピペリジン誘導体)など
が挙げられる。又、アルカリ又はアルカリ土類金属化合
物としては、アルカリ又はアルカリ土類金属の酸化物、
水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、ケ
イ酸塩などの無機弱酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ギ酸
塩、安息香酸塩、テレフタル酸塩、イソフタル酸塩、フ
タル酸塩、脂肪酸塩などの有機酸塩、メトキシド、エト
キシド、n−ブトキシド、sec −ブトキシド、tert−ブ
トキシド等のアルコキシド、フェノキシド等が挙げられ
るが、なかでも水酸化物、炭酸塩、脂肪酸塩が好ましく
用いられる。ここで、アルカリ又はアルカリ土類金属成
分としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム等が挙げられるが、そのうちリチウム、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、カルシウムが好ましく用
いられる。具体的には水酸化カルシウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸ナトリウム、酢酸カルシウム、ステアリン
酸カルシウム、ヒドロキシステアリン酸カルシウム等が
特に好ましい。失活剤を調製する溶媒としては、水又は
有機溶剤が使用される。有機溶媒としてはメタノール、
エタノールのようなアルコール類、エチルケトン、アセ
トンのようなケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン
のような芳香族化合物、シクロヘキサン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタンのような飽和炭化水素等が挙げられ
る。特に好ましくは水溶液である。粗重合体に対する上
記失活剤溶液の添加方法は特に限定されないが、その分
散接触を効果的に行なうために、溶液を粗重合体に噴霧
するか、溶液添加後充分攪拌混合することが好ましい。
【0018】上記のように、触媒失活剤として、塩基性
ガス又は塩基性化合物を含む少量の溶液を用い、これを
生成粗重合体に添加して触媒を失活させる場合、粗重合
体が微細な粉粒体であることが好ましく、このためには
重合反応機が塊状重合物を充分粉砕する機能を有するも
のが好ましく、又、重合後の反応物を別に粉砕機を用い
て粉砕した後に失活剤を加えてもよく、更に失活剤の存
在下で粉砕と攪拌を同時に行なってもよい。失活処理に
おける粗重合体の粒度は少なくともその90%以上が3mm
以下、好ましくは2mm以下、更に好ましくは1mm以下の
粒度であることが好ましい。失活処理温度は0〜140 ℃
であり、好ましくは20〜120 ℃である。
【0019】本発明において、触媒の失活剤を添加した
粗重合体は、そのまま加熱溶融処理することができる。
加熱溶融処理は安定剤の存在下で行うことが好ましい。
安定剤の添加は重合後、加熱溶融処理前の任意の時期に
添加混合すればよく、前記失活剤と同時に加えてもよ
く、又、加熱溶融処理の途中で加えてもよい。又、加熱
溶融処理は少量(例えば 0.1〜7重量%)の水を添加し
て行うのも好ましい態様であるが、失活剤が水溶液であ
ればこれら自ら達成される。安定剤としては従来のポリ
アセタール樹脂の安定剤として公知の物質、例えば各種
のヒンダードフェノール系酸化防止剤等の添加が重要で
あり、又、各種のチッ素含有化合物、金属の酸化物や脂
肪酸塩等を添加併用することが好ましい。
【0020】例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止
剤としては、2,6 −ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕、1,6 −ヘキサンジオール−ビス−〔3−
(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕、テトラキス〔3−(3,5 −ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタ
ン、N,N'−ヘキサメチレンビス(3,5 −ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシヒドロシナマミド)、2−t−ブチル
−6−(3'−t−ブチル−5'−メチル−2'−ヒドロキシ
ベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、3,9 −
ビス〔2−{(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1'−ジメチ
ルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5] −ウ
ンデカン、等が例示される。又、チッ素含有化合物とし
ては、ジシアンジアミド、メラミン又はその誘導体、尿
素又はその誘導体、ベンゾトリアゾール系化合物、ピペ
リジン系化合物(ヒンダードアミン)、各種ポリアミド
又はその共重合体(例えば、ナイロン6、12、6/12、
6/66/610 、6/66/610 /12等)が例示される。
又、金属酸化物としては、アルカリ土類金属の酸化物が
好ましく、金属脂肪酸塩としては、高級脂肪酸のカルシ
ウム塩又はマグネシウム塩が挙げられる。これらの安定
剤は夫々の機能を異にするため、目的に応じ適宜選択し
て2種以上を併用することが好ましい。更に、この段階
で必要に応じ各種の他の添加剤、例えばガラス繊維の如
き充填剤、結晶化促進剤(核剤)、離型剤等を添加配合
してもよい。
【0021】本発明における加熱溶融処理は、生成共重
合体の融点以上 250℃までの温度範囲が好ましく、特に
好ましくは融点以上 230℃までの温度範囲である。250
℃より高いと重合体の分解劣化が生じ好ましくない。加
熱溶融処理装置については特に限定されないが、溶融し
た重合体を混練する機能を有し、且つベント機能を有す
るものが必要であり、例えば、少なくとも1つのベント
孔を有する単軸又は多軸の連続押出し混練機、コニーダ
ー等が挙げられる。
【0022】本発明においては、この溶融混練処理によ
り、更に重合触媒の完全な失活が行なわれ、又、混入し
た失活剤は粗共重合体の不安定末端部の分解脱離を促進
させて、他の揮発性物質と共にベント部より除去され、
安定なポリアセタール共重合体のペレットを得ることが
出来る。この目的のためにはベント孔を減圧とし吸引す
ることが好ましいのは当然である。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものでないことは勿論である。尚、実施
例及び比較例中の用語及び測定法は次の通りである。 ・%又はppm :すべて重量で表す。 ・重合率:重合反応後の取得生成物の一部を採取し、失
活剤溶液で洗浄後、乾燥して、その重合体の取得生成物
に対する%で示す。 ・メルトインデックス(MI):190℃で測定したメルト
インデックス(g/10min)を示す。これは、分子量に対応
する特性値として評価した。即ちMIが低い程分子量が高
い。但し、上記重合率測定の粗重合体については安定剤
を混合して、又、溶融押出後のペレットについてはその
まま測定した。 ・アルカリ分解率(不安定部分の存在量):共重合物フ
レークまたは共重合物ペレットの粉砕物1gを 0.5%の
水酸化アンモニウムを含む50%メタノール水溶液 100ml
に入れ、密閉容器中で 180℃、45分間加熱した後、液中
に分解溶出したホルムアルデヒドの量を定量分析し、重
合物に対する%で示す。 ・加熱重量減少率:共重合物フレーク(安定剤粉末を混
合)または共重合物ペレット5gを、空気中で 230℃、
45分間加熱した場合の重量減少率を示す。
【0024】実施例1〜7、比較例1〜3 二つの円が一部重なった断面を有し、外側に熱(冷)媒
を通すジャケット付きのバレルとその内部に攪拌、推進
用の多数のパドルを付した2本の回転軸を長手方向に設
けた連続式混合反応機を用い、ジャケットに70℃の温水
を通し、2本の回転軸を一定の速度で回転させ、その一
端に、表1に示すコモノマーを2.5 %及び連鎖移動剤と
して700ppmのメチラールを含有するトリオキサンを連続
的に供給し、同時に表1に示すヘテロポリ酸又はイソポ
リ酸触媒(A) を全モノマーに対して表1に示した量とな
るように連続添加して、共重合を行なった(平均滞留時
間約5分)。尚、触媒(A) は、コモノマー(トリオキサ
ンに対して約1%)に予め溶解し、約0℃に保った溶液
として添加した。次いで、この重合機吐出口より排出さ
れた反応生成物(表1にその中間重合率を示す)を、第
2の攪拌、推進、かき取り機能を有する連続式混合反応
装置に導入し、同時にBF3 を表1に示す如く添加して、
反応を80℃で25分間継続し、生成物の重合率を求め、
又、その粗重合体についてメルトインデックス、アルカ
リ分解率、加熱重量減少率を求めた。結果を表1に示
す。又、比較のため、触媒の添加条件を表1に示す如く
変えた場合についても同様にして重合を行った。結果を
併せて表1に示す(比較例1〜3)。一方、この2段目
の反応装置より排出された反応生成物(実施例2、実施
例5、及び比較例1〜3のもの)を粉砕機を通して粉砕
(90%以上が粒径2mm以下)すると同時に、失活剤とし
て表2に示した塩基性ガス又は塩基性化合物溶液を添加
し、80℃で30分間攪拌した。次いで安定剤としてテトラ
キス−〔メチレン−3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン0.5%及
びメラミン 0.2%を添加し、ヘンシェルミキサー中で5
分間攪拌混合した後、ベント付き2軸押出機を用いて温
度 210℃、ベント部の真空度5mmHgで溶融混練し押し出
して、ペレットを作成した。このペレットを乾燥した
後、ポリマー性状の測定を行なった。結果を表2に示
す。尚、使用した触媒(A) は以下の通りである。 ヘテロポリ酸(HPA) HPA−1;リンモリブデン酸 HPA−2;ケイタングステン酸 HPA−3;リンタングステン酸 イソポリ酸(IPA) IPA−1;パラタングステン酸 IPA−2;メタタングステン酸
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】前述の説明及び実施例にて明らかな如
く、本発明の製造方法によれば、従来の方法と比して、
簡単な工程で、高収率で、且つ熱安定性等の品質に優れ
たポリアセタール共重合体を製造することができる。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリオキサンを主モノマーとし、コモノ
    マーとして少なくとも一つの炭素間結合を有する環状エ
    ーテル又は環状ホルマールとの共重合によってポリアセ
    タール共重合体を製造するにあたり、重合触媒として、
    ヘテロポリ酸又はその酸性塩、イソポリ酸又はその酸性
    塩から選ばれる少なくとも一種の不揮発性のプロトン酸
    触媒(A) を使用して、重合率が60〜90%(対全供給モノ
    マー)に到達するまで重合を行った後、第2の重合触媒
    として、三フッ化ホウ素又はその配位化合物(B) を添加
    して更に重合を行い、次いで触媒の失活剤を加えて失活
    処理することを特徴とするポリアセタール共重合体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 不揮発性のプロトン酸触媒(A) のヘテロ
    ポリ酸又はその酸性塩が下記一般式(1) で示される請求
    項1記載のポリアセタール共重合体の製造方法。 【化1】
  3. 【請求項3】 ヘテロポリ酸又はその酸性塩が、リンモ
    リブデン酸、リンタングステン酸、リンモリブドタング
    ステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブドタン
    グストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、ケイタ
    ングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイモリブドタング
    ステン酸、ケイモリブドタングストバナジン酸又はこれ
    らの酸性塩から選ばれた少なくとも一種の化合物である
    請求項1又は2記載のポリアセタール共重合体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 不揮発性のプロトン酸触媒(A) のイソポ
    リ酸又はその酸性塩が下記一般式(2) 又は(3) で示され
    る請求項1記載のポリアセタール共重合体の製造方法。 xMI 2O・pMV 2O5・yH2O (2) xMI 2O・pMVIO3・yH2O (3) 〔但し、 MI は水素、又はその一部が金属で置換されて
    いてもよい、 MV は周期律表V族のV ,Nb又はTa、 MVI
    は周期律表VI族のCr,Mo,W 又はU 、p は1以上の整
    数、xは1以上の整数、y は0〜50の数を示す。〕
  5. 【請求項5】 イソポリ酸又はその酸性塩が、パラタン
    グステン酸、メタタングステン酸、パラモリブデン酸、
    メタモリブデン酸、パラバナジウム酸、メタバナジウム
    酸またはこれらの酸性塩であるである請求項1又は4記
    載のポリアセタール共重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 全モノマーに対し、不揮発性のプロトン
    酸触媒(A) を0.1 〜50ppm(重量基準) 、三フッ化ホウ素
    又はその配位化合物(B) を3〜50 ppm(三フッ化ホウ素
    としての重量基準)の範囲で使用する請求項1〜5の何
    れか1項記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 コモノマーが、1,3 −ジオキソラン、ジ
    エチレングリコールホルマール、1,4 −ブタンジオール
    ホルマール、エチレンオキサイドから選ばれた少なくと
    も一種である請求項1〜6の何れか1項記載のポリアセ
    タール共重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも2段以上の重合装置を用い、
    前段の重合装置で、プロトン酸重合触媒(A) を用いて重
    合率60〜90%(対供給全モノマー)に到達するまで共重
    合を行った後、後段の重合装置へ移し、更に重合触媒
    (B) を加えて重合を継続することを特徴とする請求項1
    〜7の何れか1項記載のポリアセタール共重合体の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 最終重合収率(供給全モノマーに対する
    重合体の取得率)が95%以上である請求項1〜8の何れ
    か1項記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9の何れか1項記載の方法
    により重合した後、触媒の失活剤として塩基性ガスを生
    成粗重合体に接触させるか又は塩基性化合物を含む溶液
    を生成粗重合体に添加して触媒を失活させることを特徴
    とするポリアセタール共重合体の製造方法。
  11. 【請求項11】 触媒の失活剤としての塩基性ガスが、
    アンモニア及び/又は沸点 150℃以下のアミン化合物で
    ある請求項10記載のポリアセタール共重合体の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 触媒の失活剤としての塩基性化合物を
    含む溶液が、アンモニア、アミン化合物、あるいはアル
    カリ金属またはアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、
    無機塩または有機酸塩より選ばれた少なくとも一種又は
    二種以上からなる塩基性化合物を含む水溶液または有機
    溶剤溶液である請求項10記載のポリアセタール共重合
    体の製造方法。
  13. 【請求項13】 重合後の粗重合体が、粒径3mm以下の
    粒度を少なくとも90%以上含む粉砕された状態で触媒の
    失活処理を行なう請求項1〜12の何れか1項記載のポ
    リアセタール共重合体の製造方法。
  14. 【請求項14】 触媒の失活剤を加えた後、その粗重合
    体を洗浄することなく、加熱溶融処理することを特徴と
    する請求項10〜13の何れか1項記載のポリアセター
    ル共重合体の製造方法。
  15. 【請求項15】 加熱溶融処理を安定剤の存在下で行な
    う請求項14記載のポリアセタール共重合体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 加熱溶融処理を、共重合体に対し 0.1
    〜7 重量%の水の存在下で行う請求項14〜15の何れ
    か1項記載のポリアセタール共重合体の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008533265A (ja) * 2005-03-16 2008-08-21 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ポリオキシメチレンの製造方法
JP2009501821A (ja) * 2005-07-20 2009-01-22 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ポリオキシメチレンの製造法

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