JPH09278839A - 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置

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JPH09278839A
JPH09278839A JP8118183A JP11818396A JPH09278839A JP H09278839 A JPH09278839 A JP H09278839A JP 8118183 A JP8118183 A JP 8118183A JP 11818396 A JP11818396 A JP 11818396A JP H09278839 A JPH09278839 A JP H09278839A
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Masaaki Ko
正明 弘
Hidetoshi Hirano
秀敏 平野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】耐摩耗性、耐傷性等の機械的強度を向上させ、
耐久性に優れた電子写真感光体を提供する。 【解決手段】感光層の表面層が、下記に示すポリカ−ボ
ネ−トに含フッ素ビニルモノマ−を重合させたグラフト
構造を有するポリカ−ボネ−ト重合体を含有する。 式中、R及びRは水素原子、アルキル基、ハロゲン
原子、シクロアルキル基またはアリール基を、R及び
は一つは炭素数2〜8の一価の脂肪族炭化水素基
で、かつ、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シク
ロアルキル基またはアリール基を、X及びXは単結
合、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−Si−
などを示す。また、m及びnは繰り返し単位数を示し、
(A)、(B)の繰り返しの比率は重量比で、0.01
≦[(B)/{(A)+(B)}]≦0.3の範囲であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、
該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電
子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体に用いられる光導電材料
としては酸化亜鉛、セレン、硫化カドミウム等の無機光
導電材料が知られているが、有機光導電材料としてはポ
リビニルカルバゾ−ル、フタロシアニン、アゾ顔料等が
高生産性、無公害性等の利点で注目され、光導電特性、
耐久性等では劣る欠点はあるものの広く用いられるよう
になってきた。最近では上記欠点も改善された新規材料
が提案され、特に光導電特性は前記無機光導電材料を凌
ぎつつある。
【0003】電子写真感光体は、複写機、レ−ザ−ビ−
ムプリンタ−等における電子写真プロセスにおいて、帯
電、露光、現像、転写、クリ−ニング除電等の作用を反
復して受けるため、様々な耐久性を要求される。特に耐
摩耗性や耐傷性等の機械的強度は耐久寿命を決定する最
大の要素である。
【0004】一方、前記の有機光導電材料は、単独では
成膜性を有しないためバインダ−樹脂と共に成膜される
のが一般的である。従って、耐摩耗性や耐傷性はバイン
ダ−樹脂の選択により殆ど決定されるといっても過言で
はない。しかし、光導電特性を満足するバインダ−樹脂
はかなり限定されており、耐摩耗性は無機電子写真感光
体に遥かに及ばない。
【0005】耐摩耗性に最も関与する電子写真プロセス
はクリ−ニングである。近年、現像剤の微粒化に伴い、
クリ−ニングはますます高精度を要求されている。また
装置の省スペ−ス化に伴い、より簡単な装置構成を実現
するためにも、ブレ−ドクリ−ニングを採用するのが有
利である。ブレ−ドクリ−ニングは板状のポリウレタン
等の弾性部材を感光体上母線方向に突き当てただけの簡
単な構成を採る。しかし、このような場合、感光体とブ
レ−ドとの間に大きな摩擦力が生じ、感光体の摩耗を促
進し、耐久性の低下を引き起こしてしまう。これに対処
するためには、感光体に摩擦力に耐え得る強度を付与す
ることが有効であり、一般的にはバインダ−樹脂の高分
子量化、硬化性バインダ−樹脂の使用等が考えられる
が、高分子量バインダ−樹脂は有機感光体の主なる製造
法であるコ−ティング工程において、コ−ティング塗料
の増粘を引き起こすため、高分子量化には限界がある。
また、硬化性バインダ−樹脂については、硬化時の有機
光導電材料の反応劣化、未反応官能基や重合開始剤副生
物等による不純物準位の形成等により、十分な光導電特
性が得られない。
【0006】また、電子写真感光体に滑り性を付与する
ことも有効であるが、成膜性や相溶性を両立する材料は
なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は電子写
真特性を劣化させることなく耐摩耗性、耐傷性等の機械
的強度を向上させ、耐久性に優れた電子写真感光体を提
供すること、また、該電子写真感光体を用いるプロセス
カ−トリッジ及び電子写真装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は導電性支持体上
に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の
表面層が、少なくとも下記一般式(1)で示すポリカ−
ボネ−トの一価の脂肪族不飽和炭化水素基に含フッ素ビ
ニルモノマ−を重合させたグラフト構造を有するポリカ
−ボネ−ト重合体を含有することを特徴とする電子写真
感光体から構成される。 一般式(1)
【化3】 式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、アルキ
ル基、ハロゲン原子、シクロアルキル基またはアリ−ル
基を示し、R3及びR4は少なくとも一つは炭素数2〜8
の一価の脂肪族炭化水素基で、かつ、それぞれ独立シテ
水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シクロアルキル
基またはアリ−ル基を示し、X1及びX2はそれぞれ独立
して単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
−Si−、
【化4】 (R5及びR6はそれぞれ独立して水素原子、アルキル
基、アリ−ル基、ハロゲン置換アルキル基またはハロゲ
ン置換アリ−ル基を示し、Yは炭素数4〜8の置換ない
し未置換の炭素環を示すが、好ましい炭素数は4〜5、
特に炭素数5が好ましい)を示す。また、m及びnは繰
り返し単位数を示し、(A)、(B)の繰り返しの比率
は重量比で、0.01≦[(B)/{(A)+
(B)}]≦0.3の範囲である。
【0009】なお、上記Yの炭素数として、好ましい炭
素数は、4〜5、特に炭素数5が好ましい。
【0010】本発明において用いられる一般式(1)で
示すポリカ−ボネ−ト重合体の特徴は、主鎖にポリカ
−ボネ−ト骨格を有するために成膜性が良く、含フッ
素ビニルモノマ−が側鎖に重合されているため、成膜後
の表面エネルギ−が著しく小さく、かつ、主鎖にグラフ
トされているために表面への滲み出しがなく、形成され
た樹脂層の全般にわたって均一にこの効果が発現される
ことである。
【0011】従って、本発明において用いるポリカ−ボ
ネ−ト重合体を表面積の結着バインダ−として用いるこ
とにより、持続して低表面エネルギ−の感光体表面を得
ることができ、トナ−、用紙、クリ−ニング部材等から
直接的な負担によって生じる感光体表面の摩耗や損傷が
抑制され、高耐久性の電子写真感光体が得られるもので
ある。
【0012】次に、一般式(1)で示すポリカ−ボネ−
トの構造並びに含フッ素ビニルモノマ−の具体例を表1
〜5に挙げるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。具体例は、一般式(1)で示すポリカ−ボネ−トの
構造については、一般式(1)における(A)で示され
る部分、(B)で示される部分を分けて記載した。
【0013】
【表1】
【表2】
【表3】
【0014】
【表4】
【表5】
【0015】一般式(1)で示すポリカ−ボネ−トは、
既知の方法(日刊工業新聞社、ポリカ−ボネ−ト樹脂ハ
ンドブック、第13〜18頁)によって、それぞれ対応
するビスフェノ−ル類等より合成される。更に、含フッ
素ビニルモノマ−の重合は、一般式(1)で示すポリカ
−ボネ−トにラジカル開始剤の共存下で反応系を加熱す
ることで容易に得ることができるが、ポリカ−ボネ−ト
を有機溶剤に溶かした溶液重合で行うことが好ましい。
【0016】本発明において用いられる上記ポリカ−ボ
ネ−ト重合体は、バインダ−樹脂として単独で用いるこ
とは勿論、他の樹脂と混合して用いることも可能であ
る。混合可能な樹脂としては、ポリエステル、ポリウレ
タン、ポリアリレ−ト、ポリエチレン、ポリブタジエ
ン、ポリカ−ボネ−ト、ポリアミド、ポリプロピレン、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリサルホン、ポリア
リルエ−テル、ポリアセタ−ル、ナイロン、フェノ−ル
樹脂、アクリル樹脂、シリコ−ン樹脂、エポキシ樹脂、
アリル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラ−ル樹脂等が挙げ
られる。更に、反応性のエポキシ、(メタ)アクリルモ
ノマ−やオリゴマ−も混合可能である。
【0017】本発明の電子写真感光体の感光層は単層ま
たは積層構造を有する。単層構造の場合、光キャリアの
生成及び移動は同一層中で行われ、末端構造のポリカ−
ボネ−トはこの層に含有される。積層構造の場合、光キ
ャリアを生成する電荷発生層とキャリアが移動する電荷
輸送層とが積層される。表面層を形成するのは、電荷発
生層または電荷輸送層のいずれの場合もある。いずれに
しても、末端構造のポリカ−ボネ−トは表面層を形成す
る層に含有される。
【0018】単層感光層は膜厚5〜100μmが可能で
あり、好ましくは10〜60μmである。電荷発生材料
や電荷輸送材料は20〜80%含有し、好ましくは30
〜70%である。積層感光体においては、電荷発生層の
膜厚は0.001〜6μm、好ましくは0.01〜2μ
mである。電荷発生材料の量は10〜100%、好まし
くは40〜100%である。電荷輸送層の膜厚は5〜1
00μm、好ましくは10〜60μmである。電荷輸送
材料の量は20〜80%、好ましくは30〜70%であ
る。
【0019】電荷発生材料としては、フタロシアニン顔
料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジ
ゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、スク
アリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染料、チア
ピリリウム染料、キサンテン色素、キノンイミン色素、
トリフェニルメタン色素、スチリル色素、セレン、テル
ル、アモルファスシリコン、硫化カドミウム等が挙げら
れる。
【0020】電荷輸送材料としては、ピレン化合物、カ
ルバゾ−ル化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアル
キルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフ
ェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラ
ゾリン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物等が
挙げられる。
【0021】本発明の電子写真感光体は、感光層の上に
保護層を積層してもよい。この際は末端構造のポリカ−
ボネ−トは保護層にも含有される。保護層の膜厚は0.
01〜20μmが可能であり、好ましくは0.1〜10
μmである。保護層には前述した電荷発生材料または電
荷輸送材料や金属及びその酸化物、窒化物、塩、合金、
更にはカ−ボン等の導電材料を含有してもよい。
【0022】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性支持体は、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、チタ
ン、スズ、アンチモン、インジウム、鉛、亜鉛、金、銀
等の金属や合金あるいはそれらの酸化物やカ−ボン、導
電性樹脂等が使用可能である。形状は円筒形、ベルト状
やシ−ト状のものがある。また、前記導電性材料は成型
加工される場合もあるが、塗料として塗布したり、蒸着
してもよい。
【0023】導電性支持体と感光層との間に、下引き層
を設けてもよい。下引き層は主にバインダ−樹脂からな
るが、前記導電性材料やアクセプタ−を含有してもよ
い。下引き層を形成するバインダ−樹脂としてはポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリアリレ−ト、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカ−ボネ−
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエ−テル、ポリ
アセタ−ル、ナイロン、フェノ−ル樹脂、アクリル樹
脂、シリコ−ン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ブチラ−ル樹脂等が挙げられ
る。
【0024】本発明の電子写真感光体の製造方法は、蒸
着、塗布等の方法が用いられる。塗布にはバ−コ−タ
−、ナイフコ−タ−、ロ−ルコ−タ−、アトライタ−、
スプレ−、浸漬塗布、静電塗布、粉体塗布等の手段が用
いられる。
【0025】また、本発明は前記本発明の電子写真感光
体、及び帯電手段、現像手段及びクリ−ニング手段から
なる群より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持
し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とす
るプロセスカ−トリッジから構成される。
【0026】また、本発明は、前記本発明の電子写真感
光体、帯電手段、像露光手段、現像手段及び転写手段を
有することを特徴とする電子写真装置から構成される。
【0027】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカ−トリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。図において、1はドラム状の本発明の電子写真感
光体であり、じく2を中心に矢印方向に所定の周速度で
回転駆動される。感光体1は回転過程において、一次帯
電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一
帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走
査露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光光4を
受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成
されていく。
【0028】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナ−現像され、現像されたトナ−現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写
手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写
材7は感光体面から分離されて像定着手段8へ導入され
て像定着を受けることにより複写物(コピ−)として装
置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表
面は、クリ−ニング手段9によって転写残りトナ−の除
去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)か
らの前露光光10により除電処理がされた後、繰り返し
画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ロ
−ラ−等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は
必ずしも必要ではない。
【0029】本発明においては、上述の感光体1、一次
帯電手段3、現像手段5及びクリ−ニング手段9等の構
成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとし
て一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを
複写機やレ−ザ−ビ−ムプリンタ−等の電子写真装置本
体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば一次帯電
手段3、現像手段5及びクリ−ニング手段9の少なくと
も1つを感光体1と共に一体に支持してカ−トリッジ化
し、装置本体のレ−ル12等の案内手段を用いて装置本
体に着脱可能なプロセスカ−トリッジ11とすることが
できる。また、画像露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンタ−である場合には、原稿からの反射光や透過
光を用いる、あるいは、センサ−で原稿を読み取り、信
号化し、この信号に従って行われるレ−ザ−ビ−ムの走
査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッタ−アレイの駆
動等により照射される光である。
【0030】一方、ファクシミリのプリンタ−として使
用する場合には、画像露光光4は受信デ−タをプリント
するための露光光になる。図2はこの場合の1例をブロ
ック図で示したものである。コントロ−ラ−14は画像
読取部13とプリンタ−22を制御する。コントロ−ラ
−14の全体はCPU20により制御されている。画像
読取部13からの読取りデ−タは、送信回路16を通し
て相手局に送信される。相手局から受けたデ−タは受信
回路15を通してプリンタ−22に送られる。画像メモ
リには所定の画像デ−タが記憶される。プリンタ−コン
トロ−ラ−21はプリンタ−22を制御している。17
は電話である。回線18から受信された画像(回線を介
して接続されたリモ−ト端末からの画像情報)は、受信
回路15で復調された後、CPU20によって画像情報
を複号処理され順次画像メモリ19に格納される。そし
て、少なくとも1頁の画像が画像メモリ19に格納され
ると、その頁の画像記録を行う。CPU20は、画像メ
モリ19から1頁の画像情報を読み出し、プリンタ−コ
ントロ−ラ−21に複号化された1頁の画像情報を送出
する。プリンタ−コントロ−ラ−21は、CPU20か
らの1頁の画像情報を受け取ると、その頁の画像情報記
録を行うべくプリンタ−22を制御する。CPU20
は、プリンタ−22による記録中に、次ぎの頁の受信を
行っている。このようにして、画像の受信と記録が行わ
れる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真感光体は例えば
次のようにして作成される。メトキシメチル化ナイロン
及びイソプロパノ−ルを混合溶解した液をアルミニウム
シリンダ−上にに浸漬塗布し下引き層を形成した。 次
に、電荷発生物質としてのアゾ顔料、ビスフェノ−ルA
型ポリカ−ボネ−ト及びシクロヘキサノンサンドミルで
分散し、この分散液を下引き層上に浸漬塗布し、電荷発
生層を形成した。 次に、トリフェニルアミン化合物、
前記本発明で特定するポリカ−ボネ−ト重合体、クロロ
ベンゼン及びジクロロメタンを混合溶解した塗布液を調
製し、この塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、電荷輸
送層を形成し、電子写真感光体とする。
【0032】また、本発明のカ−トリッジは、前記本発
明の電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリ
−ニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一つの
手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であ
るようにしてなる。
【0033】また、本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカ−トリッジを有する電子写真装置は、ドラム状
の本発明の電子写真感光体が所定の周速度で回転駆動さ
れる。感光体は回転過程において、一次帯電手段により
その周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次
いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露
光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面
に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次
いで現像手段によりトナ−現像され、現像されたトナ−
現像像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体
の回転と同期取りされて給送された転写材に、転写手段
により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感
光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着を
受けることにより複写物(コピ−)として装置外へプリ
ントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリ−
ニング手段によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄
面化され、更に前露光手段からの前露光光10により除
電処理がされた後、繰り返し画像形成に使用される。
【0034】
【実施例】
実施例1 一般式(1)で示すポリカ−ボネ−トの合成 3,3’−ジアリルビスフェノ−ルAを20g、ビスフ
ェノ−ルZを80部を撹拌機、温度計、ガス導入管及び
還流冷却機を備えた三ッ口丸底フラスコに乾燥窒素ガス
を流しながら、濃度8%の水酸化ナトリウム水溶液55
0ミリリットル、塩化メチレン400ミリリットル、末
端停止剤としてp−ノニルフェノ−ル0.8g及び触媒
として10%トリエチルアミン水溶液3ミリリットルを
導入し、反応液の温度を10℃付近に保持しながら激し
く撹拌しつつホスゲンガスを吹き込んで縮重合反応を行
った。反応終了後、有機層に塩化メチレン1000ミリ
リットルを加えて希釈し、水、希塩酸、水の順に洗浄し
た後、メタノ−ル中に投入して、下記のポリカ−ボネ−
ト重合体を得た。
【化5】 該ポリカ−ボネ−ト重合体を1H−NMRにて測定した
結果、(A):(B)が重量比で0.8:0.2の共重
合体であることが確認された。
【0035】含フッ素ビニルモノマ−の重合 次に上記のようにして得られたポリカ−ボネ−ト80
g、ラジカル開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
0.5gをクロロベンゼン1000リットルに溶かし、
2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリ
レ−ト20gと共に撹拌機、温度計、ガス導入管及び還
流冷却機を備えた三つ口丸底フラスコに入れ、乾燥窒素
ガスを流しながら、80℃で1時間反応を行わせた。冷
却後、メタノ−ル1リットル中に滴下してポリマ−を再
沈させ、洗浄、乾燥後、含フッ素ビニルモノマ−を重合
させたポリカ−ボネ−ト重合体98gを得た。
【0046】電子写真感光体の作成 メトキシメチル化ナイロン10部(重量部、以下同様)
及びイソプロパノ−ル150部を混合溶解した後、外径
80mm、長さ360mmのアルミニウムシリンダ−に
浸漬塗布し、膜厚1μmの下引き層を形成した。
【0047】次に、下記アゾ顔料10部、
【化6】 ポリカ−ボネ−ト(ビスフェノ−ルA型、分子量300
00)5部及びシクロヘキサノン700部をサンドミル
で分散し、この分散液を下引き層上に浸漬塗布して、膜
厚0.05μmの電荷発生層を形成した。
【0048】次に、下記トリフェニルアミン10部、
【化7】 上記合成したポリカ−ボネ−ト重合体7部、クロロベン
ゼン150部及びジクロロメタン100部を混合溶解し
た塗布液を調製し、この塗布液を電荷発生層上に浸漬塗
布し、熱風乾燥後、膜厚20μmの電荷輸送層を形成
し、電子写真感光体を作成した。
【0049】比較例1 含フッ素ビニルモノマ−を重合させていないポリカ−ボ
ネ−ト(前出)のみを電荷輸送層のバインダ−樹脂とし
て用いた他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を
作成した。
【0050】耐摩耗性試験 テ−パ−式摩耗試験機により、電子写真感光体について
加重500g(2個)、5000サイクルの摩耗試験を
行った。摩耗による重量減少は、実施例1の電子写真感
光体は比較例1の電子写真感光体に比べて、約20%少
なく、含フッ素ビニルモノマ−を重合させたポリカ−ボ
ネ−ト重合体を用いることの効果が認められた。
【0051】接触角 滴下式の接触角計により、実施例1の電子写真感光体と
比較例1の電子写真感光体の水に対する接触角について
比較した。実施例1の電子写真感光体の接触角は107
°と大きいのに対し、比較例1の電子写真感光体は81
°と小さかった。
【0052】実機耐久 複写機(商品名CLC500、キヤノン(株)製)に前
記作成した電子写真感光体を装着し、20000枚の耐
久を行った。比較例1の電子写真感光体では、1300
0枚で白地画像カブリが著しくなり、使用不能となっ
た。実施例1の電子写真感光体では良好な画像であっ
た。また、耐久後の感光体削れ量も実施例1の電子写真
感光体は、比較例1の電子写真感光体に比べ25%程度
少なかった。
【0053】実施例2〜6、比較例2〜6 後記表6にその構造を示す各種の含フッ素ビニルモノマ
−を重合させたポリカ−ボネ−ト重合体を用いた他は、
実施例1と同様にして実施例2〜6に対応する電子写真
感光体を作成し、実施例2〜6で用いたポリカ−ボネ−
ト重合体における願フッ素ビニルモノマ−を重合させて
いないポリカ−ボネ−トを用いた他は、比較例1と同様
にして比較例2〜6の対応する電子写真感光体を作成
し、それぞれ実施例1と同様にして評価を行った。結果
を表7に示す。
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、耐摩耗性が
向上し、耐久性に優れるという顕著な効果を有する。ま
た、この電子写真感光体を用いるプロセスカ−トリッジ
並びに電子写真装置においても同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカ−
トリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す図。
【図2】本発明の電子写真感光体を有するファクシミリ
のブロックの例を示す図。
【符号の説明】
1 本発明の電子写真感光体 2 軸 3 一次帯電手段 4 画像露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 像定着手段 9 クリ−ニング手段 10 前露光光 11 プロセスカ−トリッジ 12 レ−ル 13 画像読取部 14 コントロ−ラ− 15 受信回路 16 送信回路 17 電話 18 回線 19 画像メモリ 20 CPU 21 プリンタ−コントロ−ラ− 22 プリンタ−

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該感光層の表面層が、少なくとも下
    記一般式(1)で示すポリカ−ボネ−トの一価の脂肪族
    不飽和炭化水素基に含フッ素ビニルモノマ−を重合させ
    たグラフト構造を有するポリカ−ボネ−ト重合体を含有
    することを特徴とする電子写真感光体。 一般式(1) 【化1】 式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、アルキ
    ル基、ハロゲン原子、シクロアルキル基またはアリ−ル
    基を示し、R3及びR4は少なくとも一つは炭素数2〜8
    の一価の脂肪族炭化水素基で、かつ、それぞれ独立シテ
    水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シクロアルキル
    基またはアリ−ル基を示し、X1及びX2はそれぞれ独立
    して単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −Si−、 【化2】 (R5及びR6はそれぞれ独立して水素原子、アルキル
    基、アリ−ル基、ハロゲン置換アルキル基またはハロゲ
    ン置換アリ−ル基を示し、Yは炭素数4〜8の置換ない
    し未置換の炭素環を示す)を示す。また、m及びnは繰
    り返し単位数を示し、(A)、(B)の繰り返しの比率
    は重量比で、0.01≦[(B)/{(A)+
    (B)}]≦0.3の範囲である。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体、及び帯
    電手段、現像手段及びクリ−ニング手段からなる群より
    選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、電子写
    真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセス
    カ−トリッジ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体、帯電手
    段、像露光手段、現像手段及び転写手段を有することを
    特徴とする電子写真装置。
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