JPH09278533A - セラミック原料の製造方法 - Google Patents

セラミック原料の製造方法

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JPH09278533A
JPH09278533A JP8086815A JP8681596A JPH09278533A JP H09278533 A JPH09278533 A JP H09278533A JP 8086815 A JP8086815 A JP 8086815A JP 8681596 A JP8681596 A JP 8681596A JP H09278533 A JPH09278533 A JP H09278533A
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JP
Japan
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heat treatment
temperature
ceramic
stage
powder
Prior art date
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Application number
JP8086815A
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English (en)
Inventor
Toshio Kawabata
利夫 河端
Yutaka Komatsu
裕 小松
Masashi Morimoto
正士 森本
Tomoaki Ushiro
外茂昭 後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥工程で除去できなかった水分や有機成分
等の残留溶媒を除去し、結晶性や粒径コントロールを調
整することで、得られる原料粉体の粒径ばらつきや粉体
特性ばらつきをなくすことである。 【解決手段】 湿式法によりセラミック原料を製造する
工程において、所望の組成で調整された粉体を乾燥させ
た後、熱処理する工程で、2段階の熱処理を行うセラミ
ック原料の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、セラミック原料
の製造方法に関し、特に湿式合成されるセラミック原料
の熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックの特性は、セラミック原料の
物理的性質および化学的性質により大きく左右され、特
に、高性能なセラミックを得るためにはセラミック原料
の粉体の物理的性質および化学的性質が重要となってく
る。従来の乾式法では塊を粉砕してセラミック粉体を得
るため、どうしてもセラミック粉体の物理的性質および
化学的性質には限界があり、従来の乾式法に代わり、湿
式法と呼ばれる粉体調整法を行う試みが成されている。
湿式法には、大別して固相法、液相法、気相法がある。
湿式法の一つである共沈法は、セラミック原料を溶液化
して、この溶液に強アルカリ水溶液を加えて、成分酸化
物を共沈あるいは析出させ、この析出沈殿物を乾燥、熱
処理してセラミック粉体を得る方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の共沈
法では、成分酸化物を共沈あるいは析出させ、この析出
沈殿物を乾燥、熱処理するため、乾燥工程時に析出沈殿
物から水分、有機成分等の残留溶媒が充分に除去され
ず、熱処理工程時の結晶性・粉体特性バラツキの原因と
なっていた。
【0004】この発明の目的は、乾燥工程で除去できな
かった水分や有機成分等の残留溶媒を除去し、結晶性や
粒径コントロールを調整することで、得られる原料粉体
の粒径ばらつきや粉体特性ばらつきをなくすセラミック
原料の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、湿式法に
よりセラミック原料を製造する工程において、所望の組
成で調整された粉体を乾燥させた後、熱処理する工程
で、2段階の熱処理を行うセラミック原料の製造方法で
ある。
【0006】第2の発明は、前記2段階の熱処理の、1
段階目の熱処理温度が100〜600℃、2段階目の熱
処理温度が400〜1000℃(但し、1段階目の熱処
理温度は、2段階目の熱処理温度より低温である)であ
るセラミック原料の製造方法である。
【0007】第3の発明は、前記2段階の熱処理の、1
段階目の熱処理を熱処理温度100〜600℃で行い、
その後降温し、次に2段階目の熱処理を熱処理温度40
0〜1000℃(但し、1段階目の熱処理温度は、2段
階目の熱処理温度より低温である)で行うセラミック原
料の製造方法である。
【0008】第4の発明は、前記2段階の熱処理の、1
段階目の熱処理を熱処理温度100〜600℃で行い、
続けて昇温し、次に2段階目の熱処理を熱処理温度40
0〜1000℃(但し、1段階目の熱処理温度は、2段
階目の熱処理温度より低温である)で行い、1段階目の
熱処理と2段階目の熱処理が連続しているセラミック原
料の製造方法である。
【0009】第5の発明は、前記湿式法によるセラミッ
ク原料を製造する方法が、共沈法によるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明の実施例を以下に説明す
る。0.2モルFe(NO33水溶液と0.2モルNi
(NO32水溶液と0.6モルのZn(NO32水溶液
との混合水溶液を均一に混合した。次に、この混合液に
50%NaOH水溶液を徐々に添加して、共沈反応によ
り得られた沈澱物を濾過し、110℃、24時間乾燥し
てNiZnフェライト粉末を得た。
【0011】(実施例1)得られた乾燥粉末を400g
秤量し、アルミナ製容器に入れる。前記乾燥粉末の入っ
たアルミナ製容器を、表1に示す条件で熱処理を行っ
た。この熱処理条件は、室温から1段階目の熱処理温度
まで昇温速度150℃/hrで昇温し、次に室温まで降温
速度150℃/hrで降温し、再度2段階目の熱処理温度
まで昇温速度150℃/hrで昇温し、その後室温まで降
温速度150℃/hrで降温する。
【0012】熱処理後の粉末のX線合成度と比表面積分
析を測定し、その測定値からバラツキを計算した。その
結果も表1に示す。なお、表1中の*印を付したものは
この発明の範囲外のものであり、それ以外はこの発明の
範囲内のものである。なお、X線合成度は、Cu管球、
波長1.5405Å、管電圧4.0kV、管電流200mA
の条件で、X線を熱処理後の粉末に照射し、(400)
面のピークを測定した。また比表面積分析は、BETの
吸着法により測定した。
【0013】なお、試料番号1〜22は、1回の熱処理
に投入されるアルミナ製容器30個のうちの6個からサ
ンプリングして、そのバラツキを示したものであり、試
料番号23〜26は、1個のアルミナ製容器内の4ヶ所
からサンプリングして、そのバラツキを示したものであ
る。
【0014】
【表1】
【0015】(実施例2)実施例1で用いた乾燥粉末
を、表2に示す条件で熱処理を行った。この熱処理条件
は、室温から1段階目の熱処理温度まで昇温速度150
℃/hrで昇温し、次に2段階目の熱処理温度まで昇温速
度150℃/hrで昇温し、その後室温まで降温速度15
0℃/hrで降温する。熱処理後の粉末を実施例1と同じ
方法でX線合成度、比表面積分析を測定し、その結果も
表2に示す。なお、表2中の*印を付したものはこの発
明の範囲外のものであり、それ以外はこの発明の範囲内
のものである。
【0016】なお、試料番号1〜21は、1回の熱処理
に投入されるアルミナ製容器30個のうちの6個からサ
ンプリングして、そのバラツキを示したものであり、試
料番号22〜24は、1個のアルミナ製容器内の4ヶ所
からサンプリングして、そのバラツキを示したものであ
る。
【0017】
【表2】
【0018】(比較例)実施例1で用いた乾燥粉末を、
表3に示す条件で1段階のみの熱処理を行った。この熱
処理条件は、室温から熱処理温度まで昇温速度150℃
/hrで昇温し、その後、室温まで降温速度150℃/hr
で降温する。熱処理後の粉末を実施例1と同じ方法でX
線合成度、比表面積分析を測定し、その結果も表3に示
す。
【0019】なお、試料番号1〜4は、1回の熱処理に
投入されるアルミナ製容器30個のうちの6個からサン
プリングして、そのバラツキを示したものであり、試料
番号5〜8は、1個のアルミナ製容器内の4ヶ所からサ
ンプリングして、そのバラツキを示したものである。
【0020】
【表3】
【0021】実施例ではNiZn系フェライトを用いた
が、これに限らず、BaTiO3などの誘電体材料、P
LZTなどの圧電体、焦電体材料に適用してもよい。ま
た、熱処理時間も実施例1、2に限らず、熱処理炉に投
入するセラミックの種類や量により、適当な熱処理時間
を選択すればよい。
【0022】
【発明の効果】この発明のセラミックの製造方法によれ
ば、乾燥工程で除去できなかった水分や有機成分等の残
留溶媒を除去し、X線合成度や比表面積分析のバラツキ
が減少し、結晶性や粒径コントロールを調整することが
できる。また、結晶性や粒径コントロールを調整するこ
とにより、焼成後のセラミックの特性が高精度に安定
し、高性能なセラミックを得ることができる。さらに、
2段階熱処理が連続している場合も、別々の場合と同様
にX線合成度や比表面積分析のバラツキが減少し、結晶
性や粒径コントロールを調整でき、高精度、高性能のセ
ラミックをえることができる。
フロントページの続き (72)発明者 後 外茂昭 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式法によりセラミック原料を製造する
    工程において、所望の組成で調整された粉体を乾燥させ
    た後、熱処理する工程で、2段階の熱処理を行うことを
    特徴とするセラミック原料の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記2段階の熱処理は、1段階目の熱処
    理温度が100〜600℃、2段階目の熱処理温度が4
    00〜1000℃(但し、1段階目の熱処理温度は、2
    段階目の熱処理温度より低温である)であることを特徴
    とする請求項1記載のセラミック原料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記2段階の熱処理は、1段階目の熱処
    理を熱処理温度100〜600℃で行い、その後降温
    し、次に2段階目の熱処理を熱処理温度400〜100
    0℃(但し、1段階目の熱処理温度は、2段階目の熱処
    理温度より低温である)で行うことを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のセラミック原料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記2段階の熱処理は、1段階目の熱処
    理を熱処理温度100〜600℃で行い、続けて昇温
    し、次に2段階目の熱処理を熱処理温度400〜100
    0℃(但し、1段階目の熱処理温度は、2段階目の熱処
    理温度より低温である)で行い、1段階目の熱処理と2
    段階目の熱処理が連続していることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のセラミック原料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記湿式法は、共沈法であることを特徴
    とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4の
    いずれかに記載のセラミック原料の製造方法。
JP8086815A 1996-04-09 1996-04-09 セラミック原料の製造方法 Pending JPH09278533A (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6418913A (en) * 1987-07-13 1989-01-23 Nihon Cement Production of perovskite-type ceramics powder
JPS6418914A (en) * 1987-07-13 1989-01-23 Nihon Cement Production of perovskite-type ceramics powder
JPH01290508A (ja) * 1988-05-18 1989-11-22 Tosoh Corp 金属酸化物の製造方法
JPH0543247A (ja) * 1991-08-13 1993-02-23 Nippon Steel Corp ソフトフエライト粉末の製造方法

Patent Citations (4)

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