JPH09277347A - 管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法及び押出金型 - Google Patents
管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法及び押出金型Info
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- JPH09277347A JPH09277347A JP8094026A JP9402696A JPH09277347A JP H09277347 A JPH09277347 A JP H09277347A JP 8094026 A JP8094026 A JP 8094026A JP 9402696 A JP9402696 A JP 9402696A JP H09277347 A JPH09277347 A JP H09277347A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】表皮層の厚い管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法及び押出金型に関する。 【解決手段】発泡剤を含有する熱可塑性樹脂組成物1の
溶融管状体を押出金型から押出し、該溶融管状体をフォ
ーミング金型16で外径を規制しながら発泡させて、外
面に表皮を形成させる管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法に於いて、押出金型14が外型13及びコアー12か
ら構成され、該外型が押出方向に断熱材15を介して上
流部外型13aから下流部外型13bに複数個に分割さ
れ、その各々が熱的に独立して温度調節ができ、上流部
外型13aが加熱成形機能を有し、下流部外型13bが
表皮形成機能を有することを特徴とする。
法及び押出金型に関する。 【解決手段】発泡剤を含有する熱可塑性樹脂組成物1の
溶融管状体を押出金型から押出し、該溶融管状体をフォ
ーミング金型16で外径を規制しながら発泡させて、外
面に表皮を形成させる管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方
法に於いて、押出金型14が外型13及びコアー12か
ら構成され、該外型が押出方向に断熱材15を介して上
流部外型13aから下流部外型13bに複数個に分割さ
れ、その各々が熱的に独立して温度調節ができ、上流部
外型13aが加熱成形機能を有し、下流部外型13bが
表皮形成機能を有することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表皮の厚い管状熱
可塑性樹脂発泡体を製造する方法及び押出金型に関す
る。
可塑性樹脂発泡体を製造する方法及び押出金型に関す
る。
【従来の技術】管状熱可塑性樹脂発泡体は、土木建築、
農業水産などの分野に於いて、給湯温水配管、結露防止
配管、耐圧埋設管、軽量構造材などに広く利用されてい
る。しかし、高度の断熱機能が要求される断熱配管施工
は、先ずパイプ類の配管施工が行われ、次に、配管材料
の上にウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ガラ
ス繊維等の断熱材が装着され、更にこれらの断熱材の表
面が板金類や樹脂板で補強される。それ故に、上記施工
には、時間と費用が嵩む為、断熱機能を持った合理的な
配管材料が要望されてきたが、高性能の断熱機能を要求
される配管施工は、未だ、抜本的な解決はなされていな
いのが現状である。
農業水産などの分野に於いて、給湯温水配管、結露防止
配管、耐圧埋設管、軽量構造材などに広く利用されてい
る。しかし、高度の断熱機能が要求される断熱配管施工
は、先ずパイプ類の配管施工が行われ、次に、配管材料
の上にウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ガラ
ス繊維等の断熱材が装着され、更にこれらの断熱材の表
面が板金類や樹脂板で補強される。それ故に、上記施工
には、時間と費用が嵩む為、断熱機能を持った合理的な
配管材料が要望されてきたが、高性能の断熱機能を要求
される配管施工は、未だ、抜本的な解決はなされていな
いのが現状である。
【0002】高い断熱機能を有する材料は、密度が小さ
く、強度が低いため、それ自体で配管材料とするには、
構造強度が著しく不足して使用できない。その為、現在
では、得られる範囲の断熱性に応じて、適度の密度(む
しろ低発泡倍率)の発泡体と未発泡体とが一体化された
表皮付き熱可塑性樹脂発泡体の製造方法が各種提案され
ている。例えば、特公昭45−29919号公報には、
発泡性樹脂を実質的に未発泡の状態で、成形金型から押
出し、該金型に直結、若しくは、僅かに間隙を設けて配
置したフォーミング金型で、直ちに、該樹脂表面を急冷
して、製品の表面近傍を実質的に未発泡の外皮を持たせ
て、内部方向に発泡させた横断面異形の発泡体を製造す
る方法が開示されている。
く、強度が低いため、それ自体で配管材料とするには、
構造強度が著しく不足して使用できない。その為、現在
では、得られる範囲の断熱性に応じて、適度の密度(む
しろ低発泡倍率)の発泡体と未発泡体とが一体化された
表皮付き熱可塑性樹脂発泡体の製造方法が各種提案され
ている。例えば、特公昭45−29919号公報には、
発泡性樹脂を実質的に未発泡の状態で、成形金型から押
出し、該金型に直結、若しくは、僅かに間隙を設けて配
置したフォーミング金型で、直ちに、該樹脂表面を急冷
して、製品の表面近傍を実質的に未発泡の外皮を持たせ
て、内部方向に発泡させた横断面異形の発泡体を製造す
る方法が開示されている。
【0003】上記方法は、低発泡押出成形法の一種で、
セルカプロセスと呼ばれ、発泡性樹脂を実質的に未発泡
の状態で、成形金型から押出し、直ちに、フォーミング
金型に導入して表面を急冷すると共に、寸法規制を行っ
て、フォーミング金型の表面から中央部に向かって発泡
させる方式である。しかし、溶融した発泡性樹脂は、押
出成形金型から吐出された瞬間に、周囲の圧力が大気圧
下に開放されているから、溶融樹脂は発泡を開始し、表
面がフォーミング金型で急冷されても、完全には表面が
固化しない。従って、発泡成形体の表面は完全に発泡が
抑えられて表皮に厚い未発泡層ができずに、表皮の薄い
発泡体しか得られない。
セルカプロセスと呼ばれ、発泡性樹脂を実質的に未発泡
の状態で、成形金型から押出し、直ちに、フォーミング
金型に導入して表面を急冷すると共に、寸法規制を行っ
て、フォーミング金型の表面から中央部に向かって発泡
させる方式である。しかし、溶融した発泡性樹脂は、押
出成形金型から吐出された瞬間に、周囲の圧力が大気圧
下に開放されているから、溶融樹脂は発泡を開始し、表
面がフォーミング金型で急冷されても、完全には表面が
固化しない。従って、発泡成形体の表面は完全に発泡が
抑えられて表皮に厚い未発泡層ができずに、表皮の薄い
発泡体しか得られない。
【0004】又、特開昭55−61437号公報には、
熱可塑性樹脂発泡パイプを製造するにあたり、押出成形
ダイとパイプ冷却用クーリングダイとの間に、温度調節
ができ、クーリングダイ側に拡張したテーパーダイ部を
設け、さらにパイプ内空洞部を加圧状態に保ちつつ、テ
ーパーダイ部及びクーリングダイ部にパイプ外周面を押
し付けながら発泡させ成形する方法が開示されている。
熱可塑性樹脂発泡パイプを製造するにあたり、押出成形
ダイとパイプ冷却用クーリングダイとの間に、温度調節
ができ、クーリングダイ側に拡張したテーパーダイ部を
設け、さらにパイプ内空洞部を加圧状態に保ちつつ、テ
ーパーダイ部及びクーリングダイ部にパイプ外周面を押
し付けながら発泡させ成形する方法が開示されている。
【0005】この方法は、押出金型から溶融樹脂を実質
的に未発泡の状態で、吐出させて、温度調節ができるテ
ーパーダイに導入する。テーパーダイは発泡による体積
膨張分に合わせて口径を徐々に拡大させてある。しかる
後に、一定の口径を持ち外周面を水冷するクーリングダ
イに導入して、外周を急冷しながら発泡し、最終的に水
槽冷却のフォーミング金型に導入される。一方、パイプ
の外周面の冷却と外径規制を効果的に行う為に、押出金
型の先端部からフォーミング金型の中に至るまで、パイ
プの内面に一定の空気圧を加える仕組みにしてある。
的に未発泡の状態で、吐出させて、温度調節ができるテ
ーパーダイに導入する。テーパーダイは発泡による体積
膨張分に合わせて口径を徐々に拡大させてある。しかる
後に、一定の口径を持ち外周面を水冷するクーリングダ
イに導入して、外周を急冷しながら発泡し、最終的に水
槽冷却のフォーミング金型に導入される。一方、パイプ
の外周面の冷却と外径規制を効果的に行う為に、押出金
型の先端部からフォーミング金型の中に至るまで、パイ
プの内面に一定の空気圧を加える仕組みにしてある。
【0006】しかし、上記方法も、溶融した発泡性樹脂
が押出金型から押出された瞬間には、パイプの内面に一
定の空気圧が加えられていても、押出金型の中の圧力と
は比較にならない程小さい為、実質的に大気圧下に開放
されたのと同じ効果となり、発泡性樹脂は必然的に発泡
を開始する。この事は、テーパーダイで発泡させる仕組
みになっているからも明らかであり、テーパーダイの表
面は、温度調節が可能になっているが、冷却は、むし
ろ、次工程のクーリングダイで、急冷するようになって
いる。従って、テーパーダイの存在は、発泡パイプの形
状、発泡気泡形成には寄与するが、表皮形成にはむしろ
逆の効果が働き、積極的に制御して表皮に厚い未発泡樹
脂層を作成する機構にはなっていない。
が押出金型から押出された瞬間には、パイプの内面に一
定の空気圧が加えられていても、押出金型の中の圧力と
は比較にならない程小さい為、実質的に大気圧下に開放
されたのと同じ効果となり、発泡性樹脂は必然的に発泡
を開始する。この事は、テーパーダイで発泡させる仕組
みになっているからも明らかであり、テーパーダイの表
面は、温度調節が可能になっているが、冷却は、むし
ろ、次工程のクーリングダイで、急冷するようになって
いる。従って、テーパーダイの存在は、発泡パイプの形
状、発泡気泡形成には寄与するが、表皮形成にはむしろ
逆の効果が働き、積極的に制御して表皮に厚い未発泡樹
脂層を作成する機構にはなっていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題点を解消し、外表面の未発泡層の肉厚を積極的に
制御できる管状熱可塑性樹脂発泡体を製造する方法及び
押出金型を提供することを目的とする。
な問題点を解消し、外表面の未発泡層の肉厚を積極的に
制御できる管状熱可塑性樹脂発泡体を製造する方法及び
押出金型を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明(以下、第1発明という)の管状熱可塑性樹脂発泡
体の製造方法は、発泡剤を含有する熱可塑性樹脂組成物
の溶融管状体を押出金型から押出し、該溶融管状体をフ
ォーミング金型で外径を規制しながら発泡させて、外面
に表皮を形成させる管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
に於いて、前記押出金型内で、溶融樹脂の外側を大気圧
に於ける発泡温度以下に冷却することを特徴とする。
発明(以下、第1発明という)の管状熱可塑性樹脂発泡
体の製造方法は、発泡剤を含有する熱可塑性樹脂組成物
の溶融管状体を押出金型から押出し、該溶融管状体をフ
ォーミング金型で外径を規制しながら発泡させて、外面
に表皮を形成させる管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
に於いて、前記押出金型内で、溶融樹脂の外側を大気圧
に於ける発泡温度以下に冷却することを特徴とする。
【0009】本願の請求項2に記載の発明(以下、第2
発明という)の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法は、
第1発明に於いて、押出金型が外型及びコアーから構成
され、該外型が押出方向に断熱材を介して上流部外型か
ら下流部外型に複数個に分割され、その各々が熱的に独
立して温度調節ができ、上流部外型が加熱成形機能を有
し、下流部外型が表皮形成機能を有することを特徴とす
る。
発明という)の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法は、
第1発明に於いて、押出金型が外型及びコアーから構成
され、該外型が押出方向に断熱材を介して上流部外型か
ら下流部外型に複数個に分割され、その各々が熱的に独
立して温度調節ができ、上流部外型が加熱成形機能を有
し、下流部外型が表皮形成機能を有することを特徴とす
る。
【0010】本願の請求項3に記載の発明(以下、第3
発明という)の押出金型は、押出金型が外型及びコアー
から構成され、該外型が押出方向に断熱材を介して上流
部外型から下流部外型に複数個に分割され、その各々が
熱的に独立して温度調節ができ、上流部外型が加熱成形
機能を有し、下流部外型が表皮形成機能を有することを
特徴とする。
発明という)の押出金型は、押出金型が外型及びコアー
から構成され、該外型が押出方向に断熱材を介して上流
部外型から下流部外型に複数個に分割され、その各々が
熱的に独立して温度調節ができ、上流部外型が加熱成形
機能を有し、下流部外型が表皮形成機能を有することを
特徴とする。
【0011】第1発明にいう「発泡剤を含有する熱可塑
性樹脂組成物」とは、発泡剤と熱可塑性樹脂とを主成分
に、核剤、発泡助剤、可塑剤、老化防止剤、熱安定剤、
紫外線防止剤、架橋剤、充填剤、顔料などが副成分とし
て、適宜、配合された組成物を意味し、目的に応じて、
組成は変えることができる。
性樹脂組成物」とは、発泡剤と熱可塑性樹脂とを主成分
に、核剤、発泡助剤、可塑剤、老化防止剤、熱安定剤、
紫外線防止剤、架橋剤、充填剤、顔料などが副成分とし
て、適宜、配合された組成物を意味し、目的に応じて、
組成は変えることができる。
【0012】発泡剤は、熱分解型発泡剤と揮発性溶剤型
発泡剤とが挙げられ、両者を含めて、下記に示される個
々の物質の少なくとも1種が併用されてもよい。熱分解
型発泡剤は、例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモ
ニウム、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、尿素など
の無機発泡剤;N,N' −ジメチル−N,N' −ジニト
ロソテレフタルアミド等のニトロソ化合物、アゾジカル
ボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物等の有機
発泡剤が挙げられる。又、揮発性溶剤型発泡剤は、例え
ば、メタノール、エタノール、ブタン、プロパン、ヘキ
サン、塩化メタン、ジクロロジフロロエタンなどのハロ
ゲン化炭化水素、液化炭酸ガス等が挙げられる。
発泡剤とが挙げられ、両者を含めて、下記に示される個
々の物質の少なくとも1種が併用されてもよい。熱分解
型発泡剤は、例えば、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモ
ニウム、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、尿素など
の無機発泡剤;N,N' −ジメチル−N,N' −ジニト
ロソテレフタルアミド等のニトロソ化合物、アゾジカル
ボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合
物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物等の有機
発泡剤が挙げられる。又、揮発性溶剤型発泡剤は、例え
ば、メタノール、エタノール、ブタン、プロパン、ヘキ
サン、塩化メタン、ジクロロジフロロエタンなどのハロ
ゲン化炭化水素、液化炭酸ガス等が挙げられる。
【0013】熱可塑性樹脂(以下、単に樹脂と呼ぶこと
がある)とは、通常の汎用樹脂とエンジニアリング樹脂
などを意味し、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ
プロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレ
ン−アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、スチ
レン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、ポリメチルメタクリレート、メ
チルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、塩素化塩
化ビニル系樹脂、塩素化ポリエチレン、塩化ビニリデン
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂、フッ素樹
脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリオキシ
メチレン、ポリメチルペンテン、ポリサルフォン、ポリ
エーテルエーテルケトンなどが挙げられ、これらの少な
くとも1種が混合.ブレンドされて使用される。さら
に、上記樹脂は、溶融粘度特性等の発泡性を樹脂に付与
するため、放射線、有機過酸化物、多官能性ビニルモノ
マー類、ビニルシラノール類、ビニルイソシアネート類
などで、変性されていても構わない。
がある)とは、通常の汎用樹脂とエンジニアリング樹脂
などを意味し、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ
プロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレ
ン−アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、スチ
レン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、ポリメチルメタクリレート、メ
チルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−アクリル酸アルキルエステル共重合体、塩素化塩
化ビニル系樹脂、塩素化ポリエチレン、塩化ビニリデン
−アクリル酸アルキルエステル共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂、フッ素樹
脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリオキシ
メチレン、ポリメチルペンテン、ポリサルフォン、ポリ
エーテルエーテルケトンなどが挙げられ、これらの少な
くとも1種が混合.ブレンドされて使用される。さら
に、上記樹脂は、溶融粘度特性等の発泡性を樹脂に付与
するため、放射線、有機過酸化物、多官能性ビニルモノ
マー類、ビニルシラノール類、ビニルイソシアネート類
などで、変性されていても構わない。
【0014】第1発明に於いては、発泡剤を含有する溶
融樹脂が、大気圧に開放される前に、押出金型内で該溶
融樹脂の外側を大気圧に於ける発泡温度以下に冷却する
ことが必要である。これにより溶融樹脂の外側に、押出
金型より押し出された後でも発泡しない厚い表皮を形成
することができる。表皮の厚みは冷却条件によって制御
する。溶融樹脂の内側が良好に発泡するには、溶融粘度
が、発泡温度に於いて、気泡が破れずに安定した状態で
伸長できる粘度範囲にあることが必要である。
融樹脂が、大気圧に開放される前に、押出金型内で該溶
融樹脂の外側を大気圧に於ける発泡温度以下に冷却する
ことが必要である。これにより溶融樹脂の外側に、押出
金型より押し出された後でも発泡しない厚い表皮を形成
することができる。表皮の厚みは冷却条件によって制御
する。溶融樹脂の内側が良好に発泡するには、溶融粘度
が、発泡温度に於いて、気泡が破れずに安定した状態で
伸長できる粘度範囲にあることが必要である。
【0015】第2発明は、要約すると、押出金型内で、
溶融樹脂温度を正確に制御し、外表面の所定肉厚部分の
溶融樹脂温度を大気圧に於ける発泡温度以下に正確に冷
却して、未発泡層の厚い外皮を有する発泡体を製造する
方法である。
溶融樹脂温度を正確に制御し、外表面の所定肉厚部分の
溶融樹脂温度を大気圧に於ける発泡温度以下に正確に冷
却して、未発泡層の厚い外皮を有する発泡体を製造する
方法である。
【0016】以下、本発明2を図面を参照して、具体的
な例により説明する。図1に示されるように、発泡剤を
含有する溶融樹脂1がブリッジ11の中を通って管状に
分流され、押出金型14に導入される。押出金型14は
コア12と外型13から構成され、外型13は上流部外
型(以下、加熱成形外型ともいう)13a と下流部外型
(以下、外皮形成外型ともいう)13bとで構成され、
この順に断熱材15を介して配列され、冷却水槽17を
有するフォーミング金型16に接続される。
な例により説明する。図1に示されるように、発泡剤を
含有する溶融樹脂1がブリッジ11の中を通って管状に
分流され、押出金型14に導入される。押出金型14は
コア12と外型13から構成され、外型13は上流部外
型(以下、加熱成形外型ともいう)13a と下流部外型
(以下、外皮形成外型ともいう)13bとで構成され、
この順に断熱材15を介して配列され、冷却水槽17を
有するフォーミング金型16に接続される。
【0017】加熱成形外型13a、外皮形成外型13b
は、それぞれ、必要に応じて、断熱材15を介して少な
くとも1個配列でき、各々独立に温度制御ができるよう
にされている。温度制御は、電気、水蒸気、冷却水及び
冷凍溶媒を含む熱媒体2により行われる。断熱材15
は、各分割された外型を熱的に分割し、相互の外型の温
度条件に直接的な影響を与えることがないようにするた
めに設けられる。断熱材15の材質は、外型の一部を形
成するので、高温強度が要求され、窒化アルミニウム、
ジルコニア加工品など高強度で、耐熱性、耐圧性の断熱
材であることが好ましく、特に、ジルコニア加工品が好
適で、使用肉厚は目的にもよるが、通常、10〜20m
mが好適に使用される。理由は、熱伝導率(Kcal/
mh℃)で、炭素鋼板が47、アルミニウムが175、
銅が320であることに対し、ジルコニア加工品が2.
52で、硬度が1300Kg/mm2 であり、強度的に
金属と同等で、鋼鉄の約1/18の熱伝導であるからで
ある。
は、それぞれ、必要に応じて、断熱材15を介して少な
くとも1個配列でき、各々独立に温度制御ができるよう
にされている。温度制御は、電気、水蒸気、冷却水及び
冷凍溶媒を含む熱媒体2により行われる。断熱材15
は、各分割された外型を熱的に分割し、相互の外型の温
度条件に直接的な影響を与えることがないようにするた
めに設けられる。断熱材15の材質は、外型の一部を形
成するので、高温強度が要求され、窒化アルミニウム、
ジルコニア加工品など高強度で、耐熱性、耐圧性の断熱
材であることが好ましく、特に、ジルコニア加工品が好
適で、使用肉厚は目的にもよるが、通常、10〜20m
mが好適に使用される。理由は、熱伝導率(Kcal/
mh℃)で、炭素鋼板が47、アルミニウムが175、
銅が320であることに対し、ジルコニア加工品が2.
52で、硬度が1300Kg/mm2 であり、強度的に
金属と同等で、鋼鉄の約1/18の熱伝導であるからで
ある。
【0018】コアは冷却せずに使用され、発泡性の溶融
樹脂の成形条件により、図1のコア先端面18に示され
るように、外皮形成外型13bと同一の長さで終結させ
たり、図2のコア先端面28に示されるように、外皮形
成外型23bの内部で終結させたりすることができる。
樹脂の成形条件により、図1のコア先端面18に示され
るように、外皮形成外型13bと同一の長さで終結させ
たり、図2のコア先端面28に示されるように、外皮形
成外型23bの内部で終結させたりすることができる。
【0019】第3発明は、押出金型が外型及びコアーか
ら構成され、該外型が押出方向に断熱材を介して上流部
外型から下流部外型に複数個に分割され、各々が熱的に
独立して温度調節ができ、上流部外型が加熱成形機能を
有し、下流部外型が表皮形成機能を有することを特徴と
する押出金型であって、第1発明、第2発明の表皮の厚
い管状熱可塑性樹脂発泡体の製造に使用することもで
き、同じ押出金型で、加熱成形と表皮冷却が同時にで
き、各種押出成形品の加熱・冷却条件の精密制御を行う
ことができる。
ら構成され、該外型が押出方向に断熱材を介して上流部
外型から下流部外型に複数個に分割され、各々が熱的に
独立して温度調節ができ、上流部外型が加熱成形機能を
有し、下流部外型が表皮形成機能を有することを特徴と
する押出金型であって、第1発明、第2発明の表皮の厚
い管状熱可塑性樹脂発泡体の製造に使用することもで
き、同じ押出金型で、加熱成形と表皮冷却が同時にで
き、各種押出成形品の加熱・冷却条件の精密制御を行う
ことができる。
【0020】(作用)第1発明に於いて、発泡性樹脂を
押出金型の中に存在している間に、表面の溶融樹脂を所
望の肉厚分だけ、大気圧に於ける発泡温度以下に、冷却
することにより、大気圧下に開放されても発泡すること
がなく、外皮の厚い管状発泡体を製造することが可能と
なった。
押出金型の中に存在している間に、表面の溶融樹脂を所
望の肉厚分だけ、大気圧に於ける発泡温度以下に、冷却
することにより、大気圧下に開放されても発泡すること
がなく、外皮の厚い管状発泡体を製造することが可能と
なった。
【0021】第2発明に於いては、押出方向に外型を断
熱材を介して複数個に分割し、且つ、各々の外型を熱的
に隔離して、独立して温度制御ができるので、加熱成形
の条件設定の自由度が格段と向上した。又、従来は、同
じ押出金型内で、溶融樹脂の加熱と冷却とを同時に行う
ことは、金属の熱伝導が大きい為、極めて困難であった
が、第1発明及び第2発明に於いて、押出方向の外型
に、極端な温度差を設けても、前後の外型にその影響が
殆ど起こらない本発明3のような金型を作成することが
できたので、未発泡表皮の厚さを任意に制御できる管状
樹脂発泡体の製造ができるようになった。
熱材を介して複数個に分割し、且つ、各々の外型を熱的
に隔離して、独立して温度制御ができるので、加熱成形
の条件設定の自由度が格段と向上した。又、従来は、同
じ押出金型内で、溶融樹脂の加熱と冷却とを同時に行う
ことは、金属の熱伝導が大きい為、極めて困難であった
が、第1発明及び第2発明に於いて、押出方向の外型
に、極端な温度差を設けても、前後の外型にその影響が
殆ど起こらない本発明3のような金型を作成することが
できたので、未発泡表皮の厚さを任意に制御できる管状
樹脂発泡体の製造ができるようになった。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
めに、実施例、比較例を挙げる。実施例1 (発泡性塩化ビニル樹脂組成物)塩化ビニル樹脂(平均
重合度600)100重量部に対して、錫系安定剤2重
量部、エステル系内滑剤2重量部、ポリエチレンワック
ス系外滑剤2重量部、顔料1重量部、熱分解型無機発泡
剤2重量部を均一に混合して、押出原料とした。 (押出機と押出条件)口径30mmの単軸押出機(プラ
スチック工学研究所製、型式GT−30)を使用し、シ
リンダー温度を140〜180℃に設定した。
めに、実施例、比較例を挙げる。実施例1 (発泡性塩化ビニル樹脂組成物)塩化ビニル樹脂(平均
重合度600)100重量部に対して、錫系安定剤2重
量部、エステル系内滑剤2重量部、ポリエチレンワック
ス系外滑剤2重量部、顔料1重量部、熱分解型無機発泡
剤2重量部を均一に混合して、押出原料とした。 (押出機と押出条件)口径30mmの単軸押出機(プラ
スチック工学研究所製、型式GT−30)を使用し、シ
リンダー温度を140〜180℃に設定した。
【0023】(肉厚表皮の管状塩化ビニル樹脂発泡体の
製造)図1に示す構造の押出金型14を用い、断熱材1
5は肉厚15mmのジルコニア加工品、表皮形成外型1
3bの肉厚は20mmとした。表1に示される金型設定
条件にて、表皮付き管状塩化ビニル樹脂発泡体を製造
し、その結果、得られた製品は、表皮の肉厚が厚くて光
沢があり、断面を顕微鏡で観察すると、気泡構造が肉厚
方向に長いフットボール状の微細独立気泡をしており、
表1に示したように厚い表皮層を有するものであった。
製造)図1に示す構造の押出金型14を用い、断熱材1
5は肉厚15mmのジルコニア加工品、表皮形成外型1
3bの肉厚は20mmとした。表1に示される金型設定
条件にて、表皮付き管状塩化ビニル樹脂発泡体を製造
し、その結果、得られた製品は、表皮の肉厚が厚くて光
沢があり、断面を顕微鏡で観察すると、気泡構造が肉厚
方向に長いフットボール状の微細独立気泡をしており、
表1に示したように厚い表皮層を有するものであった。
【0024】
【表1】
【0025】実施例2 図2に示されるような構造の押出金型24を用いて、断
熱材の肉厚を15mmのジルコニア加工品、表皮形成外
型23bの肉厚を20mmとして、押出金型24のコア
の先端部28が表皮形成外型23bの先端部より15m
m短くしたこと以外は、実施例1と同じ発泡性塩化ビニ
ル樹脂組成物、押出機及び押出条件を用い、表1に示し
た金型条件で、管状塩化ビニル樹脂発泡体を製造した。
即ち、発泡性塩化ビニル樹脂組成物1をブリッジ21か
ら、コアー22と外型23からなる押出金型24に導入
した。外型23は加熱成形外型23aと表皮形成外型2
3bからなり、断熱材の厚さ15mmのジルコニア25
で各々熱的に分離されている。加熱成形外型23aは1
80℃に温度制御され、表皮形成外型23bは熱媒体2
を流入させて150℃に冷却されいる。得られた製品
は、表1に示されるように、表皮の肉厚が厚くて光沢が
あり、断面を顕微鏡で観察すると、気泡構造が肉厚方向
に長いフットボール状の微細独立気泡で、表皮の肉厚は
1.0mmで、実施例1より僅かに薄かった。
熱材の肉厚を15mmのジルコニア加工品、表皮形成外
型23bの肉厚を20mmとして、押出金型24のコア
の先端部28が表皮形成外型23bの先端部より15m
m短くしたこと以外は、実施例1と同じ発泡性塩化ビニ
ル樹脂組成物、押出機及び押出条件を用い、表1に示し
た金型条件で、管状塩化ビニル樹脂発泡体を製造した。
即ち、発泡性塩化ビニル樹脂組成物1をブリッジ21か
ら、コアー22と外型23からなる押出金型24に導入
した。外型23は加熱成形外型23aと表皮形成外型2
3bからなり、断熱材の厚さ15mmのジルコニア25
で各々熱的に分離されている。加熱成形外型23aは1
80℃に温度制御され、表皮形成外型23bは熱媒体2
を流入させて150℃に冷却されいる。得られた製品
は、表1に示されるように、表皮の肉厚が厚くて光沢が
あり、断面を顕微鏡で観察すると、気泡構造が肉厚方向
に長いフットボール状の微細独立気泡で、表皮の肉厚は
1.0mmで、実施例1より僅かに薄かった。
【0026】実施例3(異種樹脂からなる管状熱可塑性
樹脂発泡多層管) 内層に1、2−塩素化塩化ビニル樹脂パイプがあり、外
層に外皮の厚い塩化ビニル樹脂発泡体である多層管を製
造した。 (内層用樹脂;1、2−塩素化塩化ビニル樹脂の配合)
塩素含有率66重量%の1、2−塩素化塩化ビニル樹脂
100重量部に対し、錫系安定剤に100重量部、エス
テル系内滑剤1重量部、ポリエチレンワックス系外滑剤
2重量部、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共
重合体(ABS)系衝撃改質剤10重量部、顔料1重量
部を配合して、塩素化塩化ビニル系樹脂組成物からなる
パイプ成形材料を調製した。
樹脂発泡多層管) 内層に1、2−塩素化塩化ビニル樹脂パイプがあり、外
層に外皮の厚い塩化ビニル樹脂発泡体である多層管を製
造した。 (内層用樹脂;1、2−塩素化塩化ビニル樹脂の配合)
塩素含有率66重量%の1、2−塩素化塩化ビニル樹脂
100重量部に対し、錫系安定剤に100重量部、エス
テル系内滑剤1重量部、ポリエチレンワックス系外滑剤
2重量部、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共
重合体(ABS)系衝撃改質剤10重量部、顔料1重量
部を配合して、塩素化塩化ビニル系樹脂組成物からなる
パイプ成形材料を調製した。
【0027】(外層用樹脂;発泡性塩化ビニル樹脂組成
物)実施例1と同じ。 (多層管製造装置)押出被覆成形法と本発明の製造方法
とを連結した方法で、内層のパイプ用の第1押出成形機
として、口径50mmの単軸押出機(プラスチック工学
研究所社製、型式BT−50)を主体とする装置に、図
3に示される押出金型を通じて、外層の発泡体用の第2
押出成形機として、実施例1と同じの口径30mmの単
軸押出機を主体とする装置が連結された多層管製造装置
を用いた。
物)実施例1と同じ。 (多層管製造装置)押出被覆成形法と本発明の製造方法
とを連結した方法で、内層のパイプ用の第1押出成形機
として、口径50mmの単軸押出機(プラスチック工学
研究所社製、型式BT−50)を主体とする装置に、図
3に示される押出金型を通じて、外層の発泡体用の第2
押出成形機として、実施例1と同じの口径30mmの単
軸押出機を主体とする装置が連結された多層管製造装置
を用いた。
【0028】
【表2】
【0029】(多層管の製造方法)塩素化塩化ビニル系
樹脂組成物を口径50mmの単軸押出機で、シリンダー
温度を160〜200℃に設定して押出し、図3に示さ
れる押出金型に導入した。一方、発泡性塩化ビニル樹脂
組成物も口径30mm単軸押出機でシリンダー温度14
0〜180℃で押出し、上記押出金型のノズル36に導
入した。かくして、表2に示される金型設定条件にて、
塩素化塩化ビニル系樹脂組成物4を、通常の未発泡パイ
プの成形と同じように、コアー31と中間外型32の間
を口径を絞りながら通過させて加熱成形した。
樹脂組成物を口径50mmの単軸押出機で、シリンダー
温度を160〜200℃に設定して押出し、図3に示さ
れる押出金型に導入した。一方、発泡性塩化ビニル樹脂
組成物も口径30mm単軸押出機でシリンダー温度14
0〜180℃で押出し、上記押出金型のノズル36に導
入した。かくして、表2に示される金型設定条件にて、
塩素化塩化ビニル系樹脂組成物4を、通常の未発泡パイ
プの成形と同じように、コアー31と中間外型32の間
を口径を絞りながら通過させて加熱成形した。
【0030】一方、押出金型のノズル36に溶融した発
泡性塩化ビニル樹脂組成物1を導入し、中間外型32と
加熱成形外型33との間に於いて、180℃に温度制御
して管状に加熱成形し、断熱材35(ジルコニア成形
品;肉厚15mm)で前記加熱成形外型を熱的に絶縁し
て、長さ20mmの表皮形成外型34に導入した。表皮
形成外型34は、熱媒体2を通過させて150℃に温度
制御し、溶融発泡性塩化ビニル樹脂組成物1の表皮をフ
ォーミング金型37内で、大気圧下に曝しても発泡しな
い温度に冷却した。押出金型先端で、上記の2種類の樹
脂は個別に同心円状に押出され、表面の塩化ビニル樹脂
1は、表皮形成外型で表面が冷却されて発泡せず、フォ
ーミング金型37で外部規制されているので、管状発泡
体は中心部に向かって発泡し、塩素化塩化ビニル樹脂パ
イプを被覆すようになる。その結果、得られた多層管
は、表2に示したように、厚い表皮層を有するものとな
った。
泡性塩化ビニル樹脂組成物1を導入し、中間外型32と
加熱成形外型33との間に於いて、180℃に温度制御
して管状に加熱成形し、断熱材35(ジルコニア成形
品;肉厚15mm)で前記加熱成形外型を熱的に絶縁し
て、長さ20mmの表皮形成外型34に導入した。表皮
形成外型34は、熱媒体2を通過させて150℃に温度
制御し、溶融発泡性塩化ビニル樹脂組成物1の表皮をフ
ォーミング金型37内で、大気圧下に曝しても発泡しな
い温度に冷却した。押出金型先端で、上記の2種類の樹
脂は個別に同心円状に押出され、表面の塩化ビニル樹脂
1は、表皮形成外型で表面が冷却されて発泡せず、フォ
ーミング金型37で外部規制されているので、管状発泡
体は中心部に向かって発泡し、塩素化塩化ビニル樹脂パ
イプを被覆すようになる。その結果、得られた多層管
は、表2に示したように、厚い表皮層を有するものとな
った。
【0031】比較例1 (従来法による管状塩化ビニル樹脂発泡体の製造)押出
金型構造として、図4に示されるような従来のセルカプ
ロセスの構造を用いたこと以外は実施例1と同じ発泡性
塩化ビニル樹脂組成物、押出機及び押出条件を用い、表
1に示される金型条件で、管状塩化ビニル樹脂発泡体を
製造した。
金型構造として、図4に示されるような従来のセルカプ
ロセスの構造を用いたこと以外は実施例1と同じ発泡性
塩化ビニル樹脂組成物、押出機及び押出条件を用い、表
1に示される金型条件で、管状塩化ビニル樹脂発泡体を
製造した。
【0032】発泡性塩化ビニル樹脂組成物1をブリッジ
41の中を通して管状に分流させ、押出金型44に導入
した。押出金型44はコア42と外型43に同心円に配
置してあり、発泡性塩化ビニル樹脂組成物1は両者の間
に導入して、180℃で口径を絞りながら、肉厚を調整
して管状に成形し、フォーミング金型45に導入した。
フォーミング金型45で、押出金型44に直結されてい
る部分は、冷却水4で冷却され、且つ、減圧空気5で外
径を強く規制するようになっており、その後は冷却水槽
46を装着したフォーミング金型45で、完全冷却固化
サイジィングした。結果は、表1に示されるように、肉
厚が薄い管状塩化ビニル樹脂発泡体しかが得られなかっ
た。
41の中を通して管状に分流させ、押出金型44に導入
した。押出金型44はコア42と外型43に同心円に配
置してあり、発泡性塩化ビニル樹脂組成物1は両者の間
に導入して、180℃で口径を絞りながら、肉厚を調整
して管状に成形し、フォーミング金型45に導入した。
フォーミング金型45で、押出金型44に直結されてい
る部分は、冷却水4で冷却され、且つ、減圧空気5で外
径を強く規制するようになっており、その後は冷却水槽
46を装着したフォーミング金型45で、完全冷却固化
サイジィングした。結果は、表1に示されるように、肉
厚が薄い管状塩化ビニル樹脂発泡体しかが得られなかっ
た。
【0033】比較例2 押出金型構造として、図5に示されるような従来のセル
カプロセスの構造を用いたこと以外は実施例3と同じ発
泡性塩化ビニル樹脂組成物、塩素化塩化ビニル系樹脂組
成物、多層管製造装置及び多層管の製造方法を用い、表
2に示される金型条件で、表面に塩化ビニル樹脂発泡体
を有する多層管を製造した。
カプロセスの構造を用いたこと以外は実施例3と同じ発
泡性塩化ビニル樹脂組成物、塩素化塩化ビニル系樹脂組
成物、多層管製造装置及び多層管の製造方法を用い、表
2に示される金型条件で、表面に塩化ビニル樹脂発泡体
を有する多層管を製造した。
【0034】塩素化塩化ビニル系樹脂組成物4は、通常
の未発泡パイプの成形と同じように、コアー51と中間
外型52の間を口径を絞りながら通過させ加熱成形し
た。一方、発泡性塩化ビニル樹脂組成物1を、押出金型
のノズル56に導入して、溶融した中間外型52をコア
ーとして、該中間外型52と加熱成形外型53との間に
於いて、180℃に温度制御して管状に加熱成形して、
フォーミング金型57に導入した。フォーミング金型5
7の入り口に於いて、溶融発泡性塩化ビニル樹脂は、外
表面を冷却水4で急冷し、更に、減圧空気5で外部規制
して、管状塩化ビニル樹脂を中心部に向かって発泡さ
せ、塩素化塩化ビニル樹脂パイプを被覆させ、最終的に
水槽58を装着したフォーミング金型57で冷却固化し
た。結果は、表2に示されるように、肉厚が薄い管状塩
化ビニル樹脂発泡体で被覆した多層管3しか得ることが
できなかった。
の未発泡パイプの成形と同じように、コアー51と中間
外型52の間を口径を絞りながら通過させ加熱成形し
た。一方、発泡性塩化ビニル樹脂組成物1を、押出金型
のノズル56に導入して、溶融した中間外型52をコア
ーとして、該中間外型52と加熱成形外型53との間に
於いて、180℃に温度制御して管状に加熱成形して、
フォーミング金型57に導入した。フォーミング金型5
7の入り口に於いて、溶融発泡性塩化ビニル樹脂は、外
表面を冷却水4で急冷し、更に、減圧空気5で外部規制
して、管状塩化ビニル樹脂を中心部に向かって発泡さ
せ、塩素化塩化ビニル樹脂パイプを被覆させ、最終的に
水槽58を装着したフォーミング金型57で冷却固化し
た。結果は、表2に示されるように、肉厚が薄い管状塩
化ビニル樹脂発泡体で被覆した多層管3しか得ることが
できなかった。
【0035】
【発明の効果】第1発明、第2発明は、上述のように構
成されているので、厚い表皮を有する管状熱可塑性樹脂
発泡体を製造することができ、建築物用集中冷暖房用配
管材、給湯配管、空調配管;地域冷暖房用給湯配管、低
圧蒸気配管、温泉配管;施設園芸用冷暖房空調配管など
耐圧縮性、非腐食性の非吸水性断熱管として広く利用す
ることができる。第3発明は、厚い表皮を有する管状熱
可塑性樹脂発泡体を製造する押出金型として用いること
ができる。
成されているので、厚い表皮を有する管状熱可塑性樹脂
発泡体を製造することができ、建築物用集中冷暖房用配
管材、給湯配管、空調配管;地域冷暖房用給湯配管、低
圧蒸気配管、温泉配管;施設園芸用冷暖房空調配管など
耐圧縮性、非腐食性の非吸水性断熱管として広く利用す
ることができる。第3発明は、厚い表皮を有する管状熱
可塑性樹脂発泡体を製造する押出金型として用いること
ができる。
【図1】本発明の製造方法及び押出金型の1例を説明す
る縦断面図で、実施例1に使用された。
る縦断面図で、実施例1に使用された。
【図2】本発明の製造方法及び押出金型の1例を説明す
る他の縦断面図で、実施例2に使用された。
る他の縦断面図で、実施例2に使用された。
【図3】実施例3に使用された本発明の1例を示す押出
金型で、多層管用押出金型の縦断面図である。
金型で、多層管用押出金型の縦断面図である。
【図4】本発明の比較例1に使用された押出金型の縦断
面図である。
面図である。
【図5】従来法の多層管用押出金型の1例を示す押出金
型の縦断面図で、比較例3に使用された。
型の縦断面図で、比較例3に使用された。
1 熱可塑性樹脂組成物 2 熱媒体 3 管状熱可塑性樹脂発泡体 11 ブリッジ 12 コア 13 外型 13a上流部外型(加熱成形外型) 13b下流部外型(表皮形成外型) 14 押出金型 15 断熱材 16 フォーミング金型 17 冷却水槽 18 コア先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:00
Claims (3)
- 【請求項1】 発泡剤を含有する熱可塑性樹脂組成物の
溶融管状体を押出金型から押出し、該溶融管状体をフォ
ーミング金型で外径を規制しながら発泡させて、外面に
表皮を形成させる管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法に
於いて、前記押出金型内で、溶融樹脂の外側を大気圧に
於ける発泡温度以下に冷却することを特徴とする管状熱
可塑性樹脂発泡体の製造方法。 - 【請求項2】 押出金型が外型及びコアーから構成さ
れ、該外型が押出方向に断熱材を介して上流部外型から
下流部外型に複数個に分割され、その各々が熱的に独立
して温度調節ができ、上流部外型が加熱成形機能を有
し、下流部外型が表皮形成機能を有することを特徴とす
る請求項1記載の管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法 - 【請求項3】 押出金型が外型及びコアーから構成さ
れ、該外型が押出方向に断熱材を介して上流部外型から
下流部外型に複数個に分割され、その各々が熱的に独立
して温度調節ができ、上流部外型が加熱成形機能を有
し、下流部外型が表皮形成機能を有することを特徴とす
る押出金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8094026A JPH09277347A (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法及び押出金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8094026A JPH09277347A (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法及び押出金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09277347A true JPH09277347A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14099060
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8094026A Pending JPH09277347A (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 管状熱可塑性樹脂発泡体の製造方法及び押出金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09277347A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008034675A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Tdk Corp | 押出成形システム、押出成形用複合金型及び押出成形用金型 |
JP2008133980A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 空気清浄機能付き空気調和機 |
-
1996
- 1996-04-16 JP JP8094026A patent/JPH09277347A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008034675A (ja) * | 2006-07-31 | 2008-02-14 | Tdk Corp | 押出成形システム、押出成形用複合金型及び押出成形用金型 |
JP2008133980A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 空気清浄機能付き空気調和機 |
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