JPH09277220A - 擬岩ブロックおよび擬岩ブロック製造用面板ならびに擬岩ブロックの製造方法 - Google Patents
擬岩ブロックおよび擬岩ブロック製造用面板ならびに擬岩ブロックの製造方法Info
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- JPH09277220A JPH09277220A JP11961496A JP11961496A JPH09277220A JP H09277220 A JPH09277220 A JP H09277220A JP 11961496 A JP11961496 A JP 11961496A JP 11961496 A JP11961496 A JP 11961496A JP H09277220 A JPH09277220 A JP H09277220A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 外形を複数個の仮想石1a〜1fの集合
体に近似させ、かつ、隣合うブロックとの境界部を、複
数個の仮想石1a〜1fの外周の一部を連続させた形状
に形成した擬岩ブロック10である。この擬岩ブロック
10は、合成樹脂製の粗成形体80の表面に粘土81を
施してブロック模型82を製作し、面板作成用型枠90
の中に模型82を入れて型枠90と模型82の間に樹脂
を流し込み、流し込んだ樹脂が硬化した後に型枠90と
模型82と硬化した樹脂の面板91とを分離し、ブロッ
ク製造用型枠92の中に面板91を入れてコンクリート
を流し込むことにより製造する。 【効果】 擬岩ブロックを組み合わせて構造物を構築し
たときに、各ブロックの境界部に人工的な直線部が現れ
ず、また、同じ形状が規則的に現れることもないので、
自然感を高めることができる。
体に近似させ、かつ、隣合うブロックとの境界部を、複
数個の仮想石1a〜1fの外周の一部を連続させた形状
に形成した擬岩ブロック10である。この擬岩ブロック
10は、合成樹脂製の粗成形体80の表面に粘土81を
施してブロック模型82を製作し、面板作成用型枠90
の中に模型82を入れて型枠90と模型82の間に樹脂
を流し込み、流し込んだ樹脂が硬化した後に型枠90と
模型82と硬化した樹脂の面板91とを分離し、ブロッ
ク製造用型枠92の中に面板91を入れてコンクリート
を流し込むことにより製造する。 【効果】 擬岩ブロックを組み合わせて構造物を構築し
たときに、各ブロックの境界部に人工的な直線部が現れ
ず、また、同じ形状が規則的に現れることもないので、
自然感を高めることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然岩に近似した
外観を有する擬岩ブロックおよびその製造方法に関す
る。
外観を有する擬岩ブロックおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】坂道の階段や丘陵の法面、河川や海岸線
の護岸堤などの構造物に、自然景観にマッチさせた擬岩
ブロックを用いることが行われている。この擬岩ブロッ
クを用いた構造物は、多数個の岩石を用いたごとき外観
となる構造物と、全体が1個の大きな岩石または岩壁の
ごとき外観となる構造物とに大別される。本発明は、前
者の構造物に適用される擬岩ブロックに関するものであ
る。
の護岸堤などの構造物に、自然景観にマッチさせた擬岩
ブロックを用いることが行われている。この擬岩ブロッ
クを用いた構造物は、多数個の岩石を用いたごとき外観
となる構造物と、全体が1個の大きな岩石または岩壁の
ごとき外観となる構造物とに大別される。本発明は、前
者の構造物に適用される擬岩ブロックに関するものであ
る。
【0003】たとえば階段や擁壁などでは、個々のブロ
ックの表面が1個ないし複数個の岩石を表す形状をした
擬岩ブロックが用いられている。このような擬岩ブロッ
クの例としては、実開平6−27944号公報や特開平
7−324320号公報に記載のものがある。
ックの表面が1個ないし複数個の岩石を表す形状をした
擬岩ブロックが用いられている。このような擬岩ブロッ
クの例としては、実開平6−27944号公報や特開平
7−324320号公報に記載のものがある。
【0004】実開平6−27944号公報に記載のブロ
ックは、コンクリートで正面視の形状が台形に形成さ
れ、表面は複数の玉石を乱積みしたように偽装された擁
壁用のブロックである。また、特開平7−324320
号公報に記載のブロックは、コンクリートで形成した本
体の中央部に着色材入りのコンクリートで形成した擬岩
部を設け、本体の表面部の周辺部に目地隠しブロック取
り付け用の穴を設けた法覆いブロックと、着色材入りの
コンクリートで擬岩状に形成し、内部に縦横の補強材を
埋設した目地隠しブロックとを組み合わせた擁壁用のブ
ロックである。
ックは、コンクリートで正面視の形状が台形に形成さ
れ、表面は複数の玉石を乱積みしたように偽装された擁
壁用のブロックである。また、特開平7−324320
号公報に記載のブロックは、コンクリートで形成した本
体の中央部に着色材入りのコンクリートで形成した擬岩
部を設け、本体の表面部の周辺部に目地隠しブロック取
り付け用の穴を設けた法覆いブロックと、着色材入りの
コンクリートで擬岩状に形成し、内部に縦横の補強材を
埋設した目地隠しブロックとを組み合わせた擁壁用のブ
ロックである。
【0005】これらのブロックの多数個を組み合わせて
用いることにより、如何にも自然の玉石を乱積みしたよ
うに、あるいは、自然の岩石を多数積み上げたように見
える擁壁を構築することができる。
用いることにより、如何にも自然の玉石を乱積みしたよ
うに、あるいは、自然の岩石を多数積み上げたように見
える擁壁を構築することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
擬岩ブロックは、他のブロックと組み合わせるときの突
き合わせ部が直線的に形成されているので、多数個のブ
ロックを組み合わせたときに、構造物の表面全体に幾何
学的な直線模様が形成される。このため、自然の玉石や
岩石を積み上げたように見えるなかで、人工的な直線模
様が見え、また玉石や岩石などの擬岩模様が等間隔で現
れるため、せっかくの自然に近い景観を損なうという問
題がある。
擬岩ブロックは、他のブロックと組み合わせるときの突
き合わせ部が直線的に形成されているので、多数個のブ
ロックを組み合わせたときに、構造物の表面全体に幾何
学的な直線模様が形成される。このため、自然の玉石や
岩石を積み上げたように見えるなかで、人工的な直線模
様が見え、また玉石や岩石などの擬岩模様が等間隔で現
れるため、せっかくの自然に近い景観を損なうという問
題がある。
【0007】また、個々のブロックはすべて同じ形状を
しており、向きを変えて配置したとしても、全体として
規則性のある外観を呈するので、人工的な感じが残るこ
とは否めない。
しており、向きを変えて配置したとしても、全体として
規則性のある外観を呈するので、人工的な感じが残るこ
とは否めない。
【0008】本発明が解決すべき課題は、複数個のブロ
ックを組み合わせたときの外面に幾何学的な線が出るこ
とがなく、かつ、擬岩模様が等間隔に現れることがな
く、自然の岩石を組み合わせたものにより近い構造物が
構築可能な手段を得ることにある。
ックを組み合わせたときの外面に幾何学的な線が出るこ
とがなく、かつ、擬岩模様が等間隔に現れることがな
く、自然の岩石を組み合わせたものにより近い構造物が
構築可能な手段を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の擬岩ブロック
は、複数個のブロックを組み合わせて構造物を構築する
ための擬岩ブロックであって、ブロックの外形を複数個
の石の集合体に近似させ、かつ、隣合うブロックとの境
界部を、前記複数個の石の外周の一部を連続させた形状
に形成したことを特徴とする。
は、複数個のブロックを組み合わせて構造物を構築する
ための擬岩ブロックであって、ブロックの外形を複数個
の石の集合体に近似させ、かつ、隣合うブロックとの境
界部を、前記複数個の石の外周の一部を連続させた形状
に形成したことを特徴とする。
【0010】本発明の擬岩ブロックは、複数個のブロッ
クを組み合わせて階段や擁壁などを構築するのに使用す
る。1個のブロックの大きさはとくに限定されないが、
たとえば階段の構築用としては、厚さ150〜300m
m、縦350〜650mm、横500〜2000mm程
度の大きさが適当である。
クを組み合わせて階段や擁壁などを構築するのに使用す
る。1個のブロックの大きさはとくに限定されないが、
たとえば階段の構築用としては、厚さ150〜300m
m、縦350〜650mm、横500〜2000mm程
度の大きさが適当である。
【0011】1個のブロックの形状は、大きさと形状の
異なる5〜10個程度の石の集合体に近似させた外形と
する。個々の石の大きさと形状を異ならせることによ
り、自然石を集合させた印象を与えることができる。集
合体としては複数種類の形状のものを準備し、構造物を
構築する際に、異なる種類のブロックを組み合わせるこ
とによって、より自然感を出すことができる。
異なる5〜10個程度の石の集合体に近似させた外形と
する。個々の石の大きさと形状を異ならせることによ
り、自然石を集合させた印象を与えることができる。集
合体としては複数種類の形状のものを準備し、構造物を
構築する際に、異なる種類のブロックを組み合わせるこ
とによって、より自然感を出すことができる。
【0012】隣合うブロックとの境界部の形状は、前記
集合体を形成する個々の石の外周の一部を連続させた形
状とし、互いに隣合うブロックどうしの境界部は、互い
に嵌まり合う形状とする。境界部をこのように形成する
ことにより、複数個のブロックを組み合わせたときに、
境界線の連なりが自然石の縁の連なりの如く見え、より
自然感を出すことができる。
集合体を形成する個々の石の外周の一部を連続させた形
状とし、互いに隣合うブロックどうしの境界部は、互い
に嵌まり合う形状とする。境界部をこのように形成する
ことにより、複数個のブロックを組み合わせたときに、
境界線の連なりが自然石の縁の連なりの如く見え、より
自然感を出すことができる。
【0013】ここで、階段状構造物の構築に使用するブ
ロックの場合、構造物の前面となる側のブロック縁部の
平面視形状を凹凸形にし、かつ、厚さ方向の中央部を凸
状とした形状にすることができる。前面をこのような形
状にすることによって、ブロックを組み合わせて階段状
に構築したときに、自然光により陰影が生じ、自然石の
感じがより強調される。
ロックの場合、構造物の前面となる側のブロック縁部の
平面視形状を凹凸形にし、かつ、厚さ方向の中央部を凸
状とした形状にすることができる。前面をこのような形
状にすることによって、ブロックを組み合わせて階段状
に構築したときに、自然光により陰影が生じ、自然石の
感じがより強調される。
【0014】ブロックの表面の擬岩模様は、内面に擬岩
模様を形成させた面板を用いて形成する。この面板は、
表面に擬岩模様を形成した擬岩ブロックの模型を面板作
成用型枠の中に入れ、同型枠と模型の間に樹脂を流し込
むことにより製作することができる。
模様を形成させた面板を用いて形成する。この面板は、
表面に擬岩模様を形成した擬岩ブロックの模型を面板作
成用型枠の中に入れ、同型枠と模型の間に樹脂を流し込
むことにより製作することができる。
【0015】上記擬岩ブロックは、合成樹脂製の粗成形
体の表面に粘土を施してブロックの模型を製作し、面板
作成用型枠の中に前記模型を入れて型枠と模型の間に樹
脂を流し込み、流し込んだ樹脂が硬化した後に前記面板
作成用型枠と前記模型と硬化した樹脂の面板とを分離
し、ブロック製造用型枠の中に前記面板を入れてコンク
リートを流し込むことにより製造することができる。
体の表面に粘土を施してブロックの模型を製作し、面板
作成用型枠の中に前記模型を入れて型枠と模型の間に樹
脂を流し込み、流し込んだ樹脂が硬化した後に前記面板
作成用型枠と前記模型と硬化した樹脂の面板とを分離
し、ブロック製造用型枠の中に前記面板を入れてコンク
リートを流し込むことにより製造することができる。
【0016】ここで、前記分離した模型は再使用するこ
とができ、また、補修して形状の異なるブロックの模型
として再使用することもできる。
とができ、また、補修して形状の異なるブロックの模型
として再使用することもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明を階段構築用の擬岩
ブロックに適用した実施の形態における擬岩ブロックの
斜視図であり、図2は複数個の擬岩ブロックを用いて構
築した階段を示す斜視図、図3は図2の階段の縦断面図
である。
ブロックに適用した実施の形態における擬岩ブロックの
斜視図であり、図2は複数個の擬岩ブロックを用いて構
築した階段を示す斜視図、図3は図2の階段の縦断面図
である。
【0018】図1に示すように、擬岩ブロック10は、
1個のブロックの形状を、異なる形状の6個の仮想石1
a〜1fの集合体に近似させ、かつ、階段構築の際に左
右に隣合う擬岩ブロック11,12との境界部を、境界
部にかかる仮想石1a,1fおよび1c,1dの外周の
一部を連続させた形状に形成したものである。仮想石1
a〜1fの1個の大きさは、厚さ約200〜250m
m、縦約200〜400m、横約400〜700mmで
ある。なお、この擬岩ブロック10は階段構築用であ
り、階段に構築した際に前面となる側のブロック縁部の
平面視形状を凹凸形にし、かつ、厚さ方向の中央部を凸
状とした形状にし、背面部は階段を構築したときに隠れ
るので、背面は直線的な面としている。
1個のブロックの形状を、異なる形状の6個の仮想石1
a〜1fの集合体に近似させ、かつ、階段構築の際に左
右に隣合う擬岩ブロック11,12との境界部を、境界
部にかかる仮想石1a,1fおよび1c,1dの外周の
一部を連続させた形状に形成したものである。仮想石1
a〜1fの1個の大きさは、厚さ約200〜250m
m、縦約200〜400m、横約400〜700mmで
ある。なお、この擬岩ブロック10は階段構築用であ
り、階段に構築した際に前面となる側のブロック縁部の
平面視形状を凹凸形にし、かつ、厚さ方向の中央部を凸
状とした形状にし、背面部は階段を構築したときに隠れ
るので、背面は直線的な面としている。
【0019】擬岩ブロック10をこのような形状にした
ことにより、擬岩ブロック10はあたかも6個の自然石
を組み合わせたもののごとく見え、また、他の擬岩ブロ
ック11,12を左右に並べたときに、隣合う擬岩ブロ
ックどうしの境界部が直線的になることもなく、多数個
の自然石を横方向に並べたごとく見える。
ことにより、擬岩ブロック10はあたかも6個の自然石
を組み合わせたもののごとく見え、また、他の擬岩ブロ
ック11,12を左右に並べたときに、隣合う擬岩ブロ
ックどうしの境界部が直線的になることもなく、多数個
の自然石を横方向に並べたごとく見える。
【0020】図1の擬岩ブロック10の形状は一つの例
であり、階段を構築するための他の擬岩ブロックは、図
1の擬岩ブロック10と同じ形状の擬岩ブロックを用い
てもよく、また、図1の擬岩ブロック10とは異なる形
状の擬岩ブロックを用いてもよい。たとえば、5種類程
度の異なる形状の擬岩ブロックを使用し、また、上下方
向をランダムに配置することにより、規則性のない外観
を呈するようにして、人工的な感じをなくすことができ
る。
であり、階段を構築するための他の擬岩ブロックは、図
1の擬岩ブロック10と同じ形状の擬岩ブロックを用い
てもよく、また、図1の擬岩ブロック10とは異なる形
状の擬岩ブロックを用いてもよい。たとえば、5種類程
度の異なる形状の擬岩ブロックを使用し、また、上下方
向をランダムに配置することにより、規則性のない外観
を呈するようにして、人工的な感じをなくすことができ
る。
【0021】階段を構築する際に、隣合う擬岩ブロック
を異なる形状の擬岩ブロックとする場合には、隣合う擬
岩ブロックどうしの境界部の形状を、互いに嵌まり合う
形状とする。図1に示した例でいえば、擬岩ブロック1
0の左側の凹形状に対して擬岩ブロック11の右側を凸
形状にし、擬岩ブロック10の右側の凸形状に対して擬
岩ブロック12の左側を凹形状にする。このような形状
にすることにより、擬岩ブロック10の左右に擬岩ブロ
ック11,12を配置したときに、擬岩ブロック10と
擬岩ブロック11,12の境界部がほぼ密着した状態と
なり、多数個の自然石が横方向に連続配置されたごとく
見える。すなわち、擬岩ブロックの左右部分を互いに嵌
合できる形状に形成にしておけば、擬岩部分はどのよう
な形状であっても差し支えない。
を異なる形状の擬岩ブロックとする場合には、隣合う擬
岩ブロックどうしの境界部の形状を、互いに嵌まり合う
形状とする。図1に示した例でいえば、擬岩ブロック1
0の左側の凹形状に対して擬岩ブロック11の右側を凸
形状にし、擬岩ブロック10の右側の凸形状に対して擬
岩ブロック12の左側を凹形状にする。このような形状
にすることにより、擬岩ブロック10の左右に擬岩ブロ
ック11,12を配置したときに、擬岩ブロック10と
擬岩ブロック11,12の境界部がほぼ密着した状態と
なり、多数個の自然石が横方向に連続配置されたごとく
見える。すなわち、擬岩ブロックの左右部分を互いに嵌
合できる形状に形成にしておけば、擬岩部分はどのよう
な形状であっても差し支えない。
【0022】図2に示す階段は、高低差のある地面の傾
斜部に擬岩ブロックを組み合わせて構築した階段であ
る。本実施形態では図2および図3に示すように、傾斜
部Gに15個の擬岩ブロック10〜12,20〜22,
30〜32,40〜42,50〜52を、水平方向に3
個並べ、高さ方向に5段積み上げて、階段を構築した。
なお、多数個の擬岩ブロックを千鳥状に配置したり、ラ
ンダムに配置したりすることができるのはもちろんであ
る。ここで、図3の71は基礎コンクリート、72は肩
止めコンクリート、73は均しコンクリート、74は裏
込め材である。
斜部に擬岩ブロックを組み合わせて構築した階段であ
る。本実施形態では図2および図3に示すように、傾斜
部Gに15個の擬岩ブロック10〜12,20〜22,
30〜32,40〜42,50〜52を、水平方向に3
個並べ、高さ方向に5段積み上げて、階段を構築した。
なお、多数個の擬岩ブロックを千鳥状に配置したり、ラ
ンダムに配置したりすることができるのはもちろんであ
る。ここで、図3の71は基礎コンクリート、72は肩
止めコンクリート、73は均しコンクリート、74は裏
込め材である。
【0023】個々の擬岩ブロックはいずれも図1の擬岩
ブロック10と同様に、異なる形状の複数個の石の集合
体に近似させ、かつ、左右に隣合う擬岩ブロックとの境
界部を、境界部にかかる石の外周の一部を連続させた形
状に形成したものであるので、図2のように階段を構築
したときに、各ブロックの境界部に人工的な直線部が現
れず、また、同じ形状が規則的に現れることもないの
で、階段全体はあたかも多数の自然石を横に並べ、積み
上げたように見える。また、上面と前面の擬岩模様の凹
凸に自然光があたったときの陰影により、自然石の感じ
が強調され、さらに、図2に示すように、各段の適当な
位置に単体の石の形状をした擬岩ブロック61〜63を
配置することにより、より自然感を高めることができ
る。
ブロック10と同様に、異なる形状の複数個の石の集合
体に近似させ、かつ、左右に隣合う擬岩ブロックとの境
界部を、境界部にかかる石の外周の一部を連続させた形
状に形成したものであるので、図2のように階段を構築
したときに、各ブロックの境界部に人工的な直線部が現
れず、また、同じ形状が規則的に現れることもないの
で、階段全体はあたかも多数の自然石を横に並べ、積み
上げたように見える。また、上面と前面の擬岩模様の凹
凸に自然光があたったときの陰影により、自然石の感じ
が強調され、さらに、図2に示すように、各段の適当な
位置に単体の石の形状をした擬岩ブロック61〜63を
配置することにより、より自然感を高めることができ
る。
【0024】ついで、図4ないし図8に基づいて擬岩ブ
ロックの製造方法を説明する。図4は合成樹脂製の粗成
形体およびその表面に粘土を施して製作したブロックの
模型を示し、図5は面板作成用の型枠を示す。図6は面
板作成用の型枠の中に図4のブロックの模型を入れて型
枠と模型の間に樹脂を流し込んだ状態を示し、図7は図
6の状態から分離した樹脂の面板の断面形状を示す。図
8はブロック製造用型枠の中に面板を入れてコンクリー
トを流し込んだ状態を示す。
ロックの製造方法を説明する。図4は合成樹脂製の粗成
形体およびその表面に粘土を施して製作したブロックの
模型を示し、図5は面板作成用の型枠を示す。図6は面
板作成用の型枠の中に図4のブロックの模型を入れて型
枠と模型の間に樹脂を流し込んだ状態を示し、図7は図
6の状態から分離した樹脂の面板の断面形状を示す。図
8はブロック製造用型枠の中に面板を入れてコンクリー
トを流し込んだ状態を示す。
【0025】まず、図4(a),(b)に示すように、
発泡スチロールなどの合成樹脂でブロックの概略形状を
した粗成形体80を製作する。粗成形体80の外形は、
平面図である図4(a)および正面図である同図(b)
に示すように、擬岩ブロックの形状に近似したものであ
ればよく、直線や平面を含んだ形状であってもよい。こ
の粗成形体80を2段に重ね、その表面に、同図(c)
および(d)に示すように、粘土81を施して図1に示
すような形状に整えて、ブロックの模型82を製作す
る。
発泡スチロールなどの合成樹脂でブロックの概略形状を
した粗成形体80を製作する。粗成形体80の外形は、
平面図である図4(a)および正面図である同図(b)
に示すように、擬岩ブロックの形状に近似したものであ
ればよく、直線や平面を含んだ形状であってもよい。こ
の粗成形体80を2段に重ね、その表面に、同図(c)
および(d)に示すように、粘土81を施して図1に示
すような形状に整えて、ブロックの模型82を製作す
る。
【0026】模型82の粘土部分に擬岩模様を現出させ
るには、粘土表面に本物の石を押し当てることによっ
て、石肌の質感のある擬岩模様を得ることができる。た
だし、各仮想石間の目地部分には本物の石を押し当てる
ことが困難であるので、この部分には、本物の石の表面
に薄く樹脂を塗り、その石肌が転写された樹脂を二つ折
りにしたかたちで目地部分に押し当てることによって、
擬岩模様を得ることができる。
るには、粘土表面に本物の石を押し当てることによっ
て、石肌の質感のある擬岩模様を得ることができる。た
だし、各仮想石間の目地部分には本物の石を押し当てる
ことが困難であるので、この部分には、本物の石の表面
に薄く樹脂を塗り、その石肌が転写された樹脂を二つ折
りにしたかたちで目地部分に押し当てることによって、
擬岩模様を得ることができる。
【0027】つぎに、図5に示す面板作成用の型枠90
の中に、図4の模型82を図6に示すように入れて、型
枠90と模型82の間に樹脂を流し込む。使用する樹脂
としては、脱型の容易さの点から、硬化後ある程度柔軟
性のある樹脂のほうが好ましい。流し込んだ樹脂が硬化
することにより、図7に示すように内面に擬岩模様が形
成された面板91ができあがる。樹脂が硬化した後に型
枠90と模型82と面板91とを分離する。
の中に、図4の模型82を図6に示すように入れて、型
枠90と模型82の間に樹脂を流し込む。使用する樹脂
としては、脱型の容易さの点から、硬化後ある程度柔軟
性のある樹脂のほうが好ましい。流し込んだ樹脂が硬化
することにより、図7に示すように内面に擬岩模様が形
成された面板91ができあがる。樹脂が硬化した後に型
枠90と模型82と面板91とを分離する。
【0028】ついで、図8に示すように、ブロック製造
用型枠92の中に面板91を入れてコンクリート93を
流し込む。コンクリート93が固化した後、脱型して図
1に示す擬岩ブロックを得る。
用型枠92の中に面板91を入れてコンクリート93を
流し込む。コンクリート93が固化した後、脱型して図
1に示す擬岩ブロックを得る。
【0029】前記の分離した後の模型82は、分離の際
に剥がれた粘土を付け足して元通りに形状を補修して、
繰り返し使用することができる。また、粘土の一部を取
り去ったり加えたりして、元の形状とは異なる形状の模
型を製作し、異なる形状の擬岩ブロックを製造するのに
使用することもできる。
に剥がれた粘土を付け足して元通りに形状を補修して、
繰り返し使用することができる。また、粘土の一部を取
り去ったり加えたりして、元の形状とは異なる形状の模
型を製作し、異なる形状の擬岩ブロックを製造するのに
使用することもできる。
【0030】上記の製造方法によれば、ブロックの模型
82を繰り返して使用することができ、また、粗成形体
80の形状をベースにして、異なる形状の擬岩ブロック
を容易に、しかも低コストで製造することができる。
82を繰り返して使用することができ、また、粗成形体
80の形状をベースにして、異なる形状の擬岩ブロック
を容易に、しかも低コストで製造することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明により以下の効果を奏することが
できる。
できる。
【0032】(1)擬岩ブロックは異なる形状の複数個
の石の集合体に近似させ、かつ、左右に隣合う擬岩ブロ
ックとの境界部を、境界部にかかる石の外周の一部を連
続させた形状に形成したものであるので、擬岩ブロック
を組み合わせて構造物を構築したときに、各ブロックの
境界部に人工的な直線部が現れず、また、同じ形状が規
則的に現れることもないので、階段などの構築物全体は
あたかも多数の自然石を横に並べ、積み上げたように見
え、自然感を高めることができる。
の石の集合体に近似させ、かつ、左右に隣合う擬岩ブロ
ックとの境界部を、境界部にかかる石の外周の一部を連
続させた形状に形成したものであるので、擬岩ブロック
を組み合わせて構造物を構築したときに、各ブロックの
境界部に人工的な直線部が現れず、また、同じ形状が規
則的に現れることもないので、階段などの構築物全体は
あたかも多数の自然石を横に並べ、積み上げたように見
え、自然感を高めることができる。
【0033】(2)階段状構造物の構築に使用するブロ
ックの場合、構造物の前面となる側のブロック縁部の平
面視形状を凹凸形にし、かつ、厚さ方向の中央部を凸状
とした形状にすることによって、階段状に構築したとき
に自然光により陰影が生じ、自然石の感じがより強調さ
れる。
ックの場合、構造物の前面となる側のブロック縁部の平
面視形状を凹凸形にし、かつ、厚さ方向の中央部を凸状
とした形状にすることによって、階段状に構築したとき
に自然光により陰影が生じ、自然石の感じがより強調さ
れる。
【0034】(3)表面に擬岩模様を形成した擬岩ブロ
ックの模型を面板作成用型枠の中に入れ、同型枠と模型
の間に樹脂を流し込むことにより、内面に擬岩模様を形
成した擬岩ブロック製造用面板を容易に製作することが
できる。
ックの模型を面板作成用型枠の中に入れ、同型枠と模型
の間に樹脂を流し込むことにより、内面に擬岩模様を形
成した擬岩ブロック製造用面板を容易に製作することが
できる。
【0035】(4)擬岩ブロックの製造方法は、粗成形
体の表面に粘土を施してブロックの模型を製作し、この
模型をもとにして擬岩ブロックを製造する方法であるの
で、一度使用した模型に粘土を付け足して元通りに形状
を補修して、繰り返し使用することができる。また、粘
土の一部を取り去ったり加えたりして、元の形状とは異
なる形状の模型を製作し、異なる形状の擬岩ブロックを
製造するのに使用することもできる。
体の表面に粘土を施してブロックの模型を製作し、この
模型をもとにして擬岩ブロックを製造する方法であるの
で、一度使用した模型に粘土を付け足して元通りに形状
を補修して、繰り返し使用することができる。また、粘
土の一部を取り去ったり加えたりして、元の形状とは異
なる形状の模型を製作し、異なる形状の擬岩ブロックを
製造するのに使用することもできる。
【図1】 本発明を階段構築用の擬岩ブロックに適用し
た実施の形態における擬岩ブロックの斜視図である。
た実施の形態における擬岩ブロックの斜視図である。
【図2】 擬岩ブロックを用いて構築した階段を示す斜
視図である。
視図である。
【図3】 図2の階段の縦断面図である。
【図4】 擬岩ブロックの製造工程のうちのブロックの
模型の製作工程を示す図であり、(a)は粗成形体の平
面図、(b)は同正面図、(c)は模型の平面図、
(d)は同側面図である。
模型の製作工程を示す図であり、(a)は粗成形体の平
面図、(b)は同正面図、(c)は模型の平面図、
(d)は同側面図である。
【図5】 面板作成用の型枠を示す斜視図である。
【図6】 面板作成用の型枠の中にブロックの模型を入
れて型枠と模型の間に樹脂を流し込んだ状態を示す図で
ある。
れて型枠と模型の間に樹脂を流し込んだ状態を示す図で
ある。
【図7】 面板の断面形状を示す図である。
【図8】 ブロック製造用型枠の中に面板を入れてコン
クリートを流し込んだ状態を示す図である。
クリートを流し込んだ状態を示す図である。
1a〜1f 仮想石 10〜12,20〜22,30〜32,40〜42,5
0〜52,61〜63擬岩ブロック 71 基礎コンクリート 72 肩止めコンクリート 73 均しコンクリート 74 裏込め材 80 粗成形体 81 粘土 82 ブロック模型 90 面板作成用型枠 91 面板 92 ブロック製造用型枠 93 コンクリート G 傾斜部
0〜52,61〜63擬岩ブロック 71 基礎コンクリート 72 肩止めコンクリート 73 均しコンクリート 74 裏込め材 80 粗成形体 81 粘土 82 ブロック模型 90 面板作成用型枠 91 面板 92 ブロック製造用型枠 93 コンクリート G 傾斜部
Claims (4)
- 【請求項1】 複数個のブロックを組み合わせて構造物
を構築するための擬岩ブロックであって、ブロックの外
形を複数個の石の集合体に近似させ、かつ、隣合うブロ
ックとの境界部を、前記複数個の石の外周の一部を連続
させた形状に形成した擬岩ブロック。 - 【請求項2】 前記ブロックを組み合わせて階段状構造
物に構築した際に前面となる側のブロック縁部の平面視
形状を凹凸形にし、かつ、厚さ方向の中央部を凸状とし
た請求項1記載の擬岩ブロック。 - 【請求項3】 ブロック製造用型枠の中に入れてコンク
リートを流し込むことにより擬岩ブロックを製造するた
めの面板であって、表面に擬岩模様を形成した擬岩ブロ
ックの模型を面板作成用型枠の中に入れ、同型枠と模型
の間に樹脂を流し込むことにより内面に擬岩模様を形成
させた樹脂製の擬岩ブロック製造用面板。 - 【請求項4】 合成樹脂製の粗成形体の表面に粘土を施
してブロックの模型を製作し、面板作成用型枠の中に前
記模型を入れて型枠と模型の間に樹脂を流し込み、流し
込んだ樹脂が硬化した後に前記面板作成用型枠と前記模
型と硬化した樹脂の面板とを分離し、ブロック製造用型
枠の中に前記面板を入れてコンクリートを流し込むこと
を特徴とする擬岩ブロックの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8119614A JP3064902B2 (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 擬岩ブロックの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8119614A JP3064902B2 (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 擬岩ブロックの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09277220A true JPH09277220A (ja) | 1997-10-28 |
JP3064902B2 JP3064902B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=14765787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8119614A Expired - Fee Related JP3064902B2 (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 擬岩ブロックの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3064902B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2418948A (en) * | 2004-10-08 | 2006-04-12 | Andrew Mountain | Scour protection using fabric formwork to resemble rock armour protection |
JP2008038516A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Nikken Kogaku Co Ltd | 階段式緩傾斜護岸堤及びその施工法 |
-
1996
- 1996-04-16 JP JP8119614A patent/JP3064902B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2418948A (en) * | 2004-10-08 | 2006-04-12 | Andrew Mountain | Scour protection using fabric formwork to resemble rock armour protection |
GB2418948B (en) * | 2004-10-08 | 2009-01-07 | Andrew Mountain | Method of scour protection using fabric formwork to resemble rock armour protection |
JP2008038516A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Nikken Kogaku Co Ltd | 階段式緩傾斜護岸堤及びその施工法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3064902B2 (ja) | 2000-07-12 |
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