JPH09276862A - 復水脱塩装置 - Google Patents

復水脱塩装置

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JPH09276862A
JPH09276862A JP8114163A JP11416396A JPH09276862A JP H09276862 A JPH09276862 A JP H09276862A JP 8114163 A JP8114163 A JP 8114163A JP 11416396 A JP11416396 A JP 11416396A JP H09276862 A JPH09276862 A JP H09276862A
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tower
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anion
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喬 香川
Yusuke Nagata
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ボイラ、蒸気発生器、原子炉等の腐食防止や
スケール付着防止の観点から処理水の水質が益々高純度
化するに伴ってNaイオンやClイオン等の無機イオン
は目標とする純度を達成しているが、再生後のイオン交
換樹脂を脱塩塔に充填し、通水を開始すると、その開始
初期において極微量の有機物が処理水中に漏出し、この
極微量の有機物が高純度化傾向に伴って新たな課題とな
っている。 【解決手段】 本復水脱塩装置10は、カチオン交換樹
脂Cとアニオン交換樹脂Aを用いて復水の脱塩処理を行
う脱塩塔11を備え、上記脱塩塔11は上下で異なるイ
オン交換樹脂層14を有し、上層14Aはカチオン交換
樹脂Cとアニオン交換樹脂Aを混合した混合イオン交換
樹脂CA、またはカチオン交換樹脂C単独で形成され、
下層14Bはアニオン交換樹脂A単独で形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電所や原子
力発電所の復水を脱塩処理する復水脱塩装置及び復水脱
塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所、原子力発電所で発電する場
合には、火力、原子力を利用してボイラ、蒸気発生器等
内において高純度水を加熱して蒸気を作り、この蒸気に
よって発電タービンを駆動し、発電するようにしてい
る。そして、発電時には、発電後の蒸気を復水器におい
て冷却して復水として回収し、この復水を再び加熱して
蒸気を作るというサイクルを繰り返している。この循環
サイクルでは、系内を循環する復水が各種の不純物イオ
ンや金属酸化物等からなる懸濁物質(以下、「クラッ
ド」と称す)で汚染されるため、これらの汚染物を復水
中から除去する必要がある。
【0003】そこで、上述した火力発電所や原子力発電
所の復水系統では、カチオン交換樹脂及びアニオン交換
樹脂が充填された脱塩塔を複数備えた復水脱塩装置を用
いて復水中の不純物イオンやクラッドを除去している。
また、カチオン交換樹脂は水素イオン形とし、アニオン
交換樹脂は水酸基形として用いるH−OH形の復水脱塩
装置と、カチオン交換樹脂はアンモニア形とし、アニオ
ン交換樹脂は水酸基形として用いるアンモニア形の復水
脱塩装置とがある。H−OH形の復水脱塩装置の場合に
は、仮に僅かの海水が復水器から復水中に混入すること
があっても海水に起因するナトリウムイオンや塩化物イ
オンは復水脱塩装置により除去されるのは勿論のこと、
海水が混入しない通常時にも復水に存在するクラッドや
他の微量の重金属、更には腐食抑制剤として添加されて
いるアンモニウムイオン等を復水脱塩装置により除去
し、電気伝導率が一般に0.1μS/cm以下になるよ
うに復水を精製し、この精製水を発電用水として使用し
ている。一方、アンモニア形の復水脱塩装置の場合に
は、カチオン交換樹脂をアンモニア形にすることによっ
て復水中のアンモニウムイオン以外の全ての不純物イオ
ンと懸濁物質を除去するように工夫されている。
【0004】しかし、いずれのタイプの復水脱塩装置で
あっても一定量の復水を精製するとイオン交換樹脂がブ
レークするが、その時にはイオン交換樹脂の再生を行
う。この再生を行う場合には、まずイオン交換樹脂を復
水脱塩装置の脱塩塔から再生設備の再生塔へ移送する。
そして、再生塔内で空気攪拌(エアスクラビング)と逆
洗を行うことによりイオン交換樹脂の表面に付着したク
ラッドを除去した後、この再生塔内で比重差を利用して
逆洗によりカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂に分離
する。イオン交換樹脂を分離した後、アニオン交換樹脂
には水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ再生剤を通薬
し、カチオン交換樹脂には硫酸水溶液または塩酸水溶液
等の酸再生剤を通薬し、両イオン交換樹脂に付着した不
純物イオンを脱着して両イオン交換樹脂を再生してい
る。
【0005】上述の再生方式には一塔再生方式と二塔再
生方式とがある。一塔再生方式の場合には、再生塔内で
両イオン交換樹脂を比重差により分離して下側にカチオ
ン交換樹脂層を、上側にアニオン交換樹脂層を形成さ
せ、この分離層を保持したまま下層のカチオン交換樹脂
には酸再生剤を、上層のアニオン交換脂にはアルカリ再
生剤を通薬し、一塔内で両イオン交換樹脂を再生する方
式である。また、二塔再生方式の場合には、一つの塔
(カチオン再生塔)内で両イオン交換樹脂を分離した
後、上層のアニオン交換樹脂を別の再生塔(アニオン再
生塔)へ移送し、両イオン交換樹脂をそれぞれ別々の再
生塔内で再生する方式である。
【0006】両イオン交換樹脂の再生が終了すると、次
の脱塩塔が通水終点に達するまでの間、再生後の両イオ
ン交換樹脂を貯蔵タンクに貯蔵して待機させておく。そ
して、通水終点に達したらその脱塩塔のイオン交換樹脂
を脱塩塔から取り出して再生塔へ移送する。その後、空
になった脱塩塔へ貯蔵タンクで待機中の両イオン交換樹
脂を移送し、その脱塩塔内でカチオン交換樹脂とアニオ
ン交換樹脂を十分に混合した後、復水の脱塩処理に使用
する。
【0007】ところで、復水脱塩装置の処理水に要求さ
れる水質は、ボイラ、蒸気発生器、原子炉等の腐食防止
やスケール付着防止の観点から最近益々高純度化する傾
向にある。例えばNaイオン、Clイオン、SO4イオ
ンの場合には、それぞれの濃度が0.01ppb以下の
純度を目標としている。そのため、復水脱塩装置におい
てはこのような高純度の処理水を得るために種々の改善
がなされており、その結果、現在では上述した目標の純
度は達成できる段階にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
復水脱塩装置の場合には、ボイラ、蒸気発生器、原子炉
等の腐食防止やスケール付着防止の観点から処理水の水
質が益々高純度化するに伴ってNaイオンやClイオン
等の無機イオンは目標とする純度を達成しているが、再
生後のイオン交換樹脂を脱塩塔に充填し、通水を開始す
ると、その開始初期において極微量の有機物が処理水中
に漏出し、この極微量の有機物が高純度化傾向に伴って
新たな課題となっている。特に、再生して繰り返し使用
したカチオン交換樹脂は使用の間に徐々に酸化劣化して
上述の有機物がカチオン交換樹脂から処理水中に漏出し
易くなり、処理水の水質が悪化するという課題があっ
た。
【0009】ところで、最近の研究によれば、有機物の
中にはスチレンスルホン酸のオリゴマーや低分子ポリマ
ーが含まれており、これらの有機物は復水脱塩装置に通
常使用されている、スチレンとジビニルベンゼンとの共
重合体をスルホン化した強酸性カチオン交換樹脂から溶
出するものであることが判明している。また、復水脱塩
装置の処理水は前述のようにボイラ、蒸気発生器、原子
炉等の蒸気発生装置へ供給されるが、蒸気発生装置の内
部は高温、高圧になっているため、前述の有機物が処理
水中に含まれていると、これらの有機物は蒸気発生装置
内で高温、高圧の作用により分解されてSO4イオン等
を生成し、SO4イオン等が蒸気発生装置等を腐食し、
蒸気発生装置等に悪影響を及ぼす虞がある。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、復水脱塩装置のカチオン交換樹脂から処理
水中へ漏出する有機物を低減して処理水の水質を向上さ
せることができ、ひいては有機物に起因した火力発電所
のボイラ、沸騰水型原子力発電所の原子炉、加圧水型原
子力発電所の蒸気発生器等の高温高圧系を構成する部材
の腐食を防止することができる復水脱塩装置及び復水脱
塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法を提供するこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有機物の
処理水中への漏出防止対策について種々検討した結果、
従来の復水脱塩装置の場合には、再生設備からの再生済
みのカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂との混合イオ
ン交換樹脂を脱塩塔に移送して充填した後、更に脱塩塔
内でカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を空気により
混合して混合イオン交換樹脂層を形成する操作を行い、
次いで、脱塩処理を行うようにしているが、カチオン交
換樹脂はアニオン交換樹脂より比重が大きく、上記脱塩
塔での再混合を実施してもカチオン交換樹脂が混合イオ
ン交換樹脂層の下部に遍在し易いため、復水が塔上部か
ら下部に通水されると、下部層のカチオン交換樹脂から
溶出する有機物はアニオン交換樹脂と接触する確率が低
くなり、アニオン交換樹脂で捕捉されずに直接処理水中
に漏出することを知見した。
【0012】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、請求項1に記載の復水脱塩装置は、カチオン交換樹
脂とアニオン交換樹脂を用いて復水の脱塩処理を行う脱
塩塔を備えた復水脱塩装置において、上記脱塩塔は上下
で異なるイオン交換樹脂層を有し、上側のイオン交換樹
脂層はカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を混合した
混合イオン交換樹脂、またはカチオン交換樹脂単独で形
成され、下側のイオン交換樹脂層はアニオン交換樹脂単
独で形成されていることを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の請求項2に記載の復水脱塩
装置は、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を用いて
復水の脱塩処理を行う複数の脱塩塔と、いずれかの脱塩
塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニオン交換樹
脂を再生する再生設備とを備えた復水脱塩装置におい
て、上記脱塩塔は上下で異なるイオン交換樹脂層を有
し、上側のイオン交換樹脂層はカチオン交換樹脂とアニ
オン交換樹脂を混合した混合イオン交換樹脂層、または
カチオン交換樹脂単独層として形成され、下側のイオン
交換樹脂層はアニオン交換樹脂単独で形成されてなり、
また、上記各脱塩塔と上記再生設備は再生後のアニオン
交換樹脂を単独で移送する樹脂移送配管により連結され
てなることを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の請求項3に記載の復水脱塩
装置は、請求項1または請求項2に記載の発明におい
て、上記アニオン交換樹脂層は脱塩塔下部の脱塩処理水
の流出点から少なくとも200mmの層高を有すること
を特徴とするものである。
【0015】また、本発明の請求項4に記載の復水脱塩
装置におけるイオン交換樹脂の充填方法は、復水脱塩装
置の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニオ
ン交換樹脂を再生設備に移送し、この再生設備において
上記各イオン交換樹脂を再生した後、再生後の各イオン
交換樹脂を上記再生設備から上記脱塩塔へ移送して充填
する方法において、上記再生設備で再生されたカチオン
交換樹脂及びアニオン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する
際に、まず上記再生設備からアニオン交換樹脂の一部ま
たは全てを上記脱塩塔へ移送して充填し、次いで、一部
のアニオン交換樹脂を移送した場合には上記再生設備に
おいてカチオン交換樹脂と残余のアニオン交換樹脂を混
合し、この混合イオン交換樹脂を上記再生設備から上記
脱塩塔へ移送して上記アニオン交換樹脂上に積層し、全
てのアニオン交換樹脂を移送した場合にはカチオン交換
樹脂を単独で上記再生設備から上記脱塩塔へ移送して上
記アニオン交換樹脂上に積層することを特徴とするもの
である。
【0016】また、本発明の請求項5に記載の復水脱塩
装置におけるイオン交換樹脂の充填方法は、復水脱塩装
置の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニオ
ン交換樹脂を再生設備に移送し、この再生設備において
上記各イオン交換樹脂を再生した後、再生後の各イオン
交換樹脂を上記再生設備から上記脱塩塔へ移送して充填
する方法において、上記再生設備で再生されたカチオン
交換樹脂及びアニオン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する
際に、予め、上記再生設備内でカチオン交換樹脂とアニ
オン交換樹脂を混合した後、再度カチオン交換樹脂とア
ニオン交換樹脂に分離し、その後、上記再生設備から分
離後のアニオン交換樹脂の一部または全てを上記脱塩塔
へ移送して充填し、次いで、一部のアニオン交換樹脂を
移送した場合にはカチオン交換樹脂と残余のアニオン交
換樹脂を混合し、この混合イオン交換樹脂を上記再生設
備から上記脱塩塔へ移送して上記アニオン交換樹脂上に
積層し、全てのアニオン交換樹脂を移送した場合にはカ
チオン交換樹脂を単独で上記再生設備から上記脱塩塔へ
移送して上記アニオン交換樹脂上に積層することを特徴
とするものである。
【0017】また、本発明の請求項6に記載の復水脱塩
装置におけるイオン交換樹脂の充填方法は、復水脱塩装
置の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニオ
ン交換樹脂を再生設備に移送し、この再生設備の第1、
第2再生塔において上記各イオン交換樹脂を個別に再生
した後、再生後の各イオン交換樹脂を第1、第2再生塔
から貯蔵タンクを経由して上記脱塩塔へ移送して充填す
る方法において、上記再生設備で再生されたカチオン交
換樹脂及びアニオン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際
に、再生後のカチオン交換樹脂を第1再生塔から上記貯
蔵タンクへ移送すると共に再生後のアニオン交換樹脂を
このアニオン交換樹脂の一部を残して第2再生塔から上
記貯蔵タンクへ移送する工程と、上記貯蔵タンク内でカ
チオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を混合する工程と、
第2再生塔内に残留するアニオン交換樹脂を第2再生塔
から上記脱塩塔へ移送して充填した後、混合イオン交換
樹脂を上記貯蔵タンクから上記脱塩塔へ移送してアニオ
ン交換樹脂上に積層する工程とを有することを特徴とす
るものである。
【0018】また、本発明の請求項7に記載の復水脱塩
装置におけるイオン交換樹脂の充填方法は、復水脱塩装
置の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニオ
ン交換樹脂を再生設備に移送し、この再生設備の第1、
第2再生塔において上記各イオン交換樹脂を個別に再生
した後、再生後の各イオン交換樹脂を第1、第2再生塔
から貯蔵タンクを経由して脱塩塔へ移送して充填する方
法において、上記再生設備で再生されたカチオン交換樹
脂及びアニオン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、
再生後のカチオン交換樹脂を第1再生塔から上記貯蔵タ
ンクへ移送すると共に再生後のアニオン交換樹脂を第2
再生塔から上記貯蔵タンクへ移送する工程と、上記貯蔵
タンク内でカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を混合
した後、再度カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂に分
離する工程と、分離後のアニオン交換樹脂の一部または
全てを上記貯蔵タンクから上記脱塩塔へ移送して充填す
る工程と、一部のアニオン交換樹脂を移送した場合には
上記貯蔵タンク内で分離後のカチオン交換樹脂と分離後
の残余のアニオン交換樹脂を混合した後、上記貯蔵タン
クから上記脱塩塔へ移送してアニオン交換樹脂上に積層
し、全てのアニオン交換樹脂を移送した場合には上記貯
蔵タンクから分離後のカチオン交換樹脂を単独で脱塩塔
へ移送してアニオン交換樹脂上に積層する工程とを有す
ることを特徴とするものである。
【0019】また、本発明の請求項8に記載の復水脱塩
装置におけるイオン交換樹脂の充填方法は、復水脱塩装
置の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニオ
ン交換樹脂を再生設備に移送し、この再生設備の第1、
第2再生塔において上記各イオン交換樹脂を個別に再生
した後、再生後の各イオン交換樹脂を再生塔から直接上
記脱塩塔へ移送して充填する方法において、上記再生設
備で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂
を上記脱塩塔に充填する際に、再生後のアニオン交換樹
脂をこのアニオン交換樹脂の一部を残して第2再生塔か
ら第1再生塔へ移送する工程と、第1再生塔内でカチオ
ン交換樹脂と移送後のアニオン交換樹脂を混合する工程
と、第2再生塔内に残留するアニオン交換樹脂を上記脱
塩塔へ移送して充填した後、第1再生塔内の混合イオン
交換樹脂を上記脱塩塔へ移送してアニオン交換樹脂上に
積層する工程とを有することを特徴とするものである。
【0020】また、本発明の請求項9に記載の復水脱塩
装置におけるイオン交換樹脂の充填方法は、復水脱塩装
置の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニオ
ン交換樹脂を再生設備に移送し、この再生設備の第1、
第2再生塔において上記各イオン交換樹脂を個別に再生
した後、再生後の各イオン交換樹脂を再生塔から直接上
記脱塩塔へ移送して充填する方法において、上記再生設
備で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂
を上記脱塩塔に充填する際に、再生後のアニオン交換樹
脂を第2再生塔から第1再生塔へ移送する工程と、第1
再生塔内でカチオン交換樹脂と移送後のアニオン交換樹
脂を混合した後、再度カチオン交換樹脂とアニオン交換
樹脂に分離する工程と、第1再生塔内のアニオン交換樹
脂の一部または全てを上記脱塩塔へ移送して充填する工
程と、一部のアニオン交換樹脂を移送した場合には第1
再生塔内で分離後のカチオン交換樹脂と分離後の残余の
アニオン交換樹脂を混合した後、第1再生塔から上記脱
塩塔へ移送してアニオン交換樹脂上に積層し、全てのア
ニオン交換樹脂を移送した場合には第1再生塔から分離
後のカチオン交換樹脂を単独で脱塩塔へ移送してアニオ
ン交換樹脂上に積層する工程とを有することを特徴とす
るものである。
【0021】また、本発明の請求項10に記載の復水脱
塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法は、復水脱塩
装置の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニ
オン交換樹脂を再生設備に移送し、この再生設備の一つ
の再生塔において上記各イオン交換樹脂を再生した後、
再生後の各イオン交換樹脂を上記再生塔から上記脱塩塔
へ移送して充填する方法において、上記再生塔内で再生
されたカチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を上記脱
塩塔に充填する際に、上記再生塔内の再生後の分離した
アニオン交換樹脂の一部または全てを上記再生塔から上
記脱塩塔へ移送して充填する工程と、一部のアニオン交
換樹脂を移送した場合には上記再生塔内でカチオン交換
樹脂と残余のアニオン交換樹脂を混合し、この混合イオ
ン交換樹脂を上記再生塔から上記脱塩塔へ移送してアニ
オン交換樹脂上に積層し、全てのアニオン交換樹脂を移
送した場合には上記再生塔内のカチオン交換樹脂を上記
脱塩塔へ移送してアニオン交換樹脂上に積層する工程と
を有することを特徴とするものである。
【0022】また、本発明の請求項11に記載の復水脱
塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法は、復水脱塩
装置の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニ
オン交換樹脂を再生設備に移送し、この再生設備の一つ
の再生塔において上記各イオン交換樹脂を分離させて個
別に再生した後、再生後の各イオン交換樹脂を上記再生
塔から上記脱塩塔へ移送して充填する方法において、上
記再生塔内で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオン
交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、上記再生塔内の
再生後の分離したカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂
を混合した後、再度カチオン交換樹脂とアニオン交換樹
脂に分離する工程と、上記再生塔内の分離後のアニオン
交換樹脂の一部または全てを上記再生塔から上記脱塩塔
へ移送して充填する工程と、一部のアニオン交換樹脂を
移送した場合には上記再生塔内でカチオン交換樹脂と残
余のアニオン交換樹脂を混合し、この混合イオン交換樹
脂を上記再生塔から上記脱塩塔へ移送してアニオン交換
樹脂上に積層し、全てのアニオン交換樹脂を移送した場
合には上記再生塔内のカチオン交換樹脂を上記脱塩塔へ
移送してアニオン交換樹脂上に積層する工程とを有する
ことを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7及び表1〜表3
に示す実施例に基づいて本発明を説明する。尚、図1は
本発明の復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方
法を好適に適用できる復水脱塩装置の一実施形態を示す
構成図、図2の(a)は図1に示す脱塩塔の下部の構成
を示す構成図、同図(b)は他の脱塩塔の下部を構成を
示す構成図、図3〜図6はぞれぞれ本発明の復水脱塩装
置におけるイオン交換樹脂の充填方法を好適に適用でき
る復水脱塩装置の他の実施形態の再生設備を示す構成
図、図7は実施例におけるNaイオンの漏出を示すグラ
フであり、また、表1は本発明の復水脱塩装置の性能を
ベンチスケールで実験した時の実験条件を示す表、表2
はベンチスケールで実験した時の有機物等の漏出結果を
示す表、表3は実施例におけるNaイオンの漏出を示す
表である。
【0024】まず本発明の復水脱塩装置の一実施形態に
ついて説明する。本実施形態の復水脱塩装置10は、図
1に示すように、複数の脱塩塔11(図2では2塔のみ
図示してある)と、これらの脱塩塔11内のイオン交換
樹脂を再生する再生設備20とを備えて構成されてい
る。各脱塩塔11の上部には復水器(図示せず)から前
置濾過装置(図示せず)を経由して流れて来る復水が流
入する流入配管12が接続され、それぞれの下部には脱
塩処理後の処理水が流出する流出配管13が接続されて
いる。そして、流入配管12から各脱塩塔11内へ流入
した復水はそれぞれのイオン交換樹脂層14を下降流で
通水され、通水の間にイオン交換樹脂により脱塩処理さ
れ、処理水が流出配管13から流出するようにしてあ
る。また、各脱塩塔11の流入配管12及び流出配管1
3にはバルブ12A、13Aが取り付けられ、通水終点
に達した脱塩塔11内のイオン交換樹脂を再生する時に
その脱塩塔11のバルブ12A、13Aを閉じ、他の脱
塩塔11から切り離すようにしてある。尚、各脱塩塔1
1は略等しい時間間隔で順に通水終点に達するようにし
てある。
【0025】而して、上記イオン交換樹脂層14は図1
に示すように上下の2層から構成されている。上層14
Aは強酸性カチオン交換樹脂(以下、単に「カチオン交
換樹脂」と称す)Cと強塩基性アニオン交換樹脂(以
下、単に「アニオン交換樹脂」と称す)Aを混合した混
合イオン交換樹脂CA、または、カチオン交換樹脂C単
独で形成されている。下層14Bはアニオン交換樹脂A
単独で形成されている。そして、通水終点に達したイオ
ン交換樹脂層14のカチオン交換樹脂C及びアニオン交
換樹脂Aは再生設備20に移送して再生し、繰り返し使
用するようにしている。
【0026】ここで、上記カチオン交換樹脂Cについて
概説すると、復水脱塩装置に使用されているカチオン交
換樹脂は通常スチレンとジビニルベンゼンを共重合して
共重合体を製造し、この共重合体をスルホン化すること
により得られる。しかしながら、これらの合成段階で極
僅かではあるが未反応のモノマーや、所期の重合度に達
しないオリゴマーや低分子ポリマーの生成は避けられな
い。そのため、その後の精製処理によりカチオン交換樹
脂の残留不純物を低減した後使用するが、スチレンスル
ホン酸のオリゴマーや低分子のポリマーは僅かではある
が残留し、この残留物が通水中に溶出してくることは避
けられない。また、イオン交換樹脂は経年使用する間に
酸化劣化を受け、カチオン交換樹脂の場合には酸化劣化
によりスチレンスルホン酸のオリゴマーや低分子のポリ
マーが溶出し易くなる。ところが、スチレンスルホン酸
は、アニオン成分であるため、アニオン交換樹脂Aとの
イオン交換反応により、またはアニオン交換樹脂Aへの
物理吸着によりアニオン交換樹脂Aに捕捉される性質が
ある。
【0027】カチオン交換樹脂Cからは上述のように復
水の通水中に僅かではあるが有機物が溶出するが、本実
施形態では、カチオン交換樹脂Cから溶出する有機物が
そのまま処理水中に漏出するのを防止するために、上記
イオン交換樹脂層14は、上述のように上下2層で構成
され、上層14Aがカチオン交換樹脂Cとアニオン交換
樹脂Aの混合イオン交換樹脂CAまたはカチオン交換樹
脂C単独で形成され、下層14Bがアニオン交換樹脂A
により形成されている。従って、上層14Aが混合イオ
ン交換樹脂CAにより形成されている場合に、アニオン
交換樹脂Aとの比重差によりカチオン交換樹脂Cが下層
部に遍在しカチオンリッチになって通水時にカチオン交
換樹脂Cから溶出する有機物が上層14Aの混合イオン
交換樹脂CAから漏出しても、下層14Aがアニオン交
換樹脂Aにより形成されているため、上層14Aから漏
出する有機物は下層14Bのアニオン交換樹脂Aにより
殆ど捕捉され、処理水中へ殆ど漏出することがなく、処
理水質の悪化を防止することができる。また、上層14
Aがカチオン交換樹脂C単独で形成されている場合であ
っても同様のことが云える。
【0028】上記アニオン交換樹脂Aからなる下層14
Bは上層14Aのカチオン交換樹脂Cから漏出する有機
物を確実に捕捉できる層高hに形成しておけば良く、そ
の層高hとしては例えば脱塩塔下部の脱塩処理水の流出
点から少なくとも200mmあれば良い。層高hの採り
方は脱塩塔11の塔構成によって異なる。例えば図2の
(a)で示すように処理水が上下複数段に渡って配置さ
れた環状の集水管15を介して流出するように構成され
ている場合には、その層高hは、最も上段の集水管15
の流出点を基準点とし、この基準点から下層14Bの上
面までの高さであり、この高さが少なくとも200mm
あれば良いことになる。また、図2の(b)で示すよう
に処理水が支持板16の流出部16Aを介して流出する
ように構成されている場合には、その層高hは、支持板
16の流出部16Aを基準点とし、この基準点から下層
14Bの上面までの高さである。
【0029】従って、本実施形態の復水脱塩装置10の
うち、上層14Aが混合イオン交換樹脂CAからなる脱
塩塔11を用いて復水を処理する場合には、復水が流入
配管12から各脱塩塔11内へ並行して流入すると、各
脱塩塔11内では復水が上層14Aを通過する間に復水
中のNaイオン、Clイオン、金属イオン等の不純物イ
オンは上層14Aの混合イオン交換樹脂CAにより除去
される。そして、上層14Aのカチオン交換樹脂から漏
出するスチレンスルホン酸のオリゴマー等の有機物は上
層14Aでの処理水が下層14Bを通過する間にアニオ
ン交換樹脂Aにより捕捉され、各脱塩塔11から流出す
る処理水中の漏出有機物は従来より格段に低減する。従
って、この処理水が復水脱塩装置10の下流側にあるボ
イラ、蒸気発生器等において高温、高圧の作用を受けて
もSO4イオンを生成することがなく、これらの構成機
器の腐食を防止することができる。また、上層14Aが
カチオン交換樹脂単独で構成されている場合には、上層
14Aのカチオン交換樹脂によりNaイオンや金属イオ
ン等のカチオンが捕捉され、下層14Bのアニオン交換
樹脂によりClイオン等のアニオンが捕捉される。ま
た、下層14Bでは上層14Aから漏出する有機物をも
捕捉し、処理水中への有機物の混入を格段に低減するこ
とができる。そして、いずれかの脱塩塔11が通水終点
に達した時にはそのバルブ12A、13Aを閉じて他の
脱塩塔11から切り離し、通水終点に達した脱塩塔11
内のイオン交換樹脂を再生設備20において再生し、再
生後のイオン交換樹脂をその脱塩塔11へ充填する。
【0030】次に、本発明の復水脱塩装置におけるイオ
ン交換樹脂の充填方法を実施する場合に好適に用いられ
る再生設備20について図1を参照しながら説明する。
尚、本実施形態ではイオン交換樹脂の移送を中心に説明
するため、以下の説明では配管として樹脂移送配管のみ
を図示し、その他の給排水管及び空気等を供給するガス
配管等の付帯機器は図面から省略してある。図1に示す
再生設備20は二塔再生方式の再生設備である。この再
生設備20は、同図に示すように、1つの脱塩塔11内
の全てのイオン交換樹脂を受け取ってカチオン交換樹脂
Cを再生する第1再生塔(以下、「カチオン再生塔」と
称す)21と、このカチオン再生塔21からアニオン交
換樹脂Aを受け取ってそれを再生する第2再生塔(以
下、「アニオン再生塔」と称す)22と、両再生塔2
1、22において再生された各イオン交換樹脂を受け取
って次の脱塩塔11が通水終点に達するまでの間両イオ
ン交換樹脂を貯蔵する貯蔵タンク23とを備えて構成さ
れている。
【0031】上記カチオン再生塔21は上記各脱塩塔1
1と第1樹脂移送配管24を介して接続されている。第
1樹脂移送配管24は一方が各脱塩塔11の下部に接続
され、その他方はカチオン再生塔21の上部に接続され
ている。そして、脱塩塔11からカチオン再生塔21へ
イオン交換樹脂を移送する場合には、第1樹脂移送配管
24のバルブ24Aを開き、各脱塩塔11内に供給され
る脱塩水等の水及び空気等のガスにより第1樹脂移送配
管24を介してイオン交換樹脂をカチオン再生塔21内
へ移送するようにしてある。また、カチオン再生塔21
内には塩酸や硫酸等の酸再生剤を供給するディストリビ
ュータ21Aが配設されている。従って、このカチオン
再生塔21においてカチオン交換樹脂Cを再生する場合
には以下のようにして行う。即ち、カチオン再生塔21
内では脱塩塔11から移送されたイオン交換樹脂をエア
スクラビング操作によりイオン交換樹脂からクラッド等
を剥離した後、逆洗操作により剥離したクラッド等を排
出し、引き続きこの操作によりカチオン交換樹脂Cを下
層にアニオン交換樹脂Aを上層に分離する。その後、ア
ニオン交換樹脂Aを後述のようにアニオン再生塔22へ
移送した後、ディストリビュータ21Aから酸再生剤を
供給すると共に再生廃水を塔下部の排水管(図示せず)
から排出し、カチオン交換樹脂Cを再生する。再生後の
カチオン交換樹脂Cは脱塩水等を用いて水洗して酸再生
剤を洗い落とす。
【0032】上記アニオン再生塔22はカチオン再生塔
21と第2樹脂移送配管25を介して接続されている。
第2樹脂移送配管25は一方がカチオン再生塔21のほ
ぼ中間部(分離後のアニオン交換樹脂Aのみを移送でき
る位置)に接続され、その他方はアニオン再生塔22の
上部に接続されている。そして、カチオン再生塔21か
らアニオン再生塔22へアニオン交換樹脂Aを移送する
場合には、第2樹脂移送配管25のバルブ25Aを開
き、カチオン再生塔21内に供給される脱塩水等の水及
び空気等のガスにより第2樹脂移送配管25を介してア
ニオン交換樹脂Aをアニオン再生塔22内へ移送するよ
うにしてある。また、アニオン再生塔22内には水酸化
ナトリウム等のアルカリ再生剤(本実施形態及び以下の
実施形態では水酸化ナトリウムを使用することとする)
を供給するディストリビュータ22Aが配設されてい
る。従って、このアニオン再生塔22においてアニオン
交換樹脂Aを再生する場合には、ディストリビュータ2
2Aからアルカリ再生剤を供給すると共に廃水を塔下部
の排水管(図示せず)から排出し、アニオン交換樹脂A
を再生し、その後アニオン交換樹脂Aを脱塩水等を用い
て水洗して水酸化ナトリウムを洗い落とす。
【0033】上記貯蔵タンク23はカチオン再生塔21
及びアニオン再生塔22と第3樹脂移送配管26を介し
てそれぞれ接続されている。第3樹脂移送配管26は一
方がカチオン再生塔21とアニオン再生塔22に達する
ように分岐し、各分岐端が両再生塔21、22の下部に
それぞれ接続され、他方が貯蔵タンク23の上部に接続
されている。そして、カチオン再生塔21及びアニオン
再生塔22から貯蔵タンク23へカチオン交換樹脂C及
びアニオン交換樹脂Aをそれぞれ移送する場合には、第
3樹脂移送配管26のバルブ26A、26Bをそれぞれ
開き、各再生塔21、22内に供給される脱塩水等の水
及び空気等のガスによりカチオン交換樹脂C及びアニオ
ン交換樹脂Aを第3樹脂移送配管26を介して貯蔵タン
ク23内へそれぞれ移送するようにしてある。この時、
アニオン再生塔22内のアニオン交換樹脂Aは一部を残
して貯蔵タンク23へ移送される場合と、その全てが移
送される場合とがある。また、貯蔵タンク23は各脱塩
塔11と第4樹脂移送配管27を介して接続されてい
る。第4樹脂移送配管27は一方が貯蔵タンク23の下
部に接続され、他方側が各脱塩塔11に達するように分
岐し、各分岐端が各脱塩塔11の上部にそれぞれ接続さ
れている。また、貯蔵タンク23内ではカチオン交換樹
脂Cとアニオン交換樹脂Aを混合して混合イオン交換樹
脂CAを調整するようにしてある。貯蔵タンク23内の
混合イオン交換樹脂CAはその内部に供給される脱塩水
等の水及び空気等のガスを用いて第4樹脂移送配管27
を介して空の脱塩塔11へ移送するようにしてある。
【0034】更に、本実施形態ではアニオン再生塔22
と各脱塩塔11が第5樹脂移送配管(アニオン交換樹脂
用樹脂移送管)28を介してそれぞれ接続されている。
第5樹脂移送配管28は、一方が第3樹脂移送配管26
のバルブ26Bの上流側に接続され、他方が第4樹脂移
送配管27に接続されて各脱塩塔11と連結され、第5
樹脂移送配管28を介してアニオン再生塔22内のアニ
オン交換樹脂Aを単独で各脱塩塔11へ直接移送できる
ようにしてある。従って、第5樹脂移送配管28を介し
てアニオン再生塔22内のアニオン交換樹脂Aを脱塩塔
11内へ移送し、脱塩塔11内にアニオン交換樹脂Aか
らなるイオン交換樹脂層14の下層14Bを形成するこ
とができるようにしてある。
【0035】次に、上記再生設備20を用いて通水終点
に達した脱塩塔11内のイオン交換樹脂を再生し、再生
後のイオン交換樹脂を脱塩塔11内へ充填する方法の一
実施態様について図1を参照しながら説明する。例えば
図1の右側に示す脱塩塔11が通水終点に達した時に
は、そのイオン交換樹脂を再生する。それにはまず、バ
ルブ24Aを開き、第1樹脂移送配管24を介して脱塩
塔11内の全てのイオン交換樹脂をカチオン再生塔21
へ移送する。尚、イオン交換樹脂の移送が終了し、空に
なった上記脱塩塔11には、後述のような方法で予め再
生されて貯留されているアニオン再生塔22内のアニオ
ン交換樹脂Aと貯蔵タンク23内の混合イオン交換樹脂
CAとを後述のようにして移送して充填し、再び復水の
通水を行う。イオン交換樹脂を脱塩塔11から移送した
後、カチオン再生塔21内ではエアスクラビング洗浄を
行い、イオン交換樹脂の付着物を除去した後、逆洗によ
りアニオン交換樹脂Aを上層に、カチオン交換樹脂Cを
下層に分離する。次いで、バルブ25Aを開き、分離後
のアニオン交換樹脂Aを第2樹脂移送配管25を介して
アニオン再生塔22へ移送する。
【0036】その後、カチオン再生塔21ではディスト
リビュータ21Aからカチオン再生塔21内に酸再生剤
を供給し、カチオン交換樹脂Cを再生し、再生後のカチ
オン交換樹脂Cを洗浄して酸再生剤を洗い落とす。ま
た、アニオン再生塔22ではディストリビュータ22A
からアニオン再生塔22内にアルカリ再生剤を供給し、
アニオン交換樹脂Aを再生し、再生後のアニオン交換樹
脂Aを洗浄してアルカリ再生剤を洗い落とす。これらの
操作を終えた後、カチオン再生塔21内のカチオン交換
樹脂Cを第3樹脂移送配管26を介して貯蔵タンク23
へ、また、アニオン再生塔22内のアニオン交換樹脂A
も第3樹脂移送配管26を介して貯蔵タンク23へ移送
する。この時、アニオン再生塔22内にはアニオン交換
樹脂Aの一部を残し、必要ならばアニオン再生塔22内
で残留させたアニオン交換樹脂Aを十分に洗浄する。貯
蔵タンク23内では移送後のカチオン交換樹脂Cとアニ
オン交換樹脂Aを混合して混合イオン交換樹脂CAとし
て調整し、次の脱塩塔11(例えば図1の左側の脱塩
塔)へ移送するまで貯蔵タンク23内で混合イオン交換
樹脂CAを貯蔵する。この間、適宜の間隔で混合イオン
交換樹脂CAを洗浄すると良い。
【0037】次の脱塩塔11が通水終点に達し、その脱
塩塔11へ上述のようにして再生した再生済みのイオン
交換樹脂を充填する場合には、その脱塩塔11内の使用
済みのイオン交換樹脂を上述したように脱塩塔11から
カチオン再生塔21へ取り出した後、まず、第4樹脂移
送配管27のバルブ27B及び第5樹脂移送配管28の
バルブ28Aを開き、アニオン再生塔22内に残留させ
ておいたアニオン交換樹脂Aの全てを第5樹脂移送配管
28及び第4樹脂移送配管27を介して脱塩塔11へ移
送して充填し、予め脱塩塔11の下部にアニオン交換樹
脂Aからなる下層14Bを形成しておく。引き続き、上
記バルブ28Aを閉じ、第4樹脂移送配管27の貯蔵タ
ンク23側のバルブ27Aを開いて貯蔵タンク23内の
全ての混合イオン交換樹脂CAを第4樹脂移送配管27
を介して脱塩塔11へ移送し、混合イオン交換樹脂CA
を先に充填したアニオン交換樹脂A上に積層する。この
結果、脱塩塔11のイオン交換樹脂層14は、上層14
Aが混合イオン交換樹脂CAにより形成され、下層14
Bがアニオン交換樹脂Aにより形成され、本実施形態の
復水脱塩装置10の脱塩塔11が構成されることにな
る。
【0038】また、図3は二塔再生方式の他の実施形態
の再生設備20Aを示す図である。この再生設備20A
は、同図に示すように、アニオン再生塔22内の再生済
みのアニオン交換樹脂Aを直接脱塩塔11へ移送する樹
脂移送配管(図1における第5樹脂移送配管28)が付
設されておらず、アニオン再生塔22内のアニオン交換
樹脂Aの全てを第3樹脂移送配管26を介して一旦貯蔵
タンク23内に移送するように構成されていると共に、
貯蔵タンク23のほぼ中間部(分離後のアニオン交換樹
脂Aのみを移送できる位置)にバルブ50Aを備えた第
6樹脂移送配管50(アニオン交換樹脂用樹脂移送配
管)が接続されており、更にこの第6樹脂移送配管50
の一方が第4樹脂移送配管27に接続されている以外は
上記再生設備20と同様に構成されている。このように
第6樹脂移送配管50を貯蔵タンク23に接続したの
は、後述するように再生後のアニオン交換樹脂Aに残留
する再生剤(NaOH)由来のNaイオンを、貯蔵タン
ク23内でカチオン交換樹脂Cと混合することによりカ
チオン交換樹脂Cによって奪い取り、残留Naイオンが
低減されたアニオン交換樹脂Aを脱塩塔11へ移送する
ためである。このような残留Naイオンの低減されたア
ニオン交換樹脂Aを脱塩塔11の下層14Aとして用い
ることにより通水時における下層14Bのアニオン交換
樹脂Aからの処理水へのナトリウムリークを防止するこ
とができる。
【0039】図3に示す再生設備20Aを用いてイオン
交換樹脂を充填する方法について説明する。この方法の
場合には、再生するまでの操作は上記再生設備20にお
ける操作と共通するため再生後の充填操作についてのみ
説明する。この実施態様では、カチオン再生塔21内で
再生された再生後のカチオン交換樹脂Cをバルブ26
A、第3樹脂移送配管26を介してカチオン再生塔21
から貯蔵タンク23へ移送すると共に、アニオン再生塔
22内で再生された再生後のアニオン交換樹脂Aの全て
をバルブ26B、第3樹脂移送配管26を介してアニオ
ン再生塔22から貯蔵タンク23へ移送し、貯蔵タンク
23内に両イオン交換樹脂C、Aを充填する。次いで、
貯蔵タンク23内でカチオン交換樹脂Cとアニオン交換
樹脂Aを例えば空気吹き込みによる攪拌によって混合
し、この混合操作によりアニオン交換樹脂Aに残留する
再生剤由来のNaイオンをカチオン交換樹脂Cによって
奪い取り、アニオン交換樹脂Aに残留するNaイオンを
低減させる。Naイオンが低減されたアニオン交換樹脂
Aを後述のようにイオン交換樹脂層14の下層14Bと
して使用することにより、処理水中へのナトリウムリー
クをより確実に防止することができる。この混合操作の
後、貯蔵タンク23内で逆洗により再度カチオン交換樹
脂Cとアニオン交換樹脂Aに分離する。分離後のイオン
交換樹脂を脱塩塔11へ移送する方法としては2つの方
法がある。
【0040】第1の方法では、貯蔵タンク23内でイオ
ン交換樹脂を分離した後、まず、アニオン交換樹脂Aの
一部をバルブ50A、第6樹脂移送配管50及び第4樹
脂移送配管27を介して貯蔵タンク23から脱塩塔11
へ移送して充填し、予め脱塩塔11の下部にアニオン交
換樹脂Aからなる下層14Bを形成しておく。次いで、
バルブ50Aを閉じ、貯蔵タンク23内で分離後のカチ
オン交換樹脂Cと分離後の残余のアニオン交換樹脂Aを
混合して混合イオン交換樹脂CAを調整した後、バルブ
27Aを開き、この混合イオン交換樹脂CAをバルブ2
7A及び第4樹脂移送配管27を介して貯蔵タンク23
から脱塩塔11へ移送して既に充填されているアニオン
交換樹脂Aからなる下層14B上に積層し、混合イオン
交換樹脂CAからなる上層14Aを形成する。
【0041】また、第2の方法では、分離後の殆ど全て
のアニオン交換樹脂Aを同様にして脱塩塔11へ移送し
て充填し、予め脱塩塔11の下部にアニオン交換樹脂A
からなる下層14Bを形成しておく。次いで、バルブ5
0Aを閉じ、貯蔵タンク23内に残るカチオン交換樹脂
Cを第4樹脂移送配管27を介して貯蔵タンク23から
脱塩塔11へ移送して既に充填されているアニオン交換
樹脂Aからなる下層14B上に積層し、カチオン交換樹
脂C単独からなる上層14Aを形成する。
【0042】また、図4、図5はそれぞれ更に他の再生
設備を示す図で、これらの再生設備120、120A
は、同図に示すように、図1〜図3に示す再生設備2
0、20Aと同様に二塔再生方式であるが、図1〜図3
に示す再生設備と異なって貯蔵タンクを有しないタイプ
である。
【0043】図4に示す再生設備120は、貯蔵タンク
を有しない二塔再生方式の再生設備を示す図で、カチオ
ン再生塔121とアニオン再生塔122とを備え構成さ
れている。カチオン再生塔121と脱塩塔は第1樹脂移
送配管123によって接続され、第1樹脂移送配管12
3を介して通水終点に達したイオン交換樹脂を脱塩塔か
らカチオン再生塔121へ移送するようにしてある。ま
た、カチオン再生塔121とアニオン再生塔122は第
2樹脂移送配管124によって接続され、第2樹脂移送
配管124を介してカチオン再生塔121において洗
浄、分離されたアニオン交換樹脂Aをカチオン再生塔1
21からアニオン再生塔122へ移送するようにしてあ
る。第1、第2樹脂移送配管123、124の接続形態
は前述した再生設備と同様の接続形態になっている。
【0044】また、上記アニオン再生塔122とカチオ
ン再生塔121は第3樹脂移送配管125によって接続
されている。第3樹脂移送配管125は、一方がアニオ
ン再生塔122の下部に接続され、他方がカチオン再生
塔121の上部に接続されており、第3樹脂移送配管1
25を介して再生後のアニオン交換樹脂Aをカチオン再
生塔121へ移送するようにしてある。カチオン再生塔
121及びアニオン再生塔122は各脱塩塔と第4樹脂
移送配管126を介してそれぞれ接続されている。第4
樹脂移送配管126は一方がカチオン再生塔121とア
ニオン再生塔122に達するように分岐し、各分岐端が
両再生塔121、122の下部にそれぞれ接続され、ま
た、他方が図1の場合と同様に各脱塩塔に達するように
分岐し、各分岐端が各脱塩塔の上部にそれぞれ接続され
ている。尚、121A、122Aはディストリビュータ
であり、124A、125A、126A、126Bはバ
ルブである。
【0045】次に、上記再生設備120を用いて再生後
のイオン交換樹脂を脱塩塔に充填する方法について説明
する。再生設備120の各再生塔121、122内でカ
チオン交換樹脂C及びアニオン交換樹脂Aの再生が終了
した後、バルブ125Aを開き、第3樹脂移送配管12
5を介して再生後のアニオン交換樹脂Aをその一部を残
してアニオン再生塔122からカチオン再生塔121へ
移送する。カチオン再生塔121ではアニオン交換樹脂
Aが移送された後、エアスクラビング操作等を行ってカ
チオン交換樹脂Cとアニオン交換樹脂Aを混合し、混合
イオン交換樹脂CAを調整する。混合イオン交換樹脂C
Aを調整する間、バルブ126Bを開き、第4樹脂移送
配管126を介してアニオン再生塔122内に残留する
アニオン交換樹脂Aを脱塩塔へ移送して充填し、予め脱
塩塔11の下部にアニオン交換樹脂Aからなる下層14
Bを形成しておく(図1の脱塩塔参照)。次いで、バル
ブ126Bを閉じ、バルブ126Aを開いてカチオン再
生塔121内で調整された混合イオン交換樹脂CAを第
4樹脂移送配管126を介して脱塩塔へ移送し、混合イ
オン交換樹脂CAを先に充填したアニオン交換樹脂A上
に積層する。尚、脱塩塔内のイオン交換樹脂層の上層を
カチオン交換樹脂C単独で形成し、下層をアニオン交換
樹脂Aで形成する場合には、アニオン再生塔122から
カチオン再生塔121へアニオン交換樹脂Aを移送する
工程を省略し、まず、アニオン再生塔122からアニオ
ン交換樹脂Aの全てをバルブ126B及び第3樹脂移送
配管126を介して脱塩塔へ移送し、充填した後、カチ
オン再生塔121からカチオン交換樹脂Cをバルブ12
6A及び第3樹脂移送配管126を介して脱塩塔へ移送
し、アニオン交換樹脂A上にカチオン交換樹脂Cを積層
するようにすれば良い。
【0046】また、図5は図4と同様に貯蔵タンクを有
しない二塔再生方式の他の再生設備を示す図で、図4と
同一部分または相当部分には同一符号を附して説明す
る。図5に示す再生設備120Aの場合には、カチオン
再生塔121が前記第2樹脂移送配管124から分岐し
た第5樹脂移送配管(アニオン交換樹脂用樹脂移送配
管)127により、第4樹脂移送配管126を介して各
脱塩塔に接続されている。これによって後述のようにカ
チオン再生塔121から脱塩塔へ再生後のアニオン交換
樹脂Aを直接移送できるようにしてある。
【0047】次に、上記再生設備120Aを用いて再生
後のイオン交換樹脂を脱塩塔に充填する方法について説
明する。再生設備120Aの各再生塔121、122内
でカチオン交換樹脂C及びアニオン交換樹脂Aの再生が
終了した後、バルブ125Aを開き、第3樹脂移送配管
125を介して全てのアニオン交換樹脂Aをアニオン再
生塔122からカチオン再生塔121へ移送する。カチ
オン再生塔121では前述した場合と同様にしてエアス
クラビング操作等により混合イオン交換樹脂CAを調整
する。混合イオン交換樹脂CAを調整した後、このカチ
オン再生塔121では再度逆洗操作により混合イオン交
換樹脂CAをカチオン交換樹脂Cとアニオン交換樹脂A
に分離する。次いで、第5樹脂移送配管127のバルブ
127Aを開き、分離後のアニオン交換樹脂Aの一部ま
たは全てを第5樹脂移送配管127を介して脱塩塔へ移
送して充填し、アニオン交換樹脂Aからなる下層を形成
しておく。
【0048】分離後のアニオン交換樹脂Aの一部を脱塩
塔へ移送した場合には、その移送操作後、カチオン再生
塔121内で残余のアニオン交換樹脂Aとカチオン交換
樹脂Cをエアスクラビング操作等により混合し、混合イ
オン交換樹脂CAを再び調整する。次いで、バルブ12
6Aを開き、第4樹脂移送配管126を介して混合イオ
ン交換樹脂CAをカチオン再生塔121から脱塩塔へ移
送して先に充填したアニオン交換樹脂A上に積層し、混
合イオン交換樹脂からなる上層を形成してイオン交換樹
脂層とする。また、分離後のアニオン交換樹脂Aの全て
を脱塩塔へ移送した場合には、その移送操作に引き続
き、カチオン再生塔121内のカチオン交換樹脂Cを第
4樹脂移送配管126を介して脱塩塔へ移送し、カチオ
ン交換樹脂Cをアニオン交換樹脂A上に積層し、アニオ
ン交換樹脂Aからなる下層の上にカチオン交換樹脂Cか
らなる上層を形成してイオン交換樹脂層とする。これら
の充填方法では、再生後のアニオン交換樹脂Aを脱塩塔
へ充填する前に、再生後のアニオン交換樹脂Aと再生後
のカチオン交換樹脂Cの混合操作を行い、アニオン交換
樹脂Aの残留Naイオンがカチオン交換樹脂Cによって
奪い取られるため、脱塩処理時における下層のアニオン
交換樹脂Aからの処理水へのナトリウムリークを防止す
ることができる。尚、図4、図5の場合のように再生設
備内に貯蔵タンクを有しない復水脱塩装置の場合は、通
水終点に達した脱塩塔から使用済みのイオン交換樹脂を
再生設備に移送して再生を行い、再生後のイオン交換樹
脂を再び同一の脱塩塔に戻すようにし、再生操作を行っ
ている間はこの脱塩塔の運転を停止させておく等の運転
方法を採用することができる。
【0049】また、図6は一塔再生方式の再生設備であ
って、この再生設備内に再生後のイオン交換樹脂の貯蔵
タンクを有しない再生設備220を示す図である。この
再生設備220は、同図に示すように、一塔の再生塔2
21を備えて構成されている。従って、再生塔221内
にはイオン交換樹脂層の上部にアルカリ再生剤を供給す
るディストリビュータ221Aとカチオン交換樹脂Cと
アニオン交換樹脂Aの分離境界面付近に再生廃液を排出
するコレクタ225が配設されており、更に再生塔22
1の下部には酸再生剤を供給する酸再生剤供給配管22
6が配設されている。また、再生塔221と脱塩塔は第
1樹脂移送配管222によって接続され、第1樹脂移送
配管222を介して通水終点に達したイオン交換樹脂を
脱塩塔から再生塔221へ移送するようにしてある。ま
た、再生塔221の下部と各脱塩塔の上部は第2樹脂移
送配管223によって接続され、第2樹脂移送配管22
3を介して再生塔221において再生されたイオン交換
樹脂を再生塔221から各脱塩塔へ移送するようにして
ある。また、再生塔221のほぼ中間部(カチオン交換
樹脂Cとアニオン交換樹脂Aの分離境界面付近)と各脱
塩塔の上部は第3樹脂移送配管(アニオン交換樹脂用樹
脂移送配管)224を介して接続されている。尚、22
3A、224Aはバルブである。
【0050】次に、上記再生設備220を用いて再生後
のイオン交換樹脂を脱塩塔に充填する方法について説明
する。尚、脱塩塔から再生塔221へ移送されたイオン
交換樹脂を再生する方法は従来と同様であるためその説
明を省略する。イオン交換樹脂を脱塩塔に充填するには
まず、バルブ224Aを開き、再生操作により分離した
再生塔221内の上層のアニオン交換樹脂Aの一部また
は全てを第3樹脂移送配管224を介して再生塔221
から脱塩塔へ移送して充填し、予め脱塩塔の下部にアニ
オン交換樹脂Aからなる下層を形成しておく。そして、
アニオン交換樹脂Aの一部を移送した場合には、アニオ
ン交換樹脂Aの移送操作を行った後、再生塔221内で
カチオン交換樹脂Cと残余のアニオン交換樹脂Aを混合
し、次いで、バルブ223Aを開き、この混合イオン交
換樹脂CAを第2樹脂移送配管223を介して再生塔2
21から脱塩塔へ移送してアニオン交換樹脂A上に積層
し、混合イオン交換樹脂CAからなる上層を形成してイ
オン交換樹脂層とする。また、全てのアニオン交換樹脂
Aを移送した場合には、全てのアニオン交換樹脂Aの移
送操作を行った後、再生塔221内のカチオン交換樹脂
Cを第2樹脂移送配管223を介して再生塔221から
脱塩塔へ移送してアニオン交換樹脂Aからなる下層上に
積層し、カチオン交換樹脂Cからなる上層を形成してイ
オン交換樹脂層とする。
【0051】また、図6に示す再生設備220を用いた
他の充填方法について説明する。上述した方法では、ま
ず再生塔221内の分離した再生後のアニオン交換樹脂
Aを脱塩塔へ移送したが、これから説明する方法の場合
には、まず再生塔221内の分離した再生後のカチオン
交換樹脂Cとアニオン交換樹脂Aをエアスクラビング操
作等により混合し、この混合操作を行った後、再び、カ
チオン交換樹脂Cとアニオン交換樹脂Aに分離する。こ
の操作により再生後のアニオン交換樹脂Aの残留Naイ
オンをカチオン交換樹脂Cにより奪い取り、よってこの
ような操作を施したアニオン交換樹脂Aにより脱塩塔の
下層を形成させた時に、通水時におけるアニオン交換樹
脂Aからの処理水中へのナトリウムリークを防止するこ
とができる。その後の操作は上述した場合と同様であ
る。尚、上述の例では再生設備内に貯蔵タンクを有しな
い場合の一塔再生方式の装置について説明したが、貯蔵
タンクを有する一塔再生方式の場合は、再生塔で再生さ
れた両イオン交換樹脂を一旦貯蔵タンクに移送した後、
この貯蔵タンク内で両イオン交換樹脂を分離し、しかる
後に上述したように再生塔から脱塩塔へ樹脂を移送する
場合と同様にして再生済みのイオン交換樹脂を貯蔵タン
クから脱塩塔に移送すれば良い。
【0052】また、本発明は上記実施形態に何等制限さ
れるものではなく、要はカチオン交換樹脂からの溶出物
を低減するため、脱塩塔の下層部にアニオン交換樹脂単
独の層を確実に形成することができる方法及び装置であ
れば、本発明に包含される。
【0053】
【実施例】次に、本発明の復水脱塩装置を用いた場合
に、カチオン交換樹脂からの有機物の漏出を防止あるい
は抑制することができ、また、Naイオンのリークを防
止できることを実験により実証した。以下でその説明を
行う。
【0054】実施例1 本実施例では、発電所の復水脱塩装置で約2年間使用し
たカチオン交換樹脂(アンバーライト(登録商標、以下
同様)200CP:ローム&ハース社製)とアニオン交
換樹脂(アンバーライトIRA−900CP)を表1に
示した条件で各々のイオン交換樹脂を再生した後、内径
32mm、長さ1500mmのアクリル製カラムに、ま
ずアニオン交換樹脂を170mL(樹脂層高約200m
m)充填し、その上部にカチオン交換樹脂を660mL
とアニオン交換樹脂を170mLを混合した混合イオン
交換樹脂を充填した。
【0055】次いで、上記カラムにアンモニア濃度が5
00ppbで、ヒドラジン濃度が200ppbの復水を
線速度(LV)80m/時で通水した。通水開始後、1
時間、3時間後に処理水をサンプリングし、各サンプリ
ング水の導電率、TOC(全有機物濃度)を測定した。
更に、各サンプル水を紫外線照射し、各サンプル水中に
含まれている有機物を分解し、分解液中の硫酸イオンの
濃度を測定した。それぞれの測定結果を表2に示した。
【0056】実施例2 本実施例では、実施例1で用いたものと同一のイオン交
換樹脂を同一の条件で再生した後、実施例1で用いたも
のと同一のカラムにアニオン交換樹脂を340mL(樹
脂層高約400mm)カラムに充填し、その上部にカチ
オン交換樹脂を660mL充填し、実施例1と同一条件
で通水試験を行った。そして、通水の間に、実施例1と
同一条件でサンプリング水を採取し、各サンプリング水
について実施例1と同様の測定を行い、その結果を表2
に示した。
【0057】比較例 本比較例では、実施例1で用いたものと同一のイオン交
換樹脂を同一の条件で再生した後、340mLのアニオ
ン交換樹脂と660mLのカチオン交換樹脂とを混合し
て混合イオン交換樹脂を調整した。次いで、実施例1で
用いたものと同一のカラムに混合イオン交換樹脂を充填
した後、実施例1と同一条件で通水試験を行い、その結
果を表2に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】表2に示した結果によれば、カラムの下部
にアニオン交換樹脂を充填した実施例1、2の場合には
処理水中のTOC濃度及び紫外線照射分解後の硫酸イオ
ンの濃度が比較例の場合と比較して低減していることが
判った。
【0061】実施例3 本実施例では、実施例1で用いたものと同一のイオン交
換樹脂を同一の条件で再生した後、内径48.5mm、
長さ1.000mmのアクリル製カラムに充填し、下部
から5分間空気を入れ、カチオン交換樹脂とアニオン交
換樹脂を混合した。混合終了後、そのままの状態で約1
時間待機させ、しかる後にカラムの下部から約30分間
純水を通水し、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂を
逆洗分離した。その後、実施例1で用いたものと同一の
カラムにまず分離したアニオン交換樹脂340mLを充
填し、その上部に分離したカチオン交換樹脂660mL
を充填し、実施例1と同一の条件で通水試験を行った。
そして、通水時のカラムの出口のサンプリング水中のN
aイオンの測定を行い、その結果を下記表3及び図7に
示した。また、比較のために実施例1と実施例2につい
ても同様にカラム出口のサンプリング水中のNaイオン
の測定を行い、その結果を表3及び図7に示した。
【0062】
【表3】
【0063】表3及び図7に示した結果によれば、再生
後のカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を一旦混合し
た後、再度両イオン交換樹脂を分離してからカラムに充
填することにより、通水時におけるNaイオンのリーク
量が低減することが判った。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1〜
請求項4、請求項6、請求項8及び請求項10に記載の
発明によれば、復水脱塩装置のカチオン交換樹脂から処
理水中へ漏出する有機物を低減し、処理水の水質を向上
させることができ、ひいては火力発電所のボイラ、沸騰
水型原子力発電所の原子炉、加圧水型原子力発電所の蒸
気発生器等の高温高圧系を構成する部材の腐食を防止で
き、特に、カチオン交換樹脂が劣化を受けている場合に
高温高圧系の構成部材の腐食を効果的に防止できる復水
脱塩装置及び復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充
填方法を提供することができる。
【0065】また、本発明の請求項5、請求項7、請求
項9及び請求項11に記載の発明によれば、上記の効果
に加えて更に、脱塩塔下部にアニオン交換樹脂からなる
下層を形成させることによって生じる虞のある下層のア
ニオン交換樹脂からの処理水中へのナトリウムリークを
極力防止できる復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の
充填方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂
の充填方法を好適に適用できる復水脱塩装置の一実施形
態を示す構成図である。
【図2】(a)は図1に示す脱塩塔の下部の構成を示す
構成図、同図(b)は他の脱塩塔の下部を構成を示す構
成図である。
【図3】本発明の復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂
の充填方法を好適に適用できる復水脱塩装置の他の実施
形態の再生設備を示す構成図である。
【図4】本発明の復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂
の充填方法を好適に適用できる復水脱塩装置の更に他の
実施形態の再生設備を示す構成図である。
【図5】本発明の復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂
の充填方法を好適に適用できる復水脱塩装置の更に他の
実施形態の再生設備を示す構成図である。
【図6】本発明の復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂
の充填方法を好適に適用できる復水脱塩装置の更に他の
実施形態の再生設備を示す構成図である。
【図7】実施例3におけるNaイオンの漏出結果を示す
グラフである。
【符号の説明】
10 復水脱塩装置 11 脱塩塔 14 イオン交換樹脂層 14A 上層(上側のイオン交換樹脂層) 14B 下層(下側のイオン交換樹脂層) 20、20A、120、120A、220 再生設備 28、50、126、127、224 アニオン交換
樹脂用樹脂移送配管

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を
    用いて復水の脱塩処理を行う脱塩塔を備えた復水脱塩装
    置において、上記脱塩塔は上下で異なるイオン交換樹脂
    層を有し、上側のイオン交換樹脂層はカチオン交換樹脂
    とアニオン交換樹脂を混合した混合イオン交換樹脂、ま
    たはカチオン交換樹脂単独で形成され、下側のイオン交
    換樹脂層はアニオン交換樹脂単独で形成されていること
    を特徴とする復水脱塩装置。
  2. 【請求項2】 カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を
    用いて復水の脱塩処理を行う複数の脱塩塔と、いずれか
    の脱塩塔内の使用済みのカチオン交換樹脂及びアニオン
    交換樹脂を再生する再生設備とを備えた復水脱塩装置に
    おいて、上記脱塩塔は上下で異なるイオン交換樹脂層を
    有し、上側のイオン交換樹脂層はカチオン交換樹脂とア
    ニオン交換樹脂を混合した混合イオン交換樹脂層、また
    はカチオン交換樹脂単独層として形成され、下側のイオ
    ン交換樹脂層はアニオン交換樹脂単独で形成されてな
    り、また、上記各脱塩塔と上記再生設備は再生後のアニ
    オン交換樹脂を単独で移送する樹脂移送配管により連結
    されてなることを特徴とする復水脱塩装置。
  3. 【請求項3】 上記アニオン交換樹脂層は脱塩塔下部の
    脱塩処理水の流出点から少なくとも200mmの層高を
    有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の復水脱塩装置。
  4. 【請求項4】 復水脱塩装置の脱塩塔内の使用済みのカ
    チオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を再生設備に移送
    し、この再生設備において上記各イオン交換樹脂を再生
    した後、再生後の各イオン交換樹脂を上記再生設備から
    上記脱塩塔へ移送して充填する方法において、 上記再生設備で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオ
    ン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、 まず上記再生設備からアニオン交換樹脂の一部または全
    てを上記脱塩塔へ移送して充填し、 次いで、一部のアニオン交換樹脂を移送した場合には上
    記再生設備においてカチオン交換樹脂と残余のアニオン
    交換樹脂を混合し、この混合イオン交換樹脂を上記再生
    設備から上記脱塩塔へ移送して上記アニオン交換樹脂上
    に積層し、 全てのアニオン交換樹脂を移送した場合にはカチオン交
    換樹脂を単独で上記再生設備から上記脱塩塔へ移送して
    上記アニオン交換樹脂上に積層することを特徴とする復
    水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法。
  5. 【請求項5】 復水脱塩装置の脱塩塔内の使用済みのカ
    チオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を再生設備に移送
    し、この再生設備において上記各イオン交換樹脂を再生
    した後、再生後の各イオン交換樹脂を上記再生設備から
    上記脱塩塔へ移送して充填する方法において、 上記再生設備で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオ
    ン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、 予め、上記再生設備内でカチオン交換樹脂とアニオン交
    換樹脂を混合した後、再度カチオン交換樹脂とアニオン
    交換樹脂に分離し、 その後、上記再生設備から分離後のアニオン交換樹脂の
    一部または全てを上記脱塩塔へ移送して充填し、 次いで、一部のアニオン交換樹脂を移送した場合にはカ
    チオン交換樹脂と残余のアニオン交換樹脂を混合し、こ
    の混合イオン交換樹脂を上記再生設備から上記脱塩塔へ
    移送して上記アニオン交換樹脂上に積層し、 全てのアニオン交換樹脂を移送した場合にはカチオン交
    換樹脂を単独で上記再生設備から上記脱塩塔へ移送して
    上記アニオン交換樹脂上に積層することを特徴とする復
    水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法。
  6. 【請求項6】 復水脱塩装置の脱塩塔内の使用済みのカ
    チオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を再生設備に移送
    し、この再生設備の第1、第2再生塔において上記各イ
    オン交換樹脂を個別に再生した後、再生後の各イオン交
    換樹脂を第1、第2再生塔から貯蔵タンクを経由して上
    記脱塩塔へ移送して充填する方法において、 上記再生設備で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオ
    ン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、 再生後のカチオン交換樹脂を第1再生塔から上記貯蔵タ
    ンクへ移送すると共に再生後のアニオン交換樹脂をこの
    アニオン交換樹脂の一部を残して第2再生塔から上記貯
    蔵タンクへ移送する工程と、 上記貯蔵タンク内でカチオン交換樹脂とアニオン交換樹
    脂を混合する工程と、 第2再生塔内に残留するアニオン交換樹脂を第2再生塔
    から上記脱塩塔へ移送して充填した後、混合イオン交換
    樹脂を上記貯蔵タンクから上記脱塩塔へ移送してアニオ
    ン交換樹脂上に積層する工程とを有することを特徴とす
    る復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法。
  7. 【請求項7】 復水脱塩装置の脱塩塔内の使用済みのカ
    チオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を再生設備に移送
    し、この再生設備の第1、第2再生塔において上記各イ
    オン交換樹脂を個別に再生した後、再生後の各イオン交
    換樹脂を第1、第2再生塔から貯蔵タンクを経由して脱
    塩塔へ移送して充填する方法において、 上記再生設備で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオ
    ン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、 再生後のカチオン交換樹脂を第1再生塔から上記貯蔵タ
    ンクへ移送すると共に再生後のアニオン交換樹脂を第2
    再生塔から上記貯蔵タンクへ移送する工程と、 上記貯蔵タンク内でカチオン交換樹脂とアニオン交換樹
    脂を混合した後、再度カチオン交換樹脂とアニオン交換
    樹脂に分離する工程と、 分離後のアニオン交換樹脂の一部または全てを上記貯蔵
    タンクから上記脱塩塔へ移送して充填する工程と、 一部のアニオン交換樹脂を移送した場合には上記貯蔵タ
    ンク内で分離後のカチオン交換樹脂と分離後の残余のア
    ニオン交換樹脂を混合した後、上記貯蔵タンクから上記
    脱塩塔へ移送してアニオン交換樹脂上に積層し、 全てのアニオン交換樹脂を移送した場合には上記貯蔵タ
    ンクから分離後のカチオン交換樹脂を単独で脱塩塔へ移
    送してアニオン交換樹脂上に積層する工程とを有するこ
    とを特徴とする復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の
    充填方法。
  8. 【請求項8】 復水脱塩装置の脱塩塔内の使用済みのカ
    チオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を再生設備に移送
    し、この再生設備の第1、第2再生塔において上記各イ
    オン交換樹脂を個別に再生した後、再生後の各イオン交
    換樹脂を再生塔から直接上記脱塩塔へ移送して充填する
    方法において、 上記再生設備で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオ
    ン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、 再生後のアニオン交換樹脂をこのアニオン交換樹脂の一
    部を残して第2再生塔から第1再生塔へ移送する工程
    と、 第1再生塔内でカチオン交換樹脂と移送後のアニオン交
    換樹脂を混合する工程と、 第2再生塔内に残留するアニオン交換樹脂を上記脱塩塔
    へ移送して充填した後、第1再生塔内の混合イオン交換
    樹脂を上記脱塩塔へ移送してアニオン交換樹脂上に積層
    する工程とを有することを特徴とする復水脱塩装置にお
    けるイオン交換樹脂の充填方法。
  9. 【請求項9】 復水脱塩装置の脱塩塔内の使用済みのカ
    チオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を再生設備に移送
    し、この再生設備の第1、第2再生塔において上記各イ
    オン交換樹脂を個別に再生した後、再生後の各イオン交
    換樹脂を再生塔から直接上記脱塩塔へ移送して充填する
    方法において、 上記再生設備で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオ
    ン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、 再生後のアニオン交換樹脂を第2再生塔から第1再生塔
    へ移送する工程と、 第1再生塔内でカチオン交換樹脂と移送後のアニオン交
    換樹脂を混合した後、再度カチオン交換樹脂とアニオン
    交換樹脂に分離する工程と、 第1再生塔内のアニオン交換樹脂の一部または全てを上
    記脱塩塔へ移送して充填する工程と、 一部のアニオン交換樹脂を移送した場合には第1再生塔
    内で分離後のカチオン交換樹脂と分離後の残余のアニオ
    ン交換樹脂を混合した後、第1再生塔から上記脱塩塔へ
    移送してアニオン交換樹脂上に積層し、 全てのアニオン交換樹脂を移送した場合には第1再生塔
    から分離後のカチオン交換樹脂を単独で脱塩塔へ移送し
    てアニオン交換樹脂上に積層する工程とを有することを
    特徴とする復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充填
    方法。
  10. 【請求項10】 復水脱塩装置の脱塩塔内の使用済みの
    カチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を再生設備に移
    送し、この再生設備の一つの再生塔において上記各イオ
    ン交換樹脂を再生した後、再生後の各イオン交換樹脂を
    上記再生塔から上記脱塩塔へ移送して充填する方法にお
    いて、 上記再生塔内で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオ
    ン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、 上記再生塔内の再生後の分離したアニオン交換樹脂の一
    部または全てを上記再生塔から上記脱塩塔へ移送して充
    填する工程と、 一部のアニオン交換樹脂を移送した場合には上記再生塔
    内でカチオン交換樹脂と残余のアニオン交換樹脂を混合
    し、この混合イオン交換樹脂を上記再生塔から上記脱塩
    塔へ移送してアニオン交換樹脂上に積層し、 全てのアニオン交換樹脂を移送した場合には上記再生塔
    内のカチオン交換樹脂を上記脱塩塔へ移送してアニオン
    交換樹脂上に積層する工程とを有することを特徴とする
    復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法。
  11. 【請求項11】 復水脱塩装置の脱塩塔内の使用済みの
    カチオン交換樹脂及びアニオン交換樹脂を再生設備に移
    送し、この再生設備の一つの再生塔において上記各イオ
    ン交換樹脂を分離させて個別に再生した後、再生後の各
    イオン交換樹脂を上記再生塔から上記脱塩塔へ移送して
    充填する方法において、 上記再生塔内で再生されたカチオン交換樹脂及びアニオ
    ン交換樹脂を上記脱塩塔に充填する際に、 上記再生塔内の再生後の分離したカチオン交換樹脂とア
    ニオン交換樹脂を混合した後、再度カチオン交換樹脂と
    アニオン交換樹脂に分離する工程と、 上記再生塔内の分離後のアニオン交換樹脂の一部または
    全てを上記再生塔から上記脱塩塔へ移送して充填する工
    程と、 一部のアニオン交換樹脂を移送した場合には上記再生塔
    内でカチオン交換樹脂と残余のアニオン交換樹脂を混合
    し、この混合イオン交換樹脂を上記再生塔から上記脱塩
    塔へ移送してアニオン交換樹脂上に積層し、 全てのアニオン交換樹脂を移送した場合には上記再生塔
    内のカチオン交換樹脂を上記脱塩塔へ移送してアニオン
    交換樹脂上に積層する工程とを有することを特徴とする
    復水脱塩装置におけるイオン交換樹脂の充填方法。
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