JPH09276813A - 清掃具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ワニスガーゼによる清掃において、ワニスガー
ゼを清掃面の形状に追従し、清掃面のホコリの拭き取り
を確実にし、清掃自動化を可能にした。 【解決手段】圧縮空気が供給口されるフード１の吹出し
開口部１ｂに装着した袋状のワニスガーゼ２をエアで風
船のように膨らませて被清掃物５の形状に倣って密着
し、しかもワニスガーゼ２の網目から放出するエアがホ
コリ等を吹き飛ばすエアブロー作用を行うようにした。
ワニスガーゼ２の網目から放出するエアの流れによって
ゆらゆらと揺動するワニスガーゼ２の周辺に垂れ下がっ
た短冊状のワニスガーゼ片３により、拭き取り作用を一
層向上した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特に樹脂製品の表
面に付着しているホコリ取りに適した清掃具に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】自動車の樹脂製バンパーの製造過程にお
いて、塗装前に樹脂バンパーの表面に付着しているホコ
リを除去する清掃工程がある。この清掃工程では、樹脂
バンパーの表面に傷を付けないように作業員がワニスガ
ーゼを持って樹脂バンパーの表面に撫で付けてホコリを
拭き取っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来では清掃面に
対するワニスガーゼの押し付け接触圧は作業員によって
様々であり、特に曲面部位あるいは凹凸面部は形状に沿
って一定圧で押し付けることが難しく、凹溝等はホコリ
を十分に拭き取ることができない場合があり、これの改
善が要求されていた。

【０００４】本発明の目的は、上記従来の問題に鑑み、
ワニスガーゼによる清掃において、ワニスガーゼを清掃
面の形状に追従し、清掃面のホコリの拭き取りを確実に
した清掃具を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明は、圧縮空気の供給口と吹出し開口部とを有
するフードと、このフードの吹出し開口部に装着された
袋状のワニスガーゼと、一端が前記フードに止着され前
記ワニスガーゼの周辺に垂れ下がった短冊状のワニスガ
ーゼ片とから構成したものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図１及び図２において、１７は掃除具で
ある。この掃除具１７は圧縮空気の供給口１ａと吹出し
開口部１ｂとを有するフード１と、このフード１の吹出
し開口部１ｂに装着された袋状のワニスガーゼ２と、一
端が前記フード１の外側面に止め具４によって上端が止
着され前記ワニスガーゼ２の周辺に垂れ下がった短冊状
のワニスガーゼ片３とから構成されている。

【０００７】上記の構成の掃除具１７は、圧縮空気の供
給口１ａからエアをフード１内に供給すると、吹出し開
口部１ｂ側の袋状のワニスガーゼ２は風船のように膨ら
み、エアはワニスガーゼ２の網目から放出する。

【０００８】また、ワニスガーゼ２の周辺に垂れ下がて
いる短冊状のワニスガーゼ片３は、ワニスガーゼ２の網
目から放出するエアの流れによってゆらゆらと揺動す
る。

【０００９】そこで、上記掃除具１７による清掃作用に
ついて被清掃物を図１及び図２で例示している自動車の
樹脂製バンパー５とし、その表面を払拭する場合で説明
すると、フード１内へのエアの供給によって風船のよう
に膨らみに生じた袋状のワニスガーゼ２はバンパー５の
表面の曲面に沿って密接する。

【００１０】前記ワニスガーゼ２がバンパー５の表面の
曲面に沿って密接した状態で掃除具１７をバンパー５の
表面に沿って移動させると、表面のホコリをワニスガー
ゼ２が拭き取る。このとき、エアはワニスガーゼ２の網
目から放出するのでエアブローの作用を拭き取り効果を
倍増する。

【００１１】また、ワニスガーゼ２の網目から放出する
エアの流れによってゆらゆらと揺動している短冊状のワ
ニスガーゼ片３は、バンパー５の側部で不規則な動きを
して、より一層の拭き取り効果をもたらす。

【００１２】尚、ワニスガーゼ２の網目からのエア放出
量、膨らみ具合（バンパーへの押し付け力）は、ワニス
ガーゼ２の重ね枚数とフード１内に供給するエア圧力を
加減することにより調整する。

【００１３】上記清掃具１７によりバンパー５の手作業
清掃を自動無人化することが可能である。その１例を図
３によって説明する。

【００１４】図３において、１０はフロア上を走行する
治具台車であり、バンパー５を上向きで支持する支持部
２０を備えている。

【００１５】上記走行してくる治具台車１０の停止位
置、すなわち、バンパー５の清掃作業位置にバンパー５
と相似形の曲線ガイドレール５０を図示省略している支
持部材で支持し、この曲線ガイドレール５０に走行モー
タを具備して自走する走行体６０を移動可能に案内す
る。

【００１６】そして、前記走行体６０に水平方向に設け
たガイド部材１３にブラケット１４を走行体６０の移動
方向Ａ，Ｂと水平な面内で直交する前後方向にシリンダ
１５によって作動するようにし、このブラケット１４に
本発明による清掃具１７を上下方向に作動可能に設け
る。

【００１７】上記の装置による動作としては、走行して
くる治具台車１０をバンパー５の清掃作業位置で停止さ
せ、治具台車１０上に支持されたバンパー５に対しブラ
ケット１４を進退移動して清掃具１７をバンパー５と対
応し、清掃具１７を下降してバンパー５に対接させ、図
３において左右中央位置をスタート地点Ｓにして走行体
６０を右方向Ａに曲線ガイドレール５０の形状に沿って
曲線ガイドレール５０の末端のストッパ１２まで往路移
動し、ストッパ１２の地点からスタート地点Ｓに向かっ
て逆方向の復路移動に切り換える。

【００１８】前記復路移動に切り換えられた走行体６０
はスタート地点Ｓを通過して左方向Ｂに前記右方向Ａと
同様に曲線ガイドレール５０の形状に沿って曲線ガイド
レール５０の末端のストッパ１２まで往路移動し、スト
ッパ１２の地点からスタート地点Ｓに向かって逆方向の
復路移動に切り換えてスタート地点Ｓに戻され、清掃サ
イクルを完了する。

【００１９】上記走行体６０の走行移動でバンパー５に
対接している清掃具１７のワニスガーゼ２によってバン
パー５の表面を拭き残すことなく自動清掃を可能にす
る。

【００２０】尚、上記の実施例における被清掃物を樹脂
製のバンパー５で説明したが、樹脂製のバンパー５に限
らず、他の樹脂製品にも適用することができる。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明によると、圧縮空気
が供給口されるフードの吹出し開口部に装着した袋状の
ワニスガーゼをエアで風船のように膨らませて被清掃物
に対接するものであるから、ワニスガーゼは被清掃物の
形状に倣って密着し、しかもワニスガーゼの網目から放
出するエアがホコリ等を吹き飛ばすエアブロー作用を行
うため、曲面や溝等の多い複雑な形状の被清掃物であっ
ても拭き残すことなく清掃することができる。

【００２２】また、ワニスガーゼの網目から放出するエ
アの流れによってゆらゆらと揺動しているワニスガーゼ
の周辺に垂れ下がった短冊状のワニスガーゼ片により、
被清掃物の側部で不規則な動きをして、より一層の拭き
取り効果をもたらす。

【００２３】さらに、清掃具を自動作動装置への装着に
より清掃の自動化を可能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による清掃具の正面図

【図２】図１のＡ線の拡大断面図

【図３】本発明による清掃具を用いた自動清掃装置の正
面図

【符号の説明】

１ フード ２ 袋状のワニスガーゼ ３ 短冊状のワニスガーゼ片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮空気の供給口と吹出し開口部とを有
   するフードと、このフードの吹出し開口部に装着された
   袋状のワニスガーゼと、一端が前記フードに止着され前
   記ワニスガーゼの周辺に垂れ下がった短冊状のワニスガ
   ーゼ片とから構成された清掃具。