JPH09276405A - 鼻腔用投薬器 - Google Patents

鼻腔用投薬器

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Publication number
JPH09276405A
JPH09276405A JP11699496A JP11699496A JPH09276405A JP H09276405 A JPH09276405 A JP H09276405A JP 11699496 A JP11699496 A JP 11699496A JP 11699496 A JP11699496 A JP 11699496A JP H09276405 A JPH09276405 A JP H09276405A
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JP
Japan
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capsule
drug
powder
main body
air
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Pending
Application number
JP11699496A
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English (en)
Inventor
Hisatomo Oki
久朝 大木
Shigemi Nakamura
茂巳 中村
Kazunori Ishizeki
一則 石関
Yoshiyuki Tanizawa
嘉行 谷澤
Akira Yanagawa
明 柳川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DOT KK
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
DOT KK
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カプセル内の薬粉を投与する投薬器におい
て、ポンプ部から供給された空気によりカプセル内に乱
流を発生させると共に、流入空気流量を規制することに
より、薬粉の物性に対応させて、薬粉を確実に患者に投
与する。 【解決手段】 投薬器本体2のカプセル収容穴3には径
方向からカプセル内に空気が流入するように、各流入側
通気路6と各流出側通気路7とが、カプセル収容穴3に
対して径方向に位置して形成されている。ポンプ部16
と投薬器本体2との間にはオリフィス13を有するカプ
セル押え9が設けられ、オリフィス13により流入空気
量を規制して、カプセル内の隅々まで乱流を発生させ、
この乱流で薬粉を確実に拡散させ、薬粉を患者の鼻腔に
搬送することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬粉収容室内に収
容した薬粉を患者に投与するのに用いて好適な鼻腔用投
薬器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鼻アレルギー等の患者には粉体
状の薬品を鼻腔内に噴出する治療法が採用されている。
また、この治療法では、専用の噴出器を用いて、例えば
粉体状の薬品が充填されたカプセル等をカプセル収容室
内に収容し、該カプセル内の薬粉を鼻腔内に投与するよ
うになっている。
【0003】さらに、この治療法に用いられる噴出器と
しては、特開昭59−34267号公報(以下、従来技
術という)に示すものが知られている。
【0004】この従来技術における噴出器では、円筒部
材の空気流入側にポンプ部を設け、該円筒部材の空気流
出側にはカプセルが挿入される凹形状部を形成すると共
に、該円筒部材の先端側には薬粉噴出口となる開口部を
形成した先端部を着脱可能に設け、該円筒部材に先端部
を嵌合することによって内部にカプセル収容部を形成し
ている。さらに、前記円筒部材と先端部にかけて着脱可
能に嵌合するキャップを有し、該キャップ内には軸方向
に延びる針を設け、前記円筒部材に先端部を嵌合させた
状態でキャップを装着することにより、該キャップ内の
針でカプセル収容部内に収容されたカプセルの穴あけを
行う構成となっている。
【0005】このように構成される従来技術では、粉体
状の薬粉が充填されたカプセルを円筒部材の凹形状部に
挿入し、キャップ内に設けた針によって該カプセルの軸
方向両側に穴をあけた後、先端部を患者の左,右の鼻腔
のうち、いずれか一方の鼻腔に挿入し、この状態でポン
プ部を押圧することにより、ポンプ部からの空気によっ
てカプセル内の薬粉を開口部から患者の鼻腔内に噴出す
る。そして、従来技術による噴出器は、患者の左,右の
鼻腔に先端部を交互に挿入し、その都度ポンプ部の押圧
動作を繰返すことにより、薬粉の投与を行うようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
よる噴出器は、カプセルの軸方向両側に穴を2箇所あ
け、この穴を介してカプセル内の軸方向に空気流を発生
させ、この空気流により該カプセル内の薬粉を薬粉噴出
口から噴出するものである。
【0007】このため、カプセル内の薬粉の物性(粒
径、比重、流動性等)、特に超微粒化した薬粉を用いた
場合には、この薬粉はポンプ部から供給される空気に効
率よく拡散することができず、投薬終了後でもカプセル
内に薬粉が残存し、薬粉を十分患者の鼻腔に向けて噴出
することができないことがある。このような場合には、
患者に投与される薬粉量(以下、投与量という)にバラ
ツキが生じてしまうという問題がある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は薬粉収容室内に充填された薬粉
を供給される空気に効率よく拡散し、規定量の薬粉を患
者に投与できるようにした鼻腔用投薬器を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する鼻腔用投薬器は、軸
方向の途中に薬粉を収容する薬粉収容室が設けられた投
薬器本体と、該投薬器本体の薬粉収容室に空気を供給す
るために該投薬器本体の軸方向一側に設けられたポンプ
部と、鼻腔に薬粉を噴出すべく前記投薬器本体の軸方向
他側に設けられた一対の薬粉噴出口と、前記投薬器本体
に薬粉収容室を挟んで対向するように形成され、該ポン
プ部から供給される空気を薬粉収容室内に径方向側方か
ら供給する一対の流入側通気路と、前記投薬器本体に薬
粉収容室を挟んで対向するように形成され、該薬粉収容
室の径方向側方と前記各薬粉噴出口とをそれぞれ連通す
る一対の流出側通気路とから構成したことにある。
【0010】上記構成により、ポンプ部を押圧して該ポ
ンプ部から空気を供給すると、この空気は、各流入側通
気路、薬粉収容室、各流出側通気路を介して薬粉噴出口
に流れる。このとき、ポンプ部から供給される空気は、
薬粉収容室の径方向側方から流入し、該薬粉収容室内で
衝突する。そして、薬粉収容室内の薬粉は、この空気流
によって空気中に拡散して混合され、この薬粉を含んだ
空気は、各流出側通気路を介して薬粉噴出口から患者の
鼻腔に向けて噴出できる。
【0011】請求項2の発明が採用する鼻腔用投薬器
は、軸方向の途中に薬粉を収容する薬粉収容室が設けら
れた投薬器本体と、該投薬器本体の薬粉収容室に空気を
供給するために該投薬器本体の軸方向一側に設けられた
ポンプ部と、鼻腔に薬粉を噴出すべく前記投薬器本体の
軸方向他側に設けられた一対の薬粉噴出口と、前記投薬
器本体に薬粉収容室を挟んで対向するように形成され、
該ポンプ部から供給される空気を薬粉収容室内に径方向
側方から供給する一対の流入側通気路と、前記投薬器本
体に薬粉収容室を挟んで対向するように形成され、該薬
粉収容室の径方向側方と前記各薬粉噴出口とをそれぞれ
連通する一対の流出側通気路と、前記各流入側通気路と
ポンプ部との間に設けられ、該ポンプ部から流入側通気
路を介して薬粉収容室内に供給する空気流量を規制する
オリフィスとから構成したことにある。
【0012】上記構成により、薬粉収容室内の薬粉は、
ポンプ部から各流入側通気路、薬粉収容室、各流出側通
気路を介して薬粉噴出口に流れる空気流によって、薬粉
収容室内で空気中に拡散し、この薬粉を含んだ空気は、
流出側通気路を介して薬粉噴出口から患者の鼻腔に向け
て噴出できる。また、ポンプ部から各流入側通気路を介
して薬粉収容室内に供給される空気流量は、オリフィス
によって規制されているから、薬粉の物性(粒径、比
重、流動性等)、例えば薬粉の比重が軽く、粒径が小さ
いときには、オリフィスによって流入空気流量を少なく
することにより、薬粉収容室内の薬粉を流入空気に効率
よく拡散できる。
【0013】請求項3の発明が採用する鼻腔用投薬器
は、軸方向の途中に薬粉が充填されたカプセルを収容す
るカプセル収容室が設けられた投薬器本体と、該投薬器
本体のカプセル収容室に収容されたカプセル内に空気を
供給するために該投薬器本体の軸方向一側に設けられた
ポンプ部と、鼻腔に薬粉を噴出すべく前記投薬器本体の
軸方向他側に設けられた一対の薬粉噴出口と、前記投薬
器本体にカプセル収容室を挟んで対向するように形成さ
れ、該ポンプ部から供給される空気をカプセル収容室内
に径方向側方から供給する一対の流入側通気路と、前記
投薬器本体にカプセル収容室を挟んで対向するように形
成され、該カプセル収容室の径方向側方と前記各薬粉噴
出口とをそれぞれ連通する一対の流出側通気路とから構
成したことにある。
【0014】上記構成により、ポンプ部を押圧して該ポ
ンプ部から空気を供給すると、この空気は、各流入側通
気路、カプセル収容室、各流出側通気路を介して薬粉噴
出口に流れる。このとき、ポンプ部から供給される空気
は、カプセル収容室内のカプセルの径方向側方から流入
し、該カプセル内で衝突する。そして、カプセル内の薬
粉は、この空気流によって空気中に拡散して混合され、
この薬粉を含んだ空気は、流出側通気路を介して薬粉噴
出口から患者の鼻腔に向けて噴出できる。
【0015】請求項4の発明が採用する鼻腔用投薬器
は、軸方向の途中に薬粉が充填されたカプセルを収容す
るカプセル収容室が設けられた投薬器本体と、該投薬器
本体のカプセル収容室に収容されたカプセル内に空気を
供給するために該投薬器本体の軸方向一側に設けられた
ポンプ部と、鼻腔に薬粉を噴出すべく前記投薬器本体の
軸方向他側に設けられた一対の薬粉噴出口と、前記投薬
器本体にカプセル収容室を挟んで対向するように形成さ
れ、該ポンプ部から供給される空気をカプセル収容室内
に径方向側方から供給する一対の流入側通気路と、前記
投薬器本体にカプセル収容室を挟んで対向するように形
成され、該カプセル収容室の径方向側方と前記各薬粉噴
出口とをそれぞれ連通する一対の流出側通気路と、前記
各流入側通気路とポンプ部との間に設けられ、該ポンプ
部から流入側通気路を介してカプセル収容室内に供給す
る空気流量を規制するオリフィスとから構成したことに
ある。
【0016】上記構成により、薬粉収容室内の薬粉は、
ポンプ部から各流入側通気路、カプセル収容室、各流出
側通気路を介して薬粉噴出口に流れる空気流によって、
カプセル収容室に収容された薬粉が充填ざれたカプセル
内で空気中に拡散し、この薬粉を含んだ空気は、各流出
側通気路を介して薬粉噴出口から患者の鼻腔に向けて噴
出することができる。また、ポンプ部から各流入側通気
路を介して薬粉収容室内に供給される空気流量は、オリ
フィスによって規制されているから、薬粉の物性(粒
径、比重、流動性等)、例えば薬粉の比重が軽く、粒径
が小さいときには、オリフィスによって流入空気流量を
少なくすることにより、薬粉収容室内の薬粉を流入空気
に効率よく拡散できる。
【0017】請求項5の発明は、前記流入側通気路は、
ポンプ部に開口するように投薬器本体の軸方向に形成さ
れた流入通路と、該流入通路と連通しカプセル収容室の
側方に開口するように径方向に形成されたピン挿通穴と
から構成し、前記流出側通気路は、カプセル収容室の側
方に開口するように径方向に形成されたピン挿通穴と、
該ピン挿通穴と連通し薬粉噴出口に開口するように投薬
器本体の軸方向に形成された軸方向通路とから構成し、
前記穴あけ具は投薬器本体の側方に位置し前記各ピン挿
通穴に挿通されて径方向に可動な一対のピンから構成し
たことにある。
【0018】上記構成により、カプセルの穴あけ時に用
いるピン挿通穴を、流入側通気路と流出側通気路の一部
とし、該各ピン挿通穴をカプセル収容室に対して径方向
に位置させて形成するから、カプセルに穿設される貫通
穴を径方向に対向させて形成することができる。そし
て、各流入側通気路を介してカプセル内に流入する空気
はカプセル内で衝突し、該カプセル内に乱流を発生さ
せ、薬粉を効率よく空気中に拡散させることができ、こ
の薬粉が拡散された空気を、各流出側通気路のピン挿通
穴、軸方向通路、さらに薬粉噴出口を介して鼻腔に搬送
できる。
【0019】請求項6の発明は、前記投薬器本体の軸方
向他側には前記流出側通気路が形成されると共に鼻腔に
挿入される一対の噴出ノズルが突設され、該各噴出ノズ
ルの先端を前記各薬粉噴出口としてそれぞれ開口したこ
とにある。
【0020】上記構成により、ポンプ部から供給される
空気は、各流入側通気路、薬粉収容室またはカプセル収
容室、各流出側通気路、各薬粉噴出口を介して鼻腔に流
れ、この空気流によって、薬粉収容室またはカプセル収
容室内の薬粉を鼻腔に搬送することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態を
添付図面に従って詳細に説明する。
【0022】まず、図1ないし図9に本発明による第1
の実施例を示す。
【0023】図中、1は本実施例による鼻腔用投薬器を
示し、該鼻腔用投薬器1は、後述するカプセル収容穴
3、薬粉を噴出する噴出ノズル4、穴あけ具18等を有
する投薬器本体2と、該投薬器本体2の一側に螺着さ
れ、カプセル押え9、供給弁10、ポンプ部16等を備
えたポンプユニット8とから大略構成されている。
【0024】2は投薬器本体を示し、該投薬器本体2の
外形は、軸方向一側で短尺な円筒状に形成された大径部
2Aと、該大径部2Aの外周面に形成されたおねじ部2
Bと、前記大径部2Aから他側に向けて断面が長方形状
をなし、広幅部と狭幅部とから形成された矩形部2C
と、該矩形部2Cの狭幅部と平行に延びて突設され、後
述する穴あけ具18の支持部19を可動に支持するガイ
ド筒部2Dと、前記矩形部2Cの広幅部方向の両側面に
位置して、カプセル排出具22を軸方向に移動させるた
めに、前記カプセル収容穴3に貫通して形成された長穴
2E,2Eとから構成されている。
【0025】3はカプセル収容穴を示し、該カプセル収
容穴3は前記投薬器本体2の中央部から一側に位置した
ポンプユニット8側に開口するように有底穴として形成
されている。そして、該カプセル収容穴3は、前記ポン
プユニット8のカプセル押圧部9Dを一側から挿入する
ことにより、カプセル収容室を構成している。
【0026】4,4は噴出ノズルで、該各噴出ノズル4
は前記投薬器本体2の矩形部2Cの他端面に位置して
左,右に離間した状態で突設され、該各噴出ノズル4の
開口部が薬粉噴出口5となっている。
【0027】ここで、前記各薬粉噴出口5は、流出側通
気路7を介して空気と共に流れる薬粉を、鼻腔に向けて
噴出するものである。
【0028】6,6は投薬器本体2の一側に設けられた
2本の流入側通気路を示し、該各入側通気路6は、カプ
セル収容穴3の径方向外周側に位置してポンプユニット
8側に開口するように投薬器本体2の軸方向に形成され
た流入通路6A,6Aと、該各流入通路6Aと連通しカ
プセル収容穴3に開口するように径方向側方に形成され
たピン挿通穴6B,6Bとから構成されている。そし
て、各流入側通気路6はポンプ部16から供給される空
気をカプセル収容穴3の径方向側方から供給するように
なっている。
【0029】7,7は投薬器本体2の他側に設けられた
2本の流出側通気路を示し、該各流出側通気路7は、カ
プセル収容穴3に開口するように径方向側方に形成され
たピン挿通穴7A,7Aと、該ピン挿通穴7Aと連通
し、カプセル収容穴3の径方向の外周側に位置して前記
薬粉噴出口5に向けて拡径した状態で形成された軸方向
通路となる流出通路7B,7Bとから構成されている。
そして、各流出側通気路7はカプセル収容穴3の径方向
側方と各薬粉噴出口5とをそれぞれ連通している。
【0030】8は投薬器本体2の一側に設けられたポン
プユニットを示し、該ポンプユニット8は、図3に示す
如く、投薬器本体2のおねじ部2Bに螺着される後述の
カプセル押え9と、該カプセル押え9に固着された供給
弁10と、前記カプセル押え9の弁体収容部11外周に
固着されたポンプ部16とから構成されている。
【0031】9はカプセル押えで、該カプセル押え9
は、一側に位置した大径な円板部9Aと、該円板部9A
の外周側に位置して他側に延びるように形成された短尺
な筒部9Bと、該筒部9Bの内周面に形成されためねじ
部9Cと、前記円板部9Aの中心部から軸方向他側に延
びるように形成された小径円柱状のカプセル押圧部9D
と、前記円板部9Aの中心部から軸方向一側に延びるよ
うに形成され、後述する弁体12の移動を規制する弁体
規制突起9Eと、前記円板部9Aのカプセル押圧部9D
外周に形成された厚肉部9Fとから構成されている。
【0032】10は供給弁を示し、該供給弁10は、前
記カプセル押え9の円板部9Aに固着された段付筒状の
弁体収容部11と、該弁体収容部11内に収容された円
板状の弁体12とからなっている。また、前記弁体収容
部11は、基端側が前記カプセル押え9の円板部9Aに
固着された有底の大径筒部11Aと、該大径筒部11A
の底部に固着され、内部に円板状の弁体12を収容する
有底の小径筒部11Bと、該小径筒部11Bの底部11
Cに形成された空気流入穴11Dとからなり、前記小径
筒部11Bの基端部は、大径筒部11Aの底部よりもカ
プセル押え9側に若干突出した環状突起部11Eとなっ
ている。
【0033】そして、前記供給弁10は、図6に示すよ
うに、ポンプ部16の押圧部16Cを押圧して空気を供
給すると、弁体12は、空気流入穴11Dを介して弁体
収容部11内に流入される空気流により、弁体規制突起
9Eに当接して当該供給弁10を開弁した状態とし、ポ
ンプ部16からの空気をカプセル押え9側に供給する。
また、弁体規制突起9Eは、その先端に弁体12を当接
させることにより、該弁体12が弁体収容部11の小径
筒部11Bから大径筒部11A側に移動するのを規制し
ている。
【0034】13,13,…は本実施例による流入空気
流量規制手段をなすオリフィスを示し、該各オリフィス
13は、カプセル押え9の円板部9Aの径方向内側で、
かつカプセル押圧部9Dより外周側に位置し、例えば4
個(2個のみ図示)穿設されている。そして、該各オリ
フィス13は、その穴径によりポンプ部16から投薬器
本体2側に供給される空気流量を規制している。
【0035】また、14はカプセル押え9と弁体収容部
11とにより画成された環状のポンプ側通路、15は投
薬器本体2とカプセル押え9とにより画成された本体側
通路をそれぞれ示し、該ポンプ側通路14と本体側通路
15とは前記各オリフィス13によって連通されてい
る。
【0036】16はゴム材料により有底円筒状に形成さ
れたポンプ部を示し、該ポンプ部16は、厚肉な開口部
16Aと、底部16Bと、該開口部16Aと底部16B
との間に形成された円筒状の押圧部16Cとからなり、
開口部16Aは供給弁10の大径筒部11Aの外周面と
円板部9Aの外周側下面に接着固定されている。
【0037】17はポンプ部16の底部16Bに設けら
れた吸込弁を示し、該吸込弁17は、中央部に位置して
形成され、ポンプ部16内と連通する吸込通路17A
と、ポンプ部16内に位置して該吸込通路17Aを開閉
する弁体17Bとからなり、該弁体17Bは、押圧部1
6Cを押圧してポンプ部16から空気を供給するときに
閉弁し、押圧部16Cが弾性力によって復帰するとき
に、ポンプ部16内に外気を吸込むべく開弁する。
【0038】このように、本実施例によるポンプユニッ
ト8は、供給弁10を備えたカプセル押え9にポンプ部
16を一体化することにより構成されている。そして、
ポンプユニット8は、図4に示すように、カプセルKを
投薬器本体2のカプセル収容穴3に挿入した後、カプセ
ル押え9のカプセル押圧部9Dを投薬器本体2のカプセ
ル収容穴3内に挿入し、おねじ部2Bとめねじ部9Cと
を螺着することにより、当該鼻腔用投薬器1を形成す
る。なお、カプセル収容穴3内のカプセルKは、カプセ
ル押圧部9Dにより軸方向に若干押圧した状態で保持さ
れている。
【0039】18はカプセル収容室3内に収容されたカ
プセルKに穴をあけるための穴あけ具を示し、該穴あけ
具18は、ガイド筒部2D内に可動に支持された支持部
19と、基端側が該支持部19に固着され、先端が鋭利
な針先20Aとなって各ピン挿通穴6B,7Aに挿入さ
れたピン20,20と、前記支持部19と投薬器本体2
との間に設けられた戻しばね21とから構成され、該戻
しばね21は、カプセルKの穴あけ後に各ピン20の針
先20Aが僅かにピン挿通穴6B,7Aに進入した状態
となる初期位置まで支持部19と各ピン20を戻すもの
である。
【0040】そして、穴あけ具18は、支持部19を戻
しばね21に抗してガイド筒部2D内に押込んで各ピン
20をピン挿通穴6B,7Aに挿通させることにより、
その針先20Aをカプセル収容穴3内のカプセルKに貫
通させ、該カプセルKの軸方向両端側の離間した位置に
径方向に貫通する4個の貫通穴H(図6参照)をあける
ようになっている。また、支持部19の押圧力を取除く
と、戻しばね21の付勢力によって支持部19、各ピン
20が初期位置まで後退する。
【0041】さらに、22は投薬器本体2に設けられた
カプセル排出具で、該カプセル排出具22は、カプセル
収容穴3内に軸方向に移動可能に挿入された円板状の排
出板22Aと、該排出板22Aから径方向に突出して長
穴2E,2Eに挿通した一対の突出部22B,22B
と、該突出部22Bの先端側に連結され、投薬器本体2
の矩形部2Cの長手方向をなす両側面に位置した操作部
22Cとから構成されている。そして、図5に示すよう
に、投薬動作を終了した後に、投薬器本体2とポンプユ
ニット8とを外し、カプセル排出具22の操作部22C
を軸方向一側(矢示a方向)に移動させることにより、
排出板22Aはカプセル収容穴3内を一側に移動する。
そして、この排出板22Aの移動に伴ってカプセルKを
カプセル収容穴3から排除する。
【0042】本実施例による鼻腔用投薬器1は上述の如
き構成を有するもので、次に、その使用動作について説
明する。
【0043】最初に、鼻腔用投薬器1内にカプセルKを
収容し、このカプセルKに4個の貫通穴Hをあけるまで
の準備動作について説明する。
【0044】まず、図4に示す如く、カプセルKを投薬
器本体2のカプセル収容穴3内に一側から挿入した上
で、カプセル押え9のカプセル押圧部9Dをカプセル収
容穴3内に一側から挿入し、おねじ部2Bとめねじ部9
Cとを螺着して、投薬器本体2にポンプユニット8を連
結する。これにより、カプセル収容穴3内に収容される
カプセルKは、カプセル押え9のカプセル押圧部9Dに
より軸方向に若干押圧した状態で収容される。
【0045】そして、穴あけ具18を構成する支持部1
9をガイド筒部2Dに沿って押込むことにより、該支持
部19に固着された各ピン20をピン挿通穴6B,7A
に沿って挿入し、該各ピン20の針先20Aによってカ
プセル収容穴3内に収容されたカプセルKの径方向に、
該カプセルKの軸方向に離間した径方向両側の4箇所に
貫通穴H,H,…を穿設する。また、カプセルKに各貫
通穴Hを穿設した後には、支持部19、各ピン20は戻
しばね21の付勢力によって初期位置まで戻される。
【0046】次に、患者が薬粉を投与するときの鼻腔用
投薬器1内の空気の流れと薬粉の流れについて説明す
る。
【0047】まず、患者は、投薬器本体2の噴出ノズル
4,4を左,右の鼻腔にそれぞれ挿入し、図6に示すよ
うに、ポンプ部16の押圧部16Cを矢示P方向に押圧
する。これにより、供給弁10の弁体12は開弁し、ポ
ンプ部16から吐出される空気は、ポンプ側通路14、
オリフィス13、本体側通路15、各流入側通気路を介
してカプセル収容穴3に向けて供給される。
【0048】このとき、ポンプ部16からの空気は、カ
プセルK内を挿通した上で、各流出側通気路7のピン挿
通穴7A、流出通路7B、薬粉噴出口5を介して患者の
鼻腔に流れる。このとき、カプセル収容穴3の径方向側
方から流入する空気によって、該カプセルK内の薬粉は
拡散され、この薬粉は空気と共に患者の鼻腔に搬送され
る。
【0049】ここで、前記流入側通気路6,6と流出側
通気路7,7とは、カプセル収容穴3に対して径方向に
離間した状態で、投薬器本体2の軸方向に延びるように
一対ずつ形成され、各流入側通気路6のピン挿通穴6B
は互いに対向するように径方向に形成されているから、
各流入側通気路6のピン挿通穴6BからカプセルK内に
流入される流入空気は、カプセルK内でそれぞれ衝突し
て乱流を発生させることができ、該カプセルK内の薬粉
を空気中に効率よく拡散することができる。
【0050】また、各流出側通気路7のピン挿通穴7A
も、カプセル収容穴3に対して互いに対向するように径
方向に形成されているから、カプセルK内から流出する
空気が軸方向に薬粉噴出口5,5に向けてストレートに
流れるのを防止し、流出側の貫通穴H近傍でもカプセル
K内の薬粉の拡散性を高めることができる。
【0051】即ち、本実施例では、各流入側通気路6の
ピン挿通穴6Bはカプセル収容穴3に対して径方向側方
に対向するように形成されているから、カプセルK内に
貫通穴Hを介して流入する空気は、カプセルK内で衝突
して乱流を発生するようになっている。このため、超微
粒化した薬粉を用いた場合でも、カプセルK内の薬粉を
効率よく流入空気中に拡散することができ、カプセルK
内の薬粉を各流出側通気路7、薬粉噴出口5を介して患
者の鼻腔に確実に投与することができる。
【0052】この結果、本実施例の鼻腔用投薬器1は、
カプセルK内に流入する空気により該カプセルK内に乱
流を発生させ、この乱流によってカプセルK内の薬粉を
空気中に拡散させた上で、薬粉を含む空気を患者の鼻腔
に搬送することができ、カプセルK内に残る薬粉の量を
きわめて少なくすることができ、投与量のバラツキをな
くすことができる。
【0053】さらに、カプセルKに流入される空気は、
ポンプ部16から流入側通気路6との間に位置した各オ
リフィス13を介して流入されるから、該各オリフィス
13の穴径によってカプセルK内に流入される空気流量
を規制することができる。この結果、カプセルK内に充
填された薬粉が、比重が軽く、粒径も小さい超微粒化し
たものであるときには、該オリフィス13の穴径を小さ
くして流入空気流量を少なくすることにより、該カプセ
ルK内の拡散性をより高めることができる。
【0054】ここで、図7と図8に基づいてオリフィス
13によって、空気の流れを絞った場合にカプセルK内
に充填された薬粉と空気の流れについて説明する。
【0055】まず、超微粒化した薬粉が充填されたカプ
セルKを用いた場合には、流入される空気の流速は、こ
の薬粉によって減速されてカプセル内の空気の淀み部を
なくして、カプセルK内の薬粉を確実に搬送することが
できる。
【0056】一方、図8に示すように、流入側の各貫通
穴HからカプセルK内に流入される空気は、互いに衝突
して乱流を発生して流入側の貫通穴Hから流出側の貫通
穴Hに向けて流れる。このとき、オリフィス13によっ
て空気の流れが絞られ、空気の流速が遅くなるため、空
気流はカプセルKの端部まで流込み、空気の淀み部は形
成されない。
【0057】このため、小径なオリフィス13を有する
カプセル押え9を取付けた鼻腔用投薬器1に、超微粒化
した薬粉を充填したカプセルKを用いた場合には、この
微粒化した薬粉は、空気の流速を減速することなく、カ
プセルK内に形成された乱流によって空気中に効率よく
拡散することができる。そして、カプセルK内の薬粉
は、この空気流によって確実に搬送できる。
【0058】このように、本実施例による鼻腔用投薬器
1では、カプセル収容穴3に対して径方向に離間した状
態で、投薬器本体2の軸方向に延びる流入側通気路6,
6と流出側通気路7,7とをそれぞれ形成したから、カ
プセルKに各流入側通気路6を介して流入される空気の
流れを径方向側方から流入するようにし、該カプセルK
内で流入する空気は衝突して乱流を発生することができ
る。
【0059】しかも、この流入空気流量は、投薬器本体
2の上流側に位置したカプセル押え9に形成されたオリ
フィス13の穴径によって規制されているから、超微粒
化した薬粉の場合には、当該オリフィス13の穴径を小
さくすることにより、流入空気流量を絞ってカプセルK
内に隅々まで乱流を行き届けさせ、この乱流によってカ
プセルK内の薬粉を確実に搬送できる。そして、カプセ
ルK内に残存する薬粉をなくすことができ投薬効率を高
めることができる。
【0060】なお、薬粉が比重が重く、粒径の大きい薬
粉の場合には、図9に示すようにオリフィス13′のよ
うに穴径を大きくすることにより、カプセル内に流入さ
れる流入空気は貫通穴から勢いよく流入される。このと
き、粒径の大きな薬粉は、流入される空気の速度を減速
し、カプセル内に発生する淀み部をなくしてカプセルK
内の薬粉を確実に搬送することができる。
【0061】かくして、本実施例では、カプセル収容穴
の径方向に一対の流入側通気路6,6と流出側通気路通
気路7,7とを形成したから、カプセルKの径方向から
流入される空気流は、カプセルK内に乱流を発生せし
め、この乱流で空気中に薬粉を効率よく拡散し、患者の
鼻腔に向けてカプセルK内の薬粉を搬送できる。
【0062】しかも、カプセルK内に流入される空気流
量は、投薬器本体2の上流側に位置して形成されたオリ
フィス13の穴径によって規制することができ、カプセ
ルK内に充填された薬粉の物性によって選択的にカプセ
ル押え9または9′を選ぶことにより、カプセルK内に
発生する空気の淀み部をなくすことができる。この結
果、投薬動作終了後にカプセルK内に残存する薬粉の量
は、大幅に低減することができ、患者への薬粉の投与量
のバラツキをなくすことができる。
【0063】次に、図10に本発明による第2の実施例
を示すに、本実施例の特徴は、カプセル押えの形状を変
えて、カプセル収容穴3に供給される空気流量を規制す
る空気流量規制手段を径方向に形成したオリフィスから
構成したことにある。なお、本実施例では、前述した第
1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その
説明を省略するものとする。
【0064】図中、31は本実施例によるカプセル押え
を示し、該カプセル押え31は第1の実施例で述べたカ
プセル押え9の代わりに用いられ、該カプセル押え31
は、中央部に開口穴31A1 を有する円板部31Aと、
該円板部31Aの外周側に位置して他側に延びるように
形成された短尺な筒部31Bと、該筒部31Bの内周面
に形成されためねじ部31Cと、前記円板部31Aの中
心部から軸方向他側に延びるように形成され、供給弁1
0の弁体12の移動を規制する弁体規制突起31Dと、
前記円板部31Aの中心部から軸方向他側に向けて円板
状に突出した凸部31Eとからなり、前記円板部31A
の中央部には一側に開口する後述のカプセル押圧棒32
を保持する保持穴31Fが形成されると共に、前記円板
部31Aの開口穴31A1 にはテーパ面部31Gが形成
されている。
【0065】32はカプセル押圧棒を示し、該カプセル
押圧棒32は一側が小径部32Aとなり、他側が大径部
32Bとなり、前記小径部32Aの先端には保持穴31
Fに挿嵌される保持部32Cが形成されている。
【0066】33,33は本実施例による流入空気量規
制手段をなすオリフィスを示し、該各オリフィス33は
前記凸部31Eの径方向に穿設され、開口穴31A1 と
供給弁10側とを連通させるようになっている。
【0067】なお、前記円板部31Aの他側には前述し
た弁体収容部11、弁体12からなる供給弁10が固着
されている。
【0068】このように構成される本実施例によるカプ
セル押え31においても、前述した第1の実施例と同様
に、カプセル押え31にポンプ部16を固定してポンプ
ユニット8を形成し、このポンプユニット8と投薬器本
体2とで第1の実施例による鼻腔用投薬器を構成する。
【0069】この鼻腔用投薬器は、前述した第1の実施
例と同様の作用効果を得ることができ、カプセルKに対
して径方向から空気を流入させて、カプセルK内の薬粉
を効率よく拡散させることができる。さらに、カプセル
内の薬粉の物性に対応させてオリフィス33の穴径を設
定することにより、カプセル内の薬粉を患者の鼻腔に確
実に搬送することができ、投薬効率を高めることができ
る。
【0070】さらに、図11に第3の実施例を示すに、
本実施例の特徴は、投薬器本体に設けた穴あけ具をカプ
セルの両側にそれぞれ配設したことにある。なお、本実
施例では前述した第1の実施例と同一の構成要素に同一
の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0071】図中、41は本実施例による投薬器本体を
示し、該投薬器本体41の外形は前述した投薬器本体2
と同様に構成され、軸方向一側で短尺な円筒状に形成さ
れた大径部41Aと、該大径部41Aの外周面に形成さ
れたおねじ部41Bと、前記大径部41Aから他側に向
けて断面が長方形状をなすように広幅部と狭幅部から形
成された矩形部41Cと、該矩形部41Cの狭幅部に延
びて突設され、後述する各穴あけ具47の支持部48を
可動に支持するガイド筒部41D,41Dと、前記矩形
部41Cにカプセル排出具51を軸方向に移動させるた
めに、カプセル収容穴42に貫通して形成された長穴4
1E(一方のみ図示)とから構成されている。
【0072】42はカプセル収容穴を示し、該カプセル
収容穴42は前記投薬器本体41の中央部から一側に位
置したポンプユニット8側に開口するように有底穴とし
て形成されている。また、該カプセル挿入穴42内に、
ポンプユニット8のカプセル押圧部9Dを一側から挿入
することにより、カプセル収容室を構成している。
【0073】43,43は噴出ノズルで、該各噴出ノズ
ル43は前記投薬器本体41の矩形部41Cの他端面に
位置して離間した状態で突設され、該各噴出ノズル43
内の軸方向には、後述の流出通路46B,46Bの開口
部となる薬粉噴出口44,44が形成されている。
【0074】45,45は投薬器本体2の一側に設けら
れた2本の流入側通気路を示し、該各入側通気路45
は、カプセル収容穴42の径方向の外周側に位置してポ
ンプユニット8側に開口するように投薬器本体41の軸
方向側方に形成された流入通路45A,45Aと、該各
流入通路45Aと連通しカプセル収容穴42に開口する
ように径方向に形成されたピン挿通穴45B,45Bと
から構成されている。そして、各流入側通気路45はポ
ンプ部16から供給される空気をカプセル収容穴42の
径方向側方から供給するようになっている。
【0075】46,46は投薬器本体41の他側に設け
られた2本の流出側通気路を示し、該各流出側通気路4
6は、カプセル収容穴42に開口するように径方向側方
に形成されたピン挿通穴46A,46Aと、該各ピン挿
通穴46Aと連通し、前記カプセル収容穴42の径方向
の外周側に位置して前記薬粉噴出口44に向けて拡径し
た状態で形成された軸方向通路としての流出通路46
B,46Bとから構成されている。そして、各流出側通
気路46はカプセル収容室42の径方向側方と各薬粉噴
出口44とをそれぞれ連通している。
【0076】47,47はカプセル収容室42内に収容
されたカプセル(図示せず)に左,右から穴をあけるた
めの穴あけ具を示し、該各穴あけ具47は、各ガイド筒
部41D内に可動に支持された支持部48と、基端側が
該支持部48に固着され、先端が鋭利な針先49Aとな
って各ピン挿通穴45B,46Aに挿入されたピン4
9,49と、前記支持部48と投薬器本体41との間に
設けられた戻しばね50とから構成され、該各戻しばね
50は、カプセルの穴あけ後に各ピン49の針先49A
が僅かにピン挿通穴45B,46Aに進入した状態とな
る初期位置まで支持部48と各ピン49を戻すものであ
る。
【0077】そして、各穴あけ具47は、支持部48を
戻しばね50に抗してガイド筒部41D内に押込んで各
ピン49をピン挿通穴45B,46Aに挿通させること
により、その針先49Aをカプセル収容穴42内のカプ
セルに貫通させ、4個の貫通穴(図示せず)をあけるよ
うになっている。また、支持部48の押圧力を取除く
と、戻しばね50の付勢力によって支持部48、各ピン
49が初期位置まで後退する。
【0078】さらに、51は投薬器本体41に設けられ
たカプセル排出具である。
【0079】このように構成される鼻腔用投薬器におい
ても、前述した第1の実施例と同様の作用効果を得るこ
とができ、カプセルに対して径方向から空気を流入させ
て、カプセル内の薬粉を効率よく拡散させることができ
る。さらに、カプセル内の薬粉の物性に対応させてオリ
フィス13の穴径を設定して流入空気流用を規制するこ
とにより、カプセル内の薬粉を患者の鼻腔に確実に搬送
することができ、投薬効率を高めることができる。
【0080】なお、前記各実施例では、カプセル収容穴
3(42)内に薬粉が充填されたカプセルKを収容する
構成としたが、これに替えて、例えば、投薬器本体に薬
粉収容室を設け、該薬粉収容室に薬粉を直接充填し、こ
の薬粉を噴出する構成としてもよい。
【0081】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の本発明に
よれば、ポンプ部から供給される空気は、各流入側通気
路により薬粉収容室の径方向側方から流入し、該薬粉収
容室内で衝突して乱流を発生する。そして、薬粉収容室
内の薬粉は、この空気流によって空気中に拡散して混合
され、この薬粉を含んだ空気は、各流出側通気路を介し
て薬粉噴出口から患者の鼻腔に向けて噴出でき、投与量
のバラツキをなくすことができる。
【0082】請求項2の発明によれば、ポンプ部から供
給される空気は、各流入側通気路によりカプセル収容室
の径方向側方から流入し、該カプセル収容室内で衝突し
て乱流を発生する。そして、カプセル収容室に収容され
たカプセル内の薬粉は、この空気流によって空気中に拡
散して混合され、この薬粉を含んだ空気は、流出側通気
路を介して薬粉噴出口から患者の鼻腔に向けて噴出でき
る。
【0083】請求項3の発明によれば、ポンプ部から供
給される空気は、各流入側通気路により薬粉収容室の径
方向側方から流入し、該薬粉収容室内で衝突して乱流を
発生する。そして、薬粉収容室内の薬粉は、この空気流
によって空気中に拡散して混合され、この薬粉を含んだ
空気は、流出側通気路を介して薬粉噴出口から患者の鼻
腔に向けて噴出できる。また、ポンプ部から各流入側通
気路を介して薬粉収容室内に供給される空気流量は、オ
リフィスによって規制されているから、薬粉の粒径、比
重、流動性等の物性に応じて、オリフィス径を変えて流
入空気流量を加減することにより、薬粉収容室内の薬粉
を流入空気に効率よく拡散することができ、薬粉収容室
内に残る薬粉の量をきわめて少なくして、投与量のバラ
ツキをなくすことができる。
【0084】請求項4の発明によれば、ポンプ部から供
給される空気は、各流入側通気路によりカプセル収容室
の径方向側方から流入し、該カプセル収容室内で衝突し
て乱流を発生する。そして、カプセル収容室に収容され
たカプセル内の薬粉は、この空気流によって空気中に拡
散して混合され、この薬粉を含んだ空気は、流出側通気
路を介して薬粉噴出口から患者の鼻腔に向けて噴出でき
る。また、ポンプ部から各流入側通気路を介して薬粉収
容室内に供給される空気流量は、オリフィスによって規
制されているから、薬粉の粒径、比重、流動性等の物性
に応じて、オリフィス径を変えて流入空気流量を加減す
ることにより、薬粉収容室内の薬粉を流入空気に効率よ
く拡散できる。
【0085】請求項5の発明では、カプセルの穴あけ時
に用いるピン挿通穴を、流入側通気路と流出側通気路の
一部とし、該各ピン挿通穴をカプセル収容室に対して径
方向側方に位置させて形成しているから、カプセルに穿
設される貫通穴を径方向に対向させて形成することがで
きる。また、各流入側通気路を介してカプセル内に流入
する空気はカプセル内で衝突し、該カプセル内に乱流を
発生させ、薬粉を効率よく空気中に拡散させることがで
きる。そして、カプセル内の空気は、各流出側通気路の
ピン挿通穴、軸方向通路、薬粉噴出口を介して鼻腔に流
れるから、この空気流により、薬粉を搬送することがで
きる。
【0086】請求項6の発明では、ポンプ部から供給さ
れる空気は、各流入側通気路、薬粉収容室またはカプセ
ル収容室、各流出側通気路、薬粉噴出口を介して鼻腔に
流れ、この空気流によって、薬粉収容室またはカプセル
収容室内の薬粉を鼻腔に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例による鼻腔用投薬器の斜視図であ
る。
【図2】第1の実施例による鼻腔用投薬器の縦断面図で
ある。
【図3】図2中の鼻腔用投薬器のポンプユニットのみを
示す縦断面図である。
【図4】鼻腔用投薬器にカプセルを挿入する前の状態を
示す分解断面図である。
【図5】カプセルを投薬器本体から取除く状態を示す縦
断面図である。
【図6】第1の実施例による鼻腔用投薬器の投薬動作を
示す縦断面図である。
【図7】オリフィスを有するカプセル押えの縦断面図で
ある。
【図8】図7のカプセル押えを用いたときの、カプセル
内の空気の流れを示す説明図である。
【図9】オリフィスの穴径を大きくした場合のカプセル
押えの縦断面図である。
【図10】第2の実施例によるカプセル押えを示す縦断
面図である。
【図11】第3の実施例による鼻腔用投薬器の縦断面図
である。
【符号の説明】
1 鼻腔用投薬器 2,41 投薬器本体 3,42 カプセル収容穴(薬粉収容室) 4,43 噴出ノズル 5,44 薬粉噴出口 6,45 流入側通気路 6A,45A 流入通路 6B,7B,45B,46A ピン挿通穴 7,46 流出側通気路 7A,46B 流出通路(軸方向通路) 8 ポンプユニット 13,33 オリフィス 16 ポンプ部 18,47 穴あけ具 20,49 ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石関 一則 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 谷澤 嘉行 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 柳川 明 神奈川県横浜市都筑区富士見が丘5−3

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の途中に薬粉を収容する薬粉収容
    室が設けられた投薬器本体と、該投薬器本体の薬粉収容
    室に空気を供給するために該投薬器本体の軸方向一側に
    設けられたポンプ部と、鼻腔に薬粉を噴出すべく前記投
    薬器本体の軸方向他側に設けられた一対の薬粉噴出口
    と、前記投薬器本体に薬粉収容室を挟んで対向するよう
    に形成され、該ポンプ部から供給される空気を薬粉収容
    室内に径方向側方から供給する一対の流入側通気路と、
    前記投薬器本体に薬粉収容室を挟んで対向するように形
    成され、該薬粉収容室の径方向側方と前記各薬粉噴出口
    とをそれぞれ連通する一対の流出側通気路とから構成し
    てなる鼻腔用投薬器。
  2. 【請求項2】 軸方向の途中に薬粉を収容する薬粉収容
    室が設けられた投薬器本体と、該投薬器本体の薬粉収容
    室に空気を供給するために該投薬器本体の軸方向一側に
    設けられたポンプ部と、鼻腔に薬粉を噴出すべく前記投
    薬器本体の軸方向他側に設けられた一対の薬粉噴出口
    と、前記投薬器本体に薬粉収容室を挟んで対向するよう
    に形成され、該ポンプ部から供給される空気を薬粉収容
    室内に径方向側方から供給する一対の流入側通気路と、
    前記投薬器本体に薬粉収容室を挟んで対向するように形
    成され、該薬粉収容室の径方向側方と前記各薬粉噴出口
    とをそれぞれ連通する一対の流出側通気路と、前記各流
    入側通気路とポンプ部との間に設けられ、該ポンプ部か
    ら流入側通気路を介して薬粉収容室内に供給する空気流
    量を規制するオリフィスとから構成してなる鼻腔用投薬
    器。
  3. 【請求項3】 軸方向の途中に薬粉が充填されたカプセ
    ルを収容するカプセル収容室が設けられた投薬器本体
    と、該投薬器本体のカプセル収容室に収容されたカプセ
    ル内に空気を供給するために該投薬器本体の軸方向一側
    に設けられたポンプ部と、鼻腔に薬粉を噴出すべく前記
    投薬器本体の軸方向他側に設けられた一対の薬粉噴出口
    と、前記投薬器本体にカプセル収容室を挟んで対向する
    ように形成され、該ポンプ部から供給される空気をカプ
    セル収容室内に径方向側方から供給する一対の流入側通
    気路と、前記投薬器本体にカプセル収容室を挟んで対向
    するように形成され、該カプセル収容室の径方向側方と
    前記各薬粉噴出口とをそれぞれ連通する一対の流出側通
    気路とから構成してなる鼻腔用投薬器。
  4. 【請求項4】 軸方向の途中に薬粉が充填されたカプセ
    ルを収容するカプセル収容室が設けられた投薬器本体
    と、該投薬器本体のカプセル収容室に収容されたカプセ
    ル内に空気を供給するために該投薬器本体の軸方向一側
    に設けられたポンプ部と、鼻腔に薬粉を噴出すべく前記
    投薬器本体の軸方向他側に設けられた一対の薬粉噴出口
    と、前記投薬器本体にカプセル収容室を挟んで対向する
    ように形成され、該ポンプ部から供給される空気をカプ
    セル収容室内に径方向側方から供給する一対の流入側通
    気路と、前記投薬器本体にカプセル収容室を挟んで対向
    するように形成され、該カプセル収容室の径方向側方と
    前記各薬粉噴出口とをそれぞれ連通する一対の流出側通
    気路と、前記各流入側通気路とポンプ部との間に設けら
    れ、該ポンプ部から流入側通気路を介してカプセル収容
    室内に供給する空気流量を規制するオリフィスとから構
    成してなる鼻腔用投薬器。
  5. 【請求項5】 前記流入側通気路は、ポンプ部に開口す
    るように投薬器本体の軸方向に形成された流入通路と、
    該流入通路と連通しカプセル収容室の側方に開口するよ
    うに径方向に形成されたピン挿通穴とから構成し、前記
    流出側通気路は、カプセル収容室の側方に開口するよう
    に径方向に形成されたピン挿通穴と、該ピン挿通穴と連
    通し薬粉噴出口に開口するように投薬器本体の軸方向に
    形成された軸方向通路とから構成し、前記穴あけ具は投
    薬器本体の側方に位置し前記各ピン挿通穴に挿通されて
    径方向に可動な一対のピンから構成してなる請求項3ま
    たは4記載の鼻腔用投薬器。
  6. 【請求項6】 前記投薬器本体の軸方向他側には前記流
    出側通気路が形成されると共に鼻腔に挿入される一対の
    噴出ノズルが突設され、該各噴出ノズルの先端を前記各
    薬粉噴出口としてそれぞれ開口してなる請求項1,2,
    3,4または5記載の鼻腔用投薬器。
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