JPH09276283A - 内視鏡用鉗子 - Google Patents

内視鏡用鉗子

Info

Publication number
JPH09276283A
JPH09276283A JP8086658A JP8665896A JPH09276283A JP H09276283 A JPH09276283 A JP H09276283A JP 8086658 A JP8086658 A JP 8086658A JP 8665896 A JP8665896 A JP 8665896A JP H09276283 A JPH09276283 A JP H09276283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
operating
jaws
handle
link
force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8086658A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Hashiguchi
敏彦 橋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP8086658A priority Critical patent/JPH09276283A/ja
Publication of JPH09276283A publication Critical patent/JPH09276283A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は操作部のハンドル部材の開き角の変化
にかかわらず先端作用部の一対のジョー間にー様な状態
の把持力を加えることができ、操作性に優れた把持鉗子
を提供することを最も主要な特徴とする。 【解決手段】操作部13の可動ハンドル29の操作力変
換機構36と、一対のジョー16,17の開閉駆動機構
18とを相補的に組み合わせ、ジョー16,17及び可
動ハンドル29の開き角に関わらず、可動ハンドル29
の操作力とジョー16,17の把持力との関係をー様な
状態で維持する手段を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば腹腔鏡下での
処置を行なう際に使用される内視鏡用鉗子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば腹腔鏡下での処置を行な
う際に内視鏡用鉗子である把持鉗子が使用される。この
種の把持鉗子としては例えば特開平6−292676号
公報に示すように患者の体内に挿入される細長い挿入部
の先端部に開閉可能な一対のジョーからなる先端作用部
が配設されている。さらに、挿入部の基端部には操作部
が連結されている。この操作部には先端作用部のジョー
を開閉操作する一対のハンドル部材が設けられている。
さらに、挿入部内には操作部の一対のハンドル部材の操
作力を先端作用部の一対のジョーに伝達する操作ロッド
が配設されている。そして、ハンドル部材の開閉動作に
ともない把持部材を開閉操作するようになっている。
【0003】また、従来の把持鉗子では先端作用部のジ
ョーを開閉操作するジョー開閉操作機構としてはカム、
またはリンク機構が使用され、操作部のハンドル部材を
開閉操作するハンドル開閉操作機構としてはカーライネ
ル型、インライン型、スライダ型等の開閉機構が使用さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成のものに
あっては把持鉗子の使用中、術者が操作部のハンドル部
材を開閉操作するハンドル操作の際にハンドル部材の開
き角に応じて先端作用部の一対のジョー間に発生する把
持力が刻々と変化する問題がある。例えば、ハンドル部
材の開き角が大きい場合には先端作用部の一対のジョー
間に発生する把持力が比較的大きくなり、ハンドル部材
の開き角が小さくなるにしたがって先端作用部の一対の
ジョー間に発生する把持力が小さくなる。
【0005】そのため、例えば体内の厚さが小さい薄肉
の生体組織等を先端作用部の一対のジョー間で把持した
際に一対のジョー間に発生する把持力が小さく、滑りや
すいので、薄肉組織を先端作用部の一対のジョー間で把
持したままの状態で、引張ることにより、薄肉組織の剥
離等の作業を行う場合に先端作用部の一対のジョー間で
把持されている薄肉組織が一対のジョー間から外れやす
い問題がある。この場合、先端作用部の一対のジョー間
で把持されている薄肉組織が一対のジョー間から外れる
ことを防止するためには開き角が小さいハンドル部材を
握る力を大きくした状態で維持しなければならないの
で、使いにくい問題がある。
【0006】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、操作部のハンドル部材の開き角の変化
にかかわらずハンドル部材の操作力と先端作用部の一対
のジョーの開閉力との関係を一定に保つことができ、操
作性に優れた内視鏡用鉗子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は先端部に開閉可
能な一対のジョーからなる先端作用部が配設された挿入
部の基端部に操作部が連結され、前記先端作用部のジョ
ーを開閉操作するハンドル部材が前記操作部に設けられ
るとともに、前記操作部のハンドル部材の操作力を前記
先端作用部の一対のジョーに伝達する操作ロッドが前記
挿入部内に配設された把持鉗子において、前記操作ロッ
ドの基端部と前記操作部のハンドル部材との間に、前記
操作部のハンドル部材の操作力と前記操作ロッドを進退
させる力との関係が前記操作部のハンドル部材の開き角
によって変化する操作力変換機構を配設し、かつ前記操
作ロッドの先端部と前記先端作用部の一対のジョーとの
間に、前記先端作用部の一対のジョーを開閉駆動し、前
記操作ロッドから加えられる操作力と、前記一対のジョ
ーに発生する把持力との関係が、前記一対のジョーの開
き角に応じて変化する開閉駆動機構を配設し、前記操作
力変換機構と前記開閉駆動機構とを相補的に組み合わ
せ、前記ジョー及び前記ハンドル部材の開き角に関わら
ず、前記ハンドル部材の操作力と前記ジョーの把持力と
の関係をー様な状態で維持する手段を設けたものであ
る。
【0008】そして、本発明では操作部のハンドル部材
の操作力と操作ロッドを進退させる力との関係を操作部
のハンドル部材の開き角によって変化させる操作力変換
機構と、操作ロッドから加えられる操作力と、一対のジ
ョーに発生する把持力との関係を一対のジョーの開き角
に応じて変化させる開閉駆動機構とを相補的に組み合わ
せることにより、ジョー及びハンドル部材の開き角に関
わらず、ハンドル部材の操作力と先端作用部の一対のジ
ョーの開閉力との関係を一定に保つことができるように
したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図5(C)を参照して説明する。図1は手術
台1上の患者2の体内の食道3付近の処置に使用される
内視鏡用鉗子である把持鉗子11の使用状態を示すもの
である。本実施の形態の把持鉗子11は肋骨4の存在し
ない患者2の腹部5から体内に穿刺して食道3付近に到
達させるようになっている。なお、図1中で、参照符号
6は患者2の体内の胸郭である。
【0010】また、図2は本実施の形態の把持鉗子11
全体の概略構成を示すものである。この把持鉗子11に
は挿入部12とこの挿入部12の基端部に連結された操
作部13とが設けられている。
【0011】さらに、挿入部12には長尺なシース14
の先端部に先端作用部15が設けられている。この先端
作用部15には開閉可能な上下一対のジョー16,17
が設けられている。この先端作用部15の上下一対のジ
ョー16,17は図4に示すジョー開閉駆動機構18に
よって開閉操作されるようになっている。
【0012】この場合、上側のジョー16には例えば生
体組織を把持するジョー本体16aと、このジョー本体
16aの一端部に連結されたリンク部16bとが設けら
れている。さらに、下側のジョー17にも同様にジョー
本体17aと、このジョー本体17aの一端部に連結さ
れたリンク部17bとが設けられている。
【0013】また、シース14の先端部にはジョー開閉
駆動機構18の保持部材19が固定されている。この保
持部材19には離間対向配置された左右一対の保持アー
ム20a,20bが設けられている。
【0014】さらに、保持部材19の先端部には保持ア
ーム20a,20b間に支持ピン21が架設されてい
る。そして、上下のジョー16,17はこの支持ピン2
1によって回動自在に連結されている。この場合、上側
のジョー16のリンク部16bは支持ピン21から下側
に延出され、下側のジョー17のリンク部17bは支持
ピン21から上側に延出されている。
【0015】また、ジョー開閉駆動機構18は平行4節
のリンク機構によって形成されている。このジョー開閉
駆動機構18には上下一対のリンク22,23が設けら
れている。ここで、下側のリンク22の先端部は上側の
ジョー16のリンク部16bの後端部にピン24を中心
に回動自在に連結されている。同様に、上側のリンク2
3の先端部は下側のジョー17のリンク部17bの後端
部にピン25を中心に回動自在に連結されている。
【0016】さらに、リンク22,23の後端部間はピ
ン26を中心に回動自在に連結されている。このピン2
6にはシース14の内部に軸心方向に移動自在に挿通さ
れた操作ロッド27の先端部が連結されている。この操
作ロッド27は例えば金属ワイヤ等の可撓性を備えた材
料で形成されている。そして、上下のジョー16,17
のリンク部16b,17bと、一対のリンク22,23
と、各ピン21,24,25,26とによって先端作用
部15の一対のジョー16,17を開閉駆動し、図5
(A)に示すように操作ロッド27から加えられる操作
力Fと、一対のジョー16,17に発生する把持力f1
との関係が、一対のジョー16,17の開き角に応じて
変化するジョー開閉駆動機構18が構成されている。
【0017】また、操作部13には固定ハンドル(ハン
ドル部材)28と可動ハンドル(ハンドル部材)29と
が設けられている。ここで、固定ハンドル28にはレバ
ー状のハンドル本体30と、この固定ハンドル本体30
の先端部側に配設された挿入部連結部31とが設けられ
ている。そして、固定ハンドル本体30は挿入部12の
軸心方向に対して適宜の角度斜め後方に屈曲された状態
で延出されている。さらに、この固定ハンドル本体30
の基端部側にはリング状の指掛け部30aが形成されて
いる。
【0018】また、挿入部連結部31の先端部には挿入
部取付け穴32が形成されている。この挿入部取付け穴
32には挿入部12のシース14の基端部が挿入された
状態で固定されている。
【0019】さらに、この挿入部連結部31の後端部に
は可動ハンドル連結部33が図2中で下方に向けて突設
されている。この可動ハンドル連結部33には可動ハン
ドル29の先端部が連結ピン34を介して回動自在に連
結されている。この可動ハンドル29の基端部にはリン
グ状の指掛け部29aが形成されている。そして、この
可動ハンドル29が連結ピン34を中心に回動操作され
ることにより、可動ハンドル29と固定ハンドル28と
の間が開閉操作されるようになっている。
【0020】また、挿入部連結部31の後端部には挿入
部取付け穴32に連通する操作ロッド挿通孔35が形成
されている。この操作ロッド挿通孔35には略円弧状に
湾曲された湾曲部35aが形成されている。さらに、こ
の操作ロッド挿通孔35の後端部は固定ハンドル本体3
0と可動ハンドル連結部33との間に配置されている。
そして、シース14内の操作ロッド27の基端部は挿入
部連結部31の操作ロッド挿通孔35を通して可動ハン
ドル29と固定ハンドル本体30との間に延出されてい
る。
【0021】また、操作部13の可動ハンドル29およ
び固定ハンドル本体30と操作ロッド27の基端部との
間には操作力変換機構36が配設されている。この操作
力変換機構36には固定長リンクである第1のリンク3
7と、比例リンクである第2のリンク38とが設けられ
ている。
【0022】ここで、第1のリンク37の一端部は可動
ハンドル29における指掛け部29aと連結ピン34と
の間にピン39を中心に回動自在に連結されている。こ
の場合、ピン34と指掛け部29aの中心点間の距離L
A1と、ピン34,39間の距離LA2との関係は略 LA2=1/2・LA1 程度に設定されている。
【0023】また、第2のリンク38の一端部は固定ハ
ンドル本体30における指掛け部30aの近傍部位にピ
ン40を中心に回動自在に連結されている。さらに、第
1のリンク37の他端部と、第2のリンク38の他端部
との間はピン41を中心に回動自在に連結されている。
【0024】また、第2のリンク38の途中には操作ロ
ッド27の基端部が支軸ピン42を介して回動自在に連
結されている。この場合、ピン40,41間の距離LB1
と、ピン40,42間の距離LB2は LB1>LB2 の関係に設定されている。
【0025】これにより、図5(B)に示すように操作
部13の可動ハンドル29と固定ハンドル本体30との
間の操作力f2 と操作ロッド27を進退させる力Fとの
関係が操作部13の可動ハンドル29の開き角によって
変化する操作力変換機構36が構成されている。そし
て、可動ハンドル29の開閉動作にともない操作力変換
機構36の2つのリンク37,38をそれぞれ揺動さ
せ、このときのリンク38の揺動動作に連動して操作ロ
ッド27を移動させることにより、ジョー開閉駆動機構
18を駆動して先端作用部15の上下一対のジョー1
6,17を開閉操作するようになっている。
【0026】また、先端作用部15のジョー16,17
が閉じた状態では、操作部13の固定ハンドル本体30
と可動ハンドル29とが相互になす角度の2等分線が挿
入部12の中心軸となす角度αは、略30〜60度程
度、例えば略45度に設定されている。
【0027】さらに、操作力変換機構36とジョー開閉
駆動機構18とを相補的に組み合わせ、ジョー16,1
7及び可動ハンドル29の開き角に関わらず、可動ハン
ドル29の操作力f2 とジョー16,17の把持力f1
との関係をー様な状態(図5(C)に示すようにジョー
16,17の把持力f1 が常に一定の状態)で維持する
手段が設けられている。
【0028】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の把持鉗子11は図1に示すように手術台
1上の患者2の体内の食道3付近の患部の処置に使用さ
れる。このとき、把持鉗子11は肋骨4の存在しない患
者2の腹部5から体内に穿刺して食道3付近に到達させ
た状態で使用される。
【0029】また、把持鉗子11の操作時には操作部1
3の固定ハンドル本体30の指掛け部30aと可動ハン
ドル29の指掛け部29aとにそれぞれ使用者の手指を
挿入した状態で、使用者の手操作によって固定ハンドル
本体30に対して可動ハンドル29が開閉操作される。
このときの可動ハンドル29の開閉操作に連動して操作
力変換機構36の第1のリンク37と第2のリンク38
とがそれぞれピン39,40を中心に揺動駆動される。
【0030】また、このときの第2のリンク38の揺動
動作にともない操作ロッド27が進退駆動される。さら
に、この操作ロッド27の進退動作にともないジョー開
閉駆動機構18のピン26が図4(A),(B)中で、
左右方向(操作ロッド27の軸方向)に押し引き操作さ
れる。そして、リンク22,23と上下のジョー16,
17のリンク部16b,17bとによって形成されるリ
ンク機構であるジョー開閉駆動機構18がこのピン26
の動きにともない変形され、挿入部12の先端作用部1
5の一対のジョー16,17が図4(A)に示す閉位置
と図4(B)に示す開位置との間で開閉駆動される。
【0031】例えば、図2に示すように把持鉗子11が
固定ハンドル本体30に対して可動ハンドル29が閉操
作された状態では挿入部12の先端作用部15の一対の
ジョー16,17が閉駆動された状態で保持される。さ
らに、図3に示すように把持鉗子11が固定ハンドル本
体30に対して可動ハンドル29が開操作された状態で
は挿入部12の先端作用部15の一対のジョー16,1
7が開駆動された状態で保持される。
【0032】そして、把持鉗子11が図2に示す閉位置
で保持されている状態で、固定ハンドル本体30に対し
て可動ハンドル29が開操作された場合(可動ハンドル
29が図2中でピン34を中心に時計回り方向に回動さ
れた場合)には操作力変換機構36の第1のリンク37
がピン39を中心に反時計回り方向に回動し、この第1
のリンク37とともに第2のリンク38がピン40を中
心に時計回り方向に回動する。そのため、このときの第
2のリンク38の回動動作にともない操作ロッド27が
先端作用部15側に向けて押出し駆動されるので、この
操作ロッド27によって平行4節のリンク機構であるジ
ョー開閉駆動機構18のピン26が図4(A)中で左方
向に押圧され、このジョー開閉駆動機構18を介して先
端作用部15の一対のジョー16,17が図4(B)に
示す開位置まで開駆動される。
【0033】また、把持鉗子11が図3に示す開位置で
保持されている状態で、固定ハンドル本体30に対して
可動ハンドル29が閉操作された場合(可動ハンドル2
9が図3中でピン34を中心に反時計回り方向に回動さ
れた場合)には操作力変換機構36の第1のリンク37
がピン39を中心に時計回り方向に回動し、この第1の
リンク37とともに第2のリンク38がピン40を中心
に反時計回り方向に回動する。そのため、このときの第
2のリンク38の回動動作にともない操作ロッド27が
手元側に向けて引っ張り駆動されるので、この操作ロッ
ド27によってジョー開閉駆動機構18のピン26が図
4(B)中で右方向に引っ張り操作され、このジョー開
閉駆動機構18を介して先端作用部15の一対のジョー
16,17が図4(A)に示す閉位置まで閉駆動され
る。
【0034】また、本実施の形態の把持鉗子11では可
動ハンドル29の開閉操作時に操作部13の可動ハンド
ル29の操作力f2 と操作ロッド27を進退させる力F
との関係は操作力変換機構36によって図5(B)に示
すように操作部13の可動ハンドル29の開き角によっ
て変化させている。このとき、操作ロッド27から加え
られる操作力Fと、一対のジョー16,17に発生する
把持力f1 との関係はジョー開閉駆動機構18によって
図5(A)に示すように一対のジョー16,17の開き
角に応じて変化させている。そして、本実施の形態の把
持鉗子11では操作力変換機構36とジョー開閉駆動機
構18とを相補的に組み合わせることにより、ジョー1
6,17及び可動ハンドル29の開き角に関わらず、可
動ハンドル29の操作力f2 とジョー16,17の把持
力f1 との関係をー様な状態で維持することにより、図
5(C)に示すようにジョー16,17の把持力f1
常に一定に保持することができる。
【0035】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、可動ハンドル29の開閉操作時
に操作部13の可動ハンドル29の操作力f2 と操作ロ
ッド27を進退させる力Fとの関係を操作部13の可動
ハンドル29の開き角によって変化させる操作力変換機
構36と、操作ロッド27から加えられる操作力Fと、
挿入部12の先端作用部15の一対のジョー16,17
に発生する把持力f1との関係を一対のジョー16,1
7の開き角に応じて変化させるジョー開閉駆動機構18
とを設けるとともに、操作力変換機構36とジョー開閉
駆動機構18とを相補的に組み合わせることにより、ジ
ョー16,17及び可動ハンドル29の開き角に関わら
ず、図5(C)に示すように可動ハンドル29の操作力
2 とジョー16,17の把持力f1 との関係をー様な
状態で維持するようにしたので、操作部13の可動ハン
ドル29の開き角の変化にかかわらず可動ハンドル29
の操作力f2 と先端作用部15の一対のジョー16,1
7の把持力f1 との関係を一定に保つことができる。そ
のため、例えば患者2の体内の厚さが小さい薄肉の生体
組織等を本実施の形態の把持鉗子11の先端作用部15
の一対のジョー16,17間で把持した場合であっても
開き角が小さい可動ハンドル29を握る力を格別に大き
くすることなく、先端作用部15の一対のジョー16,
17間で把持されている薄肉組織が一対のジョー16,
17間から外れることを防止することができるので、従
来に比べて把持鉗子11の操作性を高めることができ
る。
【0036】さらに、先端作用部15のジョー16,1
7が閉じた状態では、操作部13の固定ハンドル本体3
0と可動ハンドル29とが相互になす角度の2等分線が
挿入部12の中心軸となす角度αを、略30〜60度程
度、例えば略45度に設定したので、図1に示すように
手術台1上の患者2の体内の食道3付近の患部の処置に
使用するために、本実施の形態の把持鉗子11を肋骨4
の存在しない患者2の腹部5から体内に穿刺し、把持鉗
子11の挿入部12を患者2の腹壁に添うように寝かせ
た状態で、食道3付近に到達させた際に、把持鉗子11
の操作部13の固定ハンドル本体30と可動ハンドル2
9とを患者2の腹壁から離れた位置で保持することがで
きる。そのため、操作部13の固定ハンドル本体30と
可動ハンドル29とが相互になす角度の2等分線が挿入
部12の中心軸上に配置されている場合のように操作部
13の一部が患者2の腹壁に接触することを防止するこ
とができるので、把持鉗子11の操作性を高めることが
できる。
【0037】また、操作部13の固定ハンドル本体30
と可動ハンドル29とを挿入部12の中心軸から外れた
方向に屈曲させた状態で配置したので、図1に示すよう
な手術中、術者の手首の曲がりを自然な角度に保つため
にも有効である。
【0038】さらに、本実施の形態では操作力変換機構
36に固定長リンクである第1のリンク37と、比例リ
ンクである第2のリンク38とを設け、第2のリンク3
8の途中に操作ロッド27の基端部を支軸ピン42を介
して回動自在に連結する構成にしたので、第1のリンク
37と第2のリンク38との長さの比率や、ピン40,
41間の距離LB1と、ピン40,42間の距離LB2等を
適宜設定することができ、設計の自由度を高めることが
できる。
【0039】また、図6および図7は本発明の第2の実
施の形態を示すものである。本実施の形態は、第1の実
施の形態(図1〜図5参照)の把持鉗子11の操作部1
3の構成を次の通り変更したものである。
【0040】すなわち、本実施の形態の把持鉗子11の
操作部13には可動ハンドル29に第1の実施の形態と
同様の構成の第1のリンク37の一端部がピン39を中
心に回動自在に連結されているとともに、この第1のリ
ンク37と同一長さの第2のリンク51の一端部が固定
ハンドル本体30にピン52を中心に回動自在に連結さ
れている。この場合、ピン52は可動ハンドル29のピ
ン39と対応する位置に配置されている。
【0041】また、第1のリンク37の他端部と、第2
のリンク51の他端部との間はピン53を中心に回動自
在に連結されている。さらに、このピン53には操作ロ
ッド27の基端部が回動自在に連結されている。そし
て、第1のリンク37と第2のリンク51とによって操
作部13の可動ハンドル29と固定ハンドル本体30と
の間の開閉動作を操作ロッド27の進退操作に変換する
操作力変換機構54が構成されている。
【0042】また、先端作用部15のジョー16,17
が閉じた状態では、操作部13の固定ハンドル本体30
と可動ハンドル29とが相互になす角度の2等分線Pが
挿入部12の中心軸Oとなす角度αは、略30〜60度
程度、例えば略45度に設定されている。この場合、操
作部13の固定ハンドル本体30と可動ハンドル29と
が相互になす角度の2等分線P上にピン53が配置され
ている。
【0043】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の把持鉗子11が図6に示す閉位置で保持
されている場合には固定ハンドル本体30に対して可動
ハンドル29が閉操作された状態(可動ハンドル29が
図7中でピン34を中心に反時計回り方向に回動された
状態)で保持される。このとき、第1のリンク37には
ピン39を中心に時計回り方向のモーメントが作用し、
第2のリンク51にはピン52を中心に反時計回り方向
のモーメントが作用しているので、操作ロッド27を手
元側に向けて引っ張る操作力Fが作用する。そのため、
この操作ロッド27の操作力Fによってジョー開閉駆動
機構18を介して先端作用部15の一対のジョー16,
17が図7に示す閉位置で保持される。
【0044】また、把持鉗子11が開位置で保持されて
いる場合には固定ハンドル本体30に対して可動ハンド
ル29が開操作された状態(可動ハンドル29が図7中
でピン34を中心に時計回り方向に回動された状態)で
保持される。このとき、第1のリンク37にはピン39
を中心に反時計回り方向のモーメントが作用し、第2の
リンク51にはピン52を中心に時計回り方向のモーメ
ントが作用しているので、操作ロッド27を先端作用部
15側に向けて押出し駆動する操作力が作用する。その
ため、この操作ロッド27の操作力によってジョー開閉
駆動機構18を介して先端作用部15の一対のジョー1
6,17が開位置で保持される。
【0045】そこで、上記構成のものにあっては先端作
用部15のジョー16,17が閉じた状態では、操作部
13の固定ハンドル本体30と可動ハンドル29とが相
互になす角度の2等分線Pが挿入部12の中心軸Oとな
す角度αを、略30〜60度程度、例えば略45度に設
定したので、図1に示すように手術台1上の患者2の体
内の食道3付近の患部の処置に使用するために、本実施
の形態の把持鉗子11を肋骨4の存在しない患者2の腹
部5から体内に穿刺し、把持鉗子11の挿入部12を患
者2の腹壁に添うように寝かせた状態で、食道3付近に
到達させた際に、把持鉗子11の操作部13の固定ハン
ドル本体30と可動ハンドル29とを患者2の腹壁から
離れた位置で保持することができる。そのため、操作部
13の固定ハンドル本体30と可動ハンドル29とが相
互になす角度の2等分線が挿入部12の中心軸O上に配
置されている場合のように操作部13の一部が患者2の
腹壁に接触することを防止することができるので、第1
の実施の形態と同様に把持鉗子11の操作性を高めるこ
とができる。
【0046】さらに、本実施の形態では操作力変換機構
の特性が、第1の実施の形態を簡略化したものであっ
て、f1 ≒kf2 の特性を有し、この式のkの値を任意
に変化させ得ないこと以外は、第1の実施の形態と同様
の効果を有する。
【0047】また、図8は本発明の第3の実施の形態を
示すものである。本実施の形態は、第2の実施の形態
(図6および図7参照)の把持鉗子11の操作部13の
構成を次の通り変更したものである。
【0048】すなわち、本実施の形態の把持鉗子11に
は固定ハンドル28における挿入部連結部31の内部に
操作ロッド挿通孔35の湾曲部35aの内外の各円弧部
に操作ロッド27の滑りをガイドするガイド部材61,
62がそれぞれ設けられている。ここで、操作ロッド挿
通孔35の湾曲部35aの内側の円弧部に配設された第
1のガイド部材61および操作ロッド挿通孔35の湾曲
部35aの外側の円弧部に配設された第2のガイド部材
62はそれぞれ操作ロッド27よりも軟質な材料、例え
ばプラスチック材料によって形成されている。これらの
ガイド部材61,62はそれぞれ固定ねじ63によって
固定ハンドル28の挿入部連結部31に固定されてい
る。
【0049】そこで、上記構成のものにあっては固定ハ
ンドル28における挿入部連結部31の内部に操作ロッ
ド挿通孔35の湾曲部35aの内外の各円弧部にガイド
部材61,62をそれぞれ設け、可動ハンドル29の開
閉操作時にはこれらのガイド部材61,62によって操
作ロッド27の滑りをガイドするようにしたので、操作
ロッド挿通孔35の湾曲部35aを通る操作ロッド27
の進退動作を円滑化させることができる。そのため、可
動ハンドル29の開閉操作を円滑に行うことができ、把
持鉗子11の操作性を一層高めることができる。
【0050】また、図9および図10(A),(B)は
本発明の第4の実施の形態を示すものである。本実施の
形態は、固定ハンドル本体30に対して可動ハンドル2
9が開操作された場合には操作ロッド27が引っ張り操
作され、この操作ロッド27の引っ張り動作にともない
先端作用部15の一対のジョー16,17が開駆動さ
れ、逆に、固定ハンドル本体30に対して可動ハンドル
29が閉操作された場合には操作ロッド27が押出し操
作され、この操作ロッド27の押出し操作にともない先
端作用部15の一対のジョー16,17が閉駆動される
構成にしたものである。
【0051】すなわち、本実施の形態の把持鉗子11で
は第2の実施の形態(図6および図7参照)の第1のリ
ンク37の一端部が可動ハンドル29の指掛け部29a
の近傍位置にピン71を中心に回動自在に連結されてい
るとともに、この第1のリンク37と同一長さの第2の
リンク51の一端部が固定ハンドル本体30の指掛け部
30aの近傍位置にピン72を中心に回動自在に連結さ
れている。
【0052】また、第1のリンク37の他端部および第
2のリンク51の他端部は固定ハンドル28における挿
入部連結部31側に向けて延出され、これらの第1のリ
ンク37の他端部と、第2のリンク51の他端部との間
はピン73を中心に回動自在に連結されている。さら
に、このピン53には操作ロッド27の基端部が回動自
在に連結されている。
【0053】また、本実施の形態の把持鉗子11では図
10(A),(B)に示すように挿入部12の先端作用
部15の上側のジョー16のリンク部16bはジョー開
閉駆動機構18Aの支持ピン21から上側に延出され、
下側のジョー17のリンク部17bは支持ピン21から
下側に延出されている。そして、ジョー開閉駆動機構1
8Aの下側のリンク22の先端部は下側のジョー17の
リンク部17bの後端部にピン24を中心に回動自在に
連結されている。同様に、ジョー開閉駆動機構18Aの
上側のリンク23の先端部は上側のジョー16のリンク
部16bの後端部にピン25を中心に回動自在に連結さ
れている。したがって、本実施の形態のジョー開閉駆動
機構18Aは第1の実施の形態のジョー開閉駆動機構1
8の平行4節リンク機構に似ているが、一対のジョー1
6,17の共通枢支点である支持ピン21の前後で、各
ジョー16,17の前側と後ろ側の上下を入れ換えない
構造になっている点が第1の実施の形態のジョー開閉駆
動機構18とは異なる。
【0054】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の把持鉗子11が図9に示す閉位置で保持
されている状態で、固定ハンドル本体30に対して可動
ハンドル29が開操作された場合(可動ハンドル29が
図9中でピン34を中心に時計回り方向に回動された場
合)には第1のリンク37がピン71を中心に時計回り
方向に回動し、この第1のリンク37とともに第2のリ
ンク51がピン72を中心に反時計回り方向に回動す
る。そのため、このときの第1,第2のリンク37,5
1の回動動作にともない操作ロッド27が手元側に向け
て引っ張り駆動されるので、この操作ロッド27によっ
てジョー開閉駆動機構18のピン26が図10(A)中
で右方向に引っ張り操作され、このジョー開閉駆動機構
18を介して先端作用部15の一対のジョー16,17
が図10(B)に示す開位置まで開駆動される。
【0055】また、把持鉗子11が開位置で保持されて
いる状態で、固定ハンドル本体30に対して可動ハンド
ル29が閉操作された場合(可動ハンドル29が図9中
でピン34を中心に反時計回り方向に回動された場合)
には第1のリンク37がピン71を中心に反時計回り方
向に回動し、この第1のリンク37とともに第2のリン
ク51がピン72を中心に時計回り方向に回動する。そ
のため、このときの第1,第2のリンク37,51の回
動動作にともない操作ロッド27が先端作用部15側に
向けて押出し駆動されるので、この操作ロッド27によ
ってジョー開閉駆動機構18のピン26が図10(B)
中で左方向に押圧され、このジョー開閉駆動機構18を
介して先端作用部15の一対のジョー16,17が図1
0(A)に示す閉位置まで閉駆動される。
【0056】そこで、上記構成のものにあっても先端作
用部15のジョー16,17が閉じた状態では、操作部
13の固定ハンドル本体30と可動ハンドル29とが相
互になす角度の2等分線Pが挿入部12の中心軸Oとな
す角度αを、略30〜60度程度、例えば略45度に設
定されているので、図1に示すように手術台1上の患者
2の体内の食道3付近の患部の処置に使用するために、
本実施の形態の把持鉗子11を肋骨4の存在しない患者
2の腹部5から体内に穿刺し、把持鉗子11の挿入部1
2を患者2の腹壁に添うように寝かせた状態で、食道3
付近に到達させた際に、把持鉗子11の操作部13の固
定ハンドル本体30と可動ハンドル29とを患者2の腹
壁から離れた位置で保持することができる。そのため、
本実施の形態でも第1,第2の実施の形態と同様に把持
鉗子11の操作性を高めることができる。
【0057】また、本実施の形態の把持鉗子11では図
10(A),(B)に示すように先端作用部15の一対
のジョー16,17が閉じるにつれてジョー16,17
を閉じる力f1 が増大する構造になっている。
【0058】また、図11は本発明の第5の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は、第4の実施の形態
(図9および図10(A),(B)参照)の把持鉗子1
1の操作部13の構成を次の通り変更したものである。
【0059】すなわち、本実施の形態の把持鉗子11で
は可動ハンドル29の指掛け部29aの中心点O1 と固
定ハンドル本体30の指掛け部30aの中心点O2 との
間を結ぶ線よりも外側に可動ハンドル29の指掛け部2
9aのリンク連結部81および固定ハンドル本体30の
指掛け部30aのリンク連結部82をそれぞれ突設し、
可動ハンドル29のリンク連結部81に第1のリンク3
7の一端部をピン83を中心に回動自在に連結するとと
もに、固定ハンドル本体30のリンク連結部82に第2
のリンク51の一端部をピン84を中心に回動自在に連
結する構成にしたものである。
【0060】そこで、上記構成のものにあっても第4の
実施の形態と同様の効果が得られる他、本実施の形態で
は特に、可動ハンドル29の指掛け部29aの中心点O
1 と固定ハンドル本体30の指掛け部30aの中心点O
2 との間を結ぶ線よりも外側に可動ハンドル29の指掛
け部29aのリンク連結部81および固定ハンドル本体
30の指掛け部30aのリンク連結部82をそれぞれ配
置したので、固定ハンドル本体30に対して可動ハンド
ル29を開閉操作する際に、可動ハンドル29の操作力
を効果的に操作ロッド27の押し引き操作力に変換する
ことができ、操作ロッド27の押し引き操作を一層円滑
に行うことができる。すなわち、操作ロッド27、可動
ハンドル29、固定ハンドル本体30、第1のリンク3
7、第2のリンク51の各々をリンクと見なすと、リン
クの端部に枢支点があることになる。よってリンクには
圧縮、引張り以外の応力が発生しない。(曲げモーメン
トが発生しない。)これにより、一つのリンクの中のど
の部分も応力がほぼ一定で強度上有利である。
【0061】また、図12は本発明の第6の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は、第4の実施の形態
(図9および図10(A),(B)参照)の把持鉗子1
1の操作部13の構成を次の通り変更したものである。
【0062】すなわち、本実施の形態の把持鉗子11で
は第4の実施の形態の操作部13の固定ハンドル28の
レバー状のハンドル本体30と、可動ハンドル29の位
置を入れ替え、固定ハンドル28のハンドル本体30の
外側に可動ハンドル29を配設したものである。
【0063】この場合、固定ハンドル28の挿入部連結
部91の後端部には可動ハンドル連結部92が図12中
で固定ハンドル28のハンドル本体30の外側位置に斜
め下方に向けて突設されている。そして、この可動ハン
ドル連結部92には可動ハンドル29の先端部が連結ピ
ン93を介して回動自在に連結されている。そして、こ
の可動ハンドル29が連結ピン93を中心に回動操作さ
れることにより、可動ハンドル29と固定ハンドル28
との間が開閉操作されるようになっている。
【0064】そこで、上記構成のものにあっても第4の
実施の形態と同様の効果が得られる他、本実施の形態で
は特に、可動ハンドル29が連結ピン93を中心に固定
ハンドル28のハンドル本体30の外側に回動するの
で、固定ハンドル28のハンドル本体30の内側の屈曲
位置を定位置で固定することができる。そのため、操作
部13の全開時にも、可動ハンドル29が患者の腹部と
干渉(接触)し難くなるので、操作性がよくなる。
【0065】また、図13は本発明の第7の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は、第4の実施の形態
(図9および図10(A),(B)参照)の把持鉗子1
1の操作部13の構成を次の通り変更したものである。
【0066】すなわち、本実施の形態の把持鉗子11の
操作部13には可動ハンドル29の指掛け部29aの近
傍位置に第1のリンク101の一端部がピン102を中
心に回動自在に連結されているとともに、固定ハンドル
本体30の略中間位置には第2のリンク103の一端部
がピン104を中心に回動自在に連結されている。
【0067】さらに、第1のリンク101の他端部と、
第2のリンク103の他端部との間はピン105を中心
に回動自在に連結されている。また、第2のリンク10
3の途中には操作ロッド27の基端部が支軸ピン106
を介して回動自在に連結されている。
【0068】そして、可動ハンドル29の開閉動作にと
もない2つのリンク101,103をそれぞれ揺動さ
せ、このときの第2のリンク103の揺動動作に連動し
て操作ロッド27を移動させることにより、ジョー開閉
駆動機構18を駆動して先端作用部15の上下一対のジ
ョー16,17を開閉操作するようになっている。
【0069】そこで、上記構成のものにあっても第4の
実施の形態と同様に従来に比べて把持鉗子11の操作性
を高めることができる効果が得られる。さらに、第1の
リンク101と第2のリンク103との長さの比率や、
ピン104,105間の距離と、ピン104,106間
の距離等を適宜設定することができ、第1の実施の形態
と同様に設計の自由度を高めることができる。
【0070】また、図14および図15は本発明の第8
の実施の形態を示すものである。本実施の形態は、第2
の実施の形態(図6および図7参照)の把持鉗子11の
操作部13の構成を次の通り変更したものである。
【0071】すなわち、本実施の形態では操作部13の
固定ハンドル28における挿入部連結部31の内部に可
動ハンドル連結部33側から操作ロッド挿通孔35に達
する切欠部111が形成され、この切欠部111内に操
作力伝達の方向を変換する略扇形のセクタ状リンク11
2が配設されている。このセクタ状リンク112の一端
部(扇形の要の部分)は可動ハンドル29と固定ハンド
ル本体30との連結ピン34に回動自在に連結されてい
る。
【0072】また、セクタ状リンク112の前端部には
操作ロッド係合溝113が形成され、この操作ロッド係
合溝113に操作ロッド27の基端部が挿脱可能に係合
されている。さらに、セクタ状リンク112の後端部に
は伝達リンク係合溝114が形成されている。この伝達
リンク係合溝114には伝達リンク115の一端部がピ
ン116をを中心に回動自在に連結されている。
【0073】また、伝達リンク115の他端部は第1の
リンク37と、第2のリンク51との間の連結ピン53
に回動自在に連結されている。なお、伝達リンク115
の他端部は固定ハンドル本体30側の第2のリンク51
の途中に別の連結ピンを介して回動自在に連結する構成
にしてもよい。
【0074】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の把持鉗子11が図14に示す閉位置で保
持されている場合には固定ハンドル本体30に対して可
動ハンドル29が閉操作された状態(可動ハンドル29
が図14中でピン34を中心に反時計回り方向に回動さ
れた状態)で保持される。このとき、第1のリンク37
にはピン39を中心に時計回り方向のモーメントが作用
し、第2のリンク51にはピン52を中心に反時計回り
方向のモーメントが作用しているので、伝達リンク11
5には図14中に矢印で示す引っ張り操作力Fが作用す
る。
【0075】さらに、この伝達リンク115を介してセ
クタ状リンク112にはピン34を中心に時計回り方向
に回動する操作力が作用し、このセクタ状リンク112
を介して操作ロッド27を手元側に向けて引っ張る操作
力が作用するので、この操作ロッド27の操作力によっ
てジョー開閉駆動機構18を介して先端作用部15の一
対のジョー16,17が図14に示す閉位置で保持され
る。
【0076】また、把持鉗子11が図15に示す開位置
で保持されている場合には固定ハンドル本体30に対し
て可動ハンドル29が開操作された状態(可動ハンドル
29が図15中でピン34を中心に時計回り方向に回動
された状態)で保持される。このとき、第1のリンク3
7にはピン39を中心に反時計回り方向のモーメントが
作用し、第2のリンク51にはピン52を中心に時計回
り方向のモーメントが作用しているので、伝達リンク1
15には図15中に矢印で示す押圧力Fが作用する。
【0077】さらに、この伝達リンク115を介してセ
クタ状リンク112にはピン34を中心に反時計回り方
向に回動する操作力が作用し、このセクタ状リンク11
2を介して操作ロッド27を先端作用部15側に向けて
押出し駆動する操作力が作用するので、この操作ロッド
27の操作力によってジョー開閉駆動機構18を介して
先端作用部15の一対のジョー16,17が図15に示
す開位置で保持される。
【0078】そこで、上記構成のものにあっても第2の
実施の形態と同様の効果が得られる。さらに、本実施の
形態では、特に操作部13の固定ハンドル28における
挿入部連結部31の内部にセクタ状リンク112を配設
し、このセクタ状リンク112を介して伝達リンク11
5と操作ロッド27との間を連結したので、固定ハンド
ル28の操作ロッド挿通孔35の内部に操作ロッド27
を挿通する場合のように操作ロッド27の摺動抵抗が発
生することを防止することができ、可動ハンドル29の
開閉操作を一層円滑化することができる。
【0079】また、図16〜図18は本発明の第9の実
施の形態を示すものである。本実施の形態は、第2の実
施の形態(図6および図7参照)の把持鉗子11の先端
作用部15のジョー16,17に高周波電流を通電可能
な構成に変更したものである。
【0080】すなわち、本実施の形態では図17に示す
ように先端作用部15のジョー16,17を開閉させる
ための進退動作を行う金属製の操作ロッド27の外周面
に非導電性の材質で形成された絶縁被覆部121が設け
られている。
【0081】また、本実施の形態では可動ハンドル29
側の第1のリンク37および固定ハンドル本体30側の
第2のリンク51は非導電性の材質で形成されている。
この場合、第1のリンク37における連結ピン53との
連結端部には図18に示すように略U字状の連結部12
2が形成されている。さらに、第2のリンク51におけ
る連結ピン53との連結端部にも同様に、略U字状の連
結部123が形成されている。そして、第1のリンク3
7のU字状連結部122と第2のリンク51のU字状連
結部123との重合部に連結ピン53が貫通される状態
で、共通に回動自在に取り付けられている。
【0082】また、操作ロッド27の終端部には導電コ
ネクタピン124が導電可能に連結されている。この場
合、導電コネクタピン124の基端部にはねじ穴125
が形成されている。さらに、操作ロッド27の終端部に
は雄ねじ部126が形成されている。そして、操作ロッ
ド27の雄ねじ部126が導電コネクタピン124のね
じ穴125に螺着されることにより、操作ロッド27と
導電コネクタピン124との間が導電可能に連結されて
いる。
【0083】また、操作ロッド27と導電コネクタピン
124との連結部の周囲には非導電性の軸受体127が
装着されている。この軸受体127には連結ピン53が
挿通されるピン挿通孔128が形成されている。さら
に、連結ピン53には操作ロッド27を挿通する切欠部
129が形成されている。
【0084】そこで、上記構成のものにあっても第2の
実施の形態と同様の効果が得られる他、本実施の形態で
は、特に操作ロッド27の終端部に導電コネクタピン1
24が導電可能に連結したので、操作ロッド27および
ジョー開閉駆動機構18を介して把持鉗子11の先端作
用部15のジョー16,17に高周波電流を通電し、高
周波処置を施すことができる。この構成により、導電コ
ネクタピン124に接続した高周波ケーブルは、術者の
手の中から下へ延出し、電源につながる。可動ハンドル
29と固定ハンドル28との間から延びるので、ケーブ
ルが回転軸に相当する位置にあることになり、操作部1
3を捻っても、ケーブルが振り回されることがない。こ
れにより、高周波ケーブルが術者の腕に絡まって操作の
妨げになることがない。
【0085】また、図19(A),(B)は本発明の第
10の実施の形態を示すものである。本実施の形態は、
把持鉗子11の先端作用部15のジョー16,17の把
持力の変化が第1〜9の各実施の形態とは逆のリンク機
構となるジョー開閉駆動機構18Bを設けたものであ
る。
【0086】すなわち、本実施の形態のジョー開閉駆動
機構18Bでは第4の実施の形態(図9および図10
(A),(B)参照)のジョー開閉駆動機構18Aと同
様に挿入部12の先端作用部15の上側のジョー16の
リンク部16bはジョー開閉駆動機構18Bの支持ピン
21から上側に延出され、下側のジョー17のリンク部
17bは支持ピン21から下側に延出されている。
【0087】そして、本実施の形態では上下のリンク2
2,23の傾斜方向が第4の実施の形態のジョー開閉駆
動機構18Aとは逆向きになっている。すなわち、ジョ
ー開閉駆動機構18Bの上下のリンク22,23の先端
部がピン26を介して操作ロッド27の先端部に回動自
在に連結されている。下側のリンク22の後端部はピン
26の後方に斜め下向きに延出され、下側のジョー17
のリンク部17bの後端部にピン24を中心に回動自在
に連結されている。同様に、ジョー開閉駆動機構18B
の上側のリンク23の後端部はピン26の後方に斜め上
向きに延出され、上側のジョー16のリンク部16bの
後端部にピン25を中心に回動自在に連結されている。
【0088】そこで、本実施の形態の把持鉗子11の操
作時にはジョー16,17の先端における把持力の発生
の仕方が前記各実施の形態とは異なり、操作ロッド27
を手元側に引くことにより、図19(A)に示すように
先端作用部15のジョー16,17を閉じ、操作ロッド
27を先端作用部15側に押出すことにより、図19
(B)に示すように先端作用部15のジョー16,17
を開く構成になっている。そして、本実施の形態ではジ
ョー16,17が閉じるにつれてジョー16,17を閉
じる力f1 が増大する構造になっている。
【0089】また、図20(A),(B)は本発明の第
11の実施の形態を示すものである。本実施の形態は、
第1の実施の形態の把持鉗子11の先端作用部15を鋏
鉗子131の構成に変更したものである。
【0090】すなわち、本実施の形態の鋏鉗子131に
は開閉可能な上下一対のジョー132,133が設けら
れている。ここで、上側のジョー132にはジョー本体
132aの後部側に後方延出部132bが延設されてい
る。同様に、下側のジョー133にはジョー本体133
aの後部側に後方延出部133bが延設されている。
【0091】また、上下のジョー132,133はそれ
ぞれの後方延出部132b,133bの前端部間が共通
の支持ピン134によって回動自在に連結されている。
さらに、上下のジョー132,133の各後方延出部1
32b,133bには支持ピン134の後方側に長穴状
のカム溝135がそれぞれ形成されている。
【0092】また、操作ロッド27の先端部に連結され
た駆動部材136にはジョー132,133の各カム溝
135に挿入されるカムピン137が突設されている。
そして、この操作ロッド27側の駆動部材136のカム
ピン137とジョー132,133の各カム溝135と
によって上下のジョー132,133を開閉駆動するカ
ム機構が構成されている。
【0093】そして、本実施の形態の鋏鉗子131では
操作ロッド27に図20(A)中で、左向きの力を加え
ることにより、図20(B)に示すように駆動部材13
6が先端に向かって押され、カムピン137がカム溝1
35の中を先端側に移動してジョー132,133を開
くようになっている。
【0094】このとき、ジョー132,133のピン1
34を中心とする回動動作に伴ってカム溝135自体が
移動するためにカム溝135の傾斜が変化する。この場
合、ジョー132,133が開くほどジョー132,1
33の先端に発生する力は減少する。
【0095】なお、図20(A),(B)中のカム溝1
35は直線状であるが、上または下に凸状の湾曲させた
形状とする事により、ジョー132,133の先端に発
生する力の発生態様を減少を助長する方向にも、逆に増
加させる方向にも、どのようにでも変化させることがで
きる。さらに、図20(A),(B)のカム溝135と
は逆に同図中で、右下がりのカム溝を形成する事によ
り、操作ロッド27を押すことによってジョー132,
133を閉じる構造にすることもできる。
【0096】また、図21および図22は本発明の第1
2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は、第
1の実施の形態の把持鉗子11の操作部13の構成を次
の通り変更したものである。
【0097】すなわち、本実施の形態の把持鉗子11で
は固定ハンドル141の外側に枢支軸142を中心に可
動ハンドル143を回動自在に連結するとともに、可動
ハンドル143を閉じるにつれてこの可動ハンドル14
3の頂部143aに連結された操作ロッド144を引く
力Fが減少する構成にしたものである。
【0098】すなわち、図22に示すように、可動ハン
ドル143を開いた状態において可動ハンドル143の
頂部143aの操作ロッド144の後端との係合部が直
立するように設定すると、図21に示すように可動ハン
ドル143を閉じた状態で、上記頂部143aが後傾す
る。これにより、図21中のθが可動ハンドル143を
開くほど減少するために操作ロッド144を引く力Fは
逆に増加する。
【0099】なお、本実施の形態では、固定ハンドル1
41と可動ハンドル143とが枢支軸142を挟んで対
向するように構成してあるが、上記2つのハンドル14
1,143を枢支軸142において交差するように構成
した場合には可動ハンドル143を閉じると操作ロッド
144を押す力を発生する形式の操作力変換機構を形成
することもできる。
【0100】また、この可動ハンドル143の頂部14
3aを直立させる位置をハンドル全開時か全閉時かのど
ちらかから選択することにより、可動ハンドル143を
閉じるにつれて操作ロッド144を引く力が減少傾向ま
たは増加傾向となる操作力変換機構を選択することがで
きる。
【0101】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変形実施できることは勿論である。
【0102】次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下
記の通り付記する。
【0103】記 (付記項1) 操作部と、挿入部と、一対のジョーから
なる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子において、前記
先端作用部が閉じた状態の時、前記操作部の固定ハンド
ルと旋回ハンドルとの腕部が相互になす角度の2等分線
が前記挿入部の長手方向の軸となす角度が略60度以下
であることを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0104】(付記項2) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子に
おいて、前記先端作用部が閉じた状態の時、前記操作部
の固定ハンドルと旋回ハンドルとの腕部が相互になす角
度の2等分線が前記挿入部の長手方向の軸となす角度が
略30度以上略60度以下であることを特徴とする内視
鏡用鉗子。
【0105】(付記項3) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子に
おいて、前記先端作用部が閉じた状態の時、前記操作部
の固定ハンドルと旋回ハンドルとの腕部が相互になす角
度の2等分線が前記挿入部の長手方向の軸となす角度が
略45度であることを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0106】(付記項4) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子に
おいて、前記先端作用部が閉じた状態の時、前記操作部
の固定ハンドルと旋回ハンドルとの腕部が相互になす角
度の2等分線が前記挿入部の長手方向の軸となす角度が
略60度以下であり、前記先端作用部を開閉させるため
の進退動作を行う操作ロッドを前記固定ハンドルと前記
旋回ハンドルとの間から延出させ、前記固定ハンドルと
前記旋回ハンドルとにそれぞれの一端を回動自在に取り
付けた2つのリンクの他の一端同士と前記操作ロッドの
端部とを共通の支軸で回動自在に取り付けたことを特徴
とする内視鏡用鉗子。
【0107】(付記項5) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子に
おいて、前記先端作用部が閉じた状態の時、前記操作部
の固定ハンドルと旋回ハンドルとの腕部が相互になす角
度の2等分線が前記挿入部の長手方向の軸となす角度が
略60度以下であり、前記先端作用部を開閉させるため
の進退動作を行う操作ロッドを前記操作部の前記挿入部
につながる部分において湾曲させる、前記操作ロッドを
挿通する湾曲した通路を有し、前記操作ロッドを前記固
定ハンドルと前記旋回ハンドルとの間から延出させ、前
記固定ハンドルと前記旋回ハンドルとにそれぞれの一端
を回動自在に取り付けた2つのリンクの他の一端同士と
前記操作ロッドの端部とを共通の支軸で回動自在に取り
付けたことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0108】(付記項6) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子に
おいて、前記先端作用部が閉じた状態の時、前記操作部
の固定ハンドルと旋回ハンドルとの腕部が相互になす角
度の2等分線が前記挿入部の長手方向の軸となす角度が
略60度以下であり、前記先端作用部を開閉させるため
の進退動作を行う操作ロッドを前記操作部の前記挿入部
につながる部分において湾曲させる、前記操作ロッドを
挿通する湾曲した通路を有し、前記湾曲した通路の外側
の弧と内側の弧とのそれぞれに、前記操作ロッドの滑り
をガイドするガイド部材を設け前記操作ロッドを前記固
定ハンドルと前記旋回ハンドルとの間から延出させ、前
記操作部の固定ハンドルと旋回ハンドルとにそれぞれの
一端を回動自在に取り付けた2つのリンクの他の一端同
士と前記操作ロッドの端部とを共通の支軸で回動自在に
取り付けたことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0109】(付記項7) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子に
おいて、前記挿入部内にあって前記操作部からの操作力
を伝達する操作ロッドから加えられる操作力と、前記一
対のジョーに発生する把持力との関係が、前記ジョーの
開き方によって変化する開閉駆動機構と、前記操作部に
組み込まれ、前記操作部を操作する操作力と前記操作ロ
ッドを進退させる力との関係が前記操作部の開き方によ
って変化する操作力変換機構とを相補的に組み合わせ、
ジョー及び又は操作部の開き方に関わらずー様な操作力
と把持力との関係を維持することを特徴とする内視鏡用
鉗子。
【0110】(付記項8) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子に
おいて、前記先端作用部が閉じた状態の時、前記操作部
の固定ハンドルと旋回ハンドルとの腕部が相互になす角
度の2等分線が前記挿入部の長手方向の軸となす角度が
略60度以下であり、前記先端作用部を開閉させるため
の進退動作を行う操作ロッドを前記固定ハンドルと前記
旋回ハンドルとの間から延出させ、前記固定ハンドルと
前記旋回ハンドルとにそれぞれの一端を回動自在に取り
付けた2つのリンクの他の一端同士を共通の支軸で回動
自在に取り付け前記操作ロッドの後端を、前記2つのリ
ンクのうちの前記固定ハンドルに取り付けたリンクの両
端の2つの支軸の間に回動自在に取り付けたことを特徴
とする内視鏡用鉗子。
【0111】(付記項9) 操作部と、挿入部と、一対
のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子に
おいて、前記一対のジョーを開閉させる駆動機構が挿入
部内の操作ロッドの一様な進退力に対して非一様な把持
力を発生する駆動機構に対して(前記先端作用部が閉じ
た状態の時、前記操作部の固定ハンドルと旋回ハンドル
との腕部が相互になす角度の2等分線が前記挿入部の長
手方向の軸となす角度が略60度以下であり、)前記先
端作用部を開閉させるための進退動作を行う前記操作ロ
ッドを前記固定ハンドルと前記旋回ハンドルとの間から
延出させ、前記固定ハンドルと前記旋回ハンドルとにそ
れぞれの一端を回動自在に取り付けた2つのリンクの他
の一端同士を共通の支軸で回動自在に取り付け前記操作
ロッドの後端を、前記2つのリンクのうちの前記固定ハ
ンドルに取り付けたリンクの両端の2つの支軸の間に回
動自在に取り付けたリンク機構により、一様な操作力に
対して非一様な操作ロッドの進退力を発生させる操作力
発生機構とを組み合わせ、先端作用部の把持力と操作部
の操作力とを一様に維持することを特徴とする内視鏡用
鉗子。
【0112】(付記項10) 操作部と、挿入部と、一
対のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子
において、前記先端作用部を開閉させるための進退動作
を行う操作ロッドと、前記操作部の固定ハンドルと旋回
ハンドルとにそれぞれの一端を回動自在に取り付け、他
の一端同士を共通の支軸で回動自在に取り付けた2つの
リンクの前記共通支軸に回動自在に取り付けた伝達リン
クとを前記固定ハンドル内に設けた、操作力伝達の方向
を変換するセクタ状リンクによって連結したことを特徴
とする内視鏡用鉗子。
【0113】(付記項11) 操作部と、挿入部と、一
対のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子
において、前記先端作用部を開閉させるための進退動作
を行う操作ロッドを前記操作部の固定ハンドル内に設け
た操作力伝達の方向を変換するセクタ状リンクに取り付
け、前記セクタ状リンクに伝達リンクを回動自在に取り
付け、前記伝達リンクを前記固定ハンドルと前記操作部
の旋回ハンドルとの間から延出させ、前記固定ハンドル
と前記旋回ハンドルとにそれぞれの一端が回動自在に取
り付けられ、他の一端同士を共通の支軸で回動自在に取
り付けられた2つのリンクの前記共通支軸又は前記2つ
のリンクのうちの前記固定ハンドル側のリンクに前記伝
達リンクを回動自在に取り付けたことを特徴とする内視
鏡用鉗子。
【0114】(付記項12) 操作部と、挿入部と、一
対のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子
において、前記先端作用部を開閉させるための進退動作
を行う操作ロッドを(非導電性の材質で形成した)前記
操作部の固定ハンドルと旋回ハンドルとの間から延出さ
せ、前記操作ロッドの端部と導電コネクタピンとを導電
可能に連結したことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0115】(付記項13) 操作部と、挿入部と、一
対のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子
において、前記先端作用部を開閉させるための進退動作
を行う操作ロッドを(非導電性の材質で形成した)前記
操作部の固定ハンドルと旋回ハンドルとの間から延出さ
せ、前記固定ハンドルと前記旋回ハンドルとにそれぞれ
の一端を回動自在に取り付けた(非導電性の材質で形成
した)2つのリンクの他の一端同士と前記操作ロッドの
端部とを共通の支軸で回動自在に取り付け、前記2つの
リンクの前記操作ロッドに取り付けられた側のそれぞれ
の端部の間に導電コネクタピンを取り付ける(非導電性
の)保持部材を前記2つのリンクと前記操作ロッドとの
(非導電性の)共通支軸に対して回動自在に取り付け、
前記操作ロッドの端部と前記導電コネクタピンとを導電
可能に連結したことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0116】(付記項14) 操作部と、挿入部と、一
対のジョーからなる先端作用部とを有する内視鏡用鉗子
において、前記先端作用部が閉じた状態の時、前記操作
部の固定ハンドルと旋回ハンドルとの腕部が相互になす
角度の2等分線を前記挿入部の長手方向の軸方向から外
れた方向に向けたことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0117】
【発明の効果】本発明によれば操作ロッドの基端部と操
作部のハンドル部材との間に、操作部のハンドル部材の
操作力と操作ロッドを進退させる力との関係が操作部の
ハンドル部材の開き角によって変化する操作力変換機構
を配設し、かつ操作ロッドの先端部と先端作用部の一対
のジョーとの間に、先端作用部の一対のジョーを開閉駆
動し、操作ロッドから加えられる操作力と、一対のジョ
ーに発生する把持力との関係が、一対のジョーの開き角
に応じて変化する開閉駆動機構を配設し、操作力変換機
構と開閉駆動機構とを相補的に組み合わせ、ジョー及び
ハンドル部材の開き角に関わらず、ハンドル部材の操作
力とジョーの把持力との関係をー様な状態で維持する手
段を設けたので、操作部のハンドル部材の開き角の変化
にかかわらず先端作用部の一対のジョー間にー様な状態
の把持力を加えることができ、操作性に優れた把持鉗子
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の把持鉗子の使用
状態を示す概略構成図。
【図2】 第1の実施の形態の把持鉗子の閉状態を一部
断面にして示す側面図。
【図3】 第1の実施の形態の把持鉗子の開状態を一部
断面にして示す側面図。
【図4】 (A)は第1の実施の形態の把持鉗子のジョ
ー開閉駆動機構の閉状態を示す側面図、(B)は同実施
の形態の把持鉗子のジョー開閉駆動機構の開状態を示す
側面図。
【図5】 (A)はジョー開閉駆動機構における操作ロ
ッドから加えられる操作力とジョーの把持力との関係を
示す特性図、(B)は操作力変換機構におけるハンドル
部材の操作力と操作ロッドを進退させる力との関係を示
す特性図、(C)はハンドル部材の操作力とジョーの把
持力との関係を示す特性図。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の把持鉗子を示す
側面図。
【図7】 第2の実施の形態の把持鉗子を一部断面にし
て示す側面図。
【図8】 本発明の第3の実施の形態の把持鉗子を一部
断面にして示す側面図。
【図9】 本発明の第4の実施の形態の把持鉗子を示す
側面図。
【図10】 (A)は第4の実施の形態の把持鉗子のジ
ョー開閉駆動機構の閉状態を示す側面図、(B)は同実
施の形態の把持鉗子のジョー開閉駆動機構の開状態を示
す側面図。
【図11】 本発明の第5の実施の形態の把持鉗子を示
す側面図。
【図12】 本発明の第6の実施の形態の把持鉗子を示
す側面図。
【図13】 本発明の第7の実施の形態の把持鉗子を一
部断面にして示す側面図。
【図14】 本発明の第8の実施の形態の把持鉗子を一
部断面にして示す側面図。
【図15】 第8の実施の形態の把持鉗子の開状態を一
部断面にして示す側面図。
【図16】 本発明の第9の実施の形態の把持鉗子を示
す側面図。
【図17】 第9の実施の形態の把持鉗子のコネクタピ
ンの接続部を示す要部の縦断面図。
【図18】 図17のL1 −L1 線断面図。
【図19】 本発明の第10の実施の形態を示すもの
で、(A)はジョー開閉駆動機構の閉状態を示す側面
図、(B)はジョー開閉駆動機構の開状態を示す側面
図。
【図20】 本発明の第11の実施の形態を示すもの
で、(A)はジョー開閉駆動機構の閉状態を示す側面
図、(B)はジョー開閉駆動機構の開状態を示す側面
図。
【図21】 本発明の第12の実施の形態の操作力変換
機構の閉状態を示す側面図。
【図22】 第12の実施の形態の操作力変換機構の開
状態を示す側面図。
【符号の説明】
13 操作部 15 先端作用部 16,17 ジョー 18 ジョー開閉駆動機構 27 操作ロッド 28 固定ハンドル(ハンドル部材) 29 可動ハンドル(ハンドル部材) 36 操作力変換機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に開閉可能な一対のジョーからな
    る先端作用部が配設された挿入部の基端部に操作部が連
    結され、前記先端作用部のジョーを開閉操作するハンド
    ル部材が前記操作部に設けられるとともに、 前記操作部のハンドル部材の操作力を前記先端作用部の
    一対のジョーに伝達する操作ロッドが前記挿入部内に配
    設された内視鏡用鉗子において、 前記操作ロッドの基端部と前記操作部のハンドル部材と
    の間に、前記操作部のハンドル部材の操作力と前記操作
    ロッドを進退させる力との関係が前記操作部のハンドル
    部材の開き角によって変化する操作力変換機構を配設
    し、 かつ前記操作ロッドの先端部と前記先端作用部の一対の
    ジョーとの間に、前記先端作用部の一対のジョーを開閉
    駆動し、前記操作ロッドから加えられる操作力と、前記
    一対のジョーに発生する把持力との関係が、前記一対の
    ジョーの開き角に応じて変化する開閉駆動機構を配設
    し、 前記操作力変換機構と前記開閉駆動機構とを相補的に組
    み合わせ、前記ジョー及び前記ハンドル部材の開き角に
    関わらず、前記ハンドル部材の操作力と前記ジョーの把
    持力との関係をー様な状態で維持する手段を設けたこと
    を特徴とする内視鏡用鉗子。
JP8086658A 1996-04-09 1996-04-09 内視鏡用鉗子 Withdrawn JPH09276283A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8086658A JPH09276283A (ja) 1996-04-09 1996-04-09 内視鏡用鉗子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8086658A JPH09276283A (ja) 1996-04-09 1996-04-09 内視鏡用鉗子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09276283A true JPH09276283A (ja) 1997-10-28

Family

ID=13893144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8086658A Withdrawn JPH09276283A (ja) 1996-04-09 1996-04-09 内視鏡用鉗子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09276283A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011500202A (ja) * 2007-10-17 2011-01-06 ナショナル キャンサー センター 小口径腹腔鏡手術装置
JP2012501736A (ja) * 2008-09-03 2012-01-26 エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド 外科的把持装置
WO2012124635A1 (ja) * 2011-03-11 2012-09-20 オリンパス株式会社 医療用処置具およびマニピュレータ
WO2013069803A1 (en) * 2011-11-08 2013-05-16 Olympus Corporation Medical treatment tool and manipulator including the same
WO2016136676A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 オリンパス株式会社 医療用処置具
JPWO2021045218A1 (ja) * 2019-09-06 2021-03-11
CN113164183A (zh) * 2018-11-30 2021-07-23 奥林巴斯株式会社 抓持机构

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011500202A (ja) * 2007-10-17 2011-01-06 ナショナル キャンサー センター 小口径腹腔鏡手術装置
US8702748B2 (en) 2007-10-17 2014-04-22 National Cancer Center Small caliber laparoscope surgical apparatus
JP2012501736A (ja) * 2008-09-03 2012-01-26 エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド 外科的把持装置
JP2012187311A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Olympus Corp 医療用処置具およびマニピュレータ
EP2666429A1 (en) * 2011-03-11 2013-11-27 Olympus Corporation Medical treatment tool and manipulator
WO2012124635A1 (ja) * 2011-03-11 2012-09-20 オリンパス株式会社 医療用処置具およびマニピュレータ
EP2666429A4 (en) * 2011-03-11 2015-04-29 Olympus Corp MANIPULATOR AND TOOL FOR MEDICAL TREATMENT
WO2013069803A1 (en) * 2011-11-08 2013-05-16 Olympus Corporation Medical treatment tool and manipulator including the same
CN103930062A (zh) * 2011-11-08 2014-07-16 奥林巴斯株式会社 医疗处置工具和包括该医疗处置工具的操纵器
WO2016136676A1 (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 オリンパス株式会社 医療用処置具
JP6033516B1 (ja) * 2015-02-26 2016-11-30 オリンパス株式会社 医療用処置具
CN113164183A (zh) * 2018-11-30 2021-07-23 奥林巴斯株式会社 抓持机构
JPWO2021045218A1 (ja) * 2019-09-06 2021-03-11
WO2021045218A1 (ja) * 2019-09-06 2021-03-11 富士フイルム株式会社 内視鏡処置具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4046569B2 (ja) 外科用処置具
CN105816239B (zh) 动力关节式运动和腕式旋转的手术装置
US7666206B2 (en) Surgical instrument
EP2412325B1 (en) End effector
JP5193915B2 (ja) 内視鏡手術用医療器具
JP2011245303A (ja) カテーテルベースの器具における正確な顎閉鎖力
US20080300461A1 (en) Endoscopic Device
US20140277107A1 (en) Medical Manipulator
US20230078358A1 (en) A bendable endoscopic linear cutting anastomat and assembly thereof
JP2001299768A (ja) 外科用処置具
JP2003506135A (ja) ポリープ切除用係蹄器具
JPH06197906A (ja) 連合された駆動機構を有する内視鏡式回転機構
JP2002238915A (ja) 超音波処置装置とその把持部材取外し治具
US9107657B2 (en) Suturing and ligating method
JP2004154164A (ja) 多自由度型処置具
JP4350420B2 (ja) 内視鏡用鉗子
JPH11216146A (ja) 内視鏡用処置具
JPH09276283A (ja) 内視鏡用鉗子
JPH08224247A (ja) 医療用マニピュレータ
JPH11221222A (ja) 内視鏡観察下手術用処置具
JP4402313B2 (ja) 外科用処置具および外科用処置装置
WO2005041789A1 (ja) 外科用処置具
WO2017203720A1 (ja) 把持処置具
JP3708152B2 (ja) 把持鉗子
JPH11313834A (ja) 鉗 子

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030701