JPH09275574A - 色信号記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 ＶＴＲにおいて、ＦＭ輝度信号にバイアスさ
れた低域変換色信号は、色信号のレベルが一定であって
も輝度信号のレベルによって再生レベルが変化してしま
う。 【解決手段】 ＶＴＲの色信号記録装置として、ＦＭ輝
度信号Ｙを入力し且つ該入力信号の周波数が高くなるほ
どゲインを大きくして出力する第１のイコライザー手段
５と、ＦＭ輝度信号よりも低い周波数に周波数変換され
た色信号Ｃと前記第１のイコライザー手段からの出力信
号とを混合する混合手段９と、混合手段からの出力信号
を磁気記録するにあたり低域変換色信号の出力特性が輝
度信号のレベルに応じて急峻に変化するようにＦＭ輝度
信号の記録電流を設定する記録電流設定手段と、を具備
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号の磁気記
録再生を行うビデオテープレコーダ（以下「ＶＴＲ」と
記す。）における色信号の記録再生特性の改善に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ＶＴＲでは、色信号は低域に周波数変換
されると共に、周波数変調された輝度信号（以下「ＦＭ
輝度信号」と記す。）によりバイアスされ磁気テープに
記録されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、再生さ
れる低域変換色信号は、ＦＭ輝度信号のバイアス周波数
が高いほど大きくなることが知られている。そして、Ｆ
Ｍ輝度信号の周波数は、ＶＴＲの規格である周波数アロ
ケーションで決まり、輝度信号のレベルが小さいほどＦ
Ｍ輝度信号の周波数は低く、輝度信号のレベルが大きい
ほどＦＭ輝度信号の周波数は高く設定されている。

【０００４】よって、ＦＭ輝度信号にバイアスされた低
域変換色信号は、色信号のレベルが一定であっても輝度
信号のレベルによって再生レベルが変化する、すなわち
色信号の微分利得が悪化するという課題があった。

【０００５】本発明は、ＶＴＲにおける色信号記録装置
において、色信号の微分利得を改善することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、ＶＴＲの色信号記録装置として、レベル
が小さいほど周波数が低くなるように周波数変調された
輝度信号を入力し且つ該入力信号の周波数が高くなるほ
どゲインを大きくして出力する第１のイコライザー手段
と、前記周波数変調された輝度信号よりも低い周波数に
周波数変換された色信号と前記第１のイコライザー手段
からの出力信号とを混合する混合手段と、前記混合手段
からの出力信号を磁気記録するにあたり前記周波数変換
された色信号の出力特性が前記輝度信号のレベルに応じ
て急峻に変化するように前記周波数変調された輝度信号
の記録電流を設定する記録電流設定手段と、を具備し
た。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下図面に従い、本発明の実施の
形態について説明する。図１は本発明の実施例であるＶ
ＴＲにおける色信号記録装置を示した機能ブロック図で
ある。低域に周波数変換された色信号はＣ入力端子１よ
り入力され、周波数変調された音声信号はＡ入力端子２
より入力される。

【０００８】一方、レベルが小さいほど周波数が低くな
るように周波数変調された輝度信号、すなわちＦＭ輝度
信号はＹ入力端子３より入力され、ＦＭ輝度信号が共に
磁気テープに記録される低域変換色信号や周波数変調さ
れた音声信号に与える妨害を少なくするために、トラッ
プ回路４にて低域側がトラップされる。そして、ＦＭ輝
度信号のキャリア周波数付近に所定の周波数特性を持た
せる第１イコライザー５、高域成分をカットするローパ
スフィルタ６、位相特性を補正する第２イコライザー
７、バッファアンプ８を通り、混合器９にてＣ入力端子
１より入力された低域変換色信号とＡ入力端子より入力
された音声信号と混合される。混合されたこれらの信号
はヘッドアンプ１０にて記録電流が設定されロータリー
トランス１１を介して磁気ヘッド１２にて磁気テープ
（図示せず）に記録される。

【０００９】なお、ＦＭ輝度信号はトラップ回路４によ
りトラップされた部分の位相変化の影響を受けて歪み、
周波数によってそのレベルは変化してしまが、第１イコ
ライザー５は該レベル変化を考慮した上で後述するよう
な周波数特性を呈するように設定されている。

【００１０】図２は第１イコライザー５によってもたら
される図１に示した機能ブロック図の周波数特性であ
り、図３は位相特性である。図２において、横軸は周波
数であり縦軸はゲインである。そして、Ｙ０は輝度信号
の５０％白レベルに相当するキャリア周波数、Ｙ０Ｂは
輝度信号のペデスタルに相当するキャリア周波数、Ｙ０
Ｗは輝度信号の１００％白レベルに相当するキャリア周
波数であり、ΔＹ０はＹ０ＢにおけるゲインとＹ０Ｗに
おけるゲインの差である。

【００１１】すなわち、第１イコライザー５により、輝
度信号のペデスタルに相当するキャリア周波数の場合、
輝度信号の１００％白レベルに相当するキャリア周波数
の場合よりも記録電流が小さくなる。

【００１２】なお、図３に示すようにキャリア周波数が
Ｙ０ＢとＹ０Ｗの間であれば位相特性はほとんど変化し
ない。これは、第２イコライザー７により位相特性が補
正サれているからである。

【００１３】次に、輝度信号の５０％白レベルに相当す
る輝度信号を周波数変調して得られたＦＭ輝度信号をバ
イアスとして用い一定レベルの低域変換色信号を記録再
生した場合において、ＦＭ輝度信号の記録電流の大きさ
の変化による低域変換色信号再生出力特性を図４に示
す。横軸はＦＭ輝度信号の記録電流の大きさ、縦軸は低
域変換色信号の記録再生出力の大きさを示す。図示の通
り、再生される低域変換色信号は、低域変換色信号の記
録電流が一定の場合、ＦＭ輝度信号の記録電流が小さい
ほど大きくなる。

【００１４】図において、５０％白レベルに相当するＦ
Ｍ輝度信号の記録電流をＹ１に設定した場合、ペデスタ
ルに相当するＦＭ輝度信号の記録電流及び１００％白レ
ベルに相当するＦＭ輝度信号の記録電流は、図２に示し
た周波数特性により夫々Ｙ１よりも小さいＹ１Ｂ、Ｙ１
よりも大きいＹ１Ｗとなる。そして、ΔＣ１はＹ１Ｂ、
Ｙ１Ｗにおける記録電流の差によって生じる低域変換色
信号の出力の差である。

【００１５】同様に、５０％白レベルに相当するＦＭ輝
度信号の記録電流をＹ２に設定した場合、ペデスタルに
相当するＦＭ輝度信号の記録電流及び１００％白レベル
に相当するＦＭ輝度信号の記録電流は、図２に示した周
波数特性により夫々Ｙ２よりも小さいＹ２Ｂ、Ｙ２より
も大きいＹ２Ｗとなる。そして、ΔＣ２はＹ２Ｂ、Ｙ２
Ｗにおける記録電流の差によって生じる低域変換色信号
の出力の差である。

【００１６】図４より明らかなように、５０％白レベル
に相当するＦＭ輝度信号の記録電流を、ＦＭ輝度信号の
記録電流に応じて低域変換色信号再生出力特性が急峻に
変化するように、Ｙ２よりもＹ１に設定することによ
り、輝度信号のペデスタル部分における低域変換色信号
の記録再生出力と、輝度信号の１００％白の部分におけ
るそれとの差はより大きくなる（ΔＣ１＞ΔＣ２）。よ
って、低域変換色信号の微分利得、すなわち、輝度信号
のペデスタル側の低域変換色信号のレベルが小さく、輝
度信号の１００％白側のそれが大きくなる点が、より大
きく改善される。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、ＶＴＲにおける色信号
記録装置において、バイアス周波数の差によって生じる
色信号の微分利得が改善され、輝度信号のペデスタル側
の低域変換色信号のレベルと、輝度信号の１００％白側
の低域変換色信号のレベルとを同じまで逆補正できる。
また、輝度信号のペデスタル側に存在するカラーバース
ト信号のＳ／Ｎ比も改善され、その効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す機能ブロック図である。

【図２】本発明の実施例の特性を示す特性図である。

【図３】本発明の実施例の特性を示す特性図である。

【図４】本発明の実施例の特性を示す特性図である。

【符号の説明】

１ Ｃ入力端子 ３ Ｙ入力端子 ５ 第１イコライザー ９ 混合器 １０ ヘッドアンプ（記録電流設定手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レベルが小さいほど周波数が低くなるよ
   うに周波数変調された輝度信号を入力し且つ該入力信号
   の周波数が高くなるほどゲインを大きくして出力する第
   １のイコライザー手段と、前記周波数変調された輝度信
   号よりも低い周波数に周波数変換された色信号と前記第
   １のイコライザー手段からの出力信号とを混合する混合
   手段と、前記混合手段からの出力信号を磁気記録するに
   あたり前記周波数変換された色信号の出力特性が前記輝
   度信号のレベルに応じて急峻に変化するように前記周波
   数変調された輝度信号の記録電流を設定する記録電流設
   定手段と、を具備することを特徴とする色信号記録装
   置。