JPH09273467A - 遊星歯車減速機構付スタータ - Google Patents

遊星歯車減速機構付スタータ

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JPH09273467A
JPH09273467A JP8267996A JP8267996A JPH09273467A JP H09273467 A JPH09273467 A JP H09273467A JP 8267996 A JP8267996 A JP 8267996A JP 8267996 A JP8267996 A JP 8267996A JP H09273467 A JPH09273467 A JP H09273467A
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JP
Japan
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starter
planetary gear
holding member
friction plate
plate
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JP8267996A
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English (en)
Inventor
Keiichi Matsushima
圭一 松島
Masanori Omi
正昇 大見
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噛み合い衝撃などの衝撃荷重を緩和すること
ができる遊星歯車減速機構付スタータを、より安価に提
供することを課題とする。 【解決手段】 遊星歯車減速機構と隣接して、同機構の
インターナルギヤ(図略)を覆うセンタケース2のうち
スタータ出力軸と略垂直に設けられた平面部22と当接
しインターナルギヤに固定されていて中央に軸孔10が
開口している摩擦板1と、センタケース2に固定され平
面部22との間に摩擦板1を挟持している固定板3と、
センタケース2に固定され固定板3を所定の押圧力で摩
擦板1に押圧付勢するスプリング4とを有する過大トル
ク緩和装置をもつ。ここで、摩擦板1は、インターナル
ギヤに係合もしくは接合している回転板11と、回転板
11に保持されセンタケース2および固定板3に当接し
ているシュー部材13とからなる。通常のブレーキシュ
ー材が使用でき歩留りも良いので、摩擦板1をより安価
に製造することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを始動す
るスタータの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車等の車両に搭載されるスタ
ータには、エンジンルーム内が高密度化していることか
ら小型化が求められており、同時に、燃費改善等を目的
として軽量化も要求されている。そこで、小型軽量な内
部減速型スタータが現在では主流となっており、将来も
この傾向は強まるものと見られている。
【0003】内部減速型スタータは、小型軽量の高速回
転モータと、同モータの回転を減速してトルクを高める
減速機構とをスタータ内部に装備することにより、始動
時の軸出力を落とすことなくスタータを小型軽量化した
ものである。上記減速機構にはいくつか種類があるが、
そのうち遊星歯車減速機構は、比較的高い減速比が得ら
れるので小型軽量化に好適である。この遊星歯車減速機
構を内蔵しているスタータを、遊星歯車減速機構付スタ
ータと呼んでいる。
【0004】小型軽量化には、低トルクでも高速回転の
スタータモータを採用し、高い減速比の減速機構でトル
クを高めてピニオンを駆動することが有効であるが、そ
の一方で減速機構の減速比を高めることにはマイナス面
も伴う。すなわち、減速比が高いと、スタータモータを
小型化することができ、モータ軸まわりのアーマチュア
の慣性モーメントも小さくなる。しかし、ピニオンを駆
動するスタータ出力軸側から観測すると、アーマチュア
の等価慣性モーメントは減速比の二乗に比例して増大す
るので、減速比が高いほどスタータ出力軸まわりの慣性
モーメントは大きくなる傾向にある。スタータ出力軸ま
わりの慣性モーメントが増大した結果、回転しているス
タータのピニオンギヤがエンジン側のリングギヤと噛み
合った瞬間に生じる衝撃(噛み合い衝撃)はより激しい
ものとなり、減速機構などに加わる衝撃荷重が増してい
る。その結果、減速機構やハウジング、ならびにスター
タの取り付け部などに対する強度上の要求が厳しくな
り、せっかくの高い減速比による軽量化効果が減殺され
ることになりかねないという問題を生じていた。また、
噛み合い衝撃に伴って発生する騒音の増大もあり、防音
上の問題も生じていた。
【0005】これらの問題を解決する目的で、本願出願
人は特開昭63−277859号公報に開示されている
技術を開発し、同技術を遊星歯車減速機構付スタータに
応用した製品をすでに市場に送りだしている。この遊星
歯車減速機構付スタータ(従来技術)は、遊星歯車減速
機構のインタナルギヤとともに回転する摩擦板と、同摩
擦板を所定の押圧力で挟持する部材とを備えている。同
部材は、ハウジングに対して固定されているので、イン
タナルギヤに負荷トルクがかかると摩擦板との間に反力
として摩擦トルクを生じ、インタナルギヤにかかる負荷
トルクが所定値を越えるまでは、インタナルギヤの回転
を許さない。インタナルギヤに噛み合い衝撃などで過大
な負荷トルクがかかると、上記部材と摩擦板との間に滑
りが生じてインタナルギヤが回転し、過大な負荷トルク
の衝撃を緩和する。こうして噛み合い衝撃が緩和される
ので、上記遊星歯車減速機構付スタータでは、衝撃荷重
の緩和による強度部材の軽量化と衝撃騒音の緩和による
低騒音化とが実現されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の遊星歯車減速機
構付スタータ(従来技術)では、摩擦板は、硬質金属か
らなる中央に大きな貫通孔が開口している保持部材であ
り、同円盤の片面には、内部にグリスが充填されている
多数の凹みが形成されている。このような凹みを保持部
材になる板金に形成するのは加工費用がかさむうえに、
せっかく凹みが形成された板金部材の中央部を大きく打
ち抜いて摩擦板を製造するので、材料の歩留りも悪い。
その結果、摩擦板の製造コストが上がり、安価でありな
がら衝撃トルク荷重(衝撃負荷トルク)を緩和すること
ができる遊星歯車減速機構付スタータを提供することが
妨げられていた。
【0007】そこで、本願発明は、安価でありながら衝
撃トルク荷重を緩和することができる遊星歯車減速機構
付スタータを提供することを解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、発明者らは以下の手段を発明
した。 (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載の遊星
歯車減速機構付スタータである。本手段では、インタナ
ルギヤに固定されている摩擦板が、ハウジングに固定さ
れているセンタケースの平面部とセンタケースに固定さ
れている固定板との間に、弾性部材による所定の押圧力
で挟持されている。
【0009】インタナルギヤには、モータ軸およびスタ
ータ出力軸から回転トルク(負荷トルク)がかかるが、
インタナルギヤは摩擦板と互いに固定されているから、
インタナルギヤにかかる回転トルク(負荷トルク)が小
さいうちはインタナルギヤは回転することはない(通常
の状態)。すなわち、摩擦板を挟持しているセンタケー
ス平面部および固定板との間に生じ得る静摩擦トルクを
凌駕する回転トルク(負荷トルク)がインタナルギヤに
かかるまでは、インタナルギヤはハウジングやセンタケ
ースに対して回転せず、静止している。それゆえ、イン
タナルギヤにかかる回転トルク(負荷トルク)が所定の
範囲に収まっているうちは、減速機構は効率よく作動す
る。
【0010】インタナルギヤに、前述の静摩擦トルクの
限界を越える回転トルク(負荷トルク)がかかった場合
には、センタケース平面部および固定板と摩擦板との間
に滑りが生じ、インタナルギヤと摩擦板とはともに回転
する。すると、過大な回転トルク(例えばピニオンの噛
み合い衝撃などで生じる負荷トルク)は、インタナルギ
ヤの回転移動により吸収されるので、モータのアーマチ
ャなどスタータ各部へ伝達される衝撃負荷は緩和され
る。それゆえ、噛み合い衝撃などの衝撃荷重が緩和さ
れ、各構成部材の強度に対する要求を厳しくする必要が
なくなるので、軽量小型な遊星歯車減速機構付スタータ
を比較的安価に提供することができる。なお、過大な回
転トルク(負荷トルク)がインタナルギヤにかからなく
なると、摩擦板に作用する摩擦トルクによりインタナル
ギヤは減速・停止して、前述の通常の状態に速やかに復
帰する。
【0011】ここで、前述の摩擦板は、保持部材とシュ
ー部材とから構成されている。保持部材は板金材からの
打ち出し加工やプレス加工で容易に製造でき、また、シ
ュー部材も通常のブレーキシュー材料やクラッチライニ
ングの材料などから容易に製造することができる。ま
た、シュー部材の形状も四角形や台形等の単純形状でよ
く材料の歩留りが向上することや、従来と異なりインタ
ナルギヤと係合する爪や打ち抜き部を避けて摺動材料を
形成する面倒がないことから、いっそう生産性が向上す
る。さらに、シュー部材を保持部材に保持させる接合方
法にも、特殊な加工方法や接合方法を要さないので、極
めて安価に摩擦板を製造することが可能である。
【0012】したがって本手段によれば、衝撃トルク荷
重(衝撃負荷トルク)を緩和することができる遊星歯車
減速機構付スタータを、より安価に提供することができ
るという効果がある。 (第2手段)本発明の第2手段は、請求項2記載の遊星
歯車減速機構付スタータである。
【0013】本手段では、摩擦板を形成している保持部
材の中央の軸孔の周辺に複数の貫通孔が形成されてお
り、同貫通孔のうち少なくとも二つにシュー部材が嵌め
込まれている。シュー部材の板厚は保持部材の板厚より
も厚いので、センタケース平面部および固定板とに挟持
されている状態では、摩擦板はシュー部材をもってセン
タケース平面部および固定板に当接している。
【0014】センタケース平面部に対向する面と固定板
に対向する面とで、シュー部材の摩滅量(厚さの減少)
が同等でない場合には、シュー部材が保持部材の貫通孔
内で厚さ方向へ少しずれて自動的に調整される。また、
シュー部材は保持部材の貫通孔に保持されるので、シュ
ー部材の保持に接着剤等を使用する必要がなく、剥離に
よる不具合や接着剤の汚染による不具合を生じる心配が
ない。それゆえ、本手段によれば信頼性が向上する。
【0015】さらに、保持部材の複数の貫通孔のうち幾
つかに選択的にシュー部材を嵌めることにより、単一の
種類の保持部材やシュー部材でも異なる特性をもつ過大
トルク緩和装置を構成することができる。たとえば、六
個の貫通孔が周方向に30°間隔で開口している保持部
材には、六個、四個、三個、二個のうちいずれかの個数
のシュー部材を嵌めて異なる特性の摩擦板を構成するこ
とができる。なお、シュー部材は摩擦板の回転軸まわり
に周方向等間隔で配設されることが、各シュー部材にか
かる負荷のバランスが均一になるので望ましい。負荷ト
ルクが大きい場合や、長寿命が要求される場合には、シ
ュー部材の個数を多くし、逆に、負荷が小さく寿命の要
求が緩やかである場合には、シュー部材の個数を少なく
して、要求仕様を満たすことができる。
【0016】それゆえ、本手段によれば、同一の保持部
材と同一のシュー部材で、シュー部材の個数を調整する
ことにより異なる仕様の過大トルク緩和装置を提供でき
る。したがって、多品種の遊星歯車減速機構付スタータ
(過大トルク緩和装置つき)をより安価に提供すること
が可能になるという効果がある。 (第3手段)本発明の第3手段は、請求項3記載の遊星
歯車減速機構付スタータである。
【0017】本手段では、保持部材は中央に軸孔のある
円盤状の板金部材であり、貫通孔を形成する必要がない
ので、保持部材はより安価かつ堅牢になる。シュー部材
は、保持部材と一体的に回動可能に、保持部材の両面に
配設される。それゆえ、シュー部材の厚さは保持部材の
板厚よりも厚い必要はないので、シュー部材の厚さを前
述の第2手段のそれよりも薄くすることができる。その
結果、比較的高価なシュー部材の使用量が節減され、よ
りいっそう安価に過大トルク緩和装置を製造することが
可能になり、遊星歯車減速機構付スタータもいっそう安
価になるという効果がある。
【0018】また、保持部材の表面に接合されるシュー
部材の形状や個数、面積および位置について、設計の自
由度が増すので、同一の保持部材を使用しながら、異な
る特性の摩擦板を製造することができる。その結果、負
荷トルクが異なる多品種の遊星歯車減速機構付スタータ
(過大トルク緩和装置つき)を、よりいっそう安価に提
供することができるようになるという効果がある。
【0019】したがって本手段によれば、前述の第1手
段の効果に加えて、よりいっそう安価に遊星歯車減速機
構付スタータ(過大トルク緩和装置つき)を提供するこ
とが可能になるという効果がある。 (第4手段)本発明の第4手段は、請求項4記載の遊星
歯車減速機構付スタータである。
【0020】本手段では、リング状のシュー部材が同心
円状に保持部材の表面に接合固定されている。それゆ
え、インタナルギヤにかかる回転トルク(負荷トルク)
の大きさにより、シュー部材のリングの内径および外径
を変えたり、シュー部材の個数を変更したりして摩擦板
の仕様を変えて適応することが容易にできる。また、シ
ュー部材がリング状であるから、剥離しはじめる前端縁
が存在せず、保持部材の表面からシュー部材が剥離しに
くいという利点もある。
【0021】したがって本手段によれば、前述の第3手
段の効果に加えて、さらに安価に信頼性が高い遊星歯車
減速機構付スタータ(過大トルク緩和装置つき)を提供
することが可能になるという効果がある。
【0022】
〔実施例1〕
(実施例1の全体構成および作用概略)本発明の実施例
1としての遊星歯車減速機構付スタータは、図1に示す
ように、ピニオンギヤ92がある方を前方とすると前半
部分の構成に特徴がある。すなわち、スタータの前端部
分の外形はハウジング96によって形成され、ハウジン
グ96の後方には順に、過大トルク緩和装置200、遊
星歯車減速機構100およびモータ300(図2参照)
が配設されている。過大トルク緩和装置200はハウジ
ング96に固定されており、遊星歯車減速機構100は
ハウジング96に保持されている。モータ300は、モ
ータ軸81がピニオンギヤ92のスタータ出力軸9と同
軸になる位置に配置され、間接的にハウジング96に固
定されている。
【0023】ここで、遊星歯車減速機構100は、モー
タ300の軸(モータ軸81)出力の回転数を数分の一
に減速してスタータ出力軸9に伝達し、スタータ出力軸
9からクラッチ93を介してピニオンギヤ92を駆動す
る。一方、過大トルク緩和装置200は、遊星歯車減速
機構100に過大な負荷トルクがかかった場合に、内部
で滑りを生じて過大な負荷を緩和し、本スタータの各部
材を力学的な破損や疲労から保護する作用を持ってい
る。
【0024】本スタータはまた、ハウジング96に保持
されているマグネットスイッチ95とドライブレバ94
とを備えている。スタータ作動時には、マグネットスイ
ッチ95によりドライブレバ94を介して、クラッチ9
3およびピニオンギヤ92が前方に押し出され、エンジ
ン側のフライホイールFのリングギヤと噛み合う。前述
のように、ピニオンギヤ92はモータ300および遊星
歯車減速機構100により高トルクで減速駆動され、フ
ライホイールFを回転駆動してエンジン(図示せず)を
始動する。
【0025】(実施例1の遊星歯車減速機構)遊星歯車
減速機構100は、図2に示すように、センタケース
2、インタナルギヤ6、サンギヤ8、遊星ギヤ7および
スタータ出力軸9から構成されている。センタケース2
は、前述のハウジング96の後端部に固定されており、
後方へ開口している略有底円筒状の軟鋼板絞り加工によ
る一体成形部材である。センタケース2は、モータ30
0の前端面と対向しており中央に軸孔20が形成されて
いる円盤状の平面部22と、平面部22の外周縁から後
方へ立ち上がる中空円筒状の外筒部23と、平面部22
の内周縁から後方へ立ち上がる中空円筒状の内筒部21
とから構成されている。内筒部21の長さは、外筒部2
3の長さのおおよそ半分である。
【0026】インタナルギヤ6は、センタケース2の外
筒部23の内側に収容さているとともに、センタケース
平面部22とモータ300との間に配設され、モータ3
00と同軸で回動可能に保持されている。インタナルギ
ヤ6は、略中空円筒状の内歯歯車部材で、後半部61の
内周面には、遊星ギヤ7と噛み合う歯面が形成されてい
る。一方、前半部62の内周面には、周方向に60度毎
の等間隔で六個の凹部(または溝)63が形成されてい
る。
【0027】サンギヤ8は、モータ軸81の前端部付近
の外周面に形成されており、インタナルギヤ6と同軸に
軸支されている。サンギヤ8は、モータ軸81に形成さ
れているので、モータ300によって回転駆動される。
遊星ギヤ7は、複数個(例えば3個)が等角度間隔でサ
ンギヤ8の周囲に配設されており、サンギヤ8およびこ
れを囲んでいるインタナルギヤ6と噛み合っている。遊
星ギヤ7は、モータ300に回転駆動されるサンギヤ8
と通常はセンタケース2に対して固定されているインタ
ナルギヤ6との間にあって、サンギヤ8の回転に従って
自転し、インタナルギヤ6に沿って公転する。
【0028】スタータ出力軸9は、ハウジング96およ
びセンタケース2に回転自在に軸支されており、スター
タ出力軸9の前端部には、ピニオンギヤ92およびクラ
ッチ93が保持されている。一方、スタータ出力軸9の
後端部にはフランジ部91が形成されており、フランジ
部91には嵌合孔が所定位置に形成されていて、遊星ギ
ヤ軸71が締まり嵌めで嵌合している。スタータ出力軸
9のフランジ部91と遊星ギヤ軸71とで、遊星ギヤ支
持部が構成されていて、同支持部により該遊星ギヤは自
転自在かつ公転自在に保持されている。
【0029】なお、遊星歯車減速機構100とモータ3
00との間は、中央に軸孔が開いている略円盤状の鋼板
プレス成形部材であるプレート82によって、仕切られ
ている。プレート82の外周縁は、センタケース外筒2
3の後端部内周面に当接して固定されており、モータ3
00の前蓋をも兼ねている。以上の構成の遊星歯車減速
機構100では、モータ300に駆動されてモータ軸8
1の外周に形成されているサンギヤ8が回転しても、セ
ンタケース2内に保持されているインタナルギヤ6は所
定の負荷トルクを越えるまでは回転しない。それゆえ、
遊星ギヤ7は、回転するサンギヤ8と回転しないインタ
ナルギヤ6との間に挟持され、両ギヤ8,6と噛み合っ
ているので、自転しながらサンギヤ8の回転方向に公転
し、遊星ギヤ支持部(遊星ギヤ軸71およびフランジ部
91)を介してスタータ出力軸9を回転駆動する。その
際、インタナルギヤ6には、サンギヤ8およびスタータ
出力軸9の回転方向と反対方向に回転しようとする負荷
トルクがかかり、この負荷トルクは過大トルク緩和装置
200を介してセンタケース2に伝達される。
【0030】(実施例1の過大トルク緩和装置)過大ト
ルク緩和装置200は、図3に示すように、センタケー
ス2、摩擦板1、固定板3、皿バネ4および八角ナット
5から構成されている。センタケース2は、前述のよう
に、内筒部21、平面部22および外筒部23からなる
一体部材である。ここで、内筒部21の外周面には、雄
ねじのネジ溝が形成されており、平面部22の後面に
は、内筒部21の周辺に周方向等間隔で三つの小突起2
4が形成されている。
【0031】摩擦板1は、中央に軸孔10が開口してお
り、外周に六個の爪部12が突出している軟鋼板打ち抜
きプレス加工による略円盤状の保持部材11と、保持部
材11に保持されている四個のシュー部材13とから構
成されている。摩擦板1は、センタケース平面部22と
固定板3との間に挟持されており、シュー部材13の前
面をもってセンタケース平面部22の表面に当接し、シ
ュー部材13の後面を持って固定板3の表面に当接して
いる。
【0032】より詳細には、図4(a)〜(b)に示す
ように、保持部材11には軸孔10の周囲に略扇状の貫
通孔14が四ヵ所、九〇度毎に形成されており、四枚の
シュー部材13は貫通孔14のそれぞれに挿置され、嵌
合固定されている。図4(a)に示すように、各シュー
部材13の板厚t1 は、保持部材11の板厚t2 よりも
所定量だけ厚い。シュー部材13は、板厚一定で略扇状
の平面形を有する小片で、ブレーキシュー用ライニング
材(サーメット系、アスベスト系、メタリック系、ライ
ニング系など)で形成されている。
【0033】なお、六つの爪部12は、図4(a)に示
すように保持部材11の円盤面から後方へ切り起こされ
ており、再び図2に示すようにインタナルギヤ6の前半
部61の内周面に形成されている六ヵ所の凹部63にそ
れぞれ嵌合している。したがって、摩擦板1は、爪部1
2を介してインタナルギヤ6に固定されており、インタ
ナルギヤ6の回転運動に追随する。
【0034】固定板3は、再び図3に示すように、軸孔
30が中央に貫通している平らな円盤状の鋼板打ち出し
部材である。軸孔30の周辺には、周方向等間隔で三つ
の小孔(貫通孔)34が形成されており、各小孔34は
センタケース平面部22の小突起24とそれぞれ対応し
ている。したがって、過大トルク緩和装置200が組み
立てられ、センタケース平面部22との間に摩擦板1を
挟持している状態では、固定板3はその小孔24にセン
タケース2の小突起24が嵌合して、センタケース2に
対して固定されている。
【0035】弾性部材としての皿バネ4は、中央に軸孔
40が貫通している略円錐面状のスプリング部材であ
り、軸孔40にセンタケース2の内筒部21を通し、八
角ナット5に押圧されてセンタケース2に対して固定さ
れている。皿バネ4は、前述の固定板3を、所定の押圧
力で摩擦板1に押圧付勢するスプリングである。八角ナ
ット5は、中央にネジ孔50が貫通している平面形が八
角形の部材で、ネジ孔50は、センタケース2の内筒部
21の雄ねじに螺合する。八角ナット5の皿バネ4と背
向する面には、複数の突起51が設けられており、セン
タケース2内で八角ナット5を内筒部21の雄ねじに締
め込む作業の際に、突起51を着力点とする特殊工具が
使用できるようになっている。ここで、通常の六角ナッ
トではなく八角ナット5を採用したのは、同ナット5が
不用意に回されて出荷時の調整が狂うことを防ぐ配慮で
ある。
【0036】さて、過大トルク緩和装置200は、次の
ようにして組み立てられる。まず、センタケース2の後
端の開口から、摩擦板1、固定板3、皿バネ4を順に重
ねてセンタケース2内に挿入する。その際、それぞれの
軸孔10,30,40には、内筒部21が挿入される。
次に、皿バネ4を周縁部が固定板3に当接する向きでセ
ンタケース2内に挿入する。この状態では、皿バネ4の
軸孔40から内筒部21が後方へ突出しているので、内
筒部21の外周面に形成されている雄ねじに、八角ナッ
ト5をねじ込む。八角ナット5のねじ込み量の調整によ
り、皿バネ4が固定板3および摩擦板1を押圧する押圧
力を調整することが可能である。したがって、所望の押
圧力が生じるところまで八角ナット5をねじ込んで、過
大トルク緩和装置200の組み立てを完了する。
【0037】なお、過大トルク緩和装置200に前述の
遊星歯車減速機構100を組付ける際には、摩擦板1の
爪部12がインタナルギヤ6の前半部62の凹部63に
嵌合するように留意する。 (実施例1の作用)本実施例の遊星歯車減速機構付スタ
ータは以上述べたように構成されているので、その過大
トルク緩和装置200は次のように作用する。
【0038】通常の負荷状態、すなわちインタナルギヤ
6にかかる回転トルク(負荷トルク)が設計値などの所
定の範囲では、インタナルギヤ6は回動せず、遊星歯車
減速機構200は効率よく減速作用を果たす。ここで、
インタナルギヤ6が回動しないのは、インタナルギヤ6
にかかる負荷トルクが、回転運動に関してインタナルギ
ヤ6に固定されている摩擦板1を回動させるに足りない
からである。ハウジング96に対して固定されているセ
ンタケース平面部22および固定板3と、所定の押圧力
で両者22,3に挟持されている摩擦板1との間には、
静摩擦トルクが反トルクとして生じる。したがって、摩
擦係数に対応する限界トルク以上の負荷トルクが摩擦板
1にかからないと、摩擦板1とこれを挟持する両者2
2,3との間に滑りが生ぜず、摩擦板1は回動しない。
よって、インタナルギヤ6も回動しない。
【0039】一方、過大負荷状態、すなわち噛み合い衝
撃トルクのように過大な負荷トルクがインタナルギヤ6
にかかる場合には、摩擦板1ごとインタナルギヤ6が回
動もしくは回転する。その結果、インタナルギヤ6にか
かる過大な負荷トルクは緩和され、スタータ各部の負荷
も緩和されて損傷や疲労は回避される。ここで、インタ
ナルギヤ6は、前述の限界トルク以上の負荷トルクがか
かった場合に回動を始める。そして、摩擦板1に作用す
る動摩擦抵抗による反トルクを負荷トルクが凌駕してい
る間は回転運動を加速する。逆に、衝撃が収まるなどし
て上記反トルク(動摩擦トルク)よりも上記負荷トルク
が小さくなると、インタナルギヤ6は回転運動を減速
し、遂には再び停止する。
【0040】したがって、本実施例によれば、従来技術
と同様に、噛み合い衝撃などの衝撃荷重を吸収すること
ができる。その結果、各構成部材の強度に対する要求を
厳しくする必要がなくなるので、軽量小型な遊星歯車減
速機構付スタータを安価に提供することができる。 (実施例1の効果)本実施例の遊星歯車減速機構付スタ
ータでは、前述のように、摩擦板1は、保持部材11と
シュー部材13とから組み立てられて構成されている
(図4参照)。保持部材1は、板金材からの打ち出し加
工やプレス加工で容易に製造することができる。また、
シュー部材13も、通常のブレーキシュー材料やクラッ
チライニングの材料などから容易に製造することができ
る。また、シュー部材13は、保持部材11の貫通孔1
4内に保持されているので、特殊な加工方法や接合方法
を要さず、極めて安価に摩擦板を製造することが可能で
ある。
【0041】したがって、本実施例によれば、衝撃トル
ク荷重(衝撃負荷トルク)を緩和することができる遊星
歯車減速機構付スタータを、より安価に提供することが
できるという効果がある。また、本実施例の遊星歯車減
速機構付スタータでは、摩擦板1を形成している保持部
材1の中央の軸孔10の周辺に四個の貫通孔14が形成
されており、各貫通孔14の中にシュー部材13が嵌め
込まれている。そして、シュー部材13の板厚t1 は、
保持部材の板厚t2 よりも厚い。それゆえ、摩擦板1が
センタケース平面部22および固定板3とに挟持されて
いる状態(図2および図3参照)では、摩擦板1はシュ
ー部材13をもってセンタケース平面部22および固定
板3に当接している。
【0042】シュー部材13のセンタケース平面部22
に対向する面と固定板3に対向する面とで、摩滅量(厚
さの減少)が同等でない場合には、シュー部材13が保
持部材11の貫通孔14内で厚さ方向へ少しずれて自動
的に調整される。また、シュー部材13は保持部材11
の貫通孔14内に保持されるので、シュー部材13の保
持に接着剤等を使用する必要がない。それゆえ、剥離に
よる不具合や接着剤の汚染による不具合を生じる心配が
なく、信頼性が向上する。同様の理由で、シュー部材1
3が摩滅して交換する場合には、保持部材11はそのま
までシュー部材13のみを交換することができ、経済的
である。
【0043】(実施例1の変形態様1)前述の実施例1
において、保持部材11の四個の貫通孔14のうち幾つ
かに選択的にシュー部材13を嵌めることにより、同一
の保持部材11やシュー部材13でも異なる特性をもつ
過大トルク緩和装置を構成することができる。例えば、
図5に示すように、一組の対角にのみシュー部材13を
配し、他の対角の貫通孔14は空けたままにして過大ト
ルク緩和装置200を組み立てることもできる。この構
成でも、各シュー部材13にかかる負荷のバランスが均
一になるので、長い寿命が要求されない場合には、不都
合なく使用することが可能である。
【0044】本変形態様に示したように、同一の保持部
材11と同一のシュー部材13とで、シュー部材13の
個数を調整することにより異なる仕様の過大トルク緩和
装置を提供できる。したがって、多品種の遊星歯車減速
機構付スタータ(過大トルク緩和装置つき)をより安価
に提供することが可能になるという効果がある。 (実施例1の変形態様2)前述の変形態様1とは逆に、
同一のシュー部材13を使用して直径の異なる摩擦板を
構成することも可能である。すなわち、図6に示すよう
に、実施例1ものより直径が大きい保持部材11Aに、
実施例1と同一のシュー部材13が六個配設されている
摩擦板1Aを過大トルク緩和装置200内に有する変形
態様が可能である。本変形態様では、実施例1の保持部
材11の貫通孔14と同一寸法かつ同一形状の貫通孔1
4が保持部材11Aに六個形成されており、各貫通孔1
4にシュー部材13が挿置されている。
【0045】したがって、本変形態様によれば、シュー
部材13の規格を各サイズの保持部材で同一にすること
により、異なる機種の間で部品を共通化することがで
き、コストダウンになるという効果がある。なお、本変
形態様でも、実施例1に対する変形態様1のように、シ
ュー部材13の数が四個、三個、二個と減っている変形
態様も可能である。シュー部材13の数の調整により、
寿命とコストの調整が可能である。
【0046】(実施例1の変形態様3)また、シュー部
材13の形状を前述の略扇形から変更し、図7に示すよ
うに、円形(円盤状)のシュー部材13’を保持部材1
1”の円形の貫通孔14’に配設した変形態様も可能で
ある。本変形態様によれば、貫通孔14’もシュー部材
13’も共に円形であるから、成形や組み立てがより容
易であり、部品コストや組み立てコストをいっそう削減
することができる。さらに、保持部材11”の貫通孔1
4’に隅部分が無くなり、応力集中が大幅に緩和される
ので、保持部材11”に強度上の余裕ができるという効
果もある。
【0047】〔実施例2〕 (実施例2の構成)本発明の実施例2としての遊星歯車
減速機構付スタータでは、ハウジング96、モータ30
0および遊星歯車減速機構100は、実施例1と同一で
あり、過大トルク緩和装置200も実施例1とおおむね
同一である。唯一、実施例1と異なる点は、摩擦板1B
の構成である。
【0048】すなわち、図8(a)〜(b)に示すよう
に、摩擦板1Bは、保持部材11Bと、その両面に四枚
づつ接合されているシュー部材13Bとから構成されて
いる。保持部材11Bは、中央に軸孔10が貫通し外周
縁に爪部12を有する点では実施例1の保持部材11と
同様であるが、実施例1の保持部材11とは異なり、軸
孔10の周辺にシュー部材を保持する貫通孔14が形成
されていない。
【0049】したがって、シュー部材13Bは、図8
(a)および図8(c)に示すように、板厚t2 のリン
グ状の保持部材11Bの両面に形成されている凹凸に係
合して、保持部材11Bの両面に保持されている。それ
ゆえ、板厚t1'のシュー部材13Bが両面に接合されて
いる部分での摩擦板1Bの厚さは、t1'×2+t2 であ
り、シュー部材13Bの板厚t1'が保持部材11の板厚
t2 を越えている必要はない。
【0050】(実施例2の作用効果)本実施例によって
も、実施例1と同様の過大トルク緩和効果が得られる。
実施例1に比べて本実施例の優れている点は、摩擦板1
Bを製造する工程で、保持部材11Bの軸孔10の周辺
に貫通孔を形成する必要がないので、摩擦板1の製造コ
ストがより安価であることである。また、貫通孔がない
ので保持部材11の強度が向上しており、より大きな負
荷に耐えうるとともに、保持部材11Bの板厚t2 を減
らして軽量化および慣性モーメント低減を図ることも可
能になる。
【0051】(実施例2の変形態様)本実施例に対して
も、実施例1に対する各変形態様に相当する各種の変形
態様が可能であり、相当する作用効果が得られる。その
中でも、シュー部材13Bの形状を円盤状とした変形態
様では、同一サイズ(直径)の円盤状シュー部材を、任
意の大きさの保持部材11Bに所望の間隔で接合固定す
ることができ、部品共通化によるコストダウン効果が得
られる。ここで、板厚t1 を幾つかの段階に分けてシュ
ー部材を用意しておくと、要求される寿命の違いにも容
易に対応することができ、なおよい。
【0052】〔実施例3〕本実施例では、摩擦板1Cの
シュー部材13Cのみが前述の実施例2と異なってお
り、保持部材11Bを含むその他の部分は実施例2と同
一である。本実施例では、シュー部材1Cは、リング状
の部材であり、保持部材11Bの両面に軸孔10と同心
円状に配設されて固定されている。シュー部材13Cを
もつ摩擦板1Cによれば、最大限の面積を持ってセンタ
ケース平面部22および固定板3に挟持される(図3参
照)ので、高い負荷トルクにも適合することができる。
【0053】(実施例3の変形態様)前述の実施例3に
おいて、シュー部材13Cを直径が異なる複数のリング
状のシュー部材で代替し、同シュー部材が複数個、保持
部材11Bの両面に同心円状に配設されている変形態様
(図示せず)も可能である。本変形態様では、前述の実
施例3と同様の作用効果が得られるほか、次のような効
果もある。
【0054】第1に、複数個の同心円状に配設されてい
るリング状シュー部材のうち、適当なものを抜き取るこ
とにより、過大トルク緩和装置200の能力や寿命を調
整することができる。第2に、直径が互いに異なる何種
類かの保持部材に対しても、これらの間で重複して使用
できるリング状シュー部材があるので、複数のサイズの
過大トルク緩和装置200の間でシュー部材の一部を共
通化することができ、さらにコストダウンになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1としてのスタータの構成を示す部分
半断面図
【図2】 実施例1のスタータ要部の構成を示す部分半
断面図
【図3】 実施例1の過大トルク緩和装置の構成を示す
分解斜視図
【図4】 実施例1の摩擦板の構成および形状を示す組
図 (a)側断面図 (b)平面図
【図5】 実施例1の変形態様1の摩擦板の構成および
形状を示す平面図
【図6】 実施例1の変形態様2の摩擦板の構成および
形状を示す平面図
【図7】 実施例1の変形態様3の摩擦板の構成および
形状を示す平面図
【図8】 実施例2の摩擦板の構成および形状を示す組
図 (a)側断面図 (b)平面図 (c)拡大した部
分断面図
【図9】 実施例3の摩擦板の構成および形状を示す平
面図
【符号の説明】
100:遊星歯車減速機構 200:過大トルク緩和
装置 300:モータ 1,1’,1”,1A,1B,1C:摩擦板 10,
10A:軸孔 11,11A,11B:保持部材 12,12A:爪
部 13,13’,13B,13C:シュー部材 14,
14’:貫通孔 2:センタケース 20:軸孔 21:内筒部 22:平面部 23:外筒部 2
4:小突起 3:固定板 30:軸孔 34:小孔 4:皿バネ(弾性部材) 40:軸孔 5:八角ナット 50:軸孔(ネジ孔) 51:突
起 6:インタナルギヤ 61:後半部 62:前半部
63:凹部 7:遊星ギヤ 71:遊星ギヤ軸(遊星ギヤ支持部) 8:サンギヤ 81:モータ軸 82:プレート
(モータ前蓋) 9:スタータ出力軸 91:フランジ部(遊星ギヤ支
持部) 92:ピニオンギヤ 93:クラッチ 94:ドライブレバー 95:マグネットスイッチ 96:ドライブハウジング(ハウジング) F:フライホイール t1 ,t1':シュー部材の板厚 t2 :保持部材の板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転に駆動され、外歯をもつサン
    ギヤと、 該サンギヤと噛み合う外歯をもつ複数の遊星ギヤと、 該遊星ギヤと噛み合う内歯をもつインタナルギヤと、 該遊星ギヤを自転自在に軸支する支持部を有し、該サン
    ギヤと同軸に配設されて該遊星ギヤの公転により該支持
    部で回転駆動されるスタータ出力軸と、 該スタータ出力軸を回転自在に軸支するハウジングと、 該モータとハウジングとの間に挟持固定されており、該
    スタータ出力軸に略垂直に設けられている平面部を有す
    るセンタケースと、 前記センタケースに当接し、前記インタナルギヤに係合
    もしくは接合する摩擦板と、 該摩擦板を該センタケースとで挟持している固定板と、 該固定板の該摩擦板が当接する側とは反対側から該固定
    板に当接し、該固定板を該摩擦板へ押圧付勢する弾性部
    材と、を備えている遊星歯車減速機構付スタータにおい
    て、 前記摩擦板が、前記センタケースおよび前記固定板と当
    接するシュー部材と、該シュー部材を保持する保持部材
    とからなることを特徴とする遊星歯車減速機構付スター
    タ。
  2. 【請求項2】前記保持部材は、前記軸孔の周辺に複数の
    貫通孔が形成されている板金部材であり、 前記シュー部材は、該保持部材の板厚よりも厚い板厚を
    有する小片であり、該貫通孔のうち少なくとも二つにそ
    れぞれ挿置され、該保持部材に係合または接合して固定
    されている請求項1記載の遊星歯車減速機構付スター
    タ。
  3. 【請求項3】前記保持部材は、中央に前記軸孔が開口し
    ている円盤状の板金部材であり、 前記シュー部材は、該保持部材と一体的に回動可能に該
    保持部材の両面に配設されている請求項1記載の遊星歯
    車減速機構付スタータ。
  4. 【請求項4】前記シュー部材は、直径が異なる複数のリ
    ング状の部材であり、前記保持部材の両面に同心円状に
    配設されていて、該保持部材と一体で回転するように該
    保持部材に係合または接合されている請求項3記載の遊
    星歯車減速機構付スタータ。
JP8267996A 1996-04-04 1996-04-04 遊星歯車減速機構付スタータ Pending JPH09273467A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015172348A (ja) * 2014-03-12 2015-10-01 三菱電機株式会社 エンジン始動装置
CN114810848A (zh) * 2021-01-18 2022-07-29 杜泽儒 齿轮双向离合机构

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