JPH09273227A - 板ヒンジおよび構造体の支持構造 - Google Patents

板ヒンジおよび構造体の支持構造

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JPH09273227A
JPH09273227A JP8401696A JP8401696A JPH09273227A JP H09273227 A JPH09273227 A JP H09273227A JP 8401696 A JP8401696 A JP 8401696A JP 8401696 A JP8401696 A JP 8401696A JP H09273227 A JPH09273227 A JP H09273227A
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衞 川口
Kimimasa Hirasawa
仁正 平沢
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Akira Taga
章 多賀
Kaoru Yamada
芳 山田
Makoto Kurosaka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柱の上下端部を構造体および基礎に簡単に接
続することができる安価な板ヒンジおよびこの板ヒンジ
を使用した構造体の支持構造を提供すること。 【解決手段】 板ヒンジ12を、厚さ方向に撓み可能な板
状をなす鋼板13と、この鋼板の上下端部にそれぞれ設け
られ、少なくとも一方に柱17が固定される固定部14,14
とから構成し、この構成の板ヒンジ12の下端側の固定部
14を基礎に固定するとともに、上端側の固定部14に柱17
の下端部を固定し、一方、屋根構造体10の下部に別の板
ヒンジ12の上端側の固定部14を固定し、下端側の固定部
14に前記柱17の上端部を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば野球やサッ
カーなどの運動競技施設あるいはその他の大規模施設等
の屋根を柱によって支持する支持構造およびこの支持構
造に使用される板ヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、野球等の運動競技を天候等に左右
されることなく行なうために、ドーム屋根を備えた大型
建築物が施工されてきている。このような大型建築物に
おけるドーム屋根の構造形式としては、鉄骨トラス構造
が広く知られているが、この鉄骨トラス構造は、構成鉄
骨材を立体トラス状に接続して比較的良好な構造安定性
が得られる複層トラスと、構成鉄骨材を平面トラス状に
接続してなる単層トラスドームに分類されている。
【0003】ところで、従来において、前記鉄骨トラス
構造形式のドーム屋根を支持する場合、例えば、図6に
示すように、ドーム屋根1の外周部を構成する鉄骨材2
と基礎との間に周方向に沿って多数の柱4…を配設し、
これら柱4…によってドーム屋根1を支持する場合があ
る。この場合、ドーム屋根1は、その上面が凸曲面であ
るために、該ドーム屋根1を前記柱4…に据付けると、
ドーム屋根1自体の自重によって径方向外側に拡がろう
とする。また、前記ドーム屋根1は鉄骨材によって構成
されているので、該ドーム屋根1が季節の変化や昼夜に
よる温度変化を受けた場合、ドーム屋根1を構成する鉄
骨材が温度応力によって伸縮し、これによって、ドーム
屋根1が径方向に若干伸縮する場合がある。このように
ドーム屋根1が径方向に伸縮すると、このドーム屋根1
を支持している柱4…には、その下端部を支点として上
端部がドーム屋根1の径方向に往復動するような力、つ
まり、下端部を支点として起倒するような力が作用す
る。
【0004】このような力を逃すために、前記柱4はそ
の上下端部がそれぞれがドーム屋根1の径方向にピン結
合されている。つまり、前記ドーム屋根1の外周部を構
成する鉄骨材2には、図6および図7に示すように、周
方向に所定間隔でブラケット5…が設けられており、各
ブラケット5に柱4の上端部がピン結合されている。一
方、図6および図8に示すように、基礎上には、前記ド
ーム屋根1の周方向に所定間隔で支持ブロック6…が設
置されており、各支持ブロック6に前記柱4の下端部が
ピン結合されている。このように柱4の上下端部をそれ
ぞれピン結合すれば、ドーム屋根1が上述したような温
度応力によって伸縮しても、柱4がその下端部を支点と
して起倒するので柱4に温度応力によって無理な応力が
作用することがなく、ドーム屋根1を安定的に支持する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なドーム屋根1の支持構造においては、柱4の上下端部
をそれぞれブラケット5、支持ブロック6にピン結合で
結合しているが、特に、この支持ブロック6は鋳物で形
成されることが多く、高価なものとなるとともに、その
重量が数百キロ〜1トン程度と非常に重く、設置作業に
相当の手間を要していた。
【0006】また、柱4の上下端部をピン結合で結合す
るには、該柱4の上下端部にそれぞれピンを挿通するた
めの挿通孔を形成する必要があるとともに、該挿通孔と
前記ブラケット5および支持ブロック6の挿通孔とを合
致させてピンを挿通する必要があるので据付け精度が要
求され、これらの作業に手間がかかっていた。
【0007】さらに、前記のようなドーム屋根1に、例
えば、図9に符号Jで示すような地震力が作用した場
合、符号A,Aで示す部分においては、柱の上下が径方
向(地震力の方向)にピン結合されており、この柱には
地震力が伝達されないので、符号A,Aで示す部分で
は、ドーム屋根1を安定的に支持することができる。
【0008】一方、符号B,Bで示す部分においては、
柱の上下が周方向(地震力の方向)にはピン結合となっ
ていないので地震力が伝達されるが、前記符号B,Bで
示す部分を径方向のピン結合で支持するのには、ピン結
合自体に不可避的にある程度のガタが存在することなど
もあって、無理がある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、ドーム屋根等の構造体を柱によって支持する際に、
該柱の上下端部を構造体および基礎に簡単に接続するこ
とができるとともに、安定的かつ確実に支持できしかも
安価な板ヒンジおよびこの板ヒンジを使用した構造体の
支持構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の板ヒンジは、厚さ方向に撓み可
能な板状をなす鋼板と、この鋼板の上下端部にそれぞれ
設けられ、少なくとも一方に柱が固定される固定部とを
具備してなるものである。前記鋼板としては、例えば、
一般構造用鋼板、高張力鋼板等が使用される。また、前
記固定部は、例えば前記鋼板の上下端部に該鋼板と直角
に一体的に設けられた板材によって構成される。
【0011】請求項1の板ヒンジにあっては、その下端
側の固定部を基礎に固定するとともに、上端側の固定部
に柱の下端部を固定し、一方、構造体(例えばドーム屋
根)の下部に別の板ヒンジの上端側の固定部を固定し、
下端側の固定部に前記柱の上端部を固定する。そして、
前記構造体が温度応力によって伸縮した際には、前記柱
にその下端部を支点として起倒する力が作用するが、該
柱の上下端部にはそれぞれ板ヒンジが固定されているの
で、これら板ヒンジの鋼板がそれぞれ厚さ方向に若干撓
みこれによって、柱はその下端部を支点として無理なく
起倒する。
【0012】また、構造体(例えばドーム屋根)に地震
力が作用した際や構造体の自重によって柱に応力が作用
する際には、構造体の径方向においては、板ヒンジがそ
の厚さ方向に撓むことにより、柱への地震力や応力の伝
達を逃がし、一方、構造体の周方向においては、板ヒン
ジの剪断強さで地震力や応力に抗することによって、構
造体を安定的に支持することができる。さらに、前記板
ヒンジは、鋼板とこの鋼板の上下端部にそれぞれ設けら
れた固定部とからなる簡単な構成であるので、前記従来
の支持ブロックに比して遥に軽量かつ安価になり設置作
業も容易である。
【0013】請求項2の構造体の支持構造は、構造体の
下部に前記請求項1記載の板ヒンジの上端側の固定部を
固定し、一方、地盤または基礎上に前記板ヒンジとは別
の前記請求項1記載の板ヒンジの下端側の固定部を固定
し、さらに、前記上下の板ヒンジ間に柱を配設し、この
柱の上端部を前記上側の板ヒンジの下端側の固定部に固
定し、該柱の下端部を前記下側の板ヒンジの上端側の固
定部に固定したものである。前記構造体としては、例え
ば、鉄骨トラス構造形式のドーム屋根が挙げられるが、
温度応力を受けて伸縮する構造体あるいは地震力を吸収
する構造体であればドーム屋根に限ることはない。
【0014】請求項2の構造体の支持構造にあっては、
該構造体が温度応力によって伸縮した際には、前記柱に
その下端部を支点として起倒する力が作用するが、柱の
上下端部にはそれぞれ板ヒンジが固定されているので、
これら板ヒンジの鋼板がそれぞれ厚さ方向に若干撓みこ
れによって、柱はその下端部を支点として無理なく起倒
する。
【0015】また、構造体に地震力が作用した際や構造
体の自重によって柱に応力が作用する際には、構造体の
径方向においては、板ヒンジがその厚さ方向に撓むこと
により、柱への地震力や応力の伝達を逃がし、一方、構
造体の周方向においては、板ヒンジの剪断強さで地震力
や応力に抗することによって、構造体を安定的に支持す
ることができる。さらに、前記板ヒンジの上下の固定部
を、溶接あるいはボルト止め等によって構造体、柱、基
礎等に固定することによって、構造体を柱によって確実
に支持することができる。
【0016】請求項3の構造体の支持構造は、請求項2
において、前記構造体を鉄骨材で構成された屋根構造体
とし、この屋根構造体の外周部を前記上下の板ヒンジを
介して柱によって支持したものである。前記屋根構造体
としては、例えば、鉄骨トラス構造形式のドーム屋根が
挙げられる。また、屋根構造体の外周部に固定される板
ヒンジは、該屋根構造体の周方向に沿って所定間隔で複
数配設し、一方、地盤または基礎上に固定される板ヒン
ジは屋根構造体の下方においてその周方向に沿って所定
間隔で複数配設する。
【0017】請求項3の構造体の支持構造にあっては、
該屋根構造体が温度応力によって伸縮した際には、その
外周部がほぼ水平方向に伸縮して前記柱にその下端部を
支点として起倒する力が作用するが、柱の上下端部には
それぞれ板ヒンジが固定されているので、これら板ヒン
ジの鋼板がそれぞれ厚さ方向に若干撓みこれによって、
柱はその下端部を支点として無理なく起倒する。また、
屋根構造体に地震力が作用した際や屋根構造体の自重に
よって柱に応力が作用する際には、上記請求項2の場合
と同様にして、該屋根構造体を安定的に支持することが
できる。さらに、前記屋根構造体の外周部を板ヒンジを
介して柱によって支持しているので、該屋根構造体を安
定的に支持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例を説明する。図1はドーム屋根の屋根構
造体を示す。この図に示す屋根構造体10は多数の鉄骨
材を立体トラス状に接続してなるもので、平面視におい
て略円形状をなしている。この屋根構造体10の外周部
を構成する鉄骨材11には周方向に沿って所定ピッチで
板ヒンジ12…が固定されている。なお、前記屋根構造
体10には、金属板などによる屋根仕上材を取付けた
り、膜屋根を取付けるようになっている。
【0019】また、前記屋根構造体10の外周部を構成
する鉄骨材11の下方には、板ヒンジ12…が基礎に固
定されて周方向に所定ピッチで設けられている。これら
板ヒンジ12…は、前記鉄骨材11に固定された板ヒン
ジ12…に対して半ピッチだけ周方向にずらしてかつ同
ピッチで配置されている。すなわち、前記鉄骨材11に
固定された板ヒンジ12…と、基礎に固定された板ヒン
ジ12…とは上下にいわゆる千鳥状に配置されている。
【0020】前記板ヒンジ12は、高張力鋼で形成され
たもので、図2〜図5に示すように、鋼板13と、この
鋼板13の上下端部にそれぞれ一体的に設けられた一対
の固定部14,14とを基本構成として形成されてい
る。
【0021】前記鋼板13はその厚さ方向に撓み可能な
長方形板状をなすもので、その両側面には、それぞれ複
数のリブ16…が所定間隔で形成されている。これらリ
ブ16…は鋼板13を補強するとともに、前記固定部1
4,14を支持しつつ鋼板13の端部に固定するための
もので、図5に示すように、その一方の端面が鋼板13
の側面に溶接等によって固定され、他方の端面が前記固
定部14の裏面(鋼板13側を向く面)に溶接等によっ
て固定されている。また、前記リブ16は、鋼板13の
上下方向の中央部には形成されておらず、よって該鋼板
13はその上下方向の中央部から若干曲がることにより
厚さ方向に撓むようになっている。
【0022】さらに、前記リブ16…の上面には、水平
リブ15がリブ16…を水平方向に連結するようにして
形成されている。なお、この水平リブ15は、リブ16
による板ヒンジ12の補強が十分であれば設けなくても
よい。前記固定部14,14は、図4および図5に示す
ように、前記鋼板13の上下端部にそれぞれ該鋼板13
と直角に一体的に設けられた板材によって構成され、こ
れら板材は平行に配設されている。
【0023】そして、前記屋根構造体10の外周部の鉄
骨材11の下面には、図2に示すように、前記複数の板
ヒンジ12の上側の固定部14が溶接、ボルト止め等に
よって固定され、一方、基礎には、別の複数の板ヒンジ
12の下側の固定部14がボルト(アンカーボルト)止
め等によって固定されている。
【0024】さらに、前記上下の板ヒンジ12,12間
には、複数の柱17…が配設されている。該柱17はH
形鋼で形成された柱であり、垂直方向に対して約45°
傾斜して配設されている。そして、互いに隣接する柱1
7,17は、図2および図3に示すように、その上端部
がそれぞれ、前記鉄骨材11に固定された板ヒンジ12
の下側の固定部14に溶接等によって固定され、柱1
7,17の下端部がそれぞれ前記基礎に固定された板ヒ
ンジ12の上側の固定部14に溶接等によって固定され
ている。
【0025】このように、前記屋根構造体10は、斜め
にジグザクに配設された柱17…によって板ヒンジ12
…を介して基礎上に支持されているので、該屋根構造体
10が温度応力によって伸縮した際には、その外周部の
鉄骨材11が屋根構造体10の径方向に伸縮して前記柱
17…にその下端部を支点として起倒する力が作用する
が、柱17…の上下端部にはそれぞれ板ヒンジ12,1
2が固定されているので、これら板ヒンジ12,12の
鋼板13,13がそれぞれ厚さ方向に若干撓み、これに
よって、柱17…はその下端部を支点として無理なく起
倒する。したがって、この支持構造では、温度応力を受
けても屋根構造体10を安定的に支持することができ
る。
【0026】また、屋根構造体10に地震力が作用した
際や該屋根構造体10の自重によって柱17…に応力が
作用する際には、屋根構造体10の径方向においては、
板ヒンジ12…がその厚さ方向に撓むことにより、柱1
7…への地震力や応力の伝達を逃がし、一方、屋根構造
体10の周方向においては、板ヒンジ12…の剪断強さ
で地震力や応力に抗することによって、屋根構造体10
を安定的に支持することができる。
【0027】また、前記板ヒンジ12は、鋼板13とこ
の鋼板13の上下端部にそれぞれ設けられた固定部1
4,14とからなる簡単な構成であるので、前記従来の
支持ブロック6に比して遥に軽量かつ安価になり設置作
業も容易である。さらに、前記板ヒンジ12は、その固
定部14,14を、溶接あるいはボルト止め等によって
柱17、屋根構造体10、基礎等に簡単に固定すること
ができるので、屋根構造体10を柱17…によって支持
する建方を簡単に行うことができる。さらにまた、前記
屋根構造体10の外周部の鉄骨材11を板ヒンジ12…
を介して柱17…によって支持しているので、該屋根構
造体10を安定的かつ確実に支持することができる。
【0028】なお、上記の例では柱17…を斜めにジグ
ザクに配設してその上下端部を接合するとともに、板ヒ
ンジ12…に固定したが、本発明はこれに限ることな
く、柱17…を平行に配設した場合は、上下の板ヒンジ
12,12を、それぞれの固定部14,14を上下に互
いに対向させて同ピッチで配設し、これら固定部14,
14に柱17を固定すればよい。また、上記の例では、
板ヒンジ12の一方の固定部14に柱17を固定し、他
方の固定部14を屋根構造体10あるいは基礎に固定し
たが、本発明の板ヒンジは、これに限ることなく、柱ど
うしを上下に接合するのに使用してもよい。さらに、上
記の例では、屋根構造体10を平面視円形状のドーム屋
根としたが、本発明はこれに限らず、平面視四角形を含
む多角形あるいは楕円形、長円形等の屋根構造体に対し
ても適用することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の板ヒンジは、厚さ方向に撓み可能な板状をなす鋼板
と、この鋼板の上下端部にそれぞれ設けられ、少なくと
も一方に柱が固定される固定部とからなる簡単な構成で
あるので、従来の支持ブロックに比して遥に軽量かつ安
価になり設置作業も容易に行うことができる。
【0030】請求項2の構造体の支持構造は、構造体の
下部に前記請求項1記載の板ヒンジの上端側の固定部を
固定し、一方、地盤または基礎上に前記板ヒンジとは別
の前記請求項1記載の板ヒンジの下端側の固定部を固定
し、さらに、前記上下の板ヒンジ間に柱を配設し、この
柱の上端部を前記上側の板ヒンジの下端側の固定部に固
定し、該柱の下端部を前記下側の板ヒンジの上端側の固
定部に固定したものであるから、前記構造体が温度応力
によって伸縮した際には、前記板ヒンジの鋼板がそれぞ
れ厚さ方向に若干撓みこれによって、柱がその下端部を
支点として無理なく起倒するので、構造体を安定的かつ
確実に支持することができる。
【0031】また、前記板ヒンジの上下の固定部を、溶
接あるいはボルト止め等によって構造体、柱、基礎等に
固定することによって、構造体を柱によって確実に支持
することができる。さらに、構造体に地震力が作用した
際や該構造体の自重によって柱に応力が作用する際に
は、構造体の径方向においては、板ヒンジがその厚さ方
向に撓むことにより、柱への地震力や応力の伝達を逃が
し、一方、構造体の周方向においては、板ヒンジの剪断
強さで地震力や応力に抗することによって、構造体を安
定的に支持することができる。
【0032】請求項3の構造体の支持構造は、請求項2
において、前記構造体を鉄骨で構成された屋根構造体と
し、この屋根構造体の外周部を前記上下の板ヒンジを介
して柱によって支持したものであるから、請求項2の場
合と同様に、屋根構造体が温度応力によって伸縮して
も、該構造体を安定的かつ確実に支持することができ、
また、屋根構造体に地震力が作用した際や該構造体の自
重によって柱に応力が作用する際にも、該屋根構造体を
安定的に支持することができる。る。また、前記屋根構
造体の外周部を板ヒンジを介して柱によって支持してい
るので、該屋根構造体をさらに安定的に支持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造体の支持構造の一例を説明するた
めのもので、構造体の概略斜視図である。
【図2】同、支持構造の要部を示す正面図である。
【図3】図2におけるX円部の拡大図である。
【図4】本発明の板ヒンジの一例を示す斜視図である。
【図5】本発明の板ヒンジの一例を示す側視図である。
【図6】従来の構造体の支持構造の一例を説明するため
のもので、構造体の概略斜視図である。
【図7】同、構造体と柱の連結部を示す要部の斜視図で
ある。
【図8】同、支持ブロックと柱の連結部を示す要部の斜
視図である。
【図9】地震の際におけるドーム屋根への地震力の伝達
方向を説明するための図である。
【符号の説明】
3 基礎 10 屋根構造体(構造体) 12 板ヒンジ 13 鋼板 14 固定部 17 柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑戸 龍夫 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 多賀 章 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 山田 芳 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 黒坂 誠 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 明瀬 健一 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ方向に撓み可能な板状をなす鋼板
    と、この鋼板の上下端部にそれぞれ設けられ、少なくと
    も一方に柱が固定される固定部とを具備してなることを
    特徴とする板ヒンジ。
  2. 【請求項2】 構造体を柱によって支持する構造体の支
    持構造であって、 前記構造体の下部に前記請求項1記載の板ヒンジの上端
    側の固定部が固定され、一方、地盤または基礎上に前記
    板ヒンジとは別の前記請求項1記載の板ヒンジの下端側
    の固定部が固定され、 さらに、前記上下の板ヒンジ間に柱が配設され、この柱
    の上端部が前記上側の板ヒンジの下端側の固定部に固定
    され、該柱の下端部が前記下側の板ヒンジの上端側の固
    定部に固定されていることを特徴とする構造体の支持構
    造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の構造体の支持構造におい
    て、 前記構造体が鉄骨材で構成された屋根構造体であり、こ
    の屋根構造体の外周部が前記上下の板ヒンジを介して柱
    によって支持されていることを特徴とする構造体の支持
    構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101250988B1 (ko) * 2012-05-31 2013-04-05 임정례 펜스용 브라켓
CN110424610A (zh) * 2019-07-08 2019-11-08 北京建筑大学 一种索穹顶结构
CN113882520A (zh) * 2021-09-17 2022-01-04 中衡设计集团股份有限公司 一种带张力环的单层网壳结构

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