JPH09273007A - ウエストバンド - Google Patents

ウエストバンド

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JPH09273007A
JPH09273007A JP8082424A JP8242496A JPH09273007A JP H09273007 A JPH09273007 A JP H09273007A JP 8082424 A JP8082424 A JP 8082424A JP 8242496 A JP8242496 A JP 8242496A JP H09273007 A JPH09273007 A JP H09273007A
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JP
Japan
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denier
water
water absorption
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layer
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Application number
JP8082424A
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English (en)
Inventor
Makoto Osanai
誠 小山内
Chiharu Hirata
千春 平田
Hitoshi Fujimoto
仁司 藤本
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水・透水性と速乾性とを有し、耐久性のあ
る伸縮力を有する。 【解決手段】 外にさらされる表外面層は、裏外面層に
対し、4倍以上の拡散面積と5倍以上の保水率とを有
し、長さ方向の伸長率は50〜200%、伸長回復率は
90%以上とする。肌に接する裏外面層は、90%以上
の吸水率と10%以下の保水率とを有し、吸水速度が1
秒以下である。外面層に用いる合成繊維マルチフィラメ
ントの単糸繊度を、裏側は大きく、表側は小さくし、透
水性や速乾性を付与する。中間層に繊度100〜170
0デニール、20〜40重量%のポリウレタン系弾性糸
を用い、ラッセル編機を用いて編成する。洗濯しても乾
きやすく、さらりとした感触を有し、常時着用するトラ
ンクス、ブリーフ、ショーツなど肌着用パンツのウエス
トバンドに好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水性および透水
性と速乾性とに優れ、適度な伸縮性を有し、脆化しにく
い、スラックスなどパンツ類、ボトム衣料類、肌着類な
どのウエストバンドに関する。とくに、トランクス、ブ
リーフ、ショーツなど肌着用パンツのウエスト部分な
ど、肌に密着する部分に好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来、スポーツ衣料など着用中の発汗量
が多い衣料においては、汗によるべたつきや蒸れ感を解
消する様々な工夫がなされている。例えば、特開昭63
−12741号公報には、バイレック法により測定した
水の上昇距離は一方の表面において他の表面の1.5倍
以上、一方の表面を構成する糸条の単糸繊度は他の表面
の1.5倍未満の合成繊維編織物が開示されている。ま
た、特開昭63−249747号公報は、一の層のバイ
レック法による水の上昇距離が他の層の1.8倍以上、
一の層を構成する糸条の単糸繊度が他の層の1.6倍以
上の、スパンデックス糸を交編した2層構造合成繊維織
物を開示している。
【0003】ところで、男子肌着用パンツなどに利用さ
れているウエストバンドの多くは、天然ゴムの繊維を綿
のフライスで包んで形成され、腰部の肌に密着して用い
られている。そのため、密着して締め付けられる腰部の
肌は発汗しやすく、汗がウエストバンドの肌側にたま
り、スポーツ衣料などと同様、蒸れや汗疹など不快感の
原因になっていた。また、洗濯ではウエストバンドの部
分が最も乾きにくく、生乾きになりがちであったり、ウ
エストバンドの脆化が早く、それを用いた製品の寿命を
短くしているなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭63−12
741号公報記載の合成繊維編織物は、透水性の改善に
ある程度の効果を得ているものの、伸縮性が不十分でウ
エストバンドに用いるには不向きである。また、前記特
開昭63−249747号公報記載のスパンデックスを
交編した2層構造の編物は、人体の動きに応じて縦横に
伸縮するので、レオタードやアンダータイツなどには好
適であるが、ウエストバンドに用いると肌着がずれるな
ど安定した着用感が得られない。また、頻繁な洗濯によ
り伸縮力が低下することがある。
【0005】本発明は、吸水性および透水性を長時間安
定して保持し、速乾性に優れ、しかもウエストバンドと
して適度な伸縮性を有し、脆化しにくいウエストバンド
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために、表外面層、中間層および肌側に用いら
れる裏外面層からなる多層構造編地で形成されるウエス
トバンドであって、表外面層は裏外面層に対し、拡散面
積が少なくとも4倍、保水率が少なくとも5倍であり、
中間層にはポリウレタン系弾性糸が配され、長さ方向の
伸長率が50〜200%、伸長回復率が少なくとも90
%であるウエストバンドを提供する。このウエストバン
ドにおいて、裏外面層の吸水率が少なくとも90%であ
って、保水率が10%を、吸水速度が1秒を超えないも
のは、さらにべたつき感が少なく快適である。
【0007】また、本発明は、表外面層、中間層および
肌側に用いられる裏外面層からなる多層構造編地で形成
されるウエストバンドであって、表外面層に、主に単糸
繊度が0.4〜1.5デニールの合成繊維マルチフィラ
メントを配し、裏外面層に、主に、単糸繊度が2〜5デ
ニール、かつ、表外面層のマルチフィラメントの少なく
とも1.5倍の単糸繊度の合成繊維加工糸のマルチフィ
ラメントを配し、中間層に、主に、単糸繊度が2〜5デ
ニールの合成繊維マルチフィラメントおよび繊度が10
0〜1700デニールのポリウレタン系弾性糸を配し、
経編機を用いて編成したウエストバンドを提供する。こ
のウエストバンドにおいて、ポリウレタン系弾性糸の含
有率を20〜40重量%とすると、程よい伸縮性を得る
ことができる。
【0008】本発明において、主にとは、両外面層をつ
なぐなどのために、外面層の一部に中間層を形成する繊
維を編み込むことなどを妨げない趣旨である。また、編
地の諸性能は、下記の方法で測定する。試験片は、あら
かじめ20℃、65%RHの雰囲気中に12時間放置し
ておく。 (1)拡散面積; 10cm×10cmの試験片を3枚採取する。 0.1ccインク原液((株)パイロット製)をガ
ラス水平面上におき(表面張力により、直径が1cmと
なる状態)、試験片を、表を上にして載せる。 前記の状態で、1時間放置した後、編地の表およ
び裏のそれぞれの拡散状態を紙に写しとる。 写しとった紙の面積を、デジタルプラニメータKP
−90((株)内田洋行製)を用いて読取り、3枚の平
均値を求め、表と裏との拡散面積とする。 前記で求めた表と裏との拡散面積から、次式によ
り表裏拡散面積比を求める。
【0009】 (表裏拡散面積比)=(表拡散面積)/(裏拡散面積) (2)保水率; 10cm×10cmの試験片を3枚および吸取紙
(ろ紙)を6枚採取し、温度20℃、湿度65%の環境
下で各々重量を測定する。 1.0ccの蒸留水をガラス板上におき(表面張力
により、直径が約2cmとなる状態)、その上に表を上
側にした試験片を速やかに載せる。 1分間放置後、ただちに蒸留水を吸水した試料片の
重量を測定する。 試験片の表と裏とを吸取紙(ろ紙)ではさみ、50
0g(5g/cm2 )の荷重下で1分間放置した後、た
だちに表裏の吸取紙の重量を測定する。 次式により表と裏との保水率をそれぞれの試験片に
ついて算出し、算出した値の平均値で表す。
【0010】 表の保水率(%)={(W4 −W3 )/(W2 −W1 }×100 裏の保水率(%)={(W6 −W5 )/(W2 −W1 }×100 表裏保水比=(表の保水率(%))/(裏の保水率(%)) W1 ;吸水前の試験片の重量(g) W2 ;吸水後の試験片の重量(g) W3 ;試験片の表側に用いた吸取紙の吸水前の重量
(g) W4 ;試験片の表側に用いた吸取紙の吸水後の重量
(g) W5 ;試験片の裏側に用いた吸取紙の吸水前の重量
(g) W6 ;試験片の裏側に用いた吸取紙の吸水後の重量
(g) (3)伸長率;幅5cm、長さ30cmの試験片を用
い、つかみ間隔を20cmとして、JIS L 109
6 B法(定荷重法)により測定する。 (4)伸長回復率;JIS L 1096 B−1法
(定荷重法)により測定する。 (5)吸水率; 10cm×10cmの試験片を3枚および吸取紙
(ろ紙)を3枚採取し、温度20℃、湿度65%の環境
下で各々重量を測定する。 1.0ccの蒸留水をガラス板上におき(表面張力
により、直径が約2cmとなる状態)、その上に表を上
側にした試験片を載せる。 1分間放置後、ただちに蒸留水を吸水した試料片の
重量を測定する。 残留した蒸留水を、吸取紙(ろ紙)で拭きとり、重
量を測定する。 次式により吸水率をそれぞれの試験片について算出
し、3枚の平均値を求める。
【0011】吸水率(%)=(W3 −W1 )/{(W4
−W2 )+(W3 −W1 )}×100 W1 ;吸水前の試験片の重量(g) W2 ;吸水前の吸取紙(ろ紙)の重量(g) W3 ;吸水後の試験片の重量(g) W4 ;吸水後の吸取紙(ろ紙)の重量(g) (6)吸水速度; 約15cm×15cmの試験片を3枚採取する。 試験片を直径10cm以上の刺繍枠あるいはビーカ
ー口部に、余分の張力がかからないように、試験片の表
側を下にして固定し、試験片の表面が水平となるように
おく。 蒸留水が1滴(約0.005cc)滴下するように
調整した注射針(TERUMO26G1/2;0.45
×13mm,注射器の容量1cc)の先端が、水平に置
いた試験片の表面から5cm離れるようにホルダーに固
定する。 水滴を試験片上に1滴滴下した時から、試験片上の
水滴が特別な反射をしなくなるまでの吸水時間を測定す
る(JIS L 1096の6.26.1項、吸水速度
測定法のA法(滴下法)に準拠して測定する)。任意の
3か所について同様にして吸水時間を測定する。 3枚の試験片について前記で測定したそれぞれの吸
水時間(秒)の平均値を求める。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るウエストバンドは、
優れた吸水性および透水性と適度な伸縮性とを有してい
るので、肌に密着させて長時間着用しても快適である。
外部にさらされる表外面層は、裏外面層に対し、拡散面
積が4倍以上、保水率が5倍以上であり、肌側に用いら
れる裏外面層は、保水率が10%以下であるので、裏面
から吸収された水分は速やかに表側で拡散され、乾燥速
度が早まり、蒸れ感やべたつきが抑制される。さらに、
裏外面層において、吸水率が90%以上、好ましくは9
5%以上であり、吸水速度が1秒以内、好ましくは瞬時
であれば、裏側表面の水分が速やかに吸収され、一層快
適である。
【0013】中間層は、ウエストバンドに適した伸縮性
を付与するために、ポリウレタン系弾性糸を用いて形成
するとよい。ポリウレタン系弾性糸は、天然ゴムに較べ
て脆化しにくく、長期間所用の弾性を保持することがで
きる。ポリウレタン系弾性糸の種類は特に限定されない
が、ベアの繊維が好適である。
【0014】着脱を容易にし、きつ過ぎずゆる過ぎず快
適なフィット性を持たせるために、ウエストバンドの長
さ方向の伸長率は、50〜200%、好ましくは70〜
180%の範囲が好適である。また、長さ方向の伸長回
復率は90%以上が好ましい。伸長回復率が90%未満
では、繰返し着用すると伸びが戻らなくなり、締付力が
乏しくなる傾向がある。
【0015】本発明に係るウエストバンドが目的とする
多機能性を安定して付与するためには、ウエストバンド
の基本構成を3層以上の多層構造編地とし、外面層を形
成する合成繊維マルチフィラメントの単糸繊度を裏側で
大きく、表側で小さく形成する。外面層を構成するマル
チフィラメントの表と裏との単糸繊度に差を設けること
により、肌側の水分が裏側から表側へ移動し、表面から
蒸散または表面に保水される。マルチフィラメントの単
糸繊度は、表外面層で、0.4〜1.5デニールとする
のがよく、より好ましくは0.5〜1.3デニール、裏
外面層で、2〜5デニールとするのがよく、より好まし
くは2〜3デニールとするのがよい。表外面層の単糸繊
度が0.4デニールに満たないと、単糸切れやピリング
などの発生により機能性が低下しがちになる。表外面層
の単糸繊度が1.5デニールを超えたり、裏外面層の単
糸繊度が2デニール未満では、通常裏に対する表の拡散
面積が不十分となり、水分が蒸散されにくくなる。裏外
面層の単糸繊度が5デニールを超えると、風合が硬くな
り肌触りが悪くなる傾向がある。裏外面層に仮撚加工糸
を用いれば、一般に、水分が裏外面層から表外面層に移
動しやすい。生糸では、水分が裏外面層に蓄積されやす
く、また、肌との接触面積が大きくなり、べたつき感が
増加する。また、裏外面層のマルチフィラメントには、
表外面層のマルチフィラメントに対し1.5倍以上の単
糸繊度を持たせると好適である。
【0016】中間層に配するポリウレタン系弾性糸は、
繊度を100〜1700デニールとするのがよく、より
好ましくは400〜900デニールとし、混合比を好ま
しくは編地の20〜40重量%、より好ましくは25〜
35重量%の範囲とすると、ウエストバンドに非常に適
した伸縮力を付与することができる。編成に経編機、な
かでもラッセル編機を用いると、幅方向に比して長さ方
向の伸縮性を高くでき、好ましい。さらに、単糸繊度2
〜5デニールの合成繊維マルチフィラメントをポリウレ
タン系弾性糸と交編して中間層に用いると、表外面層へ
の透水・拡散性が良好となり、裏外面層の保水率が減少
し、べとつき感の少ないものとなる。
【0017】ウエストバンドに用いる糸条は、ウエスト
バンドに過度の保水性を生じさせず十分な透水性と速乾
性とを持たせるために、比較的吸湿性の低い疎水性合成
繊維フィラメントが好ましい。なかでも、ポリエステ
ル、ポリアミドおよびポリプロピレンから選ばれる、1
種類または複数種類の組み合わせが好適である。一般
に、綿、麻、毛などの天然繊維やセルロース系繊維など
は水分を蓄積しやすく、紡績糸は毛羽立ちやすいので、
好ましくない。
【0018】ウエストバンドの編地組織は特に限定され
ない。例えば、図1に、本発明に係るウエストバンドを
形成する編組織の一例を示す。また、ウエストバンドの
一方の外面層の表面をメッシュ編、針抜き組織、タック
編など凹凸構造に、他方の外面層の表面を平編などフラ
ット構造に形成すれば、速乾性や吸水性をさらに高める
ことができる。例えば、表外面層を凹凸構造に形成し、
肌側に用いる裏外面層をフラット構造に形成すれば、表
外面層の表面が増大し、水分の蒸散が早くなるので速乾
性の向上を期待できる。逆に、裏外面層を凹凸構造に形
成し、表外面層をフラット構造に形成すれば、肌と接触
する面積が小さくなり、一層さらりとした感触を得るこ
とができる。凹凸構造に形成した裏外面層に、さらに吸
水加工を施せば、汗が吸収され、中間層を通って表側に
移動されやすくなる。吸水加工は、ポリエチレングリコ
ールやその誘導体などの吸水剤を用いて行うことができ
る。吸水加工に用いる加工剤の種類や濃度は、要求され
る撥水・吸水性能により決定すればよい。
【0019】本発明に係るウエストバンドを、肌着用パ
ンツなどの腰部に用いれば、適度な締付けとさらりとし
た着心地で快適に着用できる。ウエストバンドに抗菌加
工を施しておけば、さらに衛生的である。抗菌加工は通
常の抗菌剤を用いて行う。前記の用途に対する抗菌性
は、菌数測定法(SEK規格)により測定し、増減値差
が1.6以上が好ましい。
【0020】本発明に係るウエストバンドは、ラッセル
編機などを用いて編成した後、リラックス、精練加工、
吸水加工、抗菌加工など後加工を通常の方法で行う。こ
のウエストバンドを用いた肌着用パンツなどは、ウエス
トバンド以外の部分には、合成繊維フィラメント以外の
繊維、例えば、綿などの天然繊維や紡績糸などの吸水性
繊維を用いることができ、本発明に係るウエストバンド
を用いる以外は通常と同様にして製造することができ
る。
【0021】
【実施例】以下に、本発明のウエストバンドに用いる編
地について、さらに詳細に説明する。 実施例1 ラッセル28G編機を用い、図1に示す編組織に従い、
表外面層に50デニール、72フィラメントのポリエス
テルマルチフィラメント、裏外面層に75デニール、3
6フィラメントのポリエステル加工糸のマルチフィラメ
ント、中間層に、150デニール、72フィラメントの
ポリエステルマルチフィラメントおよび560デニール
のスパンデックスを配し、編立を行った。得られた生機
を、常法によりリラックス、精練、染色加工を行い、仕
上げ編地28ウェール/インチ、47コース/インチの
仕上編地を得た。得られた仕上編地について、拡散面
積、保水率、伸長率、伸長回復率、吸水率および吸水速
度の諸特性を、前記方法に準拠して評価した。仕上編地
の構成を表1に、評価した特性を表2に示す。仕上編地
は、速乾性および吸水性に優れ、べとつき感が少なく高
いフィット性を有し、ウエストバンドに適した編地であ
った。
【0022】実施例2 表外面層に50デニール、48フィラメントのポリエス
テルマルチフィラメントを用いた以外は実施例1と同様
にして、編立、染色加工を行い、仕上編地を得た。得ら
れた仕上編地の構成を表1に、評価した特性を表2に示
す。仕上編地は、速乾性に富み着用時のべとつき感が少
なく、フィット性に優れ、ウエストバンドに適した編地
であった。
【0023】実施例3 表外面層に50デニール、36フィラメントのポリエス
テルマルチフィラメントを用いた以外は実施例1と同様
にして、編立、染色加工を行い、仕上編地を得た。得ら
れた仕上編地の構成を表1に、評価した特性を表2に示
す。仕上編地は、着用時のべとつき感が少なく、フィッ
ト性に優れ、ウエストバンドに適した編地であった。
【0024】実施例4 裏外面層に75デニール、24フィラメントのポリエス
テル加工糸のマルチフィラメントを用いた以外は実施例
1と同様にして、編立、染色加工を行い、仕上編地を得
た。得られた仕上編地の構成を表1に、評価した特性を
表2に示す。仕上編地は、水分が内側に残留せずべとつ
き感が少なく、フィット性に優れ、ウエストバンドに適
した編地であった。
【0025】実施例5 表外面層に40デニール、34フィラメントのナイロン
マルチフィラメント、中間層に、ポリエステルマルチフ
ィラメントに代えて140デニール、48フィラメント
のナイロンマルチフィラメントを用いた以外は実施例1
と同様にして、編立、染色加工を行い、仕上編地を得
た。得られた仕上編地の構成を表1に、評価した特性を
表2に示す。仕上編地は、速乾性に優れ、さらりとした
着用感と程よいフィット性を有する、ウエストバンドに
適した編地であった。
【0026】比較例1 表外面層に50デニール、24フィラメントのポリエス
テルマルチフィラメントを用いたほかは実施例1と同様
に、編立て、染色加工を行い、仕上編地を得た。得られ
た仕上編地の構成を表1に、評価した特性を表2に示
す。仕上編地は、透水性および速乾性に乏しく、べとつ
き感のある編地であった。
【0027】比較例2 中間層に70デニールのスパンデックスを用いたほかは
実施例1と同様に、編立て、染色加工を行い、仕上編地
を得た。得られた仕上編地の構成を表1に、評価した特
性を表2に示す。仕上編地は、伸長回復率に乏しく、フ
ィット性が不十分で、ウエストバンドに不向きな編地で
あった。
【0028】比較例3 丸編機22Gによりフライス編で、綿糸50Sを編立
て、得られた生機を常法により、綿晒し、染色加工を行
い、33ウェール/インチ、38コース/インチの仕上
編地を得た。得られた仕上編地の構成を表1に、評価し
た特性を表2に示す。仕上編地は、速乾性に乏しく裏面
に水分が残留し、べたつき感のある編地であった。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明のウエストバンドは、吸水性およ
び透水性と速乾性とに優れ、適度な伸縮性を有し、脆化
しにくい。長時間肌に密着して着用してもさらりとして
快適に着用でき、頻繁に洗濯する肌着用パンツなどに好
適である。ウエストバンドを3層以上の多層構造編地と
し、外面層のマルチフィラメントの表と裏との単糸繊度
に差を設けると、吸水性、透水性や速乾性を高めること
ができる。中間層にポリウレタン系弾性糸を用い、編地
をラッセル編機で編成すると、耐久性があり、長さ方向
に適度な伸縮力を付与することができる。必要に応じ、
外面層の表面の構造をフラット構造や凹凸構造にした
り、後加工することにより、さらに速乾性や吸水性を高
めることができる。洗濯しても乾きやすく、トランク
ス、ブリーフ、ショーツなど肌着用パンツのウエストバ
ンドに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のウエストバンドを形成する編組織図
の一実施態様例。
【符号の説明】
L1 ;裏外面層を構成する糸条 L2 ;表外面層を構成する糸条 L3 ;中間層を構成する糸条 L4 ;中間層を構成するポリウレタン系弾性糸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表外面層、中間層および肌側に用いられる
    裏外面層からなる多層構造編地で形成されるウエストバ
    ンドであって、 表外面層は裏外面層に対し、拡散面積が少なくとも4
    倍、保水率が少なくとも5倍であり、 中間層にはポリウレタン系弾性糸が配され、 長さ方向の伸長率が50〜200%、伸長回復率が少な
    くとも90%である、ことを特徴とするウエストバン
    ド。
  2. 【請求項2】裏外面層の吸水率が少なくとも90%であ
    って、保水率が10%を超えず、吸水速度が1秒を超え
    ないことを特徴とする、請求項1に記載のウエストバン
    ド。
  3. 【請求項3】表外面層、中間層および肌側に用いられる
    裏外面層からなる多層構造編地で形成されるウエストバ
    ンドであって、 表外面層に、主に単糸繊度が0.4〜1.5デニールの
    合成繊維マルチフィラメントを配し、 裏外面層に、主に、単糸繊度が2〜5デニール、かつ、
    表外面層のマルチフィラメントの少なくとも1.5倍の
    単糸繊度の合成繊維加工糸のマルチフィラメントを配
    し、 中間層に、主に、単糸繊度が2〜5デニールの合成繊維
    マルチフィラメントおよび繊度が100〜1700デニ
    ールのポリウレタン系弾性糸を配し、経編機を用いて編
    成した、ことを特徴とするウエストバンド。
  4. 【請求項4】多層構造編地中、ポリウレタン系弾性糸の
    含有率が20〜40重量%であることを特徴とする、請
    求項3に記載のウエストバンド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009135155A3 (en) * 2008-05-01 2010-02-18 Invista Technologies S.A R.L. Garment bands including polymer compositions
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