JPH09272397A - 側面衝突用エアバッグ - Google Patents

側面衝突用エアバッグ

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JPH09272397A
JPH09272397A JP8085179A JP8517996A JPH09272397A JP H09272397 A JPH09272397 A JP H09272397A JP 8085179 A JP8085179 A JP 8085179A JP 8517996 A JP8517996 A JP 8517996A JP H09272397 A JPH09272397 A JP H09272397A
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bag
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Tsutomu Okochi
勉 大河内
Noriomi Nagayama
憲臣 永山
Junichi Nakamura
順一 中村
Masanobu Hatta
雅信 八田
Mikiji Shimoda
美基治 下田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の胸部への衝撃を過大にすることなく車
体と乗員の着座位置との間の狭い隙間にバッグを確実に
展開させる。 【解決手段】 乗員6の腹部8に対向する部位の本体9
と、乗員6の胸部10に対向する部位の上部膨出部11
とからバッグ7を形成し、上部膨出部11の長さ方向先
端部を削除すると共にガス導入部14のインフレータ5
への接合部位を短くし、これにより、上部膨出部11の
長さを本体9の長さに比べて短くすることで、バッグ7
を展開させた際に上部膨出部11の幅を本体9の幅より
も狭く形成し、バッグ7が展開した時の乗員6の胸部1
0への衝撃を緩和し、乗員8の胸部10への衝撃を過大
にすることなく車体と乗員6の着座位置との間の狭い隙
間にバッグ7を確実に展開させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部から車両側部
に衝撃が加えられた際に乗員の保護を行う側面衝突用エ
アバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】側面衝突等により外部から車両側部に衝
撃が加えられた時、衝撃の大きさによっては衝撃荷重に
よりドアや車体構成部材が変形することがある。この変
形による乗員への衝撃力を緩和するために、側面衝突時
等に車両側部と車室内の乗員との間にエアバッグ(バッ
グ)を膨張させ、膨張したバッグにより乗員に作用する
衝撃力を吸収して乗員の保護を行う側面衝突用エアバッ
グが種々提案されている(例えば特開平4-50052 号公
報、特開平4-356246号公報等)。
【0003】従来から提案されている側面衝突用エアバ
ッグは、乗員との相対位置を一定に保つために、車両の
シート(主にシートバック)の内部にガス発生装置と共
にバッグを折り畳んで収納し、側面衝突を検知してガス
発生装置からバッグ内にガスを噴出させる検知手段を設
けている。そして、検知手段により側面衝突を検知した
際には、ガス発生装置からバッグ内にガスを瞬時に噴出
させ、バッグを車両の前方側に膨らませて車両側部と車
室内の乗員の着座位置との間にバッグを介在させるよう
にしている。バッグを車両側部と車室内の乗員の着座位
置との間に介在させることにより、変形するドア等によ
る乗員への衝撃を吸収して乗員の保護を行うようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の側面衝突用エア
バッグは、バッグの展開方向が側突時の入力と略直角方
向となるため、車体と乗員の着座位置との間の狭い隙間
にバッグを確実に展開させるためには、高い圧力でエア
バッグを瞬時に展開させる必要がある。しかし、展開時
のバッグは胸部に対向する部位と腹部に対向する部位と
が略同じ幅で膨らむようになっているので、バッグが展
開する時に腹部及び胸部に同じ圧力が加わり、胸部への
衝撃が相対的に大きくなってしまい、所望の衝撃吸収が
できなくなる虞があった。
【0005】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、乗員の胸部への衝撃を過大にすることなく車体と乗
員の着座位置との間の狭い隙間にバッグを確実に展開さ
せることができる側面衝突用エアバッグを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、ガス発生装置から噴出するガスによ
って車両側部と乗員との間に展開するバッグを備えた側
面衝突用エアバッグにおいて、前記乗員の腹部に対向す
る部位の本体と前記乗員の胸部に対向する部位の膨出部
とから前記バッグを形成し、前記バッグを展開させた際
に前記本体と前記膨出部との境界部の幅を前記本体の幅
よりも狭く形成したことを特徴とし、バッグが展開した
時の胸部への入力を低減する。
【0007】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、ガス発生装置から噴出するガスによって車両側
部と乗員との間に展開するバッグを備えた側面衝突用エ
アバッグにおいて、前記乗員の腹部に対向する部位の本
体と前記乗員の胸部に対向する部位の膨出部とから前記
バッグを形成し、前記バッグを展開させた際に前記膨出
部の幅を前記本体の幅よりも狭く形成したことを特徴と
し、バッグが展開した時の胸部への入力を低減する。
【0008】また、ガス発生装置から噴出するガスによ
って車両側部と乗員との間に展開するバッグを備えた側
面衝突用エアバッグにおいて、前記乗員の腹部に対向す
る部位の本体と前記乗員の胸部に対向する部位の膨出部
とから前記バッグを形成し、前記バッグの前記ガス発生
装置から離れる方向における前記膨出部の長さを前記本
体の長さに比べて短く設けたことを特徴とし、バッグが
展開した時の胸部への入力を低減する。
【0009】そして、前記膨出部の長さ方向先端部を削
除することで前記膨出部の長さを短くしたことを特徴と
する。また、前記バッグのガス発生装置への接合部位を
短くすることで前記膨出部の長さを短くしたことを特徴
とする。更に、前記境界部の幅もしくは前記膨出部の幅
を規制する規制部材を前記バッグの内部に設けたことを
特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の側
面衝突用エアバッグ構造の実施形態を説明する。図1に
は本発明の一実施形態に係る側面衝突用エアバッグを表
す側面、図2にはインフレータの分解斜視、図3にはバ
ッグの側面、図4にはバッグの折り畳み状況、図5には
バッグ展開時における車両側部と乗員との関係を車両後
部から見た状態、図6にはバッグ展開時の斜視状態、図
7には図6中のVII-VII 線矢視状態を示してある。
【0011】図1に示すように、車両用シート1におけ
るシートバック2のフレーム3には側面衝突用エアバッ
グ4が設けられ、側面衝突用エアバッグ4は、ガス発生
装置としてのインフレータ5から噴出するガスによって
車両側部と乗員6との間に展開するバッグ7を備えてい
る。バッグ7は、展開した際に乗員6の腹部8の側面を
覆う本体9と、本体9の上方に膨出して乗員6の胸部1
0(肋骨の部位)の側面を覆う膨出部としての上部膨出
部11と、本体9の下方に膨出して乗員6の腹部8の下
方及び腰部12の一部を覆う下部膨出部13とからなっ
ている。バッグ7は、インフレータ5から噴出するガス
の拡散を抑制するガス導入部14を介してインフレータ
5に接続されている。
【0012】図1、図2に示すように、インフレータ5
は筒状をなすと共に内部にガスが圧縮されて充填され、
インフレータ5の下部にはガスを噴出するための噴出口
15が設けられている。噴出口15の位置は乗員6の腹
部8に略匹敵する高さの位置に配置され、インフレータ
5の下部には噴出口15を覆い噴出するガスを下方、即
ち、下部膨出部13に案内する傘状の案内部材5aが装着
されている。案内部材5aを装着することにより、噴出口
15から噴出するガスがバッグ7の下部膨出部13(下
部)に確実に案内され、乗員6の腹部8に対向するバッ
グ7の部位にガスが確実に案内されるようになってい
る。
【0013】尚、インフレータ5の下部に案内部材5aを
装着し、噴出口15から噴出するガスを下部膨出部13
に案内して乗員6の腹部8に対向するバッグ7の部位に
ガスを案内させているが、噴出口15の位置によっては
案内部材5aを省略することも可能である。また、乗員6
の腰部12の全てを覆う状態にバッグ7の下部膨出部1
3を形成することも可能である。
【0014】バッグ7の上部膨出部11には内圧調整手
段としてのベントホール16が設けられ、バッグ7が展
開した際に衝撃を吸収するための適正圧力を得るために
ベントホール16から適宜ガスが排出されるようになっ
ている。ベントホール16は、図6、図7に示したよう
に、バッグ7が展開した際にインフレータ5から離間し
且つ上方部(上部膨出部11)の乗員6と反対側の側面
の位置に形成されている。しかも、ベントホール16
は、バッグ7が展開した際に車室構成部材としてのドア
トリム17に接触しない部位、即ち、バッグ7が展開し
た際にR状になる先端部位に形成されている。
【0015】また、バッグ7の本体9と上部膨出部11
との境界部近傍の上部膨出部11には、ベントホール1
6よりも小径の第2ベントホール18が形成され、第2
ベントホール18もベントホール16と同様にバッグ7
が展開した際に車室構成部材としてのドアトリム17に
接触しない部位、即ち、バッグ7が展開した際にR状に
なる先端部位に形成されている。
【0016】上述した例では、内圧調整手段としてベン
トホール16を例に挙げて説明したが、バッグ7の展開
時に乗員6の胸部10に対向するバッグ7内の部位(上
部膨出部11)の圧力を適正に保つ、即ち、低くできる
ものであれば、ベントホール16に限定されるものでは
ない。
【0017】次に、ガス導入部14を説明すると、図3
に示すように、ガス導入部14は、インフレータ5の上
端から幅Tだけ下方に下がった位置と下端の位置の幅t
で所定距離S延びてバッグ7に連続して形成されてい
る。つまり、バッグ7のガス導入部14は、インフレー
タ5への接続部位がインフレータ5の長さよりも短くな
っているのである。ガス導入部14を設けたことによ
り、インフレータ5からのガスは拡散することなく本体
9の部位に向けて前方側に噴出される。
【0018】尚、ガス導入部14の幅tをインフレータ
5の上下方向の長さLと略等しい幅で所定距離S延びて
バッグ7に連続して形成するようにしてもよい。また、
バッグ7の側面を表す図8に示したように、インフレー
タ5の上下方向の長さLよりも短い幅qの絞り部19を
備え、ガス導入部14をインフレータ5の上下端部位に
接続して所定距離S延びるように形成してもよい。この
絞り部19の位置を適宜設定することにより、インフレ
ータ5から噴出するガスの拡散を抑制してガスを任意の
方向に規制することが可能になる。
【0019】一方、図1に示すように、バッグ7の上部
膨出部11の長さ方向(インフレータ5から離れる方
向)先端部位は、長さPだけ本体9に比べて短くなるよ
うに削除されている。ガス導入部14のインフレータ5
への接合部位を短くすること、及び、上部膨出部11の
先端部位を削除することで、インフレータ5から離れる
方向における本体9の長さに比べて上部膨出部11の長
さを短くしている。上部膨出部11の長さを本体9に比
べて短くすることにより、図5に示したように、バッグ
7が展開した際の上部膨出部11の幅hが本体9の幅H
よりも狭くなる。
【0020】上部膨出部11の幅を狭く規制する部材の
構成として、バッグ7の側面を表す図9(a) 及び、図9
(a) 中の断面を表す図9(b) に示したように、上部膨出
部11の内面にストラップ20の両端を取り付けるよう
にすることも可能である。この場合、ストラップ20の
長さMは本体9が展開した時の幅Hよりも短くなってお
り(図9(b) 参照)、上部膨出部11はストラップ20
により幅方向の膨出が規制され、上部膨出部11の展開
時の幅hが本体9の幅Hよりも狭くなる。
【0021】上述した例では、展開時における上部膨出
部11の幅が本体9の幅よりも狭くなるようにしたが、
少なくとも、上部膨出部11と本体9の境界部の幅を本
体に比べて狭くするようにしてもよい。
【0022】図4に基づいてバッグ7の折り畳み状況を
説明する。図4(a),(b) に示すように、上部膨出部11
及び下部膨出部13はそれぞれ本体9の内部に上下方向
から収納された状態で折り畳まれており、折り畳み時の
断面形状が略U形状となっている。この時、ベントホー
ル16は本体9の内部に収納された状態になる。図4
(c) に示すように、上部膨出部11及び下部膨出部13
が本体9の内部に折り畳まれた後、バッグ7はインフレ
ータ5に向かって順次蛇腹状に折り畳まれる。
【0023】尚、図10(a),(b) に示したように、上部
膨出部11が本体9の内側に折り畳まれた部位の本体9
の上縁を縫製により仮縫いして縫製部31(所定圧力以
上で離れる)として接合することも可能である。縫製部
31として本体9の上縁を接合することにより、バッグ
7の展開時にインフレータ5から噴出するガスの上方へ
の拡散が抑制され、インフレータ5から噴出するガスが
略前方側の本体9の部位に向かって噴出する。また、縫
製によらず接着剤等で直接接合することも可能である。
【0024】上述したように収納されたバッグ7は、図
示しない検知手段によって側面衝突が検知された際に、
インフレータ5から噴出するガスによって展開するよう
になっている。
【0025】上記構成の側面衝突用エアバッグ4の作用
を説明する。
【0026】図示しない検知手段により車両の側面衝突
が検知されると、インフレータ5内のガスが噴出口15
から噴出してバッグ7の展開が開始する。噴出口15か
ら噴出するガスは、案内部材5aによってバッグ7の下方
に案内されると共にガス導入部14によって拡散が抑制
されて前方側に噴出する。これにより、先ず、バッグ7
の本体9の部位(乗員6の腹部8に対向する部位)が高
圧力で瞬時に展開し(図4(c) から(b) に到る状態及び
図1、図5の点線部分参照)、ドアトリム17やアーム
レスト21と乗員6との間に本体9が入り込む。
【0027】本体9がドアトリム17やアームレスト2
1と乗員6との間に入り込むことにより、胸部10に比
べて耐衝撃荷重が高い腹部8が押されて乗員6がドアト
リム17やアームレスト21の反対側に移動する。この
ため、側面衝突時におけるドアトリム17(アームレス
ト21)の車室内への移動に対して乗員6が同方向に押
され、変形に対する相対速度が緩和される。
【0028】尚、図10に示したように、縫製部31に
よって本体9の上縁を仮縫い状態で接合しておくことに
より、噴出するガスの拡散が更に抑制され、ガス導入部
14による抑制作用と相まってより確実にガスを前方側
に噴出させることができ、所望の位置、即ち、腹部8に
対向する部位のバッグ7の展開が容易になる。
【0029】インフレータ5の噴出口15から噴出する
ガスを、案内部材5aによって下方に案内すると共にガス
導入部14によって拡散を抑制することにより、耐衝撃
荷重が胸部10よりも高い腹部8に対向する本体9を、
即ち、所望の部位を確実にドアトリム17(アームレス
ト21)と乗員6との間に展開させることができる。こ
れにより、高い圧力で瞬時にバッグ7を狭い隙間に展開
させ、車体構成部材の車室内への移動に対する相対速度
を緩和させることができる。
【0030】次に、インフレータ5の噴出口15からバ
ッグ7の内部にガスが噴出し続けると、本体9の内部か
ら上部膨出部11及び下部膨出部13がそれぞれ上下方
向に展開してバッグ7が全て展開し(図4(b) から(a)
に到る状態及び図1、図5の実線部分参照)、ドアトリ
ム17と乗員6の胸部10との間に上部膨出部11が展
開する。また、下部膨出部13がドアトリム17と乗員
6の腰部12の一部との間に展開する。
【0031】この時、上部膨出部11及び下部膨出部1
3はそれぞれ上下方向に展開するので、ドアトリム17
やアームレスト21に干渉することなく展開する。しか
も、図6、図7に示すように、ベントホール16及び第
2ベントホール18はバッグ7が展開した際にR状にな
る先端部位に形成されているので、ベントホール16及
び第2ベントホール18がドアトリム17やアームレス
ト21に塞がれることなく上部膨出部11が展開する。
このため、ガスの排出状態を適正に保つことができ、適
正なバッグ7の圧力を得ることができる。
【0032】上部膨出部11が展開する過程では、本体
9から上部膨出部11が膨出するのにしたがって、バッ
グ7の内部容積が増大していくことになり、且つ、ベン
トホール16から所定の状態でガスが排出され、衝撃を
吸収するための適正圧力が得られる。また、上部膨出部
11が展開する過程では、第2ベントホール18から本
体9と上部膨出部11との境界部近傍、即ち、胸部8の
下方(最下部の肋骨)に対向する部位の近傍のガス抜き
が行われる。更に、バッグ7が全て展開した際には、ガ
ス導入部14のインフレータ5への接合部位を短くして
いると共に上部膨出部11の長さを本体9に比べて短く
しているため、図5に示したように、上部膨出部11の
幅hが本体9の幅Hよりも狭くなる。
【0033】このため、ドアトリム17と耐衝撃荷重が
腹部8よりも低い胸部10との間には、衝撃を吸収する
ための適正圧力となり、しかも、幅が狭くなった上部膨
出部11が展開するため、胸部10に大きな衝撃を加え
ることなくバッグ7を展開させてドアトリム17(アー
ムレスト21)の車室内への移動に対する衝撃力を吸収
することができる。更に、本体9と上部膨出部11との
境界部近傍のガス抜きが行われ胸部8の下方(最下部の
肋骨)にバッグ7が接触し始める時の衝撃が緩和され
る。
【0034】尚、図9に示したように、ストラップ20
を用いて上部膨出部11の幅hが本体9の幅Hよりも狭
くした場合でも、同様に胸部10に大きな衝撃を加える
ことなくバッグ7を展開させ、車体構成部材の変形に対
する衝撃力を吸収することができる。
【0035】上述した側面衝突用エアバッグ4では、イ
ンフレータ5からのガスをバッグ7の下方に向けて噴出
させると共に、ガス導入部14によって拡散が抑制され
ているので、側面衝突時に、耐衝撃荷重が胸部10より
も高い腹部8に対向する本体9の部位から高い圧力によ
りバッグ7の展開が開始される。即ち、耐衝撃荷重が低
い胸部10に対向する部位を避けてバッグ7の展開が開
始され、圧力が高い展開時にはバッグ7が腹部8に接触
して胸部10には接触しないようにしているのである。
従って、ドアトリム21(アームレスト22)と乗員6
との間の狭い隙間に瞬時にしかも確実にバッグ7を入り
込ませて乗員6を積極的に内側に押し、ドアトリム21
(アームレスト22)の車室内への移動に対する相対速
度を緩和させることができるのである。
【0036】また、腹部8に対向する本体9が展開した
後、本体9から上部膨出部11の膨出が開始されると、
上部膨出部11の膨出にともなって第2ベントホール1
8により本体9と上部膨出部11との境界部近傍のガス
抜きが行われながら、且つ、ベントホール16から所定
の状態でガスが排出されるので、上部膨出部11が本体
9の内部から膨出して展開する際には、上部膨出部11
の内部圧力が若干低下した状態を保って本体9より幅が
狭い上部膨出部11がドアトリム17と胸部10との間
に入り込むようになっている。従って、上部膨出部11
の内部圧力が適正に調整され、胸部10に大きな衝撃を
加えることなくバッグ7を展開させてドアトリム17の
車室内への移動に対する衝撃力を吸収することができ
る。
【0037】更に、上部膨出部11及び下部膨出部13
は、本体9の内部に収納された状態から上下方向に展開
するので、展開時に上部膨出部11及び下部膨出部13
がドアトム17やアームレスト21に干渉する虞がな
く、バッグ7の展開が阻害されることがない。また、ベ
ントホール16及び第2ベントホール18は、ドアトリ
ム17の変形に影響を受けない位置に形成されているの
で、ドアトリム17が車室内側に変形してもベントホー
ル16及び第2ベントホール18が塞がれることがな
い。このため、バッグ7の展開時にガスの排出が妨げら
れることがなくなり、常に所望の内圧状態を得ることが
できる。
【0038】上述したように、本体9の展開方向を腹部
8に向けて規制して所望の状態にバッグ7を展開させる
ことができ、乗員6の拘束性能を向上させることが可能
になる。また、ガス導入部14によってインフレータ5
から噴出するガスの噴出方向を規制することで、胸部1
0に対向する上部膨出部11に高圧力のガスが噴出する
ことが防止され、乗員6の拘束性能を向上させることが
可能になる。
【0039】また、ベントホール16及び第2ベントホ
ール18によりバッグ7の内圧を適正な状態に調整する
と共に、上部膨出部11の幅を本体9に比べて狭くする
ことにより、胸部10に大きな衝撃を加えることなくバ
ッグ7を展開させることができる。また、車体構成部材
によってベントホール16及び第2ベントホール18が
塞がれないようになっているため、常に所望の内圧状態
が得られ、乗員6の拘束性能を低下させることがない。
更に、上部膨出部11及び下部膨出部13を上下方向に
展開させることにより、展開時にバッグ7がドアトム1
7やアームレスト21に干渉する虞をなくすことができ
る。
【0040】
【発明の効果】本発明の側面衝突用エアバッグは、乗員
の腹部に対向する部位の本体と乗員の胸部に対向する部
位の膨出部とからバッグを形成し、バッグを展開させた
際に膨出部もしくは本体と膨出部との境界部の幅を本体
の幅よりも狭く形成したので、バッグが展開した時の乗
員の胸部への衝撃を緩和することができる。この結果、
乗員の胸部への衝撃を過大にすることなく車体と乗員の
着座位置との間の狭い隙間にバッグを確実に展開させる
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る側面衝突用エアバッ
グを表す側面図。
【図2】インフレータの分解斜視図。
【図3】バッグの側面図。
【図4】バッグの折り畳み状況説明図。
【図5】バッグ展開時における車両側部と乗員との関係
を表す後面視図。
【図6】バッグ展開時の斜視図。
【図7】図6中のVII-VII 線矢視図。
【図8】ガス導入部の他の実施形態例を表すバッグの側
面図。
【図9】ストラップにより上部膨出部の幅を短くした形
態例のバッグの説明図。
【図10】本体の上縁を仮縫いした形態例のバッグの説
明図。
【符号の説明】
1 車両用シート 2 シートバック 3 フレーム 4 側面衝突用エアバッグ 5 インフレータ 5a 案内部材 6 乗員 7 バッグ 8 腹部 9 本体 10 胸部 11 上部膨出部 12 腰部 13 下部膨出部 14 ガス導入部 15 噴出口 16 ベントホール 17 ドアトリム 18 第2ベントホール 19 絞り部 20 ストラップ 21 アームレスト 31 縫製部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八田 雅信 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 下田 美基治 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス発生装置から噴出するガスによって
    車両側部と乗員との間に展開するバッグを備えた側面衝
    突用エアバッグにおいて、前記乗員の腹部に対向する部
    位の本体と前記乗員の胸部に対向する部位の膨出部とか
    ら前記バッグを形成し、前記バッグを展開させた際に前
    記本体と前記膨出部との境界部の幅を前記本体の幅より
    も狭く形成したことを特徴とする側面衝突用エアバッ
    グ。
  2. 【請求項2】 ガス発生装置から噴出するガスによって
    車両側部と乗員との間に展開するバッグを備えた側面衝
    突用エアバッグにおいて、前記乗員の腹部に対向する部
    位の本体と前記乗員の胸部に対向する部位の膨出部とか
    ら前記バッグを形成し、前記バッグを展開させた際に前
    記膨出部の幅を前記本体の幅よりも狭く形成したことを
    特徴とする側面衝突用エアバッグ。
  3. 【請求項3】 ガス発生装置から噴出するガスによって
    車両側部と乗員との間に展開するバッグを備えた側面衝
    突用エアバッグにおいて、前記乗員の腹部に対向する部
    位の本体と前記乗員の胸部に対向する部位の膨出部とか
    ら前記バッグを形成し、前記バッグの前記ガス発生装置
    から離れる方向における前記膨出部の長さを前記本体の
    長さに比べて短く設けたことを特徴とする側面衝突用エ
    アバッグ。
  4. 【請求項4】 請求項1もしくは請求項2において、前
    記境界部の幅もしくは前記膨出部の幅を規制する規制部
    材を前記バッグの内部に設けたことを特徴とする側面衝
    突用エアバッグ。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10250516A (ja) * 1996-07-24 1998-09-22 Denso Corp 車両用側突型エアバッグ装置、エアバッグ及びその折り畳み方法
JP2003306097A (ja) * 2002-04-12 2003-10-28 Honda Motor Co Ltd 車両外置きエアバック装置
JP2005119510A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Honda Motor Co Ltd サイドエアバッグ装置
JP2009241687A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Autoliv Development Ab エアバッグ装置

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