JPH09269286A - 熱分解炉を備えた赤外線分光装置 - Google Patents

熱分解炉を備えた赤外線分光装置

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JPH09269286A
JPH09269286A JP10389196A JP10389196A JPH09269286A JP H09269286 A JPH09269286 A JP H09269286A JP 10389196 A JP10389196 A JP 10389196A JP 10389196 A JP10389196 A JP 10389196A JP H09269286 A JPH09269286 A JP H09269286A
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JP
Japan
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sample
gas
infrared
product gas
pyrolysis furnace
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Application number
JP10389196A
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English (en)
Inventor
Kenichi Watanabe
健市 渡辺
Takao Yamada
隆男 山田
Tomoko Miyake
智子 三宅
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再現性の良い赤外線吸収スペクトル測定によ
る試料の種類判別を可能にするとともに、少量の試料に
よる測定を可能にすること。 【解決手段】 試料1を加熱して熱分解して分解生成ガ
スを生成する熱分解炉2と、該熱分解炉と一体的に形成
され生成された分解生成ガスが導入されるガスセル3
と、該ガスセル3内の前記分解生成ガスに赤外線を照射
する光源4と、該分解生成ガスによって選択的に吸収さ
れた赤外線を検出する検出器5とから成る

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料を加熱して熱
分解する熱分解炉によって熱分解された分解生成ガスが
ガスセルに供給され、該ガスセル内の前記分解生成ガス
に光源が赤外線を照射して、検出器によって該分解生成
ガスによって選択的に吸収された赤外線を検出して、試
料の赤外線吸収スペクトルを測定する熱分解炉を備えた
赤外線分光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のゴムの赤外線分光分析は、図6に
示されるように試料ゴムRを試験管T内に取り、ガスバ
ーナーBで加熱して熱分解して、分解液Eをもう一つの
試験管Tに収容して、収容された分解液の赤外線吸収ス
ペクトルを測定するものであった。
【0003】従来のポリマーの熱分解GC−IR法は、
ポリマーを熱分解し、分解生成物をガスクロで分離した
後、ガス状物質をFT−IRのセルに導入して赤外線吸
収スペクトルを測定するものであった。
【0004】従来の樹脂成形品の熱分解−IR法は、図
7に示されるように樹脂成形品Jの表面を赤外線照射装
置Sによって赤外線を照射して熱分解し、分解生成物を
キャリアーガスとしての窒素ガスとともにホースHを介
して、FT−IRのセルに導入して赤外線吸収スペクト
ルを測定するものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のゴムの赤外
線分光分析は、前記試験管T内の前記試料ゴムRを前記
ガスバーナーBで加熱して熱分解し、もう一つの試験管
Tに収容された分解液Eの赤外線吸収スペクトルを測定
するものであるので、熱分解温度が一定でなく、空気に
よって分解生成物が酸化されるため再現性が悪いととも
に、数100mgの試料ゴムが必要になるという問題が
あった。
【0006】また上記従来のポリマーの熱分解GC−I
R法は、ポリマーの熱分解生成物をガスクロで分離した
後、ガス状物質をFT−IRのセルに導入して赤外線吸
収スペクトルを測定するものであるので、分解生成物の
種類からもとのポリマーの構造を解析するものであるた
め、装置が大掛かりになるとともに、データ処理量が膨
大になり複雑になるという問題があった。
【0007】さらに上記従来の樹脂成形品の熱分解−I
R法は、樹脂成形品Jの表面に赤外線照射装置Sによっ
て赤外線を照射して熱分解し、分解生成物をキャリアー
ガスとしての窒素ガスとともにホースHを介して、FT
−IRのセルに導入して赤外線吸収スペクトルを測定す
るものであるので、樹脂成形品の色によって熱吸収特性
がことなるため熱分解温度が変化して再現性が低下する
とともに、少量の試料による測定が出来ないという問題
があった。
【0008】そこで本発明者は、熱分解炉とガスセルと
を直結して、試料を加熱して熱分解する熱分解炉によっ
て熱分解された分解生成ガスがガスセルに直接供給さ
れ、該ガスセル内の前記分解生成ガスに光源が赤外線を
照射して、検出器によって該分解生成ガスによって選択
的に吸収された赤外線を検出して、試料の赤外線吸収ス
ペクトルを測定するという本発明の技術的思想に着眼
し、さらに研究開発を重ねた結果、再現性の良い赤外線
吸収スペクトル測定による試料の種類判別を可能にする
とともに、少量の試料による測定を可能にするという目
的を達成する本発明に到達した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に記載
の第1発明)の熱分解炉を備えた赤外分光装置は、試料
を加熱して熱分解する熱分解炉と、該熱分解炉によって
熱分解された分解生成ガスが供給されるガスセルと、該
ガスセル内の前記分解生成ガスに赤外線を照射する光源
と、該分解生成ガスによって選択的に吸収された赤外線
を検出する検出器とから成るものである。
【0010】本発明(請求項2に記載の第2発明)の熱
分解炉を備えた赤外分光装置は、前記第1発明におい
て、前記ガスセルが、中空筒状体によって構成され、該
中空筒状体の側壁に前記熱分解炉が配設され、該側壁を
貫通して前記分解生成ガスが内部に供給されるよう構成
されているものである。
【0011】本発明(請求項3に記載の第3発明)の熱
分解炉を備えた赤外分光装置は、前記第2発明におい
て、前記中空筒状体の両端に赤外線を透過する材料より
成る窓が形成され、該窓に対面して前記光源と前記検出
器とが対向するように配置されているものである。
【0012】本発明(請求項4に記載の第4発明)の熱
分解炉を備えた赤外分光装置は、前記第3発明におい
て、前記中空筒状体の両端の前記窓から一定距離離れた
位置に中央に穴部が形成された仕切板が配設され、前記
窓と仕切板との間に不活性ガスが供給され、該仕切板と
仕切板との間から排出されるように構成されているもの
である。
【0013】本発明(請求項5に記載の第5発明)の熱
分解炉を備えた赤外分光装置は、前記第4発明におい
て、前記中空筒状体の回りに前記ガスセル内を保温する
保温ヒーターが配設されているものである。
【0014】本発明(請求項6に記載の第6発明)の熱
分解炉を備えた赤外分光装置は、前記第3発明におい
て、前記熱分解炉が、試料が挿置される試料ホルダーを
把持するチャックを備え、該チャックによる前記試料ホ
ルダーの把持状態の解除により該試料ホルダーを落下さ
せ、該試料ホルダー内の前記試料を熱分解し得る構成よ
り成るものである。
【0015】(作用)上記構成より成る第1発明の熱分
解炉を備えた赤外分光装置は、前記熱分解炉において試
料が加熱され熱分解され、分解生成ガスが前記ガスセル
内に供給され、前記光源が該ガスセル内の前記分解生成
ガスに赤外線を照射して、前記検出器が該分解生成ガス
によって選択的に吸収された赤外線を検出して、試料の
赤外線吸収スペクトルを測定するものである。
【0016】上記構成より成る第2発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記ガスセルを構成する前記中空
筒状体の側壁に前記熱分解炉が配設されているので、該
熱分解炉において生成した分解生成ガスを前記側壁を貫
通して前記ガスセルの内部に直接供給されるものであ
る。
【0017】上記構成より成る第3発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記中空筒状体の両端に形成され
た赤外線を透過する材料より成る前記窓に対面して配置
された前記光源が、前記ガスセル内の前記分解生成ガス
に赤外線を照射するとともに、前記光源に対向して配置
された前記検出器が該分解生成ガスによって選択的に吸
収された赤外線を検出するものである。
【0018】上記構成より成る第4発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記ガスセルを構成する前記中空
筒状体の両端の前記窓から一定距離離れた位置に中央に
穴部が形成され配設された仕切板と前記窓との間に不活
性ガスが供給され、該仕切板と仕切板との間から分解生
成ガスおよび不活性ガスが排出されるものである。
【0019】上記構成より成る第5発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記中空筒状体の回りに配設され
た前記保温ヒーターによって、前記ガスセル内が保温さ
れるものである。
【0020】上記構成より成る第6発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記熱分解炉に備えられた前記チ
ャックにより、前記試料が挿置された前記試料ホルダー
の把持状態の解除により該試料ホルダーを落下させ、該
試料ホルダー内の前記試料を該熱分解炉内において熱分
解するものである。
【0021】
【発明の効果】上記作用を奏する第1発明の熱分解炉を
備えた赤外分光装置は、前記熱分解炉において試料が熱
分解され、生成された分解生成ガスが前記ガスセル内に
直接供給され、赤外線を照射して該分解生成ガスによっ
て選択的に吸収された赤外線を検出して、試料の赤外線
吸収スペクトルを測定するので、空気の混入による酸化
が無いため再現性の良い赤外線吸収スペクトル測定によ
る試料の種類判別を可能にするとともに、少量の試料に
よる測定を可能にするという効果を奏する。
【0022】上記作用を奏する第2発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記ガスセルの側壁に前記熱分解
炉が配設されているので、該熱分解炉において生成した
分解生成ガスを前記側壁を貫通して前記ガスセルの内部
に直接供給されるので、空気の混入による酸化が無いた
め再現性の良い赤外線吸収スペクトル測定による試料の
種類判別を可能にするとともに、少量の試料による測定
を可能にするという効果を奏する。
【0023】上記作用を奏する第3発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記ガスセルの両端に形成された
赤外線を透過する材料より成る前記窓を介して、前記光
源が、前記ガスセル内の前記分解生成ガスに赤外線を照
射するとともに、前記光源に対向して配置された前記検
出器が該分解生成ガスによって選択的に吸収された赤外
線を検出するので、高感度の赤外線吸収スペクトル測定
を可能にするという効果を奏する。
【0024】上記作用を奏する第4発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記ガスセルの両端の前記窓から
一定距離離れた位置に配設された仕切板と前記窓との間
に不活性ガスが供給され、該仕切板と仕切板との間から
分解生成ガスおよび不活性ガスが排出されるので、前記
分解生成ガスの前記窓への付着を防止するという効果を
奏する。
【0025】上記作用を奏する第5発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記中空筒状体の回りに配設され
た前記保温ヒーターによって、前記ガスセル内が保温さ
れているので、タール状の熱分解生成物の付着を防止す
るという効果を奏する。
【0026】上記作用を奏する第6発明の熱分解炉を備
えた赤外分光装置は、前記熱分解炉に備えられた前記チ
ャックにより、前記試料が挿置された前記試料ホルダー
の把持状態の解除により該試料ホルダーを落下させ、該
試料ホルダー内の前記試料を該熱分解炉内において熱分
解するので、少量の試料による測定を可能にするという
効果を奏するとともに、取扱を容易にするという効果を
奏する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき、
図面を用いて説明する。
【0028】(第1実施形態)本第1実施形態の熱分解
炉を備えた赤外分光装置は、図1および図2に示すよう
に試料1を加熱して熱分解して分解生成ガスを生成する
熱分解炉2と、該熱分解炉と一体的に形成され生成され
た分解生成ガスが導入されるガスセル3と、該ガスセル
3内の前記分解生成ガスに赤外線を照射する光源4と、
該分解生成ガスによって選択的に吸収された赤外線を検
出する検出器5とから成るものである。
【0029】前記熱分解炉2は、図1および図2に示さ
れるように縦型(ピペッター型)の電気加熱炉20によ
って構成され、中心部に長手方向に延在する試料ホルダ
ー22が挿置されるパイプ21の中央に試料係止部21
1が形成され、数mgの試料1が挿置される試料ホルダ
ー22を把持する把持機構23が上部に配置される。
【0030】該把持機構23は、前記試料1が挿置され
る前記試料ホルダー22を把持するチャック24を備
え、該チャック24による前記試料ホルダー22の把持
状態を解除するプッシャー25の作動により、該試料ホ
ルダー22を落下させ、前記試料係止部21に係止し
て、該試料ホルダー22内の前記試料1を熱分解し得る
構成より成る
【0031】前記パイプ21内には、窒素、アルゴンま
たはヘリウム等の不活性ガスのボンベより減圧弁、流量
計およびバルブを介して一定量の窒素またはヘリウム等
のキャリヤーガスが定常的に供給されるように構成され
ている。
【0032】前記ガスセル3は、図1および図2に示さ
れるように中空円筒体30によって構成され、該中空円
筒体30の側壁31に前記熱分解炉2のパイプ21に連
通するチューブ32が貫通配設され、該側壁31を貫通
して前記分解生成ガスが内部に導入されるよう構成され
るとともに、バルブを介して分解生成ガスおよびキャリ
ヤーガスを排出し得る構成より成るものである。
【0033】前記中空円筒体30の両端に赤外線を透過
する材料である臭化カリウム(KBr)、塩化ナトリウ
ム、フッ化カルシウム、ジンクセレン(ZnSe)、よ
う化タリウム(KRS−5)、ゲルマニウム、シリコン
等より成る窓33、34が形成されている。測定波長を
高周波数側に限定するならば、ガラスを用いることも出
来る。
【0034】前記窓33に対面して前記ガスセル3内の
前記分解生成ガスに赤外線を照射する前記光源4が配設
され、前記窓34に対面して該分解生成ガスによって選
択的に吸収された赤外線を検出する検出器5が前記光源
4に対向するように配置されている。
【0035】上記構成より成る第1実施形態の熱分解炉
を備えた赤外分光装置は、窒素、アルゴンまたはヘリウ
ム等の不活性ガスの前記ボンベより、減圧弁、流量計お
よびバルブを介して一定量の窒素、アルゴンまたはヘリ
ウム等のキャリヤーガスが、前記熱分解炉2内に配置さ
れた前記パイプ22内に、定常的に供給される。
【0036】前記把持機構23が、前記プッシャー25
の作動により、前記チャック24による前記試料ホルダ
ー22の把持状態を解除すると、前記試料1が挿置され
た該試料ホルダー22が落下して、前記試料係止部21
に係止される。
【0037】前記試料係止部21に係止された前記試料
ホルダー22に挿置された前記試料1が、前記パイプ2
1を包囲して配設された前記縦型の電気炉20によって
加熱されて熱分解され、分解生成ガスが生成される。
【0038】前記パイプ21に生成された前記分解生成
ガスが、窒素、アルゴンまたはヘリウム等の前記キャリ
ヤーガスによって、前記ガスセル3を構成する前記中空
円筒体30の側壁31に貫通配設された前記熱分解炉2
のパイプ21に連通する前記チューブ32を介して前記
ガスセル3を構成する前記中空円筒体30の前記側壁3
1を貫通して内部に導入される。
【0039】前記熱分解炉2における分解直後に前記ガ
スセル3の内部に導入された前記分解生成ガスに対し
て、前記窓33に対面して配設された前記光源4によっ
て赤外線が照射され、前記窓34に対面して配置された
前記検出器5によって前記分解生成ガスによって選択的
に吸収された赤外線が検出され、前記試料の赤外線吸収
スペクトルが測定されるものである。
【0040】上記作用を奏する第1実施形態の熱分解炉
を備えた赤外分光装置は、前記熱分解炉2において前記
試料1が熱分解され、生成された分解生成ガスが前記キ
ャリヤーガスとともに前記ガスセル3内に供給され、赤
外線を照射して該分解生成ガスによって選択的に吸収さ
れた赤外線を検出して、前記試料1の赤外線吸収スペク
トルを測定するので、空気の混入による酸化が無いため
再現性の良い赤外線吸収スペクトル測定により、前記試
料1の種類判別を可能にするとともに、少量の試料によ
る測定を可能にするという効果を奏する。
【0041】すなわち試料である天然ゴムおよびABS
樹脂について、熱分解温度500℃、試料量約5mg、
キャリヤーガス流量約50ml/minの熱分解条件
で、赤外線吸収スペクトル測定(FT−IR測定)は、
パーキンエルマー社製1760X型の装置を用い、分解
能4cm-1、積算回数4回(16秒)で測定したデータ
を図3および図4に示した。図に示されたデータから明
かなように前記試料1の種類判別が可能であることが明
らかである。
【0042】また第1実施形態の熱分解炉を備えた赤外
分光装置は、前記ガスセル3の前記側壁31に前記熱分
解炉2が一体的に配設されているので、該熱分解炉2に
おいて生成した分解生成ガスを前記側壁31を貫通して
前記ガスセル3の内部に直ちに直接供給されるので、数
10秒で測定可能であり、一層空気の混入による酸化が
無いため再現性の良い赤外線吸収スペクトル測定による
試料の的確な種類判別を可能にするという効果を奏す
る。
【0043】さらに第1実施形態の熱分解炉を備えた赤
外分光装置は、前記ガスセル3の両端に形成された赤外
線を透過する材料より成る前記窓33、34を介して、
前記光源4が、分解直後に前記ガスセル3内の前記分解
生成ガスに赤外線を照射するとともに、前記光源4に対
向して配置された前記検出器5が該分解生成ガスによっ
て選択的に吸収された赤外線を検出するので、高感度の
赤外線吸収スペクトル測定を可能にするという効果を奏
する。
【0044】また第1実施形態の熱分解炉を備えた赤外
分光装置は、前記熱分解炉2の上流と前記ガスセル3の
下流に夫々バルブを配設したので、該バルブを閉じて該
ガスセル3内に分解生成ガスを溜めて測定すれば、長時
間積算することが出来るので感度を上げることが出来る
という効果を奏する。
【0045】(第2実施形態)第2実施形態の熱分解炉
を備えた赤外分光装置は、図5に示されるように前記第
1実施形態に対して前記ガスセル3の両端の前記窓3
3、34から一定距離離れた位置に中央に穴部351、
361が形成された仕切板35、36が配設され、前記
窓33、34と前記仕切板35、36との間に不活性ガ
スが供給され、該仕切板35と仕切板36との間から排
出されるように構成されているものである。
【0046】また第2実施形態の熱分解炉を備えた赤外
分光装置は、前記ガスセル3を構成する前記中空筒状体
30の回りに前記ガスセル3内を保温する保温ヒーター
6が配設されているものである。
【0047】上記構成より成る第2実施形態の熱分解炉
を備えた赤外分光装置は、前記ガスセル3を構成する前
記中空筒状体30の両端の前記窓33、34から一定距
離離れた位置に中央に穴部351、361が形成され配
設された環状の前記仕切板35、36と前記窓33、3
4との間に不活性ガスが供給され、該仕切板35と仕切
板36との間から分解生成ガスおよび不活性ガスが排出
されるものである。
【0048】また前記ガスセル3を構成する前記中空筒
状体30の回りに配設された前記保温ヒーター6によっ
て、前記ガスセル3内が保温されるものである。
【0049】上記作用を奏する第2実施形態の熱分解炉
を備えた赤外分光装置は、前記ガスセル3の両端の前記
窓33、34から一定距離離れた位置に配設された仕切
板35、36と前記窓33、34との間に不活性ガスが
供給され、該仕切板35と仕切板36との間から分解生
成ガスおよび不活性ガスが排出されるので、前記分解生
成ガスの前記窓33、34への付着および汚染を抑制し
て、前記窓33、34の清掃頻度を少なくすることが出
来るという効果を奏する。
【0050】また第2実施形態の熱分解炉を備えた赤外
分光装置は、前記ガスセル3の回りに配設された前記保
温ヒーター6によって、前記ガスセル3内が保温されて
いるので、タール状の熱分解生成物の付着を防止すると
いう効果を奏する。
【0051】さらに前記窓33、34は、前記ガスセル
3を構成する前記中空筒状体30の両端にネジ部を備え
たリング部材37、38によって脱着自在に配設されて
いるので、該窓33、34が汚れた時の分解清掃を容易
にするという効果を奏する。
【0052】上述の実施形態は、説明のために例示した
もので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0053】上述の第1および第2の実施形態において
は、一例として熱分解炉として電気加熱炉を用いる例に
ついて説明したが、本発明としてはそれに限定するもの
では無く、例えば必要に応じて誘導加熱型(キュリーポ
イント型)や、フィラメント型その他のものを採用する
ことが可能である。
【0054】また生成された分解生成ガスが一部に有害
な成分を含む可能性がある場合は、室外に排気するか、
活性炭その他の吸着材に吸着することが望ましいととも
に、ガスセル3内の分解生成ガスを完全に排出するため
にキャリヤーガスの流速を一時的に上げるとよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態装置の概要を示すブロッ
ク図である。
【図2】本第1実施形態装置の詳細を示す断面図であ
る。
【図3】本第1実施形態装置によって測定された天然ゴ
ムの赤外線吸収スペクトルの測定データを示す線図であ
る。
【図4】本第1実施形態装置によって測定されたABS
樹脂の赤外線吸収スペクトルの測定データを示す線図で
ある。
【図5】本発明の第2実施形態装置の要部を示す拡大断
面図である。
【図6】従来のゴムの赤外線分光分析の原理を説明する
ための説明図である。
【図7】従来の樹脂成形品の熱分解−IR法の原理を説
明するための説明図である。
【符号の説明】
1 試料 2 熱分解炉 3 ガスセル 4 光源 5 検出器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を加熱して熱分解する熱分解炉と、 該熱分解炉によって熱分解された分解生成ガスが供給さ
    れるガスセルと、 該ガスセル内の前記分解生成ガスに赤外線を照射する光
    源と、 該分解生成ガスによって選択的に吸収された赤外線を検
    出する検出器とから成ることを特徴とする熱分解炉を備
    えた赤外線分光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記ガスセルが、中空筒状体によって構成され、 該中空筒状体の側壁に前記熱分解炉が配設され、 該側壁を貫通して前記分解生成ガスが内部に供給される
    よう構成されていることを特徴とする熱分解炉を備えた
    赤外線分光装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記中空筒状体の両端に赤外線を透過する材料より成る
    窓が形成され、該窓に対面して前記光源と前記検出器と
    が対向するように配置されていることを特徴とする熱分
    解炉を備えた赤外線分光装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記中空筒状体の両端の前記窓から一定距離離れた位置
    に中央に穴部が形成された仕切板が配設され、前記窓と
    仕切板との間に不活性ガスが供給され、該仕切板と仕切
    板との間から排出されるように構成されていることを特
    徴とする熱分解炉を備えた赤外線分光装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記中空筒状体の回りに前記ガスセル内を保温する保温
    ヒーターが配設されていることを特徴とする熱分解炉を
    備えた赤外線分光装置。
  6. 【請求項6】 請求項3において、 前記熱分解炉が、試料が挿置される試料ホルダーを把持
    するチャックを備え、 該チャックによる前記試料ホルダーの把持状態の解除に
    より該試料ホルダーを落下させ、該試料ホルダー内の前
    記試料を熱分解し得る構成より成ることを特徴とする熱
    分解炉を備えた赤外線分光装置。
JP10389196A 1996-03-30 1996-03-30 熱分解炉を備えた赤外線分光装置 Pending JPH09269286A (ja)

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