JPH09269278A - レンズ性能測定方法及び測定装置 - Google Patents

レンズ性能測定方法及び測定装置

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JPH09269278A
JPH09269278A JP7986596A JP7986596A JPH09269278A JP H09269278 A JPH09269278 A JP H09269278A JP 7986596 A JP7986596 A JP 7986596A JP 7986596 A JP7986596 A JP 7986596A JP H09269278 A JPH09269278 A JP H09269278A
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lens system
image
measured
test pattern
chart
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JP7986596A
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Tomohiro Yonezawa
友浩 米沢
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は被測定レンズ系を構成する複数個の
レンズの一部または全ての偏心によるスリット像位置の
変化があっても、被測定レンズ系の結像性能の測定が可
能なレンズ性能測定装置を提供する。 【解決手段】 光源1と、該光源1からの光束で照明さ
れるテストパターンを設けたチャート3と、前記チャー
ト3のテストパターンの投影像を結像させる被測定レン
ズ系5と、該被測定レンズ系5を固定するための被測定
レンズ系載置部と、該被測定レンズ系載置部に設置され
た被測定レンズ系5によって結像される前記テストパタ
ーンの像の位置的強度分布を時系列信号に変換する像走
査手段6と、像走査手段6の出力信号を計算処理するた
めの信号処理手段14とを有するレンズ性能測定装置に
おいて、前記チャート3のチャートが、前記装置光軸8
に対して直交する方向に移動可能な構造を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチルカメラ及び
ビデオカメラの結像光学系等に用いられるレンズの結像
性能を測定する、レンズ性能測定方法及び測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】このようなレンズ性能測定方法及び測定
装置に関して、例えば特開平7−5073号公報に記載
されている測定方法及び測定装置が既に従来技術として
知られている。この従来技術は、線状パターン(スリッ
ト)を被検レンズ(被測定光学系)でフォトマル等の受
光手段面上に結像させ、このときの受光手段で得られた
線像の光強度分布をフーリエ変換して被検レンズのMT
F(OTFを含む)を測定する際に、被検レンズやスリ
ットや照明光あるいは光源、受光手段等の位置調整や姿
勢制御等を全自動にて行うというものである。
【0003】図16乃至19は、従来技術たるレンズ性
能測定装置の原理を表す図である。図16は装置全体の
概略図(側面図)であり、ここで、100は受光手段、
200は投影手段である。図16に示す受光手段100
において、101は被測定光学系309によって投影さ
れた像(テストパターン像)を、内蔵する回転ミラー等
でスキャニングし受光素子(フォトマル)510に取り
込む受光部、102は受光部101を上下移動及び回転
させる機構部、103は受光部101を搭載した機構部
102が移動するガイドが設けられており、かつ、左右
に移動する支持部、104は支持部103を左右に移動
させるモーター、105は支持部103が移動するガイ
ドが設けられたベース部である。
【0004】図16に示す投影手段200において、2
01は投影部198全体を上下に移動させるモーター、
202は被測定光学系309を設置するマウント、20
3は投影部198の受光部101に対する光軸を出す為
のレーザーである。図17は受光手段100の正面から
の一部分の説明図であり、501は結像面に配置したス
リットで被測定光学系309により結像したスリット像
を走査する為の走査用回転ミラー、507は走査用回転
ミラー501と対になって被測定光学系309によって
結像した像を走査する走査スリット、510は走査用ス
リット507を通った光を受ける測定用フォトマルであ
る。
【0005】図18は投影手段200の一部分で、測定
光学系309やテストパターン(すなわち、スリット7
01)、そして、照明用の光ファイバー等のアライメン
トを行うステーシ群310を示す説明図であり、701
は被測定光学系309によって投影されるスリットがテ
ストパターンとして切ってあるチャート、702はチャ
ート701を照明する光を導く為の光ファイバー、70
3は光ファイバー702をチャート701の面に対して
上下に移動させる為のYステージである。
【0006】さらに、図18において、705は光ファ
イバー702を左右に移動させる為のXステージ、70
7はXステージ705とYステージ703とを前後左右
に傾ける為のゴニオステージ、708はこれ自体より上
の構造物体の高さを調整するスペーサ、709はチャー
ト701と光ファイバー702とYステージ703とX
ステージ705とゴニオステージ707とを光軸方向に
徴調移動させる為のZステージであり、また、711は
チヤート701と光ファイバー702とYステージ70
3とXステージ705とゴニオステージ707と徴動Z
ステージ709とを鉛直方向に対して直交する平面内で
回転移動させる為のθステージ、713はチャート70
1と光ファイバー702とYステージ703とXステー
ジ705とゴニオステージ707と微動Zステージ70
9とθステージ711とを光軸方向に粗調移動させる為
の粗動Zステージである。
【0007】図19は投影手段200の光源部分800
の説明図であり、801は光源ランプ、802、80
3、804、805は各々光学レンズで、光源ランプ8
01の光を集めるコンデンサーレンズである。
【0008】図16乃至図19に示されるレンズ性能測
定装置においては、光源ランプ801から射出した光束
を、コンデンサーレンズ802、803、804、80
5にて収束させ、光ファイバー702に入射させる。光
ファイバー702を透過した光束は、チャート701を
照明する。
【0009】チャート701に達した光束のうち、スリ
ット701に達した光束はスリットを通過し、マウント
202に設置された被測定レンズ系309によって収束
される。収束された光束は、受光部101中の走査用回
転ミラー501にて反射した後、走査スリット507を
通過して測定用フォトマル510に入射する。フォトマ
ル510からの出力信号は、制御用コンピュータを介し
てデータ処理用コンピュータに入力され、ここでデータ
処理が行われ、MTF(周波数レスポンス関数)が計算
されるものである。
【0010】測定の際には、上述した各部の位置合わせ
が必要となる。投影手段200の位置合わせは、チャー
ト701上の測定用のテストパターンに光を照射し、テ
ストパターンから射出した光束が被測定レンズ系に入る
よう、図18における各ステージを用いて位置決めを行
う。また、被測定レンズ系から射出した光束が受光部1
00上の測定用フォトマル510に入射するよう、図1
8中の各ガイド等を用いて位置調整を行う。
【0011】ところが、従来技術たるレンズ性能測定方
法及び測定装置には、以下のような課題があった。即
ち、被測定レンズ系309によるスリット像の結像位置
の変化に対応する為に受光部101を機構部102を介
して移動させるが、測定時の被測定レンズ系309を構
成する複数個のレンズの一部または全てにチルト・シフ
ト等の偏心があった場合、被測定レンズ系を射出した光
束の角度変化によるスリット像の位置変化が大きく、従
って、受光部101のワーキングディスタンスを大きく
取らざるを得ず、このため、装置が大型化するという課
題があった。
【0012】本発明はこの、従来技術の課題を解決し、
被測定レンズ系を構成する複数個のレンズの一部または
全ての偏心によるスリット像位置の変化があっても、被
測定レンズ系の結像性能の測定が可能であり、かつ、装
置が小型となるレンズ性能測定方法及び測定装置を提供
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光源によって照明されたチャート上のテストパターン
の、被測定レンズ系による像を、該被測定レンズ系によ
る像の位置的強度分布を時系列信号に変換する像走査手
段で取り込み、該像走査手段の出力を信号処理手段にて
処理し、前記被測定レンズ系の結像性能を測定する、レ
ンズ性能測定方法において、前記被測定レンズ系からの
射出光束の角度若しくは位置又は前記角度及び前記位置
の両方を変化させる光路偏向手段を有することを特徴と
するものである。
【0014】請求項2記載の発明は、光源と、該光源か
らの光束で照明されるテストパターンを設けたチャート
と、該チャートの該テストパターンの投影像を結像させ
る被測定レンズ系と、該被測定レンズ系を固定するため
の被測定レンズ系載置部と、該被測定レンズ系載置部に
設置された被測定レンズ系によって結像される前記テス
トパターンの像の位置的強度分布を時系列信号に変換す
る像走査手段と、該像走査手段の出力信号を計算処理す
るための信号処理手段とを有し、前記信号処理手段以外
の前記各構成要素を基準軸上に配置した、レンズ性能測
定装置において、前記チャートが、前記基準軸に対して
直交する方向に移動可能な構造を有することを特徴とす
るものである。
【0015】請求項3記載の発明は、光源と、該光源か
らの光束で照明されるテストパターンを設けたチャート
と、該チャートの該テストパターンの投影像を結像させ
る被測定レンズ系と、該被測定レンズ系から射出した光
束の伝搬方向を変化させる為のミラーと、前記被測定レ
ンズ系を固定するための被測定レンズ系載置部と、該被
測定レンズ系載置部に設置された被測定レンズ系によっ
て結像される前記テストパターンの像の位置的強度分布
を時系列信号に変換する為の像走査手段と、該像走査手
段の出力信号を計算処理する信号処理手段とを有し、前
記信号処理手段以外の前記各構成要素を装置光軸上に配
置し、前記被測定レンズ系の、装置光軸上を含む複数の
像高の結像性能を測定するレンズ性能測定装置におい
て、前記ミラーの角度を、前記像走査手段の出力結果を
基に変化させる構成としたことを特徴とするものであ
る。
【0016】図1は、本発明の請求項1の発明に係るレ
ンズ性能測定方法を表す概念図である。以下図1に基づ
き、本発明について説明する。
【0017】図1において、1は光源であり、チャート
2を照明する。チャート2には、例えば、図2に示す如
く、テストパターン3が設けられており、光源1からの
光束がチャート2のテストパターン3の部分のみを透過
するようになっている。また、図1において、4は被測
定レンズ系5を固定するための被測定レンズ系載置台で
あり、鏡筒内に収納された複数個のレンズよりなる被測
定レンズ系5が載置されている。また、6は、被測定レ
ンズ系5によるテストパターン3の像を捕らえる為の像
走査手段である。
【0018】また、7は光路偏向手段であり、被測定レ
ンズ系5から射出した光束の角度若しくは位置、又はそ
の両方を変化させる機能を有する。8は装置光軸であ
り、前述の各部材の中心がこの装置光軸8上に位置して
いる。14は信号処理手段であり、像走査手段6の出力
信号を処理し、被測定レンズ系5の性能を示す指数、例
えばMTF(周波数レスポンス関数)を出力する。
【0019】次に、図1に基づき、本発明の請求項1の
発明に係るレンズ性能測定方法の作用について説明す
る。前記光源1から射出した光束は、前記チャート2を
照明する。チャート2に達した光束のうち、テストパタ
ーン3の部分に達した光束はこのチャート2を通過し、
被測定レンズ系5に入射する。被測定レンズ系5に入射
した光束は、光路偏向手段7に入射する。そして、光路
偏向手段7を射出した光束は、像走査手段6に入射す
る。
【0020】ここで、チャート2と像走査手段6が、被
測定レンズ系5について結像関係となるように、チャー
ト2及び像走査手段6の位置関係を予め調整しておけ
ば、チャート2上のテストパターン3の像が像走査手段
6上に結像することとなる。
【0021】この像走査手段6の出力信号を、信号処理
手段14にて処理すれば、被測定レンズ系5の結像性能
を示す指数、例えばMTFを得ることが出来、これによ
り被測定レンズ系5の性能を測定することが可能にな
る。
【0022】テストパターン3とその像の位置関係は、
被測定レンズ系5による結像関係によって定まる。い
ま、テストパターン3が装置光軸8上に位置しており、
かつ、被測定レンズ系5の光軸9が装置光軸8に一致し
ている場合、テストパターン3の像は装置光軸8上に位
置する。また、テストパターン3が装置光軸8からdだ
け離間した位置にあった場合、その像は、装置光軸8か
ら、d’=β・dだけ離間した位置に形成される。ここ
に、βは被測定レンズ系5の測定時の結像倍率である。
【0023】いまここで、被測定レンズ系5を構成する
複数個のレンズの一部又は全てに、傾き(チルト)若し
くは横ズレ(シフト)又はその両方が存在したとする。
そのような状態においては、被測定レンズ系5から射出
した光束の角度若しくは位置又はその両方が変化する。
【0024】例えば図3の如く、被測定レンズ系5全体
に、装置光軸8に対しδだけ横ズレ(シフト)が発生し
たとする。この場合のチャート2上のテストパターン3
のうち、装置光軸8上に位置しているものの像の位置関
係について考える。
【0025】被測定レンズ系5の光軸9を基準として考
えると、テストパターン3は被測定レンズ系光軸9から
δだけ離間したことになるので、その像は、d”=β・
δで表される距離d”だけ、被測定レンズ系5の光軸9
から離間した位置に形成されることになる。
【0026】さらに、この像の位置は、装置光軸8か
ら、距離ddec =δ+d”=δ(1+β)だけ離間した
位置に形成されることになる。
【0027】この状態においては、像走査手段6の受光
範囲より距離ddec の値が小さい場合には、テストパタ
ーン3の像は像走査手段6の受光範囲内に入ることにな
り、測定可能になるが、像走査手段6の受光範囲よりd
dec の値が大きい場合には、像走査手段6の受光範囲か
ら像が外れることになり、測定不可能になる。
【0028】このような状態にて、光路偏向手段7を用
いて、被測定レンズ系5からの光束の角度若しくは位置
又はまたはその双方を図4に示す如く変化させ、テスト
パターン3の位置を変化させ、像走査手段6の受光範囲
内に収めれば、測定可能とすることが出来る。
【0029】尚、図1及び図4においては、光路偏向手
段7は、被測定レンズ系5と像走査手段6との間に位置
しているが、光路偏向機能を有すればこの位置に限定さ
れるものでは無く、チャート2から像走査手段6までの
間のどこに位置に配置してもよい。この際、テストパタ
ーン3の像の位置ズレは、光路偏向手段7により補正さ
れる為、像走査手段6を移動させる必要は無くなり、装
置をコンパクトにすることが可能となる。
【0030】図5は、本発明の請求項2に係る発明のレ
ンズ性能測定装置を表す概念図である。以下図5に基づ
き、本発明について説明する。10はチャート2をこの
装置の装置光軸8と直交する方向に移動させるための移
動機構である。これ以外の構成要素については、図1と
同様であるので説明を省略する。
【0031】次に、図5に基づき、本発明の請求項2に
係るレンズ性能測定装置の働きについて説明する。前記
光源1から出た光束は、チャート2を照明する。チャー
ト2に達した光束の内、テストパターン3に入射した光
束のみがチャート2を通過する。チヤート2を通過した
光束の内、被測定レンズ系5の開口内に入射した光束
は、被測定レンズ系5を透過して像走査手段6に達す
る。像走査手段6の出力を信号処理手段9に取り込み、
計算処理をすることにより、被測定レンズ系5の結像性
能を測定することが可能となる。
【0032】ここで既述した図3に示すように、被測定
レンズ系5全体に横ズレ(シフト)δが生じた場合を考
える。このとき、テストパターン3の像は、請求項1記
載の発明の場合と同様、距離ddec =δ(1+β)だ
け、装置光軸8から離間した位置に形成される。既述し
た通り、距離ddec が像走査手段6の受光範囲よりも大
きければ、テストパターン3の像は像走査手段6の受光
範囲外となり、測定不可能となる。
【0033】もし、このとき、図6に示すように、移動
機構10による移動量をLとして、この像を装置光軸8
上に形成させるとすると、ddec =0=(L−δ)β+
δ、従って、L=δ(1−1/β)の関係が成立する。
【0034】このような移動量Lだけチャート2を移動
させると、テストパターン3の像は像走査手段6の中心
に位置することとなり、測定が可能になる。この場合に
おいても、被測定レンズ系5のシフトによるテストパタ
ーン3の像の位置ズレは、移動機構10によるチャート
2の移動によって補正されることとなり、像走査手段6
を移動させる必要は無くなり、これにより、装置を小型
にすることが可能になる。
【0035】図7は、本発明の請求項3に係る発明のレ
ンズ性能側定装置を示す概念図である。以下図7に基づ
き、本発明について説明する。図7において、11はミ
ラーであり、角度を変化させる角度可変機構を有する。
これ以外の構成要素は図1又は図5中の構成要素と同一
であるので、説明を省略する。
【0036】次に図7基づき、本発明の請求項3に係る
発明のレンズ性能測定装置の作用について説明する。図
1乃至図4に示す場合と同様、チャート2上のテストパ
ターン3から射出した光源1からの光束は、被測定レン
ズ系5を透過してミラー11に達する。ミラー11で光
束は反射し、像走査手段6に達する。像走査手段6の出
力信号を信号処理手段14で処理すれば、被測定レンズ
系5の性能を示す指数が得られる。
【0037】ここで、被測定レンズ系5を構成する複数
のレンズの一部または全てにチルト・シフトが生じた場
合、テストパターン3の像位置が変化し、その変化量が
大きい場合には、像走査手段6の受光範囲より、テスト
パターン3の像が外れてしまう。
【0038】このような場合には、ミラー11の角度を
変化させて被測定レンズ系5からの射出光束を走査しな
がら、像走査手段6の出力を確認する。被測定レンズ系
5からの射出光束の一部が像走査手段6上に来た場合、
像走査手段6からの信号により、ミラー11の角度の補
正量を計算させ、計算結果に応じてミラー11の角度を
変化させれば、テストパターン3の像全てを像走査手段
6上に位置させることが出来る。
【0039】この場合においても、被測定レンズ系5の
チルト・シフトによるテストパターン3の像の位置ズレ
は、ミラー11の角度調整によって補正されることとな
り、像走査手段6を移動させる必要は無くなり、よって
装置を小型にすることが可能になる。
【0040】(実施の形態1)図8は本発明の請求項
1、請求項2及び請求項3の発明に係るレンズ性能測定
方法及び測定装置の実施の形態1を示す図である。
【0041】まず、図8に示す構成要素を説明する。図
8において、21は光源であるキセノンランプであり、
図示しないが、図8中、矢印Aの方向に移動可能な構造
となっている。22はチャートであり、このチャート2
2には、図9に示すように、テストパターン22a乃至
22iが形成されている。図8中、23はチャート22
の移動機構であり、チャート22を載置したベース23
aをリニアガイド23b上に配置し、バネ23cにて、
装置光軸33と直交する矢印B方向にテンションを与え
ると共に、マイクロメータ23dを逆方向に当てつけ、
以てベース23aとチャート22とを一体として支持す
ると共に、チャート22の矢印B方向の移動を可能にし
ている。24は被測定レンズ系取り付け部である。
【0042】図8中、25は像走査手段である1次元C
CD素子であり、図示しないが装置光軸33を回転軸と
して回転可能な構造となっている。26は被測定レンズ
系である。27は信号処理手段であるマイクロコンピュ
ータである。ミラー28はテストパターン22b、22
c、22d、22eを射出した光束を反射し、ミラー2
9に入射させる。
【0043】ミラー29は、光束を反射し、装置光軸3
3に沿って進行させる。ミラー28及び29は、ミラー
ボックス34内に設置され、このミラーボックス34は
装置光軸33に沿って図8に示す矢印E方向に移動可能
に、かつ、装置光紬33を回転軸として回転可能な構造
となっている。
【0044】また、ミラー28は装置光軸33に直交す
る方向の回転軸28aを回転軸として角度調整可能であ
り、ミラー29は適宜装置光軸33から離脱可能な(す
なわち、装置光軸33に沿って進行する光束がミラー2
9に入射しないように移動する)構造を有する。
【0045】図8中、30及び31はミラーであり、装
置光軸33に沿って進行してきた光束を反射し、進行方
向を反対方向とする。32は光ファイバーユニットであ
り、光ファイバー32a、32b、32c、32d、3
2eは、キセノンランプ21から射出した光束をテスト
パターン22a、22b、22c、22dに導入させる
為のものである。また、35は被測定レンズ系26から
射出した光束である。
【0046】次に図8及び図9に基づき、本実施の形態
1の作用について説明する。測定前の準備として、 (1)キセノンランプ21の位置を矢印A方向に調整し
て、性能を測定したしたいポイントのテストパターン2
2a乃至22eを照明するための光ファイバーに光束が
入射するようにする。 (2)テストパターン22aから光束が射出する状態の
測定においては、ミラー29を装置光軸33上から退避
させる。 (3)それ以外のテストパターン22b、22c、22
d、22eから光束が射出する状態の測定においては、
被測定レンズ系26の焦点距離をf、入射瞳位置をen
t.p、測定倍率β、前側焦点位位置ff、第1面から
像面距離CJ、装置光紬33からテストパターン22b
乃至22eまでの距離I.H、ミラー28の回転軸28
aと、ミラー29と装置光軸33との交点Cとの距離d
の各値より、Lmul =d・f/I.H+CJ−ent.
pで示される値Lmul にチャート22と、ミラー29
と、装置光軸33との交点Cとの距離が位置するよう
に、ミラー28及びミラー29を一体として移動、調整
する。
【0047】また、ミラー28の角度ωは、下記数1で
示される値に設定する。
【0048】
【数1】 ω={90−tan-1(1.H/f)}/2
【0049】(4) 更に、ミラー30及び31を、一
体として移動させ、チャート22上のテストパターンの
像が、1次元CCD素子25の付近で収束するように、
ミラー30及びミラー31の装置光軸33方向の位置
を、これらを一体として調整する。この状態では、キセ
ノンランプ21から射出した光束は光ファイバー32a
乃至32eのいずれかを透過して、テストパターン22
a乃至22eのいずれかに入射する。
【0050】まず、光ファイバー32aを経由して、テ
ストパターン22aに光束が入射した場合について述べ
る。この場合は、被測定レンズ系26の結像状態は、い
わゆる軸上結像の状態となる。
【0051】テストパターン22aから射出した光束は
そのまま、装置光軸30に沿って進行する。この場合、
ミラー29は装置光軸33上から退避しておく。する
と、光束は、装置光軸33上をそのまま直進し、ミラー
30及び31にて反射して、元の進行方向とは180度
向きを変えて進み、1次元CCD素子25に入射して、
1次元CCD素子25の表面で光束は結像する。この像
は、テストパターン22aの像に他ならない。
【0052】ここで、1次元CCD素子25の出力を、
マイクロコンピューター27に入力し、マイクロコンピ
ューター27にて計算処理することにより、レンズ性能
を測定することが出来る。
【0053】ここで、被測定レンズ系26を構成するレ
ンズの一部又は全てがチルト又はシフトすると、この影
響によつて1次元CCD素子25上にてテストパターン
22aの像の位置が変化する。チルト又はシフトの値が
大きいと、テストパターン22aの像が1次元CCD素
子25上には位置せず、測定不可能となる。
【0054】ここで、マイクロメーター23dを一方の
ストローク端まで動作させた後、他方のストローク端に
向かって動作させ、チャート22の位置を矢印B方向に
動作させる。この動作を行うと、被測定レンズ系26の
光軸に対するテストパターン22aの距離が変化するこ
とになる。即ち、被測定レンズ系26におけるテストパ
ターン22aの結像関係での、物体高が変化することに
なり、これに伴ってテストパターン22aの像の位置も
変化する。従って、1次元CCD素子25上に無かった
テストパターン22aの像を、1次元CCD素子25上
に乗せることが出来、測定可能とすることができるもの
である。
【0055】因に、矢印B方向と直交する方向にチル
ト、シフトが存在した場合は、チャート22の移動では
影響を除去できないが、テストパターン22aは図8の
紙面と直交する方向に、また、テストパターン22b乃
至22eは装置光軸33を中心としての同心円方向に長
さを持っているので、テストパターン22a乃至22e
の像のいずれかの部分が1次元CCD素子25上に乗る
ことになり問題はない。
【0056】次に、光ファイバー32a乃至32eのう
ち1本を経由して、テストパターン22b乃至22eの
うちのいずれかに光束入射する場合を考える。この場合
は、被測定レンズ系26の結像状態は、いわゆる軸外結
像の状態となる。この場合、テストパターン22b乃至
22eのうちのいずれかを射出した光束は、被測定レン
ズ系26によって収束され、例えば、図8中の光束35
のように被測定レンズ系26より斜めに射出する。ここ
で、光束35が射出した延長上に、ミラー28があるよ
うに、ミラー28及びミラー29を一体として装置光軸
33を回転軸として回転させる。
【0057】ミラー28及びミラー29の位置が既述し
たLmu1の式で与えられる位置にあり、なおかつミラー
28の角度が数1で与えられる角度になっていれば、ミ
ラー28に入射した光束は、ミラー29に向かって、装
置光軸33と直交する方位で反射し、ミラー29で更に
反射して、装置光軸33上を直進することになる。
【0058】これ以降の場合は、テストパターン22a
から光束が射出した場合と同様、光束はミラー30及び
31で反射して、1次元CCD素子25に入射し、収束
する。これはテストパターン22b乃至22eのうちの
いずれかの像に他ならない。この場合においても、被測
定レンズ系26を構成するレンズの一部又は全部に傾
き、横ズレがあると、被測定レンズ系26から射出した
光束の位置及び角度が変化し、ミラー29で反射した光
束が装置光軸33上を進行しない場合が出てくる。
【0059】この場合、光束が図8の紙面内で変化する
場合は、ミラー28の角度を修正する。即ち、ミラー2
8の角度ωを、数1で表される値から変化させる。ま
た、光束が紙面に垂直な方向、即ち、ミラー28の角度
変化では修正できない方向に変化した場合には、ミラー
28及びミラー29を一体として装置光軸33を回転軸
として回転させる。
【0060】いずれも1次元CCD素子25の出力を観
察しながら、1次元CCD素子25から出力がでるま
で、即ち、テストパターン像が1次元CCD素子25上
に位置するようになるまで調整を続ける。
【0061】このような操作により、テストパターン像
の一部でも1次元CCD素子25上に位置するようにな
れば、測定可能となる。テストパターン22aの像を捕
らえる場合においても、また、テストパターン22a以
外の像を捕らえる場合においても、像の周辺部まで1次
元CCD素子25上に位置させるために、1次元CCD
素子25の中心にテストパターン像の強度ピークが位置
するまでミラー28及びミラー29の角度を調整するこ
とが望ましい。
【0062】この場合においても、1次元CCD素子2
5の出力を観察しながらミラー28及びミラー29の位
置を徴調整すればよい。いずれの場合においても、1次
元CCD素子25の位置は変化しない為、1次元CCD
素子25のワーキングディスタンスを確保する必要がな
く、装置を小型化することができる。
【0063】本実施の形態1固有の効果としては、複数
のテストパターン22a乃至22eを用いた測定の各々
の場合に、チャート22又はミラー28、29を調整し
て測定を実施する為、偏心の大きな被測定レンズ系26
の、軸上結像及び軸外結像の双方の場合の結像性能につ
いて測定可能である点が挙げられる。
【0064】(実施の形態2)図10は、本発明の請求
項1及び請求項2に係る発明のレンズ性能測定方法及び
装置の実施の形態2を示す図である。
【0065】以下、図10を参照して、本実施の形態2
の構成を説明する。図10中、41は光源であるレーザ
ーダイオード(LD)であり、波長830nmのレーザ
ー光を発振する。42はチャートであり、図11に示す
ように、テストパターン42aが形成されている。43
はチャート42の移動機構であり、チャート42はチヤ
ート枠43a中に固定されている。チャート枠43aは
タイミングベルト43bの一部に固定されており、タイ
ミングベルト43bは2つのスプロケット43c及び4
3dによってテンションを与えられている。スプロケッ
ト43cはモーター43eで回転するようになってお
り、このモーター43eの回転により、チャート42
が、チャート枠43a、タイミングベルト43bと一体
となって図10に示す矢印B方向に移動可能となってい
る。
【0066】図10中、44は被測定レンズ系取り付け
部である。45は像走査手段であるフォトマルチプライ
ヤであり、図示しない矢印C方向に移動可能な機構を有
している。46は被測定レンズ系であり、レーザーダイ
オード41の発振波長と同じ830nmの光束を用いて
使用する様な光学系、例えばコンパクトディスクの光学
系等を使用する。47は信号処理手段であるワークステ
ーションである。
【0067】次に、図10及び図11を参照して、本実
施の形態2の作用について説明する。レーザーダイオー
ド41から射出したレーザー光束は、チャート42を照
明する。チャート42においては、テストパターン42
aの位置でレーザー光が透過し、被測定レンズ系46に
入射する。
【0068】被測定レンズ系46を射出した光束は、フ
オトマルチプライヤ45に達し、ここで、フォトマルチ
プライヤ45を矢印C方向に移動させながら、その出力
をワークステーション47に取り込む。
【0069】ワークステーション47においては、フォ
トマルチプライヤ45の出力を処理する。この処理結果
により、被測定レンズ系46の性能を測定することが出
来る。被測定レンズ系46を構成するレンズの一部又は
全ての偏心が大きかった場合、前述の実施の形態1同様
テストパターン42aの像がフォトマルチプライヤ45
の受光範囲内に入らない場合が出てくる。
【0070】この場合には、移動機構43を用いて、即
ち、モーター43eを回転させ、スプロケット43cを
回転させてタイミングベルト43bを移動させ、チャー
ト枠43bと共にチャート42を移動させることによ
り、被測定レンズ系46からの射出光束の角度及び位置
を変化させ、フォトマルチプライヤ45の受光範囲内に
テストパターン42aの像を位置させることにより、測
定可能な状態にすることができる。
【0071】この場合においても、像走査手段であるフ
オトマルチプライヤ45の移動範囲は、テストパターン
像を走査するための範囲に限定できるため、ワーキング
ディスタンスを極力小さくでき、装置を小型化すること
が可能である。
【0072】本実施の形態2固有の効果としては、被測
定レンズ系46の光軸周辺の性能のみを測定する構成で
あるため、装置構成が簡略である点が挙げられる。
【0073】(実施の形態3)図12は本発明の請求項
1及び請求項2に係る、レンズ性能測定方法及び装置の
実施の形態3を示す図である。
【0074】以下、図12を参照して本実施の形態3の
構成を説明する。図12において、51は光源である電
球である。53はチャートの移動機構であり、チャート
42がチャート枠53aに固定され、リニアガイド53
b上に載置されている。チャート枠53aはボールねじ
53cとモーター53dにより図12に示す矢印A方向
に移動可能となっている。
【0075】図12において、54は被測定レンズ系取
り付け部である。55は像走査手段である1次元CCD
素子である。56は被測定レンズ系である。57は信号
処理手段であるワンボードタイプの演算ユニットであ
る。58は光源である電球51の分光強度特性を補正す
る為のフィルターである。59はコリメーターレンズで
あり、被測定レンズ系56から射出した平行光束を収
束、結像させる為のものである。
【0076】その他の構成要素は前述の場合と同様であ
るので、説明を省略する。但し、42は実施の形態2に
使用されているのと同じチャートであり、図11に示す
如くテストパターン42aが形成されているが、その装
置光軸33方向の位置が被測定レンズ系56の焦点位置
となるように、チャート42、被測定レンズ系取り付け
部54、被測定レンズ56の位置関係が調整されてい
る。
【0077】次に、図12を参照して、本実施の形態3
の作用について説明する。電球51から射出した光束は
チャート42を照明する。チャート42上に形成された
テストパターン42aを光束は透過し、被測定レンズ系
56に入射する。テストパターン42aが形成されてい
るチャート42の装置光軸33方向の位置が被測定レン
ズ系56の焦点位置と一致している為、被測定レンズ系
56からは平行光束が射出する。被測定レンズ系56を
射出した平行光束は、コリメーターレンズ59に入射
し、収束されて1次元CCD素子55に達する。ここで
光束は結像するが、これはテストパターン42aの像に
他ならない。
【0078】この像の強度は電気信号に変換され、1次
元CCD素子55の時系列出力となる。1次元CCD素
子55の出力は演算ユニット57に入力される。演算ユ
ニット57においては計算処理が行われ、被測定レンズ
系56の性能を表す評価値が計算される。この場合、被
測定レンズ系56を構成するレンズの一部又は全てにチ
ルト、シフトがあった場合、前述の実施の形態2と同様
テストパターン42aの像の位置にズレを生じる。
【0079】この場合、モーター53dを回転させボー
ルねじ53cを回転させ、チャート枠53aと共にチャ
ート42を図12に示す矢印A方向に移動させることに
より、テストパターン42aの結像位置を変化させ、1
次元CCD素子55上に位置させ、測定可能とすること
が出来る。この際、1次元CCD素子55の位置は変化
しない為、ワーキングディスタンスを確保する必要がな
く、装置を小型化することが可能である。
【0080】本実施の形態3固有の効果としては、被測
定レンズ系56から平行光束が入射する条件にて測定を
実施する為、チャート42と1次元CCD素子55との
間隔を極力小さくでき、その結果、装置のさらなる小型
化を実現することが出来る点を挙げることが出来る。
【0081】(実施の形態4)図13は本発明の請求項
1及び請求項3に係るレンズ性能測定方法及び装置の実
施の形態4を示す図である。
【0082】以下、図13を参照して本実施の形態4の
構成を説明する。図13において、71は光源であるキ
セノンランプである。73はミラーであり、装置光軸8
0に直交し、かつ、図13の紙面に直交する軸Raを回
転軸としてモータ73aにより回転し、角度調整可能な
構造となっている。
【0083】74は第1のコリメーターレンズであり、
キセノンランプ71から射出し、チャート42上のテス
トパターン42aから射出した光束を平行光束とする。
75は第2のコリメーターレンズであり、被測定レンズ
系76から射出した平行光束を収束させる。76は被測
定レンズ系であり、望遠鏡、双眼鏡等のいわゆるアフォ
ーカル光学系である。77は像走査手段である1次元C
CD素子である。
【0084】図13において、78は回転ステージであ
り、第1のコリメーターレンズ74、チャート42及び
キセノンランプ71が一体として載置され、図13に示
す点Cを中心に図13の紙面内で回転する構造を有す
る。79は被測定レンズ系取り付け部であり、図13に
おいて、矢印Eの方向に移動可能な機構を有する。80
は装置光軸である。その他の構成要素は前述の場合と同
様であるので、説明を省略する。
【0085】次に、図13を参照して、本実施の形態4
の作用について説明する。測定の前に、被測定レンズ系
取り付け部79のシフト機構を利用して、被測定レンズ
系76の射出瞳位置と、回転ステージ78の回転中心で
ある点Cの位置とを一致させる。
【0086】次に、被測定レンズ系76の視野の中心部
の性能を測定する為に、回転ステージ78を回転させ、
第1のコリメーターレンズ74の光軸と装置光軸80と
が一致するようにし、視野の周辺部の性能を測定する為
には、被測定レンズ系76からの射出瞳への光線の入射
角度に応じて、回転ステージ78によって第1のコリメ
ーターレンズ74、チャート42及びキセノンランプ7
1を一体として回転させ、第1のコリメーターレンズ7
4からの射出光束が、被測定レンズ系76の視野周辺部
からの光束の角度に一致するようにする。
【0087】この状態にて、キセノンランプ71を射出
した光束は、チャート42を照明する。チャート42上
のテストパターン42aを透過した光束は、第1のコリ
メーターレンズ74で平行光束となり、被測定レンズ系
76に入射する。被測定レンズ系76を光束は射出する
が、被測定レンズ系76のもう一方の端に取り付られた
ミラーフ3によって進行方向を変化させられ、第2のコ
リメーターレンズ75へと入射する。
【0088】第2のコリメーターレンズ75に入射した
光束は、1次元CCD素子77にて収束する。これはテ
ストパターン42aの像に他ならない。1次元CCD素
子77の出力信号をマイクロコンピューター27に取り
込み、計算処理を行う。これによって被測定レンズ系7
6の性能を測定することが出来る。
【0089】被測定レンズ系76内部のレンズの一部又
は全てにチルト、シフトがある場合、被測定レンズ系7
6からの光束の角度が変化し、第2のコリメーターレン
ズ75によるテストパターン42aの像の位置が変化す
る。チルト、シフトが大きくなる場合は、1次元CCD
素子77上に像が乗らない場合が生じる。
【0090】このような場合は、ミラー73の角度を調
整し、被測定レンズ系76から射出した光束が第2のコ
リメーターレンズ75の光軸に平行に入射するようにす
る。
【0091】第2のコリメーターレンズ75の結像位置
は、テストパターン42aの像の、第2のコリメーター
レンズ75の光軸からの離間量I.H、第2のコリメー
ターレンズ75の焦点距離f、第2のコリメーターレン
ズ75の光軸と、第2のコリメーターレンズ75へ入射
する平行光束とがなす角θとするとき、I.H=f・t
anθの式により与えられる。
【0092】従って、第2のコリメーターレンズ75の
光軸に平行な光束が入射した場合は、第2のコリメータ
ーレンズ75の光軸上、即ち、1次元CCD素子77の
中心付近にテストパターン42aの像が結像することと
なり、被測定レンズ系76の性能を測定することが可能
になるものである。
【0093】この際、1次元CCD素子77の出力を確
認しながらミラー73の角度を徴調整し、テストパター
ン42aの像の一部でも1次元CCD素子77上に位置
すれば、その位置を基にテストパターン42aの像全体
を1次元CCD素子77上に位置させることが可能であ
る。
【0094】また、テストパターン42aの像全体を1
次元CCD素子77上に位置させる為には、テストパタ
ーン42aの像の強度ピークが1次元CCD素子77の
中心付近に来るようにしなければならないが、これも、
1次元CCD素子77の出力波形を観察しながら、ミラ
ー73の角度を徴調整することにより可能である。
【0095】この場合、1次元CCD素子77の位置は
固定されているため、1次元CCD素子77のワーキン
グディスタンスを確保することは不要となり、装置を小
型化することが可能となる。本実施の形態4固有の効果
としては、アフォーカル光学系の性能を測定できる点が
挙げられる。
【0096】(実施の形態5)図14は、本発明の請求
項1及び請求項3に係るレンズ性能測定方法及び装置の
実施の形態5を示す図である。以下、図14を参照し
て、本実施の形態5の構成を説明する。図14におい
て、81は光源であるキセノンランプであり、図示しな
いが図14において矢印A方向に移動調整可能な構造を
有する。
【0097】82はチャートであり、図15に示すよう
に、テストパターン82a乃至82eが形成されてい
る。83はミラーであり、モータ83aの回転軸83b
上に設置されている。更に、このモータ83aはモータ
83cの回転軸83d上に設置されており、ミラー83
は装置光軸90及び装置光軸90と直交し、図14の紙
面に垂直な軸を回転軸として回転可能な構造を有してい
る。
【0098】モータ83cの回転軸83dは装置光軸9
0と一致している。即ち、モータ83aの回転軸83b
とモータ83cの回転軸83dとは直交している。84
は被測定レンズ取り付け部である。85は像走査手段で
ある2次元CCD素子である。86は被測定レンズ系で
ある。
【0099】図14において、87は画像処理装置であ
り、入力画像中で指定した任意の1断面の強度分布を時
系列信号として出力する機能を有する。また、断面位置
の指定を行うためのマウス91を接続する機能、及び2
次元CCD素子85の出力と、マウスカーソル位置を重
ね合わせて映像信号として出力する端子を有する。88
は信号処理手段であるマイクロコンピュータであり、画
像処理装置87の出力を演算処理する。91はマウスで
あり、画像処理装置87に対して、強度分布を取り込む
1断面の位置を指定するものである。
【0100】89は2次元CCD素子85の出力及びマ
ウス91の指定位置を画像として観察するためのモニタ
ーテレビであり、画像処理装置87に接続されている。
その他の構成要素については、前述の場合と同様である
ので、説明を省略する。
【0101】次に、図14及び図15を参照して、本実
施の形態5の作用について説明する。まず測定の前に、
予めキセノンランプ81の位置を矢印A方向に位置調整
し、チャート82上のテストパターン82a乃至82e
のうち、結像性能を測定したい点に対応したテストパタ
ーンを照明するようにしておく。
【0102】このような状態において、キセノンランプ
81を射出した光束は、チャート82を照明する。チャ
ート82に達した光束の内、テストパターン82a乃至
82eの内のいずれかに達した光束がチャート82を透
過し、被測定レンズ系86に達する。被測定レンズ系8
6に達した光束は、被測定レンズ系86で収束され、ミ
ラー83にて反射した後2次元CCD素子85に達す
る。ここでは被測定レンズ系86から射出した光束が収
束するが、これはテストパターン82a乃至82eのい
ずれかの像に他ならない。
【0103】この状態で2次元CCd素子85の出力を
画像処理装置87に入力する。画像処理装置87は、こ
の信号をモニターテレビ89に、マウス91のカーソル
位置と重ね合わせて出力する。このモニターテレビ89
の画像を観察しながら、マウス91にて、強度分布を測
定すべき断面を指定する。この断面は、テストパターン
像を形成する2本の直線の内、1本に直交する方向であ
る必要がある。
【0104】強度分布を測定すべき断面がマウス91に
よって指定されると、画像処理装置87は指定された断
面の強度分布を測定し、その結果をパーソナルコンピュ
ータ88に出力する。パーソナルコンピュータ88は入
力された信号を計算処理する。これにより、被測定レン
ズ系86の性能を測定することが出来る。ここで、被測
定レンズ系86を構成するレンズの一部又は全てにチル
ト、シフトがあると、テストパターン82a乃至82e
の像の位置はずれることになり、2次元CCD素子85
上に位置しない場合も出てくる。
【0105】この場合は、モニターテレビ89にて2次
元CCD素子85の出力信号を観察しながら、ミラー8
3の角度をモータ83a及びモータ83cにより微調整
する。この場合、2次元CCD素子85上でのテストパ
ターン像の移動及び方向より、ミラー83の調整角度を
決めることができ、テストパターン像が全て2次元CC
D素子85上に位置するよう、調整することが可能であ
る。このような状態とすれば、被測定レンズ系86の結
像性能を測定することが可能となる。
【0106】この場合、テストパターン像の位置の調整
はミラー83の角度変化によってなされ、2次元CCD
素子85は固定状態であるため、2次元CCD素子85
のワーキングデディスタンスを確保する必要が無くな
り、装置を小型化することが可能となる。
【0107】本実施の形態5固有の効果としては、像走
査手段として2次元CCD素子85を使用している為、
レンズの性能の方向性が問題となる場合に、測定装置及
び被測定レンズ系86の状態を変化させること無く、ほ
ぼ同時に2つの方向の性能を測定できることが挙げられ
る。
【0108】以上説明した請求項1乃至3記載の発明に
よれば、被測定レンズ系にチルト、シフトがあった場合
にも、コンパクトな構成で被測定レンズ系の結像性能を
測定することができるレンズ性能測定方法及び装置を提
供するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズ性能測定方法を示す概念図であ
る。
【図2】本発明におけるチャートの平面図である。
【図3】本発明のレンズ性能測定方法において、被測定
レンズ系が横ズレした場合の説明図である。
【図4】本発明のレンズ性能測定方法において、テスト
パターンの位置を変化させた場合の説明図である。
【図5】本発明のレンズ性能測定方法を示す概念図であ
る。
【図6】本発明のレンズ性能測定方法において、被測定
レンズ系がδだけ横ズレした場合の説明図である。
【図7】本発明のレンズ性能測定方法を示す概念図であ
る。
【図8】本発明のレンズ性能測定装置の実施の形態1を
示す概略図である。
【図9】本発明のレンズ性能測定装置の実施の形態1に
用いるチャートの平面図である。
【図10】本発明のレンズ性能測定装置の実施の形態2
を示す概略図である。
【図11】本発明のレンズ性能測定装置の実施の形態1
に用いるチャートの平面図である。
【図12】本発明のレンズ性能測定装置の実施の形態3
を示す概略図である。
【図13】本発明のレンズ性能測定装置の実施の形態4
を示す概略図である。
【図14】本発明のレンズ性能測定装置の実施の形態5
を示す概略図である。
【図15】本発明のレンズ性能測定装置の実施の形態5
に用いるチャートの平面図である。
【図16】従来装置の全体構成を示す概略図である。
【図17】従来装置の受光手段の一部を示す説明図であ
る。
【図18】従来装置の投影手段の一部を示す説明図であ
る。
【図19】従来装置の光源部を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光源 2 チャート 3 テストパターン 4 被測定ンズ系載置台 5 被測定ンズ系 6 像走査手段 7 光路偏向手段 14 信号処理手段 21 キセノンランプ 22 チャート 23 移動機構 25 1次元CCD素子 26 被測定ンズ系 27 マイクロコンピュータ 28 ミラー 29 ミラー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源によって照明されたチャート上のテ
    ストパターンの、被測定レンズ系による像を、該被測定
    レンズ系による像の位置的強度分布を時系列信号に変換
    する像走査手段で取り込み、該像走査手段の出力を信号
    処理手段にて処理し、前記被測定レンズ系の結像性能を
    測定する、レンズ性能測定方法において、 前記被測定レンズ系からの射出光束の角度若しくは位置
    又は前記角度及び前記位置の両方を変化させる光路偏向
    手段を有することを特徴とする、レンズ性能測定方法。
  2. 【請求項2】 光源と、該光源からの光束で照明される
    テストパターンを設けたチャートと、該チャートの該テ
    ストパターンの投影像を結像させる被測定レンズ系と、
    該被測定レンズ系を固定するための被測定レンズ系載置
    部と、該被測定レンズ系載置部に設置された被測定レン
    ズ系によって結像される前記テストパターンの像の位置
    的強度分布を時系列信号に変換する像走査手段と、該像
    走査手段の出力信号を計算処理するための信号処理手段
    とを有し、 前記信号処理手段以外の前記各構成要素を基準軸上に配
    置した、レンズ性能測定装置において、 前記チャートが、前記基準軸に対して直交する方向に移
    動可能な構造を有することを特徴とする、レンズ性能測
    定装置。
  3. 【請求項3】 光源と、該光源からの光束で照明される
    テストパターンを設けたチャートと、該チャートの該テ
    ストパターンの投影像を結像させる被測定レンズ系と、
    該被測定レンズ系から射出した光束の伝搬方向を変化さ
    せる為のミラーと、前記被測定レンズ系を固定するため
    の被測定レンズ系載置部と、該被測定レンズ系載置部に
    設置された被測定レンズ系によって結像される前記テス
    トパターンの像の位置的強度分布を時系列信号に変換す
    る為の像走査手段と、該像走査手段の出力信号を計算処
    理する信号処理手段とを有し、 前記信号処理手段以外の前記各構成要素を装置光軸上に
    配置し、前記被測定レンズ系の、装置光軸上を含む複数
    の像高の結像性能を測定するレンズ性能測定装置におい
    て、 前記ミラーの角度を、前記像走査手段の出力結果を基に
    変化させる構成としたことを特徴とする、レンズ性能測
    定装置。
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CN104034517A (zh) * 2014-07-04 2014-09-10 西华大学 一种亚波长光子筛聚焦性能检测方法

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