JPH09269048A - 自動変速機の潤滑装置 - Google Patents
自動変速機の潤滑装置Info
- Publication number
- JPH09269048A JPH09269048A JP10386496A JP10386496A JPH09269048A JP H09269048 A JPH09269048 A JP H09269048A JP 10386496 A JP10386496 A JP 10386496A JP 10386496 A JP10386496 A JP 10386496A JP H09269048 A JPH09269048 A JP H09269048A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- output shaft
- shaft
- gear
- center hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/042—Guidance of lubricant
- F16H57/0421—Guidance of lubricant on or within the casing, e.g. shields or baffles for collecting lubricant, tubes, pipes, grooves, channels or the like
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/048—Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
- F16H57/0498—Worm gearings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】出力軸の軸心穴に、出力軸の回転速度に関係な
く安定した量の潤滑油を供給できる自動変速機の潤滑装
置を提供する。 【解決手段】変速機ケース7の後端部に設けられたエク
ステンションハウジング10にオイルクーラ11のリタ
ーン油路12を接続し、リターン油を出力軸9の軸心穴
9aを経由して前方の変速部へ導く。リターン油を出力
軸9の軸心穴9aへそのまま導く第1の油路14,8a
に加えて、第1の油路をバイパスし、リターン油を出力
軸の軸心穴へ導く第2の油路14,8b,9bを設け、
第2の油路中に出力軸によって駆動されるネジポンプギ
ヤ22を配置する。
く安定した量の潤滑油を供給できる自動変速機の潤滑装
置を提供する。 【解決手段】変速機ケース7の後端部に設けられたエク
ステンションハウジング10にオイルクーラ11のリタ
ーン油路12を接続し、リターン油を出力軸9の軸心穴
9aを経由して前方の変速部へ導く。リターン油を出力
軸9の軸心穴9aへそのまま導く第1の油路14,8a
に加えて、第1の油路をバイパスし、リターン油を出力
軸の軸心穴へ導く第2の油路14,8b,9bを設け、
第2の油路中に出力軸によって駆動されるネジポンプギ
ヤ22を配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動変速機の軸心潤
滑装置に関するものである。
滑装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、FR式自動変速機の場合、オイ
ルクーラで冷やされた潤滑油の一部は、入力軸の軸心穴
からクラッチや遊星歯車装置等の変速部へ供給され、残
部は入力軸の軸心穴から出力軸の軸心穴をへて出力軸の
後端の軸受部へ供給されている。このように、出力軸の
軸受部が潤滑油路の最後部となるので、十分な潤滑油量
を確保できないという問題があった。
ルクーラで冷やされた潤滑油の一部は、入力軸の軸心穴
からクラッチや遊星歯車装置等の変速部へ供給され、残
部は入力軸の軸心穴から出力軸の軸心穴をへて出力軸の
後端の軸受部へ供給されている。このように、出力軸の
軸受部が潤滑油路の最後部となるので、十分な潤滑油量
を確保できないという問題があった。
【0003】そこで、オイルクーラのリターン油を自動
変速機とトランスファ装置との境界部より導入し、この
油の一部を出力軸の軸心穴を介して入力軸方向へ流すと
ともに、残部をトランスファ装置へ流すようにした潤滑
装置が知られている(特開昭62−274161号公報
参照)
変速機とトランスファ装置との境界部より導入し、この
油の一部を出力軸の軸心穴を介して入力軸方向へ流すと
ともに、残部をトランスファ装置へ流すようにした潤滑
装置が知られている(特開昭62−274161号公報
参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造の場合、出力軸の軸心穴へ安定した量のリターン油を
供給するのが難しいという欠点がある。つまり、出力軸
の回転速度はギヤ比によって変化し、4速のような高速
段では回転速度が非常に高くなる。このような高速回転
している出力軸の外周側から軸心穴へリターン油を供給
しようとしても、油の流れの方向と逆方向の遠心力が作
用するため、軸心穴へ入りにくい。このため、油温上昇
と潤滑油量の低下が起こり、クラッチや軸受の焼け,摩
耗といった不具合が発生する可能性がある。
造の場合、出力軸の軸心穴へ安定した量のリターン油を
供給するのが難しいという欠点がある。つまり、出力軸
の回転速度はギヤ比によって変化し、4速のような高速
段では回転速度が非常に高くなる。このような高速回転
している出力軸の外周側から軸心穴へリターン油を供給
しようとしても、油の流れの方向と逆方向の遠心力が作
用するため、軸心穴へ入りにくい。このため、油温上昇
と潤滑油量の低下が起こり、クラッチや軸受の焼け,摩
耗といった不具合が発生する可能性がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、出力軸の軸心穴
に、出力軸の回転速度に関係なく安定した量の潤滑油を
供給できる自動変速機の潤滑装置を提供することにあ
る。
に、出力軸の回転速度に関係なく安定した量の潤滑油を
供給できる自動変速機の潤滑装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、変速機ケースの後部ハウジングにオイル
クーラのリターン油路を接続し、このリターン油を出力
軸の軸心穴を経由して前方の部位へ導くようにした自動
変速機において、上記リターン油を出力軸の軸心穴へ導
く第1の油路に加えて、第1の油路をバイパスし、リタ
ーン油を出力軸の軸心穴へ導く第2の油路を設け、第2
の油路中に出力軸によって駆動されるネジポンプギヤを
配置し、ネジポンプギヤによる送液作用により、リター
ン油を出力軸の軸心穴へ供給するように構成したもので
ある。
に、本発明は、変速機ケースの後部ハウジングにオイル
クーラのリターン油路を接続し、このリターン油を出力
軸の軸心穴を経由して前方の部位へ導くようにした自動
変速機において、上記リターン油を出力軸の軸心穴へ導
く第1の油路に加えて、第1の油路をバイパスし、リタ
ーン油を出力軸の軸心穴へ導く第2の油路を設け、第2
の油路中に出力軸によって駆動されるネジポンプギヤを
配置し、ネジポンプギヤによる送液作用により、リター
ン油を出力軸の軸心穴へ供給するように構成したもので
ある。
【0007】オイルクーラによって冷却されたリターン
油は、後部ハウジングから出力軸の軸心穴を通って前方
の部位(例えば変速機構部)へ供給される。出力軸の回
転速度が低い間は、第1の油路を通って出力軸の軸心穴
へ供給される油量が多いのに対し、第2の油路にはネジ
ポンプギヤが配置されているので、ネジポンプギヤが邪
魔になり、第1の油路より供給油量は少ない。一方、出
力軸の回転速度が上昇すると、第1の油路を通って軸心
穴へ供給される油量は遠心力により低下するのに対し、
ネジポンプギヤの送液作用は回転速度の上昇に伴って向
上するので、多量の油を軸心穴へ送り込むことができ
る。このように、第1,第2の油路を通って出力軸の軸
心穴へ供給されるリターン油の総量は、出力軸の回転速
度の高低に関係なく、安定した量を確保できる。
油は、後部ハウジングから出力軸の軸心穴を通って前方
の部位(例えば変速機構部)へ供給される。出力軸の回
転速度が低い間は、第1の油路を通って出力軸の軸心穴
へ供給される油量が多いのに対し、第2の油路にはネジ
ポンプギヤが配置されているので、ネジポンプギヤが邪
魔になり、第1の油路より供給油量は少ない。一方、出
力軸の回転速度が上昇すると、第1の油路を通って軸心
穴へ供給される油量は遠心力により低下するのに対し、
ネジポンプギヤの送液作用は回転速度の上昇に伴って向
上するので、多量の油を軸心穴へ送り込むことができ
る。このように、第1,第2の油路を通って出力軸の軸
心穴へ供給されるリターン油の総量は、出力軸の回転速
度の高低に関係なく、安定した量を確保できる。
【0008】上記潤滑装置において、ネジポンプギヤを
ガバナギヤを駆動するギヤと兼用するのが望ましい。特
に、ガバナ装置はウエイトの慣性質量のため、回転変動
がギヤ部の負荷となり、摩耗しやすい。そこで、ネジポ
ンプギヤをガバナ駆動ギヤと兼用すれば、構造が簡素に
なり、コスト上昇を抑制できるとともに、ガバナギヤの
摩耗を効果的に防止できる。
ガバナギヤを駆動するギヤと兼用するのが望ましい。特
に、ガバナ装置はウエイトの慣性質量のため、回転変動
がギヤ部の負荷となり、摩耗しやすい。そこで、ネジポ
ンプギヤをガバナ駆動ギヤと兼用すれば、構造が簡素に
なり、コスト上昇を抑制できるとともに、ガバナギヤの
摩耗を効果的に防止できる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明を前進3速・後退1
速のFR式自動変速機に適用した一例を示す。この自動
変速機は、トルクコンバータ1、トルクコンバータ1を
介してエンジン出力軸2と連結された入力軸3、2個の
クラッチC1 ,C2 、2個のブレーキB1 ,B2 、ラビ
ニヨウ型遊星歯車機構4、ワンウエイクラッチOWC、
出力軸5等を備えている。
速のFR式自動変速機に適用した一例を示す。この自動
変速機は、トルクコンバータ1、トルクコンバータ1を
介してエンジン出力軸2と連結された入力軸3、2個の
クラッチC1 ,C2 、2個のブレーキB1 ,B2 、ラビ
ニヨウ型遊星歯車機構4、ワンウエイクラッチOWC、
出力軸5等を備えている。
【0010】遊星歯車機構4の第1サンギヤ4aは、C
1 クラッチを介して入力軸3と連結されており、第2サ
ンギヤ4bは中間軸6およびC2 クラッチを介して入力
軸3と連結されている。キャリヤ4cはB2 ブレーキお
よびワンウェイクラッチOWCを介して変速機ケース7
と連結されている。なお、ワンウェイクラッチOWCは
キャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許容す
る。上記キャリヤ4cは軸長の長いロングピニオン4d
と軸長の短いショートピニオン4eとを支持しており、
第1サンギヤ4aはロングピニオン4dと噛み合い、第
2サンギヤ4bはショートピニオン4eを介してロング
ピニオン4dと噛み合っている。ロングピニオン4dの
みと噛み合うリングギヤ4fには第1出力軸9が一体に
形成され、この第1出力軸9はパーキングギヤ8を介し
て第2出力軸5と一体に結合されている。
1 クラッチを介して入力軸3と連結されており、第2サ
ンギヤ4bは中間軸6およびC2 クラッチを介して入力
軸3と連結されている。キャリヤ4cはB2 ブレーキお
よびワンウェイクラッチOWCを介して変速機ケース7
と連結されている。なお、ワンウェイクラッチOWCは
キャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許容す
る。上記キャリヤ4cは軸長の長いロングピニオン4d
と軸長の短いショートピニオン4eとを支持しており、
第1サンギヤ4aはロングピニオン4dと噛み合い、第
2サンギヤ4bはショートピニオン4eを介してロング
ピニオン4dと噛み合っている。ロングピニオン4dの
みと噛み合うリングギヤ4fには第1出力軸9が一体に
形成され、この第1出力軸9はパーキングギヤ8を介し
て第2出力軸5と一体に結合されている。
【0011】変速機ケース7の後端には、後部ハウジン
グであるエクステンションハウジング10が固定されて
いる。このエクステンションハウジング10には、図2
に示すように、オイルクーラ11からリターン油路12
を経て冷却された潤滑油(リターン油)が供給される供
給口13が形成されている。なお、オイルクーラ11へ
供給される潤滑油は、公知のようにトルクコンバータ1
やレギュレータ弁からの排油を用いることができる。供
給口13へ供給された潤滑油は、エクステンションハウ
ジング10の軸受穴10bに向かって径方向に貫通する
潤滑穴14、パーキングギヤ8に形成された第1連通穴
8aを経て、第1出力軸9の軸心穴9aに供給される。
このとき、パーキングギヤ8の外周に取り付けられた第
1シールリング16によって、その後部側のエクステン
ションハウジング10の内部空間10aとの間がシール
される。
グであるエクステンションハウジング10が固定されて
いる。このエクステンションハウジング10には、図2
に示すように、オイルクーラ11からリターン油路12
を経て冷却された潤滑油(リターン油)が供給される供
給口13が形成されている。なお、オイルクーラ11へ
供給される潤滑油は、公知のようにトルクコンバータ1
やレギュレータ弁からの排油を用いることができる。供
給口13へ供給された潤滑油は、エクステンションハウ
ジング10の軸受穴10bに向かって径方向に貫通する
潤滑穴14、パーキングギヤ8に形成された第1連通穴
8aを経て、第1出力軸9の軸心穴9aに供給される。
このとき、パーキングギヤ8の外周に取り付けられた第
1シールリング16によって、その後部側のエクステン
ションハウジング10の内部空間10aとの間がシール
される。
【0012】上記パーキングギヤ8の外周とエクステン
ションハウジング10の軸受穴10bの内周との間に入
った潤滑油の一部は、前方へ流れ、パーキングギヤ8に
形成された第2連通穴8b、第1出力軸9に形成された
連通穴9bを経て軸心穴9aへ供給される。
ションハウジング10の軸受穴10bの内周との間に入
った潤滑油の一部は、前方へ流れ、パーキングギヤ8に
形成された第2連通穴8b、第1出力軸9に形成された
連通穴9bを経て軸心穴9aへ供給される。
【0013】上記潤滑穴14から第1連通穴8aを介し
て軸心穴9aに至る油路は第1油路を構成し、潤滑穴1
4からパーキングギヤ8とエクステンションハウジング
10との隙間、第2連通穴8b、連通穴9bを経て軸心
穴9aに至る油路は第2油路を構成している。なお、パ
ーキングギヤ8とエクステンションハウジング10の軸
受穴10bとの間に第2シールリング17が配置されて
いるので、第2油路を流れる潤滑油が変速機ケース側へ
漏れ出るのを防止できる。
て軸心穴9aに至る油路は第1油路を構成し、潤滑穴1
4からパーキングギヤ8とエクステンションハウジング
10との隙間、第2連通穴8b、連通穴9bを経て軸心
穴9aに至る油路は第2油路を構成している。なお、パ
ーキングギヤ8とエクステンションハウジング10の軸
受穴10bとの間に第2シールリング17が配置されて
いるので、第2油路を流れる潤滑油が変速機ケース側へ
漏れ出るのを防止できる。
【0014】第2油路には、パーキングギヤ8に固定さ
れたネジポンプギヤ22が配置されている。このネジポ
ンプギヤ22は、その送液作用により潤滑油を第1出力
軸9の軸心穴9aへ供給する機能を有するだけでなく、
ガバナ従動ギヤ23を駆動するギヤを兼ねている。
れたネジポンプギヤ22が配置されている。このネジポ
ンプギヤ22は、その送液作用により潤滑油を第1出力
軸9の軸心穴9aへ供給する機能を有するだけでなく、
ガバナ従動ギヤ23を駆動するギヤを兼ねている。
【0015】第1出力軸9の軸心穴9aは中間軸6の軸
心穴6aに連通しており、この軸心穴6aを通った潤滑
油は、中間軸6に半径方向に形成された複数の穴より遊
星歯車機構4やクラッチC1 ,C2 やブレーキB1 ,B
2 へ供給される。さらに、中間軸6の軸心穴6aの中を
前方へ流れた潤滑油の一部は、入力軸3の潤滑穴3aに
も達し、入力軸3上の変速部を潤滑している。
心穴6aに連通しており、この軸心穴6aを通った潤滑
油は、中間軸6に半径方向に形成された複数の穴より遊
星歯車機構4やクラッチC1 ,C2 やブレーキB1 ,B
2 へ供給される。さらに、中間軸6の軸心穴6aの中を
前方へ流れた潤滑油の一部は、入力軸3の潤滑穴3aに
も達し、入力軸3上の変速部を潤滑している。
【0016】エクステンションハウジング10の内部に
は、第2出力軸5の中央部が軸受20によって回転自在
に支持されている。第2出力軸5の前端部には、スピー
ドメータ用従動ギヤ23を駆動する駆動ギヤ24が固定
されている。第2出力軸5の後端部には、プロペラシャ
フトの前端部に設けられるスリーブヨーク(図示せず)
と嵌合する外スプライン26が形成されている。
は、第2出力軸5の中央部が軸受20によって回転自在
に支持されている。第2出力軸5の前端部には、スピー
ドメータ用従動ギヤ23を駆動する駆動ギヤ24が固定
されている。第2出力軸5の後端部には、プロペラシャ
フトの前端部に設けられるスリーブヨーク(図示せず)
と嵌合する外スプライン26が形成されている。
【0017】エクステンションハウジング10には供給
口13と交差する潤滑穴15が前後方向に形成されてお
り、供給口13から供給された潤滑油の残部がこの穴1
5に流れ込む。エクステンションハウジング10の後端
部には、上記プロペラシャフトのスリーブヨークを回転
自在に支持するための軸受ブッシュ27と、スリーブヨ
ークの外周面に密着するオイルシール28とが配置され
ている。潤滑穴15を流れた潤滑油は細いノズル穴15
aを経て軸受ブッシュ27の外周へと供給される。軸受
ブッシュ27の外周側へ供給された潤滑油は、軸受ブッ
シュ27の穴27aを通って内面側へと流れ、軸受ブッ
シュ27を潤滑した後、前方へ流れてエクステンション
ハウジング10の内部空間10aに溜められる。このと
き、第1シールリング16によって内部空間10aと出
力軸9の軸心潤滑油路との間がシールされているので、
出力軸9の軸心穴9aの潤滑油が内部空間10aへ流れ
込むことがなく、またエクステンションハウジング10
の後端部はオイルシール28によってシールされている
ので、内部空間10aの潤滑油が外部へ漏れ出すことも
ない。
口13と交差する潤滑穴15が前後方向に形成されてお
り、供給口13から供給された潤滑油の残部がこの穴1
5に流れ込む。エクステンションハウジング10の後端
部には、上記プロペラシャフトのスリーブヨークを回転
自在に支持するための軸受ブッシュ27と、スリーブヨ
ークの外周面に密着するオイルシール28とが配置され
ている。潤滑穴15を流れた潤滑油は細いノズル穴15
aを経て軸受ブッシュ27の外周へと供給される。軸受
ブッシュ27の外周側へ供給された潤滑油は、軸受ブッ
シュ27の穴27aを通って内面側へと流れ、軸受ブッ
シュ27を潤滑した後、前方へ流れてエクステンション
ハウジング10の内部空間10aに溜められる。このと
き、第1シールリング16によって内部空間10aと出
力軸9の軸心潤滑油路との間がシールされているので、
出力軸9の軸心穴9aの潤滑油が内部空間10aへ流れ
込むことがなく、またエクステンションハウジング10
の後端部はオイルシール28によってシールされている
ので、内部空間10aの潤滑油が外部へ漏れ出すことも
ない。
【0018】エクステンションハウジング10内に溜ま
った潤滑油によって、スピードメータギヤ23,24が
常時潤滑される。エクステンションハウジング10内の
油が所定量以上になると、側壁に形成された排油穴29
を介して油圧制御装置30(図1参照)へ戻されるの
で、エクステンションハウジング10内の油が潤滑油で
充満することがない。
った潤滑油によって、スピードメータギヤ23,24が
常時潤滑される。エクステンションハウジング10内の
油が所定量以上になると、側壁に形成された排油穴29
を介して油圧制御装置30(図1参照)へ戻されるの
で、エクステンションハウジング10内の油が潤滑油で
充満することがない。
【0019】次に、上記構成よりなる潤滑装置の作動を
説明する。オイルクーラ11で冷却された潤滑油は、エ
クステンションハウジング10の供給口13へ供給さ
れ、第1油路14,8aおよび第2油路14,8b,9
bを介して軸心穴9aへ供給される。第1油路14,8
a,9aを流れる潤滑油の流量は、図3にAで示すよう
に、遠心力の影響で出力軸9,5の回転数が上昇するに
つれて低下する。これに対し、第2油路14,8b,9
b,9aを流れる潤滑油の流量は、ネジポンプギヤ22
の送液量に比例し、送液量は出力軸9,5の回転数に比
例するので、図3のBで示すように、出力軸9,5の回
転数が上昇するにつれて増加する。その結果、これら2
つの油路を流れる潤滑油の総量は出力軸9,5の回転数
に関係なくほぼ一定となり、軸心穴9aに安定した量の
潤滑油を供給できる。そのため、高速走行状態であって
も油温上昇と潤滑油量の低下を防止でき、クラッチや軸
受の焼け,摩耗といった不具合を防止できる。また、第
2油路を流れる潤滑油によって、ガバナギヤ21,22
を同時に潤滑できるので、ガバナギヤ21,22の摩耗
を効果的に防止できる。
説明する。オイルクーラ11で冷却された潤滑油は、エ
クステンションハウジング10の供給口13へ供給さ
れ、第1油路14,8aおよび第2油路14,8b,9
bを介して軸心穴9aへ供給される。第1油路14,8
a,9aを流れる潤滑油の流量は、図3にAで示すよう
に、遠心力の影響で出力軸9,5の回転数が上昇するに
つれて低下する。これに対し、第2油路14,8b,9
b,9aを流れる潤滑油の流量は、ネジポンプギヤ22
の送液量に比例し、送液量は出力軸9,5の回転数に比
例するので、図3のBで示すように、出力軸9,5の回
転数が上昇するにつれて増加する。その結果、これら2
つの油路を流れる潤滑油の総量は出力軸9,5の回転数
に関係なくほぼ一定となり、軸心穴9aに安定した量の
潤滑油を供給できる。そのため、高速走行状態であって
も油温上昇と潤滑油量の低下を防止でき、クラッチや軸
受の焼け,摩耗といった不具合を防止できる。また、第
2油路を流れる潤滑油によって、ガバナギヤ21,22
を同時に潤滑できるので、ガバナギヤ21,22の摩耗
を効果的に防止できる。
【0020】なお、供給口13へ供給された潤滑油の一
部は潤滑穴15を通って軸受ブッシュ27へ供給される
ので、軸受ブッシュ27を強制潤滑できる。しかも、軸
受ブッシュ27から漏れ出た潤滑油をエクステンション
ハウジング10内に溜め、この油でスピードメータギヤ
23,24を潤滑するので、格別な潤滑手段を設けるこ
となく、スピードメータギヤ23,24を効率よく潤滑
できる。
部は潤滑穴15を通って軸受ブッシュ27へ供給される
ので、軸受ブッシュ27を強制潤滑できる。しかも、軸
受ブッシュ27から漏れ出た潤滑油をエクステンション
ハウジング10内に溜め、この油でスピードメータギヤ
23,24を潤滑するので、格別な潤滑手段を設けるこ
となく、スピードメータギヤ23,24を効率よく潤滑
できる。
【0021】なお、本発明が適用される自動変速機は図
1に記載のような前進3速のFR式自動変速機に限ら
ず、他の構造のFR式自動変速機やトランスファ装置付
の自動変速機にも適用できる。上記実施例では、後部ハ
ウジングとしてエクステンションハウジングを用いた
が、これに限るものではなく、変速機ケース本体であっ
てもよいし、他のハウジングであってもよい。本発明の
ネジポンプギヤはガバナ駆動ギヤに限るものではなく、
スピードメータ駆動ギヤと兼用してもよく、さらにネジ
ポンプギヤ単独で用いてもよい。ネジポンプギヤ単独で
用いる場合には、ガバナ駆動ギヤおよびガバナ従動ギヤ
を別にエクステンションハウジング内に配置すればよ
い。さらに、オイルクーラのリターン油の一部を軸受ブ
ッシュやスピードメータギヤの潤滑にも用いたが、これ
に限るものではない。
1に記載のような前進3速のFR式自動変速機に限ら
ず、他の構造のFR式自動変速機やトランスファ装置付
の自動変速機にも適用できる。上記実施例では、後部ハ
ウジングとしてエクステンションハウジングを用いた
が、これに限るものではなく、変速機ケース本体であっ
てもよいし、他のハウジングであってもよい。本発明の
ネジポンプギヤはガバナ駆動ギヤに限るものではなく、
スピードメータ駆動ギヤと兼用してもよく、さらにネジ
ポンプギヤ単独で用いてもよい。ネジポンプギヤ単独で
用いる場合には、ガバナ駆動ギヤおよびガバナ従動ギヤ
を別にエクステンションハウジング内に配置すればよ
い。さらに、オイルクーラのリターン油の一部を軸受ブ
ッシュやスピードメータギヤの潤滑にも用いたが、これ
に限るものではない。
【0022】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
潤滑装置は、オイルクーラからのリターン油を出力軸の
軸心穴に供給する第1の油路の外に、第1油路とバイパ
スする第2の油路を設け、第2の油路にネジポンプギヤ
を配置したので、2つの油路を流れる潤滑油の総量は出
力軸の回転数に関係なくほぼ一定となり、軸心穴に安定
した量の潤滑油を供給できる。
潤滑装置は、オイルクーラからのリターン油を出力軸の
軸心穴に供給する第1の油路の外に、第1油路とバイパ
スする第2の油路を設け、第2の油路にネジポンプギヤ
を配置したので、2つの油路を流れる潤滑油の総量は出
力軸の回転数に関係なくほぼ一定となり、軸心穴に安定
した量の潤滑油を供給できる。
【図1】本発明の潤滑装置を適用したFR式自動変速機
の一例の断面図である。
の一例の断面図である。
【図2】図1の自動変速機の後部の拡大断面図である。
【図3】出力軸の回転数と軸心穴への潤滑流量との関係
を示す図である。
を示す図である。
7 変速機ケース 9 第1出力軸 9a 軸心穴 10 エクステンションハウジング 11 オイルクーラ 21 ガバナギヤ 22 ネジポンプギヤ
Claims (2)
- 【請求項1】変速機ケースの後部ハウジングにオイルク
ーラのリターン油路を接続し、このリターン油を出力軸
の軸心穴を経由して前方の部位へ導くようにした自動変
速機において、 上記リターン油を出力軸の軸心穴へ導く第1の油路に加
えて、第1の油路をバイパスし、リターン油を出力軸の
軸心穴へ導く第2の油路を設け、 第2の油路中に出力軸によって駆動されるネジポンプギ
ヤを配置し、 ネジポンプギヤによる送液作用により、リターン油を出
力軸の軸心穴へ供給するように構成した自動変速機の潤
滑装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の自動変速機の潤滑装置に
おいて、 上記ネジポンプギヤはガバナギヤを駆動するギヤである
ことを特徴とする自動変速機の潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10386496A JP3186972B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 自動変速機の潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10386496A JP3186972B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 自動変速機の潤滑装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09269048A true JPH09269048A (ja) | 1997-10-14 |
JP3186972B2 JP3186972B2 (ja) | 2001-07-11 |
Family
ID=14365319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10386496A Expired - Fee Related JP3186972B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 自動変速機の潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3186972B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100884071B1 (ko) * | 2007-05-07 | 2009-02-19 | 현대자동차주식회사 | 유압 전달 시스템 |
JP2012137132A (ja) * | 2010-12-25 | 2012-07-19 | Orion Machinery Co Ltd | 二軸回転機構のギアオイル潤滑構造 |
CN106337926A (zh) * | 2016-11-10 | 2017-01-18 | 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 | 一种用于立式蜗轮蜗杆式盘车机的润滑机构 |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP10386496A patent/JP3186972B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100884071B1 (ko) * | 2007-05-07 | 2009-02-19 | 현대자동차주식회사 | 유압 전달 시스템 |
JP2012137132A (ja) * | 2010-12-25 | 2012-07-19 | Orion Machinery Co Ltd | 二軸回転機構のギアオイル潤滑構造 |
CN106337926A (zh) * | 2016-11-10 | 2017-01-18 | 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 | 一种用于立式蜗轮蜗杆式盘车机的润滑机构 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3186972B2 (ja) | 2001-07-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4998185B2 (ja) | 自動変速機 | |
US7604558B2 (en) | Automatic transmission with lubricating structure | |
US8821332B2 (en) | Power transmission device | |
US4573373A (en) | Lubrication system for auxiliary equipment transmission | |
JP4642514B2 (ja) | プラネタリギヤの潤滑装置 | |
US20040147361A1 (en) | Planetary gear for automatic transmission | |
JPH02180354A (ja) | 車両用無段自動変速機 | |
US6007448A (en) | Lubrication structure for planetary gear assembly | |
JPS6224075A (ja) | 車両用駆動装置 | |
JP3186972B2 (ja) | 自動変速機の潤滑装置 | |
JP5072672B2 (ja) | 遊星歯車装置の潤滑構造 | |
JPH0233904B2 (ja) | Sharyoyosadosochi | |
JPH02138537A (ja) | 遊星歯車装置 | |
JP3186957B2 (ja) | 自動変速機の潤滑構造 | |
JP2671221B2 (ja) | 自動変速機におけるワンウェイクラッチ潤滑装置 | |
JPH0561497B2 (ja) | ||
JP3366713B2 (ja) | 自動変速機の潤滑装置 | |
KR100419724B1 (ko) | 차량자동변속기의윤활장치 | |
JPH04272561A (ja) | 動力伝達装置 | |
JPS62274161A (ja) | 動力分配装置の潤滑装置 | |
JP2002161977A (ja) | 自動変速機 | |
JPH0389061A (ja) | 4輪駆動用トランスファのチェーン室潤滑装置 | |
JPS6231720Y2 (ja) | ||
JPH06109105A (ja) | 遊星歯車機構の潤滑構造 | |
JPH1038060A (ja) | 自動変速機の潤滑構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |