JPH09268208A - トランス−1,4− ポリブタジエン及び蓄熱材 - Google Patents
トランス−1,4− ポリブタジエン及び蓄熱材Info
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- JPH09268208A JPH09268208A JP8169547A JP16954796A JPH09268208A JP H09268208 A JPH09268208 A JP H09268208A JP 8169547 A JP8169547 A JP 8169547A JP 16954796 A JP16954796 A JP 16954796A JP H09268208 A JPH09268208 A JP H09268208A
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Abstract
以上、(2) 重量平均分子量が100 万以下、(3) 示差走査
型熱量計で測定された融解エンタルピー変化ΔHfが50J/
g 以上、(4) 示差走査型熱量計で測定された低温結晶構
造から高温結晶構造への結晶転移エンタルピー変化ΔH
が70J/g 以上であることを特徴とするトランス-1,4- ポ
リブタジエン及びそれを用いた蓄熱材。 【効果】 トランス-1,4- ブタジエンの結晶転移による
潜熱を利用するものであり、成形加工が容易で使用中に
その形状を保ち、低温下、一定温度での蓄熱が可能な蓄
熱量の大きい新規な蓄熱材を提供する。
Description
1,4- ポリブタジエンに関する。更にそれを用いた蓄熱
材、特に、大きな潜熱を有し、低温領域で利用可能な有
機高分子蓄熱材に関する。
蓄熱材としてAlCl3 、AlCl3/FeCl3 混合物、NaOH-NaNO3
あるいはNaOH-NaNO2の水酸化物系の二元系混合溶融塩な
どの無機化合物、尿素、ネオペンチルグリコール、2,2-
ジメチル-1,3- プロパンジオール、2-ハイドロオキシメ
チル2-メチル-1,3- プロパンジオールなどの有機化合
物、高密度ポリエチレンなどの有機高分子物が知られて
いる。
あり、潜熱が大きく、材料として安価で、成形加工が容
易であるなどの特徴を有している。一方、熱安定性や熱
伝導が劣り、特に融解熱を利用する場合に融着しやす
く、液体としての取扱いなどでの問題点がある。液化融
着の欠点を解決する目的で、例えば、日本産業技術振興
協会技術資料, 1983年, 129 巻, 18頁、特開昭58-27773
号公報などに、シリコンカップリング剤によるシリコー
ングラフト重合、アルゴンプラズマによる表面架橋が提
案されている。しかし、こうした処理のために特別の装
置を必要とするため経済的ではない。さらに蓄熱材の使
用温度が100 ℃以上であるものが多く、比較的100 ℃以
下の低温で利用できる蓄熱材は少ない。
法は固体・液体の相変化がなく、比較的体積変化も少な
く、また可逆的であり過冷却が小さく、融解熱よりは優
位な点が多い。これまでポリマーの結晶転移の例として
は、月間フィジクス, 第4巻, No.9, 1983年, 566 頁な
どに開示されている様に、α型 Polyamides (Nylon66,6
10 ,7など)、Poly-P-Xylylene 、Poly(vinylidene flu
oride) などの多くのものが知られている。しかし、主
として100 ℃以上の温度下で使用する必要がある。
0) には、トランス-1,4- ポリブタジエンは100 〜141
℃に融点、50〜80℃に低温結晶構造から高温結晶構造へ
の結晶転移があることが報告されている。しかし、蓄熱
材としてのトランス-1,4- ポリブタジエンの物性につい
ての記載はなく、蓄熱材への適用については何らの開示
もない。
値を有する新規なトランス-1,4- ポリブタジエン及び大
きな潜熱を有し、低温領域で利用可能な有機高分子蓄熱
材を提供するものである。
- 結合の含有量が95モル% 以上、(2) 重量平均分子量 1
万〜 100万、及び、(3) 示差走査型熱量計で測定された
低温結晶構造から高温結晶構造への結晶転移エンタルピ
ー変化ΔH が70J/g 以上であることを特徴とするトラン
ス-1,4- ポリブタジエンに関する。
リブタジエンを用いることを特徴とする蓄熱材に関す
る。
ジエンは、トランス-1,4結合の含量がIRスペクトル、あ
るいは1H-NMR、13C-NMR 等スペクトルからの算出で、95
モル% 以上、好ましくは98% 以上、さらに好ましくは99
% 以上である。トランス-1,4結合の含有率が上記の範囲
よりも低くなる、即ちポリマーの立体規則性が小さくな
ると結晶化度が下がり、従って結晶転移エンタルピー変
化ΔH が小さくなるため、大きな結晶転移潜熱が得られ
ない。
重量平均分子量が、 1万〜 100万以下、さらに好ましく
は 1万〜10万である。ここで重量平均分子量とは、スチ
レンを標準物質としゲル浸透クロマトグラフィー(GPC
)により、溶媒としてo-ジクロロベンゼンを用いて求
めたものである。一般に、ポリマーの結晶化度は、立体
規則性以外に分子量にも依存し、特定の分子量範囲にお
いて最大値を持つ。本発明では重量平均分子量が上記範
囲外であると、結晶化度が急激に下がり、従って結晶転
移潜熱が小さくなる。
エンは、低温結晶構造から高温結晶構造への結晶転移温
度が50〜80℃であり、分子量、ミクロ構造などによって
変えることができる。かつ、2つの結晶構造間の転移速
度が速い。従って、一定温度での蓄熱が可能となる。
は、融解エンタルピー変化ΔHfが好ましくは 40J/g以
上、より好ましくは 60J/g以上である。上記範囲外であ
ると、蓄熱材として使用量が多くなり、装置を大きくす
る必要があり好ましくない。本発明のトランス-1,4- ポ
リブタジエンは、結晶転移エンタルピー変化ΔH が70J/
g 以上、好ましくは90〜150J/gである。上記範囲外であ
ると、蓄熱材として使用量が多くなり、装置を大きくす
る必要があり好ましくない。
量計(DSC )を用いて測定した。窒素雰囲気下、まず一
定温度で昇温し、200 ℃で完全に融解させた後、一定温
度で30℃まで降温し再結晶化し、再度200 ℃まで昇温す
る。2 回目の昇温時の示差熱を測定し融解に相当するピ
ークのピーク点、結晶転移に相当するピークのピーク点
を融点、結晶転移点とする。融解エンタルピー変化ΔH
f、及び結晶転移エンタルピー変化ΔH は、上述のそれ
ぞれのピークにおいて、160 ℃以上のほぼ直線と見なさ
れる示差熱曲線をベースラインとし、その低温側への延
長線と示差熱曲線との間に挟まれた領域の面積から求め
られるそれぞれの熱量をサンプル重量で換算して求めた
値である。
融点が 130〜140 ℃付近である。比較的低温であるた
め、ペレット、薄板、金属板とのラミネーション、中空
糸、構造体、キャストフィルム等への成形加工が可能で
ある。
させ、スラリーとすることにより、液状の蓄熱体として
使用できる。熱媒体としては、水、シリコンオイル、エ
チレングリコールなどのグリコール類、流動パラフィン
などが挙げられる。シリコンオイル、エチレングリコー
ルなどはトランス-1,4- ポリブタジエンの溶解性を小さ
く、それらを熱媒体として利用することができる。さら
に、窒素密閉雰囲気においては長時間連続使用できる。
は、アミン−ケトン系、芳香族第2級アミン系、モノフ
ェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系ベン
ツイミダゾール系、ジチオカルバミン酸系、チオウレア
系、亜リン酸系、有機チオ酸系、特殊ワックス系、また
2種類以上の混合系等の抗酸化剤、光安定剤、熱安定剤
等を、約0.01〜4phr添加することによってポリマーの安
定性、寿命を伸ばすことができる。これらは、たとえば
トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、2,6-ジ-tert-
ブチル-4- メチルフェノールなどである。
高融点ポリマー核剤などの結晶核剤を0.01〜6wt%添加す
ることによって結晶化度、転移潜熱を高めることができ
る。有機系核剤としては、例えば芳香族カルボン酸の金
属塩、ソルビトール系誘導体、及び有機リン酸塩、アル
ミニウムヒドロキシジパラt-ブチルベンゾエート、環状
トリエチレングリコールテレフタレート、ソジウムフェ
ニルフォスフィネート、メラミン、チミン、コーヒドロ
キシベンズイミダゾール、ソジウム6-ニトロベンズイミ
ダゾール等含窒素高融点物、ブロム化ビフェニルエーテ
ル、顔料/ε-カプロラクタム、Terylene&Nylon 繊
維、Dechloraue Bなどが挙げられる。
リン、シリカ、アルミナ、アルミナム、TiO2、CaO 、Pb
3(PO4)2 、NaH2PO4 、Na2P5O16、微小粒金属、ガラス繊
維などが挙げられる。
ロン66、ポリスチレン、ポリオキシメチレン、ポリビニ
ルシクロアルカン、ポリ3-メチルブテン-1、ポリアルケ
ニルシランなどが挙げられる。
ニーリングすることにより、結晶化度を高めることで、
融解エンタルピー変化ΔHf及び結晶転移エンタルピー変
化ΔH を大きくすることができる。このことにより、蓄
熱剤としての効果を大きくすることができる。
架橋、もしくは、一部又は表面を架橋することにより、
ポリマーの安定性、機械的強度、形状安定性、耐薬品性
を高めることができる。
は、公知の重合方法によって製造することができる。以
下に具体例を示す。触媒として、バナジウムトリアセチ
ルアセトナート、三塩化バナジウムTHF錯体、オキシ
三塩化バナジウム、ナフテン酸バナジウムなどのバナジ
ウム化合物、助触媒としての周期律表第I 乃至III 族主
元素金属の有機金属化合物、有機金属ハロゲン化合物、
水素化有機金属化合物、またはアルモキサンからなる触
媒系を用いることができる。
ば、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウ
ム、ジブチルマグネシウム、トリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニ
ウムなどが挙げられる。有機金属ハロゲン化合物として
は、例えば、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマ
グネシウムクロライド、ジメチルアルミニウムクロライ
ド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルア
ルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ドなどが挙げられる。水素化有機金属化合物としては、
例えば、ジエチルアルミニウムハイドライド、セスキエ
チルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。
示される直鎖状、あるいは環状重合体である(R は炭素
数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/
又はRO基で置換されたものも含む。m は重合度であり5
以上、好ましくは10以上である)有機アルミニウムオキ
シ化合物である。R としてはメチル、エチル、プロピ
ル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基が好まし
い。
0 〜100 ℃、10〜180 分行う。各成分の使用量は、助触
媒/遷移金属化合物のモル比は通常0.1 〜 10000、好ま
しくは1 〜3000、アルモキサンの場合はAl/遷移金属化
合物のモル比は、通常10〜5000、好ましくは10〜1000で
ある。さらに有機金属化合物を共用する場合には、有機
金属化合物/遷移金属化合物のモル比は通常0.1 〜1000
0 、好ましくは 1〜1000である。重合体の分子量は水素
添加、重合温度、触媒濃度によって制御することができ
る。
触媒を担体に担持して用いる気相重合、ブタジエンモノ
マーを媒体とするバルク重合など採用できる。溶液重合
で使用できる溶媒としては例えば、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、
クロロホルム、メチレンクロライド、ジクロロエタン、
クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ミネラルオ
イルなどが挙げられる。
としては、無機酸化物、無機塩化物、無機水酸化物が好
ましく、少量の炭酸塩、硫酸塩を含有したものも採用で
きる。特に好ましいものは無機酸化物であり、シリカ、
アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、カルシ
アなどを挙げことができる。これらの無機酸化物は、平
均粒子径が 5〜150 μ、比表面積が2 〜800m2/g の多孔
性微粒子が好ましく、例えば100 〜800 ℃で熱処理して
用いることができる。
環、置換芳香族環、あるいはヒドロキシ基、カルボキシ
ル基、エステル基、ハロゲン原子などの官能基を有する
ものが好ましい。具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、ポリブテンなどの化学変成によって前記官能基を有
するαオレフィンホモポリマー、αオレフィンコポリマ
ー、アクリル酸、メタクリル酸、塩化ビニル、ビニルア
ルコール、スチレン、ジビニルベンゼンなどのホモポリ
マー、共重合体、さらにそれらの化学変成物を挙げるこ
とができる。これらの有機高分子化合物は、平均粒子径
が 5〜250 μの球状微粒子が用いられる。遷移金属化合
物及び/又は助触媒を担持することによって、触媒の重
合反応器への付着による汚染を防止することができる。
分〜12時間、好ましくは30分〜6 時間、重合温度が0 〜
100 ℃、好ましくは10〜50℃で行うことができる。
前記の触媒系でブタジエンの重合を行うことができる。
ただし、ポリマー物性を損なわない範囲において少量の
異種オレフィン、共役ジエン、又は非共役ジエンとの共
重合を行ってもよい。オレフィンとしては、エチレン、
プロピレン、ブテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン
-1、オクテン-1、ノルボルネン、シクロペンテン、トリ
メチルビニルシランなどが挙げられる。共役ジエンとし
ては、イソプレン、2,3-ジメチルブタジエン、1,3-ペン
タジエン、2-メチル-1,3- ペンタジエン、4-メチル-1,3
- ペンタジエン、2,4-ヘキサジエンなどが挙げられる。
非共役ジエンとしては、ジシクロペンタジエン、5-エチ
リデン-2- ノルボルネン、あるいは1,5-ヘキサジエンな
どが挙げられる。
ウムトリアセチルアセトナートV(AA)3含有触媒固体成分
1mmol 当たりの生成ポリマーの収量(g)である。
た。スチレンを標準物質としWaters製150C型(カラムは
昭和電工製Shodex HT-806M2本、プレカラムとしてShod
ex HT-800P1本を使用)のゲル浸透クロマトグラフィー
(GPC )により、溶媒O-ジクロロベンゼン、カラム温度
135 ℃で、同一条件で標準ポリスチレンの測定を行い校
正曲線を作成し校正して求めたGPC 曲線より求めたもの
を示す。
子製回折格子赤外分光光度計(FT-IR)JIR-5500 を用い、
KBr 錠剤法で求めたIRスペクトルから算出した。すな
わち、トランス-1,4結合に相当する966cm -1付近のピー
ク、シス-1,4結合に相当する730cm -1付近のピーク、及
びビニル結合に相当する912cm -1付近のピークの各面積
を求め、各ピーク面積の和でトランス-1,4結合に相当す
るピーク面積を割ったものをトランス-1,4結合の含量と
した。
に求めた。セイコー電子工業株式会社製SSC 5200の示差
走査型熱量計(DSC )を用い、アルミ製サンプルパンに
試料10mgを入れシールしたものを、窒素雰囲気下、まず
室温より10℃/分で昇温し、200 ℃5 分加熱することに
より完全に融解させた後、-10 ℃/分で30℃まで降温し
5 分間再結晶化し、再度10℃/分で200 ℃まで昇温し
た。2 回目の昇温時の示差熱を測定し融解に相当するピ
ークのピーク点、結晶転移に相当するピークのピーク点
をそれぞれ「融点」、「結晶転移点」とした。
転移エンタルピー変化ΔH 」は、上述のそれぞれのピー
クにおいて、160 ℃以上のほぼ直線と見なされる示差熱
曲線をベースラインとし、その低温側への延長線と示差
熱曲線との間に挟まれた領域の面積から求められるそれ
ぞれの熱量をサンプル重量で換算して求めたものであ
る。
レーブ中にトルエン300ml を入れ、ブタジエン100ml を
加えた後、触媒としてバナジウムトリアセチルアセトナ
ートV(AA)3を0.1mmol 、助触媒としてエチルアルミニウ
ムセスキクロライドEASCを1mmol 、ジエチルアルミニウ
ムクロライドを14mmolを順次加え重合を開始した。重合
は窒素雰囲気下、40℃で60分間行った。老化防止剤とし
てトリス(ノニルフェニル)ホスファイトを0.65g 、チ
バガイギー製イルガノックス1076を0.35g 再沈用エタノ
ール400ml に加えたものに、重合溶液を加え、重合体を
沈殿させ、回収した。この時これにより得られたポリブ
タジエンは活性70g/mmol、重量平均分子量は8.2 万、ト
ランス含量は99.9%であった。融点及び融解エンタルピ
ー変化ΔHfは138 ℃、70J/g 、結晶転移点、及び結晶転
移エンタルピー変化ΔH はそれぞれ、77℃、140J/gであ
った。
レーブ中にトルエン300ml を入れ、ブタジエン100ml を
加えた後、触媒としてバナジウムトリアセチルアセトナ
ートV(AA)3を0.1mmol 、助触媒としてジエチルアルミニ
ウムクロライドを15mmolを順次加え重合を開始した。重
合は窒素雰囲気下、10℃で60分間行った。重合体の回収
は、実施例1と同様に行った。この時これにより得られ
たポリブタジエンは活性27g/mmol、重量平均分子量は6
万、トランス含量は100 %であった。融点及び融解エン
タルピー変化ΔHfは137 ℃、79J/g 、結晶転移及び結晶
転移エンタルピー変化ΔH はそれぞれ、77℃、147J/gで
あった。
レーブ中にトルエン300ml を入れ、ブタジエン100ml を
加えた後、触媒としてバナジウムトリアセチルアセトナ
ートV(AA)3を0.1mmol 、助触媒としてエチルアルミニウ
ムセスキクロライドEASCを15mmolを順次加え重合を開始
した。重合は窒素雰囲気下、20℃で60分間行った。重合
体の回収は、実施例1と同様に行った。この時これによ
り得られたポリブタジエンは活性218g/mmol 、重量平均
分子量は80万、トランス含量は100 %であった。融点及
び融解融解エンタルピー変化ΔHfは136 ℃、63J/g 、結
晶転移点、及び結晶転移エンタルピー変化ΔH はそれぞ
れ、60℃、92J/g であった。表1に実施例1〜3のポリ
ブタジエンの特性値をまとめた示した。
ジエンを200 ℃でプレスして、フィルム化し、これを約
5mm 角に切りチップ状とした。50mlビーカーに、イオン
交換水20mlに攪拌子とチップ状ポリマー4gを入れ、バー
ナーで加熱して1 分間沸騰させた。これを火から下ろし
た時点を測定開始時間とし、ビーカーを保温材で包み、
攪拌しながら、系内の温度変化を測定した。図1に放冷
中の系内の温度変化を示す。これより、約62℃付近での
ポリマーの蓄熱による保温効果が約2 分間認められた。
表2に実施例4による沸騰水の放冷による温度変化を示
した。
ものについても実施例4と同様の実験を行った。実施例
2の重合体では約62℃付近でのポリマーの蓄熱による保
温効果が約3 分間はっきりと見られた。実施例3の重合
体では約50℃付近で約1.5 分間保温効果が認められた。
条件を変えてポリブタジエンを合成した。表3に、物性
値をまとめて示した。
例1で得られたポリブタジエンを窒素雰囲気下、20℃か
ら 100℃へ20℃/min.で昇温した後、 100℃から20℃へ
-20℃/min.で降温する操作を繰り返し1500回行ったと
ころ、結晶転移温度及び結晶転移熱はほとんど変化はな
かった。図2に結晶転移温度(Ttr)、図3に結晶転移
熱(ΔH)の変化を示した。
験として実施例1で得られたポリブタジエンを酸素雰囲
気下で、85℃で約 9時間保持し、その後15時間室温に保
持する操作を約20日間繰り返したところ、結晶転移温度
及び結晶転移熱はほとんど変化はなかった。表4に、融
点、融解熱量、結晶転移点、転移熱量の変化を示した。
晶転移による潜熱を利用するものであり、成形加工が容
易で使用中にその形状を保ち、低温下、一定温度での蓄
熱が可能な蓄熱量の大きい新規な蓄熱材を提供する。
たものである。
度の変化を示したものである。
の変化を示したものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 (1) トランス-1,4- 結合の含有量が95モ
ル% 以上、(2) 重量平均分子量 1万〜 100万、及び、
(3) 示差走査型熱量計で測定された低温結晶構造から高
温結晶構造への結晶転移エンタルピー変化ΔH が70J/g
以上であることを特徴とするトランス-1,4- ポリブタジ
エン。 - 【請求項2】 請求項1に記載のトランス-1,4- ポリブ
タジエンを用いることを特徴とする蓄熱材。
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JP16954796A JP3709613B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-06-28 | 蓄熱材 |
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JP1485296 | 1996-01-31 | ||
JP16954796A JP3709613B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-06-28 | 蓄熱材 |
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JP16954796A Expired - Fee Related JP3709613B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-06-28 | 蓄熱材 |
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