JPH09268158A - 3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合物の製造方法 - Google Patents
3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合物の製造方法Info
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- JPH09268158A JPH09268158A JP8081356A JP8135696A JPH09268158A JP H09268158 A JPH09268158 A JP H09268158A JP 8081356 A JP8081356 A JP 8081356A JP 8135696 A JP8135696 A JP 8135696A JP H09268158 A JPH09268158 A JP H09268158A
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- nitro
- compound
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- trichlorobenzene
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C201/00—Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
- C07C201/06—Preparation of nitro compounds
- C07C201/12—Preparation of nitro compounds by reactions not involving the formation of nitro groups
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- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】安価、短工程で、しかも工業的規模で3−アル
キル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化
合物を製造する。 【解決手段】p−アルキルニトロベンゼンにクロル化剤
として1,3−ジクロロヒダントイン化合物を用いてト
リクロル化する。
キル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化
合物を製造する。 【解決手段】p−アルキルニトロベンゼンにクロル化剤
として1,3−ジクロロヒダントイン化合物を用いてト
リクロル化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー写真用カプ
ラー及び染料の合成中間体として有用な3−アルキル−
2,4−ジクロロ−6−ニトロフェノール化合物の前駆
体である3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4−トリ
クロロベンゼン化合物の新規製造方法に関する。
ラー及び染料の合成中間体として有用な3−アルキル−
2,4−ジクロロ−6−ニトロフェノール化合物の前駆
体である3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4−トリ
クロロベンゼン化合物の新規製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】3−アルキル−2,4−ジクロロ−6−
ニトロフェノール化合物は、カラー写真用カプラー、特
にシアンカプラーの合成中間体として有用であり、その
製造については、これまでに、以下に示すような幾つか
の方法が知られていた。第1の方法は、3−アルキル−
4−クロロフェノール化合物を出発原料とし、6位をス
ルホン化、2位をクロル化した後、スルホン酸基をニト
ロ基へと変換する方法(特開昭47−34326号、同
平3−223235号等)であるが、置換基によっては
原料が高価となってしまう事や、工程数が多い事から、
低コストでの製造に難があった。
ニトロフェノール化合物は、カラー写真用カプラー、特
にシアンカプラーの合成中間体として有用であり、その
製造については、これまでに、以下に示すような幾つか
の方法が知られていた。第1の方法は、3−アルキル−
4−クロロフェノール化合物を出発原料とし、6位をス
ルホン化、2位をクロル化した後、スルホン酸基をニト
ロ基へと変換する方法(特開昭47−34326号、同
平3−223235号等)であるが、置換基によっては
原料が高価となってしまう事や、工程数が多い事から、
低コストでの製造に難があった。
【0003】第2の方法は、p−アルキルベンゼンスル
ホン酸化合物を出発原料とし、2,3,5位をトリクロ
ル化後、スルホン酸基をニトロ化基へ、2位クロル基を
水酸基へと変換する方法(特開平1−228943号
等)、また、トリクロル化後、先に2位クロル基を水酸
基に、その後、スルホン酸基をニトロ基に変換する方法
(特開平1−258649号等)であるが、いずれも、
工程数が多い等の問題があった。第3の方法は、p−ア
ルキルニトロベンゼン化合物を出発原料とし、3,5位
をジクロル化、6位をニトロ化した後、ニトロ基の一方
を水酸基へと変換する方法(特開昭63−44552号
等)であるが、やはり、工程数が多い事、また、安全性
等に問題があった。
ホン酸化合物を出発原料とし、2,3,5位をトリクロ
ル化後、スルホン酸基をニトロ化基へ、2位クロル基を
水酸基へと変換する方法(特開平1−228943号
等)、また、トリクロル化後、先に2位クロル基を水酸
基に、その後、スルホン酸基をニトロ基に変換する方法
(特開平1−258649号等)であるが、いずれも、
工程数が多い等の問題があった。第3の方法は、p−ア
ルキルニトロベンゼン化合物を出発原料とし、3,5位
をジクロル化、6位をニトロ化した後、ニトロ基の一方
を水酸基へと変換する方法(特開昭63−44552号
等)であるが、やはり、工程数が多い事、また、安全性
等に問題があった。
【0004】第4の方法は、同じくp−アルキルニトロ
ベンゼン化合物を出発原料とし、2,3,5位をクリク
ロル化後、2位クロル基を水酸基へと変換する方法(特
公平3−29780号等)である。この方法は、原料も
安価で工程数も少ない。しかしながら、トリクロル化の
際に、クロル化剤として塩素を使用している事や、触媒
として金属塩を用いている事から、工業的規模での製造
にはそれなりの設備対応が必要であるし、また、後処理
において触媒を除去する操作が必要であった。
ベンゼン化合物を出発原料とし、2,3,5位をクリク
ロル化後、2位クロル基を水酸基へと変換する方法(特
公平3−29780号等)である。この方法は、原料も
安価で工程数も少ない。しかしながら、トリクロル化の
際に、クロル化剤として塩素を使用している事や、触媒
として金属塩を用いている事から、工業的規模での製造
にはそれなりの設備対応が必要であるし、また、後処理
において触媒を除去する操作が必要であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、安価、短工程で工業的規模の製造が容易な3−アル
キル−2,4−ジクロロ−6−ニトロフェノール化合物
の製造方法を提供すべく、その前駆体である3−アルキ
ル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合
物の新規製造方法を提供し、これまでの方法の問題点を
克服する事にある。
は、安価、短工程で工業的規模の製造が容易な3−アル
キル−2,4−ジクロロ−6−ニトロフェノール化合物
の製造方法を提供すべく、その前駆体である3−アルキ
ル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合
物の新規製造方法を提供し、これまでの方法の問題点を
克服する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、そのよう
な目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ある種の安
価なイミド系クロル化剤が、上記課題を解決する事を見
出し、本発明を成すに至った。即ち、本発明は、(1)
下記一般式(I)で表されるp−アルキルニトロベンゼ
ン化合物を出発原料とし、クロル化剤として下記一般式
(II) で表される1,3−ジクロロヒダントイン化合物
を用いてトリクロル化する事を特徴とする下記一般式(I
II) で表される3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4
−トリクロロベンゼン化合物の製造方法、
な目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ある種の安
価なイミド系クロル化剤が、上記課題を解決する事を見
出し、本発明を成すに至った。即ち、本発明は、(1)
下記一般式(I)で表されるp−アルキルニトロベンゼ
ン化合物を出発原料とし、クロル化剤として下記一般式
(II) で表される1,3−ジクロロヒダントイン化合物
を用いてトリクロル化する事を特徴とする下記一般式(I
II) で表される3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4
−トリクロロベンゼン化合物の製造方法、
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1 はアルキル基を表す。)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R2 及びR3 はアルキル基を表
す。)
す。)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1 は一般式(I)のそれと同義
である。)
である。)
【0013】(2)1,3−ジクロロヒダントイン化合
物として、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダン
トインを用いる事を特徴とする(1)記載の製造方法、
(3)強酸中で行う事を特徴とする(1)または(2)
記載の製造方法、(4)強酸として、硫酸を用いる事を
特徴とする(3)記載の製造方法を提供するものであ
る。
物として、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダン
トインを用いる事を特徴とする(1)記載の製造方法、
(3)強酸中で行う事を特徴とする(1)または(2)
記載の製造方法、(4)強酸として、硫酸を用いる事を
特徴とする(3)記載の製造方法を提供するものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳しく述
べる。まず、化合物について詳細に説明する。R1 は直
鎖、分岐、または環状のアルキル基を表し、置換されて
いてもよい。好ましくはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブ
チル基、オクチル基、シクロプロピル基、シクロヘキシ
ル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、イソ
プロピル基、特に好ましくはエチル基である。R2 及び
R3 はそれぞれ前記のようなアルキル基を表すが、好ま
しくは、R2、R3 が共にメチル基である。以下に、本
発明の製造方法で得られる一般式(III) で表される化合
物について具体例を示すが、本発明はそれらに限定され
るものではない。
べる。まず、化合物について詳細に説明する。R1 は直
鎖、分岐、または環状のアルキル基を表し、置換されて
いてもよい。好ましくはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブ
チル基、オクチル基、シクロプロピル基、シクロヘキシ
ル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、イソ
プロピル基、特に好ましくはエチル基である。R2 及び
R3 はそれぞれ前記のようなアルキル基を表すが、好ま
しくは、R2、R3 が共にメチル基である。以下に、本
発明の製造方法で得られる一般式(III) で表される化合
物について具体例を示すが、本発明はそれらに限定され
るものではない。
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】次に、製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法は、下記<スキーム1>によって表さ
れる。 <スキーム1>
本発明の製造方法は、下記<スキーム1>によって表さ
れる。 <スキーム1>
【0019】
【化10】
【0020】以下に詳しく説明する。まず、溶媒として
は、無溶媒で行う事も可能であるが、用いる場合には、
ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベ
ンゼン)、ニトロ化炭化水素(例えば、ニトロベンゼ
ン、o−クロロニトロベンゼン)、二硫化炭素、無機酸
(例えば、硫酸)、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオ
ロ酢酸、ジクロロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸)またはそれらの混合物等が挙げら
れる。好ましくは、無機酸、有機酸またはそれらの混合
物であり、更に好ましくは強酸、特に好ましくは硫酸で
ある。使用量は、原料のp−アルキルニトロベンゼンに
対し、容量にして0.1〜25倍、好ましくは0.5〜
20倍、更に好ましくは1.0〜15倍である。次に、
反応温度は、10〜200℃であり、好ましくは25〜
170℃、更に好ましくは40〜140℃である。
は、無溶媒で行う事も可能であるが、用いる場合には、
ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベ
ンゼン)、ニトロ化炭化水素(例えば、ニトロベンゼ
ン、o−クロロニトロベンゼン)、二硫化炭素、無機酸
(例えば、硫酸)、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオ
ロ酢酸、ジクロロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸)またはそれらの混合物等が挙げら
れる。好ましくは、無機酸、有機酸またはそれらの混合
物であり、更に好ましくは強酸、特に好ましくは硫酸で
ある。使用量は、原料のp−アルキルニトロベンゼンに
対し、容量にして0.1〜25倍、好ましくは0.5〜
20倍、更に好ましくは1.0〜15倍である。次に、
反応温度は、10〜200℃であり、好ましくは25〜
170℃、更に好ましくは40〜140℃である。
【0021】また、クロル化剤である1,3−ジクロロ
ヒダントイン化合物としては、R2、R3 が共にメチル
基の1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン
が好ましく、その使用量は、原料のp−アルキルニトロ
ベンゼンに対して1.1〜10.0倍モルであり、好ま
しくは1.3〜8.0倍モル、更に好ましくは1.5〜
6.0倍モルである。なお、ここで、得られた3−アル
キル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化
合物を、抽出等の常法操作にて取り出す事も可能である
が、硫酸等を用いた場合は、反応終了時に系が2層に分
離している事から、硫酸層のみを除去し、残りをそのま
ま次反応に用いる事もできるので、後処理が非常に簡便
である。
ヒダントイン化合物としては、R2、R3 が共にメチル
基の1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン
が好ましく、その使用量は、原料のp−アルキルニトロ
ベンゼンに対して1.1〜10.0倍モルであり、好ま
しくは1.3〜8.0倍モル、更に好ましくは1.5〜
6.0倍モルである。なお、ここで、得られた3−アル
キル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化
合物を、抽出等の常法操作にて取り出す事も可能である
が、硫酸等を用いた場合は、反応終了時に系が2層に分
離している事から、硫酸層のみを除去し、残りをそのま
ま次反応に用いる事もできるので、後処理が非常に簡便
である。
【0022】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明を詳しく説明
する。例示化合物(III −2)の合成例を、実施例1〜
3に示す。
する。例示化合物(III −2)の合成例を、実施例1〜
3に示す。
【0023】
【化11】
【0024】実施例1 p−エチルニトロベンゼン1.35ml(9.98mmol)
を硫酸7.50mlと混合し、それに1,3−ジクロロ−
5,5−ジメチルヒダントイン8.85g(44.92
mmol)を加えた。95〜100℃にて7.5時間攪拌
後、分離した2層の硫酸層のみを除去し、下記組成の生
成物を得た。 液体クロマトグラフィー(HPLC)面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン : 4.0% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン: 6.2% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン:22.7% 化合物(III−2) :42.2% 3−エチル−6−ニトロ− 1,2,4,5−テトラクロロベンゼン: 1.0% なお、除去した硫酸層中には、上記化合物等の混入は殆
ど認められなかった。
を硫酸7.50mlと混合し、それに1,3−ジクロロ−
5,5−ジメチルヒダントイン8.85g(44.92
mmol)を加えた。95〜100℃にて7.5時間攪拌
後、分離した2層の硫酸層のみを除去し、下記組成の生
成物を得た。 液体クロマトグラフィー(HPLC)面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン : 4.0% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン: 6.2% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン:22.7% 化合物(III−2) :42.2% 3−エチル−6−ニトロ− 1,2,4,5−テトラクロロベンゼン: 1.0% なお、除去した硫酸層中には、上記化合物等の混入は殆
ど認められなかった。
【0025】実施例2 実施例1記載の方法において、硫酸5.00ml、1,3
−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン5.90g
(29.95mmol)、反応温度90〜95℃、反応時間
を9時間としたところ、下記組成を与えた。 HPLC面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン : 6.0% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン:17.2% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン:32.1% 化合物(III−2) :27.6% 3−エチル−6−ニトロ− 1,2,4,5−テトラクロロベンゼン: 0.3%
−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン5.90g
(29.95mmol)、反応温度90〜95℃、反応時間
を9時間としたところ、下記組成を与えた。 HPLC面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン : 6.0% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン:17.2% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン:32.1% 化合物(III−2) :27.6% 3−エチル−6−ニトロ− 1,2,4,5−テトラクロロベンゼン: 0.3%
【0026】実施例3 実施例2記載の方法において、1,3−ジクロロ−5,
5−ジメチルヒダントイン3.94g(20.00mmo
l)、反応温度100℃、反応時間を8.5時間とした
ところ、下記組成を与えた。 HPLC面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン : 7.3% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン:16.2% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン:36.8% 化合物(III−2) :30.4% 3−エチル−6−ニトロ− 1,2,4,5−テトラクロロベンゼン: 0.3%
5−ジメチルヒダントイン3.94g(20.00mmo
l)、反応温度100℃、反応時間を8.5時間とした
ところ、下記組成を与えた。 HPLC面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン : 7.3% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン:16.2% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン:36.8% 化合物(III−2) :30.4% 3−エチル−6−ニトロ− 1,2,4,5−テトラクロロベンゼン: 0.3%
【0027】本発明におけるクロル化剤1,3−ジクロ
ロヒダントイン化合物の有効性を明確にすべく、以下
に、通常クロル化剤として用いられる塩化スルフリルと
N−クロロコハク酸イミド(NCS)による例示化合物
(III−2)の合成検討例を、比較例1〜3に示す。 比較例1 実施例2記載の方法において、クロル化剤を塩化スルフ
リルとし、その使用量を1.60ml(19.92mmo
l)、反応温度を70〜75℃、反応時間を4時間で行
ったが、ベンゼン環クロル化物は全く得られなかった。
ロヒダントイン化合物の有効性を明確にすべく、以下
に、通常クロル化剤として用いられる塩化スルフリルと
N−クロロコハク酸イミド(NCS)による例示化合物
(III−2)の合成検討例を、比較例1〜3に示す。 比較例1 実施例2記載の方法において、クロル化剤を塩化スルフ
リルとし、その使用量を1.60ml(19.92mmo
l)、反応温度を70〜75℃、反応時間を4時間で行
ったが、ベンゼン環クロル化物は全く得られなかった。
【0028】比較例2 実施例2記載の方法において、クロル化剤をNCSと
し、その使用量を4.00g(29.96mmol)、反応
温度を65〜70℃、反応時間4時間で行ったところ、
下記組成を与えた。 HPLC面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン :60.4% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン: 1.6% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン: 1.8% 化合物(III−2) : 0.1%
し、その使用量を4.00g(29.96mmol)、反応
温度を65〜70℃、反応時間4時間で行ったところ、
下記組成を与えた。 HPLC面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン :60.4% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン: 1.6% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン: 1.8% 化合物(III−2) : 0.1%
【0029】比較例3 比較例2記載の方法において、NCS量を6.00g
(44.93mmol)、反応温度を95℃、反応時間を2
時間としたところ、下記組成を与えた。 HPLC面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン :31.3% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン: 1.1% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン: 0.9% なお、目的物(III−2)の生成は認められなかった。本発
明により得られた一般式(III) で表される3−アルキル
−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合物
の有用性の一例として、カラー写真用シアンカプラーの
合成中間体として有用である2,4−ジクロロ−3−エ
チル−6−ニトロフェノールの合成について示す。
(44.93mmol)、反応温度を95℃、反応時間を2
時間としたところ、下記組成を与えた。 HPLC面積%(検出波長:254nm) 6−エチル−3−ニトロ−1−クロロベンゼン :31.3% 5−エチル−2−ニトロ−1,4−ジクロロベンゼン: 1.1% 2−エチル−5−ニトロ−1,3−ジクロロベンゼン: 0.9% なお、目的物(III−2)の生成は認められなかった。本発
明により得られた一般式(III) で表される3−アルキル
−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合物
の有用性の一例として、カラー写真用シアンカプラーの
合成中間体として有用である2,4−ジクロロ−3−エ
チル−6−ニトロフェノールの合成について示す。
【0030】
【化12】
【0031】参考例 水1.80mlをメタノール15.00mlに混合し、KO
H2.90g(純度85%:43.93mmol)を徐々に
加えた。それ、還流するまで加熱後、実施例1で得られ
た化合物(III−2)を含有する液体を滴下、そのまま4
時間加熱還流を行った。反応終了後、系を酸性にしてH
PLCで定量すると、目的とする2,4−ジクロロ−3
−エチル−6−ニトロフェノールが生成率36.9%
(p−エチルニトロベンゼンからの2工程での収率)で
生成している事が確認された。
H2.90g(純度85%:43.93mmol)を徐々に
加えた。それ、還流するまで加熱後、実施例1で得られ
た化合物(III−2)を含有する液体を滴下、そのまま4
時間加熱還流を行った。反応終了後、系を酸性にしてH
PLCで定量すると、目的とする2,4−ジクロロ−3
−エチル−6−ニトロフェノールが生成率36.9%
(p−エチルニトロベンゼンからの2工程での収率)で
生成している事が確認された。
【0032】
【発明の効果】本発明の3−アルキル−6−ニトロ−
1,2,4−トリクロロベンゼン化合物の製造方法を用
いる事で、カラー写真用カプラー及び染料の合成中間体
として有用な3−アルキル−2,4−ジクロロ−6−ニ
トロフェノール化合物の製造が、安価、短工程且つ工業
的規模で容易な方法で可能となった。
1,2,4−トリクロロベンゼン化合物の製造方法を用
いる事で、カラー写真用カプラー及び染料の合成中間体
として有用な3−アルキル−2,4−ジクロロ−6−ニ
トロフェノール化合物の製造が、安価、短工程且つ工業
的規模で容易な方法で可能となった。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるp−アルキ
ルニトロベンゼン化合物を、下記一般式(II) で表され
る1,3−ジクロロヒダントイン化合物を用いてトリク
ロル化する事を特徴とする下記一般式(III) で表される
3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベ
ンゼン化合物の製造方法。 【化1】 (式中、R1 はアルキル基を表す。) 【化2】 (式中、R2 及びR3 はアルキル基を表す。) 【化3】 (式中、R1 は一般式(I)のそれと同義である。) - 【請求項2】 1,3−ジクロロヒダントイン化合物と
して、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイ
ンを用いる事を特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 強酸中で行う事を特徴とする請求項1ま
たは2記載の製造方法。 - 【請求項4】 強酸として、硫酸を用いる事を特徴とす
る請求項3記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8081356A JPH09268158A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | 3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8081356A JPH09268158A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | 3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09268158A true JPH09268158A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=13744082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8081356A Pending JPH09268158A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | 3−アルキル−6−ニトロ−1,2,4−トリクロロベンゼン化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09268158A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010077082A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Fujifilm Corp | ハロピラジンカルボキサミド化合物の製造方法 |
-
1996
- 1996-04-03 JP JP8081356A patent/JPH09268158A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010077082A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Fujifilm Corp | ハロピラジンカルボキサミド化合物の製造方法 |
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