JPH09264961A - シングルフォトンct装置 - Google Patents

シングルフォトンct装置

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JPH09264961A
JPH09264961A JP10329796A JP10329796A JPH09264961A JP H09264961 A JPH09264961 A JP H09264961A JP 10329796 A JP10329796 A JP 10329796A JP 10329796 A JP10329796 A JP 10329796A JP H09264961 A JPH09264961 A JP H09264961A
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gamma ray
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transmission data
subject
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JP10329796A
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Haruo Kishi
治夫 貴志
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスミッション線源(外部ガンマ線源)
を頻繁に更新しなくても、トランスミッションデータに
よるガンマ線吸収に対する吸収補正が常に正確に行われ
るようにする。 【解決手段】 この発明のSPECT装置は、トランス
ミッションデータのカウント値がトランスミッション線
源2が更新セットされた時の初期カウント値と略同等と
なるようトランスミッションデータの収集条件を制御す
る収集条件コントロール部35を備え、トランスミッシ
ョン線源強度の経時低下分を自動的に補償しながら、狂
いのないトランスミッションデータを得て、これを利用
してエミッションデータによるRI分布像に対し正確な
吸収補正を行った補正RI分布像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放射性同位元素
RI(ラジオアイソトープ)を投与された被検体から放
射されるガンマ線(γ線)を検出して関心部位のRI分
布像を再構成するシングルフォトンCT装置(Single P
hton CT)に係り、特に、外部ガンマ線源を用いて被検体
でのガンマ線吸収に対する補正を施した補正RI分布像
を得るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシングルフォトンCT装置は、放
射性同位元素RIが投与された被検体から放射されるガ
ンマ線を検出するガンマ線検出器と、この検出器を介し
て投影データであるエミッションデータを収集するデー
タ収集部と、収集されたエミッションデータを格納する
データ格納部と、格納されたエミッションデータに基づ
いて関心部位のRI分布像を再構成する画像再構成部と
を具備している装置が挙げられる。
【0003】この従来のシングルフォトンCT装置で
は、通常、ガンマ線検出器が所定の角度ステップごとに
回転移動しながら、エミッションデータが収集されてゆ
く。そしてこのエミッションデータに基づいてRI分布
像を再構成するようになっている。しかしながら、特
に、被検体の体幹部が関心部位である場合には、それら
のエミッションデータに基づいてRI分布像を再構成す
ると、種々の臓器などによる吸収不均一に起因してRI
分布像にアーティファクト(偽像とも呼ばれる)が生じ
る。そこで、一般的には、RI分布像のアーティファク
トを抑制するために体幹部の吸収不均一を補正する処理
(吸収補正)を行うようになっている。
【0004】すなわち、被検体を挟んでガンマ線検出手
段に対向して配設された外部ガンマ線源を具備して、外
部ガンマ線源から放射されたあと被検体を透過してガン
マ線検出手段を介して検出された透過ガンマ線をトラン
スミッションデータとして収集する。そして、画像再構
成部では、エミッションデータおよびトランスミッショ
ンデータを利用して被検体でのガンマ線吸収に対する吸
収補正が施された補正RI分布像を得て、この補正RI
分布像がモニタの画面に表示されて診断に供せられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シングルフォトンCT装置の場合、トランスミッション
データを利用して行うガンマ線吸収に対する吸収補正が
常時正確に行われるとは限らない。外部ガンマ線源の強
度は常に一定ではなく、時間と共に弱まり、これに伴っ
てトランスミッションデータのカウント値に狂いが出る
結果、吸収補正が正確なものでなくなる。勿論、外部ガ
ンマ線源を頻繁に新しいものと交換すれば(更新すれ
ば)、ガンマ線吸収に対する吸収補正はいつも正確にな
されることになるけれども、交換作業に非常に手間がか
かってしまうことから、メンテナンス上の問題を招来す
るだけでなく、ランニングコストが高くなるという費用
面での問題も招来する。
【0006】この発明は、上記問題点に鑑み、外部ガン
マ線源を頻繁に更新しなくても、トランスミッションデ
ータを利用して行うガンマ線吸収に対する吸収補正が常
に正確に行われるシングルフォトンCT装置を提供する
ことを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
達成するために次のような構成をとるものである。すな
わち、請求項1に係る発明は、放射性同位元素RIを投
与された被検体から放射されるガンマ線を検出して関心
部位のRI分布像を再構成するシングルフォトンCT装
置であって、(a)ガンマ線を検出するガンマ線検出手
段と、(b)前記被検体を挟んでガンマ線検出手段に対
向して配設された外部ガンマ線源と、(c)被検体内の
放射性同位元素RIから放射されてガンマ線検出手段を
介して検出されたガンマ線をエミッションデータとして
収集し、前記外部ガンマ線源から放射されたあと被検体
を透過してガンマ線検出手段を介して検出された透過ガ
ンマ線をトランスミッションデータとして収集するデー
タ収集手段と、(d)前記トランスミッションデータの
カウント値が外部ガンマ線源が更新セットされた時の初
期カウント値と略同等となるようにトランスミッション
データの収集条件を制御する収集条件コントロール手段
と、(e)前記トランスミッションデータおよびエミッ
ションデータを格納するデータ格納手段と、(f)前記
エミッションデータおよびトランスミッションデータを
利用して被検体でのガンマ線吸収に対する吸収補正が施
された補正RI分布像を得る画像再構成手段と、(g)
前記補正RI分布像を表示する表示手段と、を備えてい
るというものである。
【0008】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載のシングルフォトンCT装置において、収集条件コ
ントロール手段が、データ収集手段によるデータ収集の
時間を制御することにより、トランスミッションデータ
のカウント値を外部ガンマ線源が更新セットされた時の
初期カウント値と略同等とする構成であるというもので
ある。
【0009】また、請求項3に係る発明は、請求項1に
記載のシングルフォトンCT装置において、収集条件コ
ントロール手段が、ガンマ線検出手段におけるエネルギ
ー弁別器のエネルギーウインドウを制御することによ
り、トランスミッションデータのカウント値を外部ガン
マ線源が更新セットされた時の初期カウント値と略同等
とする構成であるというものである。
【0010】また、請求項4に係る発明は、請求項1か
ら3までのいずれかに記載のシングルフォトンCT装置
において、外部ガンマ線源の強度が一定以下になると警
報を発する警報手段をも備えているというものである。
【0011】
【作用】以下、この発明のシングルフォトンCT装置に
より関心部位の補正RI分布像を再構成するときの作用
を説明する。請求項1の発明のシングルフォトンCT装
置では、データ収集手段によって、被検体内に投与滞留
している放射性同位元素RIから放射されてガンマ線検
出手段を介して検出されたガンマ線をエミッションデー
タとして収集し、また、外部ガンマ線源から放射された
あと被検体を透過してガンマ線検出手段を介して検出さ
れた透過ガンマ線をトランスミッションデータとして収
集する。収集されたこれらエミッションデータとトラン
スミッションデータはデータ格納手段に格納されて保持
される。そして、画像再構成手段が、保持されている両
エミッションデータおよびトランスミッションデータを
利用して、被検体でのガンマ線吸収に対する吸収補正が
施された補正RI分布像を再構成する。再構成された補
正RI分布像は、表示手段により表示されて診断に供さ
れる。
【0012】一方、吸収補正用のトランスミッションデ
ータを得るための外部ガンマ線源の強度は時間と共に弱
まってゆく(自然崩壊で減衰してゆく)。しかし、収集
条件コントロール手段が、トランスミッションデータの
カウント値が外部ガンマ線源が更新セットされた時の初
期カウント値と略同等となるようトランスミッションデ
ータの収集条件を制御している結果、外部ガンマ線源強
度の経時低下分が自動的に補償されて、トランスミッシ
ョンデータの上からは、外部ガンマ線源の強度が更新セ
ット時の初期状態を常に維持していることになり、外部
ガンマ線源強度の経時低下があっても、トランスミッシ
ョンデータには狂いが生じない。
【0013】請求項2の発明のシングルフォトンCT装
置では、収集条件コントロール手段が、外部ガンマ線源
強度の経時低下分に応じて、データ収集手段によるデー
タ収集時間を長くすることにより、外部ガンマ線源強度
の経時低下によるカウント値の減少を補って、トランス
ミッションデータのカウント値を外部ガンマ線源が更新
セットされた時の初期カウント値と略同等とする。
【0014】請求項3の発明のシングルフォトンCT装
置では、収集条件コントロール手段が、外部ガンマ線源
強度の経時低下分に応じて、ガンマ線検出手段における
エネルギー弁別器のエネルギーウインドウを広げること
により、外部ガンマ線源強度の経時低下によるカウント
値の減少を補って、トランスミッションデータのカウン
ト値を外部ガンマ線源が更新セットされた時の初期カウ
ント値と略同等とする。
【0015】請求項4の発明のシングルフォトンCT装
置では、警報手段が、外部ガンマ線源の強度が一定以下
になると自動的に警報を発し、収集条件コントロール手
段が外部ガンマ線源強度の経時低下分を補償しきれなく
なったということをオペレータに知らしめる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明のシングルフォト
ンCT装置の一実施例を図面を参照しながら詳しく説明
する。まず、図1〜図3を参照して、実施例に係るシン
グルフォトンCT装置の構成について説明する。なお、
図1は実施例装置全体の概略構成を示すブロック図であ
り、図2は実施例装置の概略正面図であり、図3は実施
例装置におけるトランスミッション線源まわりを部分的
に示す概略構成図である。
【0017】ガントリ1はその中央部に開口1aを有
し、この開口1aの正面側周辺部にはトランスミッショ
ン線源2と、ファンビームコリメータを内蔵したガンマ
線検出器3とが対向配置されている。これらのトランス
ミッション線源2とガンマ線検出器3とは、ガイド4に
沿って摺動自在の連結部材5により連動連結されてい
る。連結部材5は、トランスミッション線源2とガンマ
線検出器3との間隔を常時一定の間隔に保持するための
ものであり、ガンマ線検出器3を被検体Mに近づけた場
合にはトランスミッション線源2が被検体Mから遠ざか
るように動作する。
【0018】トランスミッション線源2は、図3に示す
ように、ガンマ線源Sから放射されるガンマ線の照射方
向を規制するコ字状のシールド2aによって囲われてお
り、その開口部2b側には図中の水平方向に進退駆動さ
れるシャッター2cが配設されている。このシャッター
2cは、後述するシャッター駆動部により開閉駆動され
るようになっている。また、上記のトランスミッション
線源2とガンマ線検出器3とは、後述する回転駆動部に
より所定の角度ステップθsで被検体Mの周囲を回転駆
動される。ガンマ線源Sは、通常、放射性同位元素が液
体に含まれてチューブに充填されるなどの形態で装填さ
れている。
【0019】ガントリ1の正面側(図1中の右側)に
は、被検体Mを載置するためのベッド10が所定距離を
隔てて配置されている。このベッド10は、床面に固定
されている基台10aと、基台10aの上部に水平移動
自在に配設されている天板10bとから構成されてい
る。この天板10bは、基台10aに内蔵された進退駆
動部10cによって、ガントリ1に対して進退駆動され
るようになっている。RI分布像の撮像を行う際には、
放射性同位元素RIが投与された被検体Mを天板10b
に載置し、その関心部位がガンマ線検出器3の撮影視野
に位置するように進退駆動部10cが駆動されるように
なっている。
【0020】操作卓20は、撮影者が撮像に係る種々の
指示、例えば、どの角度ごとにデータ収集を行うかを設
定する角度ステップθsの入力指示や、撮像開始の指示
などを行うためのものである。この操作卓20からの指
示は、データ収集部21に与えられるようになってい
る。データ収集部21は、この発明の回転駆動手段に相
当する回転駆動部22を介して、トランスミッション線
源2とガンマ線検出器3とを回転中心P回りに、指示さ
れた角度ステップθs(例えば5°)ごとに360°に
わたって回転駆動させるようになっている。このときデ
ータ収集部21は、シャッター駆動部23を介してシャ
ッター2cの開閉を制御する。シャッター2cが閉止し
た状態では、トランスミッション線源2からのガンマ線
が遮断されるので、被検体Mのなかの投与放射性同位元
素RIから放出されるガンマ線のみがガンマ線検出器3
によって検出される。一方、シャッター2cを開放した
状態では、被検体Mのなかの投与放射性同位元素RIか
ら放出されるガンマ線と、トランスミッション線源2か
ら放射されて被検体Mを透過したトランスミッション線
源2の透過ガンマ線の両方がガンマ線検出器3によって
検出される。
【0021】このようにして検出されたガンマ線は、後
述するエネルギー弁別器3aを介して各角度ごとにその
カウント値および位置情報を含むデータとしてバッファ
メモリ24に書き込まれ、データ格納部25に格納収集
される。シャッター2cが閉止された状態で収集された
データは、被検体Mの内の投与放射性同位元素RIから
放出されるガンマ線のみのデータであり、エミッション
データとして格納される。一方、シャッター2cが開放
された状態で収集されたデータは、投与放射性同位元素
RIから放出されるガンマ線と、トランスミッション線
源2から放出されたあと被検体Mを透過した透過ガンマ
線の両ガンマ線のデータであり、トランスミッションデ
ータとして格納されることになる。
【0022】そして、画像再構成部(画像再構成手段)
30は、データ格納部25に格納収集されたエミッショ
ンデータとトランスミッションデータの両データを利用
して、補正RI分布像を再構成する。画像再構成部30
では、被検体Mにおけるガンマ線吸収に対する吸収補正
に必要な吸収係数の算出を行う吸収係数算出部31が、
データ格納部25に格納されている各角度ごとのエミッ
ションデータおよび各角度ごとのトランスミッションデ
ータに基づいて、被検体Mの吸収不均一を補正するため
の吸収係数分布データを算出する。具体的には、まず、
各角度ごとのトランスミッションデータについて補正処
理を施し、この補正されたトランスミッションデータに
より画像を再構成し、これに基づいて吸収係数分布デー
タを算出する。なお、ここでの補正処理はトランスミッ
ションデータに含まれている被検体Mの投与放射性同位
元素RIからのガンマ線のデータ(クロストーク)を除
去し、被検体Mを透過したトランスミッション線源2の
ガンマ線のデータのみとするための処理である。
【0023】また、画像再構成部30では、分布像作成
部32が、データ格納部25に格納されている各角度ご
とのエミッションデータに基づいてRI分布像を再構成
する。しかし、この再構成されたRI分布像は被検体M
の吸収不均一に起因するアーティファクトを含んでいる
ので、上記吸収係数算出部31により算出された吸収係
数分布データに基づいて、そのRI分布像を補正して補
正RI分布像をさらに得る。こうして得られた補正RI
分布像は、表示手段としてのモニタ33に出力されて表
示されるようになっている。
【0024】なお、この実施例では、被検体Mにタリウ
ムTI-201(放射性同位元素RIa)を投与するものと
し、トランスミッション線源2のガンマ線源Sとしてテ
クネシウムTc-99m(放射性同位元素RIb)を採用して
いる。これらの放射性同位元素RIa,RIbは、図4
に示すように、それぞれエネルギーのピーク位置が異な
るものであり、それらに応じてガンマ線検出器3に接続
されたエネルギー弁別器3aのエネルギーウインドウが
切り換えられるようになっている。具体的には、シャッ
ター2cが閉止された状態では、被検体Mから放出され
るガンマ線による信号がエネルギー弁別器3aを通過す
るようにエネルギーウインドウEW1に設定される。一
方、シャッター2cが開放された状態では、トランスミ
ッション線源2から放出されるガンマ線による信号がエ
ネルギー弁別器3aを通過するようにエネルギーウイン
ドウEW2に設定されるようになっている。
【0025】次に、この発明の特徴的構成である収集条
件コントロール部(収集条件コントロール手段)35の
構成を説明する。収集条件コントロール部35は、トラ
ンスミッションデータのカウント値がトランスミッショ
ン線源が更新セットされた時の初期カウント値と略同等
となるようトランスミッションデータの収集条件を制御
する働きをするものであり、(トランスミッション)線
源使用時間計測用タイマ36、収集時間決定用因子メモ
リ37およびシャッター開放時間算定部38を具備す
る。
【0026】線源使用時間計測用タイマ36はトランス
ミッション線源2が新しいものと交換(更新)されてか
らの経過時間を測定するためのタイマであり、トランス
ミッション線源2の更新セット時にオペレータが操作卓
20よりタイマをリセットすることにより経過時間の計
測が開始される。勿論、新たなトランスミッション線源
の装着動作と連動してタイマが自動的にリセットされる
構成であってもよい。
【0027】収集時間決定用因子メモリ37は、トラン
スミッション線源強度の経時低下分を補償するのに必要
なデータ収集時間の算定の基となる各種データを記憶す
るためのメモリであり、トランスミッション線源の核種
に応じた半減期TAや初期収集時間(初期シャッター開
放時間)TBなどが操作卓20により入力されるなどし
て記憶されている。シャッター開放時間算定部38は線
源使用時間計測用タイマ36で測定された計測時間Ta
と収集時間決定用因子メモリ37に記憶されている半減
期TAおよび初期収集時間TBを入力し、下記式で示さ
れる演算を行い、適切な収集時間(シャッター開放時
間)Txを算定する。 Tx=TB×exp(0.693÷TA×Ta)
【0028】この収集時間Txがデータ収集部21に送
られ、収集時間Txだけシャッター2cが開放されてト
ランスミッションデータが収集格納されることになる。
すなわち、トランスミッション線源強度の低下に応じて
シャッター2cの開放時間が初期収集時間TBから適切
な収集時間Txへと延びる。その結果、収集されるトラ
ンスミッションデータのカウント値がトランスミッショ
ン線源が更新セットされた時の初期カウント値と略同等
のものとなり、トランスミッション線源強度の経時低下
分が自動的に補償されるようになっているのである。
【0029】収集条件コントロール部35の構成は上記
に限らない。収集時間決定用因子メモリ37に、ガンマ
線検出器3が装備するコリメータの種類に応じた係数を
記憶するようにしてもよい。コリメータが高分解能用の
ものである場合、入射するガンマ線量が少なくなるた
め、収集時間を長めとする補正に必要なパラメータがメ
モリされて上記式に繰入れられるなどして、収集時間T
xが必要なだけさらに延長させられることになる。
【0030】また、収集時間Txは以下のようにして算
出してもよい。まず、収集時間決定用因子メモリ37
に、初期収集時間TBの他に、トランスミッション線源
2の更新セット時に、被検体Mを置かない状態で、トラ
ンスミッション線源2から照射されたガンマ線をガンマ
線検出器3で検出し、その出力カウント値を初期カウン
ト値CAとして記憶しておく。実際の被検体Mの撮像を
行う直前に、同様に被検体Mを置かない状態で、トラン
スミッション線源2から照射されたガンマ線を検出し、
その出力カウント値を実測カウント値CBとする。そし
て、下記の演算を行って、適切な収集時間Txを算定す
る。 Tx=TB×CA/CB この場合、トランスミッション線源2の強度が実測され
ることから、収集時間Txの算定がより適切に行える。
ただ、前述の場合に比べると実測する手間が余分にかか
ることになる。
【0031】さらに、この発明の他の特徴的構成である
警報部40の構成を説明する。この警報部40は、トラ
ンスミッション線源2の強度が一定以下になると警報を
発する働きをするものである。警報部40よりの警報は
トランスミッション線源2の強度低下が著しくて使用に
耐えないことを示すものであり、警報が出されたらトラ
ンスミッション線源2を更新する必要が生じたことにな
る。すなわち、警報部40は収集条件コントロール部3
5に接続されていて、警報部40は現在の検出信号の強
度が初期検出信号の強度の一定割合(例えば50%)以
下あるいは特定のしきい値以下となった時に自動的に警
告を発するのである。トランスミッション線源2の強度
は線源の使用時間から算出してもよいし、あるいは実測
してもよい。また、警告は音声で行う構成の他、モニタ
33の画面の上に警告を示す表示を行う構成などであっ
てもよい。
【0032】さらに、警報部40が、現在の検出信号の
強度が初期検出信号の強度の何パーセントであるかも表
示されている構成であってもよい。この構成であれば、
いわばトランスミッション線源2の残り寿命を知る事も
可能となる。さらに、上のように警告は出さないが、ト
ランスミッション線源2の現在強度が初期強度の何パー
セントであるかの表示だけがなされる構成も十分に有用
である。
【0033】なお、上記実施例におけるデータ収集部2
1や、画像再構成部30、および、収集条件コントロー
ル部35などはマイクロプロセッサ等のCPUや制御プ
ログラムなどから構成されているものである。
【0034】続いて、実施例のシングルフォトンCT装
置による撮像動作を図6のフローチャートを参照しなが
ら説明する。タリウムTI-201が予め投与された被検体M
はベッド10の天板10bに載置され、進退駆動部10
cを介して被検体Mの関心部位が、ガンマ線検出器3の
撮影視野内に移動されているものとする。
【0035】〔ステップS1〕 データ収集部21が、
シャッター駆動部23を介してシャッター2cを閉止状
態にして、トランスミッション線源2からのガンマ線放
射を遮断するとともに、エネルギー弁別器3aをエネル
ギーウインドウEW1に設定する。
【0036】〔ステップS2〕 ガンマ線検出器3を所
定の角度ステップθs(例えば、5°)で移動させなが
らエミッションデータを収集してゆき、収集したエミッ
ションデータをバッファメモリ24を介してデータ格納
部25に格納する。
【0037】〔ステップS3〕 収集条件コントロール
部35において、シャッター開放時間算定部38が線源
使用時間計測用タイマ36で測定された計測時間Taと
収集時間決定用因子メモリ37に記憶されている半減期
TAおよび初期収集時間TBを入力し、収集時間Txを
算定して、データ収集部21へ送出する。
【0038】〔ステップS4〕 データ収集部21が、
エネルギー弁別器3aをエネルギーウインドウEW2に
設定する。ガンマ線検出器3を所定の角度ステップθs
(例えば、5°)で移動させながら、データ収集部21
がシャッター駆動部23を介してシャッター2cを収集
時間Txだけ開放状態にしトランスミッション線源2か
らのガンマ線を被検体Mに照射して、トランスミッショ
ンデータを収集してゆく。収集したトランスミッション
データをバッファメモリ24を介してデータ格納部25
に格納する。シャッター2cが収集条件コントロール部
35で算定された収集時間Txだけ開放されるので、ト
ランスミッションデータにはトランスミッション線源2
の強度の経時低下分が自動的に補償されて狂いが生じな
い。
【0039】〔ステップS5〕 吸収係数算出部31
が、トランスミッションデータに対して先ず被検体Mへ
の投与放射性同位元素からのガンマ線による誤差分(ク
ロストーク分)を除く処理を行ってから、被検体Mの吸
収係数分布データを算出する。
【0040】〔ステップS6〕 分布像作成部32が、
エミッションデータだけに基づいてアーティファクトを
含むRI分布像を再構成し、このRI分布像に対して吸
収係数分布データを利用した吸収補正を行いアーティフ
ァクトを含まない補正RI分布像を再構成する。
【0041】〔ステップS7〕 アーティファクトを含
まない補正RI分布像がモニタ33に表示されて診断に
供せられる。なお、トランスミッション線源2の経時低
下が著しくてガンマ線源を更新する必要があるときに
は、警報部40より警報が出されるから、警報が出た時
はガンマ線源を更新セットしてからトランスミッション
データの収集格納を行うことになる。
【0042】この発明は、上記実施例に限られるもので
はなくて、様々に変形実施することができる。 (1)上記実施例では、放射性同位元素として、テクネ
シウムやタリウムが用いられていたが、コバルトなど他
の放射性同位元素を用いてもよい。
【0043】(2)上記実施例では、シャッターの開放
時間をコントロールしてトランスミッション線源2の強
度の経時低下分を補償するようにしていたが、これに限
らず、例えば、収集条件コントロール部が、ガンマ線検
出手段におけるエネルギー弁別器のエネルギーウインド
ウを制御することにより、トランスミッションデータの
カウント値をトランスミッション線源が更新セットされ
た時の初期カウント値と略同等にして、トランスミッシ
ョン線源2の経時低下分を自動的に補償する構成として
もよい。すなわち、図5に示すように、トランスミッシ
ョン線源2の更新時のエネルギー弁別器のエネルギーウ
インドウEWaを、トランスミッション線源2の強度の
経時低下に伴って広げ、(例えば)エネルギーウインド
ウEWbとすると、トランスミッションデータのカウン
ト値はエネルギーウインドウの増加領域である斜線部分
の面積相当分だけ増加して、トランスミッション線源2
の強度の経時低下によるカウント値の減少が補える。こ
のエネルギーウインドウの拡大の場合には、データ収集
時間の延長を伴わないで済む。
【0044】(3)上記実施例では、一つのガンマ線検
出器でエミッションデータとトランスミッションデータ
とを検出収集するようにしたが、ガンマ線検出器を二つ
設けておき、一方のガンマ線検出器でエミッションデー
タを検出収集し、他方のガンマ線検出器でトランスミッ
ションデータを検出収集する構成であってもよい。
【0045】
【発明の効果】請求項1の発明に係るシングルフォトン
CT装置によれば、外部ガンマ線源強度の経時低下分
が、収集条件コントロール手段によるトランスミッショ
ンデータの収集条件の制御により自動的に補償されるの
で、外部ガンマ線源を頻繁に更新しなくても、トランス
ミッションデータを利用して行うガンマ線吸収に対する
吸収補正がいつも正確に行われるようになる。
【0046】請求項2の発明に係るシングルフォトンC
T装置によれば、データ収集の時間を制御するという簡
単な構成でもって、外部ガンマ線源強度の経時低下分を
自動的に補償することが出来る。
【0047】請求項3の発明に係るシングルフォトンC
T装置によれば、ガンマ線検出手段におけるエネルギー
弁別器のエネルギーウインドウを広げるという簡単な構
成でもって、外部ガンマ線源強度の経時低下分を計測時
間の延長を事実上伴うこともなく自動的に補償すること
が出来る。
【0048】請求項4の発明に係るシングルフォトンC
T装置によれば、外部ガンマ線源の強度が一定以下にな
ると警報手段が自動的に警報を発して外部ガンマ線源の
交換時期を知らせてくれるので非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のシングルフォトンCT装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図2】実施例装置の概略正面図である。
【図3】実施例装置のトランスミッション線源まわりの
概略構成図である。
【図4】被検体への投与放射性同位元素とトランスミッ
ション線源の放射性同位元素のエネルギーとカウント値
の関係を示すグラフである。
【図5】トランスミッション線源の放射性同位元素のエ
ネルギーとカウント値の関係を示すグラフである。
【図6】実施例装置での撮像動作の流れを示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
2…トランスミッション線源(外部ガンマ線源) 3…ガンマ線検出器 3a…エネルギー弁別器 21…データ収集部 25…データ格納部 30…画像再構成部 33…モニタ 35…収集条件コントロール部 40…警報部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性同位元素RIを投与された被検体
    から放射されるガンマ線を検出して関心部位のRI分布
    像を再構成するシングルフォトンCT装置であって、
    (a)ガンマ線を検出するガンマ線検出手段と、(b)
    前記被検体を挟んでガンマ線検出手段に対向して配設さ
    れた外部ガンマ線源と、(c)被検体内の放射性同位元
    素RIから放射されてガンマ線検出手段を介して検出さ
    れたガンマ線をエミッションデータとして収集し、前記
    外部ガンマ線源から放射されたあと被検体を透過してガ
    ンマ線検出手段を介して検出された透過ガンマ線をトラ
    ンスミッションデータとして収集するデータ収集手段
    と、(d)前記トランスミッションデータのカウント値
    が外部ガンマ線源が更新セットされた時の初期カウント
    値と略同等となるようにトランスミッションデータの収
    集条件を制御する収集条件コントロール手段と、(e)
    前記トランスミッションデータおよびエミッションデー
    タを格納するデータ格納手段と、(f)前記エミッショ
    ンデータおよびトランスミッションデータを利用して被
    検体でのガンマ線吸収に対する吸収補正が施された補正
    RI分布像を得る画像再構成手段と、(g)前記補正R
    I分布像を表示する表示手段と、を備えていることを特
    徴とするシングルフォトンCT装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシングルフォトンCT
    装置において、収集条件コントロール手段が、データ収
    集手段によるデータ収集の時間を制御することにより、
    トランスミッションデータのカウント値を外部ガンマ線
    源が更新セットされた時の初期カウント値と略同等とす
    る構成であるシングルフォトンCT装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のシングルフォトンCT
    装置において、収集条件コントロール手段が、ガンマ線
    検出手段におけるエネルギー弁別器のエネルギーウイン
    ドウを制御することにより、トランスミッションデータ
    のカウント値を外部ガンマ線源が更新セットされた時の
    初期カウント値と略同等とする構成であるシングルフォ
    トンCT装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    シングルフォトンCT装置において、外部ガンマ線源の
    強度が一定以下になると警報を発する警報手段をも備え
    ているシングルフォトンCT装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007139528A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Hitachi Ltd 核医学診断装置及びトランスミッション撮像方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007139528A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Hitachi Ltd 核医学診断装置及びトランスミッション撮像方法
US7501633B2 (en) 2005-11-17 2009-03-10 Hitachi, Ltd. Radiological imaging apparatus and transmission imaging method

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