JPH09263748A - ウレタン系水性接着剤及び化粧シート被覆材料の製造方法 - Google Patents

ウレタン系水性接着剤及び化粧シート被覆材料の製造方法

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JPH09263748A
JPH09263748A JP7650196A JP7650196A JPH09263748A JP H09263748 A JPH09263748 A JP H09263748A JP 7650196 A JP7650196 A JP 7650196A JP 7650196 A JP7650196 A JP 7650196A JP H09263748 A JPH09263748 A JP H09263748A
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water
weight
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urethane
resin
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JP7650196A
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Inventor
Yoshiyuki Oguchi
善之 大口
Nobuyuki Okinaga
信幸 沖永
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体に対する有害性、環境汚染性等の問題が
なく、浮き、剥がれ等の外観不良がなく、耐久性に優れ
たウレタン系水性接着剤及び化粧シート被覆材料の製造
方法を提供する。 【解決手段】 分子内にイソシアネート基を2個以上有
する化合物(a)、分子内に水酸基を2個以上有する化
合物(b)、及び、分子内にイソシアネート基と反応可
能である活性水素を2個以上有し、かつ、カルボキシル
基及びスルホニル基のうち少なくとも1種の親水基を有
する官能性化合物(c)を重合することにより得られる
ウレタンポリマーであって、上記分子内に水酸基を2個
以上有する化合物(b)のうち少なくとも30重量%
が、分子内に下記式(1)で表される構造を有する化合
物であるウレタンポリマーを水に分散させてなるウレタ
ン系水性接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧シート被覆材
料の製造に好適なウレタン系水性接着剤及びこれを使用
する化粧シート被覆材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合板、木質織維板等の木材、無機
質板等からなり、表面に曲面や凹凸を有する断面異形の
芯材の表面に、樹脂加工紙、合成樹脂系化粧シート、つ
き板等の化粧シートを連続して巻き付けながら接着する
プロフィールラミネート加工が広く行われている(特公
昭58−48350号公報及び特開平6−256736
号公報)。このプロフィールラミネート加工で製造され
る化粧シート被覆材料は、安価な芯材、耐久性の高い芯
材等の表面に各種の紋様を与え、高級感等の付加価値を
もたせることから、疑似木材として、家具、建材等に広
く用いられている。
【0003】このプロフィールラミネート加工で製造さ
れる化粧シート被覆材料は、表面に曲面や凹凸があるの
で、貼り合わせの直後に化粧シートの反発により化粧シ
ートと芯材の間に浮きが発生することがあり、被覆材料
の外観が悪くなる場合がある。また、被覆材料を長期間
にわたり使用すると、化粧シートと芯材との間に浮きが
発生することがある。従って、化粧シート被覆材料を製
造するための接着剤は、強い初期接着力、常態剥離強度
等が要求される。
【0004】特公平7−37602号公報には、熟可塑
性ポリエステル系ポリウレタン樹脂及びアセトフェノン
ホルムアルデヒド樹脂を、低沸点の有機溶剤に溶解した
主剤と、ポリイソシアネート硬化剤とからなる2液混合
型のポリウレタン接着剤が開示されている。しかしなが
ら、この接着剤は、有機溶剤として、通常、塩化メチレ
ンが用いられており、塩化メチレンは塩素系溶剤である
ので、地球環境を汚染する問題等がある。このような問
題を解決するために、水性接着剤を使用する方法が検討
されている。
【0005】特公昭63−33518号公報には、ウレ
タン樹脂の水溶液又は水分散体、アジリジン環化合物及
び水性ラテックスを混合したウレタン樹脂系エマルジョ
ンからなる化粧シート被覆用の水性接着剤が開示されて
いる。この接着剤をウェット状態で接着すると、接着剤
が芯材側にまでよく浸透し、養生後は優れた常態剥離強
度及び耐熱性能を発現する。しかしながら、この方法
は、化粧合板等の平坦な板状芯材表面に化粧シートを接
着する場合には好適に用いることができるが、曲面や凹
凸面を有する芯材のプロフィールラミネート加工におい
ては、曲部でのシートの伸び縮みに耐えられるだけの充
分な初期接着性が得られず、これらの部位で接着直後に
浮き、剥がれが発生する。
【0006】その他の水性接着剤としては、アクリル粘
着剤エマルジョン、合成ゴム系エマルジョン等があり、
通常、充分乾燥させて連続した皮膜を形成した後に接着
する方法が用いられる。しかし、この方法は、良好な初
期接着性が得られるが、凝集力が不足し、養生後の常態
剥離強度及び耐熱性能が劣るので、長期間過酷な環境下
では使用に耐えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、人体に対する有害性、環境汚染性等の問題がなく、
浮き、剥がれ等の外観不良がなく、耐久性に優れたウレ
タン系水性接着剤及び化粧シート被覆材料の製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ウレタ
ン系水性接着剤が、分子内にイソシアネート基を2個以
上有する化合物(a)分子内に水酸基を2個以上有する
化合物(b)、及び、分子内にイソシアネート基と反応
可能である活性水素を2個以上有し、かつ、カルボキシ
ル基及びスルホニル基のうち少なくとも1種の親水基を
有する官能性化合物(c)を重合することにより得られ
るウレタンポリマーであって、上記分子内に水酸基を2
個以上有する化合物(b)のうち少なくとも30重量%
が、分子内に下記式(1)で表される構造を有する化合
物であるウレタンポリマーを水に分散させてなるところ
に存する。
【0009】
【化2】
【0010】以下に本発明を詳述する。上記分子内にイ
ソシアネート基を2個以上有する化合物(a)としては
通常のウレタン樹脂の製造に使用される有機ポリイソシ
アネートであれば特に限定されず、例えば、1,4−テ
トラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート、メチルシクロヘキシル−2,4−ジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキシル−2,6−ジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソ
シアネート)メチルシクロヘキサン、テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−
1,4−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等
の脂肪族ジイソシアネート類;2,4−トルイレンジイ
ソシアネート、2,6−トルイレンジイソシアネート、
ジフェニルメタンー4,4′−ジイソシアネート、1,
5′−ナフテンジイソシアネート、トリジンジイソシア
ネート、ジフェニルメチルメタンジイソシアネート、テ
トラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、4,
4′−ジベンジルジイソシアネート、1,3−フェニレ
ンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;リ
ジンエステルトリイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイ
ソシアネート、1,8−イソシアネート−4,4−イソ
シアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレ
ントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシア
ネート、トリメチロールプロパンとトルイレンジイソシ
アネートとのアダクト体、トリメチロールプロパンと
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートとのアダクト
体等のトリイソシアネート類等が挙げられる。これらは
単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
【0011】本発明のウレタン系水性接着剤は、上記分
子内に水酸基を2個以上有する化合物(b)を必須の構
成成分とする。上記分子内に水酸基を2個以上有する化
合物(b)の少なくとも30重量%は、分子内に上記化
学式(1)で表される構造を有する化合物である。30
重量%未満であると、乾燥時のドライタックが不足し初
期の接着性が得られず、接着直後の化粧シートの浮き、
剥がれ等の外観不良を招き、接着養生後には充分な耐熱
性が得られず、化粧シート被覆材料の耐久性が不充分に
なる。
【0012】上記分子内に上記化学式(1)で示される
構造を有する水酸基を2個以上有する化合物は、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオールと、その他のポリオー
ル化合物とを、各種のジカルボン酸類と縮合重合して得
られるポリエスチルポリオールである。
【0013】上記その他のポリオール化合物としては、
例えば、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロ
パンジオール、1,9−ノナンジオール、トリプロピレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール等のジオール化
合物;トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリオ
ール化合物等が挙げられる。
【0014】上記ジカルボン酸類としては、例えば、ア
ジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、フマル酸、コハク酸、シ
ュウ酸、マロン駿、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸等が挙げられる。
【0015】上記分子内に上記化学式(1)で示される
構造を有する水酸基を2個以上有する化合物は、ポリオ
ール成分の中に占める3−メチルー1,5−ペンタンジ
オールの含有量が20重量%以上であることが好まし
い。20重量%未満であると、乾燥時のドライタックが
不足し初期の接着性が得られず、接着直後の化粧シート
の浮き、剥がれ等の外観不良を招く。特に、得られるポ
リエステルポリオールが室温で結晶性を示す場合にはこ
の傾向が強くなる。
【0016】上記分子内に水酸基を2個以上有する化合
物(b)は、分子内に化学式(1)で示される構造を有
する化合物の他に、必要に応じて、通常のウレタン樹脂
の製造に使用されるポリオール化合物が用いられる。こ
のようなポリオール化合物としては、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールブロバ
ン、グリセリン等の多価アルコール;ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテルポ
リオール;アジピン酸、セバシン酸、イタコン酸、無水
マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フマル酸、
コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸等のジカルボン酸類と、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−
プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、トリプロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン等のポリオール化合物とか
ら得られるポリエステルポリオール類;ポリカプロラク
トンポリオール、ポリβ―メチル−δ−バレロラクトン
等のポリラクトン系ポリエステルポリオール類;ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール、ポリブタジエンポリ
オール、ポリカーボネートポリオール、ポリチオエーテ
ルポリオール、ポリアクリル酸エステルポリオール等が
挙げられる。
【0017】上記分子内にイソシアネート基と反応可能
である活性水素を2個以上有し、かつ、カルボキシル基
及びスルホニル基のうち少なくとも1種の親水基を有す
る官能性化合物(c)のうち、カルボキシル基を有する
ものとしては、例えば、2,2−ジメチロール乳酸、
2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロ
ール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸等が挙げられ
る。上記分子内にイソシアネート基と反応可能である活
性水素を2個以上有し、かつ、カルボキシル基及びスル
ホニル基のうち少なくとも1種の親水基を有する官能性
化合物(c)のうち、スルホニル基を有するものとして
は、例えば、3,4−ジアミノブタンスルホン酸、3,
6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、2,6−ジア
ミノベンゼンスルホン酸、N−(2−アミノエチル)−
2−アミノエチルスルホン酸等があげられる。これらは
単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0018】上記カルボキシル基又は上記スルホニル基
によって付与される親水性基の割合は、得られるウレタ
ンポリマー固形分1当り、0.1〜2.0ミリモルであ
ることが好ましい。0.1ミリモル未満であると、得ら
れるウレタン系水性接着剤の水中での分散安定性が得ら
れにくくなり、2.0ミリモルを超えると、得られるウ
レタン系水性接着剤の乾燥後の耐水性が低下する。より
好ましくは、0.1〜1.0ミリモルである。
【0019】本発明においては、上記(a)、上記
(b)、及び、上記(c)を重合することによりウレタ
ンポリマーが得られる。上記重合反応においては、上記
(a)、上記(b)及び上記(c)の量比によって得ら
れるウレタンポリマーの分子量及び末端官能基の種類を
制御することができる。
【0020】上記ウレタンポリマ一の末端官能基を水酸
基とする場合には、イソシアネート基と活性水素との当
量比、すなわち[(a)中のイソシアネート当量]/
[(b)及び(c)中の活性水素の当量]が1より小さ
くなければならず、0.5〜0.9であることが好まし
い。0.5未満であると、ポリマーが低分子量化したり
過剰の活性水素成分(b)及び(c)が残留する。0.
9を超えて1に近づくと、得られるポリマーの分子量は
高くなり、水への分散性が著しく低下する。より好まし
くは、0.5〜0.75である。
【0021】上記ウレタンポリマ一の末端官能基をイソ
シアネート基とする場合には、イソシアネート基と活性
水素の当量比が1より大きくなければならず、1.1〜
2.0であることが好ましい。1.1未満で1に近づく
と、得られるポリマーの分子量は高くなり、水への分散
性が著しく低下し、2.0を超えると、ポリマーが低分
子量化したり過剰のイソシアネート成分(a)が残留す
る。より好ましくは、1.3〜2.0である。上記ウレ
タンポリマ一の末端官能基をイソシアネート基とする場
合には、製造工程において、低分子量のアミン、水等に
よって鎖延長を行い高分子量化することができる。
【0022】上記重合方法としては、例えば、バルク重
合、溶液重合等が挙げられるが、反応を制御しやすいの
で、溶液重合が好ましい。上記溶液重合で用いられる溶
剤としてはイソシアネート基に対して不活性であり、か
つ、脱溶剤時に溶剤のみを効率的に系外に取除くことが
できるように沸点が100℃以下のものが好ましく、例
えば、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフ
ラン、酢酸メチル等が挙げられる。上記重合の温度は、
50〜150℃の範囲であることが好ましい。50℃未
満であると、重合反応速度が低下し、150℃を超える
と、重合反応中にゲル化を起こしやすくなる。
【0023】上記重合により得られるウレタンポリマー
の粘度は、10000cps以下であることが好まし
い。10000cpsを超えると、水中への分散性が得
られにくくなる。より好ましくは、5000cps以下
である。上記ウレタンポリマーは、水に分散させる前に
上記粘度の範囲に調整するために希釈されてもよい。上
記希釈溶剤としては、上記溶液重合時の溶剤と同様のも
のが挙げられる。
【0024】上記ウレタンポリマーの固形分は、20重
量%以上であることが好ましい。20重量%未満である
と、脱溶剤工程において多量のエネルギーを必要とし、
多量の溶剤によってエマルジョンの粘度が上昇する。よ
り好ましくは40重量%以上である。上記ウレタンポリ
マ一は、水中に分散させるときのポリマーの粘度を合わ
せるために加熱することもできる。
【0025】上記ウレタンポリマーは、カルボキシル基
又はスルホニル基の親水性基を中和することにより、水
中でのイオン化を容易にし水中での分散状態を安定にす
ることができるので、中和剤が添加されてもよい。上記
中和剤としては、乾燥時に揮散することにより接着後の
耐水性の低下が少ないので、アンモニア、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン等が好ましい。上記中和剤とし
て、アルカリ金属塩、不輝発性のアミン等も中和剤とし
て用いることができるが、乾燥時に中和剤が飛散除去で
きず接着後の耐水性が低下しやすい。
【0026】上記中和剤の使用量は、上記(c)の当量
以下であることが好ましい。上記(c)の当量を超える
と、得られる水分散体のpH値が極端に大きくなり安定
した水分散体が得られない。上記ウレタンポリマーの重
合において、イソシアネート基と活性水素との当量比を
1より大きくし、末端官能基としてイソシアネート基を
導入する場合には、上記ウレタンポリマーを、鎖延長す
ることができる。
【0027】上記鎖延長で用いられる鎖延長剤は、ウレ
タンポリマー中の残存イソシアネート基と反応可能な活
性水素を2個以上有するものであり、例えば、エチレン
ジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,4−テトラ
メチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、
1,4−シクロヘキサジアミン、3−アミノメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、ピペラ
ジン、2,5−ジメチルピペラジン、4,4′−ジシク
ロヘキシルメタンジアミン、3,3′−ジメチル−4,
4′−ジシクロヘキシルメタンジアミン、ヒドラジン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のア
ミン化合物;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコ
ール;水等が挙げられる。これらは単独で用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0028】本発明のウレタン系水性接着剤は、上記ウ
レタンポリマーを水に分散させてなる。上記分散は、上
記ウレタンポリマーを水中に投入してもよいし、ウレタ
ンポリマー中に水を投入してもよい。上記分散において
は、投入される側を攪拌状態にすると、充分に水中にウ
レタンポリマー粒子が分散し、最終的な貯蔵安定性及び
機械的安定性が向上する。
【0029】上記攪拌で用いられる混合機としては、例
えば、ディゾルバー、ホモジナイザー、ディスパイザ
ー、スタテイックミキサー、ラインミル、超音波乳化機
等が挙げられる。上記分散としては、バッチ式の手法以
外にも、各種の連続乳化分散機に水とウレタンポリマー
を定量的に供給して分散する連続的手法を用いることが
できる。
【0030】上記重合又は上記水分散において系中に添
加された有機溶剤は、水分散後に加熱、減圧等の手段に
より系中から取り除くことができる。上記有機溶剤が分
散体中に多量に残存していると、接着後の耐熱性の低
下、作業環境の悪化等をもたらすので、好ましくない。
上記鎖延長剤の添加方法としては、上記ウレタンポリマ
ーが水に分散される前の水中に予め溶解されていてもよ
いし、上記ウレタンポリマーを分散しながら同時に水に
添加してもよいし、上記ウレタンポリマーを水に分散し
た後に添加してもよい。上記鎖延長剤として水を用いる
場合には、分散媒としての水が鎖延長剤を兼ねる。
【0031】本発明のウレタン系水性接着剤には、接着
性を更に向上させるために、粘着付与樹脂を添加するこ
とができる。上記粘着付与樹脂としては、従来公知の樹
脂が用いられ、例えば、ガムロジン、トール油ロジン、
ウッドロジン、重合ロジン、水添ロジン、不均化ロジ
ン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、不均化ロジ
ンエステル、ロジン変性フェノール樹脂等のロジン系樹
脂;テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペンフェノー
ル樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、脂肪族系石油樹
脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、クマロン樹
脂、スチレン樹脂等が挙げられる。なかでも、メタキシ
レンとホルムアルデヒドとから公知の方法によって得ら
れるキシレン樹脂;フェノール、パラ−t−ブチルフェ
ノール等のアルキル置換2官能性フェノール等のフェノ
ール類によって変性されたキシレン樹脂;シクロヘキサ
ン、メチルエチルケトン等のケトン化合物とホルムアル
デヒドとから公知の方法によって得られるケトン樹脂;
フェノール、場合によってはパラ−t−ブチルフェノー
ル等のアルキル置換2官能性フェノール等のフェノール
等とホルムアルデヒトとを酸触媒下公知の方法によって
反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂;アル
キルフェノール類等が好ましい。上記粘着付与樹脂は1
種又は2種以上を併用してもよい。
【0032】上記粘着付与樹脂の添加量は、上記ウレタ
ンポリマー100重量部に対して5〜200重量部であ
ることが好ましい。5重量部未満であると、接着性向上
の効果が得られず、200重量部を超えると、高温での
凝集力が極端に低下し接着後の耐熱性の低下が避けられ
ない。より好ましくは、5〜150重量部である。上記
粘着付与樹脂の軟化点は、60〜160℃であることが
好ましい。
【0033】上記粘着付与樹脂の添加方法としては、乳
化剤により水に分散させた粘着付与樹脂の水分散体を上
記ウレタンポリマーの水分散体と混合する方法、水に分
散させる前の上記ウレタンポリマーの有機溶剤溶液中で
上記粘着付与樹脂と上記ウレタンポリマーとを混合し、
その後に混合物を水中に分散させる方法等が用いられ
る。
【0034】本発明においては、必要に応じて、他の樹
脂の水分散体と混合して用いることができる。上記他の
樹脂としては特に限定されず、例えば、スチレン、ブタ
ジエン、アクリロニトリル、クロロプレン、イソプレ
ン、酢酸ビニル、エチレン、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタ
クリル酸エステル等の不飽和単量体の単独又は2種以上
の共重合体の水分散体、天然ゴムラテックス等が挙げら
れる。なかでも、酢酸ビニルの重合体、酢酸ビニルとエ
チレンとの共重合体、酢酸ビニルとアクリル酸エステル
との共重合体、酢酸ビニルとエチレンとアクリル酸エス
テルとの共重合体、アクリル酸エステルの共重合体等が
好ましい。
【0035】上記他の樹脂の骨格中には、カルボキシル
基、水酸基等の架橋可能な官能基を有することが好まし
い。上記他の樹脂の水分散体の添加量としては、樹脂の
固形分に換算して、上記ウレタンポリマーの水分散体の
固形分100重量部に対して500重量部以下であるこ
とが好ましい。500重量部を超えると、初期接着性及
び接着養生後の耐熱性を同時にバランスよく発現できな
くなる。
【0036】本発明のウレタン系水性接着剤には、接着
養生後の耐熱性を更に向上させるために、通常水性接着
剤に用いられる各種の公知の架橋剤を添加することがで
きる。上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系
架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポ
キシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド
系架橋剤、各種の金属キレート型架橋剤等が挙げられ
る。なかでも、プロフィールラミネート加工に用いる場
合には、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、
アジリジン系架橋剤等が好ましい。より好ましくは、イ
ソシアネート系架橋剤である。上記イソシアネート系架
橋剤は、室温で架橋反応が進行し、プロフィールラミネ
ート加工の工程のように長時間、加熱をすることが困難
なところでも極めて速やかに凝集力が向上する。
【0037】上記イソシアネート系架橋剤としては特に
限定されないが、ポリイソシアネート化合物をポリエチ
レンオキサイド等の親水性セグメントで変性した水性イ
ソシアネート架橋剤が好ましい。上記水性イソシアネー
ト架橋剤は、親水性基の働きにより架橋剤自体が自己水
分散性を有しており水中に添加しても安定に存在でき、
イソシアネート基が分散媒としての水から保護されるの
で、配合後のイソシアネート基と水との好ましくない反
応を抑制しポットライフを延長することができる。
【0038】本発明のウレタン系水性接着剤には、各種
適性を付与するため、公知の添加剤を加えることができ
る。本発明のウレタン系水性接着剤の粘度は、増粘剤、
減粘剤、少量のトルエン等の有機溶剤等を添加すること
によって調整される。本発明のウレタン系水性接着剤
は、プロフィールラミネート加工において、その塗布方
法によって適性な粘度が決定され、一般的なナイフコー
ター塗布の場合には、粘度は100〜50000cps
であることが好ましい。100cps未満であると、均
一な塗布が不可能となり、またシート上ではじくことと
なり、50000cpsを超えると、レベリング性が悪
くなり均一な塗布ができなくなる。上記添加剤として
は、他にも、消抱剤、可塑剤、防かび剤、レベリング剤
等が適宜用いられる。
【0039】本発明のウレタン系水性接着剤は、各種の
用途に用いることができるが、化粧シート被覆材料に用
いることが好ましい。上記化粧シート被覆材料は、本発
明のウレタン系水性接着剤を少なくとも5重量%含有す
る接着剤を化粧シートに塗布し、乾燥させた後、芯材に
接合加圧して接着することより製造されることが好まし
い。5重量%未満であると、常態剥離強度及び耐熱性を
両立させることが困難である。
【0040】上記化粧シートとしては、例えば、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリス
チレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩素化ポリプ
ロピレン樹脂等の合成樹脂からなる無地又は模様が印刷
されたシート又はフィルム、木材のつき板シート、合成
樹脂を含浸させたつき板シート、アルミ箔等の金属シー
ト、紙シート、合成樹脂を含浸させた紙シート、合成樹
脂シートをラミネートした紙シート、布等が用いられ
る。
【0041】上記芯材としては、木材、無機材料、金
属、合成樹脂等からなる任意の成形体、積層体構造体等
があり、例えば、天然木材、ラワン合板、パーティクル
ボード、硬質ファイバーボード、MDF等の半硬質ファ
イバーボード、集成材等の木材、石膏ボード、セメント
ボード等の無機材料成形体;アルミニウム、鉄、ステン
レス等の金属;ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデ
ン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩素化ポリプ
ロピレン樹脂等の合成樹脂;これら合成樹脂の発泡成形
体等が用いられる.
【0042】上記化粧シートに上記ウレタン系水性接着
剤を塗布する塗布方法としては、例えば、ナイフコータ
ー、バーコーター、各種のロールコーター、スプレーコ
ーター等を使用することができる。上記ウレタン系水性
接着剤の塗布厚みは、未乾燥常態で10〜100μmで
あることが好ましい。10μm未満であると、芯材表面
の凹凸をうめることができず、充分な接着面積が得られ
ないので、得られる化粧シート被覆材料の接着性能が低
下し、100μmを超えると、乾燥時間が著しく長くな
るので、従来の溶剤系接着剤を用いた掃合と比較して生
産性が著しく低下する。より好ましくは10〜50μm
である。
【0043】上記ウレタン系水性接着剤を塗布された化
粧シートは、引き続いて乾燥ゾーンに供給され乾燥され
る。上記乾燥温度は、20〜110℃、上記乾燥時間
は、5秒〜5分であることが好ましい。熱可塑性合成樹
脂のシートを用いる場合には、40〜60℃で、5秒〜
1分であることが好ましい。乾燥温度が60℃を超える
又は乾燥時間が1分を超えると、熱可塑性合成樹脂のシ
ートの場合には化粧シートが軟化し、シートにかかる張
力により変形し得られる化粧シート被覆材料の外観が損
なわれることがあり、乾燥温度が40℃未満であると、
乾燥時間が長くかかり生産性が低下し、乾燥時間が5秒
未満であると、水分が残留し接着剤の凝集力が得られな
いので芯材に貼り合わせた直後に化粧シートの浮き及び
剥がれが発生し化粧シート被覆材料の外観が損なわれ
る。
【0044】上記ウレタン系水性接着剤を塗布した化粧
シートは、乾燥後に直ちに貼り合わせてもよいし、上記
化粧シートを一旦ロール巻きとして保存した後再び燥り
出し接着に供してもよい。一旦保存した後に必要に応じ
て接着する場合には、保存された側の接着剤面を加熱等
の手段により再活性化して貼り合わせることが好まし
い。
【0045】上記ウレタン系水性接着剤を塗布した化粧
シートを芯材に接着するには、芯材表面の凹凸に合う形
状を有するロール等を化粧シートの上から圧着しながら
移動させて接着するのが好ましい。上記ロールの圧力
は、1〜20Kg/cmの線圧で行うことが好ましい。
1Kg/cm未満であると、化粧シートと芯材とを密着
させることが困難であり、20Kg/cmを超えると、
化粧シートが破損するおそれがある。上記化粧シート被
覆材料の製造方法の一連の作業を行う装置としては、市
販のプロフィールラミネーター等を使用することができ
る。
【0046】上記プロフィールラミネーターは、化粧シ
ートを連続的に送り出す供給ロールと、接着剤を化粧シ
ートに塗布するコーターと、塗布された接着剤を乾燥さ
せる熱風乾燥機と、一定の長さの芯材を供給する芯材供
給器と、化粧シートを芯材に被覆しながら化粧シートを
芯材の曲面または凹凸面に沿って圧着する圧着ロール
と、化粧シートを芯材の長さに合わせて切断するカッタ
ーとを備えている。
【0047】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0048】実施例1 (1)ウレタンエマルジョンAの製造 出発原料として3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸とを含むポリエステルポリオール(OH価
37、クラレ社製、クラポールP−3010;式(1)
で表される構造を約70重量%有するもの)100重量
部、ヘキサメチレンジイソシアネート153重量部、及
び、ジメチロールプロピオン酸3.7重量部(イソシア
ネート基/水酸基のモル比1.5)を用い、メチルエチ
ルケトン29.8重量部を加えて、この混合溶液を攪拌
しながらイソシアネート基の含有量が1.71%以下に
なるまで沸点重合を行った。ここに粘度調整のためのメ
チルエチルケトン49.6重量部と、中和剤としてのト
リエチルアミン2.8重量部とを加えて均一になるよう
攪拌した。次に、上記混合物を室温下にて激しく攪拌し
ながら、水180重量部を加え、直後にエチレンジアミ
ン水溶液(固形分10重量%)を18.2重量部加え、
更に室温で1時間攪拌した後減圧し脱溶剤を行い、ウレ
タンエマルジョンAを得た。得られた水分散体の固形分
は45重量%であった。
【0049】(2)接着剤の配合 ウレタンエマルジョンA100重量部に、エチレン酢酸
ビニル共重合体系エマルジョン(住友化学社製、スミカ
フレックス921)50重量部を混合した後、増粘剤
(旭電化工業社製、アデカノールUH420をメタノー
ルにて倍希釈したもの)0.15重量部を添加し粘度調
整した。最後に硬化剤として水分散性イソシアネート
(積水化学工業社製、エスダインUX―W)7.5重量
部を攪拌混合して接着剤を得た。
【0050】(3)化粧シートの被覆 プロフィールラミネーター(PL−300、九仲商事社
製)を用い、厚さ170μmの塩化ビニル樹脂シートを
15m/分の速度で供給し、その片面にナイフコーター
で、得られた接着剤を20μmの厚さに塗布し、50℃
の温風乾燥炉を通過させて乾燥させて、長さ2m、幅1
00mm、厚さ20mmで、その表面に深さと幅が約5
mm、角のRが2mmの2本のU字状の溝が70mm間
隔で長さ方向に設けられた断面異形の芯材MDF(Mi
dium Density Fiberboard)の
表面から裏面の両縁部にかけて包み込むように被覆しな
がら圧着ローラーで圧着して化粧シート被覆材料を製造
した。
【0051】(4)化粧シート被覆材料の評価方法 得られた化粧シート被覆材料の接着強度と耐熱性を評価
するために下記の方法で測定を行った。 (i)常態剥離強度 化粧シート被覆材料の平面部を長さ100mm×幅25
mmの寸法に切断し、予め化粧シートの一端部を剥離さ
せ、これを23℃、50%RHの雰囲気下に二日間保持
して養生させた後、芯材と化粧シートの一端部をチャッ
クに固定し、温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下に
引張り試験機を用いて50mm/分の速度で180度剥
離強度を測定した。その結果を表1に示した。
【0052】(ii)耐熱性 化粧シート被覆材料の平面部を長さ100mm×幅25
mmの寸法に切断し、予め化粧シートの一端部を剥離さ
せ、これを23℃、50%RHの雰囲気下に二日間保持
して養生させた後、垂直に保持し基材の上端部を固定し
て、化粧シートの一端部に200gの分銅をとりつけ6
0℃の雰囲気で24時間経過後の180度剥離長さを測
定した。その結果を表1に示した。
【0053】実施例2 (1)ウレタンエマルジョンBの製造 出発原料として3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸とを含むポリエステルポリオール(OH価
37、クラレ社製、クラポールP−3010)100重
量部、ヘキサメチレンジイソシアネート153重量部、
及び、ジメチロールプロピオン酸3.7重量部(イソシ
アネート基/水酸基のモル比1.5)を用い、メチルエ
チルケトン29.8重量部を加えて、この混合溶液を攪
拌しながらイソシアネート基の含有量が1.71%以下
になるまで沸点重合を行った。ここに粘度調整のための
メチルエチルケトン49.6重量部と、中和剤としての
トリエチルアミン2.8重量部とを加えて均一になるよ
う攪拌した。次に、上記混合物を室温下にて激しく攪拌
しながら、水180重量部を加え、水分散体とした後6
0℃に昇温し6時間攪拌して残存するイソシアネート基
を水と反応させた。更に1時間60℃にて攪拌しながら
減圧し脱溶剤を行い、ウレタンエマルジョンBを得た。
得られた水分散体の固形分は45重量%であった。
【0054】(2)接着剤の配合 ウレタンエマルジョンB100重量部に、増粘剤(旭電
化工業社製、アデカノールUH420をメタノールにて
倍希釈したもの)0.1重量部を添加し粘度調整した。
更に硬化剤として水分散性イソシアネート(積水化学工
業社製、エスダインUX―W)5重量部を攪拌混合して
接着剤を得た。得られた接着剤を用いて、実施例1と同
様にして化粧シート被覆材料を得て、実施例1と同様に
して評価を行い、その結果を表1に示した。
【0055】実施例3 出発原料として3−メチルー1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸とを含むポリエステルポリオール(OH価
37、クラレ社製、クラポールP−3010)100重
量部、ヘキサメチレンジイソシアネート153重量部、
及び、ジメチロールプロピオン酸3.7重量部(イソシ
アネート基/水酸基のモル比1.5)を用い、メチルエ
チルケトン29.8重量部を加えて、この混合溶液を攪
拌しながらイソシアネート基の含有量が1.71%以下
になるまで沸点重合を行った。ここに粘度調整のための
メチルエチルケトン49.6重量部と、中和剤としての
トリエチルアミン2.8重量部、及び、キシレン樹脂
(三菱瓦斯化学社製、軟化点80℃、ニカノールHP−
70)の50重量%メチルエチルケトン溶液71.4重
量部(固形分35.7重量部)を加えて均一になるよう
攪拌した。次に、上記混合物を室温下にて激しく攪拌し
ながら、水240重量部を加え、水分散体とした後60
℃に昇温し6時間攪拌して残存するイソシアネート基を
水と反応させた。更に1時間60℃にて攪拌しながら減
圧し脱溶剤を行い、ウレタンエマルジョンCを得た。得
られた水分散体の固形分は45重量%であった。
【0056】ウレタンエマルジョンCを用いた以外は、
実施例2と同様にして、接着剤を得た。得られた接着剤
を用いて、実施例1と同様にして化粧シート被覆材料を
得て、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表
1に示した。
【0057】比較例1 出発原料として1,4−ブタンジオールとアジピン酸と
を含むポリエステルポリオール(OH価55、日本ポリ
ウレタン社製、ニッポランN−4010;式(1)で表
される構造を有しないもの)100重量部、ヘキサメチ
レンジイソシアネート19.6重量部、及び、ジメチロ
ールプロピオン酸3.8重量部(イソシアネート基/水
酸基のモル比1.5)を用い、メチルエチルケトン3
0.9重量部を加えて、この混合溶液を攪拌しながらイ
ソシアネート基の含有量が2.12%以下になるまで沸
点重合を行った。ここに粘度調整のためのメチルエチル
ケトン51.4重量部と、中和剤としてのトリエチルア
ミン2.9重量部を加えて均一になるよう攪拌した。次
に、上記混合物を室温下にて激しく攪拌しながら、水1
85重量部を加え、水分散体とした後60℃に昇温し6
時間攪拌して残存するイソシアネート基を水と反応させ
た。さらに1時間60℃にて攪拌しながら減圧し脱溶剤
を行い、ウレタンエマルジョンDを得た。得られた水分
散体の固形分は45重量%であった。
【0058】ウレタンエマルジョンDを用いた以外は、
実施例2と同様にして、接着剤を得た。得られた接着剤
を用いて、実施例1と同様にして化粧シート被覆材料を
得て、実施例1と同様にして評価を行い、その結果を表
1に示した。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明のウレタン系水性接着剤は、上述
のとおりであるので、人体に対する有害性、環境汚染性
等の問題がなく、本発明のウレタン系水性接着剤を用い
た化粧シート被覆材料は、上述のとおりに製造されるの
で、浮き、剥がれ等の外観不良がなく、耐久性に優れて
いる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にイソシアネート基を2個以上有
    する化合物(a)、分子内に水酸基を2個以上有する化
    合物(b)、及び、分子内にイソシアネート基と反応可
    能である活性水素を2個以上有し、かつ、カルボキシル
    基及びスルホニル基のうち少なくとも1種の親水基を有
    する官能性化合物(c)を重合することにより得られる
    ウレタンポリマーであって、前記分子内に水酸基を2個
    以上有する化合物(b)のうち少なくとも30重量%
    が、分子内に下記式(1)で表される構造を有する化合
    物であるウレタンポリマーを水に分散させてなることを
    特徴とするウレタン系水性接着剤。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載のウレタン系水性接着剤を
    少なくとも5重量%含有する接着剤を化粧シートに塗布
    し、乾燥させた後、芯材に接合加圧して接着することを
    特徴とする化粧シート被覆材料の製造方法。
JP7650196A 1996-03-29 1996-03-29 ウレタン系水性接着剤及び化粧シート被覆材料の製造方法 Pending JPH09263748A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146305A (ja) * 2000-11-10 2002-05-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd 印刷カード用接着剤付きオーバーシート
JP2008169319A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Dic Corp 接着剤用硬化型樹脂組成物

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