JPH09263586A - イミダゾピリダジン誘導体、その製造法、中間体および剤 - Google Patents

イミダゾピリダジン誘導体、その製造法、中間体および剤

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JPH09263586A
JPH09263586A JP986497A JP986497A JPH09263586A JP H09263586 A JPH09263586 A JP H09263586A JP 986497 A JP986497 A JP 986497A JP 986497 A JP986497 A JP 986497A JP H09263586 A JPH09263586 A JP H09263586A
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JP
Japan
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compound
group
salt
alkyl group
substituent
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Withdrawn
Application number
JP986497A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Kawano
泰彦 川野
Yasuko Ashida
康子 蘆田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた抗喘息作用、抗アレルギー作用を有する
イミダゾピリダジン誘導体、その製造法及びその医薬組
成物を提供する。 【解決手段】一般式 【化1】 〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子または置換基を
有していてもよい低級アルキル基、R2は置換基を有し
ていてもよいポリカーボンアルキル基または置換基を有
していてもよいシクロアルキル基、Xは酸素原子または
S(O)p(pは0ないし2の整数を示す)、Yは(i) 【化2】 (R3およびR4はそれぞれ水素原子または置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基を示す)または(ii)置換
基を有していてもよいシクロアルキレン基または置換基
を有していてもよいシクロアルキリデン基、R5は−N
2または第1ないし第3アミノ基を、mおよびnはそ
れぞれ0ないし4の整数を示す。〕で表される化合物ま
たはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた抗アレルギ
ー作用、抗炎症作用、抗PAF(血小板活性化因子)作
用、好酸球化学遊走抑制作用などを有する新規なイミダ
ゾピリダジン誘導体、その製造法および剤に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、多種類の疾病に対する薬剤とし
て、イミダゾピリダジン骨格を有する化合物の合成が進
められている。EP−0,381,130には、式
【化12】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい低
級アルキル基またはハロゲン原子を示し、R2およびR3
はそれぞれ水素原子、置換基を有していてもよい低級ア
ルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基
または置換基を有していてもよいフェニル基を示し、R
2とR3は隣接する窒素原子と共に置換基を有していても
よい複素環基を形成してもよく、Xは酸素原子またはS
(O)n(nは0〜2)を示し、Alkは直鎖状または分
枝状のC1-10アルキレンを示す。ただし、R1が水素原
子で、R2およびR3の一方が水素原子で他方が水素原子
または低級アルキルで、Alkが直鎖状C2-4アルキレンの
場合、Xは酸素原子である。〕で表わされる化合物また
はその塩が、EP−0,440,119には、式
【化13】 で表わされる化合物またはその塩が、またEP−0,4
44,549には、式
【化14】 〔式中、R1はハロゲン原子または置換基を有していて
もよい低級アルキル基を示し、R2およびR3はそれぞれ
水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、
置換基を有していてもよいシクロアルキル基または置換
基を有していてもよいフェニル基を示し、R2とR3は隣
接する窒素原子と共に置換基を有していてもよい複素環
基を形成してもよく、Xは酸素原子またはS(O)k(k
は0〜2)
【化15】
【0003】さらに、EP562439には、式
【化16】 〔式中、R1は水素原子、置換基を有していてもよい低
級アルキル基またはハロゲン原子、R2およびR3はそれ
ぞれ水素原子または置換基を有していてもよい低級アル
キル基、あるいはR2とR3は隣接する−C=C−と共に
5ないし7員環を形成していてもよく、Xは酸素原子ま
たはS(O)p(pは0ないし2の整数を示す)、Yは式
【化17】 (R4およびR5はそれぞれ水素原子または置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基を示す)で表わされる基ま
たは置換基を有していてもよい3ないし7員同素環また
は複素環から誘導される2価の基、R6およびR7はそれ
ぞれ水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル
基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基または
置換基を有していてもよいアリール基、あるいはR6
7は隣接する窒素原子と共に置換基を有していてもよ
い含窒素複素環基を形成してもよく、mは0ないし4の
整数、nは0ないし4の整数を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩、および合成例の1つとして
【化18】 の化合物が抗喘息作用、抗PAF作用、抗炎症作用、抗
アレルギー作用を有することが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の抗喘息剤、抗ア
レルギー剤などと比べて、作用効果、持続性、安全性な
どの点でより満足のいく新規化合物の開発が望まれてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々鋭意
研究を行った結果、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン
骨格の8位が無置換で、7位にポリカーボンアルキル
基、好ましくはC3-6分枝状アルキル基、特にイソプロ
ピル基、tert−ブチル基を有する点に化学構造上の大き
な特徴を有する、一般式
【化19】 〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子または置換基を
有していてもよい低級アルキル基、R2は置換基を有し
ていてもよいポリカーボンアルキル基または置換基を有
していてもよいシクロアルキル基、Xは酸素原子または
S(O)p(pは0ないし2の整数を示す)、Yは(i)
【化20】 (R3およびR4はそれぞれ水素原子または置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基を示す)または(ii)置換
基を有していてもよいシクロアルキレン基または置換基
を有していてもよいシクロアルキリデン基、R5は−N
2または第1ないし第3アミノ基をmおよびnはそれ
ぞれ0ないし4の整数を示す。〕で表される新規なイミ
ダゾ〔1,2−b〕ピリダジン化合物またはその塩を初
めて製造し、この化合物がその特異な化学構造に基づい
て予想外にも優れた抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗
PAF作用、好酸球化学遊走抑制作用および優れた持続
性、安全性を示し、気管支痙攣と気管支収縮を抑制する
ことから有効な抗喘息剤として用いられること、また好
酸球化学遊走抑制作用に基づいてアレルギー性鼻炎およ
びアトピー性皮膚炎の予防、治療剤としても用いられる
ことを見出し、これらに基づいて本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明は、(1)化合物〔I〕または
その塩、
【0006】(2)R1が水素原子またはC1-6アルキル
基である前記(1)記載の化合物、(3)ポリカーボンア
ルキル基が炭素数2以上の低級アルキル基である前記
(1)記載の化合物、(4)低級アルキル基が分枝状の
3-6アルキル基である前記(3)記載の化合物、
(5)Yが、
【化21】 (R3aおよびR4aはそれぞれ水素原子またはC1-6アル
キル基を示す)である前記(1)記載の化合物、(6)
5が式
【化22】 〔式中、R6およびR7はそれぞれ水素原子、置換基を有
していてもよい低級アルキル基または置換基を有してい
てもよいシクロアルキル基を示すか、あるいはR6およ
びR7は隣接する窒素原子と共に置換基を有していても
よい含窒素複素環基を形成していてもよい。〕で表され
る基である前記(1)記載の化合物、(7)R5が式
【化23】 〔式中、R6aおよびR7aがそれぞれ水素原子またはC
1-6アルキル基を示す。〕で表される基である前記
(1)記載の化合物、(8)R1が水素原子、R2がC
2-6アルキル基、Xが酸素原子、Yが
【化24】 (R3bおよびR4bはそれぞれC1-4アルキル基を示
す)、R5が式
【化25】 〔式中、R6aおよびR7aがそれぞれ水素原子またはC
1-6アルキル基を示す。〕で表される基、mおよびnが
それぞれ1または2である前記(1)記載の化合物、
(9)R2が分枝状のC3-6アルキル基である前記(8)
記載の化合物、(10)R6aおよびR7aが水素原子、m
およびnが1である前記(9)記載の化合物、(11)
3-6アルキル基がイソプロピル基である前記(9)記
載の化合物、(12)C3-6アルキル基がtert−ブチル
基である前記(9)記載の化合物、(13)6−(2,
2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プロポキシ)
−7−エチルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジンまたは
その塩である前記(1)記載の化合物、
【0007】(14)6−(2,2−ジメチル−3−ス
ルファモイル−1−プロポキシ)−7−n−プロピルイ
ミダゾ〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩である前
記(1)記載の化合物、(15)6−(2,2−ジメチ
ル−3−スルファモイル−1−プロポキシ)−7−イソ
プロピルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジンまたはその
塩である前記(1)記載の化合物、(16)6−(2,
2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プロポキシ)
−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン
またはその塩である前記(1)記載の化合物、(17)
6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−イソブチルイミダゾ〔1,2−b〕ピ
リダジンまたはその塩である前記(1)記載の化合物、
(18)6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル
−1−プロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,
2−b〕ピリダジンまたはその塩である前記(1)記載
の化合物、(19)6−(2,2−ジエチル−3−スル
ファモイル−1−プロポキシ)−7−tert−ブチルイミ
ダゾ〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩である前記
(1)記載の化合物、
【0008】(20)一般式
【化26】 で表される化合物またはその塩と一般式
【化27】 で表される化合物またはその塩〔式中、Z1およびZ2
共に反応して脱離する基、その他の記号は前記(1)記
載と同意義を示す。〕とを反応させることを特徴とする
前記(1)記載の化合物の製造法、(21)一般式
【化28】 〔式中、Wは脱離基、その他の記号は前記(1)記載と
同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と一般
式H−R5〔式中、R5は請求項1記載と同意義を示
す。〕で表される化合物またはその塩とを反応させるこ
とを特徴とする前記(1)記載の化合物の製造法、(2
2)一般式
【化29】 〔式中、Wは脱離基、その他の記号は前記(1)記載と
同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩、(2
3)前記(1)記載の化合物を含む医薬組成物、(2
4)前記(1)記載の化合物を含む抗PAF剤、(2
5)前記(1)記載の化合物を含む好酸球化学遊走抑制
剤、(26)前記(1)記載の化合物を含む抗喘息剤、
(27)前記(1)記載の化合物を含む抗アレルギー
剤、(28)前記(1)記載の化合物を含むアレルギー
性鼻炎予防治療剤および(29)前記(1)記載の化合
物を含むアトピー性皮膚炎予防治療剤に関する。 さらに、化合物〔I〕またはその塩が構造中に不斉炭素
を含有する場合、光学活性化合物およびラセミ体混合物
も本発明の範囲に含まれ、化合物〔I〕またはその塩は
水和物または無水和物のいずれであってもよい。
【0009】本願明細書中で用いられる用語「低級アル
キル基」とは、例えば直鎖状もしくは分枝状のC1-6
ルキル基などを意味する。C1-6アルキル基としては、
メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イ
ソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,ペンチル,ヘ
キシルなどが用いられる。本明細書中で用いられる用語
「シクロアルキル基」とは、例えばC3-6シクロアルキ
ル基などを意味する。C3-6シクロアルキル基として
は、例えばシクロプロピル,シクロブチル,シクロペン
チル,シクロヘキシルなどが用いられる。本明細書中で
用いられる用語「ポリカーボンアルキル基」とは、例え
ば炭素数2個以上のアルキル基などを示す。好ましく
は、直鎖状または分枝状のC2-6アルキル基(例えば、
エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチ
ル,sec−ブチル,tert−ブチル,ペンチル,ヘキシル
など)などが汎用され、特に分枝状のC3-6アルキル基
(例えば、イソプロピル,イソブチル,sec−ブチル,t
ert−ブチルなど)が好ましい。前記「低級アルキル
基」、「シクロアルキル基」および「ポリカーボンアル
キル基」が有していてもよい置換基としては、例えばヒ
ドロキシル基,アミノ基,カルボキシル基,ニトロ基,
モノ−またはジ−低級アルキルアミノ基(例えば、メチ
ルアミノ,エチルアミノ,プロピルアミノ,ジメチルア
ミノ,ジエチルアミノなどのモノ−またはジ−C1-6
ルキルアミノ基など),低級アルコキシ基(例えば、メ
トキシ,エトキシ,プロポキシ,ヘキシルオキシなどの
1-6アルコキシ基など),低級アルキルカルボニルオ
キシ基(例えば、アセトキシ,エチルカルボニルオキシ
などのC1-6アルキルカルボニルオキシ基など)および
ハロゲン原子(例えば、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素な
ど)などから選ばれた1ないし4個有していてもよく、
置換基数が2個以上の場合は、各置換基は同一または異
なっていてもよい。本明細書中で用いられる用語「アリ
ール基」とは、例えば、C6-14アリール基などを意味す
る。C6-14アリール基としては、例えばフェニル、ナフ
チルなどが用いられ、特にフェニル基が好ましい。
【0010】該「アリール基」が有していてもよい置換
基としては、例えば置換基を有していてもよい低級アル
キル基、置換基を有していてもよいアミノ基、5ないし
7員環状アミノ基(例えばピロリジノ、チオモルホリ
ノ、ピペリジノ、ピペラジノなど)、アセトアミド基、
ヒドロキシル基、カルボキシル基、ニトロ基、低級アル
コキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシなど
のC1-6アルコキシなど)、低級アルキル−カルボニル
オキシ基(例えばアセトキシ、エチルカルボニルオキシ
などのC1-6アルキル−カルボニルオキシなど)および
ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)などから選ばれる1ないし5個、好ましくは1ない
し3個が用いられる。ここにおいて、「置換基を有して
いてもよい低級アルキル基」としては、例えば前記と同
様の基などが用いられる。好ましくは、例えばメチル、
エチル、プロピル、i−プロピルなどのC1-6アルキル
基などが汎用される。「置換基を有していてもよいアミ
ノ」の置換基としては、(i)低級アルキル基(例えばメ
チル、エチル、n−プロピル、i−プロピルなどのC
1-6アルキルなど)、(ii)低級アルキル−カルボニル
基(例えばアセチル、プロピオニル、ブチリルなどのC
1-6アルキル−カルボニルなど)、(iii)低級アルコキ
シ−カルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニルなどのC1-6アル
コキシ−カルボニルなど)、(iv)ハロゲン原子(例え
ばフッ素、塩素、臭素など)および(v)ハロゲン原子
(例えばフッ素、塩素、臭素など)、C1-4アルキル基
(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピ
ルなど)およびC1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、
エトキシ、プロポキシなど)などから選ばれる1ないし
5個で置換されていてもよいフェニル基(例えばフェニ
ル、4−クロロフェニル、3−クロロフェニル、2−ク
ロロフェニル、4−メチルフェニル、3−メチルフェニ
ル、2−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、3−
メトキシフェニル、2−メトキシフェニルなど)などか
ら選ばれる1または2個が用いられる。好ましくは、例
えばアミノ基、C1-4アルキルアミノ基(例えばメチル
アミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、ジエチルアミノなど)などが汎用される。本明細書
中で用いられる用語「ハロゲン原子」としては、例えば
フッ素,塩素,臭素,ヨウ素などが用いられる。
【0011】本明細書中で用いられる用語「シクロアル
キレン基」とは、例えば3ないし7員のシクロアルカン
の異なる2個の炭素原子に結合する2個の水素原子を除
いて得られる2価の基などを意味する。本明細書中で用
いられる「シクロアルキリデン基」とは、例えば3ない
し7員のシクロアルカンの1個の炭素原子に結合する2
個の水素原子を除いて得られる2価の基などを意味す
る。具体的には、例えば
【化30】 などが用いられ、好ましくは、
【化31】 などが汎用される。本明細書中で用いられる用語「含窒
素複素環基」とは、例えば炭素原子以外に1個の窒素原
子を含み、さらに例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子
などから選ばれた1ないし3個のヘテロ原子を含んでい
てもよい3ないし13員の含窒素複素環の窒素原子に結
合する水素原子を取り除いた基などを意味する。具体的
には、例えば
【化32】 などの3ないし9員の含窒素複素環基などが汎用され
る。
【0012】前記「シクロアルキレン基」、「シクロア
ルキリデン基」および「含窒素複素環基」が有していて
もよい置換基としては、例えば低級アルキル基(例え
ば、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,イソブチル,tert−ブチル,ペンチル,ヘキシルな
どのC1-6アルキル基など),アミノ基,モノ−または
ジ−低級アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ,エ
チルアミノ,ジメチルアミノ,ジエチルアミノなどのモ
ノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基など),ヒドロ
キシル基,カルボキシル基,ニトロ基,低級アルコキシ
基(例えば、メトキシ,エトキシ,プロポキシなどのC
1-6アルコキシ基など)およびハロゲン原子(例えば、
フッ素,塩素,臭素,ヨウ素など)などから選ばれた1
ないし3個が用いられる。
【0013】前記式において、R1は水素原子、ハロゲ
ン原子または置換基を有していてもよい低級アルキル基
を示す。ここでR1で示される「ハロゲン原子」、「置
換基を有していてもよい低級アルキル基」としては、前
記した「ハロゲン原子」、「置換基を有していてもよい
低級アルキル基」と同様のものが用いられる。R1とし
ては、例えば水素原子またはC1-6アルキル基(例え
ば、メチル,エチル,プロピル,イソプロピルなど)な
どが好ましく、特に水素原子が汎用される。前記式にお
いて、R2は置換基を有していてもよいポリカーボンア
ルキル基または置換基を有していてもよいシクロアルキ
ル基を示す。ここで、R2で示される「置換基を有して
いてもよいポリカーボンアルキル基」、「置換基を有し
ていてもよいシクロアルキル基」としては、前記した
「置換基を有していてもよいポリカーボンアルキル
基」、「置換基を有していてもよいシクロアルキル基」
と同様のものが用いられる。R2としては、例えばC2-6
アルキル基が好ましく、分枝状のC3-6アルキル基(例
えば、イソプロピル,イソブチル,sec−ブチル,tert
−ブチルなど)などがより好ましい。特にイソプロピル
基、tert−ブチル基などが汎用される。前記式におい
て、Xは酸素原子またはS(O)p(pは0ないし2の整
数を示す)を示す。Xとしては、例えば酸素原子または
Sなどが好ましく、特に酸素原子などが汎用される。前
記式において、Yは(i)
【化33】 (R3およびR4はそれぞれ水素原子または置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基を示す)または(ii)置換
基を有していてもよいシクロアルキレン基または置換基
を有していてもよいシクロアルキリデン基を示す。ここ
で、R3およびR4で示される「置換基を有していてもよ
い低級アルキル基」、Yで示される「置換基を有してい
てもよいシクロアルキレン基」または「置換基を有して
いてもよいシクロアルキリデン基」としては、前記した
「置換基を有していてもよい低級アルキル基」、「置換
基を有していてもよいシクロアルキレン基」または「置
換基を有していてもよいシクロアルキリデン基」と同様
のものが用いられる。Yとしては、例えば式
【化34】 (R3aおよびR4aはそれぞれ水素原子またはメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピルなどのC1-6アルキル基
を示す。)で表わされる基などが好ましい。より好まし
いものとしては、例えば
【化35】 (R3bおよびR4bはそれぞれメチル、エチルなどのC
1-4アルキル基を示す)などが汎用される。
【化36】 また、Yがシクロアルキレン基またはシクロアルキリデ
ン基である場合も好ましく、なかでもシクロアルキリデ
ン基が好ましく、例えば
【化37】 などが汎用され、特に
【化38】 などが最も好ましい。
【0014】前記式において、R5は−NH2または第1
ないし第3アミノ基を示す。第1ないし第3アミノ基
(好ましくは、第1ないし第2アミノ基)としては、例
えば(i)置換基を有していてもよい低級アルキル基、
置換基を有していてもよいシクロアルキル基および置換
基を有していてもよいアリール基から選ばれる1または
2個で置換されていてもよいアミノ基または(ii)環状
アミノ基などが用いられる。該「置換基を有していても
よい低級アルキル基」、「置換基を有していてもよいシ
クロアルキル基」および「置換基を有していてもよいア
リール基」としては、前記した「置換基を有していても
よい低級アルキル基」、「置換基を有していてもよいシ
クロアルキル基」、「置換基を有していてもよいアリー
ル基」と同様のものが用いられる。上記置換基R5また
は前記含窒素複素環基において、4級アミンを形成する
場合のカウンターアニオンとしては、たとえばクロライ
ドイオン、ブロマイドイオン、ヨーダイドイオン、硫酸
イオン、リン酸イオンなどの無機酸の陰イオン、ギ酸イ
オン、酢酸イオン、マレイン酸イオン、フマル酸イオ
ン、蓚酸イオン、トシレートイオン、メシレートイオン
などの有機酸の陰イオンなどの薬学的に許容される陰イ
オンがあげられる。R5としては、特に式
【化39】 〔式中、R6およびR7はそれぞれ置換基を有していても
よい低級アルキル基または置換基を有していてもよいシ
クロアルキル基を示すか、あるいはR6とR7は隣接する
窒素原子と共に置換基を有していてもよい含窒素複素環
基を形成してもよい。〕で表される基が好ましい。R6
およびR7で示される「置換基を有していてもよい低級
アルキル基」、「置換基を有していてもよいシクロアル
キル基」、「R6とR7が隣接する窒素原子とともに形成
する置換基を有していてもよい含窒素複素環基」として
は、前記した「置換基を有していてもよい低級アルキル
基」、「置換基を有していてもよいシクロアルキル
基」、「置換基を有していてもよい含窒素複素環基」と
同様のものが用いられる。また、R6およびR7で示され
る置換基を有していてもよい低級アルキル基としては、
例えば、置換されていてもよい複素環基で置換されてい
てもよい低級アルキルなどであってもよい。置換されて
いてもよい複素環基としては、例えばピロリル、イミダ
ゾリル、ピリジル、ピリミジルなどの炭素原子以外に1
または2個の窒素原子を含有する5ないし7員の複素環
基などが用いられ、これら複素環基の置換基としては、
前記した置換基を有していてもよい含窒素複素環基の有
する置換基と同様のものが用いられる。R6およびR7
しては、例えば(i)水素原子、(ii)1個のC1-4アル
キル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プ
ロピルなど)で置換されていてもよいピロリル、イミダ
ゾリル、ピリジルまたはピリミジル基の1個で置換され
ていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、n−プロピル、i−プロピルなど)、具体的には、
2−(1−メチルピロール−2−イル)エチル、(1−
メチルイミダゾリル)エチルなど、または(iii)C3-6
シクロアルキル基(例えばシクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)などが好ま
しい。より好ましいR5の例としては、式
【化40】 〔式中、R6aおよびR7aはそれぞれ水素原子またはC
1-6アルキル基を示す。〕で表される基が好ましく、特
にアミノ基が汎用される。また、式
【化41】 〔式中、R8は水素原子または置換基を有していてもよ
い低級アルキル基を示す。〕で表される基もR5の好ま
しい例である。
【0015】前記式において、mは0ないし4の整数を
示す。mとしては、1ないし4の整数が好ましく、特に
1または2であるときが汎用される。前記式において、
nは0ないし4の整数を示す。nとしては、1ないし4
の整数が好ましく、特に1または2であるときが汎用さ
れる。なかでも、mとnがともに1の場合が最も好まし
い。
【0016】化合物〔I〕またはその塩としては、例え
ばR1が水素原子、R2がC2-6アルキル基、Xが酸素原
子、Yが式
【化42】 (R3bおよびR4bはそれぞれC1-4アルキル基を示
す)、R5が式
【化43】 〔式中、R6aおよびR7aはそれぞれ水素原子またはC
1-6アルキル基を示す。〕で表される基、mおよびnが
それぞれ1または2である場合が好ましく、なかでも例
えば6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1
−プロポキシ)−7−エチルイミダゾ〔1,2−b〕ピ
リダジンまたはその塩、6−(2,2−ジメチル−3−
スルファモイル−1−プロポキシ)−7−n−プロピル
イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩、6−
(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プロポ
キシ)−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕ピリ
ダジンまたはその塩、6−(2,2−ジエチル−3−ス
ルファモイル−1−プロポキシ)−7−イソプロピルイ
ミダゾ〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩、6−
(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プロポ
キシ)−7−イソブチルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダ
ジンまたはその塩、6−(2,2−ジメチル−3−スル
ファモイル−1−プロポキシ)−7−tert−ブチルイミ
ダゾ〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩または6−
(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プロポ
キシ)−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−b〕ピリ
ダジンまたはその塩等がより好ましい。この発明の化合
物〔I〕の塩としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、
リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸
(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレ
イン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩などが用いられ、とりわけ生理学的に許容さ
れる酸付加塩が好ましい。さらにこの発明の化合物
〔I〕が置換基として−COOHなどの酸性基を有して
いる場合、化合物〔I〕は、無機塩基(例えば、ナトリ
ウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアル
カリ金属またはアルカリ土類金属、アンモニアなど)ま
たは有機塩基(例えばトリエチルアミンなどのトリ−C
1-3アルキルアミンなど)と塩を形成してもよい。
【0017】次に、この発明の化合物〔I〕またはその
塩の製造法を述べる。本発明の化合物〔I〕またはその
塩は、(A)一般式
【化44】 で表わされる化合物またはその塩と一般式
【化45】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩とを反応させることにより得ることが
できる。Z1で表わされる脱離基としては、例えばハロ
ゲン原子(例えば、塩素,臭素, ヨウ素),C6-10
リールスルホニルオキシ基(例えば、ベンゼンスルホニ
ルオキシ,p−トリルスルホニルオキシ),C1-4アル
キルスルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオ
キシ)などが用いられる。Z2で表わされるZ1と反応し
て離脱する基としては、Xが酸素原子または硫黄原子で
ある場合は、例えば水素原子または例えばナトリウム,
カリウムなどのアルカリ金属などが用いられ、Xが−S
O−または−SO2−である場合は、例えばナトリウ
ム,カリウムなどのアルカリ金属などが用いられる。本
反応において、化合物〔II〕またはその塩1モルに対し
て化合物〔III〕またはその塩を、通常1ないし5モ
ル、好ましくは1ないし2モルを用いる。本反応は、通
常塩基の存在下で縮合させるのがよく、該塩基として
は、例えば水素化ナトリウム,水素化カリウムなどの水
素化アルカリ金属、ナトリウムメトキシド,ナトリウム
エトキシド,ナトリウム−tert−ブトキシドなどのアル
カリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウムなどの水酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,炭酸
カリウムなどの炭酸塩などが用いられる。さらに、本反
応はメタノール,エタノールのなどのアルコール類、ジ
オキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベン
ゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素類、ア
セトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホル
ムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などの
不活性溶媒中で行なうこともできる。反応温度は、通常
10ないし200℃、好ましくは50ないし100℃で
ある。反応時間は、通常30分ないし24時間、好まし
くは1ないし6時間である。
【0018】また、この発明の化合物〔I〕またはその
塩は、(B)一般式
【化46】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩と一般式
【化47】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩とを反応させることにより得ることが
できる。本反応において、化合物〔IV〕またはその塩1
モルに対して化合物〔V〕またはその塩を、通常1ない
し5モル、好ましくは1ないし2モルを用いる。本反応
は、通常塩基の存在下で縮合させるのがよく、該塩基と
しては、例えば水素化ナトリウム,水素化カリウムなど
の水素化アルカリ金属、ナトリウムメトキシド,ナトリ
ウムエトキシド,ナトリウム tert−ブトキシドなどの
アルカリ金属アルコキシド、水酸化ナトリウム,水酸化
カリウムなどの水酸化アルカリ金属、炭酸ナトリウム,
炭酸カリウムなどの炭酸塩などが用いられる。さらに、
本反応はメタノール,エタノールのなどのアルコール
類、ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水
素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメ
チルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドなど
のアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド
類などの不活性溶媒中で行なうこともできる。反応温度
は、通常10ないし200℃、好ましくは50ないし1
50℃である。反応時間は、通常30分ないし24時
間、好ましくは1ないし10時間である。
【0019】さらに、化合物〔I〕またはその塩は、
(C)一般式
【化48】 〔式中、Wは脱離基、その他の記号は前記と同意義を示
す。〕で表わされる化合物またはその塩と一般式
【化49】 〔式中、R5は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物またはその塩とを反応させることにより得ることが
できる。Wで表される脱離基としては、例えばハロゲン
原子(例えば、塩素,臭素,ヨウ素),C6-10アリール
スルホニルオキシ基(例えば、ベンゼンスルホニルオキ
シ,p−トリルスルホニルオキシ),C1-4アルキルス
ルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ)
などが用いられ、なかでもハロゲン原子(例えば、塩
素,臭素,ヨウ素)などが好ましい。本反応において、
化合物〔VI〕またはその塩1モルに対して化合物〔VI
I〕またはその塩を、通常1ないし5モル、好ましくは
1ないし2モルを用いる。本反応は、通常メタノール,
エタノールのなどのアルコール類、ジオキサン,テトラ
ヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン,トルエン,
キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリルなど
のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−
ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホ
キシドなどのスルホキシド類などの不活性溶媒中で行な
うことができる。
【0020】反応温度は、通常−20ないし100℃、
好ましくは−10ないし50℃である。反応は、通常3
0分ないし5時間、好ましくは1ないし3時間である。
かくして得られた化合物〔I〕は、遊離体の場合常法に
従って塩にすることができ、また塩を形成している場合
は常法に従って遊離体またはその他の塩にすることがで
きる。かくして得られた化合物〔I〕またはその塩は、
公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変換、転溶、塩析、
晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単離精
製することができる。化合物〔I〕またはその塩が光学
活性体である場合は、通常の光学分割手段により、d
体,l体に分離することができる。次に、化合物〔I〕ま
たはその塩の製造に用いられる原料化合物〔II〕,〔II
I〕,〔IV〕,〔V〕,〔VI〕および〔VII〕またはそれ
らの塩の製造法を述べる。これらの化合物の塩として
は、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素
酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ
酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、
酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが用いら
れる。さらに、これらの化合物が置換基として−COO
Hなどの酸性基を有している場合、無機塩基(例えば、
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど
のアルカリ金属またはアルカリ土類金属など、アンモニ
ア)または有機塩基(例えばトリエチルアミンなどのト
リ−C1-3アルキルアミンなど)との塩を形成していて
もよい。
【0021】原料化合物〔II〕またはその塩は、例えば
特開昭61−291572に記載の4−アルキル−3,
6−ジクロロピリダジンまたはその塩から容易に合成で
きる。原料化合物〔III〕またはその塩および原料化合
物〔V〕またはその塩は、例えばケミッシュ ベリヒテ
(Chem. Ber.)91巻,2130頁(1958年)、ジ
ャーナル オブ オルガニック ケミストリー(J. Or
g. Chem.)52巻,2162頁 (1987年)、特開
平3−223287などに記載の方法またはそれに準じ
た方法などにより合成できる。原料化合物〔IV〕または
その塩は、例えば特開平3−223287などに記載の
方法またはそれに準じた方法などによって製造すること
ができる。原料化合物〔VI〕またはその塩は、例えば
(1)化合物〔II〕またはその塩と式
【化50】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物とを反応させるか、または(2)化合物〔IV〕また
はその塩と式
【化51】 〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化
合物とを反応させるなどにより合成することができる。
前記(1)の反応において、化合物〔II〕またはその塩
1モルに対して化合物〔VIII〕を、通常1ないし5モ
ル、好ましくは1ないし2モルを用いる。本反応は、前
述した化合物〔II〕またはその塩と化合物〔III〕また
はその塩との反応と同様にして行なうことができる。前
記(2)の反応において、化合物〔IV〕またはその塩1
モルに対して化合物〔IX〕を、通常1ないし5モル、好
ましくは1ないし2モルを用いる。本反応は、前述した
化合物〔IV〕またはその塩と化合物〔V〕またはその塩
との反応と同様にして行なうことができる。原料化合物
〔VII〕またはその塩、原料化合物〔VIII〕および原料
化合物〔IX〕は、それ自体公知またはそれに準じた方
法によって製造することができる。前記原料化合物が形
成していてもよい塩としては、目的が達成される限り特
に限定されないが、例えば前記化合物〔I〕が形成して
いてもよい塩と同様のものを用いることができる。
【0022】かくして得られたこれらの原料化合物また
はその塩は、公知の手段例えば溶媒抽出、液性変換、転
溶、塩析、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによ
って単離精製することができるが、単離することなくそ
のまま反応混合物のまま次の工程の原料として供されて
もよい。また、前記本発明の各反応および原料化合物合
成の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ
基,カルボキシル基,ヒドロキシル基を有する場合、こ
れらの基にペプチド化学などで一般的に用いられるよう
な保護基が導入されたものであってもよく、反応後に必
要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得
ることができる。アミノ基の保護基としては、例えば、
ホルミル、置換基を有していてもよいC1-6アルキル−
カルボニル(例えば、アセチル、エチルカルボニルな
ど)、置換基を有していてもよいフェニルカルボニル、
置換基を有していてもよいC1-6アルキル−オキシカル
ボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニルなど)、置換基を有していてもよいフェニルオキシ
カルボニル、置換基を有していてもよいC7-10アラルキ
ル−カルボニル(例えば、ベンジルカルボニルなど)、
置換基を有していてもよいトリチル、置換基を有してい
てもよいフタロイルまたは置換基を有していてもよい
N,N−ジメチルアミノメチレンなどが用いられる。こ
れらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル−カル
ボニル(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニ
ル、ブチルカルボニルなど)、ニトロ基などが用いら
れ、置換基の数は1ないし3個程度である。カルボキシ
ル基の保護基としては、例えば置換基を有していてもよ
いC1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルな
ど)、置換基を有していてもよいフェニル、置換基を有
していてもよいトリチルまたは置換基を有していてもよ
いシリルなどが用いられる。これらの置換基としては、
ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、ホルミル、C1-6アルキル−カルボニル(例え
ば、アセチル、エチルカルボニル、ブチルカルボニルな
ど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし
3個程度である。
【0023】ヒドロキシル基の保護基としては、例えば
置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例えば、メ
チル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチ
ル、tert−ブチルなど)、置換基を有していてもよいフ
ェニル、置換基を有していてもよいC7-10アラルキル
(例えば、ベンジルなど)、置換基を有していてもよい
ホルミル、置換基を有していてもよいC1-6アルキル−
カルボニル(例えば、アセチル、エチルカルボニルな
ど)、置換基を有していてもよいフェニルオキシカルボ
ニル、置換基を有していてもよいベンゾイル、置換基を
有していてもよいC7-10アラルキル−カルボニル(例え
ば、ベンジルカルボニルなど)、置換基を有していても
よいピラニル、置換基を有していてもよいフラニルまた
は置換基を有していてもよいシリルなどが用いられる。
これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル(例え
ば、メチル、エチル、n−プロピルなど)、フェニル、
7-10アラルキル(例えば、ベンジルなど)、ニトロ基
などが用いられ、置換基の数は1ないし4個程度であ
る。また、保護基の除去方法としては、それ自体公知ま
たはそれに準じた方法が用いられるが、例えば酸、塩
基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、
N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチ
ルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどで処理
する方法が用いられる。
【0024】この発明の化合物〔I〕またはその塩は、
優れた抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗PAF(血小
板活性化因子)作用、好酸球化学遊走抑制作用を有して
おり、かつ毒性が低い(急性毒性:LD50>2g/kg)
ので、哺乳動物(例えば、ヒト,マウス,イヌ,ラッ
ト,ウシなど)に対して安全な抗喘息剤として使用でき
る。さらに、化合物〔I〕またはその塩は、好酸球化学
遊走を抑制し、アレルギー反応および炎症反応の局所に
おける好酸球の浸潤を抑制する。それ故、好酸球浸潤の
関与する疾患の治療剤として有用である。すなわち、前
記哺乳動物における好酸球増加を示す、例えばじんま
疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、過敏性肺臓
炎などのアレルギー性疾患、湿疹、疱疹性皮膚炎、乾癬
などの皮膚疾患、好酸球性肺炎(PIE症候群)などの
呼吸器疾患の治療または予防に用いることができる。投
与経路は経口、非経口のいずれでもよい。また本発明で
用いられる製剤は、活性成分として化合物〔I〕または
その塩以外の他の医薬成分を含有していてもよい。この
ような医薬活性成分としては、例えば抗喘息剤(例えば
テオフィリン、プロカテロール、ケトチフェン、アゼラ
スチン、セラトロダストなど)、抗アレルギー剤(例え
ばケトチフェン、テルフェナジン、アゼラスチン、エピ
ナスチンなど)、抗炎症剤(例えばジクロフェナクナト
リウム、イブプロフェン、インドメタシンなど)、抗菌
剤(例えばセフィキシム、セフジニル、オフロキサシ
ン、トスフロキサシンなど)、抗真菌剤(例えばフルコ
ナゾール、イトラコナゾールなど)などが挙げられる。
これらの成分は本発明の目的が達成される限り特に限定
されず、適宜適当な配合割合で使用が可能である。剤形
の具体例としては、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコー
ティング錠を含む)、丸剤、カプセル剤(マイクロカプ
セルを含む)、顆粒剤、細粒剤、散剤、シロップ剤、乳
剤、懸濁剤、注射剤、吸入剤、軟膏、座剤などが用いら
れる。これらの製剤は常法(例えば日本薬局方記載の方
法など)に従って調製される。本発明の製剤において、
化合物〔I〕またはその塩の含有量は、製剤の形態によ
って相違するが、通常製剤全体に対して0.01ないし
100重量%、好ましくは0.1ないし50重量%、さ
らに好ましくは0.5ないし20重量%程度である。
【0025】具体的には、錠剤の製造法は、医薬品をそ
のまま、賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはそのほかの適
当な添加剤を加えて均等に混和したものを、適当な方法
で顆粒とした後、滑沢剤などを加え、圧縮成型するかま
たは、医薬品をそのまま、または賦形剤、結合剤、崩壊
剤もしくはそのほかの適当な添加剤を加えて均等に混和
したものを、直接圧縮成型して製するか、またはあらか
じめ製した顆粒にそのまま、もしくは適当な添加剤を加
えて均等に混合した後、圧縮成型しても製造することも
できる。また、本剤は、必要に応じて着色剤、矯味剤な
どを加えることができる。さらに、本剤は、適当なコー
ティング剤で剤皮を施すこともできる。注射剤の製造法
は、医薬品の一定量を、水性溶剤の場合は注射用水、生
理食塩水、リンゲル液など、非水性溶剤の場合は通常植
物油などに溶解、懸濁もしくは乳化して一定量とする
か、または医薬品の一定量をとり注射用の容器に密封し
て製することができる。経口用製剤担体としては、例え
ばデンプン、マンニット、結晶セルロース、カルボキシ
メチルセルロースナトリウムなどの製剤分野において常
用されている物質が用いられる。注射用担体としては、
例えば蒸留水、生理食塩水、グルコース溶液、輸液剤な
どが用いられる。その他、製剤一般に用いられる添加剤
を適宜添加することもできる。これらの製剤の投与量
は、年令,体重,症状,投与経路,投与回数などにより
異なるが、例えば成人の喘息患者に対して、1日当たり
有効成分(化合物〔I〕またはその塩)に換算して通常
0.1ないし100mg/kg、好ましくは1ないし50mg/
kg、より好ましくは1ないし10mg/kgを1日1または
2回に分割して経口投与するのがよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下において、実施例、参考例、
製剤例および実験例により本発明をより具体的にする
が、この発明はこれらに限定されるものではない。実施
例における目的物を含む画分の検出は、TLC(Thin L
ayer Chromatography, 薄層クロマトグラフィー)によ
る観察下に行われた。TLC観察においては、TLCプ
レートとしてメルク(Merck)社製の60F254を、検出
法としてUV検出器を採用した。
【0027】
【実施例】
参考例1 6−アミノ−3−クロロ−4−イソプロピルピリダジン
の製造 特開平8−198878号公報の参考例8に記載の3,
6−ジクロロ−4−イソプロピルピリダジン21.7
g、25%アンモニア水170ml、エタノール10mlを
封圧ステンレス反応管に入れて、130−140℃で2
2時間かきまぜた。冷後濃縮して、残留物に水を加え、
析出した結晶を濾取して、水とエチルエーテルで洗い、
乾燥して標記化合物11.1gを得た。 融点 164−165℃ NMR(CDCl3)δ:1.26(6H,d,J=7Hz), 3.16(1H,
m), 4.89(2H,br.s), 6.65(1H,s) 参考例2 6−アミノ−4−tert−ブチル−3−クロロピリダジン
の製造 4−tert−ブチル−3,6−ジクロロピリダジン31.1
g、25%アンモニア水150ml、エタノール15mlを
用いて参考例1と同様に反応させて標記化合物20.8
gを得た。 融点 185−188℃ NMR(CDCl3)δ:1.44(9H,s), 4.88(2H,br.s),
6.74(1H,s)
【0028】参考例3 6−クロロ−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジンの製造 6−アミノ−3−クロロ−4−イソプロピルピリダジン
3.43gを水13mlに懸だくして40%クロロアセト
アルデヒド水溶液6.7mlを加えて油浴中(浴温70
℃)で3.5時間かきまぜる。冷後、炭酸水素ナトリウ
ムを加えて pH7として酢酸エチルで抽出し、抽出液を
飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧
下濃縮して残留物をシリカゲルカラムクロマトに付し、
ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶出した。目的のフ
ラクションを集めて標記化合物3.64gを得る。 融点 71−72℃ 元素分析値:C9103Cl として 計算値(%):C, 55.25; H, 5.15; N, 21.48 実測値(%):C, 55.10; H, 5.10; N, 21.39
【0029】参考例4 6−クロロ−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジンの製造 6−アミノ−4−tert−ブチル−3−クロロピリダジン
5.57gを水40mlに懸だくして40%クロロアセト
アルデヒド水溶液10.5mlを加えて油浴中(浴温70
℃)で5時間かきまぜる。冷後、炭酸水素ナトリウムを
加えて pH7として酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和
食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下濃
縮して残留物をシリカゲルカラムクロマトに付し、ヘキ
サン:酢酸エチル(2:1)で溶出した。目的のフラク
ションを集めて標記化合物5.71gを得る。 融点 60−61℃ 元素分析値:C10123Cl として 計算値(%):C, 57.28; H, 5.77; N, 20.04 実測値(%):C, 57.01; H, 5.60; N, 19.89
【0030】実施例1 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジンの製造 60%油性水素化ナトリウム352mgをN,N−ジメチ
ルホルムアミド15mlに懸だくして2,2−ジメチル−
3−ヒドロキシプロパン−1−スルホンアミド736mg
を加えて1時間減圧下室温でかきまぜる。6−クロロ−
7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン7
83mgを加えて室温で24時間かきまぜる。氷水20ml
を加え、1N塩酸を加えて pH6として析出した結晶を
ろ過して集め、水とエチルエーテルで洗い乾燥して95
%エタノールで再結晶して標記化合物824mgを得た。 融点 208−212℃ 元素分析値:C142243S として 計算値(%):C, 51.51; H, 6.79; N, 17.16 実測値(%):C, 51.33; H, 6.86; N, 17.21
【0031】実施例2 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン塩酸塩(1:1)の製造 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン293mgをエタノール5mlに溶かし1N塩酸
1mlを加えて減圧下濃縮する。エタノールを加えて濃縮
する操作を二度繰り返し、酢酸エチルを加えて析出した
結晶をろ過して集めて標記化合物296mgを得た。 融点 207−209℃ 元素分析値:C142343SCl として 計算値(%):C, 46.39; H, 6.39; N, 15.44 実測値(%):C, 46.52; H, 6.52; N, 15.47
【0032】実施例3 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジンの製造 60%油性水素化ナトリウム352mgをN,N−ジメチ
ルホルムアミド15mlに懸だくして2,2−ジエチル−
3−ヒドロキシプロパン−1−スルホンアミド860mg
を加えて1時間減圧下室温でかきまぜる。6−クロロ−
7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン7
83mgを加えて室温で24時間かきまぜる。氷水20ml
を加え、1N塩酸を加えて pH6として析出した結晶を
ろ過して集め、水とエチルエーテルで洗い乾燥して95
%エタノールで再結晶して標記化合物1.05gを得
た。 融点 216−218℃ 元素分析値:C162643S として 計算値(%):C, 54.21; H, 7.39; N, 15.81 実測値(%):C, 54.14; H, 7.41; N, 15.68
【0033】実施例4 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン塩酸塩(1:1)の製造 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−イソプロピルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン400mgをエタノール5mlに溶かし、1N塩
酸1.34mlを加えて減圧下濃縮する。エタノールを加
えて濃縮する操作を二度繰り返し、酢酸エチルを加えて
析出した結晶をろ過して集め、標記化合物392mgを得
た。 融点 146−148℃ 元素分析値:C162743SCl・0.5H2Oとして 計算値(%):C, 48.05; H, 7.06; N, 14.01 実測値(%):C, 47.81; H, 7.17; N, 13.95
【0034】実施例5 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジンの製造 60%油性水素化ナトリウム440mgをN,N−ジメチ
ルホルムアミド20mlに懸だくして2,2−ジメチル−
3−ヒドロキシプロパン−1−スルホンアミド920mg
を加えて油浴中(浴温60℃)で1時間かきまぜる。冷
後6−クロロ−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−
b〕ピリダジン1.05gを加えて油浴中(浴温50
℃)室温で16時間かきまぜる。冷後、氷水40mlを加
えて、エチルエーテルで洗い、水層を氷水で冷やしなが
ら1N塩酸を加えて pH6とする。析出した結晶をろ過
して集め、水で洗い乾燥し、95%エタノールで再結晶
して標記化合物930mgを得た。 融点 210−212℃ 元素分析値:C152443Sとして 計算値(%):C, 59.92; H, 7.11; N, 16.46 実測値(%):C, 52.97; H, 7.16; N, 16.60
【0035】実施例6 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン塩酸塩(1:1)の製造 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン500mgをエタノール5mlに懸だくし、1N
塩酸1.75mlを加えて減圧下濃縮して得られる結晶を
ろ過して集めて標記化合物474mgを得た。 融点 214−218℃ 元素分析値:C152543SClとして 計算値(%):C, 47.80; H, 6.69; N, 14.86 実測値(%):C, 47.66; H, 6.50; N, 14.76
【0036】実施例7 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジンの製造 60%油性水素化ナトリウム440mgをN,N−ジメチ
ルホルムアミド20mlに懸だくして2,2−ジエチル−
3−ヒドロキシプロパン−1−スルホンアミド1.08
gを加えて油浴中(浴温60℃)で30分間かきまぜ
る。冷後、6−クロロ−7−tert−ブチルイミダゾ
〔1,2−b〕ピリダジン1.05gを加えて油浴中
(浴温60℃)室温で7.5時間かきまぜる。冷後、氷
水40mlを加えて、エチルエーテルで洗い、水層を氷水
で冷やしながら1N塩酸を加えて pH6とする。析出し
た結晶をろ過して集め、水で洗い乾燥し、95%エタノ
ールで再結晶して標記化合物834mgを得た。 融点 205−209℃ 元素分析値:C172843Sとして 計算値(%):C, 55.41; H, 7.66; N, 15.20 実測値(%):C, 55.24; H, 7.51; N, 15.10
【0037】実施例8 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン塩酸塩(1:1)の製造 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ〔1,2−b〕
ピリダジン330mgをエタノール5mlに懸だくし、1N
塩酸1.2mlを加えて溶かし減圧下濃縮する。残留物に
酢酸エチル:エタノール(3:1)を加えて析出する結
晶をろ過して集めて標記化合物316mgを得た。 融点 212−215℃ 元素分析値:C172943SClとして 計算値(%):C, 50.42; H, 7.22; N, 13.84 実測値(%):C, 50.23; H, 7.18; N, 13.74
【0038】実験例1 この発明の化合物〔I〕またはその塩の薬理試験の結果
を示す。 〔血小板活性因子(PAF)惹起モルモット気道狭窄反
応に対する作用〕雄性(ハートレー)Hartley 系モルモ
ット(体重約500g)を使用した。PAF 1μg/kg
静脈内投与によるモルモットの気道狭窄反応は、自体公
知のコンチェット−レスラー(Konzett−Roessler 法)
に従って測定した。モルモットをウレタン(1.5g/k
g, 静注)麻酔下で背位固定後気管切開し、カニューレ
を介して人口呼吸器に連結した。また気管カニューレの
側枝をトランスデューサ(7020型,Ugobasile 社
製)に連結した。1回送気量3〜7ml、送気回数70回
/分、肺への負荷圧10cmH2Oとし、オーバーフロー
する空気量をトランスデューサを介してレクチグラフ
(Recte−Hori−8s, 日本電機三栄社製)上に記録し
た。ガラミン(1mg/kg, 静注)処置後、生理食塩液に
溶解したPAF 1μg/kgを頸静脈カニューレを介して
投与し、惹起する気道狭窄反応を15分間記録した。薬
物は3mg/kgおよび1mg/kgをそれぞれ5%アラビアゴ
ム液に懸濁し、PAF投与の1時間前に経口投与した。
結果を〔表1〕に示す。
【表1】 比較化合物(1):EP−562440の実施例3の化
合物 6−(2,2−ジメチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−メチルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダ
ジン 比較化合物(2):EP−562440の実施例15の
化合物 6−(2,2−ジエチル−3−スルファモイル−1−プ
ロポキシ)−7−メチルイミダゾ〔1,2−b〕ピリダ
ジン塩酸塩 〔表1〕より、本件目的化合物〔I〕またはその塩は、
イミダゾピリダジン骨格の7位にメチル基を有する化合
物よりも優れた抗PAF作用を有することがわかる。
【0039】実験例2 1) モルモット好酸球の調製 ハートレイ系雄性モルモット(体重300g)に馬血清
(Whittaker Bioproducts)2mlを週1回で8週間連続
に腹腔内投与した。最終投与48時間後に生理食塩液7
5mlを腹腔内に注入した後、その回収液を400×gで
5分間遠心した。その沈渣を Percoll 液(比重d=1.
07)5mlに懸濁し、Percoll 比重不連続層(比重d=
1.112, 5ml;d=1.095, 10ml;d=1.0
90, 10ml;d=1.085, 5ml)に重層し、10
00×gで25分間(18℃)遠心した。比重d=1.
112およびd=1.095の境界面にできた細胞層を
分取した。分取した細胞沈渣に混入する赤血球は低張処
理(水に30秒間懸濁)により除去した。10mM Hep
es(同仁化学)を含む Hanks 液(Hanks−Hepes)にて
3回洗浄し、2%ヒト血清アルブミン(和光純薬)を含
む Hanks−Hepes 液(Hanks−Hepes−HSA)に懸濁
し、5.56×106 cells/mlに調製した。なお、好酸
球の純度は、90%であり、その viability は98%
以上であった。 2) 化学遊走反応抑制測定法 下室の24穴培養皿に Hanks−Hepes−HSA液に懸濁
したLTB4(終濃度10-8M, Cascade Biochemical L
td.)600μl を入れ、炭酸ガスインキュベーター中
で37℃、30分間保温した。また、37℃、15分間
恒温槽でインキュベーションした好酸球浮遊液200μ
l(5×106 cells/ml)を24穴培養皿に上室となる
Chemotaxicell(Polycarbonate membrane, pore size
3μm, 厚さ10μm)を装着した後に、上室に添加し
た。炭酸ガスインキュベーターで2時間反応後、Chemot
axicell を除去し下室内液に2%(W/V)EDTA生
理食塩水溶液60μl を添加した。氷冷した後、下室内
液中に遊走した細胞数を血球計算機(Coulter Counter
(商品名))にて計測した。なお、薬物はジメチルホル
ムアミド(DMF)に溶解し、終濃度10-5Mとなるよ
うに下室と上室の両方に添加した。
【0040】
【数1】 被検体(1×10-5M濃度)のLTB4による化学遊走
反応に対する抑制率を求めた。結果を〔表2〕に示す。
【表2】モルモット好酸球におけるLTB4 惹起化学遊
走反応に対する作用 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 化合物 抑制率(%) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 43 実施例4 55 実施例5 49 実施例7 61 実施例8 52 ───────────────────── 比較化合物(1) 26 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 比較化合物(1):実験例1で用いたものと同じ 〔表2〕より、本件目的化合物〔I〕またはその塩は、
イミダゾピリダジン骨格の7位にメチル基を有する化合
物よりも優れた好酸球化学遊走抑制作用を有することが
わかる。
【0041】製剤例1 (1)実施例4の化合物 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 実施例4で得られた化合物10.0mgと乳糖60.0mgお
よびコーンスターチ35.0mgの混合物を10%ゼラチ
ン水溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用い、
1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥
し再び篩過した。かくして得られた顆粒をステアリン酸
マグネシウム2.0mgと混合し、圧縮した。得られた中
心錠を、蔗糖,二酸化チタン,タルクおよびアラビアゴ
ムの水懸液による糖衣でコーティングした。コーティン
グが施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を得
た。
【0042】製剤例2 (1)実施例4の化合物 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶性デンプン 7.0mg (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0mg 実施例4で得られた化合物10.0mgとステアリン酸マ
グネシウム3.0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml
(可溶性デンプンとして7.0mg)で顆粒化した後、乾
燥し、乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.0mgと
混合した。混合物を圧縮して錠剤を得た。 製剤例3 (1)実施例4の化合物 5.0mg (2)食塩 20.0mg (3)蒸留水 全量2mlとする 実施例4で得られた化合物5.0mgおよび食塩20.0mg
を蒸留水に溶解させ、水を加えて全量2.0mlとした。
溶液をろ過し、無菌条件下に2mlのアンプルに充填し
た。アンプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得た。
【0043】
【発明の効果】本件化合物〔I〕またはその塩は、優れ
た抗PAF作用および好酸球化学遊走抑制作用を有し、
喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などの予防
・治療薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/50 ADA A61K 31/50 ADA AED AED

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、R1は水素原子、ハロゲン原子または置換基を
    有していてもよい低級アルキル基、R2は置換基を有し
    ていてもよいポリカーボンアルキル基または置換基を有
    していてもよいシクロアルキル基、Xは酸素原子または
    S(O)p(pは0ないし2の整数を示す)、Yは(i) 【化2】 (R3およびR4はそれぞれ水素原子または置換基を有し
    ていてもよい低級アルキル基を示す)または(ii)置換
    基を有していてもよいシクロアルキレン基または置換基
    を有していてもよいシクロアルキリデン基、R5は−N
    2または第1ないし第3アミノ基を、mおよびnはそ
    れぞれ0ないし4の整数を示す。〕で表される化合物ま
    たはその塩。
  2. 【請求項2】R1が水素原子またはC1-6アルキル基であ
    る請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】ポリカーボンアルキル基が炭素数2以上の
    低級アルキル基である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】低級アルキル基が分枝状のC3-6アルキル
    基である請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】Yが、 【化3】 (R3aおよびR4aはそれぞれ水素原子またはC1-6アル
    キル基を示す)である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】R5が式 【化4】 〔式中、R6およびR7はそれぞれ水素原子、置換基を有
    していてもよい低級アルキル基または置換基を有してい
    てもよいシクロアルキル基を示すか、あるいはR6およ
    びR7は隣接する窒素原子と共に置換基を有していても
    よい含窒素複素環基を形成していてもよい。〕で表され
    る基である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】R5が式 【化5】 〔式中、R6aおよびR7aがそれぞれ水素原子またはC
    1-6アルキル基を示す。〕で表される基である請求項1
    記載の化合物。
  8. 【請求項8】R1が水素原子、R2がC2-6アルキル基、
    Xが酸素原子、Yが 【化6】 (R3bおよびR4bはそれぞれC1-4アルキル基を示
    す)、R5が式 【化7】 〔式中、R6aおよびR7aがそれぞれ水素原子またはC
    1-6アルキル基を示す。〕で表される基、mおよびnが
    それぞれ1または2である請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】R2が分枝状のC3-6アルキル基である請求
    項8記載の化合物。
  10. 【請求項10】R6aおよびR7aが水素原子、mおよびn
    が1である請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】C3-6アルキル基がイソプロピル基であ
    る請求項9記載の化合物。
  12. 【請求項12】C3-6アルキル基がtert−ブチル基であ
    る請求項9記載の化合物。
  13. 【請求項13】6−(2,2−ジメチル−3−スルファ
    モイル−1−プロポキシ)−7−エチルイミダゾ〔1,
    2−b〕ピリダジンまたはその塩である請求項1記載の
    化合物。
  14. 【請求項14】6−(2,2−ジメチル−3−スルファ
    モイル−1−プロポキシ)−7−n−プロピルイミダゾ
    〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩である請求項1
    記載の化合物。
  15. 【請求項15】6−(2,2−ジメチル−3−スルファ
    モイル−1−プロポキシ)−7−イソプロピルイミダゾ
    〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩である請求項1
    記載の化合物。
  16. 【請求項16】6−(2,2−ジエチル−3−スルファ
    モイル−1−プロポキシ)−7−イソプロピルイミダゾ
    〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩である請求項1
    記載の化合物。
  17. 【請求項17】6−(2,2−ジメチル−3−スルファ
    モイル−1−プロポキシ)−7−イソブチルイミダゾ
    〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩である請求項1
    記載の化合物。
  18. 【請求項18】6−(2,2−ジメチル−3−スルファ
    モイル−1−プロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ
    〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩である請求項1
    記載の化合物。
  19. 【請求項19】6−(2,2−ジエチル−3−スルファ
    モイル−1−プロポキシ)−7−tert−ブチルイミダゾ
    〔1,2−b〕ピリダジンまたはその塩である請求項1
    記載の化合物。
  20. 【請求項20】一般式 【化8】 で表される化合物またはその塩と一般式 【化9】 で表される化合物またはその塩〔式中、Z1およびZ2
    共に反応して脱離する基、その他の記号は請求項1記載
    と同意義を示す。〕とを反応させることを特徴とする請
    求項1記載の化合物の製造法。
  21. 【請求項21】一般式 【化10】 〔式中、Wは脱離基、その他の記号は請求項1記載と同
    意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と一般式
    H−R5〔式中、R5は請求項1記載と同意義を示す。〕
    で表される化合物またはその塩とを反応させることを特
    徴とする請求項1記載の化合物の製造法。
  22. 【請求項22】一般式 【化11】 〔式中、Wは脱離基、その他の記号は請求項1記載と同
    意義を示す。〕で表される化合物またはその塩。
  23. 【請求項23】請求項1記載の化合物を含む医薬組成
    物。
  24. 【請求項24】請求項1記載の化合物を含む抗PAF
    剤。
  25. 【請求項25】請求項1記載の化合物を含む好酸球化学
    遊走抑制剤。
  26. 【請求項26】請求項1記載の化合物を含む抗喘息剤。
  27. 【請求項27】請求項1記載の化合物を含む抗アレルギ
    ー剤。
  28. 【請求項28】請求項1記載の化合物を含むアレルギー
    性鼻炎予防治療剤。
  29. 【請求項29】請求項1記載の化合物を含むアトピー性
    皮膚炎予防治療剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014526540A (ja) * 2011-09-23 2014-10-06 バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 置換イミダゾピリダジン

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WO1999049865A1 (en) * 1998-03-31 1999-10-07 Mayo Foundation For Medical Education And Research Use of platelet activating factor (paf) inhibitors to inhibit il-5 induced eosinophil activation or degranulation
JP2014526540A (ja) * 2011-09-23 2014-10-06 バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 置換イミダゾピリダジン

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