JPH09263537A - 徐放性塩酸ニカルジピン製剤 - Google Patents

徐放性塩酸ニカルジピン製剤

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JPH09263537A
JPH09263537A JP9959296A JP9959296A JPH09263537A JP H09263537 A JPH09263537 A JP H09263537A JP 9959296 A JP9959296 A JP 9959296A JP 9959296 A JP9959296 A JP 9959296A JP H09263537 A JPH09263537 A JP H09263537A
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JP
Japan
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nicardipine hydrochloride
preparation
pharmaceutical preparation
additive
dissolving
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Pending
Application number
JP9959296A
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English (en)
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Hidetoshi Ogura
英俊 小倉
Eiji Imai
英治 今井
Tomomi Sato
友美 佐藤
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Taiyo Pharmaceutical Industry Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Pharmaceutical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性に問題のない塩酸ニカルジピン結晶の
特性を生かしながら、これを徐放化すること。 【解決手段】 結晶塩酸ニカルジピンを界面活性剤及び
腸溶性添加剤と共に造粒し、更に腸溶性添加剤及び/又
は薬物透過性皮膜で被覆した遅溶性製剤粒子と、結晶塩
酸ニカルジピンを界面活性剤及び水溶性添加剤と共に造
粒した速溶性製剤粒子並びにこれらの遅溶性製剤粒子と
速溶性製剤粒子とを組合せた徐放性塩酸ニカルジピン製
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、塩酸ニカルジピン
の徐放剤用製剤に関し、更に詳細には、脳血管障害、高
血圧、狭心症等の治療薬として有用な塩酸ニカルジピン
の徐放性製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】塩酸ニカルジピンは、脳血管障害、高血
圧、狭心症等の治療薬として有用な医薬である。近年、
薬剤の投与回数の削減が可能であり、副作用を減少させ
ることができる等治療上大きな利点があるため、医薬の
徐放化が求められており、塩酸ニカルジピンもその例外
ではない。しかし、塩酸ニカルジピンは高pH域で溶解
性が悪く、公知の手段により徐放製剤化しても、腸管内
での溶出性が悪く、そのままでは吸収されないという問
題があった。 このような事情から、現在提供されてい
る塩酸ニカルジピンの徐放化製剤は、薬物結晶を一旦非
晶質化させ、高pHである腸管部での溶解速度を向上さ
せた徐放剤用製剤を得た後、これを徐放化することによ
り製造されていた。
【0003】上記のように、塩酸ニカルジピンを非晶質
化することにより溶出を改善し、徐放性製剤が一応得ら
れるが、非晶化した塩酸ニカルジピンには、結晶のもの
に比べ、安定性に劣るという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、安定性に問題
のない塩酸ニカルジピンとして結晶を用いながら、これ
を徐放化するための技術の開発が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、結晶塩酸
ニカルジピンについて、その溶解性の向上を目的として
鋭意研究を行った結果、結晶塩酸ニカルジピンに界面活
性剤や他の成分を加えて造粒すると高pH域での溶解
性、すなわち腸管における溶解性が向上することを見出
した。また、この高pH域での溶解性が向上した粒子に
ついて、溶出を抑制する処理を行ったものと、溶解性を
向上させる処理を行ったものを組合せれば好ましい徐放
性能を有する製剤が得られることを見出して本発明を完
成した。
【0006】すなわち、本発明の目的は、結晶塩酸ニカ
ルジピンを界面活性剤及び腸溶性添加剤と共に造粒し、
更に腸溶性添加剤及び/又は薬物透過性皮膜で被覆した
遅溶性製剤粒子と、結晶塩酸ニカルジピンを界面活性剤
及び水溶性添加剤と共に造粒した速溶性製剤粒子とを提
供するものである。また、本発明の他の目的は、上記遅
溶性製剤粒子と速溶性製剤粒子とを組合せた徐放性塩酸
ニカルジピン製剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の遅溶性製剤粒子(以下、
「遅溶性粒子」という)は、結晶塩酸ニカルジピンを界
面活性剤及び腸溶性添加剤と共に造粒した後、これを腸
溶性添加剤及び/又は薬物透過性皮膜で被覆することに
より調製される。
【0008】この遅溶性粒子の製造には、塩酸ニカルジ
ピン1重量部に対し、界面活性剤を0.01〜2重量
部、腸溶性添加剤を0.1〜10重量部用い、更に適当
な溶媒を用いて造粒し、乾燥、整粒して粒子を得た後、
これを常法に従い腸溶性添加剤及び/又は薬物透過性皮
膜で被覆すれば良い。
【0009】有効成分である塩酸ニカルジピンとして
は、粒径1〜30μm程度に粉砕された粉末状のものを
利用することが好ましい。 また、これと組み合わされ
て配合される成分のうち界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油、ラウリル硫酸ナトリウム等が、腸溶
性添加剤としては、メタアクリル酸コポリマーL、メタ
アクリル酸コポリマーS、メタアクリル酸コポリマーL
D、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサ
クシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタ
レート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタ
ル酸セルロース等がそれぞれ挙げられる。
【0010】また、整粒後の粒子を被覆するために用い
る腸溶性添加剤としては、前記したものが利用でき、更
に、薬物透過性皮膜としては、エチルセルロース、アミ
ノアルキルメタアクリレートコポリマーRS、アクリル
酸エチル・メタアクリル酸メチルコポリマーエマルジョ
ン等が挙げられる。
【0011】一方、本発明の速溶性製剤粒子(以下、
「速溶性粒子」という)は、結晶塩酸ニカルジピンを界
面活性剤及び水溶性添加剤と共に造粒することにより調
製される。
【0012】この速溶性粒子の製造は、塩酸ニカルジピ
ン1重量部に対し、界面活性剤を0.01〜2重量部、
水溶性添加剤を0.1〜10重量部用い、更に適当な溶
媒を用いて造粒し、乾燥、整粒すれば良い。
【0013】この速溶性粒子の製造に用いられる界面活
性剤としては、前記したものが挙げられ、また水溶性添
加剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、D−マンニトール、キシリトール等が挙げられ
る。
【0014】なお、上記した遅溶性粒子および速溶性粒
子の製造に当っては、前記した必須成分の他、本発明の
効果を損なわない範囲で、通常医薬の製剤化に用いられ
る種々の添加剤を使用することができる。 この添加剤
の例としては、結晶セルロース、乳糖、白糖、でんぷ
ん、クエン酸カルシウム、クロスカルメロースナトリウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコー
ル、酸化チタン、タール色素等を配合することができ
る。
【0015】以上のようにして得られる遅溶性粒子と速
溶性粒子は、それぞれでも塩酸ニカルジピン製剤として
使用できるが、これらを組合せて徐放性製剤とすること
が好ましい。 この徐放性製剤の調製にあたっては、遅
溶性粒子と速溶性粒子とを、9:1〜1:1の割合で組
合せれば良い。
【0016】以上の如くして調製される本発明の塩酸ニ
カルジピンの徐放性製剤は、錠剤、顆粒剤、細粒剤、カ
プセル剤等の形態とすることができ、その製造法は、通
常の製剤の製法をそのまま適用でき、何等制限されな
い。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、結晶状態の塩酸ニカル
ジピンの腸管における溶解性能を向上させた上でその溶
解速度を調整することができるので、所望の溶解特性を
有する塩酸ニカルジピン製剤を得ることができる。 そ
して、溶解速度を速めた速溶性粒子と溶ピンを長時間に
わたって放出せしめることができるので、薬理効果の優
れた徐放性製剤とすることができる。また、本発明の徐
放性製剤は安定な結晶状態の塩酸ニカルジピンを用いて
いるので、長期保存においても安定性の高いものであ
る。
【0018】
【実施例】次に、実施例および試験例を挙げて本発明を
更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等になん
ら制約されるものではない。
【0019】実 施 例 1 塩酸ニカルジピン徐放性製剤の製造(1): (1) 遅溶性製剤の製造 塩酸ニカルジピン 30g、D−マンニトール 10.5
g、メタアクリル酸コポリマーL 15gおよび精製白
糖 60gを混合し、この混合物をポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート80) 1
5gを加えたエタノール 15mlを加えて撹拌、造粒
した。 この造粒物を乾燥させた後、整粒し、20〜4
2メッシュの部分を取り、遅溶性製剤素粒を得た。
【0020】この遅溶性製剤素粒に、メタアクリル酸コ
ポリマーL 15g、ポリエチレングリコール(マクロ
ゴール6000) 0.7gおよびタルク 5gを70%
エタノール 200mlに加えた懸濁液を用いて被覆し
た。 乾燥後、この被覆粒子を更にアミノアルキルメタ
アクリレートコポリマーRS 3.4g、マクロゴール6
000 0.2gおよびタルク 1.6gを70%エタノー
ル 45mlに加えた第2の懸濁液で被覆し、乾燥後タ
ルク3.6gを加えて遅溶性製剤を得た。
【0021】(2) 速溶性製剤の製造 塩酸ニカルジピン 10g、D−マンニトール 3.5
g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10gおよ
び精製白糖 28gを混合し、この混合物にポリソルベ
ート80 3gを加えた水 5mlを加えて撹拌、造粒し
た。 この造粒物を乾燥させた後、整粒し、20〜42
メッシュの部分を取り、タルク 3.5gを混合して速溶
性製剤を得た。
【0022】(3) 徐放性製剤の製造 (1)で得た遅溶性製剤 160gに(2)で得た速溶
性製剤 58gを加え、混合した。この混合物を1カプ
セル当り製剤 218mgとなるように充填し、カプセ
ル剤1000個を得た。
【0023】実 施 例 2 溶出性試験:実施例1で得た徐放性製剤(塩酸ニカルジ
ピンとして10mgに対応する速溶性製剤と同じく30
mgに対応する遅溶性製剤を組合せたカプセル)並びに
速溶性製剤および遅溶性製剤について、下記条件により
その溶出性を試験した。 この結果を図1に示す。
【0024】( 試験条件 ) 試験方法 : 日局第2法(パドル法) 回 転 数 : 100rpm 試験液量 : 900ml 試験液温 : 37℃±0.5℃ 試 験 液 : 0.1(V/V)%のポリソルベート80を含
むpH7.2リン酸塩緩衝液
【0025】図1に示す結果より明らかなように、本発
明の徐放製剤はほぼ時間に比例した溶出率を示し、徐放
製剤として優れたものであることが明らかになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の徐放性製剤と、その原料である速溶
性製剤および遅溶性製剤の溶出速度を比較した図面 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/16 A61K 9/16 Q 9/56 9/56 A C07D 211/90 C07D 211/90

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶塩酸ニカルジピンを界面活性剤及び
    腸溶性添加剤と共に造粒し、更に腸溶性添加剤及び/又
    は薬物透過性皮膜で被覆した遅溶性製剤粒子。
  2. 【請求項2】 結晶塩酸ニカルジピンを界面活性剤及び
    水溶性添加剤と共に造粒した速溶性製剤粒子。
  3. 【請求項3】 請求項第1項記載の遅溶性製剤粒子と、
    請求項第2項に記載の速溶性製剤粒子とを組み合わせて
    なる徐放性塩酸ニカルジピン製剤。
JP9959296A 1996-03-29 1996-03-29 徐放性塩酸ニカルジピン製剤 Pending JPH09263537A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2332168A1 (es) * 2008-04-30 2010-01-27 Consejo Superior De Investigaciones Cientificas (Csic) (75%) Forma pseudopolimorfica de hidrocloruro de nicardipina, procedimiento para su preparacion y formulacion que la contiene.

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2332168A1 (es) * 2008-04-30 2010-01-27 Consejo Superior De Investigaciones Cientificas (Csic) (75%) Forma pseudopolimorfica de hidrocloruro de nicardipina, procedimiento para su preparacion y formulacion que la contiene.

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