JPH09263247A - 折りたたみ式の着座装置 - Google Patents

折りたたみ式の着座装置

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Publication number
JPH09263247A
JPH09263247A JP7160196A JP7160196A JPH09263247A JP H09263247 A JPH09263247 A JP H09263247A JP 7160196 A JP7160196 A JP 7160196A JP 7160196 A JP7160196 A JP 7160196A JP H09263247 A JPH09263247 A JP H09263247A
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JP
Japan
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slider
spring
seating device
hinged
push rod
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Pending
Application number
JP7160196A
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English (en)
Inventor
Isato Takahashi
勇人 高橋
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Combi Corp
Original Assignee
Combi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】回動と反転動作を行うブラケットを使用した従
来の折りたたみ機構を完全に廃し、新規なスライド方式
を採用することによって、簡易な操作で骨組を収束し、
展開することができる折りたたみ式着座装置を提供す
る。 【構成】折りたたみは、スライダ7の上下動で行われ
る。すなわち、展開姿勢から、維持手段71、72の維
持を解除し、スライダを踏み下げ下方へ移動させ収束姿
勢に移行した後に、維持手段による維持を行うと、展開
スプリング12にエネルギーが蓄積される。再び、展開
姿勢に移行するためには、維持手段の維持を解除すれ
ば、展開スプリングに蓄積されたエネルギーにより、ス
ライダ7が自動的に上方に移動し展開姿勢とでき、維持
手段による維持を行うことができる。展開スプリングが
変位の小さなトーションスプリングや板バネであって
も、この変位は、変位拡大機構11を構成する小径のプ
ーリと大径のプーリとの径の比により拡大でき、よって
スライダを大きく移動できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えばベビーカ
ー、車椅子、幼児用椅子あるいは老人車など着座装置を
構成する骨組を、簡単な操作で展開及び収束するように
した折りたたみ式の着座装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の例えば折りたたみ式ベビーカーに
は、前脚と後脚を折りたたむことによってベビーカーの
前後幅を収束するようにしたもの(通常、「2面折り」
と称する)がある。
【0003】このようなベビーカーに汎用されている従
来の折りたたみ機構について、図9及び図10を参照し
ながら説明する。なお、図9はその展開状態を示す側面
図であり、図10はその収束状態を示す側面図である。
これらの図面において、各部材は左右対称に構成されて
いるため、各図に示した骨組の片側についてのみ説明す
る。
【0004】図9において、前脚81と後脚82とは、
夫々の上端にて肘掛部材83に支承された枢支ピン84
によって回動自在に連結され、前脚81の下端には前輪
85が設けられ、後脚82の下端には後輪86が設けら
れている。
【0005】後脚82の長手方向の略中央にはブラケッ
ト87が枢支ピン88によって回動自在に連結されてい
る。このブラケット87は、枢支ピン88から後脚82
の上方に沿って伸長されると共に、後脚82の後部上方
へ突出する折曲形状とされ、突出部87bには押棒89
が枢支ピン90によって回動自在に連結されている。こ
の押棒89は肘掛部材83の後端に対して枢支ピン91
で回動自在に連結されているため、前脚81と後脚82
が開脚した状態において、押棒89の後方への回動規制
が成される。
【0006】前脚81の途中には枢支ピン93によって
側棒92の前端が回動自在に連結され、この側棒92の
後端がブラケット87の枢支ピン90にて回動自在に連
結されているため、前脚81と後脚82との開脚が一定
幅に規制される。
【0007】さらに、ブラケット87の突出部87bの
上方には、押棒89に沿って上下動する開閉ロック94
が外嵌され、この開閉ロック94の下端に形成された段
部94aとブラケット87の上端に形成された段部87
aとが互いに係合することによって、ブラケット87が
ロック状態にされる。
【0008】押棒89内には、開閉ロック94に下方へ
の引張力を付勢する弾性部材(不図示)が設けられ、押
棒89には縦溝95(図10参照)が形成され、この縦
溝95に対して開閉ロック94に内方を向けて固設され
た従動ピン96が係合されている。これにより、開閉ロ
ック94はブラケット87方向に弾性付勢されて夫々の
段部94a、87aが係合したロック状態を維持する
が、開閉ロック94を弾性部材に抗して引き上げること
により、ブラケット87のロック解除を行うことができ
る。
【0009】なお、開閉ロック94を引き上げるには、
一般的に、押棒89の上部に設けられた操作ボタン(不
図示)と開閉ロック94とがワイヤ(不図示)で連結さ
れ、この操作ボタンを押圧操作することによって行われ
る。
【0010】このような従来の折りたたみ式ベビーカー
の前後幅を図10の状態に収束するには、まず開閉ロッ
ク94を引き上げてブラケット87のロック状態を解除
し、次いで押棒89を上方へ持ち上げると、ブラケット
87が下方の枢支ピン88を中心に矢印A方向へ僅かに
回動し、さらに押棒89を押し下げると、ブラケット8
7は矢印A方向への反転動作を開始する。このブラケッ
ト87の動作に追従して、前脚81が側棒92を介して
矢印B方向へ閉脚される動作と、押棒89が垂直方向へ
起立する動作と、肘掛部材83が倒伏する動作が同時に
行われ、遂には図10に示すような骨組全体の収束姿勢
となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように上記のベビ
ーカーの前後幅を収束するのは、ブラケット87の回動
運動とそれに続く反転運動である。ところが、この回動
運動と反転運動をブラケット87に与えるのは、押棒8
9の押下げ動作によってであり、これは全面的に使用者
の操作に任されている。
【0012】しかも、押棒89の回動支点(枢支ピン9
0)はブラケット87の回動支点(枢支ピン88)の円
周上にあるため、ブラケット87の回動運動には死点が
存在する。この死点位置に押棒89の枢支ピン90が存
在するとき、押棒89を押し下げてもブラケット87は
反転方向へ回動せず、また押棒89の枢支ピン90が上
記の死点に到ってない状態で押棒89を押し下げると、
ブラケット87は元の状態に復帰して全く収束動作を成
さないのである。
【0013】このため使用者には常に操作上の巧拙が問
われるもので、具体的操作としては、後輪86を支点と
して押棒89を後方へ引っ張りながら下方へ倒し込み、
次いでこの押棒89を下方へ押し下げることによってブ
ラケット87を反転させるという面倒な操作が要求され
るのである。
【0014】この様な問題点は、上記のようなベビーカ
ーのみならず、同様の骨組みを有する車椅子あるいは老
人車など着座装置一般に存在する。
【0015】本発明は、上記の事情に鑑みて成されたも
ので、回動と反転動作を行うブラケットを使用した従来
の折りたたみ機構を完全に廃し、新規なスライド方式を
採用することによって、簡単な操作で骨組を収束し、展
開することができる折りたたみ式の着座装置を提供する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、前脚(2)と後脚(3)の各
上端が肘掛部材(4)に対してヒンジ結合され、該肘掛
部材(4)の後端が押棒(5)にヒンジ結合され、該押
棒(5)の下端が前記後脚(3)の長手方向に沿って移
動するスライダ(7)にヒンジ結合され、該スライダ
(7)に対して一端がヒンジ結合された側棒(6)の他
端が前記前脚(2)にヒンジ結合されて成る骨組を備
え、スライダが上方に位置した着座装置の展開姿勢の維
持、およびスライダが下方に位置した着座装置の収束姿
勢の維持を行う維持手段(71、72)と、スライダ
(7)を付勢する展開スプリングとを有する折りたたみ
式の着座装置において、展開スプリングはトーションス
プリング(12)または板バネであり、展開スプリング
の変位は変位拡大機構(11)を介して前記スライダ
(7)に伝えられることを特徴とする折りたたみ式の着
座装置である。
【0017】請求項2の発明のように、前記変位拡大機
構(11)は例えば、展開スプリング(12)に連結さ
れた線材(12c)が小径のプーリ(11a)に巻き回
され、小径のプーリ(11a)に同軸に設けられた大径
のプーリ(11b)に巻き回された線材(12d)がス
ライダ(7)に連結された構成を有することができる。
【0018】請求項3の発明は、前脚(2)と後脚
(3)の各上端が肘掛部材(4)に対してヒンジ結合さ
れ、該肘掛部材(4)の後端が押棒(5)にヒンジ結合
され、該押棒(5)の下端が前記後脚(3)の長手方向
に沿って移動するスライダ(7)にヒンジ結合され、該
スライダ(7)に対して一端がヒンジ結合された側棒
(6)の他端が前記前脚(2)にヒンジ結合されて成る
骨組を備え、スライダが上方に位置した着座装置の展開
姿勢の維持、およびスライダが下方に位置した着座装置
の収束姿勢の維持を行う維持手段(71、72)と、ス
ライダ(7)を付勢する展開スプリングとを有する折り
たたみ式の着座装置において、展開スプリングはぜんま
いバネ(41)であり、ぜんまいバネ(41)によって
回転される円筒部材(42)に線材(44)が巻き回さ
れ、この線材(44)の巻き出され先端が前記スライダ
(7)に連結されていることを特徴とする折りたたみ式
の着座装置である。
【0019】また、請求項4の発明のように、巻き出さ
れた前記ぜんまいバネ(41)の先端が直接に前記スラ
イダ(7)に連結されるようにしてもよい。
【0020】請求項5の発明は、前脚(2)と後脚
(3)の各上端が肘掛部材(4)に対してヒンジ結合さ
れ、該肘掛部材(4)の後端が押棒(5)にヒンジ結合
され、該押棒(5)の下端が前記後脚(3)の長手方向
に沿って移動するスライダ(7)にヒンジ結合され、該
スライダ(7)に対して一端がヒンジ結合された側棒
(6)の他端が前記前脚(2)にヒンジ結合されて成る
骨組を備え、スライダが上方に位置した着座装置の展開
姿勢の維持、およびスライダが下方に位置した着座装置
の収束姿勢の維持を行う維持手段(71、72)と、ス
ライダ(7)を付勢する展開スプリング(141)とを
有する折りたたみ式の着座装置において、前記押棒
(5)の長手方向に沿って移動可能に設けられたレバー
(143)と、レバー(143)の操作により移動しス
ライダ(7)を下方に移動させる線材(150)と、を
備えたことを特徴とする折りたたみ式の着座装置であ
る。
【0021】請求項6の発明は、請求項5の発明で、前
記押棒(5)の長手方向に沿って移動可能に設けられた
レバー(143)と、レバー(143)に一端が固定さ
れた線材(150)と、線材(150)を押棒(5)の
内部、スライダ(7)の内部、および後脚(3)の内部
を通って線材(150)の他端が固定される展開スプリ
ング(141)またはスライダ(7)に導き、且つレバ
ー(143)が長手方向に押し下げられるとスライダ
(7)が下方に移動するように導いた複数のプーリ(1
51、152、153、154、155)と、を備えた
ことを特徴とする折りたたみ式の着座装置である。
【0022】請求項7の発明は、前記展開スプリング
は、引っ張りスプリング(141)であることを特徴と
する請求項5または6記載の折りたたみ式の着座装置で
ある。請求項8の発明は、前脚(2)と後脚(3)の各
上端が肘掛部材(4)に対してヒンジ結合され、該肘掛
部材(4)の後端が押棒(5)にヒンジ結合され、該押
棒(5)の下端が前記後脚(3)の長手方向に沿って移
動するスライダ(7)にヒンジ結合され、該スライダ
(7)に対して一端がヒンジ結合された側棒(6)の他
端が前記前脚(2)にヒンジ結合されて成る骨組を備
え、スライダが上方に位置した着座装置の展開姿勢の維
持、およびスライダが下方に位置した着座装置の収束姿
勢の維持を行う維持手段(71、72)と、スライダ
(7)を付勢する展開スプリングとを有する折りたたみ
式の着座装置において、展開スプリングは引張りスプリ
ング(242)または/および圧縮スプリング(24
8)であり、展開スプリングの変位は変位拡大機構(2
43)を介して前記スライダ(7)に伝えられることを
特徴とする折りたたみ式の着座装置である。
【0023】請求項9の発明のように、前記変位拡大機
構(243)は、展開スプリングの変位する端部に、同
軸に小径のプーリ(244)と大径のプーリ(245)
が設けられ、スライダ(7)に連結された線材(24
6)が大径のプーリ(245)に巻き回され、小径のプ
ーリ(244)に巻き回された線材(247)が固定側
に連結された構成を有することができる。
【0024】請求項10の発明のように、請求項8、ま
たは9の発明の圧縮スプリング(248)は、ガス圧縮
スプリングとすることができる。
【0025】請求項11の発明は、前脚(2)と後脚
(3)の各上端が肘掛部材(4)に対してヒンジ結合さ
れ、該肘掛部材(4)の後端が押棒(5)にヒンジ結合
され、該押棒(5)の下端が前記後脚(3)の長手方向
に沿って移動するスライダ(7)にヒンジ結合され、該
スライダ(7)に対して一端がヒンジ結合された側棒
(6)の他端が前記前脚(2)にヒンジ結合されて成る
骨組を備え、スライダが上方に位置した着座装置の展開
姿勢の維持、およびスライダが下方に位置した着座装置
の収束姿勢の維持を行う維持手段(71、72)と、ス
ライダ(7)を上方に付勢する展開スプリング(34
9)とを有する折りたたみ式の着座装置において、展開
スプリング(349)の付勢力に抗してスライダ(7)
を下方に移動するための収束モータ(341)と、収束
モータ(341)の駆動力をスライダ(7)に伝達して
下方に移動させる伝達機構(348)と、駆動力の伝達
を切るクラッチ(344)と、を備えたことを特徴とす
る折りたたみ式の着座装置である。
【0026】請求項12の発明は、前記展開スプリング
(349)は、引張りスプリングまたは/および圧縮ス
プリングであることを特徴とする請求項11記載の折り
たたみ式の着座装置である。
【0027】請求項13の発明は、前記伝達機構(34
9)は、収束モータ(341)により回転され後脚
(3)の長手方向に配置されたスクリューシャフト(3
45)と、スクリューシャフト(345)が内部に螺入
されスクリューシャフト(345)の回転に伴いスクリ
ューシャフト(345)の長手方向に移動可能でスライ
ダ(7)に対し固定された固定ナット(347)と、か
ら構成されることを特徴とする請求項11または12記
載の折りたたみ式の着座装置である。
【0028】請求項14の発明は、前記クラッチ(34
4)は、収束モータ(341)と伝達機構(348)の
間の連結を切る電磁クラッチであることを特徴とする請
求項11、12、または13記載の折りたたみ式の着座
装置である。
【0029】(作用)請求項1、2の発明では、スライ
ダ(9)が上方にある時、側棒(6)が前脚(2)を前
方へ押し出して開脚状態にされ、同時に押棒(5)が肘
掛部材(4)の後端のヒンジ結合位置を支点として後方
へ傾倒されると共に、肘掛部材(4)が略水平にされた
着座装置の展開姿勢をとる。この展開姿勢は、維持手段
(71、72)によって維持される。
【0030】そして、維持手段(71、72)の維持を
解除し、スライダ(7)を踏み下げるなどの手動により
下方へ移動させ収束姿勢に移行すると、線材(12
d)、大径のプーリ(11b)、小径のプーリ(11
a)、線材(12c)を介して、展開スプリング(1
2)に、エネルギーが蓄積される。この収束姿勢は、維
持手段(71、72)によって維持される。
【0031】再び、展開姿勢に移行するためには、維持
手段(71、72)の維持を解除すれば、展開スプリン
グ(12)に蓄積されたエネルギーにより、線材(12
c)、小径のプーリ(11a)、大径のプーリ(11
b)、線材(12d)を介してスライダ7が自動的に上
方に移動し、展開姿勢となる。
【0032】展開スプリング(12)が変位の小さなト
ーションスプリングや板バネであっても、この変位は、
変位拡大機構(11)を構成する小径のプーリ(11
a)と大径のプーリ(11b)との径の比により拡大で
き、よってスライダ(7)を大きく移動できる。
【0033】このスライダ(7)の上方移動又は下方移
動により、該スライダ(7)にヒンジ結合された側棒
(6)と押棒(5)のヒンジ結合位置が、後脚(3)の
長手方向に沿って上方又は下方に移動する結果、前脚
(2)を後脚(3)側に引き寄せ又は押し出して前脚
(2)と後脚(3)の開脚又は閉脚を行い、同時に肘掛
部材(4)を後部下方に傾倒し又は復帰させ、さらに押
棒(5)を前方に起立させ又は後方に傾倒させる。
【0034】これによって、着座装置の展開が、展開ス
プリング(12)である変位の小さなトーションスプリ
ングや板バネであっても、容易に自動的に行われる。
【0035】請求項3、4の発明では、スライダ(9)
が上方にある時、側棒(6)が前脚(2)を前方へ押し
出して開脚状態にされ、同時に押棒(5)が肘掛部材
(4)の後端のヒンジ結合位置を支点として後方へ傾倒
されると共に、肘掛部材(4)が略水平にされた着座装
置の展開姿勢をとる。この展開姿勢は、維持手段(7
1、72)によって維持される。
【0036】そして、維持手段(71、72)の維持を
解除し、スライダ(7)を踏み下げるなどの手動により
下方へ移動させ収束姿勢に移行すると、線材(44)、
円筒部材(42)を介して、ぜんまいバネ(41)に、
エネルギーが蓄積される。この収束姿勢は、維持手段
(71、72)によって維持される。
【0037】再び、展開姿勢に移行するためには、維持
手段(71、72)の維持を解除すれば、ぜんまいバネ
(41)に蓄積されたエネルギーにより、線材(4
4)、円筒部材(42)を介してスライダ7が自動的に
上方に移動し、展開姿勢となる。
【0038】このスライダ(7)の上方移動又は下方移
動により、該スライダ(7)にヒンジ結合された側棒
(6)と押棒(5)のヒンジ結合位置が、後脚(3)の
長手方向に沿って上方又は下方に移動する結果、前脚
(2)を後脚(3)側に引き寄せ又は押し出して前脚
(2)と後脚(3)の開脚又は閉脚を行い、同時に肘掛
部材(4)を後部下方に傾倒し又は復帰させ、さらに押
棒(5)を前方に起立させ又は後方に傾倒させる。
【0039】請求項5、6、7の発明では、スライダ
(9)が上方にある時、側棒(6)が前脚(2)を前方
へ押し出して開脚状態にされ、同時に押棒(5)が肘掛
部材(4)の後端のヒンジ結合位置を支点として後方へ
傾倒されると共に、肘掛部材(4)が略水平にされた着
座装置の展開姿勢をとる。この展開姿勢は、維持手段
(71、72)によって維持される。
【0040】そして、維持手段(71、72)の維持を
解除し、レバー(143)を押棒(5)の長手方向に押
し下げるなどの操作をすると、線材(150)を介して
スライダ(7)が下方へ移動し収束姿勢に移行する。こ
れにより、展開スプリング(141)である引っ張りス
プリングにエネルギーが蓄積される。この収束姿勢は、
維持手段(71、72)によって維持される。
【0041】再び、展開姿勢に移行するためには、維持
手段(71、72)の維持を解除すれば、展開スプリン
グ(141)に蓄積されたエネルギーにより、スライダ
7が自動的に上方に移動し、展開姿勢となる。
【0042】このスライダ(7)の上方移動又は下方移
動により、該スライダ(7)にヒンジ結合された側棒
(6)と押棒(5)のヒンジ結合位置が、後脚(3)の
長手方向に沿って上方又は下方に移動する結果、前脚
(2)を後脚(3)側に引き寄せ又は押し出して前脚
(2)と後脚(3)の開脚又は閉脚を行い、同時に肘掛
部材(4)を後部下方に傾倒し又は復帰させ、さらに押
棒(5)を前方に起立させ又は後方に傾倒させる。
【0043】請求項8、9、10の発明では、スライダ
(9)が上方にある時、側棒(6)が前脚(2)を前方
へ押し出して開脚状態にされ、同時に押棒(5)が肘掛
部材(4)の後端のヒンジ結合位置を支点として後方へ
傾倒されると共に、肘掛部材(4)が略水平にされた着
座装置の展開姿勢をとる。この展開姿勢は、維持手段
(71、72)によって維持される。
【0044】そして、維持手段(71、72)の維持を
解除し、スライダ(7)を踏み下げるなどの手動により
下方へ移動させ収束姿勢に移行すると、変位拡大機構
(243)を構成する線材(246、247)、大径の
プーリ(245)、小径のプーリ(244)を介して、
展開スプリング(242、248)に、エネルギーが蓄
積される。この収束姿勢は、維持手段(71、72)に
よって維持される。
【0045】再び、展開姿勢に移行するためには、維持
手段(71、72)の維持を解除すれば、展開スプリン
グ(242、248)に蓄積されたエネルギーにより、
線材(246、247)、小径のプーリ(244)、大
径のプーリ(245)を介してスライダ7が自動的に上
方に移動し、展開姿勢となる。
【0046】展開スプリング(242、248)が変位
するために大きな力を必要とするものであっても、変位
拡大機構(243)を構成する小径のプーリ(244)
と大径のプーリ(245)との径の比により、スライダ
(7)を踏み下げなどにより移動するための力を小さく
できる。
【0047】このスライダ(7)の上方移動又は下方移
動により、該スライダ(7)にヒンジ結合された側棒
(6)と押棒(5)のヒンジ結合位置が、後脚(3)の
長手方向に沿って上方又は下方に移動する結果、前脚
(2)を後脚(3)側に引き寄せ又は押し出して前脚
(2)と後脚(3)の開脚又は閉脚を行い、同時に肘掛
部材(4)を後部下方に傾倒し又は復帰させ、さらに押
棒(5)を前方に起立させ又は後方に傾倒させる。
【0048】これによって、着座装置の展開は、展開ス
プリング(242、248)が変位するために大きな力
を必要とする場合であっても、小さな力で容易に自動的
に行われる。
【0049】請求項11、12、13、14の発明で
は、スライダ(9)が上方にある時、側棒(6)が前脚
(2)を前方へ押し出して開脚状態にされ、同時に押棒
(5)が肘掛部材(4)の後端のヒンジ結合位置を支点
として後方へ傾倒されると共に、肘掛部材(4)が略水
平にされた着座装置の展開姿勢をとる。この展開姿勢
は、維持手段(71、72)によって維持される。
【0050】そして、維持手段(71、72)の維持を
解除し、スライダ(7)を収束モータ(341)により
伝達機構(347)を介して下方へ移動させ収束姿勢に
移行すると、展開スプリング(349)に、エネルギー
が蓄積される。この収束姿勢は、維持手段(71、7
2)によって維持される。
【0051】再び、展開姿勢に移行するためには、維持
手段(71、72)の維持を解除しクラッチ(344)
を切れば、展開スプリング(349)に蓄積されたエネ
ルギーによりスライダ7が自動的に上方に移動し、展開
姿勢となる。
【0052】このスライダ(7)の上方移動又は下方移
動により、該スライダ(7)にヒンジ結合された側棒
(6)と押棒(5)のヒンジ結合位置が、後脚(3)の
長手方向に沿って上方又は下方に移動する結果、前脚
(2)を後脚(3)側に引き寄せ又は押し出して前脚
(2)と後脚(3)の開脚又は閉脚を行い、同時に肘掛
部材(4)を後部下方に傾倒し又は復帰させ、さらに押
棒(5)を前方に起立させ又は後方に傾倒させる。
【0053】なお、この欄において()内の符号は、例
示により理解を助けるためのものであって、何ら技術的
範囲を制限するものではない。
【0054】
【実施形態】
(第一実施形態)以下、本発明の第一実施形態について
図1乃至図8を参照しながら説明する。
【0055】図1は本実施形態による折りたたみ式着座
装置である折りたたみ式ベビーカーの斜視図である。図
2は図1の折りたたみ式ベビーカーを展開した片側の構
造を示す図である。図3は図1の折りたたみ式ベビーカ
ーを収束した片側の構造を示す図である。図4は図1の
折りたたみ式ベビーカーを展開した状況を示す正面図で
ある。図5(A) は図2のより詳しい拡大図であり、図5
(B) は図5(A) の要部を示す正面図である。図6は、図
5(A) の要部拡大図である。図7は、図2における展開
姿勢の維持手段を示す拡大図である。図8は、図3にお
ける収束姿勢の維持手段を示す拡大図である。
【0056】なお、これらの図においては、図示を明瞭
にするため、座席その他の付属的な部材は省略してあ
る。
【0057】この折りたたみ式ベビーカーは、図1に示
すように、前脚2と後脚3と肘掛部材4と押棒5と側棒
6等を左右共通の側面部材として備えるものであるか
ら、まず片側側面の構成について説明する。
【0058】図2において、後脚3の上端には連結部材
26が肘掛部材4に回動自在に支承された枢支ピン35
で固定され、この連結部材26が前脚2の上端に対して
枢支ピン30で回動自在にヒンジ結合されている。前脚
2と後脚3の夫々には前後の車輪13が設けられてい
る。
【0059】本実施形態においては、前脚2は丸パイプ
その他の部材で構成することができるが、後述する内部
スライダ18や線材であるワイヤ12cが内部に設けら
れる後脚3は、その内部を中空にする必要があるため、
例えば断面が楕円形や四角形のパイプ部材で構成するの
が好ましい。
【0060】肘掛部材4の後端は、押棒5に固定された
押棒スリーブ25に対して枢支ピン31によって回動自
在にヒンジ結合されている。この押棒5は丸パイプ等か
ら成るもので、図4に示すように左右の上方に伸長させ
て上部で略U字形に湾曲され、上部中央のケース24
(図1参照)を介して連結されている。このケース24
には後述するレバー22が設けられている。また、押棒
5は肘掛部材4の枢支ピン35と枢支ピン31の間隔に
よって所望する後方への傾倒角度を得ることができる。
【0061】さらに、図1に示すように、上記した左右
の側面部材を連結するために、左右の前脚2、2の各下
方に固着された前脚スリーブ28、28に対して横棒8
の両端が固定され、左右の後脚3の上部に固設されたス
リーブ14に対しては横棒9が固設され、後述する左右
のスライダ7、7に対しては横棒10の両端が固定さ
れ、これらの横棒8、9、10が互いに平行配置されて
固定されることにより、左右の側面部材の対称的な剛性
が確保されている。
【0062】左右の後脚3、3には、スライダ7が左右
の後脚3、3の外周に対して滑動自在に嵌合されてい
る。
【0063】このスライダ7は、横断面形状が略楕円形
に形成された片側後脚3の外周形状に対応した内周形状
を有する筒部7aを備え、この筒部7aに片側後脚3が
挿通される。この筒部7aの上方背面側には突出片7b
が斜め上方に向かって突設され、これらの突出片7bに
は貫通孔32aが設けられ、この貫通孔32aに対して
夫々の押棒5をスライダ7にヒンジ結合するための枢支
ピン32が挿通される。
【0064】また、上記の突出片7bが突出された反対
側の正面側には支承部7cが固設され、この支承部7c
に設けらた貫通孔34aに対して側棒6の一端をヒンジ
結合するための枢支ピン34が挿通される。側棒6の他
端は枢支ピン33により前脚2にヒンジ結合されてい
る。
【0065】上記が左右の後脚3、3および左右のスラ
イダ7、7の共通な構成であるが、後述する内部スライ
ダ18やワイヤ12cが設けられた側の後脚(以下、
「片側後脚3」と云う)および該片側後脚3に外嵌され
たスライダ7には、スライダ7をトーションスプリング
12によって移動させるために、さらに以下の構成が設
けられている。
【0066】すなわち、上記したように片側後脚3の上
端には連結部材26(図2参照)が固設され、この連結
部材26には、スプリング収納スペースが形成される。
そして、連結部材26の枢支ピン35を利用して、枢支
ピン35の回りにトーションスプリング12が設けられ
る。トーションスプリング12の変位は一般的に小さい
ので、この変位を拡大するための変位拡大機構11が片
側後脚3の内部に設けられる。
【0067】つまり、トーションスプリング12の一端
は固定され、他端には線材であるワイヤ12cが連結さ
れる。このワイヤ12cは片側後脚3の内部の小径のプ
ーリ11aに巻き回される。そして、この小径のプーリ
11aと同軸に設けられた大径のプーリ11bには、他
のワイヤ12dが巻き回され、ガイドプーリ11cを介
して片側後脚3の内部を下方に導かれる。
【0068】この下方に導かれたワイヤ12dの下端
は、片側後脚3の内部に設けられる内部スライダ18に
連結される。内部スライダ18は、片側後脚3の内部横
断面形状の楕円形に対応した楕円形の外部横断面形状を
有し、片側後脚3の内部をガタつかずに上下方向に移動
できるようになっている。
【0069】さて、前記内部スライダ18には、係止片
18aが固設されている。この係止片18aに対し、ス
ライダ7が係止される。すなわち、片側後脚3の長手方
向に沿って案内長孔16が形成され、この案内長孔16
に前記係止片18aが片側後脚3の内部から対向する。
【0070】他方、この係止片18aに対し、スライダ
7の筒部7a側には係止レバー7dが設けられる。この
係止レバー7dは回動軸7eの回りに回動して開閉し、
閉じた状態で先端が、前記案内長孔16に入り込んで、
前記係止片18aに係止する。また、係止した状態で、
前記案内長孔16を走行できる。回動して開いた状態で
は、前記案内長孔16から出て、前記係止片18aの係
止を解除する構成となっている。この解除により、例え
ば故障時などに、安全が確保される。 また、スライダ
7の下方にはペダル27が形成され、スライダ7を足で
踏み下げられるようになっている。
【0071】上記の片側後脚3に設けられたスライダ7
の構成により、スライダ7が自由な場合(後述する展開
姿勢や収束姿勢を維持する維持装置(71、72)が働
いていない場合)では、トーションスプリング12がワ
イヤ12c、12dを介してスライダ7を上方に移動さ
せる。この上方に移動した状態で、ペダル27によって
スライダ7を足で踏み下げると、係止レバー7dや係止
片18aを介して内部スライダ18が下方に移動し、ワ
イヤ12dが大径のプーリ11bから巻き出される。そ
して、ワイヤ12cは小径のプーリ11aに巻き取られ
る。このため、トーションスプリング12が捩じられて
縮み、エネルギーが蓄積される。
【0072】このエネルギーが蓄積された状態で、再び
スライダ7が自由にされると、トーションスプリング1
2は捩じられ他方向とは逆方向に伸び、ワイヤ12cを
介してプーリ11aおよび11bが回転され、ワイヤ1
2dが巻き取られる。そして、このワイヤ12dによっ
て、内部スライダ18、係止片18a、および係止レバ
ー7dを介してスライダ7が上方に移動される。この
時、トーションスプリング12の縮んだり伸びたりする
変位は小さくても、変位拡大機構11を構成するプーリ
11aと11bとの径の比によって、スライダ7の下方
および上方への移動は大きくできる。
【0073】展開姿勢すなわちスライダ7が上方に移動
した状態は、伸びたトーションスプリング12の縮み方
向に対する抵抗により維持される。しかし、この実施形
態では、収束および展開姿勢は、さらに図7および図8
に示す維持装置によって維持される。
【0074】すなわち、左右の後脚3、3の外周に対し
て滑動自在に設けられているスライダ7に対しヒンジ結
合された押棒5には、スライダ7に嵌合する嵌合スライ
ダ71が、滑動可能に設けられている。嵌合スライダ7
1には、上記嵌合のための嵌合部71aが形成されてい
る。スライダ7には前記嵌合のための嵌合凸部72が一
体的に設けられ、この嵌合凸部72には上記嵌合部71
aと嵌合するための2種類の被嵌合部72a、72bが
形成されている。
【0075】これらのうち一方の被嵌合部72aは、嵌
合凸部72の後方側に形成されており、ベビーカーの展
開姿勢を維持するためのものである。すなわち、展開姿
勢で、後脚3に対する押し棒5の角度が大きな状態にお
いて嵌合できる位置に形成されている。他方の被嵌合部
72bは、嵌合凸部72の前方側に形成されており、ベ
ビーカーの収束姿勢を維持するためのものである。すな
わち、収束姿勢で、後脚3に対する押し棒5の角度が小
さな状態において嵌合できる位置に形成されている。
【0076】嵌合部71aと被嵌合部72aまたは72
bが嵌合する嵌合面の形は、図7、図8に示すように、
側面から見た形がクランク状になっている。このクラン
ク状の嵌合面によって、被嵌合部72aには前方側に山
部72a1が形成される。これにより、ベビーカーの展
開姿勢から収束姿勢に移行させようとする大きな力がか
かっても、山部72a1を嵌合スライダ71の嵌合部7
1aは乗り越える事ができず、収束姿勢への移行は阻止
され、展開姿勢が維持される。
【0077】嵌合スライダ71は、押し棒5の内部に配
置された引っ張りスプリング73によって、上記嵌合が
行われる方向に付勢されている。また逆に、嵌合スライ
ダ71は、押し棒5の内部に配置された解除ワイヤ74
に反対側から接続されている。この解除ワイヤ74は、
押し棒5の上部に設けられたケース24のレバー22が
押されると、上記嵌合が解除される方向へ引っ張られる
ように、構成されている。
【0078】この様な構造により、収束姿勢と展開姿勢
をより確実に維持できる。
【0079】以下、上記のように構成された本発明によ
る折りたたみ式着座装置全体の作動について説明する。
【0080】図2、図6は、スライダ7が片側後脚7の
長手方向に沿って上方へ移動し、上方停止位置で停止し
た状態を示すものである。この時、嵌合スライダ71
は、押し棒5の内部に配置された引っ張りスプリング7
3によって、スライダ7に設けられた嵌合凸部72の一
方の被嵌合部72aと嵌合している。これによりスライ
ダ7は上方へ移動した状態を維持する。また、この時、
側棒6が前脚2を前方へ押し出して開脚状態にされ、同
時に押棒5がスライダ7に対する枢支ピン32と肘掛部
材4の後端に対する枢支ピン31で二点支持されて後方
へ傾倒されており、ベビーカーの展開姿勢が維持されて
いる。
【0081】次に、この展開姿勢から、押し棒5の上部
に設けられたケース24のレバー22が押されると、解
除ワイヤ74を介して、嵌合スライダ71は、被嵌合部
72aとの嵌合が解除される方向(図6中のR方向)に
引っ張られ、嵌合が解除される。これによりスライダ7
は自由になる。
【0082】このようにスライダ7が上方に移動し且つ
自由になった状態で、ペダル27によってスライダ7を
足で踏み下げて移動させると、係止レバー7dや係止片
18aを介して内部スライダ18が下方に移動し、ワイ
ヤ12d、大径のプーリ11b、小径のプーリ11a、
ワイヤ12cを介して、トーションスプリング12が縮
み、エネルギーが蓄積される。 このスライダ7の移動
に連動して、図3に示すように、押棒5と肘掛部材4と
側棒6とが各ヒンジ結合位置(枢支ピン31、32、3
5)を中心に回動して押棒5が垂直方向へ起立すると共
に肘掛部材4を垂下方向へ傾倒させる。また、スライダ
7と側棒6とのヒンジ結合位置(枢支ピン34)が下方
へ移動すると、側棒6に対して枢支ピン33でヒンジ結
合された前脚2が後脚3とのヒンジ結合位置(枢支ピン
30)を中心に回動して、前脚2を後脚3の方向へ折り
たたむ閉脚動作を成して、ベビーカーの前後幅を折りた
たむ収束姿勢となる。
【0083】そして、押し棒5の上部に設けられたケー
ス24のレバー22が離されると、解除ワイヤ74を介
して引っ張られなくなった嵌合スライダ71は、引っ張
りスプリング73によって、被嵌合部72bと嵌合す
る。これによりスライダ7は下方へ移動した状態を維持
し、したがって収束姿勢が維持される。
【0084】次に、この収束姿勢から、展開姿勢への移
行はトーションスプリング12に蓄積されたエネルギー
によって自動的に行われる。すなわち、押し棒5の上部
に設けられたケース24のレバー22が押されると、解
除ワイヤ74を介して引っ張られた嵌合スライダ71
は、被嵌合部72bとの嵌合が解除される。これにより
スライダ7は自由になると同時に、トーションスプリン
グ12が伸び、蓄積されたエネルギーを解放しようとす
る。そして、ワイヤ12c、小径のプーリ11a、大径
のプーリ11b、ワイヤ12dを介して内部スライダ1
8が上方に引っ張られて移動し、係止片18a、係止レ
バー7dを介して、スライダ7が自動的に上方に移動す
る。これにより、自動的に展開姿勢となる。
【0085】そして、押し棒5の上部に設けられたケー
ス24のレバー22が離されると、解除ワイヤ74を介
して引っ張られなくなった嵌合スライダ71は、引っ張
りスプリング73によって、被嵌合部72aと嵌合す
る。これによりスライダ7は上方へ移動した状態を維持
し、したがって展開姿勢が維持される。
【0086】(変形例)以上の実施形態においては、ス
ライダ7を上下方向へ移動させるためのトーションスプ
リング12やワイヤ12c、12dなどは、片側後脚3
だけに設けてあるが、本発明はこれに限定されず、他の
変形例においては、これらのトーションスプリング12
やワイヤ12c、12dなどを左右の後脚3、3に同様
に設けた構成とすることもできる。
【0087】また、以上の実施形態においては、変位拡
大機構11に用いられる線材はワイヤ12cであった
が、他の変形例では耐久性のあるロープやベルト等の他
の線材を用いることも可能である。
【0088】また、以上の実施形態においては、スライ
ダ7を自動的に上方へ移動させ展開姿勢とするため展開
スプリングはトーションスプリングであったが、他の変
形例では板バネなどの変位の小さな他のバネであっても
良い。
【0089】また、以上の実施形態においては、変位拡
大機構11は展開スプリング12に連結された線材12
cが小径のプーリ11aに巻き回され、小径のプーリ1
1aに同軸に設けられた大径のプーリ11bに巻き回さ
れた線材12dがスライダ7に連結された構成を有する
ものであったが、他の変形例では他の構成のものを用い
ることができる。例えば、歯車を利用して変位の拡大を
行うものがある。
【0090】また、以上の実施形態においては、本発明
の着座装置をベビーカーとして説明したが、他の変形例
は上記のようなベビーカーのみならず、同様の骨組みを
有する車椅子、幼児用椅子あるいは老人車などの他の着
座装置であってもよい。
【0091】また、以上の実施形態においては、着座装
置の前後幅を収束または展開するいわゆる2面折りのも
のを例に説明したが、他の変形例では着座装置の前後幅
のみならず左右幅をも収束または展開するいわゆる4面
折りのものに本発明を実施することももちろん可能であ
る。スライダの移動により4面折りを実施する機構は、
出願人が既に出願した特願平7−315715などに詳
しく開示されている。
【0092】なお、以上の変形例は、後述する他の実施
形態や他の変形例において可能な限り同様に実施でき
る。
【0093】(第二実施形態)次に、本発明の第二実施
形態について図11乃至図13を参照しながら説明す
る。以上の実施形態では展開スプリングにトーションス
プリング12を用いたが、本実施形態ではぜんまいバネ
を用いる。以下、詳しく説明する。
【0094】すなわち、上記したように片側後脚3の上
端には、スプリング収納スペース40が形成され、展開
スプリングであるぜんまいバネ41が収納される。この
ぜんまいバネ41は、円筒部材42の内部に、円筒部材
42と同心の軸回りに巻き回された状態で取り付けら
れ、一端が前記軸に固定され他端が円筒部材42に固定
される。円筒部材42は前記軸回りに回転可能となって
いる。円筒部材42の回りには、線材であるワイヤ44
が巻き回されて設けられる。したがって、巻き出された
ワイヤ44は、ぜんまいバネ41の付勢力で巻き取られ
る方向に力を受ける。
【0095】巻き出されたワイヤ44は、ガイドプーリ
43に案内され下方に向かう。下方に向かったワイヤ4
4の先端(図13(C))は、スライダ7に連結され
る。このスライダ7の内部には、後脚3が挿通されるた
めに、後脚3の外形形状と同様の内形断面が形成される
(図13(C)(D))。つまり、後脚3の外形形状の
四角形の対向する左右の2辺から前方にフランジ3a、
3aが延設され、この二つのフランジ3a、3aの間
が、前記ワイヤ44の移動するスペース3bとなる。
【0096】また、スライダ7の下方にはペダル27が
形成され、スライダ7を足で踏み下げられるようになっ
ている。
【0097】上記の片側後脚3に設けられたスライダ7
の構成により、スライダ7が自由な場合(後述する展開
姿勢や収束姿勢を維持する維持装置(71、72)が働
いていない場合)では、ぜんまいバネ41がワイヤ44
を介してスライダ7を上方に移動させる。この上方に移
動した状態で、ペダル27によってスライダ7を足で踏
み下げると、回転する円筒部材42からワイヤ44が巻
き出される。円筒部材42が回転することから、円筒部
材42内部のぜんまいバネ41は巻かれて縮み、エネル
ギーが蓄積される。
【0098】このエネルギーが蓄積された状態で、再び
スライダ7が自由にされると、ぜんまいバネ41は巻か
れた方向とは逆方向に伸び、円筒部材42が回転され、
ワイヤ44が巻き取られる。そして、スライダ7が上方
に移動される。
【0099】以下、第二実施形態による折りたたみ式着
座装置全体の作動について説明する。
【0100】図11、図13(A)の展開姿勢から、押
し棒5の上部に設けられたケース24のレバー22が押
されると、解除ワイヤ74を介して、嵌合スライダ71
は、被嵌合部72aとの嵌合が解除される方向(図6、
図7中のR方向)に引っ張られ、嵌合が解除される。こ
れによりスライダ7は自由になる。
【0101】このようにスライダ7が上方に移動し且つ
自由になった状態で、ペダル27によってスライダ7を
足で踏み下げて移動させると、ワイヤ44、円筒部材4
2を介して、ぜんまいバネ41が縮みエネルギーが蓄積
される(図13(B))。
【0102】このスライダ7の移動に連動して、図12
に示すように、押棒5と肘掛部材4と側棒6とが各ヒン
ジ結合位置(枢支ピン31、32、35)を中心に回動
して押棒5が垂直方向へ起立すると共に肘掛部材4を垂
下方向へ傾倒させる。また、スライダ7と側棒6とのヒ
ンジ結合位置(枢支ピン34)が下方へ移動すると、側
棒6に対して枢支ピン33でヒンジ結合された前脚2が
後脚3とのヒンジ結合位置(枢支ピン30)を中心に回
動して、前脚2を後脚3の方向へ折りたたむ閉脚動作を
成して、ベビーカーの前後幅を折りたたむ収束姿勢とな
る。
【0103】そして、押し棒5の上部に設けられたケー
ス24のレバー22が離されると、解除ワイヤ74を介
して引っ張られなくなった嵌合スライダ71は、引っ張
りスプリング73によって、被嵌合部72bと嵌合する
(図7)。これによりスライダ7は下方へ移動した状態
を維持し、したがって収束姿勢が維持される。
【0104】次に、この収束姿勢から、展開姿勢への移
行はぜんまいバネ41に蓄積されいたエネルギーによっ
て自動的に行われる。すなわち、押し棒5の上部に設け
られたケース24のレバー22が押されると、解除ワイ
ヤ74を介して引っ張られた嵌合スライダ71は、被嵌
合部72bとの嵌合が解除される。これによりスライダ
7は自由になると同時に、ぜんまいバネ41が伸び、蓄
積されいたエネルギーを解放しようとする。そして、ワ
イヤ44を介して、スライダ7が自動的に上方に移動す
る(図13(A))。これにより、自動的に展開姿勢と
なる。
【0105】そして、押し棒5の上部に設けられたケー
ス24のレバー22が離されると、解除ワイヤ74を介
して引っ張られなくなった嵌合スライダ71は、引っ張
りスプリング73によって、被嵌合部72aと嵌合する
(図7)。これによりスライダ7は上方へ移動した状態
を維持し、したがって展開姿勢が維持される。 (他の変形例)以上の実施形態においては、ぜんまいバ
ネ41は円筒部材42を付勢して回転させ、円筒部材4
2によって巻き取られるワイヤ44がスライダ7に連結
されるものであったが、他の変形例においてはぜんまい
バネの先端が直接に前記スライダ7に連結されるものと
することができる。
【0106】また、以上の実施形態においては、円筒部
材42に巻き回される線材はワイヤ44であったが、他
の変形例では耐久性のあるロープやベルト等の他の線材
を用いることも可能である。
【0107】(第三実施形態)次に、本発明の第三実施
形態について図14乃至図17を参照しながら説明す
る。本実施形態では、展開スプリングである引張りスプ
リング141の付勢力に抗して、操作者が操作するレバ
ー143によってスライダ7を下方に移動させる。以
下、詳しく説明する。
【0108】すなわち、図16に示すように片側後脚3
の上方内部には、展開スプリングである引張りスプリン
グ141が収納される。この引張りスプリング141の
一端は、枢支ピン35に係止される。引張りスプリング
141の他端は、スライダ7のピン142に係止され
る。ピン142は、後脚3の内部に位置し、後脚3に長
手方向にスリット状に形成された案内長孔(図示せず)
を介して、後脚3の外周に位置するスライダ7に連結し
ている。
【0109】また、押棒5の背面には、引張りスプリン
グ141の付勢力に抗してスライダ7を下方に移動させ
るためのレバー143が設けられる。
【0110】すなわち、図17に示すように、レバーハ
ンドル144が、回動軸145回りに回動可能な状態
で、レバースライダ146に設けられている。レバース
ライダ146は全体がT字形状をしており、T字形状の
上辺部分146aは筒状をしており、押棒5の内部に位
置する。上辺部分146aの両端にはローラ147が設
けられ、押棒5の内部を円滑にガタつきなく移動できる
構成となっている。T字形状の中央辺部分146bは、
押棒5に形成されたスリット148を通って外部に突出
し、前記回動軸145とレバーハンドル144が設けら
れる。レバーハンドル144には、押圧部149が形成
されており、レバーハンドル144を倒して押棒5に平
行にした状態(図6中の一点鎖線)で、この押圧部14
9がスリット148の縁部を押圧し、レバー143をロ
ックする。
【0111】レバースライダ146の上辺部分146a
には、線材であるワイヤ150が連結されている。この
ワイヤ150は、押棒5の内部に配置されて上方に向か
い、押棒5の内部上方に設けられた第1プーリ151に
巻き回された後に下方に向う。そして、上辺部分146
aの筒状の内部を通って、押棒5の内部下端に設けられ
た第2プーリ152に導かれる(図16)。この第2プ
ーリ152は枢支ピン32の回りに取り付けられる。こ
の第2プーリ152に接してワイヤ150を挾持する第
3プーリ153が、スライダ7の内部に設けられる。挾
持されたワイヤ150は、第4プーリ154に案内され
て後脚3の内部に導かれる。前記挾持によりワイヤ15
0は、スライダ7に対する押棒5の回動位置が変化して
も、安定して押棒5の内部に配置される。
【0112】後脚3の内部に案内されたワイヤ150
は、後脚3の内部を下方に向かい、後脚3の内部下端に
設けられた第5プーリ155に巻き回された後に上方に
向かう。そして、スライダの下端に設けられたピン15
6に係止される。ピン156は、後脚3の内部に位置
し、後脚3の前記案内長孔(図示せず)を介して、後脚
3の外周に位置するスライダ7に連結している。
【0113】上記の片側後脚3に設けられたスライダ7
の構成により、スライダ7が自由な場合、すなわち展開
姿勢や収束姿勢を維持する維持装置(71、72(図7
図8参照))が働いておらず、且つレバーハンドル14
4を立て、レバーハンドル144の押圧部149による
スリット148の縁部の押圧がなくなり、レバー143
のロックが解除された場合では、引張りスプリング14
1がスライダ7を上方に移動させ展開姿勢となる。この
展開姿勢において、操作者が、立てたレバーハンドル1
44を手に持って下方に押し下げレバースライダ146
をスライドさせると、ワイヤ150が、第1プーリ15
1、第2プーリ152、第3プーリ153、第4プーリ
154、および第5プーリ155を介して、スライダ7
を下方に移動させる。同時に引張りスプリング141を
伸ばして、エネルギーが蓄積される。
【0114】このエネルギーが蓄積された状態で、再び
操作者がレバーハンドル144を手から離すと、引張り
スプリング141は縮み、スライダ7が上方に移動され
る。展開姿勢すなわちスライダ7が上方に移動した状態
は、縮んだ引張りスプリング141の伸び方向に対する
抵抗により維持される。しかし、この実施形態では、収
束および展開姿勢は、さらに前記図7および図8に示す
維持装置によって維持される。
【0115】(他の変形例)以上の実施形態において
は、展開スプリングは引張りスプリングであったが、他
の変形例では圧縮スプリング、ぜんまいバネ、トーショ
ンスプリング等の他のスプリングを使用できる。
【0116】また、以上の実施形態においては、ワイヤ
150を後脚3や押棒5の内部に設けるものであった
が、他の変形例ではワイヤ150を後脚3や押棒5の外
部に設けるものとすることもできる。この場合に、後脚
3や押棒5の断面はコの字形状とし、コの字の内部にワ
イヤ150を配置しても良い。
【0117】また、以上の実施形態においては、線材は
ワイヤ150であったが、他の実施例では耐久性のある
ロープやベルト等の他の線材を用いることも可能であ
る。
【0118】(第四実施形態)次に、本発明の第四実施
形態について図18乃至図20を参照しながら説明す
る。第一実施形態では展開スプリングにトーションスプ
リング12を用いたが、本実施形態では展開スプリング
に引張りスプリング242およびガス圧縮スプリング2
48を用い、プーリ244、245によって展開スプリ
ングの変位を拡大する。以下、詳しく説明する。
【0119】すなわち、上記したように片側後脚3の上
端にはスリーブ14が設けられ、このスリーブ14内
に、スプリング収納スペースが形成される。そして、ス
プリングピン241に引張りスプリング242の一端が
固定されて、引張りスプリング242が後脚3の軸方向
に配置される。
【0120】引張りスプリング242は、後述するよう
にスライダ7を移動させ着座装置を展開姿勢にするため
には、できるだけ大きな力を発揮するものが良い。また
逆に、後述するようにスライダ7を踏み下げて着座装置
を収束姿勢にするためには、できるだけ小さな力で、踏
み下げられ、引張りスプリング242を伸ばすことがで
きるのが良い。
【0121】そこで、引張りスプリング242の変位を
拡大するための変位拡大機構243が片側後脚3の内部
に設けられる。すなわち、片側後脚3の内部に配置され
た引張りスプリング242の他端(図中の下端)である
変位する端部側には、小径のプーリ244と大径のプー
リ245が同軸に互いに固定され設けられている。大径
のプーリ245には、下方に位置するスライダ7に一端
が固定された線材であるワイヤ246が、上方に向かい
巻き回されている。そして、小径のプーリ244には別
のワイヤ247が巻き回され、下方に向かい、固定側す
なわちこの実施形態では後脚3の下端に連結されてい
る。
【0122】さらに、ガス圧縮スプリング248が、引
張りスプリング242を補助するために後脚3内に配置
されている。すなわち、引張りスプリング242の図中
下端にガス圧縮スプリング248のシリンダ248aの
図中上端が取り付けられ、ガス圧縮スプリング248の
ピストンロッド248bの図中下端が後脚3の下端に取
り付けられている。
【0123】また、スライダ7の側面にはペダル27が
形成され、スライダ7を足で踏み下げられるようになっ
ている。
【0124】上記の片側後脚3に設けられたスライダ7
の構成により、スライダ7が自由な場合(維持装置(7
1、72)が働いていない場合)では、引張りスプリン
グ242が縮み、ガス圧縮スプリング248が伸びるこ
とで、ワイヤ246、247やプーリ244、245を
介してスライダ7を上方に移動させる。これにより、着
座装置は展開姿勢となる。
【0125】この展開姿勢で、ペダル27によってスラ
イダ7を足で踏み下げると、ワイヤ246、247やプ
ーリ244、245を介して、引張りスプリング242
が伸び、ガス圧縮スプリング248が縮む。
【0126】この時、小径のプーリ244の半径をR1
とし、大径のプーリ245の半径をR2とすると、引張
りスプリング242が伸びガス圧縮スプリング248が
縮むのに必要な力f、ワイヤ247に加わる荷重F1、
ワイヤ246に加わる荷重F2は 上下方向の釣り合いから f=F1+F2 (第1式) モーメントの釣り合いから F1R1=F2R2 (第2式) となり、これらの2式から F2=f(R1/(R2+R1)) (第3式) が得られる。()内のR2+R1は2R1より大きいの
で、()内は1/2より小さく、結局F2はfの1/2
より小さくなる。
【0127】よって、スライダを踏み下げるのに必要な
荷重であるF2は、引張りスプリング242が伸びガス
圧縮スプリング248が縮むのに必要な力fの1/2よ
り小さくできることとなる。つまり、スライダを踏み下
げるのに必要な荷重を軽減できる。
【0128】また、引張りスプリング242またはガス
圧縮スプリング248の変位量をL1とし、スライダの
移動量をL2とすると、 仕事の釣り合いから fL1=F2L2 (第4式) となり、前記第3式と合わせて、 L1=L2(R1/(R2+R1))(第5式) となる。よって、引張りスプリング242またはガス圧
縮スプリング248の変位量L1は、スライダの移動量
L2の1/2より小さくできることとなる。つまり、引
張りスプリング242やガス圧縮スプリング248の変
位が小さくても、変位拡大機構243を構成するプーリ
244、245の径R1、R2の比によって、スライダ
7の下方および上方への移動は大きくできることとな
る。
【0129】さて、この様にスライダ7を足で踏み下げ
ると、ワイヤ246、247やプーリ244、245を
介して、引張りスプリング242が伸び、ガス圧縮スプ
リング248が縮むことで、エネルギーが蓄積される。
【0130】このエネルギーが蓄積された状態で、再び
スライダ7が自由にされると、引張りスプリング242
は逆方向に縮み、ガス圧縮スプリング248が伸び、ス
ライダ7が上方に移動される。
【0131】この様にスライダ7が上方に移動した状態
すなわち展開姿勢は、縮んだ引張りスプリング242の
伸び方向に対する抵抗、および伸びたガス圧縮スプリン
グ248の縮み方向に対する抵抗により維持される。し
かし、この実施形態では、収束および展開姿勢は、さら
に図6および図7に示す維持装置によって維持される。
【0132】(他の変形例)以上の実施形態において
は、スライダ7を自動的に上方へ移動させ展開姿勢とす
るため展開スプリングは引張りスプリング242とガス
圧縮スプリング248であったが、他の変形例では引張
りスプリング242とガス圧縮スプリング248のいず
れか一方のみを用いるものであっても良い。
【0133】また、以上の実施形態においては、ガス圧
縮スプリング248を用いるものであったが、他の変形
例では通常のコイルスプリングからなる圧縮スプリング
を用いても良い。この時、この圧縮スプリングが座屈な
どを起こさないように外周を円筒状のガイド部材でガイ
ドすることなどが望ましい。
【0134】また、以上の実施形態においては、変位拡
大機構243はワイヤ246、247、プーリ244、
245などを用いた構成を有するものであったが、他の
変形例では他の構成のものを用いることができる。例え
ば、歯車を利用して変位の拡大を行うものがある。
【0135】(第五実施形態)次に、本発明の第五実施
形態について図21乃至図23を参照しながら説明す
る。第一の実施形態では収束動作は、踏み下げ、すなわ
ち人力によって行うものであったが、本実施形態では収
束モータ341によって行う。以下、詳しく説明する。
【0136】すなわち、上記したように片側後脚3の上
端にはスリーブ14が設けられ、このスリーブ14内
に、モータ収納スペースが形成される。そして、モータ
収納スペースに収束モータ341が設けられ、減速機3
42を介して、駆動軸343が後脚3の長手方向に配置
される。駆動軸343は、電磁クラッチ344を介し
て、スクリューシャフト345に突き合わされ連結され
ている。電磁クラッチ344は、レバー22の操作によ
り、前記連結をON/OFFできる。
【0137】スクリューシャフト345は、後脚3の内
部を長手方向に配置され、軸回りに回転可能に支持さ
れ、外周に雄ネジ346が形成されている。この雄ネジ
346が形成されたスクリューシャフト345は、移動
ナット347の内部に螺入されている。これにより、ス
クリューシャフト345が回転すると移動ナット347
が軸方向に移動することになる。移動ナット347は、
スライダ7に対し、少なくとも軸方向には移動不可能に
固定されている。これらスクリューシャフト345と移
動ナット347によって、伝達機構348が構成され
る。
【0138】移動ナット347の下方において、スクリ
ューシャフト345の周囲には圧縮スプリング349が
設けられている。この圧縮スプリング349の上端は前
記移動ナット347に接触し、下端は後脚3の下端の底
部に接触する。これにより、圧縮スプリング349は、
常に移動ナット347を介してスライダ7を上方へ即ち
展開方向へ付勢する。
【0139】上記の片側後脚3に設けられたスライダ7
の構成により、スライダ7が自由な場合(展開姿勢や収
束姿勢を維持する維持装置(71、72)が働いていな
い場合)では、電磁クラッチ344がOFFになると、
圧縮スプリング349が伸びることで、移動ナット34
7を上方に押し、スクリューシャフト345を回転させ
つつ、スライダ7を上方に移動させる。このスライダ7
の上方の移動により、着座装置は展開姿勢となる。
【0140】この展開姿勢で、電磁クラッチ344をO
Nし、収束モータ341(回転方向は常に一定方向とす
る)を駆動させると、駆動力は電磁クラッチ344を介
してスクリューシャフト345を回転させ、移動ナット
347とともにスライダ7を下方に移動させる。スライ
ダ7の下方への移動により、着座装置は収束姿勢とな
る。そして、このとき移動ナット347に押されて、圧
縮スプリング349が縮み、エネルギーが蓄積される。
【0141】このエネルギーが蓄積された状態で、再び
スライダ7が自由にされ電磁クラッチ344がOFFに
なると、圧縮スプリング349が伸び、スライダ7が上
方に移動される。
【0142】この様にスライダ7が上方に移動した状態
すなわち展開姿勢は、圧縮スプリング349の縮み方向
の力に対する抵抗により維持される。しかし、この実施
形態では、収束および展開姿勢は、さらに図6乃至図8
に示す維持装置によって維持される。
【0143】(他の変形例)以上の実施形態において
は、伝達機構348は、収束モータ341によって回転
可能なスクリューシャフト345と、スライダ7に固定
された移動ナット347とから構成されるものであった
が、他の変形例においては、他のいろいろな構成が可能
である。
【0144】例えば、伝達機構348は、収束モータに
より回転され軸方向には固定されている移動ナットと、
移動ナットの内部に螺入され移動ナットの回転に伴い長
手方向に移動可能なスクリューシャフトとから構成さ
れ、このスクリューシャフトの一端にスライダが設けら
れるものとすることができる。
【0145】そして、この収束モータはスクリューシャ
フトは平行に設けられることも可能であり、スクリュー
シャフトに対し直交状態に設けられることも可能であ
る。
【0146】直交状態に設けられるときには、収束モー
タの駆動力がウォームギヤを介してスクリューシャフト
に伝達されることとすることができる。あるいは、収束
モータにより回転されるピニオンギヤと、ピニオンギヤ
と噛み合い後脚の長手方向に設けられたラックギヤと、
ラックギヤを長手方向に移動自在に支持するガイドロー
ラとから構成され、このラックギヤの一端に前記スライ
ダが設けられるものとすることができる。
【0147】また、伝達機構348は、収束モータによ
り回転される駆動プーリと、駆動プーリと従動プーリと
の間で後脚の長手方向に張り渡されたワイヤと、ワイヤ
の一部に設けられた前記スライダとから構成される事も
できる。
【0148】また、伝達機構348は、収束モータによ
り回転されるウォームギヤと、ウォームギヤに噛み合う
ウォームホィールと、ウォームホィールと同軸で一体に
設けられる後脚の長手方向に配置されるスクリューシャ
フトと、このスクリューシャフトが螺入する雌捩を有す
る前記スライダと、を有するものとすることもできる。
【0149】また、以上の実施形態においては、スライ
ダ7を自動的に上方へ移動させ展開姿勢とするため展開
スプリングは圧縮スプリング349であったが、他の変
形例では引張りスプリングであっても良い。また、圧縮
スプリング349は図のようなコイルスプリングではな
く、ガス圧縮スプリングとすることもできる。また、展
開スプリングとして、引張りスプリングおよび圧縮スプ
リングの双方を設けることもできる。
【0150】また、以上の実施形態においては、クラッ
チは電磁クラッチであったが、他の変形例では手動によ
るクラッチでも良い。
【0151】
【発明の効果】上記のように、請求項1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10、11、12、13、または
14の発明の折りたたみ式着座装置は、従来の回動式の
ブラケットをまったく使用せず、変位の小さなトーショ
ンスプリングや板バネである展開スプリングにより、ス
ライダが後脚に沿って上方又は下方へ移動されるスライ
ド方式を採用したため、従来のようなこつを要する面倒
な操作が全く不要であり、簡単な操作によって着座装置
の収束操作と展開操作を行うことができるものである。
【0152】すなわち、請求項1、2の発明の折りたた
み式着座装置は、展開姿勢から、維持手段の維持を解除
し、スライダを踏み下げるなどの手動により下方へ移動
させ収束姿勢に移行した後に、維持手段による維持を行
うと、展開スプリングにエネルギーが蓄積されるので、
再び展開姿勢に移行するためには、維持手段の維持を解
除すれば、展開スプリングに蓄積されたエネルギーによ
り、スライダが自動的に上方に移動し展開姿勢とでき、
維持手段による維持を行うことができる。
【0153】この時、展開スプリングが変位の小さなト
ーションスプリングや板バネであっても、この変位は、
変位拡大機構を構成する小径のプーリと大径のプーリと
の径の比により拡大でき、よってスライダを大きく移動
できる。
【0154】このスライダの上方移動又は下方移動によ
り、該スライダにヒンジ結合された側棒と押棒のヒンジ
結合位置が、後脚の長手方向に沿って上方又は下方に移
動する結果、前脚を後脚側に引き寄せ又は押し出して前
脚と後脚の開脚又は閉脚を行い、同時に肘掛部材を後部
下方に傾倒し又は復帰させ、さらに押棒を前方に起立さ
せ又は後方に傾倒させる。
【0155】また、請求項3、4の発明の折りたたみ式
着座装置は、展開姿勢から、維持手段の維持を解除し、
スライダを踏み下げるなどの手動により下方へ移動させ
収束姿勢に移行した後に、維持手段による維持を行う
と、展開スプリングにエネルギーが蓄積されるので、再
び展開姿勢に移行するためには、維持手段の維持を解除
すれば、展開スプリングに蓄積されたエネルギーによ
り、スライダが自動的に上方に移動し展開姿勢とでき、
維持手段による維持を行うことができる。 この時、展
開スプリングがぜんまいバネであるため、渦巻状に巻き
回したぜんまいバネを収納するスプリング収納スペース
が小さくて済む。
【0156】また、請求項5、6、7の発明の折りたた
み式着座装置は、展開姿勢から、維持手段の維持を解除
し、レバーを押し下げるなどの操作により線材を介して
スライダを下方へ移動させ収束姿勢に移行した後に、維
持手段による維持を行うと、展開スプリングにエネルギ
ーが蓄積されるので、再び展開姿勢に移行するために
は、維持手段の維持を解除すれば、展開スプリングに蓄
積されたエネルギーにより、スライダが自動的に上方に
移動し展開姿勢とでき、維持手段による維持を行うこと
ができる。
【0157】この時、レバーを押し下げるなどの操作に
よりスライダを下方へ移動させられるので、操作者は腰
を屈めずに手だけの操作で、着座装置を収束姿勢に移行
できる。よって、操作が楽である。
【0158】また、請求項8、9、10の発明の折りた
たみ式着座装置は、展開姿勢から、維持手段の維持を解
除し、スライダを踏み下げるなどの手動により下方へ移
動させ収束姿勢に移行した後に、維持手段による維持を
行うと、展開スプリングにエネルギーが蓄積されるの
で、再び展開姿勢に移行するためには、維持手段の維持
を解除すれば、展開スプリングに蓄積されたエネルギー
により、スライダが自動的に上方に移動し展開姿勢とで
き、維持手段による維持を行うことができる。
【0159】この時、展開スプリングが変位のために大
きな力が必要な場合であっても、変位拡大機構により、
すなわち変位拡大機構を構成する小径のプーリと大径の
プーリとの径の比により、小さな力でスライダを大きく
移動できる。
【0160】また、請求項11、12、13、14の折
りたたみ式着座装置は、展開姿勢から、維持手段の維持
を解除し、収束モータを駆動しスライダを下方へ移動さ
せ収束姿勢に移行した後に、維持手段による維持を行う
と、展開スプリングにエネルギーが蓄積されるので、再
び展開姿勢に移行するためには、維持手段の維持を解除
し電磁クラッチをOFFすれば、展開スプリングに蓄積
されたエネルギーにより、スライダが自動的に上方に移
動し展開姿勢とでき、維持手段による維持を行うことが
できる。
【0161】この時、スライダの下方への移動を、収束
モータによって行えるので、踏み下げるなどの手動によ
らずに済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態による折りたたみ式着座
装置の斜視図である。
【図2】図1の折りたたみ式着座装置を展開した片側の
構造を示す図である。
【図3】図1の折りたたみ式着座装置を収束した片側の
構造を示す図である。
【図4】図1の折りたたみ式着座装置を展開した状況を
示す正面図である。
【図5】(A)は図2のより詳しい構造を示す側面図で
あり、(B)は(A)の要部正面図である。
【図6】図5(A)の要部拡大図である。
【図7】図2の維持装置を示す拡大図である。
【図8】図3の維持装置を示す拡大図である。
【図9】従来の折りたたみ式ベビーカーの展開状態を示
す側面図である。
【図10】従来の折りたたみ式ベビーカーの収束状態を
示す側面図である。
【図11】本発明の第二実施形態による折りたたみ式着
座装置を展開した片側の構造を示す図である。
【図12】図11の折りたたみ式着座装置を収束した片
側の構造を示す図である。
【図13】(A)は図11のより詳しい構造を示す要部
側面図であり、(B)は図12のより詳しい構造を示す
要部側面図であり、(C)は(A)のC−C断面図であ
り、(D)は(A)のD−D断面図である。
【図14】(A)は、本発明の第三実施形態による折り
たたみ式着座装置を展開した片側の構造を示す図であ
る。(B)は、(A)の要部背面図である。
【図15】(A)は図14の折りたたみ式着座装置を収
束した片側の構造を示す図である。(B)は、(A)の
要部背面図である。
【図16】図14(A)のより詳しい構造を示す要部側
面図である。
【図17】図15のVI部拡大図である。
【図18】本発明の第四実施形態による折りたたみ式着
座装置を展開した片側の構造を示す図である。
【図19】図18の折りたたみ式着座装置を収束した片
側の構造を示す図である。
【図20】(A)は図18の要部拡大図であり、(B)
は図19の要部拡大図である。
【図21】本発明の第五実施形態による折りたたみ式着
座装置を展開した片側の構造を示す図である。1
【図22】図21の折りたたみ式着座装置を収束した片
側の構造を示す図である。
【図23】(A)は図21の要部拡大図であり、(B)
は図22の要部拡大図である。
【符合の説明】
2…前脚、3…後脚、4…肘掛部材、5…押棒、6…側
棒、7…スライダ、8…内部スライダ、8a…係止片、
8、9、10…横棒、11a…小径のプーリ、11b…
大径のプーリ、16…案内長孔、41…展開スプリング
(ぜんまいバネ)、42…円筒部材、43…ガイドプー
リー、44…ワイヤ、141…展開スプリング(引張り
スプリング)、143…レバー、144…レバーハンド
ル、146…レバースライダ、150…線材(ワイ
ヤ)、151、152、153、154、155…プー
リー、242…引張りスプリング(展開スプリング)、
243…変位拡大機構、244…小径のプーリ、245
…大径のプーリ、246、247…ワイヤ(線材)、2
48…ガス圧縮スプリング(展開スプリング)、341
…収束モータ、342…減速機、344…電磁クラッ
チ、345…スクリューシャフト、346…雄ネジ、3
47…移動ナット、348…伝達機構、

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前脚と後脚の各上端が肘掛部材に対してヒ
    ンジ結合され、該肘掛部材の後端が押棒にヒンジ結合さ
    れ、該押棒の下端が前記後脚の長手方向に沿って移動す
    るスライダにヒンジ結合され、該スライダに対して一端
    がヒンジ結合された側棒の他端が前記前脚にヒンジ結合
    されて成る骨組を備え、スライダが上方に位置した着座
    装置の展開姿勢の維持、およびスライダが下方に位置し
    た着座装置の収束姿勢の維持を行う維持手段と、スライ
    ダを付勢する展開スプリングとを有する折りたたみ式の
    着座装置において、 展開スプリングはトーションスプリングまたは板バネで
    あり、展開スプリングの変位は変位拡大機構を介して前
    記スライダに伝えられることを特徴とする折りたたみ式
    の着座装置。
  2. 【請求項2】変位拡大機構は、展開スプリングに連結さ
    れた線材が小径のプーリに巻き回され、小径のプーリに
    同軸に設けられた大径のプーリに巻き回された線材がス
    ライダに連結された構成を有することを特徴とする請求
    項1記載の折りたたみ式の着座装置。
  3. 【請求項3】前脚と後脚の各上端が肘掛部材に対してヒ
    ンジ結合され、該肘掛部材の後端が押棒にヒンジ結合さ
    れ、該押棒の下端が前記後脚の長手方向に沿って移動す
    るスライダにヒンジ結合され、該スライダに対して一端
    がヒンジ結合された側棒の他端が前記前脚にヒンジ結合
    されて成る骨組を備え、スライダが上方に位置した着座
    装置の展開姿勢の維持、およびスライダが下方に位置し
    た着座装置の収束姿勢の維持を行う維持手段と、スライ
    ダを付勢する展開スプリングとを有する折りたたみ式の
    着座装置において、 展開スプリングはぜんまいバネであり、ぜんまいバネに
    よって回転される円筒部材にワイヤが巻き回され、この
    ワイヤの巻き出され先端が前記スライダに連結されてい
    ることを特徴とする折りたたみ式の着座装置。
  4. 【請求項4】前脚と後脚の各上端が肘掛部材に対してヒ
    ンジ結合され、該肘掛部材の後端が押棒にヒンジ結合さ
    れ、該押棒の下端が前記後脚の長手方向に沿って移動す
    るスライダにヒンジ結合され、該スライダに対して一端
    がヒンジ結合された側棒の他端が前記前脚にヒンジ結合
    されて成る骨組を備え、スライダが上方に位置した着座
    装置の展開姿勢の維持、およびスライダが下方に位置し
    た着座装置の収束姿勢の維持を行う維持手段と、スライ
    ダを付勢する展開スプリングとを有する折りたたみ式の
    着座装置において、 展開スプリングはぜんまいバネであり、巻き出されたぜ
    んまいバネの先端が前記スライダに連結されていること
    を特徴とする折りたたみ式の着座装置。
  5. 【請求項5】前脚と後脚の各上端が肘掛部材に対してヒ
    ンジ結合され、該肘掛部材の後端が押棒にヒンジ結合さ
    れ、該押棒の下端が前記後脚の長手方向に沿って移動す
    るスライダにヒンジ結合され、該スライダに対して一端
    がヒンジ結合された側棒の他端が前記前脚にヒンジ結合
    されて成る骨組を備え、スライダが上方に位置した着座
    装置の展開姿勢の維持、およびスライダが下方に位置し
    た着座装置の収束姿勢の維持を行う維持手段と、スライ
    ダを付勢する展開スプリングとを有する折りたたみ式の
    着座装置において、 前記押棒の長手方向に沿って移動可能に設けられたレバ
    ーと、レバーの操作により移動しスライダを下方に移動
    させる線材と、を備えたことを特徴とする折りたたみ式
    の着座装置。
  6. 【請求項6】前脚と後脚の各上端が肘掛部材に対してヒ
    ンジ結合され、該肘掛部材の後端が押棒にヒンジ結合さ
    れ、該押棒の下端が前記後脚の長手方向に沿って移動す
    るスライダにヒンジ結合され、該スライダに対して一端
    がヒンジ結合された側棒の他端が前記前脚にヒンジ結合
    されて成る骨組を備え、スライダが上方に位置した着座
    装置の展開姿勢の維持、およびスライダが下方に位置し
    た着座装置の収束姿勢の維持を行う維持手段と、スライ
    ダを付勢する展開スプリングとを有する折りたたみ式の
    着座装置において、 前記押棒の長手方向に沿って移動可能に設けられたレバ
    ーと、レバーに一端が固定された線材と、線材を押棒の
    内部、スライダの内部、および後脚の内部を通って線材
    の他端が固定される展開スプリングまたはスライダに導
    き、且つレバーが長手方向に押し下げられるとスライダ
    が下方に移動するように導いた複数のプーリと、を備え
    たことを特徴とする折りたたみ式の着座装置。
  7. 【請求項7】展開スプリングは、引っ張りスプリングで
    あることを特徴とする請求項5または6記載の折りたた
    み式の着座装置。
  8. 【請求項8】前脚と後脚の各上端が肘掛部材に対してヒ
    ンジ結合され、該肘掛部材の後端が押棒にヒンジ結合さ
    れ、該押棒の下端が前記後脚の長手方向に沿って移動す
    るスライダにヒンジ結合され、該スライダに対して一端
    がヒンジ結合された側棒の他端が前記前脚にヒンジ結合
    されて成る骨組を備え、スライダが上方に位置した着座
    装置の展開姿勢の維持、およびスライダが下方に位置し
    た着座装置の収束姿勢の維持を行う維持手段と、スライ
    ダを付勢する展開スプリングとを有する折りたたみ式の
    着座装置において、 展開スプリングは引張りスプリングまたは/および圧縮
    スプリングであり、展開スプリングの変位は変位拡大機
    構を介して前記スライダに伝えられることを特徴とする
    折りたたみ式の着座装置。
  9. 【請求項9】変位拡大機構は、展開スプリングの変位す
    る端部に、同軸に小径のプーリと大径のプーリが設けら
    れ、スライダに連結された線材が大径のプーリに巻き回
    され、小径のプーリに巻き回された線材が固定側に連結
    された構成を有することを特徴とする請求項8記載の折
    りたたみ式の着座装置。
  10. 【請求項10】圧縮スプリングは、ガス圧縮スプリング
    であることを特徴とする請求項8または9記載の折りた
    たみ式の着座装置。
  11. 【請求項11】前脚と後脚の各上端が肘掛部材に対して
    ヒンジ結合され、該肘掛部材の後端が押棒にヒンジ結合
    され、該押棒の下端が前記後脚の長手方向に沿って移動
    するスライダにヒンジ結合され、該スライダに対して一
    端がヒンジ結合された側棒の他端が前記前脚にヒンジ結
    合されて成る骨組を備え、スライダが上方に位置した着
    座装置の展開姿勢の維持、およびスライダが下方に位置
    した着座装置の収束姿勢の維持を行う維持手段と、スラ
    イダを上方に付勢する展開スプリングとを有する折りた
    たみ式の着座装置において、 展開スプリングの付勢力に抗してスライダを下方に移動
    するための収束モータと、収束モータの駆動力をスライ
    ダに伝達して下方に移動させる伝達機構と、駆動力の伝
    達を切るクラッチと、を備えたことを特徴とする折りた
    たみ式の着座装置。
  12. 【請求項12】展開スプリングは、引張りスプリングま
    たは/および圧縮スプリングであることを特徴とする請
    求項11記載の折りたたみ式の着座装置。
  13. 【請求項13】伝達機構は、収束モータにより回転され
    後脚の長手方向に配置されたスクリューシャフトと、ス
    クリューシャフトが内部に螺入されスクリューシャフト
    の回転に伴いスクリューシャフトの長手方向に移動可能
    でスライダに対し固定された移動ナットと、から構成さ
    れることを特徴とする請求項11または12記載の折り
    たたみ式の着座装置。
  14. 【請求項14】クラッチは、収束モータと伝達機構の間
    の連結を切る電磁クラッチであることを特徴とする請求
    項11、12、または13記載の折りたたみ式の着座装
    置。
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