JPH09261463A - 画像データ補正装置 - Google Patents

画像データ補正装置

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JPH09261463A
JPH09261463A JP8069887A JP6988796A JPH09261463A JP H09261463 A JPH09261463 A JP H09261463A JP 8069887 A JP8069887 A JP 8069887A JP 6988796 A JP6988796 A JP 6988796A JP H09261463 A JPH09261463 A JP H09261463A
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JP8069887A
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Takashi Mori
隆 毛利
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Casio Computer Co Ltd
Casio Electronics Manufacturing Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
Casio Electronics Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】読み取り画像データの異常を簡単な構成の補正
回路で補正できる画像データ補正装置を提供する。 【解決手段】補正回路24はCCD20が白基準板から
読み取った白歪データをサンプルホールド(S/H)2
5、アンプ26、シェーディング補正部27、A/D変
換器28を介して圧縮/判別部33に出力する。圧縮/
判別部33は10ビットの白歪データ30bの前データ
から次データを減算し、得られた差データの下位ビット
と極性ビットからなる圧縮補正データをRAM31に出
力し、残余の上位ビットを異常検出部34に出力する。
異常検出部34は上位ビットを積算し、その値が所定値
を越えたとき異常信号を出力する。圧縮補正データが正
常に作成されたときは、原稿画像から読み込んだ画像デ
ータに対応する圧縮補正データを順次伸長部32で10
ビットに復元して、画像データを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スキャナで読み取
られた異常なデータを補正する画像データ補正装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般にスキャナと呼ばれてい
るイメージセンサがある。このイメージセンサは、CC
D(光電変換・電荷転送素子)がライン状に多数配置さ
れたアレイで構成されているが、ごみ等の付着あるいは
一部の素子の性能劣化等によって、誤った画像の読み取
りを行う場合がある。そのような場合の誤信号判別方法
として、特公平6−52540に示されるような提案が
ある。これは、注目画素の前後に隣接する複数画素の中
間値と注目画素の値との差を比較により判別して、その
判別結果に応じて注目画素の値を中間値へ置換するとい
うものである。また、特公平6−54947では、シェ
ーディング歪(レンズの結像に特有の画像周辺部の明る
さのむら)の段差毎に初期値をメモリして補正する方法
が提案されている。さらに、特公平6−91609で
は、画像データの平均値を算出しこれに基づきスパイク
ノイズ(針のように先鋭な波形を描く雑音パルス)を検
出する方法が提案されている。
【0003】また、図14は、アナログ演算によってシ
ェーディング補正を行う一般的な補正回路である。同図
に示す回路は、光源1の照射により原稿2から反射され
た光信号をCCD3が受光し、各画素の電気信号に変換
する。
【0004】この電気信号は、サンプルホールド(S/
H)5へ送られ、A/D変換及び補正に必要な期間、デ
ータが保持される。アンプ6は保持されたアナログ信号
(画像データ)を補正又はA/D変換に最適なレベル
(電圧)に増幅する。補正部7はシェーディング補正及
びCCD3の画素毎の感度バラツキ補正や電気回路内部
のオフセット補正等を行うアナログ演算器(乗算器又は
除算器)で構成される。この補正された画像信号(アナ
ログ)はA/D変換器8によりディジタルの画像信号に
変換される。
【0005】RAM11は、補正データを記憶するメモ
リである。例えば白歪データを記憶する場合は、原稿2
に代えて白基準板を用意し、これをCCD3にて読み取
ることにより、A/D変換器8を介して白歪データ(デ
ィジタル)を得る。これを1ライン分(例えば5000
画素)記憶して補正データとする。黒歪データを記憶す
る場合は、光源1を消灯して、CCD3にて読み取りを
行う。これにより、A/D変換器8を介して黒歪データ
(ディジタル)を得、これを1ライン分記憶して補正デ
ータとする。
【0006】こうして、RAM11に記憶された補正デ
ータは、実際に原稿を読み取るときに各々対応する画素
の補正データとしてRAM11から1画素毎に読み出さ
れる。そして、D/A変換器9によりアナログデータに
変換され、補正部7により画像データのアナログ演算に
よる白歪補正又は黒歪補正等が行われて、A/D変換8
によりディジタルの画像データが出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の特公
平6−52540は、読み取り画像データの補正、つま
り平均化処理としては有効であるが、CCD固有の画素
バラツキ(素子毎の感度バラツキ)の補正には利用でき
ないため、高精度、高品質な画像を得ることができない
という問題を有している。また、複数画素の中間値を算
出するための回路及びファームウェアが複雑であるとい
う問題も有している。
【0008】特公平6−54947は、シェーディング
歪の段差が少ない場合には、メモリ削減効果が良いが、
シェーディング歪の段差が多い場合には効果が得られな
いという問題を有している。また、上記同様に、CCD
固有の各画素の感度バラツキの補正には不向きである。
また、1画素毎にアップ/ダウンの段差が生じる場合、
例えば偶奇バランスが悪い場合には適さないという問題
がある。尚、CCD内部には偶数画素用及び奇数画素用
のシフトレジスタが有り2相のクロック(φ1、φ2)
により偶/奇交互に1画素ずつのデータを取り出す方法
が一般的である。このとき、CCDに入力されるクロッ
クのいずれか一方(又は両方)に波形異常が発生した場
合、片側のレジスタ(例えば偶数画素レジスタ)のデー
タが異常となり、CCDより出力される一連のデータは
1データおきにバラツク結果となる。このようなとき、
偶奇バランスが悪いという。
【0009】特公平6−91609は、安定した多数の
データの中の一点のスパイクノイズ検出には効果が有る
が、データが全体的に大きくバラツクような場合には、
バラツイているデータの中にスパイクノイズが埋没して
しまって、これを検出することはできなくなるという問
題を有している。
【0010】一般に、読み取りデータについては、以下
に述べるような異常要因がある。すなわち、上述したC
CDへの入力クロックの異常がある。これは、図4にお
けるCCD3とクロックジェネレータ4間の信号伝達系
の不良、つまりコネクタやケーブルの接触不良、断線、
又は結線誤り、或はクロックジェネレータ4そのものの
異常等によって引き起こされる。
【0011】また、デバイスの不良による異常がある。
これは、CCD、アンプ、A/D、コンデンサ、抵抗等
の構成部品の何れかが不良であるもの、不適であるも
の、または生産工程において未半田、ショート等の実装
不良であったもの等によって引き起こされる。このよう
なデバイスの不良は、経年変化(寿命)によっても生
じ、また、環境の変化による特性変化によっても発生す
る。例えば周囲の温度が極度に変化したときに発生する
CCD入力クロックの波形(立ち上り又は立ち下りの特
性)の変化によるデータ異常である。
【0012】更には、外的要因によるデータ異常があ
る。これは、ランプのチラツキや光量低下などの電源又
は光源の異常、あるいは、電源、CCD周辺、又は変換
回路等から混入する外来ノイズによって引き起こされ
る。
【0013】また、読み取り部の異常がある。これは、
白基準板の汚れ、レンズ、ミラー、CCD受光部等の光
学系の汚れ、又は機械的な読み取り位置ズレ等によって
引き起こされる。
【0014】図14に示したような従来の回路では、上
述した異常の検出機能を備えていない。したがって、上
述の異常を検出するためには、同図の画像データの出力
15を不図示のCPU等により読み込んで判別を行うな
どの複雑なハードウェアとファームウェアが必要であっ
た。
【0015】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
如何なる要因から生じた読み取り画像データの異常をも
検知して、異常程度の低いものについては簡単な構成の
補正回路で補正できる画像データ補正装置を提供するこ
とである。
【0016】
【課題を解決するための手段】以下に、本発明に係わる
読み取り異常データの補正方法について述べる。本発明
は、画像読み取り装置により基準画像から読み込まれA
/D変換された主走査1ライン分のディジタルデータを
補正データとして用いて原稿から読み込んだ画像データ
を補正する画像データ補正装置を前提とする。
【0017】本発明の画像データ補正装置は、上記主走
査1ライン分のディジタルデータの有効画素内の第1画
素を基準値として互いに隣接する画素間の差分と極性を
順次算出する算出手段と、該算出手段により算出された
上記差分の所定の下位ビットと上記極性ビットとを圧縮
補正データとして記憶する記憶手段と、該記憶手段に記
憶された圧縮補正データと上記第1画素の基準値とに基
づいて主走査1ライン分の元のビット幅の補正データに
順次伸長する伸長手段とを備えて構成される。
【0018】そして、例えば請求項2記載のように、上
記差分の所定の下位ビットと上記極性ビットとを圧縮補
正データとして上記記憶手段に出力すると共に残余の上
位ビットを異常検出用データとして出力する出力手段
と、該出力手段により出力された異常検出用データの値
を積算する積算手段と、該積算手段により積算された積
算値と所定の上限値を比較して上記積算値が上記上限値
を越えたと判別されたとき異常信号を出力する異常判別
手段とを更に備えて構成される。
【0019】また、例えば請求項3記載のように、上記
差分の所定の下位ビットの数を処理レベルに応じて順次
増加させる設定手段を更に備えて構成され、上記異常判
別手段は、上記積算手段により積算された積算値が「0
H」以外の値であるとき異常信号を出力するように構成
される。
【0020】また、例えば請求項4記載のように、画像
読み取り装置による基準画像の主走査1ライン分の読み
込みを繰り返す読取制御手段と、該読取制御手段により
繰り返される基準画像の主走査1ライン分の読み込み毎
に、上記記憶手段から前回の圧縮補正データを順次読み
出して、今回読み込まれて作成された圧縮補正データと
の平均値を演算して上記記憶手段に出力する平均化演算
手段とを更に備えて構成される。
【0021】あるいは、例えば請求項5記載のように、
上記積算手段による積算値に基づいて上記CCDを駆動
する各クロック伝送線のインピーダンスを制御する制御
手段を更に備えて、上記CCDからの読み取りデータの
最適条件を設定するように構成される。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明は、第1に、イメージセン
サを用いた読み取り装置においてシェーディング補正用
歪データを記憶する際、1ライン読み取った基準データ
が略連続的に変化する特性を利用し、隣接する画素デー
タの差データのみを記憶することにより、メモリ容量を
削減している。また、第2には、隣接する画素の差デー
タの大小を判別し、規定値を越えた画素の数を積算する
ことにより、読み取り装置の異常を判断するようにして
いる。第3には、原稿画像を読み取る際、前記記憶され
た差データを読み出し、これと復元されている前の補正
用歪データとの加減算処理により次の補正用歪データを
復元して補正及びA/D変換を行う。また、第4には、
上記の異常判断結果に基づいてイメージセンサのクロッ
ク遅延を制御することにより、CCD入力クロックの最
適化を自動で行うようにしている。また、第5には、前
記記憶された歪データ(差データ)のサンプリング誤差
を小さくするために1画素毎に前回値との平均値を記憶
することを複数ライン分実施する。そして、第6には、
前記異常判断画素以後の圧縮データ補償方法として、オ
ーバーフロー検出時にオーバーフロービット及び非圧縮
の差データをメモリし、原稿読み取り時のメモリからの
補正データ読み出しの際、オーバービット検出により非
圧縮差データであることを判断して補正データを正常に
復元するようにしている。
【0023】以下、本発明の実施の形態を図面を参照し
ながら説明する。図1は、第1の実施の形態における読
み取り画像データの補正回路のブロック図である。同図
において、CCD20は、光源21により照らしだされ
た原稿22の画像データを読み取る読み取りセンサ部で
あり、データ読み出しに必要なクロック(例えばφ1、
φ2、φTGなど)をクロックジェネレータ23から入
力され、このクロックに同期して原稿22から読み取っ
た光信号を電気信号に変換する。この電気信号は補正回
路24に出力される。
【0024】補正回路24は、図14の場合と同様に、
サンプルホールド(S/H)25、アンプ26、補正部
27、A/D変換器28、D/A変換器29、及びRA
M31を備えている。但し、本実施の形態においては、
D/A変換器29とRAM31は、図14の場合のよう
に直接接続されているのではなく、伸長部32を介して
接続されている。また、RAM31とA/D変換器28
も、図14の場合のように直接フィードバックするよう
に接続されておらず、両者の間に圧縮/判別部33が介
在している。そして、更に異常検出部34が設けられて
いる。上記の圧縮/判別部33は、2つの出力端子を有
しており、一方の出力は上記RAM31へ出力され、他
方の出力は異常検出部34へ出力されるようになってい
る。 上記のCCD20から補正回路24に出力される
電気信号は、サンプルホールド(S/H)25へ送られ
て所定期間保持され、このアナログ信号(画像データ)
をアンプ26により補正又はA/D変換に最適なレベル
(電圧)に増幅され、補正部27によりシェーディング
補正及びCCD20の画素毎の感度バラツキ補正や電気
回路内部のオフセット補正等が行われ、A/D変換器2
8により上記のアナログ画像信号がディジタル画像信号
30aに変換されるところまでは、図14の場合と同様
である。
【0025】本実施の形態においては、白基準板による
白歪データを読み取って補正データを作成する際、圧縮
/判別部33は、A/D変換器28により変換された白
歪データ、例えば10ビットの白歪データ30bを、例
えば6ビットデータに圧縮して、RAM31に記憶させ
る。このデータ圧縮の際、圧縮/判別部33は1回の圧
縮毎に判別用信号を異常検出部34に出力する。
【0026】異常検出部34は、圧縮/判別部33から
入力される1ライン分の判別用信号を積算し、予め設定
されているデータと比較して、積算値が比較値よりも大
きいとき異常信号35を出力する。
【0027】一方、圧縮されてRAM31に記憶された
補正データは、CCD20により原稿22から読み取ら
れた画像信号を補正するとき、補正回路24において、
RAM31から読み出され、伸長部32により、例えば
6ビットデータが元の10ビット長のデータに変換(復
元)される。そして、この復元された補正データがD/
A変換器29によりアナログデータに変換され、補正部
27にてアナログ演算による白歪補正が実行される。補
正部27の出力はA/D変換器28によりディジタル変
換され、この補正されたディジタルの画像データ36が
A/D変換器28から出力される。
【0028】図2(a) は、正常時の白歪データ(1ライ
ン分)の例をグラフ化して示している。同図(a) は、横
軸にCCD20による読み取り画素を示し、縦軸に輝度
レベルを示している。画像データとして取り込む範囲を
有効データ領域とすると、この有効データ領域の範囲内
では隣接する画素のデータの差は全白又は全黒の値に対
しては小さな値となる。
【0029】同図(b) は、異常時の白歪データの一例を
グラフ化して示したものである。CCD20から出力さ
れたアナログ信号が、不安定又は画素毎にバラツク場合
を示している。このような場合、A/D変換されたデー
タも画素毎のバラツキが大きくなり、従って隣接する画
素のデータの差は大きな値を取るようになる。
【0030】上記いずれの場合も、CCD20からのデ
ータは、第1画素より順に2,3,4,5・・・画素と
読み出されるから、第「n」画素と第「n+1」画素の
データの差を取ることにより隣接する画素の差データを
得ることができる。
【0031】図3(a) に、上記の圧縮/判別部33の内
部構成をブロック図で示し、同図(b) に、圧縮データの
作成例を示す。同図(b) に示す例では、画素データを1
0ビット幅とした場合の圧縮データの作成例を示してい
る。先ず、図1に示すCCD20が白基準板を読み取
る。この読み取られた画像データがサンプルホールド
(S/H)25、アンプ26、及び補正部27を介して
A/D変換器28より補正用データ、つまり白歪データ
30bとして圧縮/判別部33に出力される。このA/
D変換器28から出力される補正データ(白歪データ)
30bの最初のデータ(有効データ領域内の第1画素)
が、図3(a) において破線矢印35で示すように、圧縮
/判別部33のレジスタA36に書き込まれ、更にレジ
スタA36から破線矢印37で示すように出力されて、
図1に示すRAM31へ書き込まれる。すなわち、第1
画素のみは、圧縮されずにそのまま書き込まれる。
【0032】次に、第2画素以後からは、読み出された
補正データ30bはレジスタB38に書き込まれ、さら
にレジスタB38から減算器39及び上記レジスタA3
6へ出力される。減算器39は、「B(レジスタB38
の値)−A(レジスタA36の値)」を演算し、その演
算結果をレジスタC41に書き込む。
【0033】ここで、例えばレジスタA36の値「A」
及びレジスタB38の値「B」が上述したように共に1
0ビットデータであれば(図3(b) の画像データDn 及
び画像データDn+1 参照)、レジスタC41には極性
(キャリー又はボロー)を示す最上位の1ビットを含
め、合計11ビットのデータが記憶される。レジスタC
41は、その11ビットのデータから、極性を示す1ビ
ットと下位6ビットの合計7ビットを圧縮データ(補正
用圧縮データ、図3(b) の圧縮デ−タDc 参照)として
図1のRAM31へ出力し、上位7〜10ビットを夫々
オーバーフロー検出部42へ出力する。これを更に説明
する。
【0034】図4(a) に、上記圧縮/判別部33のレジ
スタC41及びオーバーフロー検出部42の構成例を示
し、同図(b) に、異常検出部34の構成を示す。同図
(a) に示すレジスタC41は、隣接画素の差データ「D
n+1 −Dn」(図の入力データ「POL、SB9、SB
8、・・・、SB0」)を保持している。上記の読み込
んだ白歪データが正常であれば、この差データは小さな
値になっている。例えば下位6ビットを取った場合でも
支障のない値となっている。そこで、この差データ「P
OL、SB9、SB8、・・・、SB0」の上位4ビッ
トを削除したデータ、つまり下位6ビットのデータと、
この下位6ビットに極性データを付加したもの合計7ビ
ットを圧縮データ「POL、CD5、CD4、・・・、
CD0」として、これをRAM31に出力する。そし
て、上記の出力から除外した上位4ビットをオーバーフ
ロー検出部42へ出力する。尚、上記の例では画像デー
タのビット幅が10ビットであるが、画素データのビッ
ト幅が増減すれば、それに応じてRAM31に出力され
る下位ビットの数及びオーバーフロー検出部42に入力
される上位ビットの数が増減する。
【0035】オーバーフロー検出部42は、4個の入力
端子を有するオアゲートからなり、上記レジスタC41
から入力される上位4ビットの論理和を異常検出部34
に出力する。ここでレジスタC41に保持された差デー
タが下位6ビットデータの範囲を越えていた場合は、7
ビット目以上つまり上位4ビットのうちのいずれかが
“H”になっている。したがって、オーバーフロー検出
部42の出力は“H”となり、オーバーフローを示す判
別信号となって異常検出部34に出力される。
【0036】上記圧縮データの出力に続き、次にレジス
タB38(図3(a) 参照)の補正データをレジスタA3
6に書き移して、次の補正データ(第3画素データ)を
レジスタB38に書き込む。これによって、レジスタA
36に画像データDn が保持され、レジスタB38に画
像データDn+1 が保持される。そして、上述の減算器3
9による「(レジスタBの値)−(レジスタAの値)」
の演算及び結果の書き込み、レジスタC41によるデー
タ圧縮の出力、及びオーバーフロー検出部42による判
別信号の出力を行なう、ということを主走査1ラインの
画素毎に順次繰り返す。
【0037】図4(b) に示す異常検出部34は、アンド
ゲート44、カウンタ45、比較器46及び設定器47
からなる。アンドゲート44には、上記のオーバーフロ
ー検出部42より出力された判別信号と、有効画素1画
素毎に1パルス出力される画素クロックとが入力する。
アンドゲート44は、オーバーフロー検出部42から入
力される判別信号が“H”であれば、つまりオーバーフ
ローを示していれば、画素クロックに同期してカウンタ
45に“H”を出力する。
【0038】カウンタ45は、信号“H”を計数してオ
ーバーフローした画素の数を積算する。設定器47に
は、1ライン中のオーバーフロー限界値が予め設定され
ている。比較器46は、上記設定器47に設定されてい
る1ライン中のオーバーフロー限界値とカウンタ45の
積算値とを比較して、カウンタ45の値がオーバーフロ
ー限界値を越えたとき、データ異常であると判断して異
常信号を出力する。
【0039】上述した一連の白歪データの読み取りは、
スキャナ(CCD20)の電源投入のとき又は読み取り
動作の開始前に実行される。図5は、伸長部32の構成
ブロック図である。同図に示すように、伸長部32は、
レジスタD51、加減算器52、レジスタE53、及び
レジスタF54からなる。尚、レジスタD51は、図1
のA/D変換器28の分解能と同一のビット数(例えば
10ビット)で構成されている。図1のCCD20が原
稿22の画像を読み取ったとき、RAM31より読み出
された第1画素データ(圧縮されていない)は、図5に
示す伸長部32において、破線矢印49で示すように、
初期値としてレジスタD51に書き込まれる。
【0040】加減算器52は、「D(レジスタD51の
値)+E(レジスタE53の値)」を演算し、その演算
結果をレジスタF54に書き込む。レジスタE53は、
初期状態では“0”に設定されている。したがって、加
減算器52の最初の出力はレジスタD51の値と同一で
あり、この値(データ)がレジスタF54に書き込ま
れ、レジスタF54から補正データとしてD/A変換器
29へ出力される。
【0041】次にCCD20からの第2画素以後からの
画像データに対応して、一方ではレジスタF54のデー
タが前の補正データとしてレジスタD51に書き込ま
れ、他方ではRAM31からの圧縮データがレジスタE
53に書き込まれる。これにより、加減算器52は、レ
ジスタD51の前補正データとレジスタE53の圧縮デ
ータ(前補正データと次補正データとの差分)により加
算演算を行なって次補正データを元のビット長に復元す
る。これら復元された補正データは順次レジスタF54
に書き込まれ、レジスタF54から、一方では次の処理
周期の前補正データとしてレジスタD51に出力され、
他方では今回の処理周期に対応する次補正データとして
D/A変換器29へ出力される。
【0042】このように、読み取り画像データ(画素デ
ータ)に対応して補正データが順次復元され、D/A変
換器29へ出力されて、補正部27により、読み取り画
像データが補正演算される。これにより、本実施の形態
においては、「4ビット×画素数」分のメモリ容量が削
減できることになる。
【0043】尚、上記の異常が検出された補正データ
(圧縮された差データがオーバーフローしている画素)
は、上位ビットが欠損しているから値が正しくない。こ
のため、異常が検出された補正データに限り、非圧縮の
差データ(レジスタC41の内容)をそのまま補正デー
タとして記憶し、この画素がオーバーフローである旨の
オーバーフロービットを記憶するようにする。そして、
伸長時において、アドレス(画素番号)に対応するオー
バーフロービットを検出したとき、前データと圧縮差デ
ータとによる次データの演算を行なわず、上記の非圧縮
の差データを用いて次データを算出する例外処理を行な
うようにすれば、異常データの補償を完全に行なうこと
ができる。
【0044】尚、上記第1の実施の形態では、圧縮デー
タのビット数を例えば下位6ビットというように固定化
しているが、圧縮データのビット数を固定せずに処理す
る方法もある。以下にこれを第2の実施の形態として説
明する。
【0045】図6は、第2の実施の形態における圧縮/
判別部の回路構成を示す図である。この実施の形態にお
いては、同図に示すように、オーバーフロー検出部には
データセレクタ55を用い、レジスタには図4(a) 同様
のレジスタC41を用いる。この場合も画像データを1
0ビット幅構成としている。データセレクタ55は、6
個のアンドゲートとこれらの出力を入力される1個のオ
アゲートからなる。これらのアンドゲートには、一方の
入力側に不図示のCPUの出力ポートから信号S1〜S
6が夫々入力され、他方の入力側にレジスタC41から
上位6ビットが上記信号S1〜S6に対応して信号CD
4(下位から第5ビット目)、信号CD5(下位から第
6ビット目)、・・・、信号CD9(下位から第10ビ
ット目、最上位ビット)となって夫々入力される。この
構成により、詳しくは後述するように、異常検出時の圧
縮データに対して、補償すべきデータの有効範囲すなわ
ち、圧縮データのビット幅をプログラマブルに決定する
ことができる。
【0046】図7は、上記構成において、CPUにより
出力ポートから信号S1〜S6を適宜に出力することに
よって行われる制御動作のフローチャートである。以
下、これを説明する。
【0047】同図において、CPUは、先ず信号S1〜
S6を全て“H”に初期設定する(ステップS1)。こ
れにより、下位4ビットのオーバーフローを判別する準
備が完了する。
【0048】続いてランプ(図1の光源21参照)を点
灯させて(ステップS2)、白基準板の読み取りを1ラ
イン行なう(ステップS3)。これにより、A/D変換
器24から、圧縮/判別部の図6に示すレジスタC41
に、1ライン分の補正データ(画素データSB0〜SB
9)が順次入力され、この1画素の入力毎に、図6に示
すデータセレクタ55から判別信号が出力される。
【0049】このデータセレクタ55の出力を参照し、
その出力が“H”となったものがあるか否かを判別する
(ステップS4)。そして、データセレクタ55の出力
が全て“L”であれば(S4がN)、補正データの下位
4ビットがオーバーフローしていないのであり、この場
合は、「正常処理」へ移行する。この「正常処理」は、
上記処理を行なっている間に作成された下位4ビットと
極性ビットからなる圧縮データに基づいて補正データを
順次復元しながら読み取り画像データの補正を行なう処
理である。
【0050】上記ステップS4の判別で、データセレク
タ55の出力が“H”であれば(S4がY)、この場合
は信号S1を“L”にする(ステップS5)。これによ
り、下位5ビットのオーバーフローを判別する準備がな
される。次に、再び白基準板の1ラインの読み取りを行
ない(ステップS6)、上記同様にデータセレクタ55
の出力を参照する(ステップS7)。
【0051】そして、データセレクタ55の出力が
“L”であれば(S7がN)、上位5ビットへのオーバ
ーフローはしていない、すなわち、前のステップS4で
検出されたオーバーフローは下位4ビットから第5ビッ
ト目へのオーバーフローであったと判断し、この場合は
「ノイズレベル1」の処理を行なう。この「ノイズレベ
ル1」の処理は、上記ステップS6の処理を行なってい
る間に作成された下位5ビットと極性ビットからなる圧
縮データを用いて補正データを順次復元しながら読み取
り画像データの補正を行なう処理である。これによりス
テップS4で判別されたオーバーフローのデータが在る
第5ビット目までが圧縮データとして補償される。
【0052】上記ステップS7の判別で、データセレク
タ55の出力が“H”であれば(S7がY)、この場合
は信号S1及びS2を“L”にする(ステップS8)。
これにより、下位6ビットのオーバーフローを判別する
準備がなされる。次に、白基準板の1ラインの読み取り
を行ない(ステップS9)、上記同様にデータセレクタ
55の出力を参照する(ステップS10)。
【0053】そして、データセレクタ55の出力が
“L”であれば(S10がN)、上位4ビットへのオー
バーフローはしていない、すなわち、前のステップS7
で検出されたオーバーフローは下位5ビットから第6ビ
ット目へのオーバーフローであったと判断できる。そし
て、この場合は「ノイズレベル2」の処理を行なう。こ
の「ノイズレベル2」の処理は、上記のステップ9の処
理を行なっている間に作成された下位6ビットと極性ビ
ットからなる圧縮データを用いて補正データを順次復元
しながら読み取り画像データの補正を行なう処理であ
る。これにより、ステップS7で判別されたオーバーフ
ローのデータが在る第6ビット目までが圧縮データとし
て補償される。
【0054】そして、ステップS10の判別が“H”で
あれば(S10がY)、信号S1、S2及びS3を
“L”にして(ステップS11)、下位7ビットのオー
バーフローを判別する準備をなし、次に、白基準板の1
ラインの読み取りを行なって(ステップS12)、デー
タセレクタ55の出力を参照し(ステップS13)、そ
の出力が“L”であれば(S13がN)、「ノイズレベ
ル3」の処理を行なう。この「ノイズレベル3」の処理
は、上記と同様にステップS10の判別でオーバーフロ
ーのデータが在ることの判明した第7ビット目までを圧
縮データとして補償する処理である。
【0055】同様に、ステップS13の判別が“H”で
あれば(S13がY)、信号S1、S2、S3及びS4
を“L”にして(ステップS14)、下位8ビットのオ
ーバーフローを判別する準備をなし、次に、白基準板の
1ラインの読み取りを行なって(ステップS15)、デ
ータセレクタ55の出力を参照し(ステップS16)、
その出力が“L”であれば(S6がN)、「ノイズレベ
ル4」の処理を行なう。「ノイズレベル4」の処理も第
8ビット目までを圧縮データとして補償して、下位8ビ
ットと極性ビットからなる圧縮データによる読み取り画
像データ補正を行う処理である。
【0056】更に、上記ステップS16の判別が“H”
であれば(S16がY)、信号S1、S2、S3、S4
及びS5を“L”にして(ステップS17)、最上位ビ
ットを除く9ビットのオーバーフローを判別する準備を
なし、次に、白基準板の1ラインの読み取りを行なって
(ステップS18)、データセレクタ55の出力を参照
し(ステップS19)、その出力が“L”であれば(S
19がN)、「ノイズレベル5」の処理を行なう。この
「ノイズレベル5」の処理も、第9ビット目までを圧縮
データとして補償して、最上位ビットを除く8ビットと
極性ビットからなる圧縮データによる読み取り画像デー
タ補正を行う処理である。
【0057】そして、上記ステップS19の判別が
“H”であれば(S19がY)、全ビット幅に及ぶ差分
データが検出されたことになり、この場合は「ノイズレ
ベル6」の処理を行なう。この「ノイズレベル6」の処
理は、全ビット幅の歪データを用いて読み取り画像デー
タ補正を行う処理である。上述のようにして、検出レベ
ルをプログラマブルに制御することができる。
【0058】尚、基準データは「白」でなくても良く、
例えば基準板の全面がグレーあるいはモノカラーの均一
な濃度であれば良い。また、上記の処理で、ノイズレベ
ルの判定を、1ラインの画素(例えば、2000〜50
00画素)中に1個でもオーバーフローしたものがあれ
ば、オーバーフローであると判定して、オーバーフロー
したビットまでのビット幅で圧縮データを補償している
が、異常のレベルによって判定基準を変更するようにし
てもよい。これは、白基準板にゴミ等の汚れが付着して
いて、これを読み取った場合、CCDの表面にゴミ等の
汚れが付着していてこれを読み取った場合、あるいは、
その他の何等かの突発的な電気信号の影響でノイズを読
み取った場合等があると想定され得ることに備えて行わ
れる構成である。これを第3の実施の形態として以下に
説明する。
【0059】図8は、この第3の実施の形態における異
常検出部の構成を示す図である。同図に示すように、こ
の実施の形態における異常検出部34aの構成は、アン
ドゲート44及びカウンタ45のみからなる。このカウ
ンタ45の積算値がそのままCPUに異常信号(オーバ
ーフロー信号)として出力される。CPUは、その信号
を、レベル毎にプログラマブルに定められた基準値と比
較して、処理を決定する。
【0060】図9は、上記CPUにより行われる処理の
フローチャートである。同図に示すフローチャートの処
理手順は、図7に示したフローチャートの処理手順と同
一であり、ステップ番号も図7の場合と同一の番号を付
して示してある。ただ、図9の場合、ステップS4、S
7、S10、S13、S16及びS19における判別で
は、カウンタ45の積算値によって判別を行なってい
る。図7の処理手順で述べた各レベルに対応して、基準
値N1〜N6がプロフラマブルに設定されており、この
基準値とカウンタ45の積算値とがCPUにおいて比較
される。
【0061】すなわち、ステップS4でオーバーフロー
の積算値が基準値N1以下であれば「正常処理」がなさ
れ、積算値が基準値N1を越えていれば次のレベルの判
別が行われる。この場合の上記「正常処理」は、差デー
タの上位6ビットを切り捨てて下位4ビットによる圧縮
データを用いる。これにより突発的な信号異常によるデ
ータの無益な補償を回避することができる。
【0062】同様に、ステップS7でオーバーフローの
積算値が基準値N2以下であれば「ノイズレベル1」の
処理がなされ、積算値が基準値N2を越えていれば更に
次のレベルの判別が行われる。そして、この場合の「ノ
イズレベル1」の処理は、差データの上位5ビットを切
り捨てて下位5ビットによる圧縮データを用いる処理で
ある。
【0063】以下、同様に、「ノイズレベル2」の処理
では、差データの上位4ビットを切り捨てて下位6ビッ
トによる圧縮データを用い、「ノイズレベル5」の処理
では、差データの上位4ビットを切り捨てて下位6ビッ
トによる圧縮データを用いるということを順次行なっ
て、ステップS19で、オーバーフローの積算値が基準
値N6以下であれば「ノイズレベル5」の処理で差デー
タの上位1ビットを切り捨てて下位9ビットによる圧縮
データを用いるようにし、積算値が基準値N6を越えて
いれば「ノイズレベル6」の処理で、10ビットの歪デ
ータをそのまま用いるようにする。
【0064】尚、例えば上記の「ノイズレベル5」及び
「ノイズレベル6」では、異常の程度が大きいから、装
置の再点検を行うように警告の報知を行うようにしても
良い。また、上記のように、1回(1ライン分)のサン
プリングではノイズ等による上限値または下限値を拾う
ことも想定されるから、数回(数ライン分)のサンプリ
ングによる平均化データを用いるようにして補正精度を
向上させるようにしてもよい。この平均化した補正デー
タを作成する方法を第4の実施の形態として以下に説明
する。
【0065】図10は、第4の実施の形態における圧縮
/判別部の構成を示すブロック図である。この圧縮/判
別部56は、図1及び図3(a) の圧縮/判別部33の場
合と同様にレジスタA36、レジスタB38、減算器3
9、レジスタC41及びオーバーフロー検出部42を備
えており、これらに加えて更に平均化回路57及びレジ
スタG58を備えている。上記のレジスタA36、レジ
スタB38、減算器39、レジスタC41、及びオーバ
ーフロー検出部42の機能・動作については、第1の実
施の形態の場合と同様である。但しレジスタA36の最
初の補正データ(先頭画素データ)は、レジスタC41
ではなく平均化回路57に入力される。また、図1の場
合は、圧縮/判別部33からRAM31には圧縮データ
を書き込むだけであったが、図10に示す圧縮/判別部
56は、RAM31に対して圧縮データの書き込みと読
み出しの両方を行なう。以下、図1の場合と異なる部分
(平均化データの作成処理)について説明する。
【0066】先ず、1ライン目において、図1の場合と
同様に圧縮補正データの作成を行なってこの圧縮された
補正データをRAM31に記憶した後、再度同一読み取
り位置(白基準板等)での1ラインの読み取りを行な
う。このとき、第1画素より順にRAM31内にある対
応する画素の補正値をレジスタG58に読み出し、この
レジスタG58に読み出した前回値とレジスタC41の
今回値との平均値を、平均化回路57によって演算す
る。この演算結果をRAM31に記憶する。この処理を
全有効画素について1画素毎に実行する。そして、同様
の処理を数ライン繰り返すことにより圧縮補正データの
平均化を行う。
【0067】続いて、図11は、第5の実施の形態にお
ける読み取り画像データの補正回路を中心とするブロッ
ク図である。同図は、図1に示した補正回路24、CC
D20及びクロックジェネレータ23(光源21と原稿
22は図示を省略)の他に、上記CCD20とクロック
ジェネレータ23の間に遅延回路61が接続され、その
遅延回路61と上記補正回路24の異常信号出力端子間
にワンチップCPU62が接続された構成となってい
る。また、上記補正回路24の異常検出部34(図1参
照)の内部構成は、図8に示したものと同様である。
【0068】上記の図11において、CPU62は、補
正回路24より出力される異常信号63を入力ポートP
i から読み込み、この読み込んだ異常信号63に基づい
て、入/出力ポートPi/o から遅延回路61を制御し
て、クロックジェネレータ23からのCCDクロックの
波形条件を最適にするようにループ制御を行なう。
【0069】図12は、上記遅延回路61の構成図であ
る。同図において、EEPROM64は、CPU62に
より、パラレル又はシリアルの入/出力インタフェース
を介して抵抗値設定データの初期値を設定される。EE
PROM64は、設定された初期値に基づいて制御ドラ
イバ65へ抵抗制御信号を出力する。制御ドライバ65
は、入力された抵抗制御信号に基づいて、4種類のクロ
ックΦ1、Φ2、Φ1L及びΦ2Lの各々の伝送線路に
挿入された可変抵抗VR1、VR2、VR3及びVR4
の抵抗値を特定値(初期値)に設定する。
【0070】次にCCD20により1ラインの基準信号
(白基準板等)を読み取って、圧縮補正データの異常状
態を、CPU62によりチェックする。このとき異常信
号63は、図8に示すカウンタ65から直接CPU62
に出力される。これにより、CPU62は、異常の度合
いを検知する。
【0071】次に、CPU62は、EEPROM64に
書き込む抵抗値設定データを更新(変更)する。この更
新は、再度、1ラインの基準信号を読み込んで、異常信
号63(カウンタ45の積算値)を前回値と比較し、カ
ウンタ値(今回の値)の方が小さくなっていれば、抵抗
値設定データが良い方向に修正され、逆にカウンタ値の
方が大きくなっている場合は、抵抗値設定データが悪い
方向に修正される。これら一連の設定と、データ採取
と、判断とを繰り返すことにより、個々のクロックライ
ンの可変抵抗VR1、VR2、VR3及びVR4の値を
最適化することができる。
【0072】図13に、上記CCD20に入力する各ク
ロックのタイミングの一例を示す。同図に示すように、
CCD20への入力クロックは、相互に関連性があり、
各々のクロスポイントの電圧VA 、VB 、又はVC が規
格内に収まることが正常動作条件となる。クロックジェ
ネレータ23からCCD20までの間には、クロック波
形にバラツキを生じる要因が、例えばクロックドライバ
の立ち上り及び立ち下り特性、CCD20のクロック入
力端子の入力容量、クロック伝送ケーブル容量、コネク
タ類の接触抵抗、あるいは周囲温度等のように複数存在
する。したがって、これらの要因の組み合わせにより上
記の電圧VA 、VB 又はVC 等が規格外となる場合も発
生する。特に高速スキャンを行なう場合、クロック周波
数が極めて高くなるためクロスポイントにズレを生じ易
くなる。クロスポイントにズレを生じると画像データに
悪影響を与える割合が大きくなる。このような弊害は、
上記のように、クロックラインの可変抵抗VR1、VR
2、VR3及びVR4の値を最適化することにより防止
することができる。
【0073】尚、上記の実施の形態では、遅延回路61
のクロック伝送線のインピーダンスマッチングに、遅延
素子として可変抵抗を用いているが、遅延素子はこれに
限ることなく、例えば可変容量素子、可変インダクタン
ス素子、又は半導体遅延素子としてもよく、要は、CP
U62よってプログラマブルに可変可能なものであれば
よい。また、異常が検出されたデータノイズの原因がク
ロック周波数による場合も考えられる。この場合は、C
PU62の出力ポートよりクロックジェネレータ23の
発振周波数を制御するようにし、上述した一連の設定
と、データ採取と、判断とを行なって、ノイズの少ない
ポイントを見つけることによって最適なクロック周波数
を設定するようにすればよい。その場合、A/D変換の
タイミングも関連して変わる場合もあるが、圧縮補正デ
ータ作成のとき異常レベルを検出して適宜なレベルによ
るデータの補償を行なえばよい。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
CCD、A/D変換、制御系、電源系及び周囲温度等の
環境条件の変化を含めてこれらに起因する読み取りデー
タの異常を検出できるので、製品段階における不具合な
データの補正が容易に実現でき、したがって、製品の信
頼性と画像品質が共に向上する。また、補正データを簡
単に圧縮して記憶することができるので、白歪データ用
のメモリ容量が低減し、したがって、製品コストの削減
に貢献する。また、白歪データの異常の検出が小規模な
ハードウェア構成でできるので、ワンチップ化が容易と
なり、したがって、小型化とコストダウンに貢献でき
る。また、異常検出の設定レベルを変えることによりイ
メージセンサの感度のバラツキを容易に知ることができ
るので、イメージセンサの検査治具として応用でき、こ
れによって、イメージセンサのグレード分類が可能とな
る。また、読み取り部(イメージセンサ)が補正制御部
と別ユニットで構成された場合でも、異なるケーブル長
又は異なるセンサ部に対応して適正化ができるので、補
正制御部を共通化でき、したがって、量産によるコスト
ダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における読み取り画像データ
の補正回路のブロック図である。
【図2】(a) は正常時の白歪データ(1ライン分)の例
をグラフ化して示す図、(b) は異常時の白歪データの一
例をグラフ化して示す図である。
【図3】(a) は補正回路における圧縮/判別部の内部構
成のブロック図、(b) は同じく圧縮データの作成例を示
す図である。
【図4】(a) は補正回路における圧縮/判別部のレジス
タC及びオーバーフロー検出部の構成例を示す図、(b)
は同じく異常検出部の構成を示す図である。
【図5】補正回路における伸長部の構成ブロック図であ
る。
【図6】第2の実施の形態における圧縮/判別部の回路
構成を示す図である。
【図7】第2の実施の形態における不図示のCPUによ
る制御動作のフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態における異常検出部の構成を
示す図である。
【図9】第3の実施の形態における不図示のCPUによ
り行われる処理のフローチャートである。
【図10】第4の実施の形態における圧縮/判別部の構
成を示すブロック図である。
【図11】第5の実施の形態における読み取り画像デー
タの補正回路を中心とするブロック図である。
【図12】第5の実施の形態における遅延回路の構成図
である。
【図13】CCDに入力する各クロックのタイミングの
一例を示す図である。
【図14】従来のアナログ演算によってシェーディング
補正を行う一般的な補正回路を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 原稿 3 CCD 4 クロックジェネレータ 5 サンプルホールド(S/H) 6 アンプ 7 補正部 8 A/D変換器 9 D/A変換器 11 RAM 15 画像データ 20 CCD 21 光源 22 原稿 23 クロックジェネレータ 24 補正回路 25 サンプルホールド(S/H) 26 アンプ 27 補正部 28 A/D変換器 29 D/A変換器 30a 画像データ 30b 白歪データ 31 RAM 32 伸長部 33 圧縮/判別部 34、34a 異常検出部 36 レジスタA 38 レジスタB 39 減算器 41 レジスタC 42 オーバーフロー検出部 44 アンドゲート 45 カウンタ 46 比較器 47 設定器 51 レジスタD 52 加減算器 53 レジスタE 54 レジスタF 55 データセレクタ 56 圧縮/判別部 57 平均化回路 58 レジスタG 61 遅延回路 62 CPU 63 異常信号 64 アンドゲート 65 カウンタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像読み取り装置により基準画像から読
    み込まれA/D変換された主走査1ライン分のディジタ
    ルデータを補正データとして用いて原稿から読み込んだ
    画像データを補正する画像データ補正装置において、 前記主走査1ライン分のディジタルデータの有効画素内
    の第1画素を基準値として互いに隣接する画素間の差分
    と極性を順次算出する算出手段と、 該算出手段により算出された前記差分の所定の下位ビッ
    トと前記極性ビットとを圧縮補正データとして記憶する
    記憶手段と、 該記憶手段に記憶された圧縮補正データと前記第1画素
    の基準値とに基づいて主走査1ライン分の元のビット幅
    の補正データに順次伸長する伸長手段と、 を備えたことを特徴とする画像データ補正装置。
  2. 【請求項2】 前記差分の所定の下位ビットと前記極性
    ビットとを圧縮補正データとして前記記憶手段に出力す
    ると共に、残余の上位ビットを異常検出用データとして
    出力する出力手段と、 該出力手段により出力された異常検出用データの値を積
    算する積算手段と、 該積算手段により積算された積算値と所定の上限値を比
    較して前記積算値が前記上限値を越えたと判別されたと
    き異常信号を出力する異常判別手段と、 を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像デー
    タ補正装置。
  3. 【請求項3】 前記差分の所定の下位ビットの数を処理
    レベルに応じて順次増加させる設定手段を更に備え、 前記異常判別手段は、前記積算手段により積算された積
    算値が「0H」以外の値であるとき異常信号を出力する
    ことを特徴とする請求項2記載の画像データ補正装置。
  4. 【請求項4】 画像読み取り装置による基準画像の主走
    査1ライン分の読み込みを繰り返す読取制御手段と、 該読取制御手段により繰り返される基準画像の主走査1
    ライン分の読み込み毎に、前記記憶手段から前回の圧縮
    補正データを順次読み出して、今回読み込まれて作成さ
    れた圧縮補正データとの平均値を演算して前記記憶手段
    に出力する平均化演算手段と、 を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像デー
    タ補正装置。
  5. 【請求項5】 前記積算手段による積算値に基づいて前
    記CCDを駆動する各クロック伝送線のインピーダンス
    を制御する制御手段を更に備えて、前記CCDからの読
    み取りデータの最適条件を設定することを特徴とする請
    求項2記載の画像データ補正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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