JPH09259455A - トラッキングエラー検出回路およびその方法 - Google Patents

トラッキングエラー検出回路およびその方法

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JPH09259455A
JPH09259455A JP6332496A JP6332496A JPH09259455A JP H09259455 A JPH09259455 A JP H09259455A JP 6332496 A JP6332496 A JP 6332496A JP 6332496 A JP6332496 A JP 6332496A JP H09259455 A JPH09259455 A JP H09259455A
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JP6332496A
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Yasuo Sasaki
康夫 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】キャンセルするオフセット量が正確でないた
め、正確なトラッキングエラー信号が求められない。 【解決手段】左右のPDからの光検出信号A,Dよりウ
ォブル振幅検出部211,212でウォブル振幅成分A
w,Dwが求められ、その信号A,Dの差に対してウォ
ブル振幅検出部215でウォブルの振幅成分(A−W)
wが求められる。割り算器216において、オフセット
基準信号CSL=(Aw−Dw)/(A−D)wが求め
られ、2乗器223,3乗器224でさらに2次および
3次の信号CSL2,CSL3 が求められる。これらの、
各基準信号CSL,CSL2,CSL3 に対して、係数乗
算器217,224,226で所定の係数K1 〜K3
各々乗じられ、さらに加算器227において各項が加算
されてオフセット信号PP O が求められ、プッシュプル
信号よりキャンセルされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばミニディ
スク(MD)(MDはソニー社の登録商標)に対して記
録/再生を行う記録再生装置に用いられるトラッキング
エラー検出回路およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(CD)やミニディ
スク(MD)などの光ディスクに対して記録/再生を行
う記録再生装置において、トラックを適切に追従するト
ラッキングサーボの方法としては、主ビームを挟んで配
された2つの副ビームからの反射光の光量を比較する3
スポット方式が主に用いられている。しかし、装置の簡
略化・小型化および信頼性の点から、1スポットでトラ
ッキングエラーを検出することのできるプッシュプル法
が着目されている。プッシュプル法は、ピットや溝によ
り回折、反射されて再び対物レンズに入射した光の強度
分布が、そのピットや溝とスポットとの相対的な位置に
より変化することを利用し、その反射光を複数に分割し
たフォトディテクタで受光し、各フォトディテクタで受
光した光の光量差に基づいてトラッキングエラーを求め
る方法である。
【0003】ところで、このプッシュプル法において
は、対物レンズが変動した場合にスポットがフォトディ
テクタ上で移動してしまい、トラッキングエラー信号に
直流オフセットが生じるという問題がある。この直流オ
フセットは、対物レンズのみが移動するような構成のピ
ックアップを用いた場合や、ディスクのスキューにより
ディスク面がビームの光軸に対して90°からずれてし
まった場合などに生じる。そこで、プッシュプル法を用
いる場合には、この直流オフセットをキャンセルする必
要がある。
【0004】そのような、直流オフセットをキャンセル
して適切にトラッキングエラーを検出することのできる
方法は、トラッキング対象のディスク状記録媒体の種類
などに応じて種々の方法が考えられているが、たとえば
MDのような、トラックにウォブル(トラックが蛇行し
ている状態)が形成されているディスク状記録媒体に対
してトラッキングサーボをかける場合には、WPP(Wo
bble Push-Pull)と呼ばれる方法がしばしば用いられて
いる。WPP法は、フォトディテクタの出力信号に含ま
れるウォブル周波数成分の振幅が対物レンズの位置によ
って変化することを利用し、そのウォブル周波数成分の
振幅を検出し対物レンズの位置を求め、トラッキングエ
ラーに生じるオフセット値をキャンセルする方法であ
る。
【0005】具体的には、2方向への反射光の検出信号
を各々E,Fとすると、それらの信号よりウォブル成分
の振幅w(E),w(F)を求める。また、それらの光
検出信号E,Fよりプッシュプル信号E−Fを求め,そ
のプッシュプル信号のウォブル成分の振幅w(E−F)
を求める。そして、予め定めた係数KW を用いて式1に
よりオフセット成分キャンセル量CSLを求める。
【0006】
【数1】 CSL=KW ×(w(E)−w(F))/(w(E−F))・・・(1)
【0007】そして、式2に示すように、プッシュプル
信号PPよりこのキャンセル量CSLを減じて、オフセ
ット成分のキャンセルされたトラッキングエラー信号T
Eを求める。
【0008】
【数2】 TE=PP−CSL ・・・(2)
【0009】なお、プッシュプル信号PPは、前記各光
検出信号E,Fおよび、全反射光の光量に応じた信号I
gに基づいて、式3に示すように求めることができる。
【0010】
【数3】 PP=(E−F)/Ig ・・・(3)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、記録密度の高
密度化やアクセス速度の高速化にともなって、要求され
るトラッキング精度が厳しくなっており、より高精度に
トラッキングを行いたいという要望がある。しかし、前
述したような方法で求めるトラッキングエラー信号のオ
フセット成分には、実際のオフセット量とのずれが生じ
る場合があり、そのオフセット成分を用いて得られるト
ラッキングエラー信号では、厳密なトラッキング精度を
実現できない場合がある。そのため、より正確にオフセ
ット成分を検出してキャンセルし、正確なトラッキング
エラー信号を得たいという要望があった。
【0012】したがって、本発明の目的は、より高精度
にトラッキングエラー信号を検出することのできるトラ
ッキングエラー検出回路を提供することにある。また、
本発明の他の目的は、そのようなトラッキングエラー検
出方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】実際のオフセット成分の
対物レンズの位置に対するリニアリティと、前述したよ
うな方法で求めるオフセット成分のリニアリティが異な
るために、係数を乗じてそれらがほぼ一致するようにし
ても、それらの間にずれが生じ、正確なトラッキングエ
ラー信号を検出する妨げになっている。そこで、得られ
たオフセット成分の高次式を用いて、実際のオフセット
成分にほぼ完全にフィッティングする特性のオフセット
成分算出方法を用いるようにした。
【0014】したがって、本発明のトラッキングエラー
検出回路は、蛇行状に案内溝が形成されたディスク状記
録媒体のトラックに対して1スポットのビームを照射
し、該ビームの反射光に基づいて得られるプッシュプル
信号から、オフセット信号を除去してトラッキングエラ
ー信号を検出するトラッキングエラー検出回路であっ
て、前記案内溝を挟む2方向からの前記反射光の光検出
信号に基づいて、前記プッシュプル信号を求めるプッシ
ュプル信号検出回路と、前記光検出信号に含まれる前記
案内溝の蛇行の振幅成分に基づいて、前記ビームの位置
を示す信号を検出するビーム位置検出回路と、前記検出
されたビームの位置を示す信号を少なくとも3次以上の
高次の項を用いて前記オフセット信号を得るオフセット
信号算出回路と、前記プッシュプル信号より前記得られ
たオフセット信号を除去してトラッキングエラー信号を
得るオフセット信号キャンセル回路とを有する。
【0015】好適には、前記オフセット信号算出回路
は、前記検出されたビームの位置を示す信号を、少なく
とも3次以上の奇数次数に累乗する回路を1つ以上有
し、任意の次数に累乗する任意の数の累乗回路と、前記
検出された信号、および、前記累乗回路により累乗され
た各信号に対して、各々所定の係数を乗じる係数乗算回
路と、前記係数乗算回路で各々所定の係数が乗じられた
信号を加算して前記オフセット信号を得る加算回路とを
有する。
【0016】また、本発明のトラッキングエラー検出方
法は、蛇行状に案内溝が形成されたディスク状記録媒体
のトラックに対して1スポットのビームを照射し、前記
案内溝を挟む2方向からの前記反射光の光検出信号に基
づいてプッシュプル信号を求め、前記反射光に含まれる
前記案内溝の蛇行の振幅成分に基づいて、前記ビームの
位置を示す信号を検出し、前記検出されたビームの位置
を示す信号に基づいて、当該信号の高次の信号を求め、
前記検出された信号および当該信号の高次の信号を各々
所定の係数で乗じ、前記所定の係数が乗じられた、前記
検出された信号および当該信号の高次の信号を加算てオ
フセット信号を求め、前記プッシュプル信号より前記オ
フセット信号を除去してトラッキングエラー信号を得
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1〜図
4を参照して説明する。本実施の形態においては、ミニ
ディスク(MD)に対して記録/再生を行う光ディスク
装置に適用されるトラッキングエラー検出回路について
説明する。また、トラッキング対象であるMDは、図3
に示すように、データトラックに沿って蛇行状の案内溝
(ウォブル)が設けられた光ディスクである。MDのデ
ィスク基板500は、溝部にあたるプリグルーブ501
と、陸部にあたるランド502から構成されており、そ
の縁部が所定の周期で蛇行している。そして、このプリ
グルーブ501をスポット503が追従してデータの記
録/再生を行う。
【0018】図1は、そのトラッキングエラー検出回路
の構成を示すブロック図である。トラッキングエラー検
出回路100は、フォトディテクタPD、加算器10
1,102,103,227、減算器213,214,
219,222、割算器216,220、ウォブル振幅
検出部211,212,215、係数乗算器217,2
24,226、2乗器223および3乗器225が、図
示のごとく接続されて構成されている。
【0019】まず、各部の構成について説明する。フォ
トディテクタPDは、光ピックアップ(OP)内に設け
られ、記録媒体で回折・反射された光を検出し、その光
量に応じた信号A〜Dを出力する。本実施の形態のフォ
トディテクタPDは、4個のフォトディテクタPD-A〜
PD-Dが図示のごとく配置された4分割PDが用いられ
ている。4個のフォトディテクタPD-A〜PD-Dのう
ち、2個のフォトディテクタPD-A,PD-Bがデータト
ラックに左側に反射する1次回折光を検出し、残りの2
個のフォトディテクタPD-C,PD-Dがデータトラック
の右側に反射する−1次回折光を検出する。
【0020】第1の加算器101は、フォトディテクタ
PD-Aからの出力信号Aと、フォトディテクタPD-Bか
らの出力信号Bを加算し、全1次回折光の光量に対応す
る出力信号L(=A+B)を生成する。第2の加算器1
02は、フォトディテクタPD-Cからの出力信号Cと、
フォトディテクタPD-Dからの出力信号Dを加算し、全
−1次回折光の光量に対応する出力信号R(=C+D)
を生成する。第3の加算器103は、第1の加算器10
1および第2の加算器102の出力をさらに加算し、フ
ォトディテクタPD-A〜PD-Dで検出した全光量に対応
する出力信号Ig(=A+B+C+D)を出力する。
【0021】第1のウォブル振幅検出部211は、フォ
トディテクタPD-Aの出力信号Aより、フォトディテク
タPD-A側(左側)のウォブルの振幅信号Awを検出す
る。この第1のウォブル振幅検出部211の構成を図2
に示す。第1のウォブル振幅検出部211は、バンドパ
スフィルタ225、全波整流器226およびローパスフ
ィルタ227を有する。第1のウォブル振幅検出部21
1においては、入力された信号Aをバンドパスフィルタ
225で帯域制限し、全波整流器226で整形した後、
ローパスフィルタ227を通過させて信号Aの振幅Aw
を検出する。
【0022】第2のウォブル振幅検出部212は、第1
のウォブル振幅検出部211と同様に、フォトディテク
タPD-Dの出力信号Dより、フォトディテクタPD-D側
(右側)のウォブルの振幅信号Dwを検出する。第2の
ウォブル振幅検出部212の構成および動作は、図2を
参照して前述した第1のウォブル振幅検出部211の構
成と同じである。第1の減算器213は、第1のウォブ
ル振幅検出部211で検出された左側ウォブルの振幅成
分Awと、第2のウォブル振幅検出部212で検出され
た右側ウォブルの振幅成分Dwとの蛇行差Aw−Dwを
求め、その差を第1の割り算器216に出力する。
【0023】第2の減算器214は、フォトディテクタ
PD-Aからの出力信号Aと、フォトディテクタPD-Dか
らの出力信号Dの差を求め、その差A−Dを第3のウォ
ブル振幅検出部215に出力する。第3のウォブル振幅
検出部215は、入力されたプッシュプル信号A−Dに
おけるウォブルの振幅信号(A−D)wを検出し、第1
の割り算器216に出力する。この第3のウォブル振幅
検出部215の構成および動作も、前述した第1のウォ
ブル振幅検出部211の構成と同じである。第1の割り
算器216は、第1の減算器213より入力された信号
Aw−Dwを被除数、第3のウォブル振幅検出部215
より入力された信号(A−D)wを除数として、式4に
示す割り算を行い、オフセット基準信号CSLを求め、
第1の係数乗算器217、2乗器223および3乗器2
25に出力する。
【0024】
【数4】 CSL=(Aw−Dw)/(A−D)w ・・・(4)
【0025】第1の係数乗算器217は、式5に示すよ
うに、第1の割り算器216で求められたオフセット基
準信号CSLに所定の係数K1 を乗じ、第1のオフセッ
ト信号PPO-1 を得、第4の加算器227に出力する。
【0026】
【数5】 PPO-1 =K1 ×CSL ・・・(5)
【0027】2乗器223は、第1の割り算器216で
求められたオフセット基準信号CSLを2乗し、オフセ
ット信号を求めるための2次の項の基準信号CSL2
求め、第2の係数乗算器224に出力する。第2の係数
乗算器224は、式6に示すように、2乗器223で求
められた基準信号CSL2 に所定の係数K2 を乗じ、第
2のオフセット信号PPO-2 を得、第4の加算器227
に出力する。
【0028】
【数6】 PPO-2 =K2 ×CSL2 ・・・(6)
【0029】3乗器225は、第1の割り算器216で
求められたオフセット基準信号CSLを3乗し、オフセ
ット信号を求めるための3次の項の基準信号CSL3
求め、第3の係数乗算器226に出力する。第3の係数
乗算器226は、式7に示すように、3乗器225で求
められた基準信号CSL3 に所定の係数K3 を乗じ、第
3のオフセット信号PPO-3 を得、第4の加算器227
に出力する。
【0030】
【数7】 PPO-3 =K3 ×CSL3 ・・・(7)
【0031】第4の加算器227は、式8に示すよう
に、第1の係数乗算器217、第2の係数乗算器224
および第3の係数乗算器226で求められた第1のオフ
セット信号PPO-1 〜第3のオフセット信号PPO-3
加算し、オフセット信号PPoを求める。
【0032】
【数8】 PPO = PPO-1 +PPO-2 +PPO-3 ・・・(8)
【0033】一方、第3の減算器219は、式9に示す
ように、全1次回折光の光量に対応する出力信号Lと全
−1次回折光の光量に対応する出力信号Rとの減算を行
い、プッシュプル信号PPを求め、第2の割り算器22
0に出力する。
【0034】
【数9】 PP=L−R ・・・(9)
【0035】第2の割り算器220は、第3の減算器2
19の減算結果PPを被除数、入力される全光量に対応
する出力信号Igを除数として除算を行い、全光量で正
規化されたプッシュプル信号PP/Igを得る。そし
て、第4の減算器222において、式10に示すよう
に、第2割り算器220で求められた正規化されたプッ
シュプル信号PP/Igより、第4の加算器227で求
められたオフセット値PPO を減じ、オフセットのキャ
ンセルされたプッシュプル信号であり、トラッキングエ
ラーに相当する信号TEを求める。
【0036】
【数10】
【0037】次に、このようなトラッキングエラー検出
回路100の動作を説明する。記録媒体がセットされた
ら、図示せぬ制御部の制御により直ちにディスクの回転
が始動され、同時にトラッキングサーボがかけられる。
まず、左側のフォトディテクタPD-A,PD-B、およ
び、右側のフォトディテクタPD-C,PD-Dの出力が、
各々加算器101および加算器102で加算されて、左
側の光検出信号Lおよび右側の光検出信号Rが生成さ
れ、さらにそれらが加算器103で加算されて、全光量
に対応する信号Igが生成される。左側の光検出信号L
と右側の光検出信号Rの差が減算器219で求められて
プッシュプル信号PPが生成され、さらにその結果が信
号Igを除数として割り算器220で除算されて正規化
され、オフセットのキャンセル前のトラッキングエラー
信号が求められる。
【0038】また、左外側のフォトディテクタPD-Aか
らの信号Aおよび右外側のフォトディテクタPD-Dから
の信号D各々より、第1のウォブル振幅検出部211お
よび第2のウォブル振幅検出部212でウォブルの振幅
成分Aw,Dwが求められ、さらにその振幅成分Aw,
Dwの差Aw−Dwが減算器213で求められる。ま
た、その信号Aおよび信号Dの差が減算器214で求め
られ、プッシュプル信号であるその結果に対して第3の
ウォブル振幅検出部215でウォブルの振幅成分(A−
W)wが求められる。
【0039】そして、割り算器216において、オフセ
ット基準信号CSL=(Aw−Dw)/(A−D)wが
求められ、2乗器223および3乗器224においてさ
らに2次および3次の信号CSL2,CSL3 が求められ
る。これらの、各基準信号CSL,CSL2,CSL3
対して、係数乗算器217,224,226で所定の係
数K1 〜K3 が各々乗じられ、さらに加算器227にお
いて各項が加算されてオフセット信号PPO が求められ
る。そして、減算器222において、割り算器220で
求められた正規化されたトラッキングエラー信号PP/
Igに対して、加算器227で求められたオフセット値
PPO をキャンセルして、オフセット値のキャンセルさ
れたトラッキングエラーTEが生成される。
【0040】このように、本実施の形態のトラッキング
エラー検出回路においては、ウォブルの振幅に基づいて
求められたオフセット量基準信号の高次の項を用いてオ
フセト値を算出しているので、実際のオフセット量の変
化とほぼずれのないオフセット量を求めることができ
る。
【0041】このことについて図4を参照して説明す
る。図4は、対物のレンズに対する実際のオフセット量
と、算出されたオフセット量を示す図であり、(A)は
本実施の形態の方法により求めたオフセット量を示す
図、(B)は従来の方法により求めたオフセット量を示
す図である。図4(B)に示すように、従来の方法いお
いては実際のオフセット量PPO 'と、求められたオフ
セット量KW ×CSLとの間に、斜線で示すようなキャ
ンセルエラーが生じているため、正確なトラッキングエ
ラー信号が得られない。しかし、本実施の形態の方法に
おいては、図4(A)に示すように、実際のオフセット
量PPO ’と、求められたオフセット量K1 ×CSL+
2 ×CSL2+K3 ×CSL3 がほぼ一致しているた
め、正確なオフセットキャンセル量が求められ、正確な
トラッキングエラー信号が得られる。
【0042】なお、本発明は本実施の形態に限られるも
のではなく、種々の改変が可能である。たとえば、本実
施の形態においては、オフセット量を求める際に、ウォ
ブル成分の振幅から求められた基準信号CSLの3次の
項までを用いたが、これに限られるものではなく、より
高次の項を用いてもよいし、任意の高次の項を選択的に
用いてもよい。なお,プッシュプ信号のオフセット量は
原理的には対物レンズの位置に対して対称なので、偶数
次の項のKは0になるのが好ましく、偶数次の項は用い
ないようにしてもよい。
【0043】また、トラッキングエラー検出回路の実際
の構成は任意の構成でよい。また、光検出信号をA/D
変換してデジタル信号にし、DSPなどの汎用演算処理
回路を用いて本実施の形態の回路と同様の動作を行わ
せ、トラッキングエラー信号を求めるようにしてもよ
い。
【0044】また、光ピックアップの分割センサの形
状、配置なども、本実施の形態に示した4分割PDに限
られるものではなく、任意の構成の分割センサでよい。
また、たとえば、4分割PDを2組使用する場合には、
対応する2つのPD出力を加えて、改めてA,B,C,
Dを作るようにすればよい。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、オフセット値を正確に
求めキャンセルすることができ、高精度にトラッキング
エラー信号を検出することのできるトラッキングエラー
検出回路およびトラッキングエラー検出方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のトラッキングエラー検
出回路の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したトラッキングエラー検出回路のウ
ォブル振幅検出部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したトラッキングエラー検出回路でト
ラッキングを行う記録媒体を示す図である。
【図4】対物のレンズの位置に対する実際のオフセット
量と、算出されたオフセット量を示す図であり、(A)
は本実施の形態の方法により求めたオフセット量に関す
る図、(B)は従来の方法により求めたオフセット量に
関する図である。
【符号の説明】
PD…フォトディテクタ、100…トラッキングエラー
検出回路、PD…フォトディテクタ、101,102,
103,227…加算器、213,214,219,2
22…減算器、216,220…割算器、211,21
2,215…ウォブル振幅検出部、217,224,2
26…係数乗算器、223…2乗器、225…3乗器、
225…バンドパスフィルタ、226…全波整流器、2
27…ローパスフィルタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛇行状に案内溝が形成されたディスク状記
    録媒体のトラックに対して1スポットのビームを照射
    し、該ビームの反射光に基づいて得られるプッシュプル
    信号から、オフセット信号を除去してトラッキングエラ
    ー信号を検出するトラッキングエラー検出回路であっ
    て、 前記案内溝を挟む2方向からの前記反射光の光検出信号
    に基づいて、前記プッシュプル信号を求めるプッシュプ
    ル信号検出回路と、 前記光検出信号に含まれる前記案内溝の蛇行の振幅成分
    に基づいて、前記ビームの位置を示す信号を検出するビ
    ーム位置検出回路と、 前記検出されたビームの位置を示す信号の少なくとも3
    次以上の高次の項を用いて前記オフセット信号を得るオ
    フセット信号算出回路と、 前記プッシュプル信号より前記得られたオフセット信号
    を除去してトラッキングエラー信号を得るオフセット信
    号キャンセル回路とを有するトラッキングエラー検出回
    路。
  2. 【請求項2】前記オフセット信号算出回路は、 前記検出されたビームの位置を示す信号を、少なくとも
    3次以上の奇数次数に累乗する回路を1つ以上有し、任
    意の次数に累乗する任意の数の累乗回路と、 前記検出された信号、および、前記累乗回路により累乗
    された各信号に対して、各々所定の係数を乗じる係数乗
    算回路と、 前記係数乗算回路で各々所定の係数が乗じられた信号を
    加算して前記オフセット信号を得る加算回路とを有する
    請求項1記載のトラッキングエラー検出回路。
  3. 【請求項3】蛇行状に案内溝が形成されたディスク状記
    録媒体のトラックに対して1スポットのビームを照射
    し、前記案内溝を挟む2方向からの前記反射光の光検出
    信号に基づいてプッシュプル信号を求め、 前記反射光に含まれる前記案内溝の蛇行の振幅成分に基
    づいて、前記ビームの位置を示す信号を検出し、 前記検出されたビームの位置を示す信号に基づいて、当
    該信号の高次の信号を求め、 前記検出された信号および当該信号の高次の信号を各々
    所定の係数で乗じ、 前記所定の係数が乗じられた、前記検出された信号およ
    び当該信号の高次の信号を加算てオフセット信号を求
    め、 前記プッシュプル信号より前記オフセット信号を除去し
    てトラッキングエラー信号を得るトラッキングエラー検
    出方法。
JP6332496A 1996-03-19 1996-03-19 トラッキングエラー検出回路およびその方法 Pending JPH09259455A (ja)

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