JPH09259411A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド及び磁気記録装置 - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッド及び磁気記録装置

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JPH09259411A
JPH09259411A JP8067805A JP6780596A JPH09259411A JP H09259411 A JPH09259411 A JP H09259411A JP 8067805 A JP8067805 A JP 8067805A JP 6780596 A JP6780596 A JP 6780596A JP H09259411 A JPH09259411 A JP H09259411A
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magnetic
nife
cofe
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JP8067805A
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Inventor
Kenichiro Yamada
健一郎 山田
Hidekazu Tanaka
秀和 田中
Hitoshi Kanai
均 金井
Masaaki Kanamine
理明 金峰
Yuji Uehara
裕二 上原
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バイアス磁界を利用した磁気抵抗効果素子を有
する磁気ヘッドに関し、膜厚の増加を抑えるとともに磁
気抵抗効果の出力を大きくすること。 【解決手段】基板11と、前記基板11上に形成された
磁気シールド層2と、前記磁気シールド層11上に形成
された絶縁層4と、前記絶縁層4の上に形成された軟質
磁性体層6と、前記軟質磁性体層6の上に形成された非
磁性層7と、前記非磁性層7の上に形成されたNiFe層8
a又はNiFe系合金層とCoFe層8b又はCoFe系合金層とか
らなり、20Å〜140Åの膜厚を有する磁気抵抗効果
層8と、少なくとも前記磁気抵抗効果層8及び軟質磁性
体層6に電流を供給する一対のリード端子9,10とを
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果型磁
気ヘッド及び磁気記録装置に関し、より詳しくは、バイ
アス磁界を利用した磁気抵抗効果素子を有する磁気ヘッ
ドとこの磁気ヘッドを備えた磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの外部記録装置である磁気
ディスク装置の大容量化が進むに伴って、高密度化、高
速化に対応した高性能の磁気ヘッドが要求されている。
この要求を満足するものとして、磁気記録媒体の移動速
度に依存せずに高出力が得られる磁気抵抗型の磁気ヘッ
ド(MR)が注目されている。
【0003】磁気抵抗型磁気ヘッドは、一般に、図8
(a) 〜(c) に示すような構造となっている。図8(a),
(b) において、第1の磁気シールド層101 と第2の磁気
シールド層102 の間にはアルミナなどよりなる絶縁層10
3 が形成され、その絶縁層103 の中には一端を磁気ディ
スクD側に露出した磁気抵抗効果素子(MR素子)104
が形成されている。
【0004】MR素子104 において、第1の磁気シール
ド101 側から順にNiFeCrよりなる軟磁性体層105 、Taよ
りなる導電性の非磁性体層106 、NiFeよりなるMR層10
7 が形成され、そのMR層107 のセンス領域Sの両側部
分にはAu又はW(タングステン)よりなるリード端子10
8,109 が接続されている。MR層107 と軟磁性体層106
は、磁気記録媒体対向面が長辺となるように長方形にパ
ターニングされていて、その長手方向に磁化容易軸が一
致している。
【0005】このようなMR素子104 では、2つのリー
ド端子108,109 を通してセンス領域SのMR層107 、非
磁性体層106 及び軟磁性体層105 にセンス電流Jが流さ
れる。 そして、非磁性体層106 と軟磁性体層105 を流
れる電流J2 、J3 が作る磁界HB1と、MR層107 と非
磁性体層106 に流れる電流J1 、J2 が作る磁界によっ
て磁化された軟磁性体層からの漏洩磁界HB2とによっ
て、MR層107 には磁化の向きを変えるためのバイアス
電界(HB1+HB2)が印加される。これによりMR層10
7 の磁化M0 の方向が傾き、外部信号磁界に対して抵抗
変化が線形に変化する。
【0006】磁気記録媒体Dが磁気ヘッドの下を例えば
回転して移動すると、磁気ヘッドに入力する磁界が変化
し、MR層107 の磁化M0 の回転によってセンス領域S
に入力する信号磁界を電気抵抗の変化として再生する。
なお、NiFeCrよりなる軟磁性体層105 は、MR層107 に
比べて磁気抵抗効果が非常に小さいので、信号磁界を電
気的信号に殆ど変換しない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、NiFeよりな
るMR層107 を有する磁気ヘッドの再生出力の大きさ
は、高密度記録が進むにつれて不十分になってくる。そ
の再生出力を高めるためには磁気抵抗効果を大きくする
必要があり、例えば特開昭64−64383号公報には
NiFe合金とCo合金を交互に複数層積層するMR層が記載
されている。この技術は、異なる磁性材の積層数を増や
すことによって磁気抵抗効果を増大させる方法である。
【0008】しかし、MR層を多層化すると膜厚が厚く
なるので、磁気記録媒体の1トラック中のビット間隔を
狭くしようとする磁気記録装置には適用できなくなる。
本発明の目的とするところは、膜厚の増加を抑えるとと
もに磁気抵抗効果の出力を大きくすることができるMR
層を有する磁気ヘッドを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(手段)上記した課題は、図1に例示するように、基板
11と、前記基板11上に形成された磁気シールド層2
と、前記磁気シールド層12上に形成された絶縁層4
と、前記絶縁層4の上に形成された軟質磁性体層6と、
前記軟質磁性体層6の上に形成された非磁性層7と、前
記非磁性層7の上に形成されたNiFe層8a又はNiFe系合
金層とCoFe層8b又はCoFe系合金層とからなり、20Å
〜140Åの膜厚を有する磁気抵抗効果層8と、少なく
とも前記磁気抵抗効果層8及び軟質磁性体層6に電流を
供給する一対のリード端子9,10とを有することを特
徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
【0010】上記磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記
磁気抵抗効果層を構成する前記NiFe層又は前記NiFe系合
金層の膜厚が10Å以上であることを特徴とする。上記
磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前記CoFe層又は前記Co
Fe系合金層は、Feが5〜15wt%、Coが85%〜95%
であることを特徴とする。上記磁気抵抗効果型ヘッドに
おいて、前記NiFe層又は前記NiFe系合金は、前記CoFe又
は前記CoFe系合金よりも前記基板に近い側に存在するこ
とを特徴とする。
【0011】上記課題は、前記いずれかの磁気抵抗効果
型ヘッドと、前記磁気抵抗効果型ヘッドに対向する磁気
記録媒体Dとを有することを特徴とする磁気記録装置に
よって解決する。 (作用)次に、本発明の作用について説明する。
【0012】本発明によれば、磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ドに使用される磁気抵抗層(MR層)を20〜140Å
の膜厚にするとともに、NiFe層とCoFe層とから構成し
た。この膜厚によれば、MR層の表面やNiFe層とCoFe層
の界面での電子の散乱が少なくなり、しかも、電子の移
動中にNiFe層とCoFe層の双方のポテンシャルを効率良く
受けるので、外部磁界に対する比抵抗変化を大きくする
とともに、比抵抗の値の増大を抑えて高出力を得ること
ができる。
【0013】この場合、NiFe層を下にした方がCoFe層の
磁気異方性が良くなる。また、そのNiFe層の膜厚が10
Å以上にすることにより、MR層全体をNiFeのみで構成
する場合に比べて外部磁界に対する比抵抗変化が大きく
なる。さらに、CoFe層においては、Feが5〜15wt%、
Coが85%〜95%とすることが磁歪及び比抵抗を小さく
するのに有効である。
【0014】なお、NiFe層の代わりにNiFe系合金層を使
用し、CoFe層の代わりにCoFe系合金層を使用してもよ
い。
【0015】
【発明の実施の形態】そこで、以下に本発明の実施形態
を図面に基づいて説明する。 (第1実施形態)図1(a) 〜(c) は、本発明の第1実施
形態の磁気ヘッドの部分側面図、分解斜視図及び動作説
明図である。
【0016】図1(a),(b) に示すように、磁気ディスク
(磁気記録媒体)Dの上に配置される磁気ヘッド1にお
いて、アルミナチタン炭素(Al2O3TiC)よりなるスライ
ダ(不図示)上にはNiFeよりなる第1の磁気シールド層
2、アルミナよりなる絶縁層4及び第2の磁気シールド
層3が形成されている。また、絶縁層4の中には一端を
磁気ディスクD側に露出した磁気抵抗効果素子(MR素
子)5が形成されている。
【0017】MR素子5は、第1の磁気シールド層2側
から順に形成される軟磁性体層6、非磁性体層7、MR
層8及び一対のリード端子9、10から構成されてい
る。軟質磁性体層6からMR層8までは、その平面が長
方形になるようにパターニングされ、その長辺の1辺が
磁気ディスクDに対向するようになっている。また、M
R層8のうち2つのリード端子9,10に挟まれた領域
はセンス領域Sとなる。
【0018】MR層8は、膜厚20〜140Åの厚さを
有し、しかもNiFe層8aとCoFe層8bの二層構造となっ
ていて、そのうちのNiFe層8aは第1の磁気シールド層
2に近い側に形成されている。これは、NiFe層8aは結
晶性が良いので、CoFe層8bの結晶性も良くなるからで
ある。非磁性体層7は、膜厚100ÅのTaから形成され
いている。軟磁性体層6は磁気抵抗効果の小さなNiFeCr
より形成され、その膜厚は150Åとなっている。さら
に、リード端子9,10は、Au又はWのような低抵抗の
材料から形成されている。
【0019】MR素子5において、MR層8及び軟質磁
性体層6は、その長手方向(図中y方向)が磁化容易軸
となっている。なお、磁気ヘッド1においては、第1の
磁気シールド層2と第2の磁気シールド層3との間隔は
0.3μm程度であり、これは再生ギャップに相当す
る。ところで、リード端子9,10を通してMR層8、
非磁性体層7及び軟質磁性体層6に分流されるセンス電
流Iは定電流である。そして、非磁性体層7内の電流I
2 と軟質磁性体層6内の電流I3 によって生じる磁界H
1 と、MR層内の電流I1 と非磁性体層内の電流I2
よって生じる磁界H2 とによってバイアス磁界HB が生
じ、このバイアス磁界HB によってMR素子1の磁化M
1 の方向が図中y方向からz方向に傾斜する。z方向
は、磁気記録媒体Dの面に垂直な方向である。
【0020】その磁化M1 の方向の傾斜によって、MR
層8は信号磁界に対して線形動作するようになる。そし
て、図中x方向に移動する磁気記録媒体Dからの信号磁
界をMR層8のセンス領域Sで電気信号に変換して再生
信号とする。上記した磁気ヘッド1のMR層8を構成す
るNiFe層8aとCoFe層8bの膜厚比の相違が、外部磁界
に対する比抵抗の変化にどのような影響を及ぼすかを実
験したところ、図2に示すような結果が得られた。実験
では、MR層8全体の膜厚を一定の75Åとし、またCo
Fe層8bの組成をCo90Fe10とした。また、実験において
はMR層8を膜厚100ÅのTa膜によって両面を挟ん
だ。
【0021】図2によれば、MR層8を構成する層のう
ち、CoFe層8bが厚くなるほど比抵抗変化が大きくな
り、MR層8を高感度にできることがわかる。ただし、
FeNi層8aの厚さが10Åよりも薄くなると、MR層8
がFeNiだけで構成されている場合よりも比抵抗変化が小
さくなってくるので、そのFeNi層8aを10Å以上の厚
さにする必要がある。
【0022】次に、MR層8に用いるNiFe層8aとCoFe
層8bの膜厚比を変えた場合の比抵抗値を調べたところ
図3に示すような結果が得られた。ただし、実験で使用
したMR層8の全体の膜厚を75Åとし、CoFe層8bの
組成をCo90Fe10とした。また、膜厚100ÅのTa膜によ
りMR層8を挟んで実験を行った。この図3によれば、
MR層を構成する層のうち、CoFe層8bが厚くなるほど
比抵抗値が減少する。これにより、MR層8に流れる電
流値が大きくなり、電流利用効率が高まり、MRヘッド
の高出力化が図れる。
【0023】次に、MR層8に用いるNiFe層8aとCoFe
層8bとの膜厚比を1対4と一定にし保ちながらMR層
8の膜厚を変えた場合の比抵抗変化を調べたところ図4
に示すような結果が得られた。図4によれば、MR層8
の全体の膜厚が増えるにつれて、比抵抗変化が減少し
た。従って、そのMR層8の全体の膜厚は薄い方がよい
ことがわかる。
【0024】この場合、MR層8全体の膜厚は、140
Å以下であって20Å以上にすることが望ましい。これ
は次のような理由による。即ち、MR層8が140Å以
上になると、その膜厚は電子の平均自由行程(約100
Å)よりも長くなるので、磁気抵抗効果は減少する。即
ち、自由行程が140Å以上の電子は非常に少ないの
で、図5(a) に示すように、電子が移動中に散乱されず
に受けるポテンシャルは、NiFe単膜又はCoFe単膜のポテ
ンシャルと同じになる。このため、磁気抵抗効果はNiFe
単膜、又はCoFe単膜の場合と同じになる。
【0025】一方、MR層8が20Å以下になると、図
5(b) に示すように、膜の表面や層界面での散乱が大き
くなって磁気抵抗効果が減少する。従って、MR層8
は、20〜140Åの膜厚が最適であり、図5(c) に示
すように、膜の表面や層界面での電子の散乱が少なく、
しかも、散乱されずに移動している電子は、NiFe層とCo
Fe層の両方のポテンシャルを効率良く受けることができ
る。
【0026】ところで、MR層8の一部を構成するCoFe
の組成は、上記したCo90Fe10に限るものではないが、Co
を85〜95wt%、Feを5〜15wt%の組成比にして磁
歪の小さな組成のものを用いるのが好ましい。また、M
R層8を構成するNiFeの代わりにNiFeCo等のNiFe系合金
を用い、またCoFeの代わりにCoFeTa、CoFeNb等のCoFe系
合金を用いてもよい。
【0027】また、上記実施形態では、MR層8と軟質
磁性体層6の間に非磁性体層7を用いているがその非磁
性体層7は省いてMR素子1を2層構造にしてもよい。
さらに、非磁性体層7の構成材料としてAl2O3 、SiO2
どの無機物を用いてもよい。 (第2実施形態)上記した磁気ヘッドのMR素子1は、
以下に説明するような新規な工程によって形成すること
ができる。その工程を図6、図7に基づいて説明する。
ただし、これらの図は、1つのスライダ形成領域につい
てのみ図示している。
【0028】まず、図6(a) に示すように、Al2O3TiCよ
りなる基板11の上にFeNiよりなる第1の磁気シールド
層12、Al2O3 よりなる第1の絶縁層13を形成し、さ
らに第1の絶縁層13の上にタングステン(W)又は金
(Au)よりなる導電膜14を1000Åの厚さに形成す
る。さらに、導電膜14の上に第一のレジスト15を塗
布する。
【0029】続いて、図6(b) に示すように、Al2O3
SiO2のような無機絶縁材又はTi、Alのような金属材を用
いて1000〜1500Åの厚さのマスク層16をスパ
ッタにより形成し、その上に第二のレジスト17を塗布
する。そして、第二のレジスト17を露光、現像して図
6(c) に示すように一対のリード端子形成領域Aにのみ
残す。
【0030】次に、図6(d) に示すように、第二のレジ
スト17に覆われない領域のマスク層16をイオンミリ
ングによって除去すると、リード端子形成領域Aの上方
にのみマスク層16が残る。さらに、図7(a) に示すよ
うに、パターン化されたマスク層16に覆われていない
第一のレジスト15を現像液によって除去し、マスク層
16の下にのみ残すとともに、第一のレジスト15のパ
ターンの縁をマスク層16のパターンの縁よりも内側に
食い込むような形状にする。この結果、マスク層16の
パターンは第一のレジスト15のパターンから庇状に突
出することになる。
【0031】この後に、図7(b) に示すように、マスク
層16に覆われない導電膜14をイオンミリングによっ
て除去すると、導電膜14は、マスク層16のパターン
とほぼ同じ平面形状になる。なお、複数回のイオンミリ
ングによって薄層化された第一のレジスト17は、この
段階で除去されている。このイオンミリングによってマ
スク層16の下に残った導電膜14は、第1実施で示し
た1対のリード端子9、10となる。
【0032】さらに、図7(c) に示すように、第1実施
形態で示した材料及び膜厚に従って、軟磁性体層6、非
磁性体層7及びMR層8をスパッタによって順に形成す
る。そのMR層8は、例えばFeNiとCoFeの二層構造とな
っており、そのFeNiは非磁性体層に接触している。この
場合、マスク層16の縁部は庇状になっているので、そ
の縁部を境界にして軟磁性体層6、非磁性体層7及びM
R層8が分離され、しかも、リード端子9、10の間に
形成される軟磁性体層6、非磁性体層7及びMR層8
は、マスク層16の縁部の庇からリード端子9、10の
縁の上に入り込んで接触するので、リード端子9、10
とそれらの層6、7、8、とのコンタクトは確実に確保
される。
【0033】なお、MR層8をNiFeとCoFeの二層構造に
する場合には、NiFeを下側にするとよい。これは、NiFe
の結晶性が良いので、CoFe層8bの結晶性も良くなるか
らである。この後に、第二のレジスト15を溶剤により
除去すると、その上のマスク層16、軟磁性体層6、非
磁性体層7及びMR層8はリフトオフされる。
【0034】この状態で、リード端子9、10の間にあ
る軟磁性体層6、非磁性体層7及びMR層8は長方形状
になっていないので、図7(d) に示すように、MR層8
のセンス領域を選択的に第三のレジスト17で覆い、つ
いで第三のレジスト17に覆われない軟磁性体層6、非
磁性体層7及びMR層8をイオンミリングしてセンス領
域Sとその周辺にのみ矩形状に残す。この場合、リード
端子9、10の外側の軟磁性体層6、非磁性体層7及び
MR層8も除去する。
【0035】この後に、第三のレジスト17を除去し、
さらに、第二の絶縁層(不図示)を形成し、その上に図
1(b) に示すような第二の磁気シールド層3を形成す
る。ついで、基板1を切断して基板1をスライダの形状
にする。以上のMR素子製造工程によって形成されたM
R素子は、MR層8のパターニングの際に第三のマスク
17に覆われるので、パターニングの際に飛び散る磁性
材粉によって汚染されることはなく、その磁性粉によっ
て磁気抵抗効果の特性が劣化することはない。
【0036】また、上記したMR素子製造工程では、1
つのマスク15〜17を使用してリード端子9、10の
パターニングと軟磁性体層6、非磁性体層7及びMR層
8の一部のパターニングを行っているので、位置合わせ
精度が良くなり、しかも、スループットが向上する。な
お、この実施形態で示した工程によって形成されたMR
素子は、図1(b) に示したセンス領域SだけにMR層
8、非磁性体層7及び軟磁性体層6が存在する構造とな
っている。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、磁気
抵抗効果型磁気ヘッドに使用されるMR層を20〜14
0Åの膜厚にするとともに、NiFe層とCoFe層とから構成
したので、MR層の表面やNiFe層とCoFe層の界面での電
子の散乱が少なくなり、しかも、電子の移動中にNiFe層
とCoFe層の双方のポテンシャルを効率良く受ける。この
結果、外部磁界に対する比抵抗変化を大きくするととも
に、比抵抗の値の増大を抑えて高出力を得ることができ
る。
【0038】この場合、NiFe層を下にした方がCoFe層の
磁気異方性を良くすることができるし、また、NiFe層の
膜厚が10Å以上にすることにより、MR層全体をNiFe
のみで構成する場合に比べて外部磁界に対する比抵抗変
化を大きくできる。さらに、CoFe層においては、Feが5
〜15wt%、Coが85%〜95%とすると、磁歪及び比抵
抗を小さくすることができる。
【0039】なお、NiFe層の代わりにNiFe系合金層を使
用し、CoFe層の代わりにCoFe系合金層を使用しても同様
な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の磁気ヘッドの部分側面
図、分解斜視図及び動作説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態に適用されるMR層を構
成するNiFeとCoFeの膜厚比と比抵抗変化の関係を示す特
性図である。
【図3】本発明の第1実施形態に適用されるMR層を構
成するNiFeとCoFeの膜厚比と比抵抗値の関係を示す特性
図である。
【図4】本発明の第1実施形態に適用されるMR層の膜
厚と比抵抗変化の関係を示す特性図である。
【図5】本発明の第1実施形態に適用されるMR層の膜
厚の厚さの違いによる電子の移動状態を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の第2実施形態の磁気ヘッドに使用され
るMR素子の製造工程を示す断面図(その1)である。
【図7】本発明の第2実施形態の磁気ヘッドに使用され
るMR素子の製造工程を示す断面図(その2)である。
【図8】従来の磁気ヘッドを示す断面図、分解斜視図及
び動作説明図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 2 第一の磁気シールド層 3 第二の磁気シールト層 4 絶縁層 5 MR素子 6 軟質磁性体層 7 非磁性体層 8 MR層 8a NiFe層 8b CoFe層 9、10 リード端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 均 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 金峰 理明 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 上原 裕二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、 前記基板上に形成された磁気シールド層と、 前記磁気シールド層上に形成された絶縁層と、 前記絶縁層の上に形成された軟質磁性体層と、 前記軟質磁性体層の上に形成された非磁性層と、 前記非磁性層の上に形成されたNiFe層又はNiFe系合金層
    とCoFe層又はCoFe系合金層とからなり、20Å〜140
    Åの膜厚を有する磁気抵抗効果層と、 少なくとも前記磁気抵抗効果層及び軟質磁性体層に電流
    を供給する一対のリード端子とを有することを特徴とす
    る磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】前記磁気抵抗効果層を構成する前記NiFe層
    又は前記NiFe系合金層の膜厚が10Å以上であることを
    特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】前記CoFe層又は前記CoFe系合金層は、Feが
    5〜15wt%、Coが85%〜95%であることを特徴とす
    る請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】前記NiFe層又は前記NiFe系合金は、前記Co
    Fe又は前記CoFe系合金よりも前記基板に近い側に存在す
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気
    ヘッド。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれかに記載の磁気抵抗効
    果型ヘッドと、 前記磁気抵抗効果型ヘッドに対向する磁気記録媒体とを
    有することを特徴とする磁気記録装置。
JP8067805A 1996-03-25 1996-03-25 磁気抵抗効果型磁気ヘッド及び磁気記録装置 Withdrawn JPH09259411A (ja)

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JP (1) JPH09259411A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002076471A (ja) * 2000-08-31 2002-03-15 Nec Corp 磁気抵抗センサ、磁気抵抗ヘッド、および磁気記録/再生装置

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JP2002076471A (ja) * 2000-08-31 2002-03-15 Nec Corp 磁気抵抗センサ、磁気抵抗ヘッド、および磁気記録/再生装置

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