JPH09258192A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH09258192A
JPH09258192A JP6958096A JP6958096A JPH09258192A JP H09258192 A JPH09258192 A JP H09258192A JP 6958096 A JP6958096 A JP 6958096A JP 6958096 A JP6958096 A JP 6958096A JP H09258192 A JPH09258192 A JP H09258192A
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JP
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liquid crystal
substrate
alignment
wall
crystal display
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JP6958096A
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English (en)
Inventor
Takashi Yamaguchi
剛史 山口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表示品位の高い液晶表示素子を提供することを
目的とする。 【解決手段】第1の基板と、この第1の基板に対向配置
された第2の基板と、第1の基板および第2の基板間に
狭持され、マトリックス状に配置された壁状部材と、前
記前記壁状部材によって囲まれた領域のほぼ中央部に形
成された柱状部材或いは突起状部材と、前記第1、第2
の基板間に充填された液晶材料とを具備することを特徴
とする液晶表示素子を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、CRTに代わる新しい表示装置の
開発が盛んに行われるようになってきた。その中でも液
晶表示装置は、薄型で低電力動作が可能であるため、家
電製品、携帯端末、OA機器等の市場での期待は大き
い。
【0003】このような液晶表示装置の構成部材のう
ち、液晶分子を配向させるための配向膜とよばれる、各
種の配向処理がなされた絶縁性の膜がある。従来配向膜
として、ポリイミド膜が主に用いられ、配向処理とし
て、絶縁性膜の表面を綿、布等の繊維状物質を用いて一
定方向に擦るラビング処理が主に用いられている。
【0004】しかしながらラビング処理は、その工程が
単純であるゆえに条件設定及び制御の難しさや、再現性
が不確定であるなどの問題を有する。さらに、ポリイミ
ドなどの有機高分子膜の表面を綿や布等の繊維状物質で
擦る過程で、これら繊維状物質から生じる発塵が、清浄
度を必要とするクリーンルーム内での作業に適してな
く、液晶表示素子の歩留まりを下げる大きなよういんと
なっている。
【0005】このようなラビング処理による液晶配向方
法の問題点を解決するために SID95DIGEST,26,p575(199
5).に示される液晶配向方法がある。この方法は、予め
液晶材料にカイラル材料を、基板間で液晶分子の配列が
90度捻れるように量を調整して添加しておき、その後
高分子壁に覆われたピクセルに液晶材料を閉じこめるこ
とによって、ピクセル内の液晶分子を90度捻れながら
ピクセル中心に対して放射状に配向制御する方法であ
る。
【0006】この液晶配向方法ではラビングするという
工程をほどこすことなく液晶分子の配向を制御すること
が可能なため、上記したラビング処理による種々の問題
を解決することができる。
【0007】さらにこの方法によると、ピクセル内に液
晶分子を90度捻れながら放射状に配列させることがで
きるので、液晶分子の立ち上がり方向を表示面内で全て
の方向に制御することが可能となり、視角特性を改善す
ることができるという利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らが、
上記した液晶配向方法を用いて、液晶表示素子を作成し
評価したところ、この方法では液晶分子を90度捻れな
がら放射状に配列することができても、ディスクリネー
ションと呼ばれる配向欠陥がピクセル内に発生するとい
う問題が生じた。
【0009】この配向欠陥は、欠陥領域における液晶が
光を旋光させることができないため、例えば電圧のよう
な外場のON/OFFによって光をスイッチングするこ
とができないという問題がある。
【0010】またこの配向欠陥の存在は応答速度を低下
させるため、表示品位を低下させるという問題を有して
いる。このように従来、発塵の問題がない液晶分子の配
向方法において、良好な表示品位を実現できる配向処理
方法は確立されていない。
【0011】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、発塵等の問題点を有するラビング配向処理を用い
ず、且つ表示品位を落とさない液晶表示素子を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、第1の基板と、この第1の基板に対向配置
された第2の基板と、第1の基板および第2の基板間に
狭持され、マトリックス状に配置された壁状部材と、前
記壁状部材によって囲まれた領域のほぼ中央部に形成さ
れた柱状部材或いは突起状部材と、前記第1、第2の基
板間に充填された液晶材料とを具備することを特徴とす
る液晶表示素子を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明では、先ず予め液晶材料に
カイラル材料を、基板間で液晶分子の配列が90度捻れ
るように量を調整して添加しておく。次に基板間に高分
子壁に囲われたピクセルを作製し、さらにこの壁に囲わ
れたピクセルのほぼ中央部に突起状あるいは柱状の部材
を形成する。この状態で予め調合していた液晶材料をこ
のピクセル中に充填し液晶表示素子を作製する。
【0014】この液晶表示素子では、ラビングするとい
う工程を施すことなくピクセル内の液晶分子を90度捻
れながらピクセル中心に対して放射状に配向制御される
ので、ラビング処理に伴う種々の問題を解決することが
できる。
【0015】さらにピクセル内の液晶分子が90度捻れ
ながら放射状に配列し、液晶分子の立ち上がり方向を表
示面内で全ての方向に制御することが可能となるので、
視角特性を改善することができる。
【0016】さらにピクセル内のほぼ中央部に、突起状
あるいは柱状の部材を配置しているので、配向欠陥によ
る配向の乱れを抑制することが可能となる。この結果、
液晶分子配列の応答速度を速めることが可能となる。
【0017】図1に本発明の液晶表示素子の上面図、図
2にその拡大図、図3にその断面図を示す。基板11上
にマトリックス状の壁21が形成されている。このマト
リックス状の壁21と基板11と対向基板12によっ
て、ピクセルが形成されている。このピクセル中のほぼ
中央部には柱状の部材22が形成されている。このピク
セル中には、予め基板間で液晶分子の配列が90度捻れ
るように、カイラル剤の量を調整し、調合した液晶材料
31が充填されている。
【0018】液晶分子の配列を制御する壁状の部材21
は以下に示す条件に適合することが望ましい。最小単位
となるピクセルの液晶領域の面積をS1、この液晶領域
の全周をL1、この液晶領域内の2点間距離の最大値を
W1、この液晶領域の壁状部材21との接触面の長さを
L2とする。
【0019】W1≦750μmであれば、液晶領域内で
液晶分子の配列状態は円対称性を有する効果が認められ
る。これはピクセルが大きすぎる(W1が750μmを
こえる)とピクセルの壁の影響が薄れ、基板上の配向処
理されていない配向膜の影響のため無秩序配向となって
しまい回転対称性(渦巻状の配向状態)をもたなくな
る。
【0020】このときL2/L1=1が好ましいが、図
4に示すように壁状部材21に隙間ができて、液晶領域
の全周L1よりも、液晶領域と壁状部材21との接触す
る面の長さL2の方が小さい場合でも、1≧L2/L1
≧0.7であれば十分な効果が得られる。
【0021】液晶領域の形状に関しては、配列を制御す
る観点からすれば、円や楕円がよいが、表示素子という
観点から正方形、長方形、三角形などの多角形が好まし
い。上記の条件に適合した壁状部材に対して、配向欠陥
を抑制するための突起状あるいは柱状部材22は以下に
示す条件に適合することが望ましい。
【0022】図3に示すように、基板21に垂直な断面
において、壁状部材21の高さをD1、突起状あるいは
柱状部材22の高さをD2とする。このときD2/D1
≧0.2であれば、配向欠陥を抑制する効果が得られ
る。
【0023】突起状あるいは柱状部材22は液晶領域内
にあれば、配向欠陥を抑制する効果は得られるが、より
よい表示品位を得るには、液晶領域のほぼ中央部に形成
することが好ましい。ただし、この場合必ずしも厳密に
中央である必要はない。
【0024】壁状部材21および突起状あるいは柱状部
材22の材料としては、クロムなどの金属、SiO2
どの無機材料、ポリイミドなどの有機材料から選ばれる
少なくとも1つの材料を用いることができる。特に感光
性を有する樹脂を用いると、フォトリソグラフィの技術
を用いて、最も簡単な工程で壁状部材21および柱状部
材22を形成することができる。
【0025】ここで、壁状部材21を形成する工程と、
突起状あるいは柱状部材22を形成する工程はどちらを
先に施してもよく、また同時に施してもよい。以下、壁
状部材21と、突起状あるいは柱状部材22とを、あわ
せてマトリクスと称する。
【0026】これらマトリクスを形成する工程と、基板
間に液晶材料を配置する工程はどちらを先に施してもよ
く、例えば、基板と基板を対向配置させた後、これを真
空状態にして液晶材料及びマトリクス形成に用いる材料
を充填する方法がある。またマトリクスを設けた基板上
に液晶材料をスポイルした後、対向基板を配置してもよ
い。
【0027】次に、予めマトリクスを基板上に設ける手
段について説明する。前述したように、マトリクス材料
としては、多種にわたるポジ型またはネガ型の感光性樹
脂が好ましい。例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、環化ゴム、ノ
ボラック樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリレ
ート樹脂、ビスフェノール樹脂またはゼラチンを感光性
樹脂化したものから選択される少なくとも一種の樹脂を
使用することができる。
【0028】ポジ型の感光性樹脂が使用された場合、そ
の露光部が分解され、現像処理によって選択的に除去さ
れる。一方、ネガ型の感光性樹脂が使用された場合、そ
の露光部は架橋反応または重合反応が誘起されて固化
し、現像処理によって選択的に残存する。
【0029】また、上記感光性樹脂以外でも、一般に知
られているフォトリソグラフィー法を用いることによ
り、以下の材料も使用され得る。ポリエチレン、ポリイ
ソブテン、ポリブタジエン等のポリアルキレン類、ポリ
アクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリシアノ
アクリレート、ポリアクリロニトリル等のポリアクリリ
ック類、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテー
ト、ポリビニルブチラート、ポリビニルクロライド、ポ
リビニルピリジニウム等のポリビニル類、ポリキノサリ
ン、ポリベンズチアゾール、ポリブンズオキサゾール等
の複素環ポリマー類、メチルセルロース、セルロースア
セテート、セルローストリアセテートおよび混合アセテ
ート、ニトロセルロース等のセルロース誘導体類、ポリ
−(グリシドプロピルトリメトキシシラン)、ポリヘキ
サメチルシロキサン、ポリエステルシリコーン、ポリメ
チルフェニルシロキサン、ポリメチルパラジメチルシロ
キサン、ポリメチルシロキサン等のポリシラン類、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリフルオロプロピルCoテ
トラフルオロエチレンFEP、ポリビニリデンフロライ
ド、ポリパーフルオロ1、3−ジメチルシクロヘキサ
ン、ポリパーフルオロシクロヘキセン、ポリパフルオロ
ジメチルシクロブタン、ポリアセチレンCoパーフルオ
ロ1、3−ジメチルシクロヘキサン等のフッ素系ポリマ
ー類、シリコンゴム、ポリスチレン、ポリパラキシリレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリ
アミド、ポリイミド、ポリスルホン、尿素−ホルムアル
デヒド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、カゼイ
ン、アイオノマー、クマロン−インデン樹脂。
【0030】上記手段でマトリクスを形成する際、液晶
分子に対する配向規制力をさらに高めるために、予め以
下に示す配向剤を材料中に含有させておいてもよいし、
また、形成後に配向剤による処理をおこなってもよい。
【0031】次に一方の基板上にマトリクスを形成した
後、形成した面を対向面とし一定の距離を隔てて配置す
る。これを真空状態にして、液晶材料をIso相の状態
で充填することによって、本発明の液晶表示素子を得る
ことができる。
【0032】また、感光して高分子材料となるモノマー
やオリゴマー、液晶材料および前記配向剤からなる混合
物を予め一対の基板間に狭持した後、所望のパターニン
グをされたフォトマスクを用いて高分子マトリクスを形
成してもよい。
【0033】液晶分子の立ち上がり角を制御するための
具体的手段として、配向剤を含有した高分子マトリクス
を一対の基板のうち少なくとも一方の基板の対向面にパ
ターニングする方法が挙げられる。この方法に使用され
る配向剤としては、垂直配向処理剤と呼ばれる界面活性
剤やシラン系配向剤を使用することができる。
【0034】そのような配向剤は、液晶分子に対する十
分な界面配向規制力を有しているものであればよい。好
ましくは、マトリクス材料であるモノマーやオリゴマー
に対して十分な溶解性を有し、一方、液晶に対してはモ
ノマーやオリゴマーに対する溶解性よりも低い溶解性を
有する界面活性剤やシラン系配合剤が使用できる。
【0035】上述した配向材に関して本発明に使用可能
な界面活性剤としては、以下のものが挙げられる。アニ
オン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系
界面活性剤、両性系界面活性剤等。
【0036】また、本発明に使用可能なシラン系配合剤
としては、以下のものを挙げることができる。トリメチ
ルモノクロロシラン、メチルハイドロジエンジクロロシ
ラン、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシ
ラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラ
ン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラ
ン、オクタデシルトリクロロシラン、ジメチルジエトキ
シシラン、メチルトリメトキシラン、エチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシラン、ビニル−β−メトキシトリエトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、メチルアミノプロピル
トリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、トリアミノトリメトキシシラン、3
−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロ
ピルトリエトキシシラン、3−グリセリイルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、3−グリセリイルプロピルト
リメトキシシラン、3−モロフォリイノプロピルトリメ
トキシシラン、3−メタアクリルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、イミダゾリン
エトキシシラン、イミダゾールトリエトキシシラン、N
−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ポリアミ
ノトリメトキシシラン、N、N−ジメチル−N−オクタ
デシル−3−アミノプロピルトリメトキシシランクロラ
イド等。
【0037】上述の配向剤の選択と配合量は、マトリク
ス材料であるモノマーやオリゴマーと液晶材料とに依存
する。好ましい配合量は、液晶とマトリクス材料の混合
物に対し0.01〜20重量%の範囲である。この範囲
内であれば、基板内の高分子マトリクスとの界面近傍の
液晶分子を界面に対し垂直に配向させることができる。
また、液晶分子に対する界面規制力を増加させることが
できる。
【0038】このように本発明によると、液晶分子の配
向を安定化させる壁状の部材21とともに配向欠陥を抑
制する突起状あるいは柱状の部材22を設けることによ
り、液晶領域中央部の配向の乱れを抑制することができ
る。このことより、表示品位の向上を図ることができ
る。
【0039】また本発明によれば、液晶領域中央部にお
いて多数の安定状態を持ちうる配向欠陥を抑制すること
で、外場による応答速度を高めることができる。以下に
本発明の実施例を示す。これらの実施例は、本発明の理
解を容易にする目的で記載されたものであり、本発明を
限定するものではない。また本発明は、TN型、STN
型、電界制御複屈折型等の様々な液晶表示素子に適用す
ることができる。
【0040】(実施例1)図4、5を用いて本実施例を
説明する。画素電極をマトリックス状に形成した第1の
基板11上に感光性ポリイミドを2000rpm でスピンコー
トし、ホットプレートを用いて110 ℃、15分間プリベー
クした。
【0041】こうして形成されたポリイミド膜に露光用
マスクを介して壁状部材21と柱状部材22のパターン
を露光した後、現像処理をおこなった。露光条件は、極
大波長365nm の平行光で380mJ/cm2 とした。現像条件
は、以下の通りである。
【0042】窒素ガス1.5kg/cm2 の加圧下、流量9ml/mi
n で現像液をポリイミド膜に噴霧した(スプレー現
像)。現像時間は、現像液で240 秒、現像液とリンス液
の混合物で10秒、リンス液で10秒とし、さらに窒素ガス
を用いてスピンドライで20秒間乾燥した。
【0043】このようにして、基板11上にポリイミド
の壁21と柱22を設けた。これを排気型オーブンの中
に入れ200 ℃で1時間キュアして残留している溶媒を揮
発させた。このようにして第1の基板11上に壁状部材
21と柱状部材22を形成した。
【0044】壁の高さ、柱の高さとも5.0 μmで、壁の
幅は15μm、柱の上端直径は2 μmであった。次に透明
電極を形成した第2の基板12の周辺にシール剤を印刷
した。壁状部材21と柱状部材22が形成された第1の
基板11と第2の基板12を組み合わせ、加圧状態で加
熱して、シール剤を硬化させセルを組み立てた。
【0045】次に予め90度捻れるように量を調整したカ
イラル剤入り液晶31を加熱しながら注入して対角4 イ
ンチの液晶表示素子に組み立てた。この実施例における
液晶表示素子において、シール剤は常温硬化2液性エポ
キシ樹脂を、液晶はネマチック液晶組成物を用いた。
【0046】比較例として、上記実施例における上端直
径2 μmの柱22を形成しないで液晶表示素子を組み立
てた。この場合液晶領域の最小単位におけるピクセル中
の、液晶分子の配列は円対称性を示したが、液晶領域の
中央に配向の乱れた領域が見られた。ノーマリーブラッ
クで表示した場合、この配向が乱れた領域が光抜けを起
こし、白い点ができ、表示品位が著しく低下した。この
ときのコントラストは70:1で、応答時間は109μ
sであった。
【0047】これに対し、本実施例によれば、円対称性
を有する液晶領域において配向の乱れた箇所は見られ
ず、ノーマリーブラックで表示した場合、心配された柱
周辺部においても光抜けを大幅に低減することができ
た。この結果、コントラストが改善され100:1にな
り、極めて良好な表示画像が得られた。また、応答時間
も改善され、88μsとなった。
【0048】(実施例2)図6、図7、図8、図9を用
いて本実施例を説明する。画素電極をマトリックス上に
形成した第1の基板11上に感光性エポキシアクリレー
トを3000rpm でスピンコートし、ホットプレートを用い
て60℃、15分間プリベークした。こうして形成されたエ
ポキシアクリレート膜に露光用マスクを介して突起状の
パターンを露光した後、現像処理をおこなった。
【0049】露光条件は、極大波長365nm の平行光で10
0mJ/cm2 とした。現像はスプレー現像でおこなった。さ
らに窒素ガスを用いてスピンドライで20秒間乾燥した。
このようにして、基板11上にエポキシアクリレートの
突起部22を設けた(図6)。この突起の高さは2.9 μ
m、上端の直径は1.2 μmであった。
【0050】次にこの基板11上に感光性ポリイミドを
塗布し、プリベークした。形成されたポリイミド膜に露
光用マスクを介して壁状パターンを露光した後、現像処
理をおこなった。
【0051】露光条件は、極大波長365nm の平行光で35
0mJ/cm2 とした。現像はスプレー現像でおこない、現像
時間は現像液で15秒、オーバーラップ4 秒、リンス液で
16秒とし、さらに窒素ガスを用いてスピンドライで20秒
間乾燥した。これを温度210℃の排気型オーブンの中に
1時間入れて、ポリイミドの壁21を形成した(図
7)。この壁の高さは5.1 μm、壁の幅は20μmであっ
た。
【0052】次に、突起部22と壁状部材21が形成さ
れた基板11を、実施例1と同様にして対角4インチの
液晶表示素子に組み立てた(図8、9)。本実施例によ
れば、液晶領域において円対称性を有する配列状態を示
し、配向の乱れた箇所は見られず、ノーマリーブラック
で表示した場合、心配された柱周辺部においても光抜け
を大幅に低減することができた。この結果、コントラス
トが改善され98:1になり、極めて良好な表示画像が
得られた。また、応答時間も改善され、78μsとなっ
た。
【0053】(実施例3)図10、図11を用いて本実
施例を説明する。画素電極を形成した第1の基板11と
第2の基板12を電極面を対向面とし5μmの距離を隔
てて配置した。この基板11、12間の隙間に、アクリ
ル酸ブチル8重量%、アクリルオリゴマー6重量%、カ
イラル剤入り液晶を86重量%からなる溶液を充填し
た。
【0054】こうして形成されたセルを約90℃に保ちな
がら、露光用マスクを介してマトリクス状のパターンを
紫外線照射装置を用いて露光した。露光されていない部
分に液晶31、露光された部分に高分子の壁21と柱2
2が形成された(図10、11)。
【0055】本実施例によれば、液晶領域において円対
称性を有する配列状態を示し、配向の乱れた箇所は見ら
れず、ノーマリーブラックで表示した場合、心配された
柱周辺部においても光抜けを大幅に低減することができ
た。この結果、コントラストが改善され103:1にな
り、極めて良好な表示画像が得られた。また、応答時間
も改善され、92μsとなった。
【0056】(実施例4)同様に図10、図11を用い
て本実施例を説明する。画素電極を形成した第1の基板
11と第2の基板12を電極面を対向面とし5μmの距
離を隔てて配置した。この基板間の隙間に、イソードデ
シルーアクリレート7重量%、長鎖脂肪族ジアクリレー
ト6重量%、カイラル性を持たない液晶を87重量%か
らなる溶液を充填した。
【0057】こうして形成されたセルを約85℃に保ちな
がら、露光用マスクを介してマトリクス状のパターンを
紫外線照射装置を用いて露光した。露光されていない部
分に液晶31、露光された部分に高分子の壁21と柱2
2が形成された(図10、図11)。
【0058】比較例として、上記実施例における柱状の
パターンのない露光用マスクを介して露光することで液
晶表示素子を形成した。この場合液晶領域の最小単位に
おいて液晶分子の配列は円対称性を示したが、液晶領域
の中央に配向の乱れた領域が見られた。クロスニコルで
表示した場合、この配向が乱れた領域で光を散乱し、表
示品位が低下した。このときのコントラストは52:1
で、応答時間は120μsであった。
【0059】これに対し、本実施例によれば、円対称性
を有する液晶領域において配向の乱れた箇所は見られ
ず、柱付近の散乱光を大幅に低減することができた。こ
の結果、コントラストが改善され97:1になり、極め
て良好な表示画像が得られた。また、応答時間も改善さ
れ、89μsとなった。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、配向欠陥
をトラップする突起部材を設けることにより、壁状部材
から離れた部分の液晶の配向の乱れに起因する表示品位
の低下を必要最小限に抑えることができる。また、配向
欠陥の発生、消滅に伴う外場応答性を高め、ちらつき及
び残像を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる液晶表示素子を説明する平面図
【図2】本発明に係わる液晶表示素子を説明する平面図
【図3】本発明に係わる液晶表示素子を説明する断面図
【図4】本発明の実施例1に係わる液晶表示素子を説明
する平面図
【図5】本発明の実施例1に係わる液晶表示素子を説明
する断面図
【図6】本発明の実施例2に係わる液晶表示素子の製造
工程を説明する断面図
【図7】本発明の実施例2に係わる液晶表示素子の製造
工程を説明する断面図
【図8】本発明の実施例2に係わる液晶表示素子を説明
する平面図
【図9】本発明の実施例2に係わる液晶表示素子を説明
する断面図
【図10】本発明の実施例3に係わる液晶表示素子を説
明する平面図
【図11】本発明の実施例3に係わる液晶表示素子を説
明する断面図
【符号の説明】
11…第1の基板 12…第2の基板 21…壁状部材 22…突起状あるいは柱状部材 31…液晶

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の基板と、 この第1の基板に対向配置された第2の基板と、 第1の基板および第2の基板間に狭持され、マトリック
    ス状に配置された壁状部材と、 前記壁状部材によって囲まれた領域のほぼ中央部に形成
    された柱状部材或いは突起状部材と、 前記第1、第2の基板間に充填された液晶材料とを具備
    することを特徴とする液晶表示素子。
JP6958096A 1996-03-26 1996-03-26 液晶表示素子 Pending JPH09258192A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004163603A (ja) * 2002-11-12 2004-06-10 Fujitsu Ltd 液晶表示装置およびその製造方法
JP2007310384A (ja) * 2006-05-15 2007-11-29 Lg Phillips Lcd Co Ltd 液晶表示装置及びその製造方法
US7978300B2 (en) 1999-02-15 2011-07-12 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method of manufacturing the same
JP2013109006A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Toppan Printing Co Ltd フォトマスクとそれを用いるカラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ、ならびに液晶表示素子

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