JPH09258138A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

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JPH09258138A
JPH09258138A JP8090474A JP9047496A JPH09258138A JP H09258138 A JPH09258138 A JP H09258138A JP 8090474 A JP8090474 A JP 8090474A JP 9047496 A JP9047496 A JP 9047496A JP H09258138 A JPH09258138 A JP H09258138A
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JP
Japan
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solid
period
pass filter
ccd
optical low
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Application number
JP8090474A
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English (en)
Inventor
Shiyoukou Tei
昌鎬 鄭
Takeshi Kurahashi
毅 倉橋
Masayuki Shinohara
正幸 篠原
Shigeru Aoyama
茂 青山
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体撮像装置に目立たない程度の偽信号を発
生させ、光学的ローパスフィルタの実装ずれによっても
偽信号が目立たないようにする。 【解決手段】 撮像レンズ11と固体撮像素子12の間
に正弦波状パターンの回折格子からなる光学的ローパス
フィルタ13を配置する。ここで、光学的ローパスフィ
ルタ13のパターン周期ΛMLAを固体撮像素子12の画
素周期ΛCCDの3.0±0.5倍、5.0±0.5倍もしく
は7.0±0.5倍程度に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体撮像装置に関す
る。本発明は偽信号や偽色信号を防止するための光学的
ローパスフィルタを備えた固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CCD等の固体撮像素子と撮像レンズか
らなる固体撮像装置により高周波成分を含んだ画像を撮
影すると、固体撮像素子上に偽信号が発生する。
【0003】そのため、固体撮像素子を用いた固体撮像
装置にあっては、図1に示すように、撮像レンズ1と固
体撮像素子2の間に光学的ローパスフィルタ3を配置
し、画像の高周波成分を除去するようにし、偽信号を抑
制している。ここで、光学的ローパスフィルタ3として
は、水晶板や位相回折格子が用いられる
【0004】ここで、光学的ローパスフィルタ3として
水晶板を用いる場合と位相回折格子を用いる場合とを比
較すると、水晶板を用いる場合には、水晶板を何枚も重
ねて用いるので、厚みも大きくなり、高価につくという
問題がある。それに対し、位相回折格子では、厚みも薄
くでき、コストも安価にできるという長所があり、位相
回折格子が水晶板よりも有望であると考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光学的
ローパスフィルタとして位相回折格子を用いた場合に
は、一様な入力画像に対しては、位相回折格子の影が固
体撮像素子上に映り、その周期が大きい場合には目に見
える画像となって記録される。また、CCDのような固
体撮像素子は画素が不連続的に、しかも規則的に配列し
ているので、回折格子の周期(格子ピッチ)が画素周期
(画素ピッチ)に近い場合にも、画像に偽信号が発生す
る。
【0006】このため、従来の固体撮像装置において
は、図2(a)(b)に示すように、多数の画素2aを
有する固体撮像素子2の画素周期ΛCCDの2倍の周期Λ
MLA=2ΛCCDを有する正弦波状パターンの位相回折格子
3aを用いている。図2はこの従来例の作用を説明する
図であって、図2(a)は位相回折格子3a及び固体撮
像素子2(破線は位相回折格子3aを透過した光の影の
領域4を示す)、図2(b)は位相回折格子3aへ入射
する一様な光強度の入力画像、図2(c)は位相回折格
子3aを通過した光による固体撮像素子2上の光強度
(透過率分布)、図2(d)は固体撮像素子2の受光率
(受光感度分布)、図2(e)は固体撮像素子2の受光
量分布を示す図である。
【0007】図2(a)のように位相回折格子3aの周
期ΛMLAが画素周期ΛCCDの2倍である場合には、図2
(b)に示すような一様な光強度の入力画像に対して
は、図2(c)(d)の合成として図2(e)に示すよ
うな、一様な受光量分布が得られる。したがって、固体
撮像素子2上の偽信号を抑制することができ、モアレ縞
が目に見えることがない。
【0008】しかしながら、図3に示すように、固体撮
像素子2や位相回折格子3aの実装時に、位相回折格子
3の実装角度が固体撮像素子2に対してずれると(図3
ではθだけ角度がずれている様子を示している)、位相
回折格子3aによって生じる影の領域4と画素2aとの
重なり具合が固体撮像素子2上の位置によって変化し、
それが原因となってモアレ縞を生じることがある。
【0009】すなわち、図4(a)のように位相回折格
子3aが角度ずれすると、固体撮像素子2上のある位置
では、図4(b)に示すように位相回折格子3aによっ
て生じる影の領域4が画素2a間に位置して図4(c)
のように固体撮像素子2上の光強度分布が大きくなり、
また、固体撮像素子2上のある位置では、図4(d)に
示すように影の領域4が画素2aと一致して図4(e)
のように固体撮像素子2上の光強度分布が小さくなる。
このように固体撮像素子2上に光強度の大きな領域や小
さな領域が目に見えるように分布することによってモア
レ縞が発生することになる。
【0010】例えば、サイズ10mm×10mm、40
万画素で、片方向に約600画素配列した位相回折格子
3aにおいて、位相回折格子3aの実装時の角度がθ=
0.01゜ずれた場合、固体撮像素子2の端の領域イ,
ハに存在する位相回折格子3aのパターンと中央の領域
ロに存在する位相回折格子3aのパターンを比較する
と、画素2aに対してx方向に影の領域4の周期の1/
2(0.5ΛN)だけずれることになる。従って、固体撮
像素子2の中央の領域ロでは図4(b)(c)のように
画素2aと影の領域4とがずれて光強度が大きくなって
いるとすると、固体撮像素子2の端の領域イ,ハでは図
4(d)(e)のように画素2aと影の領域4が一致し
て光強度が小さくなる。この結果、図5に示すように固
体撮像素子2には、1周期の偽信号5が発生し、モアレ
縞が目に見えるようになる。
【0011】しかも、位相回折格子3aの実装時の角度
ずれ精度を、θ≒0.01%以下に保つことは、実装上
困難である。
【0012】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、回折格子型
光学的ローパスフィルタ(位相回折格子)の実装ずれに
よっても偽信号の発生しにくい固体撮像装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の固体撮
像装置は、撮像レンズと、固体撮像素子と、前記撮像レ
ンズ及び前記固体撮像素子の間に配置された回折格子型
光学的ローパスフィルタとからなり、前記回折格子型光
学的ローパスフィルタを構成する回折格子における、前
記固体撮像素子の画素配列方向での周期が、前記固体撮
像素子の画素周期の3倍、5倍もしくは7倍近傍に設定
されていることを特徴としている。
【0014】請求項2に記載の固体撮像装置は、撮像レ
ンズと、固体撮像素子と、前記撮像レンズ及び前記固体
撮像素子の間に配置された回折格子型光学的ローパスフ
ィルタとからなり、前記回折格子型光学的ローパスフィ
ルタを構成する回折格子における、前記固体撮像素子の
画素配列方向での周期が、前記固体撮像素子の画素周期
の2.5〜3.5倍、4.5〜5.5倍もしくは6.5〜7.
5倍の範囲に設定されていることを特徴としている。
【0015】請求項1又は2に記載の固体撮像装置にあ
っては、固体撮像素子の画素配列方向における回折格子
型光学的ローパスフィルタの周期を、固体撮像素子の画
素周期の3.0倍、5.0倍もしくは7.0倍近傍、ある
いは固体撮像素子の画素周期の2.5〜3.5倍、4.5
〜5.5倍もしくは6.5〜7.5倍の範囲に設定してい
るので、固体撮像素子上には偽信号が発生するが、回折
格子周期の1/2の周期で影の部分が生じるような光学
的ローパスフィルタを用いている場合においては、その
偽信号の周期は画素周期の数倍ないし10数倍程度とな
る。したがって、偽信号が発生していても目に見えるモ
アレ縞とならない。
【0016】また、回折格子型光学的ローパスフィルタ
の実装ずれによって、画素配列方向における回折格子型
光学的ローパスフィルタの周期が変化しても、偽信号の
周期が目に見えない範囲に止まっている限りはモアレ縞
となって目に入ることがない。
【0017】請求項3に記載の固体撮像装置は、撮像レ
ンズと、固体撮像素子と、前記撮像レンズ及び前記固体
撮像素子の間に配置された回折格子型光学的ローパスフ
ィルタとからなり、前記回折格子型光学的ローパスフィ
ルタを構成する回折格子における、前記固体撮像素子の
画素配列方向での周期が、前記固体撮像素子の画素周期
の1.5倍、2.5倍もしくは3.5倍近傍に設定されて
いることを特徴としている。
【0018】請求項4に記載の固体撮像装置は、撮像レ
ンズと、固体撮像素子と、前記撮像レンズ及び前記固体
撮像素子の間に配置された回折格子型光学的ローパスフ
ィルタとからなり、前記回折格子型光学的ローパスフィ
ルタを構成する回折格子における、前記固体撮像素子の
画素配列方向での周期が、前記固体撮像素子の画素周期
の1.25〜1.75倍、2.25〜2.75倍もしくは
3.25〜3.75倍の範囲に設定されていることを特徴
としている。
【0019】請求項3又は4に記載の固体撮像装置にあ
っては、固体撮像素子の画素配列方向における回折格子
型光学的ローパスフィルタの周期を、固体撮像素子の画
素周期の1.5倍、2.5倍もしくは3.5倍近傍、ある
いは固体撮像素子の画素周期の1.25〜1.75倍、
2.25〜2.75倍もしくは3.25〜3.75倍の範囲
に設定しているので、固体撮像素子上には偽信号が発生
するが、回折格子周期と等しい周期で影の部分が生じる
ような光学的ローパスフィルタを用いている場合におい
ては、その偽信号の周期は画素周期の数倍ないし10数
倍程度となる。したがって、偽信号が発生していても目
に見えるモアレ縞とならない。
【0020】また、回折格子型光学的ローパスフィルタ
の実装ずれによって、画素配列方向における回折格子型
光学的ローパスフィルタの周期が変化しても、偽信号の
周期が目に見えない範囲に止まっている限りはモアレ縞
となって目に入ることがない。
【0021】請求項5に記載の実施態様は、請求項1〜
4に記載の固体撮像装置において、前記固体撮像素子が
色フィルタアレイを有し、前記固体撮像素子の画素周期
とは、前記色フィルタアレイにおける同一色成分に対応
する画素周期であることを特徴としている。
【0022】固体撮像素子が色フィルタアレイを有する
カラー用の固体撮像装置の場合には、色フィルタアレイ
の同一色成分に対応する画素周期を固体撮像素子の周期
として、上記請求項1〜4に記載の条件を適用すれば、
固体撮像装置における色むらや色彩のずれなどを抑制す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図6は本発明の一実施形態による
固体撮像装置の基本構成を示す斜視図である。固体撮像
素子12は、一定の画素周期ΛCCDで配列された多数の
画素12aからなるCCD(電荷結合素子)である。固
体撮像素子12の前面に配置されている光学的ローパス
フィルタ13は、周期がΛMLAの1次元又は2次元回折
格子からなる。光学的ローパスフィルタ13は、回折格
子パターンの方向が固体撮像素子12の画素配列方向と
平行になるように実装される。11は光学的ローパスフ
ィルタ13の前方に配置された撮像レンズである。
【0024】ここで、光学的ローパスフィルタ13は正
弦波状パターンの回折格子パターンを有しており、その
回折格子パターンの周期(以下、パターン周期という)
ΛML Aは、固体撮像素子12の画素周期ΛCCDの3.0倍
付近、つまり、ΛMLA≒3.0ΛCCDとなっている。従っ
て、光学的ローパスフィルタ13のパターン周期ΛMLA
は画素周期ΛCCD程度の非常に小さな値となり、光学的
ローパスフィルタ13により固体撮像素子12上に目に
見える大きさの影が生じることはない。
【0025】図7(a)〜(e)は光学的ローパスフィ
ルタ13のパターン周期ΛMLAが固体撮像素子12の画
素周期ΛCCDの3.0倍(ΛMLA=3ΛCCD)であるとき
の、図2(a)〜(e)に対応する図を示している。こ
の固体撮像装置では、図7(e)に1点鎖線で示すよう
に、固体撮像素子12上には、周期ΛNが画素周期ΛCCD
の3倍(ΛN=3ΛCCD)の偽信号15が生じている。こ
れから分かるように、光学的ローパスフィルタ13のパ
ターン周期ΛMLAを固体撮像素子12の画素周期ΛCCD
3.0倍付近にした場合には、偽信号15の周期ΛNは固
体撮像素子12の画素周期ΛCCDの3倍程度となる。従
って、固体撮像素子12上には偽信号15が発生してい
るが、その周期ΛNは画素周期ΛCCDの3倍程度であって
視覚で認識しにくく、モアレ縞として目立たない。ま
た、光学的ローパスフィルタ13の実装ずれや実装誤差
によって光学的ローパスフィルタ13のパターン周期Λ
MLAが変化したとしても、生じる偽信号15の周期ΛN
画素周期ΛCCDの数倍のままであって、モアレ縞として
目立つ恐れがない。
【0026】同じように、光学的ローパスフィルタ13
のパターン周期ΛMLAを固体撮像素子12の画素周期Λ
CCDの5.0倍(ΛMLA=5.0ΛCCD)とした場合の図7
(c)(e)に対応する図を図8(a)(b)に示す。
この場合には、図8(b)に1点鎖線で示すように、固
体撮像素子12上には、周期ΛNが画素周期ΛCCDの5倍
(ΛN=5ΛCCD)の偽信号15が生じる。よって、光学
的ローパスフィルタ13のパターン周期ΛMLAを固体撮
像素子12の画素周期ΛCCDの5.0倍付近にした場合に
は、偽信号15の周期ΛNは固体撮像素子12の画素周
期ΛCCDの5倍程度となり、固体撮像素子12上には偽
信号15が発生しているが、その周期ΛNは画素周期Λ
CCDの5倍程度であって、依然として視覚で認識しにく
く、モアレ縞として目立たない。また、光学的ローパス
フィルタ13の実装ずれや実装誤差によって光学的ロー
パスフィルタ13のパターン周期ΛMLAが変化しても、
生じる偽信号15の周期ΛNは画素周期ΛCCDの数倍のま
まであって、モアレ縞として目立つ恐れがない。
【0027】同様に、光学的ローパスフィルタ13のパ
ターン周期ΛMLAを固体撮像素子12の画素周期ΛCCD
7.0倍(ΛMLA=7.0ΛCCD)とした場合の図7(c)
(e)に対応する図を図9(a)(b)に示す。この場
合には、図9(b)に1点鎖線で示すように、固体撮像
素子12上には、周期ΛNが画素周期ΛCCDの7倍(ΛN
=7ΛCCD)の偽信号15が生じる。よって、光学的ロ
ーパスフィルタ13のパターン周期ΛMLAを固体撮像素
子12の画素周期ΛCCDの7.0倍付近に設定した場合に
は、偽信号15の周期ΛNは固体撮像素子12の画素周
期ΛCCDの7倍程度となり、固体撮像素子12上には偽
信号15が発生しているが、その周期ΛNは画素周期Λ
CCDの7倍程度であって、依然として視覚で認識しにく
く、モアレ縞として目立たない。また、光学的ローパス
フィルタ13の実装ずれや実装誤差によって光学的ロー
パスフィルタ13のパターン周期ΛMLAが変化しても、
生じる偽信号15の周期ΛNは画素周期ΛCCDの数倍〜1
0数倍であって、モアレ縞として目立ちにくい。
【0028】次に、上記各実施形態を従来例と比較して
理論的に説明する。まず、固体撮像素子12の各画素1
2aの受光率をcosカーブで近似すると、図7(d)の
固体撮像素子12の受光率(受光率の最大値を1とす
る)は、 0.5{1+cos(2πx/ΛCCD)} =0.5{1+cos(κ1x)}…式 と表される。但し、κ1=2π/ΛCCDとした。
【0029】また、光学的ローパスフィルタ13の透過
率分布はパターン周期ΛMLAの1/2の周期を有してい
るから、図7(c)、図8(a)及び図9(a)に示し
た透過率分布は、 C0+C1cos(2πx/0.5ΛMLA)+C2cos(4πx/0.5ΛMLA) +C3cos(6πx/0.5ΛMLA)+… =C0+C1cos(2κ2x)+C2cos(4κ2x)+C3cos(6κ2x)+… …式 とフーリエ形式で表現することができる。但し、κ2
2π/ΛMLAとした。
【0030】図7(e)、図8(b)及び図9(b)に
示した固体撮像素子12上の受光量分布は、固体撮像素
子12の受光率と光学的ローパスフィルタ13による透
過率分布との合成であるから、上記式と式の積とし
て、次の式で表される。 0.5{1+cos(κ1x)}×{C0+C1cos(2κ2x) +C2cos(4κ2x)+C3cos(6κ2x)+…} …式 この式は次のように変形される。 0.5{C0+C0cos(κ1x)+C1cos(2κ2x)+C2cos(4κ2x) +C3cos(6κ2x)+…}+0.5{C1cos(κ1x)cos(2κ2x) +C2cos(κ1x)cos(4κ2x)+C3cos(κ1x)cos(6κ2x) +…} =0.5{C0+C0cos(κ1x)+C1cos(2κ2x)+C2cos(4κ2x) +C3cos(6κ2x)+…}+0.25{C1cos(κ1+2κ2)x +C2cos(κ1+4κ2)x+C3cos(κ1+6κ2)x+…} +0.25{C1cos(κ1−2κ2)x+C2cos(κ1−4κ2)x +C3cos(κ1−6κ2)x+…} …式
【0031】上記式の{}第3項が偽信号15を表わ
す項となっており、該項に示されている偽信号15の周
期ΛNは、以下の通りである。 1/ΛN=1/Λ1=|κ1−2κ2|/2π=|1/ΛCCD−2/ΛMLA| 1/ΛN=1/Λ2=|κ1−4κ2|/2π=|1/ΛCCD−4/ΛMLA| 1/ΛN=1/Λ3=|κ1−6κ2|/2π=|1/ΛCCD−6/ΛMLA| …式 こうして求めた光学的ローパスフィルタのパターン周期
ΛMLAと偽信号の周期ΛNとの関係を図10に示す。
【0032】従来の固体撮像装置にあっては、偽信号5
が発生しないよう、すなわち偽信号5の周期ΛN=Λ1
無限大となるように、光学的ローパスフィルタ3のパタ
ーン周期ΛMLAを画素周期ΛCCDの2倍(ΛMLA=2
ΛCCD)に設計していた。このため、光学的ローパスフ
ィルタ3の実装ずれ等によってそのパターン周期ΛMLA
が画素周期ΛCCDからわずかにずれると、図10から分
かるように、長い周期の偽信号5が発生し易く、これが
モアレ縞として表れていた。
【0033】これに対し、本発明の固体撮像装置にあっ
ては、目立たないような短い周期の偽信号15が発生す
るように設計しているので、光学的ローパスフィルタ1
3の実装ずれ等によってそのパターン周期ΛMLAが多少
ずれ、偽信号15の周期ΛNが変化しても、変化した周
期ΛNも目立たない範囲にとどまり、モアレ縞が生じる
のを防止することができる。
【0034】式まはた図10から分かるように、光学
的ローパスフィルタ13のパターン周期ΛMLAの設計値
としては、3.0ΛCCD、5.0ΛCCDあるいは7.0ΛCCD
の付近が好ましい。
【0035】特に、偽信号15の周期ΛNはできるだけ
短い方が目立たないので、偽信号15の周期ΛNを画素
周期ΛCCDの約10倍以下にするのが望ましい。そのた
めには、 2.22ΛCCD≦ΛMLA≦3.64ΛCCD 4.44ΛCCD≦ΛMLA≦5.46ΛCCD もしくは 6.66ΛCCD≦ΛMLA≦7.28ΛCCD…式 とすればよい。
【0036】さらに望ましくは、偽信号15の周期ΛN
を画素周期ΛCCDの約8倍以下にするとよいので、 2.28ΛCCD≦ΛMLA≦3.56ΛCCD 4.56ΛCCD≦ΛMLA≦5.32ΛCCD もしくは 6.86ΛCCD≦ΛMLA≦7.10ΛCCD…式 とすればよい。
【0037】しかし、光学的ローパスフィルタ13の精
度は一定にするのが製造上好ましいから、かかる観点か
らは、 2.5ΛCCD≦ΛMLA≦3.5ΛCCD 4.5ΛCCD≦ΛMLA≦5.5ΛCCD もしくは 6.5ΛCCD≦ΛMLA≦7.5ΛCCD…式 とするのが望ましい。
【0038】(さらに別な実施形態)上記実施形態で
は、光学的ローパスフィルタ13の回折格子パターンの
方向を固体撮像素子12の画素配列方向と平行にしてい
たが、光学的ローパスフィルタ13の回折格子パターン
の方向を固体撮像素子12の画素配列方向に対して傾け
てあってもよい。例えば図11に示すように、パターン
周期がΛMLA (0)の1次元回折格子からなる光学的ローパ
スフィルタ13を画素配列方向に対してφ(例えば45
゜)だけ傾けて配置する場合には、画素配列方向におけ
る光学的ローパスフィルタ13のパターン周期Λ
MLAは、 ΛMLA=ΛMLA (0)/cosφ となるので、この画素配列方向における光学的ローパス
フィルタ15のパターン周期ΛMLAが上記各条件を満た
せばよい。
【0039】あるいは、光学的ローパスフィルタ13の
回折格子パターンの方向に合せて画素周期ΛCCDを考え
る場合には、図12に示すようにして回折格子パターン
の方向における画素ピッチをΛCCDを求め、その値に対
して上記各条件を満たすようにすればよい。
【0040】(さらに別な実施形態)図6、図7に示し
たような正弦波状をした回折格子パターンを有する光学
的ローパスフィルタ13の場合には、図13(a)に示
すように、光学的ローパスフィルタ13を透過した光の
影の領域(暗部)15は、周期Λs=ΛMLA/2で生じ
る。これに対し、図13(b)に示すように、一定ピッ
チ毎のV状スリット16やケガキ線からなる回折格子型
光学的ローパスフィルタ13の場合には、影の領域15
の周期はΛs=ΛMLAとなる。また、正弦波状をした回折
格子パターンを有する光学的ローパスフィルタ13の場
合でも、図13(c)に示すように、光学系によって
は、回折成分による影の発生よりも屈折によって明暗の
分布が生じる場合がある。このように屈折の影響が強い
場合には、影の領域(暗部)15の周期はΛs=ΛMLA
なる。
【0041】このように影の領域15の周期がΛs=Λ
MLAとなる場合には、それに応じて影の生じる部分の透
過率分布の周期もΛMLA/2からΛMLAへ変化するので、
上記各条件の適用にあたっても、ΛMLA→2ΛMLAとして
適用する必要がある。例えば、このような光学的ローパ
スフィルタの場合には、パターン周期ΛMLAの設計値と
しては、1.5ΛCCD、2.5ΛCCDあるいは3.5ΛCCD
付近が好ましい。
【0042】また、Λs=ΛMLAとなる光学的ローパスフ
ィルタ13の場合には、前記式〜式もそれぞれ下記
の(6)式〜(8)式となる。まず、偽信号15の周期
ΛNを画素周期ΛCCDの約10倍以下にするための式
は、 1.11ΛCCD≦ΛMLA≦1.82ΛCCD 2.22ΛCCD≦ΛMLA≦2.73ΛCCD もしくは 3.33ΛCCD≦ΛMLA≦3.64ΛCCD …(6)式 として適用する必要がある。また、偽信号の周期ΛN
画素周期ΛCCDの約8倍以下にするための式は、 1.14ΛCCD≦ΛMLA≦1.78ΛCCD 2.28ΛCCD≦ΛMLA≦2.66ΛCCD もしくは 3.43ΛCCD≦ΛMLA≦3.55ΛCCD …(7)式 となる。
【0043】さらに、光学的ローパスフィルタの精度を
考慮した式は、 1.25ΛCCD≦ΛMLA≦1.75ΛCCD 2.25ΛCCD≦ΛMLA≦2.75ΛCCD もしくは 3.25ΛCCD≦ΛMLA≦3.75ΛCCD …(8)式 となる。
【0044】(さらに別な実施形態)図14は色フィル
タアレイ(図示せず)を有するカラー用の固体撮像装置
に本発明を適用する場合を示している。図14(a)〜
(e)は図7(a)〜(e)に対応する図であるが、画
素として赤色画素(R)、緑色画素(G)及び青色画素
(B)を示している。ここで、色の区別をしない場合の
画素間のピッチを画素周期ΛCCDとして定義して本発明
の条件を適用する場合を考える。例えば、正弦波状の回
折格子パターンを有する光学的ローパスフィルタの周期
ΛMLAを、画素色を区別しないときの画素周期ΛCCDの3
倍付近に設定した場合を図14に示す。
【0045】この場合にも、図14(e)に示すように
画素周期程度の小さな周期の偽信号が表われる。しかし
ながら、この場合には、R,G,Bの画素色によって周
期の大きな色むらを生じたり、色彩が変化したりすると
いう問題がある。例えば、図14の場合では、白色光を
入射させた場合でも、固体撮像素子12上の光は赤色に
変移している。
【0046】これに対し、図15(a)〜(g)に示す
ものは、各色R,G,Bを区別して同一色成分の画素間
のピッチを画素周期ΛCCDとして定義して本発明の条件
を適用した場合を示している。例えば、図15は、赤色
画素(R)間のピッチ、緑色画素(G)間のピッチ又は
青色画素(B)の同一色画素間のピッチを画素周期Λ
CCDとして定義し、正弦波状の回折格子パターンを有す
る光学的ローパスフィルタの周期ΛMLAを当該画素周期
ΛCCDの3倍付近に設定した場合を示し、図15(e)
(f)(g)はそれぞれ赤色画素、緑色画素及び青色画
素における受光量分布と各偽信号15を個別に示してい
る。この場合には、各色毎に画素周期と同程度の周期の
偽信号が生じ、しかも各色R,G,Bの光強度も同程度
となり、色むらや色彩の変化が生じていない。
【0047】従って、カラー用の固体撮像装置に前記固
体撮像装置の条件を用いる場合には、同一色成分画素間
の周期を画素周期ΛCCDとすればよい。例えば、影の領
域の周期ΛNがパターン周期ΛMLAの1/2であるような
光学的ローパスフィルタ13を用いる場合には、画素周
期ΛCCDの値として同一色成分画素間のピッチ寸法を用
いて、パターン周期ΛMLAを3.0ΛCCD、5.0ΛCCD
しくは7.0ΛCCD付近に設定すればよい。また、〜
式を適用する際にも、画素周期ΛCCDの値として同一色
成分画素間のピッチ寸法を用いればよい。
【0048】同様に、影の領域の周期ΛNがパターン周
期ΛMLAと等しいような光学的ローパスフィルタ13を
用いる場合には、画素周期ΛCCDの値として同一色成分
画素間のピッチ寸法を用いて、周期パターン周期ΛMLA
を1.5ΛCCD、2.5ΛCCDもしくは3.5ΛCCD付近に設
定すればよい。また、(6)〜(8)式を適用する際に
も、画素周期ΛCCDの値として同一色成分画素間のピッ
チ寸法を用いればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例による固体撮像装置の構成を示す概略図
である。
【図2】(a)〜(e)は同上の固体撮像装置において
偽信号が抑制されている様子を説明するための図であ
る。
【図3】位相回折格子が実装時に角度ずれを起こしてい
る様子を示す概略斜視図である。
【図4】(a)〜(e)は同上の固体撮像装置におい
て、位相回折格子の実装ずれによってモアレ縞が発生す
る様子を説明するための図である。
【図5】同上の固体撮像装置に偽信号(モアレ縞)が生
じる様子を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による固体撮像装置を示す
概略斜視図である。
【図7】(a)〜(e)は同上の固体撮像装置において
短い周期の偽信号が発生している様子を示す図である。
【図8】(a)(b)は本発明の別な実施形態による固
体撮像装置において短い周期の偽信号が発生している様
子を示す図である。
【図9】(a)(b)は本発明のさらに別な実施形態に
よる固体撮像装置において短い周期の偽信号が発生して
いる様子を示す図である。
【図10】固体撮像素子に生じる偽信号の周期と光学的
ローパスフィルタのパターン周期との関係を示す図であ
る。
【図11】固体撮像素子の画素配列方向と光学的ローパ
スフィルタの方向とが傾いている場合における、画素周
期とパターン周期との関係を示す図である。
【図12】固体撮像素子の画素配列方向と光学的ローパ
スフィルタの方向とが傾いている場合における、画素周
期とパターン周期との関係を示す図である。
【図13】(a)は影の領域の周期がパターン周期の1
/2である光学的ローパスフィルタの一例を示す図、
(b)は影の領域の周期とパターン周期が等しい光学的
ローパスフィルタの一例を示す図、(c)は影の領域の
周期とパターン周期が等しい光学的ローパスフィルタの
別な例を示す図である。
【図14】(a)〜(e)はカラーフィルタアレイを備
えた固体撮像装置における問題を示す図である。
【図15】(a)〜(g)はカラーフィルタアレイを備
えた固体撮像装置の良好な実施形態を示す図である。
【符号の説明】
11 撮像レンズ 12 固体撮像素子 12a 画素 13 光学的ローパスフィルタ 15 偽信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 茂 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像レンズと、固体撮像素子と、前記撮
    像レンズ及び前記固体撮像素子の間に配置された回折格
    子型光学的ローパスフィルタとからなり、 前記回折格子型光学的ローパスフィルタを構成する回折
    格子における、前記固体撮像素子の画素配列方向での周
    期が、前記固体撮像素子の画素周期の3倍、5倍もしく
    は7倍近傍に設定されていることを特徴とする固体撮像
    装置。
  2. 【請求項2】 撮像レンズと、固体撮像素子と、前記撮
    像レンズ及び前記固体撮像素子の間に配置された回折格
    子型光学的ローパスフィルタとからなり、 前記回折格子型光学的ローパスフィルタを構成する回折
    格子における、前記固体撮像素子の画素配列方向での周
    期が、前記固体撮像素子の画素周期の2.5〜3.5倍 4.5〜5.5倍もしくは6.5〜7.5倍の範囲に設定さ
    れていることを特徴とする固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 撮像レンズと、固体撮像素子と、前記撮
    像レンズ及び前記固体撮像素子の間に配置された回折格
    子型光学的ローパスフィルタとからなり、 前記回折格子型光学的ローパスフィルタを構成する回折
    格子における、前記固体撮像素子の画素配列方向での周
    期が、前記固体撮像素子の画素周期の1.5倍、2.5倍
    もしくは3.5倍近傍に設定されていることを特徴とす
    る固体撮像装置。
  4. 【請求項4】 撮像レンズと、固体撮像素子と、前記撮
    像レンズ及び前記固体撮像素子の間に配置された回折格
    子型光学的ローパスフィルタとからなり、 前記回折格子型光学的ローパスフィルタを構成する回折
    格子における、前記固体撮像素子の画素配列方向での周
    期が、前記固体撮像素子の画素周期の1.25〜1.75
    倍 2.25〜2.75倍もしくは3.25〜3.75倍の範囲
    に設定されていることを特徴とする固体撮像装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の固体撮像装置にお
    いて、 前記固体撮像素子は色フィルタアレイを有し、 前記固体撮像素子の画素周期とは、前記色フィルタアレ
    イにおける同一色成分に対応する画素周期であることを
    特徴とする固体撮像装置。
JP8090474A 1996-03-19 1996-03-19 固体撮像装置 Pending JPH09258138A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013236917A (ja) * 2012-04-20 2013-11-28 Fujifilm Corp 放射線画像検出装置及び放射線撮影システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20040622