JPH09257919A - 領域監視方法及びその装置 - Google Patents

領域監視方法及びその装置

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JPH09257919A
JPH09257919A JP8146085A JP14608596A JPH09257919A JP H09257919 A JPH09257919 A JP H09257919A JP 8146085 A JP8146085 A JP 8146085A JP 14608596 A JP14608596 A JP 14608596A JP H09257919 A JPH09257919 A JP H09257919A
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JP
Japan
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area
radar
monitored object
monitored
correlation
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Application number
JP8146085A
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English (en)
Inventor
Shoichi Negami
昭一 根上
Toshitaka Hara
敏孝 原
Motoharu Tanaka
基晴 田中
Haruhiko Ishizu
晴彦 石津
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペクトラム拡散方式のレーダを用いて、所
定エリア内の被監視物体を検知する。 【解決手段】 スペクトラム拡散方式を用いて、エリア
A内に存在する被監視物体3を検出するエリア監視方法
において、2つのレーダ1,2を異なる位置に配設し、
各レーダはエリア内の分割領域B〜Dを監視し、自装置
の監視する分割領域に、他のレーダとは異なるPN符号
によって帯域を拡散された電波を走査して送信し、電波
に対する被監視物体からの反射波を受信するとともに、
PN符号の遅延時間をレーダからエリアの距離に対応し
た時間に設定し、各レーダでの相関の有無に基づいて被
監視物体の存在する分割領域を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトラム拡散
方式によるレーダ装置を用いて、所望領域内の物体を監
視する領域監視方法及びその装置に関し、特に所望領域
内の物体の存在検知、相対速度測定及び物体までの測距
を行う領域監視方法及びその装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】従来、この種の領域監視装置は、
例えば図36に示すように、踏切Nで使用されており、
踏切N内の物体を監視するものがあった。上記領域監視
装置では、踏切N内の所定位置に、レーザや赤外線を用
いた送信局TXと受信局RXを配設し、一対の送信局T
X、受信局RX間のレーザや赤外線が遮断された場合に、
警報を発して踏切N内に侵入した物体を監視していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記領域監
視装置では、踏切等の広い領域の中でレーザや赤外線の
細いビーム部分でしか、被監視物体を検知することがで
きず、未検知領域が広く、所定領域内の被監視物体を正
確に検知できないという問題点があった。また、降雨量
の増加、霧、降雪等の気象条件下では、上記ビームが雨
滴、霧、雪で散乱され、減水が激しくなって使用できな
いという問題点もあった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、スペクトラム拡散方式のミリ波レーダを用いて、所
定領域内の被監視物体を正確に検知することができる領
域監視方法及びその装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、被監視物体が存在する領域
内の分割領域を正確に検知することにある。
【0005】また、本発明の他の目的は、気象条件に影
響されずに、被監視物体を正確に検知することにある。
さらに、本発明の他の目的は、監視領域内における被監
視物体の挙動計測を可能にすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、疑似雑音符号発生回路からの疑似雑音
符号によって帯域を拡散された電波を送信側から送信
し、この電波に対する被監視物体からの反射波を受信側
で受信し、この反射波に基づいて被監視物体を検知する
レーダを用いた領域監視方法において、例えば2つのレ
ーダを異なる位置に配設し、各レーダは所定領域を監視
し、この領域に、他のレーダとは異なる疑似雑音符号に
よって帯域を拡散された電波をそれぞれ送信側から送信
し、この電波に対する被監視物体からの反射波をそれぞ
れ受信側で受信するとともに、前記疑似雑音符号を順次
遅延させて該反射波との相関をとり、該相関がとれた時
の該疑似雑音符号の遅延時間に応じて各レーダから被監
視物体までの距離を測距し、この距離に基づいて、例え
ば三角法等によって被監視物体の所定領域内の位置を特
定する領域監視方法が提供される。
【0007】請求項2,3では、例えば2つのレーダを
監視領域に対して異なる位置に配設し、該各レーダは監
視領域内の所定分割領域を監視し、自装置の監視する前
記分割領域に、他のレーダとは異なる疑似雑音符号によ
って帯域を拡散された電波を走査してそれぞれ送信し、
該電波に対する前記被監視物体からの反射波をそれぞれ
受信するとともに、疑似雑音符号の1チップ長を、前記
電波が前記領域の幅の半分の距離を進む時間幅に設定
し、前記反射波と相関をとる遅延疑似雑音符号の遅延時
間を前記領域の中央地点で最大の相関値になるように設
定し、前記各レーダでの相関の有無に基づいて前記被監
視物体の存在する前記分割領域を検出する。
【0008】請求項4では、レーダは、前記分割領域の
うち、前記他のレーダが監視する分割領域と同一の分割
領域及び異なる分割領域を監視して、各レーダでの相関
のとれ方で被監視物体の存在する分割領域を検出するこ
とが好ましい。請求項5では、レーダは、例えばアンテ
ナの走査角度で送信する電波の走査領域を分割すること
で、自装置の監視する分割領域を特定することが好まし
い。
【0009】請求項6では、電波の反射波の強さは、物
体の電波反射率によって変化することを考慮し、レーダ
は、前記受信された反射波の電波強度を検出し、該電波
強度に応じて領域内に存在する被監視物体を分類する。
請求項7,8では、複数のスペクトラム拡散方式のミリ
波レーダを、監視領域に対して互いが前記監視領域全体
を補足する異なる位置に個別に配設し、該各レーダは前
記監視領域のうちの所定領域を監視し、該所定領域に、
疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波をそれぞれ
送信し、該電波に対する前記被監視物体からの反射波を
それぞれ受信するとともに、前記疑似雑音符号を遅延さ
せて該反射波との相関をとり、該相関がとれた時の該疑
似雑音符号の遅延時間に応じて該各レーダから前記被監
視物体までの距離を測距し、該距離に基づいて、前記被
監視物体の所定領域内の位置を特定し、又は前記相関が
とれた反射波に基づいて前記被監視物体の存在する領域
を特定する。
【0010】請求項9では、レーダは、少なくとも隣接
する前記所定領域を監視する他のレーダとは異なる疑似
雑音符号によって帯域を拡散された電波を送信する。請
求項10では、レーダは、送信する電波のビーム幅又は
受信する電波のビーム幅のいずれか一方を分割すること
で、前記監視領域のうちの自装置の監視する所定領域を
特定する。
【0011】請求項11では、レーダは、自装置が監視
する前記所定領域の被監視物体の検知に用いる疑似雑音
符号とは別に、少なくとも隣接する前記所定領域を監視
する他のレーダと同一の疑似雑音符号を発生させ、当該
疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波と相関をと
ることにより、該他のレーダの送信状態を評価する。請
求項12では、スペクトラム拡散方式を用いて、被監視
物体を検知する領域監視装置において、異なる位置に配
設される例えば2つのレーダを有し、前記各レーダは、
監視する所定領域に、他のレーダとは異なる疑似雑音符
号によって帯域を拡散された電波をそれぞれ送信する送
信手段と、該電波に対する前記被監視物体からの反射波
をそれぞれ受信する受信手段と、相関をとる際、疑似雑
音符号を順次遅延させる遅延手段と、前記遅延される疑
似雑音符号と前記反射波の相関をとる相関手段と、前記
相関がとれた時の前記疑似雑音符号の遅延時間に応じて
前記被監視物体までの距離を測距する測距手段と、前記
測距された各レーダから前記被監視物体までの距離に基
づいて該被監視物体の領域内の位置を判断する位置判断
手段とを備えた領域監視装置が提供される。
【0012】請求項13では、監視領域に対して異なる
位置に配設される例えば2つのレーダを有し、前記各レ
ーダは、監視する監視領域内の分割領域に、他のレーダ
とは異なる疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波
をそれぞれ送信する送信手段と、前記レーダから領域の
距離に対応した時間だけ、予め疑似雑音符号を遅延させ
る遅延手段と、前記電波に対する前記被監視物体からの
反射波をそれぞれ受信する受信手段と、前記遅延された
疑似雑音符号と前記反射波の相関をとる相関手段と、前
記各レーダの相関の有無に基づいて前記被監視物体の存
在する前記分割領域を検出する検出手段とを備える。
【0013】請求項14,15では、監視領域に対して
互いが前記監視領域全体を補足する異なる位置に個別に
配設され、該監視領域のうちの所定領域を監視する複数
のレーダを有し、前記各レーダは、該監視する所定領域
に、疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波をそれ
ぞれ送信する送信手段と、該電波に対する前記被監視物
体からの反射波をそれぞれ受信する受信手段と、前記疑
似雑音符号を遅延させる遅延手段と、前記遅延される疑
似雑音符号と前記反射波の相関をとる相関手段と、前記
相関がとれた時の前記疑似雑音符号の遅延時間に応じて
前記各レーダから前記被監視物体までの距離を測距する
測距手段と、前記測距された距離に基づいて該被監視物
体の所定領域内の位置を判断し、又は前記相関がとれた
反射波に基づいて前記被監視物体の存在する領域を判断
する判断手段とを備え、未検知の領域が狭くなり、所定
領域内の被監視物体を検知する。
【0014】請求項16では、送信手段は、少なくとも
隣接する所定領域を監視する他のレーダとは異なる疑似
雑音信号によって帯域を拡散された電波を送信すること
により、被監視物体の存在する領域を検知する。請求項
17では、レーダは、送信手段が送信する電波のビーム
幅又は受信手段が受信する電波のビーム幅のいずれか一
方を分割することで、前記監視領域のうちの自装置の監
視する所定領域を特定することにより、被監視物体の存
在する領域を特定する。
【0015】請求項18では、レーダは、自装置が監視
する前記所定領域の被監視物体の検知に用いる疑似雑音
符号とは別に、少なくとも隣接する前記所定領域を監視
する他のレーダと同一の疑似雑音符号を発生させる疑似
雑音符号発生回路と、当該疑似雑音符号によって帯域を
拡散された電波と相関をとることにより、該他のレーダ
の送信状態を評価する評価回路とを備えることにより、
互いのレーダが正常に作動しているか否か判断する。
【0016】請求項19では、位置判断手段は、各所定
領域に対応する信号処理手段からの相関信号の情報(相
関信号の強度に関する情報)を、一定時間間隔で、各レ
ーダ及び各遅延時間毎に記憶する相関信号記憶部を有
し、該相関信号記憶部に記憶された相関信号の情報に基
づいて、前記被監視物体の所定領域内の位置を判断する
ことにより、所定領域内における被監視物体の挙動を計
測することが可能となり、所定領域内の被監視物体を正
確に検知する。
【0017】請求項20,21では、信号処理手段は、
予め設定された閾値以上の相関信号を対応する前記疑似
雑音信号の遅延時間とともに前記位置判断手段に出力
し、位置判断手段は、前記信号処理手段に設定される相
関信号の閾値を可変に制御することにより、被監視物体
の形態(車輌の種別)の判定、所定領域内における挙動
を計測することが可能となる。
【0018】請求項22,23では、相関信号記憶部に
は、所定領域に存在する前記検知する被監視物体以外の
存在物(例えば設置物で、追加設置される設置物も含
む)に対応する前記信号処理手段からの相関信号の情報
を予め記憶させ、位置判断手段は、前記被監視物体を検
知する際に、前記記憶された存在物に対応する前記信号
処理手段からの相関信号の情報を比較情報として用い
て、前記被監視物体の所定領域内の位置を判断すること
により、被監視物体の検知においてレーダ検知される存
在物の悪影響を除去する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に係る領域監視方法及びそ
の装置の実施例を図1乃至図35の図面に基づいて説明
する。なお、以下に示す実施例では、レーダが2個の場
合を説明する。図1は、本発明に係る領域監視方法の第
1実施例を説明するための概念図である。図1におい
て、2台のレーダ1,2は、所定間隔離れた位置にそれ
ぞれ配設されており、監視対象となる監視エリアAを網
羅するように、スペクトラム拡散方式により電波を所定
角度θ走査して、エリアAに送信し、このエリアA内に
存在する被監視物体x1を検知している。この実施例で
は、2台のレーダ1,2は、同じ方向を向いて、電波の
送信及び受信を行っている。
【0020】なお、これらレーダ1,2をお互いが向か
い合うように配設すると、他方のレーダの送信電波を、
一方のレーダが直接受けてしまう。このため、各レーダ
は、自装置の電波に対する反射波を受信できなくなる場
合があるので、この実施例のごとく、同じ方向に向けて
配設することが望ましい。これにより、第1実施例で
は、エリアAを3つの分割領域B〜Dに分割して監視す
ることができる。すなわち、レーダ1は、分割領域B,
Cを監視対象とし、レーダ2は、分割領域C,Dを監視
対象としており、被監視物体が、分割領域Bに存在する
場合には、レーダ1のみがこれを検知し、分割領域Cに
存在する場合には、レーダ1,2がこれを検知し、また
分割領域Dに存在する場合には、レーダ2のみがこれを
検知している。
【0021】この領域監視方法を実現させるスペクトラ
ム拡散方式のレーダを用いた領域監視装置は、図2のブ
ロック図のように構成される。図2において、領域監視
装置は、レーダ1,2と、レーダ1,2から出力される
相関の有無を示す信号に基づいて分割領域を判断する物
体位置判断部5とから構成されている。レーダ1,2
は、所定周波数を発生させる発振回路11,21と、所
定の疑似雑音符号(以下、「PN符号」という。)を発
生させる疑似雑音符号発生回路12,22と、PN符号
によって所定周波数を拡散させるリング型変調回路1
3,23と、送信用アンテナ14,24と、疑似雑音符
号発生回路からのPN符号を所定時間遅延させる遅延回
路15,25と、受信用アンテナ16,26と、被監視
物体x1からの反射波を受信して逆拡散するリング型変
調回路17,27と、逆拡散された反射波の直流成分を
積分して相関をとる積分回路18,28とからそれぞれ
構成されている。なお、図中、2つの被監視物体x1
は、同一物体を示す。
【0022】疑似雑音符号発生回路12,22は、図3
(a)に示すように、ある単位のビット列(エポック)
から構成されるPN符号を発生させている。なお、疑似
雑音符号発生回路12からのPN符号と、疑似雑音符号
発生回路22からのPN符号とは、異なる構成からなっ
ている。リング型変調回路13,23は、疑似雑音符号
発生回路12,22からPN符号が入力すると、このP
N符号によって発振回路11,21からの所定周波数を
拡散し、図4(a)に示すスペクトルを出力する。な
お、図4に示されるスペクトルは、横軸を周波数、縦軸
をパワーとしたものである。
【0023】送信用アンテナ14,24は、図示しない
駆動手段によって、回動しており、上記スペクトルの出
力を電波として所定角度θ走査してエリアAに出力して
いる。なお、出力される電波は、レーダとして最適な周
波数を有するミリ波帯の高周波信号からなっている。受
信用アンテナ16,26は、被監視物体x1からの反射
波を受信するように、送信用アンテナ14,24と連動
して回動している。なお、受信されたPN符号は、図3
(b)のタイミングで取り込まれている。
【0024】遅延回路15,25は、疑似雑音符号発生
回路12,22からのPN符号を、図3(c)に示すよ
うに、物体位置判断部5の制御によって所定時間遅延さ
せてエリアA内での相関がとれるようにしている。リン
グ型変調回路17,27は、被監視物体x1からの反射
波を受信して、遅延回路15,25で上述のごとく遅延
されたPN符号によって逆拡散(集中)させている。す
なわち、受信されたPN符号と遅延されたPN符号との
相関がとれた場合には、図4(b)に示すように、鋭い
ピークの立ったスペクトルがリング型変調回路17,2
7から出力され、上記相関がとれない場合には、上記ピ
ークのないスペクトルがリング型変調回路17,27か
ら出力されることになる。
【0025】積分回路18,28は、逆拡散された出力
スペクトルの直流成分を積分して、その積分値を相関値
の値として相関を判断している。すなわち、積分回路1
8,28の相関値のレベルは、相関がとれている場合に
は、レベルが高くなり、相関がとれていない場合には、
レベルが低くなるので、相関値に対してあるレベルの閾
値を設定すれば、相関の有無を判断することができる。
【0026】なお、本発明では、上記積分回路の代わり
に、ピークをもつスペクトルを検出可能な周波数にまで
ダウンコンバートして検出するスペクトル監視装置1
9,29を用いることも可能である。このスペクトル監
視装置19,29は、同一構成なので、ここでは説明の
都合上、スペクトル監視装置19の構成について説明す
る。スペクトル監視装置19は、図5に示すように、発
振回路11からの周波数とダウンコンバートして出力す
る周波数の差の周波数を発振出力する発振回路19a
と、図4(b)に示すようなスペクトルの出力と発振回
路19aからの発振出力をミキシングして所定周波数に
ダウンコンバートするリング型変調回路19bと、リン
グ型変調回路19bからの出力と予め設定した閾値との
比較を行い、その比較結果を相関有無の判断値として出
力する比較器19cとから構成されている。
【0027】物体位置判断部5は、積分回路18,28
(又はスペクトル監視装置19,29)から入力する相
関の有無を示す信号に基づいて分割領域を判断する。す
なわち、物体位置判断部5は、積分回路18(又はスペ
クトル監視装置19)からのみ相関の有を示す信号が入
力した時には、被監視物体x1がエリアAの分割領域B
に存在すると判断し、各積分回路18,28(又は各ス
ペクトル監視装置19,29)から相関の有を示す信号
が入力した時には、被監視物体x1が分割領域Cに存在
すると判断し、また積分回路28(又はスペクトル監視
装置29)からのみ相関の有を示す信号が入力した時に
は、被監視物体x1が分割領域Dに存在すると判断す
る。
【0028】従って、本実施例では、各レーダは異なる
PN符号によるスペクトラム拡散方式を用いて電波を所
定領域に送信し、一方のレーダの電波に対する反射波が
他方のレーダに到達しても、検知しないようにすること
で、複数のレーダで監視できる領域を限定するので、被
監視物体の存在する分割領域を正確に特定することがで
きる。
【0029】また本実施例では、高い精度及び分解能で
位置検出を行う場合、PN符号のチップの速度を速めれ
ば良い。すなわち、上述したスペクトラム拡散方式で
は、送信PN符号(遅延されたPN符号)と受信PN符
号の符号及びビット列が一致した時(相関がとれた時)
にのみ、スペクトルが集中する性質があり、受信したP
N符号と送信PN符号を遅延させたPN符号が1ビット
以上ずれた場合には、相関がとれない性質があるからで
ある。従って、PN符号のチップ速度を速めれば、相関
がとれる時間幅が短くなり(相関のとれる距離幅が短く
なる)、これによって高い精度及び分解能で位置検出を
行うことができる。
【0030】また、本発明に係る領域監視方法では、領
域を更に細かく分割して監視することも可能である。例
えば、図6の第2実施例に示すように、各レーダ1,2
の電波の走査角度θを、走査角度θ1,θ2に分けて、各
レーダ1,2の電波を走査するように構成する。そし
て、走査角度θ1で送信される電波をビーム1とし、走
査角度θ2で送信される電波をビーム2とする。ただ
し、ビーム1及びビーム2は、各レーダ毎に同じPN符
号で帯域拡散された電波であり、レーダが異なれば異な
るPN符号を使用する。
【0031】本実施例では、エリアA(第1実施例と同
じ)をさらに細かい領域E〜Kに分割して、被監視物体
が領域E〜Kのいずれに存在するかを判定することがで
きる。すなわち、レーダ1が、ビーム1によって監視で
きる領域は領域E,Fで、ビーム2によって監視できる
領域は領域G〜Iであり、レーダ2が、ビーム1によっ
て監視できる領域は領域F,H,Jで、ビーム2によっ
て監視できる領域は領域I,Kである。
【0032】第2実施例を実現する領域監視装置として
は、図2と同様であるが、物体位置判断部5が、送信用
アンテナ14,24の図示しない駆動手段からビームの
走査角度又は走査時間の情報を取り込み、その情報から
いずれのビームか判断して、被監視物体の存在する分割
領域を判断している。従って、本実施例では、分割領域
判断部10は、ビーム1の走査中に積分回路18からの
み相関の有を示す信号が入力した時には、被監視物体が
エリアAの分割領域Eに存在すると判断し、ビーム1の
走査中に各積分回路18,28から相関の有を示す信号
が入力した時には、被監視物体が分割領域Fに存在する
と判断する。また、分割領域判断部10は、ビーム2の
走査中に積分回路18からのみ相関の有を示す信号が入
力した時には、被監視物体が領域Gに存在すると判断
し、ビーム2の走査中に積分回路18から及びビーム1
の捜査中に積分回路28から相関の有を示す信号が入力
した時には、被監視物体が領域Hに存在すると判断し、
またビーム2の走査中に各積分回路18,28から相関
の有を示す信号が入力した時には、被監視物体が分割領
域Iに存在すると判断する。また、分割領域判断部10
は、ビーム1の走査中に積分回路28からのみ相関の有
を示す信号が入力した時には、被監視物体が分割領域J
に存在すると判断し、ビーム2の走査中に積分回路28
からのみ相関の有を示す信号が入力した時には、被監視
物体が分割領域Kに存在すると判断する。
【0033】従って、本実施例では、レーダからの電波
の走査角度を分割することによって、さらに領域を細か
く分割監視することができる。また、本発明では、使用
するレーダの数を3台以上に増やすことによっても、領
域を細かく分割監視することができる。また、本発明に
係る領域監視方法では、領域内に存在する被監視物体の
位置を正確に求めることも可能である。例えば、図7の
第3実施例に示すように、レーダ1,2で走査されて送
信される電波は、第1実施例と同様に、ともにエリアA
をカバーしている。従って、エリアA内に存在する被監
視物体x1は、図2の構成の領域監視装置によってレー
ダ1,2から検知することができ、かつレーダ1から物
体3までの距離M1と、レーダ2から物体3までの距離
M2が正確に検知できれば、被監視物体x1までの位置を
正確に求めることができる。
【0034】そこで、第3実施例では、物体位置判断部
5は、送信PN符号を遅延回路15,25で遅延させ
て、受信したPN符号との相関をとり、相関がとれた時
の送信PN符号の遅延時間及び電波の伝搬速度に応じ
て、各レーダ1,2から被監視物体x1までの距離M1,
M2を測距し、この距離M1,M2に基づいて、例えば三
角法で被監視物体x1のエリアA内の位置を特定する。
【0035】従って、本実施例では、各レーダは異なる
PN符号によるスペクトラム拡散方式を用いて電波を所
定領域に送信し、複数のレーダで監視できる領域を限定
するとともに、送信PN符号と受信PN符号との相関が
とれた時の遅延時間から被監視物体までの距離M1,M2
を測距して位置を求めるので、領域内に存在する被監視
物体の位置を特定することができる。
【0036】次に、監視する領域の周辺に障害物が存在
していても、上記領域内の被監視物体を確実に検知する
方法について説明する。基本的なレーダの特性として
は、距離分解能があれば、監視領域の周辺に障害物が存
在していても、領域内の物体を検知することができる。
しかし、そのためにPN符号のチップ速度を速めること
は、ハードウェアの極端な高速化を招き、現実困難にな
る可能性が高い。例えば、1mの距離分解能を得ようと
した場合、PN符号のチップ速度は、150MHz必要
となる。従って、チップ速度を速めることなく、領域周
辺に障害物が存在しても、領域内の物体を検知する方法
が必要となる。
【0037】以下に示す実施例では、ビームのスキャン
数を増やし、又はビームによってPN符号のチップ長と
遅延時間を変化させ、PN符号のチップ速度を速めるこ
となく、ある特定領域のみを監視する領域監視方法につ
いて説明する。図8,9は、ビームスキャンの数を増や
すことにより、監視したい領域以外の面積を小さくする
領域監視方法について説明するための概念図である。図
8は、各レーダが1ビームを出力する場合、図9は、各
レーダが3ビームを出力する場合を示している。なお、
図8,9では、レーダ1,2ともに同じ構成なので、代
表して、監視したいエリアAをカバーするためのレーダ
1のみの扇形のビームを図示している。
【0038】監視したいエリアAをカバーするために
は、図8では、扇形の半径L2から半径L1までの間に存
在する物体を検知すればよく、図9では、ビーム1に対
しては扇形の半径L2Lから半径L1L、ビーム2に対して
は扇形の半径L2Mから半径L1M、ビーム3に対しては扇
形の半径L2Rから半径L1Rまでの間に存在する物体を検
知すればよい。なお、ここでは、半径L2=L2Rで、半
径L1=L1Lである。
【0039】ここで、図8と図9を比較すると、図8の
エリアA以外の監視面積(斜線部)は、図9のエリアA
以外の監視面積(斜線部)に比べてかなり大きくなるこ
とがわかる。従って、第4実施例では、図9に示した方
法を用いて領域監視装置を構成すれば(構成は図2と同
じ)、監視を必要とする領域以外の監視領域をできるだ
け小さくし、領域の周辺に存在する物体の影響を極力小
さくすることができ、領域内の被監視物体を確実に検知
することができる。
【0040】なお、本実施例では、3ビームのビームス
キャンの場合について説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば領域の周辺の障害物が少なければ、各レーダ
のビーム数は2でもよく、周辺の障害物が多ければ、そ
れに合わせてビーム数を4以上に増やすことも可能であ
る。次に、PN符号のチップ速度を速めることなく、所
定領域のみを監視する方法について説明する。なお、こ
の場合も装置構成は、図2と同じである。
【0041】すなわち、第5実施例では、図8に示すよ
うに、レーダ1,2が監視するエリアAは、レーダ1,
2からそれぞれ距離L1と距離L2の間にあるとすると、
送信用アンテナ14,24から送信されたPN符号(図
10(a)参照)に対して、距離L1から反射してリン
グ型変調回路17,27で受信されるPN符号は、図1
0(b)のようになり、距離L2から反射してリング型
変調回路17,27で受信されるPN符号は、図10
(c)のようになる。
【0042】このスペクトラム拡散方式の特徴として、
受信したPN符号と遅延されたPN符号とは一致しない
と、リング型変調回路17,27の出力信号の積分値で
ある相関値の値(積分回路18,28の出力)が小さく
なるという性質がある。そこで、この実施例では、図1
1に示すように、監視するエリアAの幅[(距離L2か
らPN符号が戻ってくる時間)−(距離L1からPN符
号が戻ってくる時間)]の半分の周期の符号を(図11
(a),(b)参照)、送信用アンテナ14,24から
の送信PN符号とする。さらに、遅延回路15,25で
遅延されるPN符号時間を(図11(c)参照)、監視
するエリアAの中間点からPN符号が戻ってくる時間
[(距離L2からPN符号が戻ってくる時間)+(距離
L1からPN符号が戻ってくる時間)の平均値]とする
ことで、エリアA内に被監視物体x1が存在している間
だけ相関がとれるようにする(図11(d)参照)。
【0043】なお、本実施例では、積分回路18,28
で相関をとる他に、スペクトル監視回路19,29にお
いて、スペクトルパワーを比較器19c,29cで判断
して、相関をとることも可能である。従って、本実施例
では、ビームによってPN符号のチップ長と遅延時間を
変化させるので、PN符号のチップ速度を速めることな
く、ある特定領域のみを監視して、領域内の被監視物体
を確実に検知することができる。
【0044】なお、本実施例では、距離L2から戻って
くるPN符号と距離L1から戻ってくるPN符号を、遅
延されたPN符号とオーバーラップさせない場合につい
て説明したが、本発明はこれに限らず、例えば図12に
示すように、距離L2から戻ってくるPN符号と距離L1
から戻ってくるPN符号を(図12(a),(b)参
照)、遅延されたPN符号と少しオーバーラップさせる
ことも可能である(図12(c)参照)。この第6実施
例では、あるレベルの相関値を閾値として判断すれば
(図12(d)参照)、距離L2からL1までの間の領域
のみが検知できるので、領域内の被監視物体を確実に検
知するとともに、ノイズ等の外乱の影響を低減すること
ができる。
【0045】次に、領域内の被監視物体を分類する方法
について説明する。一般に電波の反射波の強さ(パワ
ー)は、物体の電波反射率(散乱断面積:物体の面積、
物質等によって異なる)によって変化し、図2に示した
リング型変調回路17,27からの出力パワーに現れ
る。例えば、物体が人間である場合、スペクトルパワー
は低い値となり、物体が車の場合、スペクトルパワーは
高い値となる。
【0046】そこで、第7実施例では、スペクトル監視
回路19,29の比較器の閾値をその境目のレベルに設
定して、入力するスペクトルパワーを比較し、監視エリ
アA内に被監視物体が存在していると判断された場合
に、その物体が人間か車か判断するように構成する。な
お、たとえ車であっても監視領域の端に存在する場合に
は、スペクトルパワーが小さくなり、人間が領域の中央
付近に存在する場合には、判断が難しくなる時がある
が、このような場合には、第4実施例のように、予めレ
ーダのビーム数を増やし、複数のビームによって検知さ
れる大きい物体か否かで、人間か車かを判断することが
できる。
【0047】従って、本実施例では、反射波のスペクト
ルパワーの大小を判断することで、領域内に存在する物
体の分類を行うことができる。また、図13は、本発明
に係る領域監視方法の第8実施例を説明するための概念
図である。図13において、3台のレーダ1,2,3
は、所定間隔離れた位置にそれぞれ配設されており、監
視対象となる監視エリアAを網羅するように配設されて
いる。この実施例では、2台のレーダ1,3は、同じ方
向を向いて配設されて、電波の送信及び受信を行い、レ
ーダ2は、エリアAを介在してこれらレーダ1,3と向
かい合うように配設されて、電波の送信及び受信を行っ
ている。
【0048】これにより、第8実施例では、エリアAを
3つの分割領域B〜Dに分割して監視することができ
る。すなわち、レーダ1は、分割領域Bを監視し、レー
ダ2は、分割領域Cを監視し、レーダ3は、分割領域D
を監視している。また、レーダ2では、受信部の構成に
3台の受信アンテナとこれらアンテナを切り換える切換
スイッチSを含ませることにより、各分割領域CをC
1,C2,C3の3つに細分割化して監視することが可能
になっている。
【0049】ただし、エリアAのうち、分割領域B,C
間及び分割領域C,D間には、各レーダが検知できない
スペースを設けてある。このスペースは、本実施例のご
とく、レーダが対向して配設された場合、一方のレーダ
(例えばレーダ2)が、対向する他のレーダ(例えばレ
ーダ1,3)からの送信電波を直接受信することによる
反射波受信不能状態を避けるために設けられている。な
お、このスペースの大きさ(幅)は、想定される一番小
さい被監視物体が検知できるように設定することが望ま
しい。
【0050】この領域監視方法を実現させるスペクトラ
ム拡散方式のレーダを用いた領域監視装置は、図14の
ブロック図のように構成される。なお、図において、図
2と同様の構成部分については、説明の都合上、同一符
号とする。図14において、領域監視装置は、レーダ
1,2,3と、レーダ1,2,3から出力される相関の
有無を示す信号に基づいて分割領域を判断する物体位置
判断部5とから構成されている。
【0051】レーダ1,2,3は、所定周波数を発生さ
せる発振回路11,21,31と、所定のPN符号を発
生させる疑似雑音符号発生回路12,22,32と、P
N符号によって発振回路からの所定周波数を拡散させる
リング型変調回路13,23,33と、送信用アンテナ
14,24,34と、疑似雑音符号発生回路からのPN
符号を所定時間遅延させる遅延回路15,25,35
と、受信用アンテナ16,26,36と、受信用アンテ
ナで受信した受信信号を逆拡散させるリング型変調回路
17,27,37と、相関処理を行うために遅延回路の
遅延時間及び疑似雑音符号発生回路を制御し、遅延時間
に応じた相関情報を物体位置判断部5に出力する信号処
理回路10,20,30とからそれぞれ構成されてい
る。
【0052】疑似雑音符号発生回路12,22,32
は、信号処理回路10,20,30の制御によって、図
3(a)に示すように、ある単位のビット列(エポッ
ク)から構成されるPN符号を発生させている。なお、
レーダ2は、レーダ1,3と対向して配設されているの
で、干渉防止のためレーダ2で使用するPN符号は、レ
ーダ1,3で使用するPN符号とは異なる符号構成にす
る。また、レーダ1,3で使用するPN符号は、同一で
も異なる符号構成でも良い。
【0053】リング型変調回路13,23,33は、疑
似雑音符号発生回路12,22,32からPN符号が入
力すると、このPN符号によって発振回路11,21,
31からの所定周波数を拡散し、図4(a)に示すスペ
クトルを出力する。送信用アンテナ14,24,34
は、エリアA全体を構成する各分割領域B,C,Dを網
羅可能なビーム幅(例えば送信用アンテナ14,34は
角度α、送信用アンテナ24は角度β)で電波を送信す
る。
【0054】受信用アンテナ16,26,36は、各分
割領域の図示しない被監視物体からの反射波を受信す
る。なお、レーダ2では、割り当てられている分割領域
Cを、3つに細分割化して監視することが可能となるよ
うに、受信部の構成に3台の受信アンテナ26a,26
b,26cとこれらアンテナを切り換える切換スイッチ
Sを含ませる。信号処理回路20は、各受信アンテナ2
6a,26b,26cが細分割化された分割領域C1,
C2,C3を網羅可能なビーム幅(例えば角度β/3)で
電波を受信するように、切換スイッチSを所定のタイミ
ングで切り換え制御している。
【0055】遅延回路15,25,35は、疑似雑音符
号発生回路12,22,32からのPN符号を、図3
(c)に示すように、信号処理回路10,20,30の
制御によって所定時間遅延させる。リング型変調回路1
7,27,37は、受信用アンテナ16,26,36で
受信した図示しない被監視物体からの反射波成分を、遅
延回路15,25,35で遅延されたPN符号によって
逆拡散させている。すなわち、受信されたPN符号と遅
延されたPN符号で相関がとれた場合には、図4(b)
に示すように、鋭いピークの立ったスペクトル成分が、
完全に相関がとれない場合には、上記ピークのないスペ
クトル成分が、それぞれリング型変調回路17,27,
37から出力される。
【0056】信号処理回路10,20,30は、相関処
理を行うために遅延回路15,25,35の遅延時間及
び疑似雑音符号発生回路12,22,32を制御し、遅
延時間に応じた相関情報を物体位置判断部5に送る。物
体位置判断部5は、各信号処理回路10,20,30か
ら送られてくる遅延時間に応じた相関情報(被監視物体
の存在する領域、各レーダから被監視物体までの距離)
に基づき、被監視物体の所定領域内の位置を特定する。
【0057】次に、第8実施例に示した装置の動作を図
15乃至図17の概念図に基づいて説明する。図15
は、各レーダ1,2,3により分割された監視エリアA
内の各分割領域B,C,Dに被監視物体が存在する場合
を示している。この場合には、レーダ1で監視する分割
領域Bに存在する被監視物体x1を検知し、レーダ2で
監視する分割領域Cに存在する被監視物体x2を検知
し、レーダ3で監視する分割領域Dに存在する被監視物
体x3を検知する。そして、各信号処理回路10,2
0,30は、それぞれの相関がとれたときの遅延回路1
5,25,35での遅延時間によって、レーダ1から被
監視物体x1までの距離、レーダ2から被監視物体x2ま
での距離、レーダ3から被監視物体x3までの距離を、
それぞれ測距し、上記距離を含んだ相関情報を、物体位
置判断部5にそれぞれ出力する。物体位置判断部5は、
これらの相関情報に基づいて、被監視物体の所定領域内
の位置を特定する。
【0058】なお、レーダ2の受信部は、図14に示し
たように、3台の受信用アンテナ26a,26b,26
cと、切換スイッチSを含む構成なので、信号処理回路
20は、分割領域Cを領域C1,C2,C3の3つに細分
割化し監視する。このため、本実施例では、被監視物体
x2が分割領域Cの中の領域C1に存在することが検知で
き、詳細な位置検知が可能となる。
【0059】図16は、各レーダ1,2,3により分割
された分割領域にまたがって被監視物体x4、x5が存在
する場合を示している。この場合には、被監視物体x4
は、分割領域B,Cにまたがっているので、レーダ1及
びレーダ2で検知される。なお、例えばレーダ2の受信
部が細分割化されていない場合には、被監視物体x4が
分割領域Bから分割領域Cに、どの程度またがった物体
なのか特定することができないが、本実施例では、レー
ダ2の受信部を、分割領域Cを3つの領域C1,C2,C
3に細分割化可能な構成にするので、上記被監視物体x4
が領域Bから領域C1までまたがって存在していること
を特定することができる。
【0060】また同様に、本実施例では、レーダ2によ
って、被監視物体x5が分割領域Cの中の領域C2から領
域C3までまたがって存在していることを特定すること
ができる。なお、本実施例では、3つのレーダを使用
し、そのうちの1つのレーダの受信部を3分割した構成
を示したが、このような領域の分割方式は、監視エリア
の広さ、監視対象、監視目的により異なるので、実施例
に限らず、その状況に応じたレーダ数及びレーダの受信
部の分割化が必要である。
【0061】また、本実施例では、レーダの受信部を分
割した場合について説明したが、本発明はこれに限ら
ず、レーダの送信部を分割化構成にすることも可能であ
る。この場合には、送信用アンテナを複数配設し、受信
部と同様に、切換スイッチを所定のタイミングで切り換
え制御して、上記各送信用アンテナから電波を順次送信
するように構成させることによって、監視領域の細分割
化を可能にする。
【0062】図17は、第8実施例の領域監視方法を踏
切の障害物検知に用いた場合を示している。この踏切障
害物検知の目的は、列車の往来を妨害する障害物(例え
ば踏切内に停止してしまった車等)の踏切内での存在を
検知し、この情報をもとに踏切付近に設置された特殊発
光機等を点灯させて、列車運転手に列車の停止を促すこ
とにある。
【0063】しかしながら、現状の踏切の多くは、1線
路だけでなく複数の線路を含んでおり、可能であるなら
ば、障害物により往来が不可能な線路のみを特定し、こ
の線路を運行している列車のみを停止させ、往来可能な
他の線路を運行している列車は停止させない方式が踏切
監視においては望まれている。図17は、2線路を含む
踏切に第8実施例のレーダの配置を適用したものであ
る。この場合、レーダ1は、線路1が存在する分割領域
Bを監視している。レーダ2は、上記3分割により線路
1が存在する分割領域C1と、線路1,2間の分割領域
C2と、線路2が存在する分割領域C3とを監視してい
る。レーダ3は、線路2が存在する分割領域Dを監視し
ている。
【0064】このように、本実施例のごとくレーダ2の
受信部を3分割した場合、被監視物体(障害物)x4
は、領域Bから領域C1にまたがって存在することが検
知できるため、障害物の影響を受ける線路は線路1だけ
であることが判断でき、線路1を運行する列車のみを停
止させ、線路2を運行する列車は通常通り、若しくは安
全確保のため徐行して運行が可能になる。また同様に、
障害物x5は、領域C2から領域C3にまたがって存在す
ることが検知できるため、障害物の影響を受ける線路は
線路2だけであることが判断でき、線路2を運行する列
車のみを停止させることが可能となる。
【0065】なお、上述した実施例の図13,15〜図
17に示すように、監視エリアに対して複数のレーダを
対向するように配設した場合、例えば図18の第9実施
例に示すように、レーダ2に自装置が監視する分割領域
Cの被監視物体の検知に用いるPN符号(PN1)とは
別に、隣接する分割領域B,Dを監視する他のレーダ
1,3が用いるPN符号(PN2)と同一のPN符号を
発生可能な疑似雑音符号発生回路22を設けることも可
能である。
【0066】すなわち、第9実施例では、信号処理回路
の制御によって、疑似雑音符号発生回路22から発生す
るPN符号を切り換えて、隣接する領域を監視する他の
レーダ1,3が用いるPN符号と同一のPN符号を疑似
雑音符号発生回路22から発生させ、遅延回路25で所
定時間遅延させる。そして、この遅延されたPN符号
(PN2)と、受信用アンテナ26からの帯域を拡散さ
れた電波との相関をとることにより、上記他のレーダ
1,3から直接送信された電波を検知する。
【0067】このように、本実施例では、隣接する領域
を監視する他のレーダから送信された電波を検知するこ
とによって、他のレーダが正常に動作しているか否かを
判断することが可能になる。このようなレーダのチェッ
クは、電源投入時、システム起動時等の領域監視に支障
が生じない時に行うことが望ましい。なお、この場合、
他のレーダから直接送信される送信波の信号強度の必要
以上の増加は、受信系のノイズレベルの増加に伴う反射
波受信不能状態を招く。このために、本実施例では、各
レーダからの送信波の適切なレベル設定、監視エリアの
広さに応じたレーダの配設が必要になる。
【0068】図19は、本実施例のレーダの配設例を示
す概念図である。図において、本実施例では、3つのレ
ーダを用いてエリアを監視している。ここでは、各レー
ダは、対向するレーダからの直接波の入射がない場合、
例えば散乱断面積δ(単位はm2)の被監視物体につい
て距離RL(単位はm)までの検知が可能なものとす
る。レーダ1が監視している分割領域において、もっと
も遠い位置に被監視物体が配設されているものとする
と、そのレーダと被監視物体間の距離をRmax(単位は
m)とする。また、レーダ1とレーダ2間の距離をR12
(単位はm)とする。
【0069】一般的に、電波がレーダから送信され、被
監視物体で反射され上記レーダに戻ってくる上記電波の
パワー、すなわち空中線受信パワーPsr(単位はdB
m)は、 Psr(R)=Pt+Gt+Gr+10log(δ)−2×10log(4πR2) +10log(λ2/4π)−2La(R)−2Lr(R) =Pt+Gt+Gr+10log[δ×λ2/{(4π)34}] −2La(R)−2Lr(R) …(1) なお、Pt:送信パワー(単位はdBm) Gt:送信アンテナゲイン(単位はdB) Gr:受信アンテナゲイン(単位はdB) δ:被監視物体の散乱断面積(単位はm2) 10log(δ):被監視物体の反射利得(単位はdB) 10log(4πR2):伝搬損失(単位はdB) 10log(λ2/4π):アンテナの実効開口に関する項
(単位はdB) La(R):大気の影響による伝搬損(単位はdB) Lr(R):雨の影響による伝搬損(単位はdB) R:距離(レーダと被監視物体間の距離、単位はm) となる。
【0070】また、レーダ1、レーダ2で使用するPN
符号が異なる時、レーダ1で受信されるレーダ2からの
直接波(レーダ1の受信系ではノイズと見なされる干渉
波)のレーダ1の主受信周波数における送信レベルPn
i(単位はdBm)は、 Pni=Pt−10log(n)−L(θ)+Gt+Gr−10log(4π× (R12)2)+10log(λ2/4π)−La(R12)−Lr(R12) =Pt+Gt+Gr−L(θ)−La(R12)−Lr(R12) +10log[λ2/{n×(4πR12)2}] …(2) なお、n:PN符号のチップ数 10log(n):スペクトル拡散に伴う主送信信号強度
の低下レベル L(θ):レーダ1に入射されるレーダ2の直接波(レ
ーダ1から見れば干渉波)の尖頭値に対するレベル差 R:距離(レーダ1とレーダ2間の距離、単位はm) となる。
【0071】また、レーダの受信系の雑音は、熱雑音P
n(単位はdBm)と受信雑音レベルNF(単位はd
B)とで規定されており、熱雑音Pnは、 Pn=10log(BRF×106×T×k/10-3) =10log(BRF×T×k×109) …(3) なお、BRF:RF部における帯域幅(単位はMHz) T:温度(単位K) k:ボルツマン定数で、1.38×10-23(J/K) となる。
【0072】レーダ1には、レーダ2からの直接波(レ
ーダ1の受信系ではノイズと見なされる干渉波)が入射
されるため(レーダ1、レーダ2で使用するPN符号は
異なる)、レーダ1の主受信周波数における熱雑音と直
接波の2つの雑音成分の和(単位はdBm)は、(2)
式と(3)式から、
【0073】
【数1】
【0074】となる。次に、このレーダ系のS/Nを定
義する。なお、ここでは、各レーダの最大検知距離をR
L(図19参照)、各レーダが対応している分割領域に
おけるレーダと被監視物体間の距離をRmax、レーダ1
とレーダ2間の距離をR12とする。レーダ1が分割領域
内の被監視物体(レーダからの距離Rmax)を検知する
系において、逆拡散前のS/NであるSNRFiは、 SNRFi(Rmax) =Psr(Rmax)−{Pni(R12)+Pn}−NF …(5) なお、NF:受信雑音レベル(単位はdB)となり、
(5)式に(1)式〜(3)式を代入すると、
【0075】
【数2】
【0076】となる。また、逆拡散後のS/NであるS
NIFiは、 SNIFi(Rmax)=SNRFi(Rmax)+10log(BRF/BIF×103) …(7) なお、BIF:IF部における帯域幅(単位はkHz)と
なり、(7)式に(6)式を代入すると、
【0077】
【数3】
【0078】となる。なお、この時には、レーダ1とレ
ーダ2は、異なるPN符号を使用するものとする。ま
た、レーダ1がレーダ2からの直接波をノイズではなく
信号として受信する系(この時レーダ1、レーダ2で共
通のPN符号を使用する)において、レーダ2から送信
し、レーダ1で受信する空中線受信パワーPsr12は、以
下の式で示され、 Psr12(R12) =Pt+Gt+Gr−L(θ)−La(R12)−Lr(R12) −10log(4πR12)2+10log(λ2/4π) =Pt+Gt+Gr−L(θ)−La(R12)−Lr(R12) +10log{λ2/(4πR12)2} …(9) 逆拡散前のS/NであるSNRF12は、 SNRF12(R12)=Psr12(R12)−Pn−NF …(10) となり、(10)式に(3)式と(9)式を代入する
と、 SNRF12(R12) =Pt+Gt+Gr−L(θ)−La(R12)−Lr(R12) +10log{λ2/(4πR12)2}−10log(BRF×T×k×109) −NF =Pt+Gt+Gr−L(θ)−La(R12)−Lr(R12) +10log[λ2/{(4πR12)2×BRF×T×k×109}]−NF …(11) となる。また、逆拡散後のS/NであるSNIF12は、 SNIF12(R12)=SNRF12(R12)+10log(BRF/BIF×103) …(12) となり、(12)式に(11)式を代入すると、 SNIF12(R12) =Pt+Gt+Gr−L(θ)−La(R12)−Lr(R12) +10log[λ2×BRF×103/{(4πR12)2×BRF×BIF×T×k× 109]−NF =Pt+Gt+Gr−L(θ)−La(R12)−Lr(R12) +10log[λ2/{(4πR12)2×BIF×T×k×106}]−NF …(13) となる。
【0079】さらに、各レーダの最大検知距離RL(図
19参照)にある散乱断面積δ(m2)の被監視物体を
受信する系(ただし、対向するレーダからの直接波の入
射はないものと規定する)において、逆拡散前のS/N
であるSNRF(RL)は、 SNRF(RL)=Psr(RL)−Pn−NF …(14) となり、(14)式に(1)式と(3)式を代入する
と、 SNRF(RL) =Pt+Gt+Gr+10log[δ×λ2/{(4π)3(RL)4×BRF×T ×k×109}]−2La(RL)−2Lr(RL)−NF …(15) となる。また、逆拡散後のS/NであるSNIF(RL)
は、 SNIF(RL)=SNRF(RL)+10log(BRF/BIF×103) …(16) となり、(16)式に(15)式を代入すると、 SNIF(RL) =Pt+Gt+Gr+10log[δ×λ2×BRF×103/{(4π)3× (RL)4×BRF×BIF×T×k×109}]−2La(RL) −2Lr(RL)−NF =Pt+Gt+Gr+10log[δ×λ2/{(4π)3(RL)4×BIF×T ×k×106}]−2La(RL)−2Lr(RL)−NF …(17) となる。
【0080】そして、通常の測定モードの時に、対向す
るレーダの直接波(干渉波)の影響を受けることなく、
領域内に存在する被監視物体の検知ができ、かつ使用す
るPN符号を対向するレーダと同一符号にすることによ
り、他のレーダが正常に動作しているか否かを判断でき
るS/Nの条件は、(8)式と(17)式から、SNIF
i(Rmax)≧SNIF(RL)となり、これは、
【0081】
【数4】
【0082】となり、さらにこれを展開すると、
【0083】
【数5】
【0084】となり、さらに
【0085】
【数6】
【0086】となる。また、他のレーダ監視のS/Nの
条件は、(13)式と(17)式から、 SNIF12(R12)≧SNIF(RL) となり、これは、 Pt+Gt+Gr−L(θ)−La(R12)−Lr(R12)+10log[λ2/ {(4πR12)2×BIF×T×k×106}]−NF ≧Pt+Gt+Gr+10log[δ×λ2/{(4π)3(RL)4×BIF×T× k×106}]−2La(RL)−2Lr(RL)−NF となり、これを展開すると、 −L(θ)−La(R12)−Lr(R12)+10log{1/(R12)2} ≧10log[δ/{4π×(RL)4}]−2La(RL)−2Lr(RL) となり、さらに L(θ)+La(R12)+Lr(R12)+10log(R12)2 ≦10log{4π×(RL)4/δ}+2La(RL)+2Lr(RL)…(19) となる。従って、本実施例では、(18)式と(19)
式のS/Nの条件を満たすように、L(θ),R12,n
を設定する必要がある。
【0087】次に、レーダのビーム幅について説明す
る。図19の監視エリアに対するレーダの配設例では、
線分GC,CEでレーダ1のビーム幅を、線分CE,E
Hでレーダ2のビーム幅を、線分EH,HIでレーダ3
のビーム幅をそれぞれ示している。また、点線でビーム
の中心を示し、この中心の方向に送信される電波の強
度、中心の方向から送信されてくる電波の強度が最も強
く、中心からずれた方向になるにしたがって基本的に強
度は低下する。この特性は、使用するアンテナの特性に
依存する。
【0088】レーダのビーム幅は、中心方向の最も強い
電波の強度に対してレベルの低下が3dB以内の方向
(角度)で規定する。なお、このレベル差は、図19中
の円弧AOBのごとく、レーダ1から等距離の動径方向
で比較する。図19の例では、レーダ1及びレーダ3の
ビーム幅(角度)は、8°で、レーダ2のビーム幅は、
16°とする。また、図20にレーダ1で使用したアン
テナの特性を示す。図において縦軸は、位置Oにおける
送信電波の強度に対する相対速度を示し、横軸は、点線
OC(0°)からのなす角を示している。そして、±4
°にあたる点A,Bの位置で3dBダウンとなるため、
ビーム幅は、8°となる。
【0089】具体例を図19を用いて説明する。なお、
被監視物体は、レーダ1が担う分割領域で、レーダ1に
最も遠い位置にあたる点Dに存在すると仮定する。使用
パラメータの値は、表1のごとく設定するものとする。
【0090】
【表1】
【0091】なお、各レーダの性能は、同一であり、上
述したごとく、最大検知可能距離RLは、60m、この
監視エリアにおける最大検知距離Rmaxは、線分CDの
長さ(被監視物体とレーダ2の距離)にあたり、37.
36m(=37/cos8°)となる。L(θ)は、各
レーダが担う分割領域が隣接しているため、ビーム幅の
条件である3dBとなる。レーダ1とレーダ2間の距離
R12(線分CEの長さ)は、64.63m(=64/c
os8°)となる。
【0092】次に、レーダ1が、この被監視物体をレー
ダ2からの直接波の影響に関係なく検知できることを検
証する。レーダ1が、被監視物体をレーダ2からの直接
波の影響に関係なく検知できることの判定は、上述した
条件式(18),(19)に、表1のパラメータを代入
し、条件を満たすことを確認することにより行う。この
計算結果を、表2に示す。
【0093】
【表2】 条件式(18),(19)は、共に右辺≧左辺となって
いるので、右辺−左辺≧0を共に満たすことを確認すれ
ば良い。
【0094】従って、本実施例では、表2に示すよう
に、表1のパラメータにおいては、条件式(18),
(19)を共に満たしており、通常の測定モードの時
に、対向するレーダの直接波(干渉波)の影響を受ける
ことなく、監視エリア内に存在する被監視物体の検知が
でき、かつ使用するPN符号を対向するレーダと同一符
号にすることにより、他のレーダが正常に動作している
か否かを判断することができる。
【0095】また、図21は、本発明に係る領域監視方
法の第10実施例を説明するための概念図である。図2
1において、3台のレーダ1,2,3は、所定間隔離れ
た位置にそれぞれ配設されており、監視対象となる監視
エリアAを網羅するように配設されている。この実施例
では、レーダ1は、監視エリアA内の分割領域Bを監視
し、レーダ2は、監視エリアA内の分割領域Cを監視
し、レーダ3は、監視エリアA内の分割領域Dを監視し
ている。また、レーダ2では、受信部の構成に3台の受
信アンテナとこれらアンテナを切り換える切換スイッチ
Sを含ませることにより、各分割領域CをC1,C2,C
3の3つに細分割化して監視することが可能になってい
る。
【0096】この領域監視方法を実現させるスペクトラ
ム拡散方式のレーダを用いた領域監視装置は、図22に
示すブロック図のように構成される。なお、図におい
て、図14と同様の構成部分については、説明の都合
上、同一符号とする。図22において、領域監視装置
は、レーダ1,2,3と、レーダ1,2,3から出力さ
れる相関の有無を示す信号に基づいて分割領域を判断す
る物体位置判断部5とから構成されている。
【0097】レーダ1,2,3は、所定周波数を発生さ
せる発振回路11,21,31と、所定のPN符号を発
生させる疑似雑音符号発生回路12,22,32と、P
N符号によって発振回路11,21,31からの所定周
波数を拡散させるリング型変調回路13,23,33
と、送信用アンテナ14,24,34と、疑似雑音符号
発生回路からのPN符号を所定時間遅延させる遅延回路
15,25,35と、受信用アンテナ16,26,36
と、受信用アンテナ16,26,36で受信した受信信
号を逆拡散させるリング型変調回路17,27,37
と、相関処理を行うために遅延回路15,25,35の
遅延時間を制御し、遅延時間に応じた相関情報を物体位
置判断部5に出力する信号処理回路10,20,30と
からそれぞれ構成されている。
【0098】疑似雑音符号発生回路12,22,32
は、信号処理回路10,20,30の制御によって、上
述した図3(a)に示すように、ある単位のビット列
(エポック)から構成されるPN符号を発生させてい
る。なお、レーダ2は、レーダ1,3と対向して配設さ
れているので、干渉防止のためレーダ2で使用するPN
符号は、レーダ1,3で使用するPN符号とは異なる符
号構成にする。
【0099】リング型変調回路13,23,33は、疑
似雑音符号発生回路12,22,32からPN符号が入
力すると、このPN符号によって発振回路11,21,
31からの所定周波数を拡散し、上述した図4(a)に
示すスペクトルを出力する。送信用アンテナ14,2
4,34は、各分割領域B,C,Dを網羅可能なビーム
幅で電波を送信する。
【0100】受信用アンテナ16,26,36は、各分
割領域の図示しない被監視物体からの反射波を受信す
る。なお、レーダ2では、割り当てられている分割領域
Cを、3つに細分割化して監視することが可能となるよ
うに、受信部を3台の受信アンテナ26a,26b,2
6cと切換スイッチSで構成している。切換スイッチS
は、信号処理回路20で制御されている。
【0101】遅延回路15,25,35は、疑似雑音符
号発生回路12,22,32からのPN符号を、上述し
た図3(c)に示すように、信号処理回路10,20,
30の制御によって所定時間遅延させる。リング型変調
回路17,27,37は、受信用アンテナ16,26,
36で受信した図示しない被監視物体からの反射波成分
を、遅延回路15,25,35で遅延されたPN符号に
よって逆拡散させている。すなわち、受信されたPN符
号と遅延されたPN符号で相関がとれた場合には、上述
した図4(b)に示すように、鋭いピークの立ったスペ
クトル成分が、完全に相関がとれない場合には、上記ピ
ークのないスペクトル成分が、それぞれリング型変調回
路17,27,37から出力される。
【0102】信号処理回路10,20,30は、相関処
理を行うために遅延回路15,25,35の遅延時間及
び疑似雑音符号発生回路12,22,32を制御し、遅
延時間に応じた相関情報を物体位置判断部5に送る。物
体位置判断部5は、相関信号記憶部51を内部に有し、
各信号処理回路10,20,30から送られてくる遅延
時間に応じた相関情報(被監視物体の存在する領域、各
レーダから被監視物体までの距離)を相関信号記憶部5
1に記憶する。物体位置判断部5は、この相関情報に基
づき、被監視物体の所定領域内の位置を特定する。
【0103】次に、第10実施例に示した装置の動作を
図23乃至図25の概念図に基づいて説明する。図23
から図25は、被監視領域を被監視物体である例えば自
動車等の障害物x6が、図中矢印で示した進行方向(分
割領域Dから分割領域Aに向かう方向)に移動していく
様子を示したものである。このような状況は、例えば踏
切道において頻繁に生じるものである。
【0104】本実施例では、障害物x6が分割領域D側
から侵入した場合の侵入時間を基準として、各信号処理
回路10〜30に送られる相関信号の強度と、各信号処
理回路10〜30から出力される出力信号の経過時間依
存性を図26乃至図30に示す。各相関信号の強度は、
その障害物x6の各レーダ(アンテナ)からの距離、各
レーダが監視している分割領域の範囲に入り込んだ障害
物のレーダ出射方向に対する断面積に依存する。本実施
例では、図23〜図25に示すように、障害物が監視エ
リアA内を移動する場合、時々刻々この断面積が変動す
るため、相関信号の強度もその状況に応じて変動する。
【0105】また、本実施例では、各信号処理回路から
の出力信号は、相関信号の強度が設定された閾値レベル
を越えた時に、一定出力を位相判断部5に送出するよう
に設定されている。なお、この相関信号の強度が閾値レ
ベルを越えているかどうかの比較判定処理は、一定時間
間隔、例えば10ms程度で行っている。本実施例で
は、例えば図26〜図30の横軸に使用した経過時間の
1目盛りを、この比較判定処理を行う間隔に相当させる
ことも可能である。
【0106】分割領域D側から侵入した障害物x6に対
応する各レーダ3〜1の信号処理回路30〜10からの
出力は、時間をおいて分割領域D,C3,C2,C1,B
の順で出力される。この経時的な信号処理回路30〜1
0からの出力(図26〜図30参照)は、上記比較判定
処理を行う一定時間間隔で、各レーダ、各遅延時間毎
に、位置判断部5の相関信号記憶部51に記憶させる。
そして、本実施例では、この相関信号記憶部51に記憶
された情報を基に、各レーダ間の出力信号の出力差、こ
の出力差の時間変化に基づいて、障害物x6の挙動監視
を行うことができる。
【0107】すなわち、本実施例では、位置判断部5に
おいて異なるレーダ間の情報を比較することによって、
障害物の存在確度を高めることができる。本実施例で
は、例えば分割領域Dを監視しているレーダ3で障害物
を検知した場合、障害物が移動物体であるならば、移動
速度に基づいて一定時間後に分割領域B3に達し、レー
ダ2において上記障害物が検知されることが推定でき
る。また、上記場合に、レーダ2において上記障害物が
検知できない時には、この障害物が分割領域Dにおいて
停止していることが推定できる。
【0108】従って、本実施例では、相関信号の強度に
関する情報を、一定時間間隔で、各レーダ及び各遅延時
間毎に記憶し、上記情報に基づいて被監視物体の分割領
域内の位置を判断するので、分割領域間における被監視
物体の挙動を計測することが可能となり、監視領域内の
被監視物体を正確に検知できる。また、図31、図32
は、本発明に係る領域監視方法の第11実施例を説明す
るための概念図である。なお、各レーダの配設位置及び
装置構成は、図21及び図22と同様である。図31
は、2台の乗用車等の障害物x7,x8が一定間隔を保ち
ながら一定速度で監視領域Aを通過する場合を示し、図
32は、上記乗用車2台分相当の車輌長を有するトラッ
ク等の障害物x9が一定速度で監視領域Aを通過する場
合を示す。
【0109】また、本実施例では、障害物x7,x8及び
x9が分割領域D側から侵入した場合の侵入時間を基準
として、信号処理回路30に送られる相関信号の強度
と、信号処理回路30から出力される出力信号の経過時
間依存性を図33及び図34に示す。本実施例において
も、第10実施例と同様に、相関信号の強度に対する閾
値が設定されているが、図33、図34の左図の信号処
理回路30における上記閾値では、信号処理回路30か
らの出力信号は、図33、図34のいずれの場合も一定
時間継続的に出力されてしまい、両者の差異がなくなっ
てしまう。
【0110】そこで、本実施例では、図33、図34の
右図に図示するように、相関信号の強度の閾値を高く厳
しいものに設定する。これにより、図33に示す2台の
障害物x7,x8が侵入した場合には、障害物間に距離が
あるため、信号処理回路30からの出力信号は、間隔を
あけて出力されることとなる。また、図34に示す2台
分相当の車輌長を有する障害物x9が侵入した場合に
は、信号処理回路30からの出力信号は、出力時間が短
くなるが、一定時間継続的に出力されることとなる。従
って、両者に差異が生じることとなり、さらに正確な障
害物の監視が可能となる。
【0111】このように、本実施例では、位置判断部に
送出する相関信号の判断基準である閾値を、2レベル又
はそれ以上の複数レベルの可変に設定し、この閾値に対
応する出力信号を信号処理回路から位置判断部に送出し
て相関信号記憶部に記憶し、その後位置判断部において
判断処理することにより、障害物の形態、例えば車輌の
種別等を区別することが可能となる。
【0112】また、本実施例では、相関信号の強度は、
上述のようにその障害物の各レーダからの距離、各レー
ダが監視している分割領域の範囲に入り込んだ障害物の
レーダ出射方向に対する散乱断面積に依存している。こ
れにより、障害物が監視領域内を移動する場合、時々刻
々この散乱断面積が変動するため、相関信号の強度もそ
の状況に応じて変動する。例えば障害物を乗用車と想定
した場合、その断面の形状は一定でなく、散乱断面積も
変動している。このため、乗用車が移動している場合、
信号処理回路に送信される相関信号の強度が、継続的に
一定になることはなく、閾値を複数レベルに変動させる
ことにより、この強度の変動を位置判断部に送出するこ
とができる。
【0113】一方、乗用車が停止している場合、乗用車
の停止位置とこの乗用車を監視すべきレーダの位置関係
により、信号処理回路に送信される相関信号の強度が変
わることはあっても、停止している間は、継続的に一定
値を位置判別部に送出する。従って、本実施例では、こ
の違いによって監視すべき障害物の挙動(移動中なの
か、停止しているのか)を検知することが可能となる。
【0114】また、レーダから送信する電波は、水平、
垂直方向にビーム幅を持つため、例えば地面からのレー
ダ方向への反射が生じ、常に特定分割領域の一部に障害
物があるがごとき挙動を示す場合がある。しかし、この
反射レベルは、車輌からの反射レベルと比較して弱いた
め、閾値レベルを高く厳しく設定することにより、この
地面からの反射波に基づく相関信号を位置判断部に送出
させないようにし、その影響を除くことができる。
【0115】また、図35は、本発明に係る領域監視方
法の第12実施例を説明するための概念図である。図3
5は、監視すべき分割領域C1及び分割領域Bの近傍に
設置物y1,y2が置かれていることを示している。この
ように監視すべき分割領域C1に設置物y1がある場合に
は、位置判断部5(図22参照)は、監視領域に常に障
害物がいると判断する。このため、この設置物y1の散
乱断面積が、障害物x10(車輌等)の散乱断面積より小
さいのであれば、上記閾値を厳しくすることにより、そ
の影響を除くことができる。しかし、この設置物y1の
散乱断面積が、障害物x10の散乱断面積と同等以上の場
合には、上記閾値の可変制御だけではその影響を除くこ
とができない。
【0116】また、監視すべき分割領域Bの近傍に設置
物y2がある場合には、レーダの距離分解能に依存する
が、この設置物y2がこの分割領域B内に存在している
と誤認識する可能性がある。そこで、本実施例では、レ
ーダ設置時に監視領域内に障害物が存在しない状況下
で、監視領域を可変可能な閾値レベル毎に検知し、設置
物y1,y2に対応する相関信号の情報を参照情報として
位置判断部の相関信号記憶部に予め記憶させる。そし
て、実際の障害物の監視時に、上記閾値レベル毎に障害
物に対応する相関信号の情報を検知し、この実際の監視
で得られた情報を上記参照情報と比較して、上記閾値レ
ベルに応じて得られた実際の情報から設置物y1,y2の
影響を除去する。
【0117】また、監視領域内に設置物が新たに追加さ
れた場合も、上記と同様に、監視領域内に障害物が存在
しない状況下で、監視領域を可変可能な閾値レベル毎に
検知し、上記設置物に対応する相関信号の情報を参照情
報として位置判断部の相関信号記憶部に記憶させてか
ら、実際の障害物の監視を行う。従って、本実施例で
は、実際の監視で得られた情報から設置物の影響を除去
でき、これにより誤検知を防ぎ、障害物を正確に検知す
ることが可能となる。
【0118】なお、第11及び第12実施例における相
関信号の各閾値レベルの設定は、装置の設置場所や設置
条件等に応じて、そのレベルを任意に設定することが可
能である。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、疑似
雑音符号によって帯域を拡散された電波を送信し、該電
波に対する被監視物体からの反射波を受信し、該反射波
に基づいて前記被監視物体を検知するレーダを用いた領
域監視方法において、複数の前記レーダを異なる位置に
配設し、該各レーダは所定領域を監視し、該領域に、他
のレーダとは異なる疑似雑音符号によって帯域を拡散さ
れた電波をそれぞれ送信し、該電波に対する前記被監視
物体からの反射波をそれぞれ受信するとともに、前記疑
似雑音符号を遅延させて該反射波との相関をとり、該相
関がとれた時の該疑似雑音符号の遅延時間に応じて該各
レーダから前記被監視物体までの距離を測距し、該距離
に基づいて、前記被監視物体の所定領域内の位置を特定
するので、スペクトラム拡散方式のレーダを用いて、被
監視物体の位置を正確に検知することができる。
【0120】請求項2,3では、複数のレーダを、監視
領域に対して異なる位置に配設し、該各レーダは監視領
域のうちの所定分割領域を監視し、自装置の監視する前
記分割領域に、他のレーダとは異なる疑似雑音符号によ
って帯域を拡散された電波を走査してそれぞれ送信し、
該電波に対する前記被監視物体からの反射波をそれぞれ
受信するとともに、疑似雑音符号の1チップ長を、前記
電波が前記領域の幅の半分の距離を進む時間幅に設定
し、前記反射波と相関をとる遅延疑似雑音符号の遅延時
間を前記領域の中央地点で最大の相関値になるように設
定し、前記各レーダでの相関の有無に基づいて前記被監
視物体の存在する前記分割領域を検知するので、スペク
トラム拡散方式のレーダを用いて、所定領域内の被監視
物体を正確に検知することができる。
【0121】請求項4では、レーダは、前記分割領域の
うち、前記他のレーダが監視する分割領域と同一の分割
領域及び異なる分割領域を監視するので、被監視物体の
存在する分割領域を正確に検知することができる。請求
項5では、レーダは、送信する電波の走査領域を分割す
ることで、自装置の監視する分割領域を特定するので、
分割領域を細分化して領域内の被監視物体の位置を検出
することができる。
【0122】請求項6では、レーダは、前記受信された
反射波の電波強度を検出し、該電波強度に応じて領域内
に存在する被監視物体を分類するので、被監視物体が人
間か車か識別が可能となる。請求項7,8では、複数の
スペクトラム拡散方式のミリ波レーダを、監視領域に対
して互いが前記監視領域全体を補足する異なる位置に個
別に配設し、該各レーダは前記監視領域のうちの所定領
域を監視し、該所定領域に、疑似雑音符号によって帯域
を拡散された電波をそれぞれ送信し、該電波に対する前
記被監視物体からの反射波をそれぞれ受信するととも
に、前記疑似雑音符号を遅延させて該反射波との相関を
とり、該相関がとれた時の該疑似雑音符号の遅延時間に
応じて該各レーダから前記被監視物体までの距離を測距
し、該距離に基づいて、前記被監視物体の所定領域内の
位置を特定し、又は前記相関がとれた反射波に基づいて
前記被監視物体の存在する領域を特定するので、未検知
領域が狭くなり、所定領域内の被監視物体を正確に検知
できる。
【0123】請求項9では、レーダは、少なくとも隣接
する前記所定領域を監視する他のレーダとは異なる疑似
雑音符号によって帯域を拡散された電波を送信するの
で、被監視物体の存在する領域を正確に検知することが
可能になる。。請求項10では、レーダは、送信する電
波のビーム幅又は受信する電波のビーム幅のいずれか一
方を分割することで、前記監視領域のうちの自装置の監
視する所定領域を特定するので、被監視物体の存在する
領域を精度よく特定することが可能になる。
【0124】請求項11では、レーダは、自装置が監視
する前記所定領域の被監視物体の検知に用いる疑似雑音
符号とは別に、少なくとも隣接する前記所定領域を監視
する他のレーダと同一の疑似雑音符号を発生させ、当該
疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波と相関をと
ることにより、該他のレーダの送信状態を評価するの
で、互いのレーダが正常に動作しているか判断すること
が可能となる。
【0125】請求項12では、スペクトラム拡散方式を
用いて、被監視物体を検知する領域監視装置において、
異なる位置に配設される複数のレーダを有し、前記各レ
ーダは、監視する所定領域に、他のレーダとは異なる疑
似雑音符号によって帯域を拡散された電波をそれぞれ送
信する送信手段と、該電波に対する前記被監視物体から
の反射波をそれぞれ受信する受信手段と、相関をとる
際、疑似雑音符号を遅延させる遅延手段と、前記遅延さ
れる疑似雑音符号と前記反射波の相関をとる相関手段
と、前記相関がとれた時の前記疑似雑音符号の遅延時間
に応じて前記被監視物体までの距離を測距する測距手段
と、前記測距された各レーダから前記被監視物体までの
距離に基づいて該被監視物体の領域内の位置を判断する
位置判断手段とを備えたので、被監視物体の位置を正確
に検出することができる。
【0126】請求項13では、異なる位置に配設される
複数のレーダを有し、前記各レーダは、監視する所定領
域内の分割領域に、他のレーダとは異なる疑似雑音符号
によって帯域を拡散された電波をそれぞれ送信する送信
手段と、前記レーダから領域の距離に対応した時間だ
け、予め疑似雑音符号を遅延させる遅延手段と、前記電
波に対する前記被監視物体からの反射波をそれぞれ受信
する受信手段と、前記遅延された疑似雑音符号と前記反
射波の相関をとる相関手段と、前記相関のとられた反射
波に基づいて前記被監視物体の存在する前記分割領域を
検出する検出手段とを備えたので、被監視物体が存在す
る所定領域の分割領域を正確に検知することができる。
【0127】請求項14,15では、監視領域に対して
互いが前記監視領域全体を補足する異なる位置に個別に
配設され、該監視領域のうちの所定領域を監視する複数
のレーダを有し、前記各レーダは、該監視する所定領域
に、疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波をそれ
ぞれ送信する送信手段と、該電波に対する前記被監視物
体からの反射波をそれぞれ受信する受信手段と、前記疑
似雑音符号を遅延させる遅延手段と、前記遅延される疑
似雑音符号と前記反射波の相関をとる相関手段と、前記
相関がとれた時の前記疑似雑音符号の遅延時間に応じて
前記各レーダから前記被監視物体までの距離を測距する
測距手段と、前記測距された距離に基づいて該被監視物
体の所定領域内の位置を判断し、又は前記相関がとれた
反射波に基づいて前記被監視物体の存在する領域を判断
する判断手段とを備えたので、未検知の領域が狭くな
り、所定領域内の被監視物体を検知できる。
【0128】請求項16では、送信手段は、少なくとも
隣接する所定領域を監視する他のレーダとは異なる疑似
雑音信号によって帯域を拡散された電波を送信するの
で、被監視物体の存在する領域を正確に検知できる。請
求項17では、レーダは、送信手段が送信する電波のビ
ーム幅又は受信手段が受信する電波のビーム幅のいずれ
か一方を分割することで、前記監視領域のうちの自装置
の監視する所定領域を特定するので、被監視物体の存在
する領域を精度よく特定できる。
【0129】請求項18では、レーダは、自装置が監視
する前記所定領域の被監視物体の検知に用いる疑似雑音
符号とは別に、少なくとも隣接する前記所定領域を監視
する他のレーダと同一の疑似雑音符号を発生させる疑似
雑音符号発生回路と、当該疑似雑音符号によって帯域を
拡散された電波と相関をとることにより、該他のレーダ
の送信状態を評価する評価回路とを備えたので、互いの
レーダが正常に作動しているか否か判断できる。
【0130】請求項19では、位置判断手段は、各所定
領域に対応する信号処理手段からの相関信号の情報を、
一定時間間隔で、各レーダ及び各遅延時間毎に記憶する
相関信号記憶部を有し、該相関信号記憶部に記憶された
相関信号の情報に基づいて、前記被監視物体の所定領域
内の位置を判断するので、所定領域内における被監視物
体の挙動を計測することが可能となる。
【0131】請求項20,21では、信号処理手段は、
予め設定された閾値以上の相関信号を対応する前記疑似
雑音信号の遅延時間とともに前記位置判断手段に出力
し、位置判断手段は、前記信号処理手段に設定される相
関信号の閾値を制御するので、被監視物体の形態の判
定、所定領域内における挙動を計測することが可能とな
る。
【0132】請求項22,23では、相関信号記憶部に
は、所定領域に存在する前記検知する被監視物体以外の
存在物に対応する前記信号処理手段からの相関信号の情
報を予め記憶させ、位置判断手段は、前記被監視物体を
検知する際に、前記記憶された存在物に対応する前記信
号処理手段からの相関信号の情報を比較情報として用い
て、前記被監視物体の所定領域内の位置を判断するの
で、被監視物体の検知においてレーダ検知される存在物
の悪影響を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る領域監視方法の第1実施例を説明
するための概念図である。
【図2】本発明に係る領域監視方法を実現させるスペク
トラム拡散方式のレーダを用いた領域監視装置の構成を
示すブロック図である。
【図3】図2におけるPN符号のタイミングチャートを
示す図である。
【図4】図2における送信電波と反射波のスペクトル波
形を示す波形図である。
【図5】図2に示したスペクトル監視装置の構成を示す
回路図である。
【図6】本発明に係る領域監視方法の第2実施例を説明
するための概念図である。
【図7】本発明に係る領域監視方法の第3実施例を説明
するための概念図である。
【図8】本発明に係る領域監視方法の第4実施例を説明
するための概念図である。
【図9】同じく第4実施例を説明するための概念図であ
る。
【図10】図2におけるPN符号のタイミングチャート
を示す図である。
【図11】本発明に係る領域監視方法の第5実施例を説
明するためのPN符号のタイミングチャートを示す図で
ある。
【図12】本発明に係る領域監視方法の第6実施例を説
明するためのPN符号のタイミングチャートを示す図で
ある。
【図13】本発明に係る領域監視方法の第8実施例を説
明するための概念図である。
【図14】図13に示した領域監視方法を実現させるス
ペクトラム拡散方式のレーダを用いた領域監視装置の構
成を示すブロック図である。
【図15】各レーダにより分割された各分割領域に被監
視物体が存在する場合を示す図13の概念図である。
【図16】各レーダにより分割された分割領域にまたが
って被監視物体が存在する場合を示す図13の概念図で
ある。
【図17】踏切の障害物検知に用いた場合を示す図13
の概念図である。
【図18】本発明に係る第9実施例の領域監視装置の構
成を示すブロック図である。
【図19】第9実施例のレーダの配設例を示す概念図で
ある。
【図20】本発明のレーダに使用するアンテナの送信強
度、受信強度の特性の一例を示す特性図である。
【図21】本発明に係る領域監視方法の第10実施例を
説明するための概念図である。
【図22】本発明に係る第10実施例の領域監視方法を
実現させるスペクトラム拡散方式のレーダを用いた領域
監視装置の構成を示すブロック図である。
【図23】同じく第10実施例を説明するための概念図
である。
【図24】同じく第10実施例を説明するための概念図
である。
【図25】同じく第10実施例を説明するための概念図
である。
【図26】図22に示した信号処理回路に送られる相関
信号の強度と、位置判断部で得られる出力信号の時間変
化を示す信号図である。
【図27】同じく信号処理回路に送られる相関信号の強
度と、位置判断部で得られる出力信号の時間変化を示す
信号図である。
【図28】同じく信号処理回路に送られる相関信号の強
度と、位置判断部で得られる出力信号の時間変化を示す
信号図である。
【図29】同じく信号処理回路に送られる相関信号の強
度と、位置判断部で得られる出力信号の時間変化を示す
信号図である。
【図30】同じく信号処理回路に送られる相関信号の強
度と、位置判断部で得られる出力信号の時間変化を示す
信号図である。
【図31】本発明に係る領域監視方法の第11実施例を
説明するための概念図である。
【図32】同じく第11実施例を説明するための概念図
である。
【図33】第11実施例において信号処理回路に送られ
る相関信号の強度と、位置判断部で得られる出力信号の
時間変化を示す信号図である。
【図34】同じく第11実施例において信号処理回路に
送られる相関信号の強度と、位置判断部で得られる出力
信号の時間変化を示す信号図である。
【図35】本発明に係る領域監視方法の第12実施例を
説明するための概念図である。
【図36】従来の領域監視装置の構成を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1,2,3 レーダ 5 物体位置判断部 10,20,30 信号処理回路 11,21,31 発振回路 12,22,32 疑似雑音符号発生回路 13,17,23,27,33,37 リング型変調回
路 14,24,34 送信用アンテナ 15,25,35 遅延回路 16,26,36 受信用アンテナ 18,28 積分回路 19,29 スペクトル監視装置 51 相関信号記憶部 x1〜x10 被監視物体(障害物) y1,y2 設置物
フロントページの続き (72)発明者 石津 晴彦 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疑似雑音符号によって帯域を拡散された
    電波を送信し、該電波に対する被監視物体からの反射波
    を受信し、該反射波に基づいて前記被監視物体を検知す
    るレーダを用いた領域監視方法において、 複数の前記レーダを異なる位置に配設し、該各レーダは
    所定領域を監視し、該所定領域に、他のレーダとは異な
    る疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波をそれぞ
    れ送信し、該電波に対する前記被監視物体からの反射波
    をそれぞれ受信するとともに、前記疑似雑音符号を遅延
    させて該反射波との相関をとり、該相関がとれた時の該
    疑似雑音符号の遅延時間に応じて該各レーダから前記被
    監視物体までの距離を測距し、該距離に基づいて、前記
    被監視物体の所定領域内の位置を特定することを特徴と
    する領域監視方法。
  2. 【請求項2】 疑似雑音符号によって帯域を拡散された
    電波を送信し、該電波に対する被監視物体からの反射波
    を受信し、該反射波に基づいて前記被監視物体を検知す
    るレーダを用いた領域監視方法において、 複数の前記レーダを、監視領域に対して異なる位置に配
    設し、該各レーダは当該監視領域のうちの所定分割領域
    を監視し、自装置の監視する前記分割領域に、他のレー
    ダとは異なる疑似雑音符号によって帯域を拡散された電
    波を走査してそれぞれ送信し、該電波に対する前記被監
    視物体からの反射波をそれぞれ受信するとともに、前記
    遅延疑似雑音符号の遅延時間を前記レーダから前記領域
    の距離に対応した時間に設定し、前記各レーダでの相関
    の有無に基づいて前記被監視物体の存在する前記分割領
    域を検出することを特徴とする領域監視方法。
  3. 【請求項3】 前記レーダは、前記疑似雑音符号の1チ
    ップ長を、前記電波が前記領域の幅の半分の距離を進む
    時間幅に設定し、前記反射波と相関をとる遅延疑似雑音
    符号の遅延時間を前記領域の中央地点で最大の相関値に
    なるように設定することを特徴とする請求項2に記載の
    領域監視方法。
  4. 【請求項4】 前記レーダは、前記分割領域のうち、前
    記他のレーダが監視する分割領域と同一の分割領域及び
    異なる分割領域を監視することを特徴とする請求項2に
    記載の領域監視方法。
  5. 【請求項5】 前記レーダは、送信する電波の走査領域
    を分割することで、自装置の監視する分割領域を特定す
    ることを特徴とする請求項2又は4に記載の領域監視方
    法。
  6. 【請求項6】 前記レーダは、前記受信された反射波の
    電波強度を検出し、該電波強度に応じて領域内に存在す
    る被監視物体を分類することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の領域監視方法。
  7. 【請求項7】 疑似雑音符号によって帯域を拡散された
    電波を送信し、該電波に対する被監視物体からの反射波
    を受信し、該反射波に基づいて前記被監視物体を検知す
    るレーダを用いた領域監視方法において、 複数の前記レーダを、監視領域に対して異なる位置に配
    設し、該各レーダは当該監視領域のうちの所定領域を監
    視し、該所定領域に、疑似雑音符号によって帯域を拡散
    された電波をそれぞれ送信し、該電波に対する前記被監
    視物体からの反射波をそれぞれ受信するとともに、前記
    疑似雑音符号を遅延させて該反射波との相関をとり、該
    相関がとれた時の該疑似雑音符号の遅延時間に応じて該
    各レーダから前記被監視物体までの距離を測距し、該距
    離に基づいて、前記被監視物体の所定領域内の位置を特
    定し、又は前記相関がとれた反射波に基づいて前記被監
    視物体の存在する領域を特定することを特徴とする領域
    監視方法。
  8. 【請求項8】 前記各レーダは、互いが前記監視領域全
    体を補足する位置に配設されることを特徴とする請求項
    7に記載の領域監視方法。
  9. 【請求項9】 前記レーダは、少なくとも隣接する前記
    所定領域を監視する他のレーダとは異なる疑似雑音符号
    によって帯域を拡散された電波を送信することを特徴と
    する請求項7又は8に記載の領域監視方法。
  10. 【請求項10】 前記レーダは、送信する電波のビーム
    幅又は受信する電波のビーム幅のいずれか一方を分割す
    ることで、前記監視領域のうちの自装置の監視する所定
    領域を特定することを特徴とする請求項7から9のいず
    れかに記載の領域監視方法。
  11. 【請求項11】 前記レーダは、自装置が監視する前記
    所定領域の被監視物体の検知に用いる疑似雑音符号とは
    別に、少なくとも隣接する前記所定領域を監視する他の
    レーダと同一の疑似雑音符号を発生させ、当該疑似雑音
    符号によって帯域を拡散された電波と相関をとることに
    より、該他のレーダの送信状態を評価することを特徴と
    する請求項7から10のいずれかに記載の領域監視方
    法。
  12. 【請求項12】 スペクトラム拡散方式を用いて、被監
    視物体を検知する領域監視装置において、 前記被監視物体を監視する所定領域に、他のレーダとは
    異なる疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波をそ
    れぞれ送信する送信手段と、該電波に対する前記被監視
    物体からの反射波をそれぞれ受信する受信手段と、相関
    をとる際、疑似雑音符号を遅延させる遅延手段と、前記
    遅延される疑似雑音符号と前記反射波の相関をとる相関
    手段と、前記相関がとれた時の前記疑似雑音符号の遅延
    時間に応じて前記被監視物体までの距離を測距する測距
    手段とを有し、異なる位置に配設される複数のレーダ
    と、 前記測距された各レーダから前記被監視物体までの距離
    に基づいて該被監視物体の所定領域内の位置を判断する
    位置判断手段とを備えたことを特徴とする領域監視装
    置。
  13. 【請求項13】 スペクトラム拡散方式を用いて、被監
    視物体を検知する領域監視装置において、 監視する監視領域内の分割領域に、他のレーダとは異な
    る疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波をそれぞ
    れ送信する送信手段と、前記レーダから領域の距離に対
    応した時間だけ、予め疑似雑音符号を遅延させる遅延手
    段と、前記電波に対する前記被監視物体からの反射波を
    それぞれ受信する受信手段と、前記遅延された疑似雑音
    符号と前記反射波の相関をとる相関手段とを有して、前
    記監視領域に対して異なる位置に配設される複数のレー
    ダと、 前記相関のとられた反射波に基づいて前記被監視物体の
    存在する前記分割領域を検出する検出手段とを備えたこ
    とを特徴とする領域監視装置。
  14. 【請求項14】 スペクトラム拡散方式を用いて、被監
    視物体を検知する領域監視装置において、 監視する監視領域のうちの所定領域に、疑似雑音符号に
    よって帯域を拡散された電波をそれぞれ送信する送信手
    段と、該電波に対する前記被監視物体からの反射波をそ
    れぞれ受信する受信手段と、前記疑似雑音符号を遅延さ
    せる遅延手段と、前記遅延される疑似雑音符号と前記反
    射波の相関をとる相関手段と、前記相関がとれた時の前
    記疑似雑音符号の遅延時間に応じて前記各レーダから前
    記被監視物体までの距離を測距する測距手段とを有し
    て、前記監視領域に対して異なる位置に配設され、該監
    視領域のうちの各所定領域を監視する複数のレーダと、 前記測距された距離に基づいて該被監視物体の所定領域
    内の位置を判断し、又は前記相関がとれた反射波に基づ
    いて前記被監視物体の存在する所定領域を判断する位置
    判断手段とを備えたことを特徴とする領域監視装置。
  15. 【請求項15】 前記各レーダは、互いが前記監視領域
    全体を補足する位置に配設されることを特徴とする請求
    項14に記載の領域監視装置。
  16. 【請求項16】 前記レーダでは、前記送信手段は、少
    なくとも隣接する所定領域を監視する他のレーダとは異
    なる疑似雑音信号によって帯域を拡散された電波を送信
    することを特徴とする請求項14又は15に記載の領域
    監視装置。
  17. 【請求項17】 前記レーダは、前記送信手段が送信す
    る電波のビーム幅又は前記受信手段が受信する電波のビ
    ーム幅のいずれか一方を分割することで、前記監視領域
    のうちの自装置の監視する所定領域を特定することを特
    徴とする請求項14から16のいずれかに記載の領域監
    視装置。
  18. 【請求項18】 前記レーダは、自装置が監視する前記
    所定領域の被監視物体の検知に用いる疑似雑音符号とは
    別に、少なくとも隣接する前記所定領域を監視する他の
    レーダと同一の疑似雑音符号を発生させる疑似雑音符号
    発生回路と、 当該疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波と相関
    をとることにより、該他のレーダの送信状態を評価する
    評価回路とを備えたことを特徴とする請求項14から1
    7のいずれかに記載の領域監視装置。
  19. 【請求項19】 監視する監視領域のうちの各所定領域
    に、疑似雑音符号によって帯域を拡散された電波をそれ
    ぞれ送信する送信手段と、該電波に対する前記被監視物
    体からの反射波をそれぞれ受信する受信手段と、前記疑
    似雑音符号を遅延させる遅延手段と、前記遅延される疑
    似雑音符号と前記反射波の相関をとる相関手段と、前記
    遅延手段の遅延時間を制御するとともに、前記相関をと
    る相関手段からの相関信号を受信し、該相関信号を対応
    する前記疑似雑音信号の遅延時間とともに出力する信号
    処理手段と、前記相関がとれた時の前記疑似雑音符号の
    遅延時間に応じて前記各レーダから前記被監視物体まで
    の距離を測距する測距手段とを有して、前記監視領域に
    対して異なる位置に配設され、該監視領域のうちの各所
    定領域を監視する複数のレーダと、前記測距された距離
    に基づいて該被監視物体の所定領域内の位置を判断し、
    又は前記相関がとれた反射波に基づいて前記被監視物体
    の存在する所定領域を判断する位置判断手段とを備え
    て、前記監視領域内の被監視物体を検知する領域監視装
    置において、 前記位置判断手段は、前記各所定領域に対応する前記信
    号処理手段からの相関信号の情報を、一定時間間隔で、
    各レーダ、各遅延時間毎に記憶する相関信号記憶部を有
    し、該相関信号記憶部に記憶された相関信号の情報に基
    づいて、前記被監視物体の所定領域内の位置を判断する
    ことを特徴とする領域監視装置。
  20. 【請求項20】 前記信号処理手段は、予め設定された
    閾値以上の相関信号を対応する前記疑似雑音信号の遅延
    時間とともに前記位置判断手段に出力することを特徴と
    する請求項19に記載の領域監視装置。
  21. 【請求項21】 前記位置判断手段は、前記信号処理手
    段に設定される相関信号の閾値を制御することを特徴と
    する請求項19又は20に記載の領域監視装置。
  22. 【請求項22】 前記相関信号記憶部には、前記所定領
    域に存在する前記検知する被監視物体以外の存在物に対
    応する前記信号処理手段からの相関信号の情報を予め記
    憶させ、前記位置判断手段は、前記被監視物体を検知す
    る際に、前記記憶された存在物に対応する前記信号処理
    手段からの相関信号の情報を比較情報として用いて、前
    記被監視物体の所定領域内の位置を判断することを特徴
    とする請求項19又は21に記載の領域監視装置。
  23. 【請求項23】 前記相関信号記憶部には、前記所定領
    域に存在する前記検知する被監視物体以外の存在物が追
    加設置される毎に、前記存在物に対応する前記信号処理
    手段からの相関信号の情報を予め更新して記憶させ、前
    記位置判断手段は、前記被監視物体を検知する際に、前
    記記憶された存在物に対応する前記信号処理手段からの
    相関信号の情報を比較情報として用いて、前記被監視物
    体の所定領域内の位置を判断することを特徴とする請求
    項19,21又は22に記載の領域監視装置。
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