JPH09255985A - 複合粒子、それを用いた電気磁気粘性流体及びその製造方法 - Google Patents

複合粒子、それを用いた電気磁気粘性流体及びその製造方法

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JPH09255985A
JPH09255985A JP9618996A JP9618996A JPH09255985A JP H09255985 A JPH09255985 A JP H09255985A JP 9618996 A JP9618996 A JP 9618996A JP 9618996 A JP9618996 A JP 9618996A JP H09255985 A JPH09255985 A JP H09255985A
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Makoto Sasaki
眞 佐々木
Katsuhiko Haji
勝彦 土師
Mitsuo Matsuno
光雄 松野
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Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電界印加時に電流が流れ難い電気磁気粘性流
体及びその製造方法の提供。 【解決手段】 (a)強磁性体粒子と(b)非水溶性溶
媒に該強磁性体粒子を分散させた溶液に水を添加し、混
合して、強磁性体粒子表面に水を吸着させた後、さらに
金属アルコキシドを添加して、混合して、ゾル−ゲル反
応によって得られる強磁性体粒子表面上の金属酸化物と
からなる複合粒子と該複合粒子分散用(c)電気絶縁性
の液体とからなる電気磁気粘性流体及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界の印加で粘性
が増大する電気粘性流体の特性と磁界に感応する磁性流
体の特性を同時に有する電気磁気粘性流体用分散粒子、
それを用いた電気磁気粘性流体及びその製造方法に関す
る。 特に、電界印加時に電流が流れ難い電気磁気粘性流
体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電界及び/または磁界の印加により粘性
が変化する電気磁気粘性流体が提案されている(特開平
6−80980)。この流体組成の一つとして、電界と
磁界に感応する複合粒子を電気絶縁性液体に分散させた
ものがある。ここで言う電界に感応するとは、電界印加
により粒子が分極しお互い引きつけ合い流体中で電界方
向に並ぶ特性を有することである。電界印加で粒子が並
び流体の粘性が大きくなることを電気粘性効果と呼んで
いる。また、ここで言う磁界に感応するとは、磁石に引
きつけられることであり、流体に磁界を印加すると粒子
がお互い引きつけ合い流体中で磁界方向に並ぶ特性を有
することである。
【0003】電気磁気粘性流体に用いられる電界と磁界
に感応する複合粒子の製造方法の一つとして、例えば強
磁性体粒子の表面を電界に感応する(電気粘性効果のあ
る)成分で被覆する方法が用いられている。具体的に
は、非水溶性溶媒に強磁性体粒子を分散させた溶液に金
属アルコキシドと水、その他アルコール、酸を同時に混
合し、ゾル−ゲル反応により強磁性体粒子の表面を電気
粘性効果のある金属酸化物で被覆する方法が用いられて
いる。しかし、従来の電界と磁界に感応する複合粒子で
は、強磁性体粒子として電流を流し易い粒子を用いた場
合、金属酸化物による複合粒子の絶縁被覆が不十分であ
り、電気磁気粘性流体を調製した際電流が流れ高い電圧
が印加できない問題が発生した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強磁性体粒
子の表面を確実に金属酸化物で被覆した電気絶縁性に優
れた電気磁気粘性流体用の複合粒子を提供し、かつそれ
を用いた、電流が流れ難く、十分高い電圧を印加でき、
大きなトルクを発現する電気磁気粘性流体を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するため鋭意研究した結果、従来のように、非水溶
性溶媒に強磁性体粒子を分散させた溶液に金属アルコキ
シドと水を同時に混合した場合、ゾル−ゲル反応に必要
な水が強磁性体粒子表面に吸着される前に、強磁性体粒
子表面以外の非水溶性溶媒中で該水と金属アルコキシド
とのゾル−ゲル反応が起こり易くなり、強磁性体粒子表
面ではゾル−ゲル反応が起こり難く、このため強磁性体
表面に対するゾル−ゲル反応によって生成する金属酸化
物の絶縁被覆が不十分となっていることを見い出した。
そこで、本発明者らは、鋭意検討の結果、非水溶性溶媒
に強磁性体粒子を分散させた溶液に水を添加して、混合
し、強磁性体粒子表面に水を十分吸着させた後、さらに
金属アルコキシドを添加することによって、強磁性体粒
子表面での金属アルコキシドのゾル−ゲル反応によっ
て、該強磁性体表面上で金属酸化物の絶縁皮膜を形成さ
せることによって、強磁性体表面に十分絶縁被覆をする
ことができることを見い出し、本発明を完成させた。本
発明の電気磁気粘性流体用の複合粒子は電気絶縁性に優
れており、これを電気絶縁性の液体に分散させた電気磁
気粘性流体は電流が流れ難く、十分高い電圧を印加で
き、大きなトルクを発現する優れた特性を有している。
【0006】すなわち、本発明は、(a)強磁性体粒子
と、非水溶性溶媒に(a)強磁性体粒子を分散させた溶
液に水を添加し、混合して、(a)強磁性体粒子表面に
水を吸着させた後、さらに金属アルコキシドを添加し
て、混合して、ゾル−ゲル反応によって得られる(a)
強磁性体粒子表面上に形成された(b)金属酸化物とか
らなることを特徴とする電気磁気粘性流体用複合粒子を
提供する。
【0007】本発明は、(a)強磁性体粒子と、非水溶
性溶媒に(a)強磁性体粒子を分散させた溶液に水を添
加し、混合して、(a)強磁性体粒子表面に水を吸着さ
せた後、さらに金属アルコキシドを添加して、混合し
て、ゾル−ゲル反応によって得られる(a)強磁性体粒
子表面上に形成された(b)金属酸化物とからなる複合
粒子と該複合粒子分散用(c)電気絶縁性の液体とから
なる電気磁気粘性流体を提供する。
【0008】本発明は、非水溶性溶媒に(a)強磁性体
粒子を分散させた溶液に水を添加し、混合して、(a)
強磁性体粒子表面に水を吸着させた後、さらに金属アル
コキシドを添加して、混合して、ゾル−ゲル反応を行
い、それによって(a)強磁性体粒子表面上に被覆され
た(b)金属酸化物を形成させ、(a)強磁性体粒子と
(b)金属酸化物とからなる複合粒子を製造することを
特徴とする電気磁気粘性流体用複合粒子の製造方法を提
供する。
【0009】本発明は、(a)強磁性体粒子と、非水溶
性溶媒に(a)強磁性体粒子を分散させた溶液に水を添
加し、混合して、(a)強磁性体粒子表面に水を吸着さ
せた後、さらに金属アルコキシドを添加して、混合し
て、ゾル−ゲル反応によって得られる(a)強磁性体粒
子表面上に形成された(b)金属酸化物とからなる複合
粒子を、(c)電気絶縁性の液体に分散させて、流体を
製造することを特徴とする電気磁気粘性流体の製造方法
を提供する。
【0010】以下に本発明の構成を詳述する。本発明で
言う電気磁気粘性流体とは電界及び/または磁界の印加
で粘性が変化する流体のことである。
【0011】本発明で言う電界に感応するとは、電界印
加により粒子が分極し、お互い引きつけ合い流体中で電
界方向に並ぶ特性を有することである。電界印加で粒子
が並び流体の粘性が大きくなることを電気粘性効果と呼
んでいる。また、磁界に感応するとは、磁石に引き付け
られることであり、流体に磁界を印加すると粒子がお互
い引きつけ合い流体中で磁界方向に並ぶ特性を有するこ
とである。
【0012】本発明において電気磁気粘性流体用複合粒
子を製造するに際し、金属アルコキシドを添加する前に
(a)強磁性体粒子の表面に水を吸着させ、その後に添
加する金属アルコキシドによるゾル−ゲル反応を強磁性
体粒子表面でのみ起こるようにさせたものであり、磁性
粒子の表面が確実に絶縁性の(b)金属酸化物で被覆さ
れる。
【0013】本発明で用いる(a)強磁性体粒子として
は、マグネタイト、マンガンフェライト、バリウムフェ
ライトなどの酸化物磁性粒子、鉄、コバルト、ニッケ
ル、パーマロイなどの金属磁性粒子、あるいは窒化鉄粒
子の化合物も挙げられる。さらに、サマリウム、ネオジ
ウム、セリウムなどの希土類金属の化合物も挙げられ
る。これらの中では鉄粒子に代表される軟磁性粒子が磁
界を印加した際の粘性の変化が大きいため好ましく、そ
の中では特に鉄カルボニルから調製された鉄粒子が好ま
しい。また、一般に軟磁性粒子は電気抵抗が低いので、
本発明の表面被覆方法が特に有効である。強磁性体粒子
の粒径としては、0.003〜500μmが好ましい。
粒径が0.003μm未満では粒子が磁性を示さず、5
00μmを超えると流体中での分散性が極端に悪くな
る。
【0014】本発明で用いる非水溶性溶媒とは、水と混
じり合わない溶媒のことであり、代表的なものとして炭
化水素溶媒が挙げられる。例えばキシレン等の芳香族炭
化水素が好ましい。
【0015】(a)強磁性体粒子と水の混合比として
は、(a)強磁性体粒子100重量部に対して水の量が
0.1〜500重量部が好ましく、水の量が0.1重量
部未満であると(a)強磁性体粒子表面に吸着する水の
量が不十分でゾル−ゲル反応が十分に進行せず、複合粒
子の電気絶縁性が不十分となる。また、500重量部を
超えると水が非水溶性溶媒中に懸濁し、ゾル−ゲル反応
が(a)強磁性体粒子表面以外のところでも起こり好ま
しくない。
【0016】水との混合時間としては1分以上が好まし
く、3分〜3時間がより好ましい。1分未満では(a)
強磁性体粒子表面への水の吸着が不十分でゾル−ゲル反
応が十分に進行せず、複合粒子の電気絶縁性が不十分と
なる。水との混合温度としては0〜100℃が好まし
く、10〜50℃がより好ましい。0℃未満では水が凍
り、100℃以上では水が蒸発して好ましくない。
【0017】金属アルコキシドとしては、各種のアルコ
キシドを用いることができるが、特に大きな電気粘性効
果を発現する点でチタンあるいはシランのアルコキシド
が好ましい。
【0018】金属アルコキシドの添加量は、(a)強磁
性体粒子100重量部に対して1〜1000重量部が好
ましくい。1重量部未満では、(a)強磁性体粒子表面
の被覆が不十分で電界印加時電流が流れ易く、また電気
粘性効果も不十分である。1000重量部を超えると複
合粒子が磁界に感応し難くなる。
【0019】金属アルコキシドを加えた後のゾル−ゲル
反応の温度は−30〜250℃が好ましく、10〜10
0℃がより好ましい。−30℃未満ではゾル−ゲル反応
が十分に進行せず、複合粒子の絶縁性が不十分になり、
250℃を超えると(a)強磁性体粒子が劣化する可能
性がある。ゾル−ゲル反応時間としては1分以上が好ま
しく、5分〜5時間がより好ましい。1分未満ではゾル
−ゲル反応が十分に進行せず、複合粒子の絶縁性が不十
分となる。
【0020】また、金属アルコキシドを加える前に、磁
性粒子の分散を向上させるため及びゾル−ゲル反応を進
行させ易くするためにアルコールあるいはグリコールを
添加してもよい。さらに、ゾル−ゲル反応を加速させる
ために、酸あるいはアルカリの公知のゾル−ゲル反応触
媒を併用することもできる。
【0021】ゾル−ゲル反応終了後、常套手段で複合粒
子を回収することができる。例えば、ろ過などで複合粒
子を反応系から分離し、さらに乾燥、必要に応じて粉砕
を行い、複合粒子を得ることができる。
【0022】本発明で言う(c)電気絶縁性液体とは、
沸点が好ましくは150〜700℃(常圧)、特に好ま
しくは、200〜650℃(常圧)の液体であり、粘度
が好ましくは1〜500mPa・s(@40℃)、特に
好ましくは3〜300mPa・s(@40℃)の液体で
ある。例えば、鉱油、アルキルナフタレン、ポリアルフ
ァーオレフィンなどの炭化水素油、フタル酸ブチル、セ
バチン酸ブチルなどのエステル系油、オリゴフェニレン
オキサイドなどのエーテル油、シリコーンオイル、フッ
素系オイルなどが挙げられる。
【0023】電気磁気粘性流体中の複合粒子と電気絶縁
性液体の混合割合は、複合粒子が1〜90重量%、好ま
しくは5〜60重量%、電気絶縁性液体が99〜10重
量%、好ましくは95〜40重量%である。電気絶縁性
液体が10重量%未満であると流体の粘度が増大し、流
体としての機能が損なわれる。また、99重量%を超え
ると外場印加による粘性の変化がほとんど認められなく
なる。
【0024】その他電気粘性効果を高めるための少量の
水、あるいは複合粒子の分散性を向上させるための界面
活性剤を添加してもよい。
【0025】電界と磁界の印加方法としては、常時両方
を同時に一定の強度で印加してもよく、また両方を必要
なトルクの変化に応じて変えてもよく、さらに片方を常
時一定の強度で印加し、もう片方の印加強度を必要なト
ルクの変化に対応させて変化させてもよい。
【0026】本発明の複合粒子は電気磁気粘性流体の分
散粒子として最適なものであり、これを用いた本発明の
電気磁気粘性流体は、エンジンマウント、ショックアブ
ソーバーなどの減衰装置、クラッチ、トルクコンバータ
ー、ブレーキシステム、バルブ、ダンパー、サスペンシ
ョン、アクチュエーター、バイブレーター、インクジェ
ットプリンター、シール、比重差選別、軸受け、研磨、
パッキン、制御弁、防振材料などの用途に利用できる。
【0027】また、本発明の複合粒子は、硬化時に電界
及び/または磁界を印加し、分散粒子を電界及び/また
は磁界の印加方向に並ばせた新規コンポジットの分散粒
子としても用いることができる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はそれらに限定されるものではない。 合成例1 200gのキシレンに25gの鉄カルボニルより調製し
た軟磁性鉄粒子(粒径6μm)を分散させた溶液に水
3.5gを添加した後さらにエタノール50gを添加
し、窒素雰囲気下、室温で1.5時間激しく撹拌し、鉄
粒子表面に水を吸着させた。次に、テトラブトキシチタ
ン22gを添加し、大気下、室温で3時間かけて酸化チ
タンが生成するゾル−ゲル反応を行い、軟磁性鉄粒子の
表面を酸化チタンで被覆した。反応終了後、ろ過により
粒子を回収し、さらに100℃/2mmHgで4時間か
けて脱気、乾燥を行い、軟磁性鉄粒子の表面を酸化チタ
ンで被覆した複合粒子(1)を得た。
【0029】合成例2 200gのキシレンに25gの鉄カルボニルより調製し
た軟磁性鉄粒子(粒径6μm)を分散させた溶液に水
3.5gと希塩酸2gを添加した後さらにエタノール5
0gを添加し、窒素雰囲気下、室温で1.5時間激しく
撹拌し、鉄粒子表面に希塩酸を含む水を吸着させた。次
に、テトラエトキシシラン25gを添加し、大気下、7
0℃で3時間かけてシリカが生成するゾル−ゲル反応を
行い、軟磁性鉄粒子の表面をシリカで被覆した。反応終
了後、ろ過により粒子を回収し、さらに100℃/2m
mHgで4時間かけて脱気、乾燥を行い、軟磁性鉄粒子
の表面をシリカで被覆した複合粒子(2)を得た。
【0030】比較合成例1 200gのキシレンに25gの鉄カルボニルより調製し
た軟磁性鉄粒子(粒径6μm)を分散させた溶液に、撹
拌下テトラブトキシチタン22gとエタノール50gと
水3.5gを同時に添加し、大気下、室温で3時間かけ
て酸化チタンが生成するゾル−ゲル反応を行い、軟磁性
鉄粒子の表面を酸化チタンで被覆した。反応終了後、ろ
過により粒子を回収し、さらに100℃/2mmHgで
4時間かけて脱気、乾燥を行い、軟磁性鉄粒子の表面を
酸化チタンで被覆した複合粒子(3)を得た。
【0031】比較合成例2 200gのキシレンに25gの鉄カルボニルより調製し
た軟磁性鉄粒子(粒径6μm)を分散させた溶液に、撹
拌下テトラエトキシシラン25gとエタノール50gと
水3.5gと希塩酸2gを同時に添加し、大気下、70
℃で3時間かけてシリカが生成するゾル−ゲル反応を行
い、軟磁性鉄粒子の表面をシリカで被覆した。反応終了
後、ろ過により粒子を回収し、さらに100℃/2mm
Hgで4時間かけて脱気、乾燥を行い、軟磁性鉄粒子の
表面をシリカで被覆した複合粒子(4)を得た。
【0032】実施例1 合成例1で得られた粒子(1)30gを粘度20cSt
@25℃のシリコーンオイル(信越シリコーン製KF−
96)70gに分散し、電気磁気粘性流体(A)を調製
した。次に、面積400mmの2枚の電極が1mmのク
リアランスで向かい合った高電圧が印加できるセルの両
電極上に電磁石を取り付けた測定装置を横置きに設置
し、セルの中に流体(A)を充填し、電気磁気粘性特性
をトルクとして評価した。この際のトルクは、上部電極
を水平方向に変位させることにより測定した。磁界及び
電界を印加しない時の流体(A)のトルクは23gf・
cmであった。流体(A)に5kV/mmの電界のみを
印加した時のトルクは402gf・cmであった。ま
た、1500エルステッドの磁界のみを印加した時のト
ルクは188gf・cmであり、電界あるいは磁界の印
加によりトルクが大きくなることより流体(A)は電界
あるいは磁界の印加で粘性が増大することを確認した。
さらに、1500エルステッドの磁界と5kV/mmの
電界と同時に印加した時のトルクは717gf・cmで
あった。
【0033】実施例2 合成例2で得られた粒子(2)30gを粘度20cSt
@25℃のシリコーンオイル(信越シリコーン製KF−
96)70gに分散し、さらに1gの水を添加して電気
磁気粘性流体(B)を調製した。さらに実施例1と同様
な方法で電気磁気粘性特性を調べた。磁界及び電界を印
加しない時の流体(B)のトルクは21gf・cmであ
った。流体(B)に5kV/mmの電界のみを印加した
時のトルクは376gf・cmであった。また、150
0エルステッドの磁界のみを印加した時のトルクは18
1gf・cmであり、電界あるいは磁界の印加によりト
ルクが大きくなることより流体(B)は電界あるいは磁
界の印加で粘性が増大することを確認した。さらに、1
500エルステッドの磁界と5kV/mmの電界と同時
に印加した時のトルクは683gf・cmであった。
【0034】比較例1 比較合成例1で得られた粒子(3)を用いて、実施例1
と同様な方法で流体(C)を調製した。さらに実施例1
と同様な方法で電気磁気粘性特性を調べた。磁界及び電
界を印加しない時の流体(C)のトルクは21gf・c
mであった。流体(C)に5kV/mmの電界のみを印
加しようとしたが、電流が流れショートが起こり印加す
ることができなかった。なお、3kV/mmまでの電界
は印加できたがその時のトルクは188gf・cmであ
った。また、1500エルステッドの磁界のみを印加し
た時のトルクは181gf・cmであり、電界あるいは
磁界の印加によりトルクが大きくなることより流体
(C)は電界あるいは磁界の印加で粘性が増大すること
を確認した。さらに、1500エルステッドの磁界と3
kV/mmの電界と同時に印加した時のトルクは397
gf・cmであった。
【0035】比較例2 比較合成例1で得られた粒子(4)を用いて、実施例1
と同様な方法で流体(D)を調製した。さらに実施例1
と同様な方法で電気磁気粘性特性を調べた。磁界及び電
界を印加しない時の流体(D)のトルクは25gf・c
mであった。流体(D)に5kV/mmの電界のみを印
加しようとしたが、電流が流れショートが起こり印加す
ることができなかった。なお、3kV/mmまでの電界
は印加できたがその時のトルクは179gf・cmであ
った。また、1500エルステッドの磁界のみを印加し
た時のトルクは184gf・cmであり、電界あるいは
磁界の印加によりトルクが大きくなることより流体
(B)は電界あるいは磁界の印加で粘性が増大すること
を確認した。さらに、1500エルステッドの磁界と3
kV/mmの電界と同時に印加した時のトルクは402
gf・cmであった。
【0036】
【発明の効果】本発明の複合粒子を分散粒子として用い
た電気磁気粘性流体は、電流が流れ難くショートし難い
ため、より高い電界が印加でき電界印加で発現するトル
クを大きくすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)強磁性体粒子と、非水溶性溶媒に
    (a)強磁性体粒子を分散させた溶液に水を添加し、混
    合して、(a)強磁性体粒子表面に水を吸着させた後、
    さらに金属アルコキシドを添加して、混合して、ゾル−
    ゲル反応によって得られる(a)強磁性体粒子表面上に
    形成された(b)金属酸化物とからなることを特徴とす
    る電気磁気粘性流体用複合粒子。
  2. 【請求項2】 (a)強磁性体粒子と、非水溶性溶媒に
    (a)強磁性体粒子を分散させた溶液に水を添加し、混
    合して、(a)強磁性体粒子表面に水を吸着させた後、
    さらに金属アルコキシドを添加して、混合して、ゾル−
    ゲル反応によって得られる(a)強磁性体粒子表面上に
    形成された(b)金属酸化物とからなる複合粒子と該複
    合粒子分散用(c)電気絶縁性の液体とからなる電気磁
    気粘性流体。
  3. 【請求項3】 前記(a)強磁性体粒子が、鉄カルボニ
    ルから調整された鉄粒子である請求項1記載の複合粒
    子。
  4. 【請求項4】 前記(a)強磁性体粒子が、鉄カルボニ
    ルから調整された鉄粒子である請求項2記載の電気磁気
    粘性流体。
  5. 【請求項5】 前記金属アルコキシドがチタンのアルコ
    キシド又はシランのアルコキシドである請求項1記載の
    複合粒子。
  6. 【請求項6】 前記金属アルコキシドがチタンのアルコ
    キシド又はシランのアルコキシドである請求項2記載の
    電気磁気粘性流体。
  7. 【請求項7】 非水溶性溶媒に(a)強磁性体粒子を分
    散させた溶液に水を添加し、混合して、(a)強磁性体
    粒子表面に水を吸着させた後、さらに金属アルコキシド
    を添加して、混合して、ゾル−ゲル反応を行い、それに
    よって(a)強磁性体粒子表面上に(b)金属酸化物を
    形成させ、(a)強磁性体粒子と(b)金属酸化物とか
    らなる複合粒子を製造することを特徴とする電気磁気粘
    性流体用複合粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 (a)強磁性体粒子と、非水溶性溶媒に
    (a)強磁性体粒子を分散させた溶液に水を添加し、混
    合して、(a)強磁性体粒子表面に水を吸着させた後、
    さらに金属アルコキシドを添加して、混合して、ゾル−
    ゲル反応によって得られる(a)強磁性体粒子表面上に
    形成された(b)金属酸化物とからなる複合粒子を、
    (c)電気絶縁性の液体に分散させて、流体を製造する
    ことを特徴とする電気磁気粘性流体の製造方法。
JP9618996A 1996-03-26 1996-03-26 複合粒子、それを用いた電気磁気粘性流体及びその製造方法 Pending JPH09255985A (ja)

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