JPH09255388A - アーウィンを含有するセメントの凝結遅延方法 - Google Patents

アーウィンを含有するセメントの凝結遅延方法

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JPH09255388A
JPH09255388A JP6406196A JP6406196A JPH09255388A JP H09255388 A JPH09255388 A JP H09255388A JP 6406196 A JP6406196 A JP 6406196A JP 6406196 A JP6406196 A JP 6406196A JP H09255388 A JPH09255388 A JP H09255388A
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cement
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retarder
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Yasuhisa Taguma
靖久 田熊
Hideki Fujita
英樹 藤田
Kumiko Kobayashi
久美子 小林
Shunichiro Uchida
俊一郎 宇智田
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Chichibu Onoda Cement Corp
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Chichibu Onoda Cement Corp
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    • C04B24/04Carboxylic acids; Salts, anhydrides or esters thereof
    • C04B24/06Carboxylic acids; Salts, anhydrides or esters thereof containing hydroxy groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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    • C04B2103/20Retarders
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00034Physico-chemical characteristics of the mixtures
    • C04B2111/00086Mixtures with prolonged pot-life

Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 アーウィン系セメントについて、凝結硬
化後の強度発現が良好であって、優れた凝結遅延効果を
発揮する凝結遅延方法の提供。 【手段】3CaO・3Al2O・CaSO4、2CaO・SiO2、4CaO・Al2O3・Fe
2O3およびCaSO4を主成分とするセメントクリンカー粉末
と高炉水砕スラグ粉末からなり、必要に応じて硫酸カル
シウムを添加してなるセメント組成物の使用に際し、凝
結遅延剤としてアルドン酸および/またはその塩を、上
記セメント組成物100重量部に対して、0.1 〜5
重量部添加することを特徴とする凝結遅延方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーウインを含有
するセメント組成物について、その凝結時間を制御して
可使時間を確保する方法に関する。
【0002】
【技術的背景】アーウィン(3CaO・3Al2O3・CaSO4)、ビー
ライト(珪酸2石灰:2CaO・SiO2)、フェライト相(鉄アルミン
酸4石灰:4CaO・Al2O3・Fe2O3)および硫酸カルシウム(CaS
O4)を主成分とするセメント(アーウィン系セメントと
略称)は低アルカリ性である特徴を有しており、この特
質を利用して、例えばGRC(ガラス繊維強化コンクリ
ート)用セメントとして使用されている。GRCに通常
のポルトランドセメントを使用して施工した場合、時間
の経過と共にその物理的性質が低下し、長期にわたって
セメントに起因する高アルカリ雰囲気によってガラス繊
維が腐食され、GRCの曲げ強度や耐衝撃性が低下する
ことが知られている。
【0003】一方、アーウィン系セメントではアルカリ
性が低いためにガラス繊維の腐食が少なく、GRCの曲
げ強度や耐衝撃性の低下が小さいことが知られている。
その他にも低いアルカリ性を利用した用途として、金属
アルミニウムを含む放射性廃棄物の固化埋設処理用セメ
ント材料、泥炭等の高有機質土軟弱地盤の地盤改良用固
化剤などにアーウィン系セメントの使用が検討されてい
る。
【0004】また、アーウィン系セメントのクリンカー
はポルトランドセメント系クリンカーに比べて、その焼
成温度が低いことや、石灰石原単位が低く脱炭酸に消費
されるエネルギーが小さいことから、省エネルギー型セ
メントクリンカーとして近年注目されている。
【0005】
【従来技術の問題点】ところが、アーウィンはその水和
速度が速いために、アーウィン系セメントを使用する場
合には可使時間を保持するのが難しく、施工時の作業性
に問題があった。因みに、セメント組成物について、そ
の可使時間を保持するには凝結遅延剤を添加するのが一
般的な方法であるが、アーウイン系セメントに通常の凝
結遅延剤を使用しても十分な遅延効果が得られず、ま
た、凝結遅延剤の種類によっては凝結後の強度発現性に
悪影響を及ぼすこともある。
【0006】本来、セメントを有効に活用するためには
施工時の作業性(硬化時間の確保)が良く、施工温度の
変化に対して一定の流動性が得られて可使時間が確保で
きると共に硬化後の適正な強度発現が得られることが必
要である。ところが、アーウィン系セメントについて
は、このような条件を満たす凝結遅延剤が従来知られて
おらず、その使用が限られていた。
【0007】
【発明の解決課題】本発明は、従来のアーウィン系セメ
ントにおける上記問題を解決するものであって、有機酸
の構造の相違によってセメント組成に応じて遅延効果が
異なることに注目し、アーウィン系セメントに対して特
定の有機酸および/またはその塩を凝結遅延剤として使
用することにより、その凝結時間を制御し、しかも凝結
後の強度の発現も良好な方法を提供するものである。
【0008】
【課題の解決手段】即ち、本発明によれば以下の構成か
らなる凝結遅延方法が提供される。 (1) 3CaO・3Al2O・CaSO4、2CaO・SiO2、4CaO・Al2O3・Fe2
O3およびCaSO4を主成分とするセメントクリンカー粉末
と高炉水砕スラグ粉末からなり、必要に応じて硫酸カル
シウムを添加してなるセメント組成物の使用に際し、凝
結遅延剤としてアルドン酸および/またはその塩を、上
記セメント組成物100重量部に対して、0.1 〜5
重量部添加することを特徴とする凝結遅延方法。
【0009】また、本発明によれば、上記制御方法にお
いて以下の鉱物組成からなるアーウィン系セメントにつ
いての凝結遅延方法が提供される。 (2)セメントクリンカーの鉱物組成が、 3CaO・3Al2O・CaSO4 :20〜70重量%, 2CaO・SiO2 :10〜40重量%, 4CaO・Al2O3・Fe2O3 : 3〜30重量%, CaSO4 :10〜30重量%, 3CaO・Al2O3 : 5重量%以下, であって、これらの合計量が100重量%以下であるこ
とを特徴とする上記(1)に記載の凝結遅延方法。
【0010】さらに、本発明によれば、セメントクリン
カーに添加される高炉水砕スラグおよび硫酸カルシウム
について、以下の配合比を有するものについての凝結遅
延方法が提供される。 (3)上記セメント組成物において、高炉水砕スラグの
配合量が、セメントクリンカー100重量部に対して、
20〜400重量部である上記(1)または(2)に記載の凝
結遅延方法。 (4)上記セメント組成物において、硫酸カルシウムの
配合量が、セメントクリンカー100重量部に対して、
無水塩(CaSO4)換算で、セメントクリンカー中の硫酸カ
ルシウムとの合計量で20〜70重量部である上記(1)
〜(3)のいずれかに記載の凝結遅延方法。
【0011】
【具体的な説明】本発明は、アーウィン系セメント組成
物に対し、凝結遅延剤としてアルドン酸および/または
その塩を0.1 〜5重量%の範囲で添加する凝結時間
制御方法である。なお、本発明において、アーウィン系
セメント組成物とは、アーウィン(3CaO・3Al2O3・CaS
O4)、ビーライト(珪酸2石灰:2CaO・SiO2)、フェライト
相(鉄アルミン酸4石灰:4CaO・Al2O3・Fe2O3)および硫酸カル
シウム(CaSO4)を主成分とするセメントクリンカー粉末
と高炉水砕スラグ粉末からなり、必要に応じて硫酸カル
シウムを添加してなるセメント組成物である。
【0012】凝結遅延剤としては、アルドン酸および/
またはその塩が用いられる。アルドン酸としては、グル
コン酸、ガラクトン酸、マンノン酸、アラボン酸などが
挙げられ、これらの塩としては前記酸のアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、例えばグルコン酸ナトリウ
ム、グルコン酸カルシウム、ガラクトン酸ナトリウムな
どが挙げられる。これらは、モルタルやコンクリートを
混練りする場合の水に溶かして使用しても良く、また固
体の塩は予めセメント組成物に混合しても効果に大きな
差異はない。
【0013】アルドン酸および/またはその塩の添加量
は、アーウィン系セメント組成物100重量部に対して
0.1 〜5重量部の範囲である。概して、アーウィン
含有量が多いこと、水/セメント比が小さいこと、硫酸
カルシウム含有量が少ないこと、粉末度が高いことなど
は凝結時間を短くする傾向があり、凝結遅延剤の添加量
は多くなる。また、施工温度によっても最適な添加量は
変化する。従って、これらの条件によっても変化する
が、添加量が0.1重量部未満では十分な凝結遅延効果
が得られず、また5重量部を上回ると硬化不良、強度発
現不良が生じたり添加による効果が頭打ちになる場合が
ある。
【0014】なお、従来、一般に使用されている凝結遅
延剤は、オキシカルボン酸系のクエン酸、珪フッ化物系
遅延剤、リン酸系遅延剤等であるが、クエン酸はアーウ
ィン系セメント組成物に対して凝結遅延効果が殆ど認め
られないか非常に小さい。むしろ添加量によっては逆に
凝結時間が短くなる場合がある。珪フッ化物系遅延剤お
よびリン酸系遅延剤においても同様である。これは、前
述したようにアーウィン系セメント組成物は低アルカリ
性の条件で水和反応が進行するため、従来の上記遅延剤
では凝結を抑制できないためであると考えられる。
【0015】さらに、アーウィン系セメントに従来の上
記遅延剤を用いると、強度発現の不良を来すことがあ
る。これは、凝結時間を支配しているアーウィンに対し
て凝結遅延効果が小さい為にその添加量が多くなり、中
長期強度を支配しているビーライトや高炉水砕スラグの
水和反応に重大な悪影響を及ぼすことが原因であると推
測される。
【0016】本発明の対象であるアーウィン系セメント
に添加する高炉水砕スラグの量は、該セメントクリンカ
ー100重量部に対して20〜400重量部が適当であ
る。この高炉水砕スラグ粉末は、その潜在水硬性に基づ
く水和反応によってエトリンガイトとC-S-Hゲル(不
定型珪酸カルシウム水和物ケ゛ル)を生成し、中長期強度の発現
に寄与する。高炉水砕スラグの配合量が20重量部未満
の場合には、所望の効果が十分に発揮されず、また、そ
の配合量が400重量部を上回る場合には、強度の発現
が遅くなり、短期強度が十分に発現されないので実用上
好ましくない。
【0017】また、上記アーウィン系セメント組成物中
の硫酸カルシウムは、無水、半水または二水塩のいずれ
でもよい。硫酸カルシウム成分は上記クリンカーおよび
高炉水砕スラグから供給されるアルミナ分ないしカルシ
ウム分と反応してエトリンガイトを生成させることによ
り短期強度の発現に寄与し、さらに乾燥収縮を抑制す
る。
【0018】硫酸カルシウムの配合量は無水塩(CaSO4
換算で上記セメントクリンカー100重量部に対して2
0〜70重量部が実用上適当である。この量がクリンカ
ー中の硫酸カルシウムで足りる場合はさらに添加する必
要はないが、クリンカー中の硫酸カルシウムでは不足す
る場合には上記配合量になるように添加する。硫酸カル
シウム量が無水塩換算で20重量部未満の場合には強度
発現が十分ではない。一方、配合量が70重量部を超え
ると、養生条件によっては、エトリンガイトの異常生成
による膨張ひび割れなどを生じる虞があり好ましくな
い。
【0019】
【発明の実施態様】以下、本発明の凝結遅延方法につい
て具体的な実施例を示す。なお、これらは例示であり、
本発明の範囲を限定するものではない。
【0020】表1に示す2種類のアーウィン系セメント
組成物について、以下に述べる評価試験を実施した。実
施例は凝結遅延剤としてグルコン酸およびガラクトン酸
を使用したものであり、比較例は一般に常用されている
凝結遅延剤を用いたものである。各凝結遅延剤はいずれ
も練り混ぜ水に置換して使用した。これらの凝結遅延剤
の添加量は全て対セメント比で表している。上記アーウ
ィン系セメント組成物にこれらの凝結遅延剤を添加した
ものについて、その凝結遅延効果を評価した。この評価
は、単なる可使時間の測定ではなく、実用性を満足する
特性を得るために、モルタル強度および流動性といった
物理的性質の評価をも行った。
【0021】具体的には、凝結硬化時間の測定方法とし
ては、日本工業規格(JIS R 5201)に定められた凝結試験
の他、JISモルタルおよび高流動配合モルタルについ
て可使時間の目安として凝結始発時間を計測した。強度
発現および流動性は実用条件を鑑みモルタルの特性を上
記規格(JIS R 5201)に従って評価した。
【0022】(I)使用したセメントおよび凝結遅延剤
の種類 使用したアーウィン系セメント組成物のクリンカー鉱物
組成、ブレーン比表面積および混和材料の配合量を表1
に示した。比較例には普通ポルトランドセメント(OPC)
を使用した。また、実施例および比較例において、上記
セメントに添加した凝結遅延剤の種類を表2に示した。
【0023】(II)JIS凝結試験(ペースト) 日本工業規格(JIS R 5201)に準拠し、標準軟度の水/セ
メント比で混練したセメントペーストを調製し、このペ
ーストについて凝結試験を行った。各試料の凝結遅延剤
の添加量はいずれも0.5重量%である。試験結果を表
3に示した。この結果から明かなように、セメントA、
Bとも実施例1の凝結遅延剤を添加した場合に始発、終
結時間とも最大となった。実施例2は実施例1より効果
はやや小さいものの大きな遅延効果が確認された。一
方、比較例1及び2の凝結始発時間および終結時間は非
常に短い。また、比較例3は比較例1及び2に比べると
凝結時間が長いが、それでも実施例1の半分以下の始
発、終結時間しか確保できない。
【0024】(III)JISモルタルでの凝結試験 上記セメントA,Bについて、上記規格に従ってモルタ
ルを調製し、表4に示す量の凝結遅延剤を加えたものに
ついて、JIS凝結試験器を用いて凝結始発時間を測定し
た。この試験結果を表4に示した。セメントAについ
て、実施例1および2では遅延剤の添加により凝結始発
時間が大幅に遅延しており、凝結遅延剤を0.1重量%
添加すれば、普通ポルトランドセメントに近い凝結始発
時間となり、十分実用できることが確認された。この凝
結始発時間は遅延剤の添加量を増すと更に引き延ばされ
た。実施例1と2ではほぼ同じ傾向を示し、遅延効果は
実施例1の方が若干大きかった。一方、比較例1では遅
延剤を添加しても凝結始発時間は殆ど変化しなかった。
セメントBについても同様の傾向が見られた。セメント
Aに比べて遅延剤の効果は小さいが、実施例1および2
では遅延剤の添加により凝結始発時間が遅くなり、遅延
剤を0.5重量%添加すれば、普通ポルトランドセメン
トに近い凝結始発時間となった。また、セメントAの場
合と同様、クエン酸には遅延効果は無く、むしろ始発時
間は短くなった。
【0025】(IV)高流動配合モルタルの凝結試験 上記セメントA,Bについて上記規格に従って高流動配
合モルタルを調製し、表5に示す量の凝結遅延剤を加え
たものについて、JIS凝結試験器を用いて凝結始発時間
を測定した。この試験結果を表5に示した。セメントA
について、実施例1および2では遅延剤の添加量に応じ
て凝結始発時間が遅延することが確認された。凝結遅延
剤の添加量が0.3重量%のとき、普通ポルトランドセ
メントを上回る凝結始発時間を確保できた。一方、比較
例1では遅延剤を添加すると無添加の場合より逆に凝結
時間は若干短縮した。これにより、この系では通常の遅
延剤では遅延効果の無いことが確認された。セメントB
については、遅延剤を添加しないものの凝結始発時間は
非常に短いが、実施例1および2では、添加量0.5重
量%までは遅延剤の添加量にほぼ比例して凝結遅延効果
が認められた。0.5重量%の添加により遅延剤無添加
の普通ポルトランドセメント程度の凝結始発時間を確保
することができた。但し、この系においては0.5重量
%以上の添加は大きな効果は見られなかった。一方、比
較例1では遅延剤の添加により凝結始発時間は僅かに延
びるものの実施例1の3分の1程度である。
【0026】(V)流動性評価試験 上記セメントA,Bについて、上記規格に従って調製し
たモルタルについて、その練上げ直後のフロー値を測定
し、さらに30分および60分後の経時変化をも測定し
た。凝結遅延剤の添加量は上記凝結試験の結果から適当
と判断される2水準を選択した。比較対象として、遅延
剤無添加の普通ポルトランドセメントについても同様に
フロー値を測定した。表6にその測定結果を示した。実
施例1および2の何れの試料においてもフロー値は遅延
剤無添加の普通ポルトランドセメントと遜色ない値とな
っており、実用に適した作業性を有することが確認され
た。
【0027】(VI)強度発現性評価試験 上記セメントA,Bについて、上記規格に従って調製し
たモルタルについて、材令3日、7日、28日の圧縮強
さを測定した。凝結遅延剤の添加量は上記凝結試験の結
果から適当と判断される2水準を選択した。比較対象と
して、遅延剤無添加の普通ポルトランドセメントについ
ても同様の圧縮強さを測定した。表7にその測定結果を
示した。セメントAについては、遅延剤の添加量にあま
り影響されず、材令3日以降で普通ポルトランドセメン
トと比較して遜色ない強度発現を示した。セメントBに
ついては、実施例の試料は材令7日までは普通ポルトラ
ンドセメントより強度が小さいが、これはこのセメント
が中長期に高強度を発現する性質を有するためであり、
材令28日には普通ポルトランドセメントを大きく上回
る強度が得られた。なお、遅延剤の添加量の相違による
強度発現の差は小さい。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【発明の効果】本発明の凝結遅延方法によれば、従来の
凝結遅延剤では凝結遅延が困難であったアーウィン系セ
メントについて、凝結時間を制御して可使時間を確保す
ることができ、しかも凝結硬化後には強度の発現に優れ
たペースト、モルタルおよびコンクリートを供給するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 7:153 24:06) 103:22 (72)発明者 宇智田 俊一郎 千葉県佐倉市大作2丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3CaO・3Al2O・CaSO4、2CaO・SiO2、4CaO・Al
    2O3・Fe2O3およびCaSO4を主成分とするセメントクリンカ
    ー粉末と高炉水砕スラグ粉末からなり、必要に応じて硫
    酸カルシウムを添加してなるセメント組成物の使用に際
    し、凝結遅延剤としてアルドン酸および/またはその塩
    を、上記セメント組成物100重量部に対して、0.1
    〜5重量部添加することを特徴とする凝結遅延方法。
  2. 【請求項2】 セメントクリンカーの鉱物組成が、 3CaO・3Al2O・CaSO4 :20〜70重量%, 2CaO・SiO2 :10〜40重量%, 4CaO・Al2O3・Fe2O3 : 3〜30重量%, CaSO4 :10〜30重量%, 3CaO・Al2O3 : 5重量%以下, であって、これらの合計量が100重量%以下である請
    求項1に記載の凝結遅延方法。
  3. 【請求項3】 上記セメント組成物において、高炉水砕
    スラグの配合量が、セメントクリンカー100重量部に
    対して、20〜400重量部である請求項1または2に
    記載の凝結遅延方法。
  4. 【請求項4】 上記セメント組成物において、硫酸カル
    シウムの配合量が、セメントクリンカー100重量部に
    対して、無水塩(CaSO4)換算で、セメントクリンカー中
    の硫酸カルシウムとの合計量で20〜70重量部である
    請求項1〜3のいずれかに記載の凝結遅延方法。
JP6406196A 1996-03-21 1996-03-21 アーウィンを含有するセメントの凝結遅延方法 Pending JPH09255388A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008044841A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Kt Corp 超高強度コンクリート用結合材組成物、及びこれを利用したコンクリート組成物並びにコンクリート製品
US7462236B2 (en) 2003-12-01 2008-12-09 W. R. Grace & Co.-Conn. Gluconate broth for cement and concrete admixture
KR101303195B1 (ko) * 2012-01-27 2013-09-03 주식회사 인트켐 고로슬래그 시멘트의 물성개선용 알칼리 자극제, 그 자극제를 이용한 고로슬래그 시멘트 및 그 제조방법

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