JPH09254872A - スロッシング圧力緩和構造 - Google Patents

スロッシング圧力緩和構造

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JPH09254872A
JPH09254872A JP9314396A JP9314396A JPH09254872A JP H09254872 A JPH09254872 A JP H09254872A JP 9314396 A JP9314396 A JP 9314396A JP 9314396 A JP9314396 A JP 9314396A JP H09254872 A JPH09254872 A JP H09254872A
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JP
Japan
Prior art keywords
baffle plate
tank
liquid
wall surface
sloshing
Prior art date
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Pending
Application number
JP9314396A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kiso
孝 木曽
Akira Kosaka
明 高坂
Akio Murakami
彰男 村上
Hodaka Shimizu
穂高 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構造でスロッシング圧力を緩和し、積
付け制限等を不要にする。 【解決手段】 中央荷物油タンク100、200の横隔
壁1の両面1a及び1bの頂部に近い位置において壁面
の幅方向の全域にわたって邪魔板2、2を設ける。邪魔
板2の両側部分には開口2aを開ける。 【効果】 邪魔板がタンクの壁を伝ってくる液体の運動
を制限してタンク上部の甲板にかかるスロッシング圧力
を緩和する。邪魔板がタンク頂部に近い位置にあるので
小形になり、その両端には開口があるので、壊れにく
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶のタンク内の
液体の運動によって発生するスロッシング圧力を緩和す
るスロッシング圧力緩和構造に関する。
【0002】
【従来の技術】タンカーや液化ガス船等の荷物油タンク
や大きなバラストタンクに油や水等の液体を半載して運
行すると、船体運動によって積載している液体が運動
し、その自由表面が持ち上がってタンク頂部に衝突し、
この部分に大きな力を与えるスロッシングが発生する。
このときの液体圧力は、荷物油等の満載時の70〜80
%のときに非常に大きくなる。このようなスロッシング
を防止するため、従来では、タンクの中央部分に制水隔
壁を設けて液体運動を抑制する対策を施したり、船体に
は特に制水のための構造を設けないで、スロッシングに
より過大な圧力が発生しないように積付け制限をするよ
うな方法を用いていた。
【0003】しかしながら、中央に制水隔壁を設ける方
法では、その効果を発揮するために大きな構造物を必要
とし、船体重量の増加を招き、又船体構造も複雑化す
る。一方、積付け制限をする方法では、荷物油等の積出
し計画や運行の自由度が阻害され、運行管理に支障をき
たすおそれがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、簡易な構造で船体重量の増加が
少なく、積付け制限等を必要としないスロッシング圧力
緩和構造を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、船舶のタンク内の液体
の運動によって発生するスロッシング圧力を緩和するス
ロッシング圧力緩和構造において、前記タンクの壁面の
頂部に近い位置において前記壁面の幅方向の全域にわた
って取り付けられ前記壁面から突出した邪魔板を有する
ことを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、上記に加えて、前記邪
魔板は少なくとも前記幅方向の両端部分に開口を有する
ことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】図1はダブルハル構造の大型タン
カーの荷物油タンクに本発明のスロッシング圧力緩和構
造を適用した一例を示し、(a)は船体中心方向の断面
で、(b)は平面である。スロッシング圧力緩和構造と
しては、タンクとしての中央荷物油タンク100、20
0の壁面である横隔壁1の両面1a及び1bの頂部に近
い位置において壁面の幅方向である紙面に直角の方向の
全域にわたって取り付けられ壁面から突出した邪魔板
2、2が設けられている。邪魔板2は、その両側部分に
開口2aを備えている。
【0008】タンク100、200は、船底外板3上に
補強板4を介して二重底として形成された内底板5、横
桁6で補強されタンク頂部を形成する上甲板7、隔壁1
を補強しその両面のうち何れか一面側(図では1a面)
に取り付けられた水平桁8、上記横隔壁1及びこれに対
向して設けられる図示しない他の横隔壁、図1(b)に
一部分を示すように両側壁を形成する縦隔壁9、等によ
って構成されている。なお、横隔壁1に横桁8が設けら
れる構造では、その上部の邪魔板2を省略できる場合が
ある。
【0009】タンク100、200の両側には、図示し
ていないが、同じく荷物油を積載したりバラストタンク
となるウイングタンクがあり、タンク100、200は
センタータンクとして形成されている。縦隔壁9は、ウ
イングタンク側に設けられた竪桁10で補強されてい
る。符号11は、邪魔板2の横方向力に対する補強板で
ある。
【0010】邪魔板2は、例えばタンク頂部から下方に
タンク高さの1/10程度の位置に設けられ、張り出し
幅は例えば他の桁6、8、10等より少し小さい目であ
る。このような邪魔板2の取り付け位置やサイズは、タ
ンク頂部に加わる最大液体圧力を少なくとも半減できる
程度に定められ、実際には、タンクの形状、寸法や構
造、荷物油等の液体の種類、船体の動揺特性、タンク内
の液体の運動状態等の諸条件を検討して各船毎に決定さ
れる。
【0011】図2は、タンクを揺動させたときのタンク
内の液体の及ぼすスロッシング圧力の状態を調べるため
に行った模型実験の結果を示し、図3はその実験に用い
た模型タンクの概略形状及びスロッシング圧力測定個所
を示す。図3に示す如く、タンク300内の一方側の壁
12、天井13及び底14にはそれぞれ桁15、16、
17が取り付けられ、他方側の壁18はフラットになっ
ている。圧力測定には、圧力センサ〜を、それぞれ
天井の両側部分(、)、両側壁の上部(、)及
び桁15(15−1、15−2)の下面(、)に設
け、それぞれの面に当たる水圧を測定している。図2
(a)及び(b)では、タンク300内にそれぞれ水を
50%及び70%水位まで入れて、何れにおいても、図
3に示すタンクを紙面に平行な面内で角度15°動揺さ
せている。そして、動揺の周期を変えて各周期毎に圧力
測定し、図2ではそれらの中の最大値を示している。
【0012】この実験結果によれば、壁12の最上段の
桁15−1の部分及びフラット壁18側の天井の部
分の圧力が特に大きくなっている。一方、桁15−1で
水の運動が抑制されるため、その上の天井の部分の圧
力は小さくなっている。このような結果から、最上段の
桁15−1は、その上の天井部分の圧力を下げるのにか
なり効果があることが分かった。しかし、この位置に桁
を設けると、桁の受ける圧力が大きいと共に、運動する
水量が多くそのエネルギーも大きいため、このエネルギ
ーを消費させるためには大きい桁を設ける必要がある。
従って、桁に大きな力がかかり、その割りに制水効率が
良くない。
【0013】本発明では邪魔板2を横隔壁1の頂部に近
い位置に設けているので、この位置では運動して邪魔板
2の位置を通過する液体の流量Qが少なくなっていて、
邪魔板2を大きなサイズのものにしなくても、十分な制
水効果が得られる。即ち、邪魔板2に作用する流体力
は、 F=ρQV (ρは液体の密度、Vは液体の流速) であるから、流量Qの減少によって、全ての流体力を邪
魔板が受けるとしても、その力が小さくなる。そして、
邪魔板のサイズが小形化し受ける力も小さくなると共
に、相対的に邪魔板の剛性が上がり、より破壊されにく
くなる。
【0014】又、邪魔板2は、タンク頂部の上甲板7の
ように連続した両端固定の構造体でなく、片持はり状に
突出しているため、十分補強され剛性の高いものでも、
ある程度ばね的特性を持ち、液体の運動エネルギーをた
わみによる歪みエネルギーで吸収できる。更に、横隔壁
1も弾性体であるから、邪魔板2に流体力が作用する
と、その付け根に発生するモーメントによって横隔壁1
が変形して歪みエネルギーを蓄え、これも液体の運動エ
ネルギーの吸収に寄与する。なお、邪魔板のサイズによ
っては、液体が邪魔板を乗り越えるが、この液体は、邪
魔板で運動エネルギーを消耗していると共に、流量も少
なくなっているため、この液体がタンク頂部に与える圧
力及び力は小さい。
【0015】一方、邪魔板2の両端側は、図1(b)に
示すようにタンク側壁である縦隔壁9で塞がれていて、
この部分では液体の逃げにくく特に大きな圧力が発生す
るため、図示の如く開口2aを設け、邪魔板2に過大な
力がかかるのを防止することが望ましい。この場合、開
口2aを液体が通過する際に、オリフィス効果によって
そのエネルギーが消費されるので、これから流出した液
体が上部に大きな衝撃力を与えることはない。
【0016】以上の如く、邪魔板2は、それ自体が流体
力で破壊することなく運動する液体のエネルギーを消耗
させ、その上部にかかるスロッシング圧力を大幅に緩和
することができる。その結果、上部の甲板の膨れや、梯
子、マンホール、防熱材(LNGのメンブレンタンクの
場合)等の上部附属物の破損を有効に防止することがで
きる。
【0017】なお、図1の例では、ダブルハルタイプの
船であるためタンク100、200が船の長さ方向に長
くなっていて、船の縦揺れによって発生するスロッシン
グを防止するように横隔壁1に邪魔板2を設けたが、タ
ンクの構造や寸法等によっては、これを縦隔壁9に設け
たり、必要によっては両方に設けるようにしてもよいこ
とは勿論である。
【0018】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、タンクの壁面の頂部に近い位置におい
て壁面の幅方向の全域にわたって邪魔板を設けるので、
船舶が動揺したときに、液体運動によりタンクの壁面に
沿って上昇してくる液体を邪魔板が効果的に抑制し、タ
ンク上部の甲板にかかるスロッシング圧力を全体的に緩
和し、甲板やその周辺の付着物の破損を防止することが
できる。この場合、邪魔板がタンク頂部に近い位置にあ
るので、スロッシング圧力緩和構造を小形で簡易なもの
にして、船体重量の増加を抑制することができる。そし
て、この構造を設けることにより、積付け制限が解除さ
れ、例えば2港荷揚げ等を行えるようになり、運行の自
由度を増すことができる。又、小形化することにより、
邪魔板自体にかかる流体力が過大にならず、補強も容易
になりその破壊が防止される。
【0019】請求項2の発明によれば、スロッシング圧
力が大きくなる邪魔板の両端部に開口を設けるので、過
大な流体力を逃がして邪魔板の破壊を一層確実に防止で
きると共に、流出する液体のエネルギーを消耗させ、上
部のスロッシング圧力を効果的に緩和することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したスロッシング圧力緩和構造の
一例を示し、(a)は断面図で(b)は邪魔板部分の平
面図である。
【図2】模型タンク実験によって測定したスロッシング
圧力の分布図で、(a)は水位50%、(b)は水位7
0%のときの状態を示す。
【図3】上記実験に使用した模型タンクの構造を示す断
面図である。
【符号の説明】
2 邪魔板 2a 開口 100、200 タンク
フロントページの続き (72)発明者 村上 彰男 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 清水 穂高 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶のタンク内の液体の運動によって発
    生するスロッシング圧力を緩和するスロッシング圧力緩
    和構造において、 前記タンクの壁面の頂部に近い位置において前記壁面の
    幅方向の全域にわたって取り付けられ前記壁面から突出
    した邪魔板を有することを特徴とするスロッシング圧力
    緩和構造。
  2. 【請求項2】 前記邪魔板は少なくとも前記幅方向の両
    端部分に開口を有することを特徴とする請求項1に記載
    のスロッシング圧力緩和構造。
JP9314396A 1996-03-21 1996-03-21 スロッシング圧力緩和構造 Pending JPH09254872A (ja)

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