JPH07121715B2 - 船舶の減揺水槽 - Google Patents

船舶の減揺水槽

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JPH07121715B2
JPH07121715B2 JP2403184A JP40318490A JPH07121715B2 JP H07121715 B2 JPH07121715 B2 JP H07121715B2 JP 2403184 A JP2403184 A JP 2403184A JP 40318490 A JP40318490 A JP 40318490A JP H07121715 B2 JPH07121715 B2 JP H07121715B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は船舶の横揺れを軽減す
るための減揺水槽に係り、特に収縮、格納可能で小型船
に適した減揺水槽に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より船舶の横揺れを軽減するために
大型の船舶には、図8に示すようにU字管型の減揺水槽
20が備えられている。この減揺水槽は、左右の水槽2
1、22の水が船舶の横揺れによって連通部23を通し
て移動するとき、その移動が横揺れと時間的ずれを生ず
ることから、横揺れを制御するように機能するもので、
その位置が横揺れ中心或いは船体重心から上下方向に離
れるほど減揺効果が高い。このような減揺水槽は沿海区
域を航行するカーフェリーの法定装備の一つとなってお
り、通常、船体中央部付近の甲板下の区画内或いは甲板
上に船体30の一部として鋼板製のものが固定的に備え
付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな減揺装置は荒天時に必要とするものであって海気象
の平穏時には不要であるにも拘らず取外しできないとい
う難点がある。また小型船は中型船に比べさらに波浪に
対して動揺が大きく減揺水槽の必要性は高いのである
が、減揺装置は総トン数や積貨重量の算出の対象となる
ので、それらに余裕のある中型船にしか採用できない。
即ち、船の大きさを表わす一つの数値である総トン数
は、船の諸設備や乗員の資格および人員の数、そして諸
税等の基本になっているが、一般に容易に取外すことの
できない弊囲された構造物の内容積がその計算の対象と
なるので、上甲板に減揺水槽を設置する場合にはその容
積が総トン数へ算入されてしまう。また甲板下に減揺水
槽を設置する場合にはその分だけ貨物倉容積が小さくな
りその分の積荷量が少なくなるという難点がある。特に
漁船のように漁場までかなり距離があり大量の燃料を積
載しなければならなず、しかも帰りは漁獲物を多く積む
ため漁具以外の物は装備できないような船の場合、漁場
における減揺の必要性が高いにも拘らず、減揺水槽を装
備することはできなかった。更に従来の減揺水槽は、そ
の運搬時の送料等が割高になるため、造船メーカーが減
揺水槽のメーカーから図面だけを購入し、造船所にて一
品毎に製作するようにしているので、大量製作ができず
製造コストの上昇を招いている。
【0004】
【目的】この発明はこのような従来の問題点を解決する
ためになされたもので、取外しが可能であって、総トン
数や積貨重量に影響を与えることなく、中型船のみなら
ず小型船にも適用できる組立、収縮、格納可能な減揺水
槽を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の減揺水槽は、一部に液体を収納するための少
なくとも2つの水槽と、これら水槽中の液体を連通させ
る液体連通手段とを可撓性材料で一体的に形成して成る
気密な減揺水槽であって、減揺水槽内に空気および液体
を注出入するための出入管と、2つの水槽中の空気をバ
ルブを介して連通させる空気連通手段とを備え、出入管
より空気および液体を注入し、或いは排出することによ
り膨張拡大、或いは収縮可能なものである。
【0006】
【作用】適用すべき船の大きさに応じた大きさ、形状に
て形成した可撓性材料から成る減揺水槽は、海気象の平
穏時や船の航行時など不要の場合には中に空気も水も入
れない状態で折畳んで船に常備、格納しておく。そして
悪天候時や漁場における作業時には船の所定の場所に設
置して、液体注入管から所定量の水を注入するととも
に、空気注入管から空気を注入し膨張拡大する。空気バ
ルブを開にしておけば、2つの水槽の間で空気および水
が自由に行来することができるので、船の揺れに応じて
所定のタイムラグを生じながら水が両水槽間を移動し、
これによって船の横揺れを抑制する。減揺水槽が不要に
なったときには、排液管および空気抜管から水および空
気を抜いて、もとのように折畳んで格納する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して更
に説明する。図1の減揺水槽1は、ゴム、合成樹脂等の
可撓性材料から成り、2つのウィングタンク(以下、タ
ンクという)2、3と、これらタンク2、3の各底部を
連結する液体移動用ダクト(以下、液体ダクトという)
4が液体連通手段として一体に形成されている。減揺水
槽1を形成する可撓性材料は減揺水槽1内の圧力(通
常、大気圧より若干大きい)及び液体の移動による衝撃
に耐える材料、厚さのものが使用される。減揺水槽1内
の液体はこの液体ダクト4を通って左右のタンク2、3
間を移動することができる。
【0008】液体および空気を減揺水槽1内に注入し、
排出するために、減揺水槽1の適当な箇所に液体注入
管、排液管、空気注入管、空気抜管が設けられる。本実
施例では、空気注入管5と排液管6がタンク2に、空気
抜管7と液体注入管8がタンク3に設けられている。こ
れら液体注入管5、排液管6、空気抜管7および空気注
入管8には図示しないバルブ等が備えられ、それらバル
ブを閉じることにより減揺水槽1を気密に保つことがで
きる。またタンク2にはタンク内の圧力を表示するため
の圧力表示計9が取り付けられており、タンク内への空
気の注入量が適正か否か、空気漏れがないかを監視でき
るようになっている。
【0009】さらにタンク2、3の各上側には空気連通
管である空気ダクト10が設けられており、タンク2、
3の上側にある空気がこの空気ダクト10を通って移動
することにより、タンク2、3内の液体の移動を許容す
る。空気ダクト10は減揺水槽本体に着脱可能に取り付
けられており、減揺水槽1を折畳むときにはこれを取外
すことができる。また、空気ダクト10にはバルブ11
が取り付けられており、必要な場合には両タンク2、3
の空気の流れを遮断する。
【0010】このような構成において、減揺水槽1の使
用に際しては、図2に示すようにまず液体注入管8より
水等の液体を液面が液体ダクト4の約2倍の高さになる
まで注入した後、注入管8のバルブを閉じる。次に空気
注入管5より、減揺水槽1が所期のタンク形状を形成す
るまで空気を注入する。このとき減揺水槽1内の空気圧
力は大気圧より若干大きくなるように設定する。これに
より減揺水槽1はその内圧によってタンク形状を保つこ
とができる。この状況は圧力表示計9で監視する。
【0011】減揺水槽1の非作動時には、空気ダクト1
0のバルブ11が閉じられていて、空気ダクト10で連
結されたタンク2、3内の空気の流れが遮断され、液面
より上の空所はタンク2、3毎に独立した状態になって
いる。従ってこの場合には各タンク2、3の上側は気密
になっており、図3に示すように船体30が動揺しても
タンク内の液体は移動することができない。
【0012】減揺水槽1の作動時には図4に示すように
空気ダクト10のバルブ11が開放される。この場合に
は、バルブ11を介して両タンク2、3の空気が自由に
移動できるので、船体の横揺れに対応して液体も移動
し、その移動の遅れによって船体の横揺れを抑制するこ
とができる。この場合、水槽全体にほぼ同じ圧力がかか
るので水槽の変形は生じない。従って、鋼板製の減揺水
槽と同等の減揺効果を得ることができる。
【0013】また、不使用の際には空気ダクト10を取
外し、空気抜管7と排液管6のバルブを開放することに
より空気と液体を排出せしめ、減揺水槽1を収縮させ、
必要に応じ折畳んで格納することができる。なお、減揺
水槽1には図5及び図6に示すように減揺水槽1内の液
体や空気の移動を妨害しない位置に補強用の壁部12を
設けることができる。壁部12には液体の移動を容易に
するために穴12aを設けてもよい。図5においては1
つのタンクに1枚の壁部12を設けているが、壁部12
は液体ダクト4に部分にも設けることができ、また減揺
水槽1が設置される船の規模等に応じて増加することが
できる。
【0014】さらに減揺水槽外側に図7に示すような鋼
材や強化プラスチック等から成る補強用の帯板13や固
縛装置を設けてもよいことはいうまでもない。また、減
揺水槽1に注入される空気は高圧ガスを用いてもよい。
【0015】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の減揺水槽は可撓性材料でできているので従来の鋼材
製の装置に比べ軽く、運搬が容易であり、必要に応じて
取り付け、取外し、格納等することができる。また簡単
に取り付け、取外し、格納等できるので、総トン数に余
裕のない小型船であっても設置でき、貨物や漁獲物の積
載量を多くでき稼働率を向上することができる。さらに
本発明の減揺水槽は船体の大きさ、形状に併せて大量生
産できるので、製品検査、確認テストも容易で安価にす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の減揺水槽の一実施例を示す全体構成図
【図2】本発明の減揺水槽の断面図
【図3】本発明の減揺水槽の動作時の断面図
【図4】本発明の減揺水槽の動作時の断面図
【図5】本発明の減揺水槽の他の実施例を示す斜視図
【図6】本発明の減揺水槽の補強用の壁部を示す図
【図7】本発明の減揺水槽の補強用の帯板を示す図
【図8】従来の減揺水槽を示す図
【符号の説明】
1・・・・・・減揺水槽 2、3・・・・・・タンク(水槽) 4・・・・・・液体ダクト(液体連通管) 5・・・・・・液体注入管(出入管) 6・・・・・・排液管(出入管) 7・・・・・・空気抜管(出入管) 8・・・・・・空気注入管(出入管) 10・・・・・・空気ダクト(空気連通管) 11・・・・・・バルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一部に液体を収納するための少なくとも2
    つの水槽と、これら水槽中の液体を連通させる液体連通
    手段とを可撓性材料で一体的に形成して成る機密な減揺
    水槽であって、前記減揺水槽内に空気および液体を注出
    入するための出入管と、前記2つの水槽中の空気をバル
    ブを介して連通させる空気連通手段とを備え、前記出入
    管より空気および液体を注入し、或いは排出することに
    より、減揺水槽を組立、収納(取り外し)、格納が可能
    であることを特徴とする船舶の減揺水槽。
JP2403184A 1990-12-18 1990-12-18 船舶の減揺水槽 Expired - Fee Related JPH07121715B2 (ja)

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KR19980048355A (ko) * 1996-12-17 1998-09-15 이대원 선박 균형 장치
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