JP3452890B2 - 立式波形隔壁の補強構造 - Google Patents
立式波形隔壁の補強構造Info
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- JP3452890B2 JP3452890B2 JP2000309040A JP2000309040A JP3452890B2 JP 3452890 B2 JP3452890 B2 JP 3452890B2 JP 2000309040 A JP2000309040 A JP 2000309040A JP 2000309040 A JP2000309040 A JP 2000309040A JP 3452890 B2 JP3452890 B2 JP 3452890B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船側二重構造の縦
通隔壁と立式波形隔壁が交差する部位における立式波形
隔壁の補強構造に関するものである。
通隔壁と立式波形隔壁が交差する部位における立式波形
隔壁の補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タンカー等の船舶では、船側二重構造に
よりタンクを構成しているものが一般的である。
よりタンクを構成しているものが一般的である。
【0003】図7は、従来の一般的なケミカルタンカー
のタンクの構造を一部破断して示す斜視図である。この
図7において、タンカー101には、船側二重構造によ
りタンク102が設けられている。このタンク102
a、102bの内側は、縦通隔壁103と、内底板10
4と、立式波形隔壁105とで囲まれている。前記縦通
隔壁103は、所定間隔で設けられた縦通隔壁付防撓材
106,106,…で補強されるとともに、二重船側縦
桁107、船側横桁108および船側内底板109を介
して船側外板110に固定されている。船側外板110
の内側は、所定間隔で設けられた船側縦通筋骨111,
111,…で補強されている。前記内底板104は、内
底縦通筋骨112,112,…で補強されるとともに、
桁板113,113,…を介して船底外板114に固定
されている。この船底外板114の内側は、所定の間隔
で設けた船底縦通筋骨115,115,…で補強されて
いる。縦通隔壁103と船側外板110との間に形成さ
れる空間を二重船側タンク116と称し、このような構
造を船側二重構造と称する。
のタンクの構造を一部破断して示す斜視図である。この
図7において、タンカー101には、船側二重構造によ
りタンク102が設けられている。このタンク102
a、102bの内側は、縦通隔壁103と、内底板10
4と、立式波形隔壁105とで囲まれている。前記縦通
隔壁103は、所定間隔で設けられた縦通隔壁付防撓材
106,106,…で補強されるとともに、二重船側縦
桁107、船側横桁108および船側内底板109を介
して船側外板110に固定されている。船側外板110
の内側は、所定間隔で設けられた船側縦通筋骨111,
111,…で補強されている。前記内底板104は、内
底縦通筋骨112,112,…で補強されるとともに、
桁板113,113,…を介して船底外板114に固定
されている。この船底外板114の内側は、所定の間隔
で設けた船底縦通筋骨115,115,…で補強されて
いる。縦通隔壁103と船側外板110との間に形成さ
れる空間を二重船側タンク116と称し、このような構
造を船側二重構造と称する。
【0004】図8は、上述した従来のタンカーの要部で
あって、船側二重構造の縦通隔壁と立式波形隔壁が交差
する部位に疲労クラックが発生する原因を説明するため
に示す平面図である。図9は、同応力分布を説明するた
めに示す説明図である。
あって、船側二重構造の縦通隔壁と立式波形隔壁が交差
する部位に疲労クラックが発生する原因を説明するため
に示す平面図である。図9は、同応力分布を説明するた
めに示す説明図である。
【0005】このようなタンカーにおいて、波浪変動水
圧が加わると、船側外板110と縦通隔壁103とが実
線から点線で示す位置に、すなわち距離δ1だけ移動す
ることになる。これにより、船側二重構造の縦通隔壁1
03と立式波形隔壁105が交差する部位付近におい
て、立式波形隔壁105は、実線で示す位置から図示矢
印Fのように移動して点線で示す位置に移動してしまう
ことになる。
圧が加わると、船側外板110と縦通隔壁103とが実
線から点線で示す位置に、すなわち距離δ1だけ移動す
ることになる。これにより、船側二重構造の縦通隔壁1
03と立式波形隔壁105が交差する部位付近におい
て、立式波形隔壁105は、実線で示す位置から図示矢
印Fのように移動して点線で示す位置に移動してしまう
ことになる。
【0006】このときに、点線の位置にある立式波形隔
壁105の角度αは、実線の位置にあったときの角度
α’より大きな角度となるが、立式波形隔壁105の角
度βは実線あるいは点線によってもほとんど変化しな
い。また、波浪変動水圧が船側外板110に加わると、
その応力分布は、図9に示すような分布状態になる。こ
のときに、図9の符号Pで示す部分の応力が一番大きく
なる。
壁105の角度αは、実線の位置にあったときの角度
α’より大きな角度となるが、立式波形隔壁105の角
度βは実線あるいは点線によってもほとんど変化しな
い。また、波浪変動水圧が船側外板110に加わると、
その応力分布は、図9に示すような分布状態になる。こ
のときに、図9の符号Pで示す部分の応力が一番大きく
なる。
【0007】そして、立式波形隔壁105は、図7およ
び図8に示すように、立式波形隔壁105の第1番目の
谷部105aと山部105bにおいて、波浪変動水圧の
変化に応じて点線と実線との間で繰り返し変動すること
になり、立式波形隔壁105の下部のP部分に疲労クラ
ック200が発生してしまうことになる。
び図8に示すように、立式波形隔壁105の第1番目の
谷部105aと山部105bにおいて、波浪変動水圧の
変化に応じて点線と実線との間で繰り返し変動すること
になり、立式波形隔壁105の下部のP部分に疲労クラ
ック200が発生してしまうことになる。
【0008】なお、タンカーではなく貨物倉あるいはバ
ラスト倉を備えた船舶であって、立式波形隔壁を第1の
ボックスと第2のボックスを介して船体に接合した構造
が提供されている(特許第2972128号)。この従
来技術でも、立式波形隔壁の第1番目の山部までが空間
であるので、上述したと同様な状態が発生する可能性が
ある。
ラスト倉を備えた船舶であって、立式波形隔壁を第1の
ボックスと第2のボックスを介して船体に接合した構造
が提供されている(特許第2972128号)。この従
来技術でも、立式波形隔壁の第1番目の山部までが空間
であるので、上述したと同様な状態が発生する可能性が
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、立式波形隔壁105の第1番目の谷部105aと山
部105bにおいて、図8に示すように波浪変動水圧の
変化に応じて点線と実線との間で繰り返し変動すること
により、図7および図8に示すように立式波形隔壁10
5の下部のP部分に疲労クラック200が発生してしま
うという欠点があった。本発明は、上記欠点を解消し、
疲労クラックが発生しないようにした立式波形隔壁の補
強構造を提供することを目的としている。
ば、立式波形隔壁105の第1番目の谷部105aと山
部105bにおいて、図8に示すように波浪変動水圧の
変化に応じて点線と実線との間で繰り返し変動すること
により、図7および図8に示すように立式波形隔壁10
5の下部のP部分に疲労クラック200が発生してしま
うという欠点があった。本発明は、上記欠点を解消し、
疲労クラックが発生しないようにした立式波形隔壁の補
強構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1記載の発明に係る、立式波形隔壁の補
強構造は、船側二重構造の縦通隔壁と、立式波形隔壁が
交差する部位において、前記縦通隔壁から一番目の立式
波形隔壁の谷部全体に立式波形隔壁の山部と面一面にな
るように設けられ、内底板から所定の高さのガセットプ
レートおよびその上部に傾斜して配置されるシェダープ
レートおよび前記縦通隔壁と、かつ、前記縦通隔壁、二
重船側タンク内に前記ガセットプレートの延長上船側外
板まで前記縦通隔壁を介して配置される部分的船側横
桁、船側横桁および船側外板とからなるボックス構造体
を備えたことを特徴とする。本願請求項2記載の発明で
は、前記請求項1記載の立式波形隔壁の補強構造におい
て、前記部分的船側横桁は、少なくとも前記ガセットプ
レートの高さより高い船側縦通肋骨および縦通隔壁付縦
通肋骨まで延長されるものであることを特徴とする。
に、本願請求項1記載の発明に係る、立式波形隔壁の補
強構造は、船側二重構造の縦通隔壁と、立式波形隔壁が
交差する部位において、前記縦通隔壁から一番目の立式
波形隔壁の谷部全体に立式波形隔壁の山部と面一面にな
るように設けられ、内底板から所定の高さのガセットプ
レートおよびその上部に傾斜して配置されるシェダープ
レートおよび前記縦通隔壁と、かつ、前記縦通隔壁、二
重船側タンク内に前記ガセットプレートの延長上船側外
板まで前記縦通隔壁を介して配置される部分的船側横
桁、船側横桁および船側外板とからなるボックス構造体
を備えたことを特徴とする。本願請求項2記載の発明で
は、前記請求項1記載の立式波形隔壁の補強構造におい
て、前記部分的船側横桁は、少なくとも前記ガセットプ
レートの高さより高い船側縦通肋骨および縦通隔壁付縦
通肋骨まで延長されるものであることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1ないし図6は本発明の
実施の形態に係る立式波形隔壁の補強構造を説明するた
めの図であり、図1は同立式波形隔壁の補強構造を備え
たタンカーの一部を破断して示す斜視図、図2は同立式
波形隔壁の補強構造の正面図、図3は同立式波形隔壁の
補強構造を上面から見た図であって、図2のA−A線に
沿う断面図、図4は同立式波形隔壁の補強構造を側面か
ら見た図であって、図2のB−B線に沿う断面図であ
る。図5は同立式波形隔壁の補強構造を上面から見た図
であって、変形状態を説明するための断面図である。図
6は同隔壁構造を上面から見た図であって、応力の分布
状態を説明するための断面図である。
て図面を参照して説明する。図1ないし図6は本発明の
実施の形態に係る立式波形隔壁の補強構造を説明するた
めの図であり、図1は同立式波形隔壁の補強構造を備え
たタンカーの一部を破断して示す斜視図、図2は同立式
波形隔壁の補強構造の正面図、図3は同立式波形隔壁の
補強構造を上面から見た図であって、図2のA−A線に
沿う断面図、図4は同立式波形隔壁の補強構造を側面か
ら見た図であって、図2のB−B線に沿う断面図であ
る。図5は同立式波形隔壁の補強構造を上面から見た図
であって、変形状態を説明するための断面図である。図
6は同隔壁構造を上面から見た図であって、応力の分布
状態を説明するための断面図である。
【0012】これらの図において、タンカー1には、船
側二重構造によりタンク2が設けられている。このタン
ク2は、前方タンク2aと、後方タンク2bとからな
る。前方タンク2aと後方タンク2bとの内側は、図1
ないし図3に示すように、縦通隔壁3と、内底板4と、
立式波形隔壁5と、図示しない天井板等とで囲まれてい
る。前記縦通隔壁3は、所定間隔で設けられた縦通隔壁
付防撓材6,6,…で補強されるとともに、二重船側縦
桁7、船側横桁8および船側内底板9を介して船側外板
10に固定されている。船側外板10の内側は、所定間
隔で設けられた船側縦通筋骨11,11,…で補強され
ている。前記内底板4は、内底縦通筋骨12,12,…
で補強されるとともに、桁板13,13,…を介して船
底外板14に固定されている。この船底外板14の内側
は、所定の間隔で設けた船底縦通筋骨15,15,…で
補強されている。縦通隔壁3と船側外板10との間に形
成される空間を二重船側タンク16と称し、このような
構造を船側二重構造と称する。
側二重構造によりタンク2が設けられている。このタン
ク2は、前方タンク2aと、後方タンク2bとからな
る。前方タンク2aと後方タンク2bとの内側は、図1
ないし図3に示すように、縦通隔壁3と、内底板4と、
立式波形隔壁5と、図示しない天井板等とで囲まれてい
る。前記縦通隔壁3は、所定間隔で設けられた縦通隔壁
付防撓材6,6,…で補強されるとともに、二重船側縦
桁7、船側横桁8および船側内底板9を介して船側外板
10に固定されている。船側外板10の内側は、所定間
隔で設けられた船側縦通筋骨11,11,…で補強され
ている。前記内底板4は、内底縦通筋骨12,12,…
で補強されるとともに、桁板13,13,…を介して船
底外板14に固定されている。この船底外板14の内側
は、所定の間隔で設けた船底縦通筋骨15,15,…で
補強されている。縦通隔壁3と船側外板10との間に形
成される空間を二重船側タンク16と称し、このような
構造を船側二重構造と称する。
【0013】また、このようなタンカー1の船側二重構
造の縦通隔壁3と立式波形隔壁5が交差する部位付近に
おいて、立式波形隔壁の補強構造20は、縦通隔壁3か
ら一番目の立式波形隔壁5の谷部5aに、内底板4から
所定の高さh1〜h2までのガセットプレート21とシ
ェダープレート22とで形成されるボックス構造体を設
け、かつ、ガセットプレートを縦通隔壁3を介して二重
船側タンク16の内部に配置することにより部分的船側
横桁23を構成させている。
造の縦通隔壁3と立式波形隔壁5が交差する部位付近に
おいて、立式波形隔壁の補強構造20は、縦通隔壁3か
ら一番目の立式波形隔壁5の谷部5aに、内底板4から
所定の高さh1〜h2までのガセットプレート21とシ
ェダープレート22とで形成されるボックス構造体を設
け、かつ、ガセットプレートを縦通隔壁3を介して二重
船側タンク16の内部に配置することにより部分的船側
横桁23を構成させている。
【0014】このボックス構造体は、前記立式波形隔壁
5の谷部5aから山部5bに所定の傾斜角度θ(図4参
照)でシェダープレート22を備え、かつ、前記立式波
形隔壁5の山部5bに面一面になるようにガセットプレ
ート21を内底板4まで設けたものである。
5の谷部5aから山部5bに所定の傾斜角度θ(図4参
照)でシェダープレート22を備え、かつ、前記立式波
形隔壁5の山部5bに面一面になるようにガセットプレ
ート21を内底板4まで設けたものである。
【0015】さらに説明すると、前記シェダープレート
22は、図2および図4に示すように、高さh1から、
この高さh1より低い高さh2に向かって所定の傾斜角
θをもって配置されている。また、ガセットプレート2
1は、前記立式波形隔壁5の縦通隔壁3から一つ目の山
部5bの位置(谷部5aから深さDの位置)に配置され
ている。また、シェダープレート22は、図3に示すよ
うに、前記立式波形隔壁5の縦通隔壁3から一つ目の谷
部5aから山部5bに従って設けられており、山部5b
の側にゆくに従って角度κをもって拡がった形状(すな
わち、一方の辺mが垂直辺で、その垂直辺mに対向する
辺nが傾斜辺となる台形状の形状)に形成されている。
22は、図2および図4に示すように、高さh1から、
この高さh1より低い高さh2に向かって所定の傾斜角
θをもって配置されている。また、ガセットプレート2
1は、前記立式波形隔壁5の縦通隔壁3から一つ目の山
部5bの位置(谷部5aから深さDの位置)に配置され
ている。また、シェダープレート22は、図3に示すよ
うに、前記立式波形隔壁5の縦通隔壁3から一つ目の谷
部5aから山部5bに従って設けられており、山部5b
の側にゆくに従って角度κをもって拡がった形状(すな
わち、一方の辺mが垂直辺で、その垂直辺mに対向する
辺nが傾斜辺となる台形状の形状)に形成されている。
【0016】このように構成された立式波形隔壁の補強
構造20の作用を図5および図6を参照して説明する。
いま、上記タンク2が立式波形隔壁5で区画されてお
り、前方タンク2aは積み荷があり、後方タンク2bは
空であるとする。このときに、波浪変動水圧が船側外板
10に加わったとしても、立式波形隔壁の補強構造20
が立式波形隔壁5と縦通隔壁3との交差する付近であっ
て、内底板4から所定の高さh1〜h2に渡って、縦通
隔壁3から一つ目の立式波形隔壁5の谷部5aから山部
5bに従って設けられているので、船側外板10と縦通
隔壁3とを実線から点線で示す位置に僅かに移動させる
だけになる。
構造20の作用を図5および図6を参照して説明する。
いま、上記タンク2が立式波形隔壁5で区画されてお
り、前方タンク2aは積み荷があり、後方タンク2bは
空であるとする。このときに、波浪変動水圧が船側外板
10に加わったとしても、立式波形隔壁の補強構造20
が立式波形隔壁5と縦通隔壁3との交差する付近であっ
て、内底板4から所定の高さh1〜h2に渡って、縦通
隔壁3から一つ目の立式波形隔壁5の谷部5aから山部
5bに従って設けられているので、船側外板10と縦通
隔壁3とを実線から点線で示す位置に僅かに移動させる
だけになる。
【0017】すなわち、船側外板10と縦通隔壁3と
を、図5に示すように、距離δ2だけ移動させることに
なる。もちろん、縦式波形鋼板9は、実線で示す位置か
ら点線で示す位置に移動するが、立式波形隔壁の補強構
造20が設けられているために、実線の位置にある立式
波形隔壁5の角度α’と、点線の位置にある立式波形隔
壁5の角度αは、ほとんど変化しないことになる。本発
明でも、立式波形隔壁5の角度βは実線あるいは点線に
よってもほとんど変化しない。
を、図5に示すように、距離δ2だけ移動させることに
なる。もちろん、縦式波形鋼板9は、実線で示す位置か
ら点線で示す位置に移動するが、立式波形隔壁の補強構
造20が設けられているために、実線の位置にある立式
波形隔壁5の角度α’と、点線の位置にある立式波形隔
壁5の角度αは、ほとんど変化しないことになる。本発
明でも、立式波形隔壁5の角度βは実線あるいは点線に
よってもほとんど変化しない。
【0018】これは、波浪変動水圧により立式波形隔壁
5に応力が加わったときに、その応力が図6に示すよう
に平均化して分布することになるからである。このよう
に応力分布が平均化される理由は、立式波形隔壁5に立
式波形隔壁の補強構造20が設けられているために、特
に基部における変形が拘束され、高応力となるためと思
われる。
5に応力が加わったときに、その応力が図6に示すよう
に平均化して分布することになるからである。このよう
に応力分布が平均化される理由は、立式波形隔壁5に立
式波形隔壁の補強構造20が設けられているために、特
に基部における変形が拘束され、高応力となるためと思
われる。
【0019】従来のタンカー101では波浪変動水圧に
より船側外板110と縦通隔壁103を距離δ1のよう
に大きく移動させるのに対して、本発明の実施の形態に
係る立式波形隔壁の補強構造20が設けられたタンカー
1では、波浪変動水圧があっても船側外板10と縦通隔
壁3とを距離δ2しか移動させない(すなわち、δ1>
δ2の関係となるようにした)ので、立式波形隔壁5に
疲労クラックが発生しないことになる。
より船側外板110と縦通隔壁103を距離δ1のよう
に大きく移動させるのに対して、本発明の実施の形態に
係る立式波形隔壁の補強構造20が設けられたタンカー
1では、波浪変動水圧があっても船側外板10と縦通隔
壁3とを距離δ2しか移動させない(すなわち、δ1>
δ2の関係となるようにした)ので、立式波形隔壁5に
疲労クラックが発生しないことになる。
【0020】本発明の実施の形態に係る立式波形隔壁の
補強構造20によれば、上述したような構造としたの
で、立式波形隔壁5に疲労クラックが発生していた構造
的弱点を克服することができた。なお、上記実施の形態
では、ボックス構造体に所定の傾斜角θを持たせてシェ
ダープレート22を設けたが、このシェダープレート2
2の角度θは任意のものでよい。
補強構造20によれば、上述したような構造としたの
で、立式波形隔壁5に疲労クラックが発生していた構造
的弱点を克服することができた。なお、上記実施の形態
では、ボックス構造体に所定の傾斜角θを持たせてシェ
ダープレート22を設けたが、このシェダープレート2
2の角度θは任意のものでよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る立式
波形隔壁の補強構造によれば、船側二重構造の縦通隔壁
と、立式波形隔壁が交差する部位において、前記縦通隔
壁から一番目の立式波形隔壁の谷部全体に、内底板から
所定の高さまでのガセットプレートとシェダープレート
で形成されるボックス構造体を備え、かつ、ガセットプ
レートを縦通隔壁を介して二重船側タンク内に配置して
部分的船側横桁を構成させたので、縦式波形隔壁基部に
疲労クラックが発生していた構造的弱点を克服すること
ができる効果がある。
波形隔壁の補強構造によれば、船側二重構造の縦通隔壁
と、立式波形隔壁が交差する部位において、前記縦通隔
壁から一番目の立式波形隔壁の谷部全体に、内底板から
所定の高さまでのガセットプレートとシェダープレート
で形成されるボックス構造体を備え、かつ、ガセットプ
レートを縦通隔壁を介して二重船側タンク内に配置して
部分的船側横桁を構成させたので、縦式波形隔壁基部に
疲労クラックが発生していた構造的弱点を克服すること
ができる効果がある。
【図1】本発明の実施の形態に係る立式波形隔壁の補強
構造を備えたタンカーの一部を破断して示す斜視図であ
る。
構造を備えたタンカーの一部を破断して示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態に係る立式波形隔壁の補強
構造の正面図である。
構造の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る立式波形隔壁の補強
構造を上面から見た図であって、図2のA−A線に沿う
断面図である。
構造を上面から見た図であって、図2のA−A線に沿う
断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る立式波形隔壁の補強
構造を側面から見た図であって、図2のB−B線に沿う
断面図である。
構造を側面から見た図であって、図2のB−B線に沿う
断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る立式波形隔壁の補強
構造を上面から見た図であって、変形状態を説明するた
めの断面図である。
構造を上面から見た図であって、変形状態を説明するた
めの断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る立式波形隔壁の補強
構造を上面から見た図であって、応力の分布状態を説明
するための断面図である。
構造を上面から見た図であって、応力の分布状態を説明
するための断面図である。
【図7】従来のケミカルタンカーのタンクの構造を一部
破断して示す斜視図である。
破断して示す斜視図である。
【図8】従来のタンク構造体の要部であって、疲労クラ
ックが発生する原因を説明するために示す平面図であ
る。
ックが発生する原因を説明するために示す平面図であ
る。
【図9】従来のタンク構造体の要部であって、応力分布
を説明するために示す説明図である。
を説明するために示す説明図である。
1 タンカー
2 タンク
2a 前方タンク
2b 後方タンク
3 縦通隔壁
4 内底板
5 立式波形隔壁
5a 谷部
5b 山部
6 縦通隔壁付縦通肋骨
7 二重船側縦桁
8 船側横桁
9 船側内底板
10 船側外板
11 船側縦通肋骨
12 内底縦通肋骨
13 桁板
14 船底外板
20 立式波形隔壁の補強構造
21 ガセットプレート
22 シェダープレート
23 部分的船側横桁
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B63B 3/60
Claims (2)
- 【請求項1】 船側二重構造の縦通隔壁と、立式波形隔
壁が交差する部位において、 前記縦通隔壁から一番目の立式波形隔壁の谷部全体に立
式波形隔壁の山部と面一面になるように設けられ、内底
板から所定の高さのガセットプレートおよびその上部に
傾斜して配置されるシェダープレートおよび前記縦通隔
壁と、かつ、前記縦通隔壁、二重船側タンク内に前記ガ
セットプレートの延長上船側外板まで前記縦通隔壁を介
して配置される部分的船側横桁、船側横桁および船側外
板とからなるボックス構造体を備えたことを特徴とする
立式波形隔壁の補強構造。 - 【請求項2】 前記部分的船側横桁は、少なくとも前記
ガセットプレートの高さより高い船側縦通肋骨および縦
通隔壁付縦通肋骨まで延長されるものであることを特徴
とする請求項1記載の立式波形隔壁の補強構造。
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JP2000309040A JP3452890B2 (ja) | 2000-10-10 | 2000-10-10 | 立式波形隔壁の補強構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110877694A (zh) * | 2019-11-15 | 2020-03-13 | 沪东中华造船(集团)有限公司 | 一种舷侧分段带折角位置与槽型隔舱分段对接装配方法 |
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