JPH09254428A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09254428A
JPH09254428A JP6432596A JP6432596A JPH09254428A JP H09254428 A JPH09254428 A JP H09254428A JP 6432596 A JP6432596 A JP 6432596A JP 6432596 A JP6432596 A JP 6432596A JP H09254428 A JPH09254428 A JP H09254428A
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JP
Japan
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toner
dielectric belt
recording paper
image
roller
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Application number
JP6432596A
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English (en)
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Shiro Wakahara
史郎 若原
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 誘電体ベルトの徐電を良好に行い、誘電体へ
の記録紙の静電的な吸着作用を確実に行わせる。 【解決手段】 トナー担持体22と対向電極25との間
には、担持されたトナー21が対向電極側に飛翔できる
ような電界を付与するために対向電極25に高圧電源部
30より高電圧が供給されており、トナー担持体22と
対向電極25との間にトナーの飛翔を制御する制御電極
26が配置されている。制御電極26に形成されトナー
21が飛翔するゲート29の周囲に設けたリング状電極
27に、画像形成時に制御電源部31を介してトナー2
1を飛翔する電位又は飛翔しない電位が印加すること
で、対向電極25上を誘電体ベルト24に静電吸着され
た記録紙5にトナーによる画像が形成される。記録紙5
は、画像形成後に誘電体ベルト5より分離され、その後
に誘電体ベルト5は除電ローラ32により均一に除電さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル複写機
およびファクシミリ装置の印字部本体、またディジタル
プリンタ、プロッタ等に適用され、顕像化粒子を飛翔さ
せることにより記録紙等の記録媒体上に画像を直接形成
する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像信号に応じて記録紙等の記録
媒体上に可視像として出力する画像形成装置として、顕
像化粒子である例えばトナーを上記記録媒体に直接付着
させることにより、トナー像を記録媒体上に直接形成す
る画像形成装置が、例えば特開平6−155798号公
報にて提案されている。また、記録媒体である記録紙を
ベルトにて画像を形成する領域へと搬送する構成を、本
発明者にて特願平7−291481号にて提案してい
る。
【0003】上述の公開公報等に記載されている従来技
術の画像記録装置について、図6を参照して説明すれ
ば、トナー供給部52と印刷部53とを有する画像形成
部51を備えており、トナー供給部52に担持されてい
るトナー71を選択的に飛翔させて記録媒体であるシー
ト状の記録紙55に付着させる。この時、上記トナー7
1の飛翔を画像信号に応じて制御することにより、トナ
ーを選択的に記録紙55上に直接付着させることで可視
像を形成している。
【0004】上記トナー供給部52は、例えば負帯電さ
れた顕像化粒子としてのトナー71を収容しているトナ
ー収容部70、及びトナー71を例えば磁気力により担
持するトナー担持体72から構成されている。トナー担
持体72は接地されており、図中矢印E方向に、かつそ
の表面速度が、例えば30mm/secで回転駆動され
ている。トナー71は、平均粒径が10μmの磁性トナ
ーであり、周知の技術によって帯電量が−4μC/g〜
−5μC/gとなるように電荷が付与される。また、ト
ナー71は、トナー担持体72の外周面に平均厚さ80
μm程度でもって担持されている。
【0005】画像形成部51を構成する印刷部53は、
厚み約2mm程度のアルミニウム管からなる対向電極7
5と、該対向電極75と上記トナー担持体72との間に
設けられた制御電極76とから構成されている。上記対
向電極75は、トナー担持体72の外周面から距離が1
mm程度離間した状態で配置されている。対向電極75
は、直流電源部80により、例えば2.3kVの高電圧
が供給されている。つまり、対向電極75とトナー担持
体72との間には、トナー担持体72に担持されている
トナー71を、対向電極75方向に飛翔させるのに必要
な電界が付与されている。
【0006】上記対向電極75上には、該電極75表面
に接触する状態で誘電体ベルト73が走行可能に設けら
れている。誘電体ベルト73は、無端状(エンドレス)
に設けられており少なくとも2個の支持ローラ73a及
び73b間に張架されており、支持ローラ73aが駆動
されることで、矢印F方向に走行駆動される。また、誘
電体ベルト73に、記録紙55を静電的に吸着させて搬
送させるために、記録紙55を介して誘電体ベルト73
に接触してなる電荷供給ローラ74が記録紙の搬送方向
上流側に配置されており、該電荷供給74に記録紙55
を所定の電荷を付与させて誘電体ベルト73に吸着させ
るための帯電電源82が設けられている。
【0007】そこで、上記帯電電源82にて電荷供給ロ
ーラ74に、例えば1kVの高電圧が供給されること
で、記録紙55は、対向電極75に供給される2.3k
Vの関係で、負の電荷が注入され、誘電体ベルト73に
静電的に吸着され、誘電体ベルト73の走行速度に従っ
て印刷部53の領域へと搬送されることになる。
【0008】上記制御電極76は、対向電極75表面と
平行をなし、かつ対向電極75と対向して2次元的に広
がっており、トナー担持体72から対向電極75方向へ
のトナー流が通過可能な構造となっている。そして、こ
の制御電極76に供給される電位により、トナー担持体
72と対向電極75との間に付与された電界が変化し、
トナー担持体72から対向電極75へのトナー71の飛
翔が制御される。
【0009】上記制御電極76は、トナー担持体72の
外周面からの距離が、例えば100μmとなるように配
置されている。また、制御電極76は、厚さ50μmの
フレキシブルプリント基板(FPC)76a、および厚
さ20μm程度の銅箔からなるリング状電極77・・・
からなっている。基板76aには、トナー71の通過部
となる直径150μm程度のゲート79・・・が形成さ
れており、これらゲート79・・・の周りに上記リング
状電極77・・・が設けられている。上記各リング状電
極77は、給電線および高電圧ドライバー(何れも図示
せず)を介して制御電源部81に電気的に接続されてい
る。
【0010】上記制御電源部81は、図7にその詳細を
示すように、トナー71がゲート79を通過させるため
の例えば150Vの電位をリング状電極77に与える第
1電源83と、トナー71がゲート79を通過できない
例えば−200Vの電位を与える第2電源84と、プル
アップ抵抗85と、電圧切換手段である電界効果型トラ
ンジスタ(FET)86と、該トランジスタ86に画像
信号を供給する画像信号制御回路87とから構成されて
いる。通常FET86は、画像信号制御回路87からの
信号に応じてON状態となれば、リング状電極77に
は、第2電源84にて、トナー担持体72に担持された
トナー71を通過させない電位(−200V)が付与さ
れる。一方、画像信号制御回路87によってFET86
がOFF状態にされると、リング状電極77には、第1
電源83にて、例えば150Vの電位が付与されること
で、トナー71をリング電極77のゲート79を介して
対向電極側の記録紙に飛翔させることができる。
【0011】以上のように、リング状電極77・・・に
は、上記制御電源部81により、画像信号に応じた電位
が付与される。つまり、制御電源部81は、リング状電
極77・・・に対し、トナー担持体72に担持されたト
ナー71を対向電極75方向に通過させる場合に、15
0Vの電位を300μsec程度印加し、通過せるない
場合には−200Vの電位を印加するようなっている。
このように、画像信号に従って上述した電位をリング状
電極77・・・に選択的に印加制御することで、トナー
を選択的に飛翔させて記録紙55上に画像信号に応じた
可視像を直接形成できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の画像形成装
置においては、記録紙55が印刷部53の制御電極76
のゲート79と対向する画像形成領域において、浮き上
がるのを防止するために、上述したように誘電体ベルト
73を設け、この誘電体ベルト73に記録紙55を帯電
させて静電的に吸着させている。これにより、正確な記
録紙55の搬送を行い安定した画像形成を可能にしてい
る。
【0013】しかし、記録紙55を誘電体ベルト73に
吸着されて搬送させるために、記録紙55を帯電させる
必要があり、この帯電を電荷供給ローラ74を利用して
行っている。この電荷供給ローラ74は、誘電体ベルト
73に圧接され、誘電体ベルト73の走行に従動される
構成である。そこで、電荷供給ローラ74にて誘電体ベ
ルト73を均一に帯電させるためには、該誘電体ベルト
73の表面状態が均一、つまり帯電前の表面電位が均一
であることが重要となる。
【0014】そのため、図5に示すように、記録動作を
完了した後の誘電体ベルト73を均一に除電するために
除電ブラシ(図示せず)等が誘電体ベルト73を張架し
てなる支持ローラ73bに対応して設けられている。
【0015】しかしながら、誘電体ベルト73が例えば
支持ローラ73bに固定されていないかぎり誘電体ベル
ト73と支持ローラ73bとの間には、誘電体ベルト7
3の収縮などによって空隙が生じることがある。この空
隙により、除電が十分に行われず、誘電体ベルト73表
面に電荷が不均一に残留する。残留電荷が誘電体ベルト
73表面に不均一に存在すると、誘電体ベルト73の表
面電位が安定しないばかりか、誘電体ベルト73表面の
電位が変化、具体的には電荷供給ローラ74との電位差
が小さくなる方向に変化し、記録紙55表面への電荷の
移動が十分に起こらなくなる。そのため記録紙55の誘
電体ベルト73への吸着力を十分に付与できず、記録紙
55の浮き上がり等により、制御電極76に触れるなど
して制御電極76を破損したり、記録領域へと記録紙5
5を正常な状態で搬送できなくなる。
【0016】上述のように、誘電体ベルト73の除電が
不十分な場合、記録紙55の誘電体ベルト73への吸着
が不完全になり、記録紙55が誘電体ベルト73に対し
て滑りを生じることもある。記録紙55が誘電体ベルト
73に対して滑り等が生じると、斜め送りや、記録紙の
瞬間的な停止が生じ、記録紙55の正確な搬送を行えな
くなる。
【0017】記録紙55の滑りや、瞬間的な停止により
正確に記録紙55を所望の位置に達する前、例えば先端
部分が画像形成領域に到達する前に、画像形成動作が開
始され、記録紙55の所定の位置への画像形成が行えな
くなるか、誘電体ベルト73表面に直接トナーが到達
し、記録紙55の裏面を汚す等の不具合が生じる。ま
た、滑りによる斜め送りが発生することもあり、これに
より画像が記録紙55の領域からはみだし、上述したよ
うに誘電体ベルト73にトナーが付着し、記録紙55の
裏面を汚す等の不具合を生じる。
【0018】また、記録紙55の滑りが生じると記録紙
55の搬送速度が低下し、画像形成位置まで記録紙55
が到達するのに所定以上の時間がかかる。そのため、記
録紙55表面の電荷が減衰して、記録紙55の表面電位
が所望の電位から変化し、記録紙55の静電吸着に必要
な電荷が得られなくなる。また、滑りにより記録紙55
全体を均一に帯電できずに、帯電ムラが生じ、誘電体ベ
ルト73に静電吸着させ、記録紙55を正確に搬送する
ことができなくなる。
【0019】しかも、記録紙55の表面電位が、所望の
値でなくなるため、トナー担持体72と対向電極75間
の電界が適正でなくなり、正確なトナー飛翔制御が困難
になる。そのため、画像の劣化や画像形成不良が生じ、
最悪の場合には画像形成を行えなくなる。
【0020】ここで、記録紙55の正常な搬送、つまり
誘電体ベルト73の走行速度と同一の速度で搬送されな
ければ、電荷供給ローラ74との記録紙55の接触時間
が変化することで、電荷の移動も正確に行われなくな
る。そのため、記録紙55に均一な、電荷量を付与でき
ずに、上述したように画質不良が生じる原因を作り出
す。
【0021】このほか、記録紙55が誘電体ベルト24
に対して滑りが生じると、記録紙55と誘電体ベルト7
3との局所的距離が一時的に大きくなり、剥離放電が生
じることもある。剥離放電は、記録紙55の表面に均一
に起こるのではなく、部分的に、しかも不定期に起こる
ため、記録紙55表面では、表面電位が不均一になるこ
とから上述したような不具合が顕著になる。
【0022】以上のように記録紙55の帯電電位が不均
一な状態で画像形成が行われると、粒状模様となって現
れ、画像の劣化、印字不良の不具合を生じるほか、上述
したような不具合も併発する。
【0023】一方、トナー飛翔を制御するための制御電
極76においては、1ラインを形成するための個数のゲ
ート79を1ライン上に設けた場合、その画像形成領
域、特に記録紙55の搬送方向における幅は非常に短く
てすむ。しかし、1ライン上に全てのゲート79を形成
することは非常に困難であり、またゲート79に対して
個々に設けられるリング状電極77・・・にトナー飛翔
を制御する電位を供給する図7に示す回路を、リング状
電極77の個数部設ける必要がある。つまり、トナー飛
翔制御を行うための電圧の印加のためのドライバ回路が
複雑になり、コストの増大ともなる。
【0024】このようなことを解消するために、ゲート
79をマトリクス状態で形成し、そのゲートを通過する
トナーの飛翔制御をマトリクス駆動することで、トナー
飛翔制御のための図7のようなドライバ回路を少なくす
ると同時に、ゲート79の形成を容易にしている。しか
し、このような制御電極76を配置すれば、記録紙55
の搬送方向の幅が非常に長くなる。このため、記録紙5
5を誘電体ベルト73に正確に吸着させて搬送すること
が重要となる。
【0025】しかも、解像度を向上させるには、制御電
極76に形成されているゲート79の個数を増加させる
必要があるため、制御電極76は記録紙55の搬送方向
にさらに長くなる。この結果、記録紙55を誘電体ベル
ト73に吸着させる時間を長くする必要がある。
【0026】この他、カラートナーを利用してカラー画
像を形成する場合、例えばイエロー、マゼンタ、シア
ン、さらにブラックの顕像化粒子を担持するそれぞれの
担持体72を必要とし、それに応じた制御電極76をそ
れぞれ設けている。そのため、記録紙55の搬送におい
て、各色の顕像化粒子であるカラートナー担持体72の
画像形成領域を通過させる必要があるため、各色の画像
形成領域を通過させる時間が長くなり、該記録紙55を
誘電体ベルト73に確実に吸着させ、正確な搬送を行わ
せるための時間をも長くなる。
【0027】以上のように、記録紙55を誘電体ベルト
73に吸着させて搬送させる時間が長くなると共に、上
述したように記録紙55に付与する電荷が均一でないこ
とによる画像形成不良が生じるが、制御電極76を通過
する距離が長くなれば、従来の搬送方法によれば、画像
形成不良がより顕著になる。
【0028】そこで、記録紙55の誘電体ベルト73へ
の吸着状態を安定させるために、電荷供給ローラ74の
押圧力を強くするなどの方法が考えられる。しかし、こ
れではローラ74の変形等が生じる原因にもなり、長期
の使用が不可能になる。また、ローラの圧接力が強くな
ると、誘電体ベルト73を走行させるための支持ローラ
73bの駆動トルクが大きくなり、モータ及びモータ電
源のコストアップは免れない。
【0029】また、記録紙55の誘電体ベルト73の吸
着不良による滑りによる画像形成位置のずれを解消する
には、電荷供給ローラ74とゲート79が形成されてい
る画像形成領域との間に記録紙55の先端検知センサを
配置することで、画像形成開始を制御すればよい。しか
しながら、上記ローラ73と画像形成領域との間に検知
センサを設けることが非常に困難であるだけでなく、検
知センサを設けることによるコストアップを回避できな
い。
【0030】以上説明したように、記録紙55の滑り等
による電荷の減衰及び剥離放電を見越して、予め余分な
電荷を記録紙に付与させることが考えられる。しかし、
上記電荷の減衰あるいは剥離放電は不均一、不安定なも
ので、記録紙55の吸着搬送が可能であったとしても、
記録に及ぼす悪影響が大きくなる。また、記録紙55の
表面電位が不安定となることによる画像劣化の問題が残
る。
【0031】しかも、記録紙55に帯電する電荷を多く
することは、過剰な電荷が存在することにもなり、記録
紙55を記録動作後に誘電体ベルト73より分離する場
合、この分離による放電が生じ易くなる。このような放
電により、記録動作中におけるトナー飛翔制御に大きな
悪影響が生じることは先に説明した通りである。つま
り、トナー飛翔電界が安定せず、正常なトナー飛翔を望
めなくなるためである。しかも、分離時の放電により記
録紙55上に形成されたトナー像が飛散により乱される
ことにもなる。
【0032】特に、記録紙55の誘電体ベルト73への
静電的に吸着させる力を強くさせためには、上記電荷供
給ローラ74に供給する電圧値を上げる必要があり、電
源回路の負担が増し、コストアップにもつながる。
【0033】さらに、記録紙55が正常に搬送されたと
しても、上述のように誘電体ベルト73の除電が十分で
ない領域ではトナー飛翔に必要な所望の表面電位が得ら
れず、適切なトナー飛翔が得られない。またはトナー飛
翔そのものが困難となるので所望のドットが形成されな
い。このような場合、ドットの濃度と径が変化するだけ
でなく、形状等のドット品位が劣化する。
【0034】しかも、記録紙55表面の電位が所望の値
から変化し、上記のようにトナーが飛翔しにくいように
変化した場台には、ゲート79及び誘電体ベルト73表
面近傍の等電位面の形状が適正でなくなり、飛翔したト
ナーは、所望の飛翔経路を取ることができなくなる。こ
の場合のトナー71の飛翔経路の予測と制御が困難であ
り、トナー71の記録紙55表面への到達点の予測と制
御も不可能である。このようにトナー71が所望の飛翔
経路をとることができないと、飛翔したトナー71は記
録紙55の決まったドット領域に飛翔到達するとは限ら
ず、ドット領域以外に到達する可能性がある。ドット傾
域以外に到達した場合には、ドットの飛び散りやカブリ
となって記録紙55上のドットは、にじみが多くコント
ラストのないぼやけたものとなる。従って、鮮明な画像
を形成できないことは言うまでもないが、ハーフトーン
やカラー画像の色再現が困難となる。さらに記録紙55
表面の電位の変化は、不定期に且つ不安定に起きるので
ドット品位の劣化はハーフトーンやカラー画像における
色再現状態も、記録紙の場所によって異なるなどの不具
合も誘発する。
【0035】きらに封筒や、厚紙または狭い用紙が搬送
された場合には、上記の不具合はより顕著に現れる。
【0036】従って、誘電体ベルト73の除電に際して
は誘電体ベルト73と、該誘電体ベルト73を張架する
ための支持部材の間には空隙を生じないようにすること
が必要となる。
【0037】本発明は、上述の各種問題点に鑑みて、誘
電体ベルトの除電を良好に行い、該誘電体への記録紙の
静電的な吸着作用を確実に行わせることを目的とする。
【0038】そのため、本発明の目的は、上述したよう
に除電時に誘電体ベルトの空隙を生じないする点にあ
る。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明の上述した目的を
達成するための画像形成装置は、顕像化粒子を担持する
担持体と、該担持体に対向して配置された対向電極と、
これら担持体と対向電極との間に配置され顕像化粒子の
通過部となる複数のゲートを有する制御電極と、上記対
向電極上を搬送され上記顕像化粒子による画像が形成さ
れる記録媒体と、上記担持体と対向電極との間に所定の
電位差を生じさせる電位を付与すると共に、上記制御電
極に付与する電位を変化させることにより顕像化粒子の
上記ゲートの通過を制御して上記搬送される記録媒体上
に画像を形成する制御手段と、を備えた画像形成装置に
おいて、上記対向電極上に沿って送行される無端状の誘
電体ベルトと、該誘電体ベルトを張架する複数のローラ
を備え、少なくとも1つのローラを駆動してなるベルト
駆動手段と、上記誘電体ベルトに上記記録媒体を介して
画像形成前に静電的に吸着させるための帯電部材と、上
記記録媒体への画像形成後に上記誘電体ベルトに残留す
る電荷を除電するための除電部材とを設け、上記除電部
材は弾性部材又は導電性部材よりなり上記誘電体ベルト
表面に対して圧接状態で設けられた回転可能なローラ部
材にて構成されたことを特徴とする。
【0040】そこで上記除電部材としては、少なくとも
導電性からなり、上記誘電体ベルトの表面との間に電位
差が生じるような除電電位が供給されるようにする。
【0041】しかも上記除電部材としては、上記誘電体
ベルトを張架する下流側の一つの支持ローラと対向した
位置にローラ部材を圧接させて配置する。このように構
成することで、誘電体ベルトを画像形成後に除電する時
に、該誘電体ベルトと除電部材との接触を良好に行わせ
ることができ、除電効果を高めることができる。つま
り、除電部材が回転可能なローラ部材にて構成さて、誘
電体ベルトへの圧接させる状態でるため、誘電体ベルト
が駆動に追従して回転され、誘電体ベルトを例えば支持
ローラより浮き上がらせることなく、空隙の発生を抑制
できる。特にローラ部材が弾性であれば、支持ローラと
誘電体ベルトとの接触幅(ニップ)を所定に確保でき、
この間での空隙を無くし、除電効率を高める作用が助長
できる。
【0042】また、ローラ部材が導電性で、かつこのロ
ーラ部材に除電電位を供給するようにすることで、誘電
体ベルトに残留する電荷を除去し、供給される電位によ
り誘電体ベルト表面の電位を一定レベルに均一にするこ
とができる。これにより、帯電部材にて誘電体ベルトを
均一帯電させて、記録媒体を誘電体ベルトに安定した状
態で静電吸着させ、画像の劣化を等を解消し、鮮明な画
像形成を可能にしている。特に、除電部材に供給される
電位としては、誘電体ベルトの表面電位と対向電極との
電位との電位差が小さくなるようにすることができる電
位である。例えば、対向電極に正の2.3kVの電位が
供給され、帯電部材にて誘電体ベルトに負に帯電された
場合におていは、該帯電電荷及び余分に付与された電荷
除去するために、+2.3kVを以上で、例えば+2.
5kVの電位を供給する。
【0043】ここで、上記除電部材を構成するローラ部
材の硬度としては、アスカc−30°以上で、65°以
下であることが好ましい。特に、硬度としてアスカc−
30°未満であれば、誘電体ベルトを支持ローラ側に圧
接させるためのニップ幅を大きくできるが、支持ローラ
の弛みを完全に除去できる空隙が生じることも考えられ
る。また、アスカc−65°を越えると、所定のニップ
幅を得られずに、線状態で接触することで除電効果が望
めなくなる。
【0044】一方、上記制御電極としては、そのゲート
が記録媒体の搬送方向に沿って複数形成されてい場合、
記録媒体が制御電極のゲートた対向する画像形成領域を
通過するのに時間がかかるとしても、誘電体ベルトが均
一の除電されることから、記録媒体が誘電体ベルトに静
電的に均一状態で吸着されているため、記録媒体の浮き
上がりによる搬送不良を解消し、画像形成が安定するこ
とで、画像の劣化を阻止できる。特にカラーおいては、
それぞれの色に応じて設けられた各制御電極を順次通過
する時に、画像劣化を生じることなく、忠実な色による
画像を鮮明に形成することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に図1ないし図3に従って本
発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明に
おいては、負帯電のトナーに対応する構成を備えた画像
形成装置について説明するが、正帯電トナーを使用する
場合には、それに応じて適宜各印加電圧の極性を設定す
ればよい。
【0046】図1は本発明における画像形成装置の全体
的の構成を示す概略断面図である。図において、本発明
の画像形成装置は、トナー供給部2と印刷部3とで構成
される画像形成部1を備えている。画像形成部1は、画
像信号に応じて、顕像化粒子としてのトナーを使用し
て、記録媒体である記録紙上に顕像化するものである。
つまり、この画像形成装置は、トナーを選択的に飛翔さ
せて記録紙5上に付着させると共に、上記トナーの飛翔
を画像形成信号に基づいて制御することにより記録紙5
上にトナーによる可視画像を直接形成するものである。
【0047】上記画像形成部1への記録紙5の入紙側に
は、給紙装置10が設けられている。給紙装置10は、
記録媒体としての記録紙5を収容する用紙カセット4、
この用紙カセット4から記録紙5を1枚ずつ送り出すピ
ックアップローラ(給紙ローラ)6、送り出された記録
紙5をガイドする給紙ガイド7から構成されている。ま
た、給紙装置10は、記録紙5が給紙されたことを検出
する図示していない検出センサが、給紙経路中に設けら
れている。ピックアップローラ6は、図示しない駆動装
置によって回転駆動される。
【0048】また、画像形成部1からの記録紙5の出紙
側には、画像形成部1にて記録紙5上に形成されたトナ
ー像を、加熱および加圧することにより記録紙5に定着
させる定着装置11が設けられている。定着装置11
は、加熱ローラ12、ヒータ13、加圧ローラ14、温
度センサ15、および温度制御回路16から構成されて
いる。加熱ローラ12は、例えば厚さ2mmのアルミニ
ウム管表面にトナーに対して離型性のよいフッ素樹脂等
がコーティングされた状態で構成されている。上記ヒー
タ13は、例えばハロゲンランプからなり、加熱ローラ
12に内蔵されている。
【0049】加圧ローラ14は、例えばアルミニウム等
の管の表面にシリコーン樹脂からな部材をコーティング
して構成されている。そして、互いに対向して設けられ
た上記加熱ローラ12および加圧ローラ14には、記録
紙5を挟んで加圧することができるように、それぞれの
軸の両端には、図示しないスプリング等によって例えば
2kgの荷重が加えられている。
【0050】温度センサ15は、加熱ローラ12表面の
温度を測定する。温度制御回路16は、主制御部(後述
する)によって制御されており、温度センサ15の測定
結果に基づいてヒータ13のON/OFF等を制御し、
加熱口一ラ12表面の温度を例えば150℃に保持す
る。
【0051】また、定着装置11は、記録紙5が排出さ
れたことを検出する排紙センサ(図示せず)を備えてい
る。なお、加熱ローラ12、ヒータ13、加圧ローラ1
4等の材質は、特に限定されるものではない。また、加
熱ローラ12表面の温度は、特に限定されるものではな
い。さらに、定着装置11は、記録紙5を加熱定着する
だけでなく、加圧定着することによりトナー像を定着さ
せる構成となっていてもよい。
【0052】さらに、図示しないが、定着装置11から
の用紙の出紙側には、定着装置11で処理された記録紙
5を排紙トレイ上に排出する排紙ローラ、および排出さ
れた記録紙5を受ける排紙トレイが設けられている。上
記の加熱ローラ12、加圧ローラ14、および排紙ロー
ラは、図示しない駆動装置によって回転駆動され、記録
紙5を排紙する。
【0053】画像形成部1を構成するトナー供給部2
は、顕像化粒子としてのトナー21が収容されているト
ナー収容槽20、トナー21を磁気力により担持する円
筒状の担持体(スリーブ)としてのトナー担持体22、
およびトナー収容槽20内部に設けられ、トナー21を
帯電させると共に、トナー担持体22の外周面に担持さ
れるトナー層の厚さを規制するドクターブレード23か
ら構成されている。
【0054】ドクターブレード23は、トナー担持体2
2の回転方向における上流側に、トナー担持体22の外
周面からの距離が例えば60μm程度の間隔を隔てて配
置されている。トナー21は、例えば平均粒径が6μm
の磁性トナーであり、ドクターブレード23により、例
えば帯電量が−4μC/g〜−5μC/gとなるように
電荷が付与されている。尚、ドクターブレード23とト
ナー担持体22との距離は、特に限定されるものではな
く、トナー搬送量に応じて適宜設定される。またトナー
21の平均粒径や帯電量等は、特に限定されるものでは
なく、必要に応じて設定すればよい。トナー担持体22
は、図示しない駆動装置によって駆動され、図中矢印A
方向に例えばその表面での速度が例えば100mm/s
ec程度で回転駆動される。
【0055】トナー担持体22は接地されると共に、ト
ナー担持体22内部におけるドクターブレード23と対
向する位置および、制御電極26(後述する)と対向す
る位置に、図示しない固定状態で磁石が配置されてい
る。これにより、トナー担持体22は、その外周面にト
ナー21を担持することができるようになっており、さ
らにスリーブであるトナー担持体22を回転させること
で磁気的に吸着(担持)しているトナーを搬送してい
る。また、トナー担持体22の外周面に担持されたトナ
ー21は、該外周面における上記固定された磁石の磁極
位置に対応する位置で、いわゆるトナーによる穂立ちを
形成する。尚、トナー担持体22の回転速度は、特に限
定されるものではなく、トナーを搬送する量等に基づい
て速度を決定すればよい。また、トナー担持体22は、
磁気力によりトナー21を担持する代わりに、電気力、
または電気力および磁気力により担持する構成となって
いてもよい。
【0056】画像形成部1の印刷部3は、例えば厚さ1
mmのアルミニウム板から形成された、トナ一担持体2
2の外周面と対向する対向電極25と、該対向電極25
に高圧を供給する本発明の電源手段である高圧電源30
と、上記トナー担持体22との間に設けられた制御電極
26と、除電ローラ32と該除電ブラシ32に除電電位
を与える除電電源17と、記録紙5を帯電させる誘電体
ベルト24に静電的に吸着させるための電荷供給(帯
電)ローラ33と、該帯電ローラ33に帯電電位を与え
る帯電電源18と、帯電ローラ33を決められた速度で
回転駆動させるための駆動手段であるモータ34と、誘
電体ベルト24と、該誘電体ベルト24を支持し走行さ
せる支持ローラ24a,24bと、クリーナーブレード
19を備えている。
【0057】上記の対向電極25は、トナー担持体22
の外周面からの離間距離が例えば1mmとなるように設
けられている。
【0058】上記対向電極25に密着するように走行さ
れ、記録紙5を静電的に吸着させて搬送するための誘電
体ベルト24は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を
基材として形成されており、その体積抵抗率が1014Ω
・cm程度で、厚さが75μm程度のエンドレス形状の
ベルトである。該誘電体ベルト24は、支持ローラ24
a,24b間に張架され、図示しない駆動装置によって
例えば支持ローラ24bを介して駆動され、図中矢印方
向に、例えばその表面での速度が30mm/secで回
転される。
【0059】また、対向電極25には、高圧電源部(制
御手段)30により、例えば2.3kVの高電圧が供給
されるよになっている。つまり、対向電極25とトナー
担持体22との間には、高圧電源部30から供給される
高電圧により、トナー担持体22に担持されたトナー2
1を、対向電極25方向に飛翔させるのに必要な電界が
付与されることになる。
【0060】上記帯電ローラ33は、ウレタンを母材と
する発泡ゴムを使用し、特に硬度がアスカc−60°
(JIS−A30°程度)、抵抗値が108Ω・cmの
特性を有し、記録紙5の搬送速度と同一の速度で回転駆
動されている。つまり、誘電体ベルト24上に静電的に
吸着された搬送される記録紙5の搬送速度と一致する速
度で、上述したモータ34にて上記帯電ローラ33が回
転駆動されている。このモータ34は、帯電供給ローラ
33を回転駆動させるだけでなく、誘電体ベルト24を
走行させるために、支持ローラ24aを回転駆動させる
駆動源と同一にしてもよい。しかも、帯電ローラ33は
駆動用モータ34にて駆動されるものでなく、回転可能
に設けられ、誘電体ベルト24と接触して従動回転する
ように構成してもよい。
【0061】上記除電ローラ32は、誘電体ベルト24
の回転方向における制御電極26と対向する位置のさら
に下流側で、誘電体ベルト24に圧接するように設けら
れている。特に除電ローラ32は、誘電体ベルト24を
介して、該誘電体ベルト24を張架する支持ローラ24
bに対向した状態で設けられている。
【0062】除電ローラ32は、上記帯電ローラ33と
同様に、ウレタンを母材とする発泡ゴムを使用し、硬度
がアスカc−60°(JIS−A30゜程度)、抵抗値
が105Ω・cmの特性を有し、回転可能に設けられて
いる。つまり、誘電体ベルト24の移送に従動して回転
し、誘電体ベルト24の移送速度と同等の速度で回転さ
れることになる。そして、除電ローラ32は、除電電源
17によって、例えば除電電位2.5kVが印加され、
誘電体ベルト24表面に存在する不要な残留電荷を除去
する。
【0063】上記クリーニングブレード19は、例え
ば、紙詰まり(ペーパージヤム)等の不測の事態が生じ
て誘電体ベルト24の表面にトナー21が付着した場合
に、このトナー21を除去して、用紙裏面が該トナー2
1によって汚染されることを防止する。尚、対向電極2
5の材質は、特に限定されるものではなく、必要な材質
を適宜設定すればよい。また、対向電極25とトナー担
持体22との距離についても、特に限定されるものでは
なく、適宜設定すればよい。さらに、対向電極25の回
転速度や、印加される電圧は、特に限定されるものでな
く、使用するトナーや速度に応じて適宜設定すればよ
い。
【0064】また、図示しないが、本画像形成装置は、
制御回路として、画像形成装置全体を制御する主制御部
と、原稿等の画像を読み取る画像読み取り装置から得ら
れた面像データを印刷すべき画像データの形式に変換す
る画像処理部と、変換された該画像データを記憶する画
像メモリと、画像処理部から得られた画像データを制御
電極26に与えるべき画像データに変換する画像形成制
御ユニツトとを備えている。
【0065】そこで上記制御電極26は、対向電極25
表面の接線方向と平行をなし、かつ対向電極25と対向
して2次元的に広がっており、トナー担持体22から対
向電極25方向へのトナー流が通過可能な構造となって
いる。そして、この制御電極26に供給される電位によ
り、トナー担持体22と対向電極25との間に付与され
た電界が変化し、トナー担持体22から対向電極25へ
のトナー21の飛翔を選択的に制御することができる。
【0066】上記制御電極26は、トナー担持体22の
外周面からの距離が例えば100μmとなるように配置
さられており、図示しない支持部材により固定されてい
る。図2に制御電極26の詳細を示すように、該制御電
極26は、絶縁性の基板26a、高圧ドライバ(図示せ
ず)、および各々独立したリング状の導電体、即ちリン
グ状電極27・・・からなつている。基板26aは、例
えばポリイミド樹脂からなり、厚さ25μmに形成され
ている。
【0067】また、基板26aには、後述するゲート2
9・・・となるべき孔が形成されている。リング状電極
27・・・は、例えば銅箔からなり、該基板26aにお
けるトナー担持体22側表面、即ち上記孔29の周りに
設けられており、所定の配列に従って配置されている。
各リング状電極27は、例えば直径220μm、厚さ3
0μmに形成されている。また、各リング状電極27の
開口部29・・・は、例えば直径200μmに形成され
ており、トナー担持体22から対向電極25へ飛翔する
トナー21の通過部となっている。以下、この通過部を
ゲート29と称することとする。尚、制御電極26とト
ナー担持体22との距離は、特に限定されるものではな
い。
【0068】上記ゲート29・・・の大きさや、基板2
6aおよびリング状電極27・・・の材質や厚さ等は、
特に限定されるものではない。上記のゲート29・・
・、即ちリング状電極27・・・は、例えば2560個
形成されており、各リング状電極27は、個々に給電線
28および高圧ドライバ(図示せず)を介して制御電源
部31(後述する)に電気的に接続されている。上記個
数は、A4判の用紙の横幅における解像度300DPI
(dot per inch)に相当し、1ライン分の画像を形成す
る。
【0069】なお、上記リング状電極27・・・の個数
は、特に限定されるものでなく、1ラインを形成するた
めの画素(ドット)数によって決められる。そして、ゲ
ート29は図に示すように1ラインの同一ライン上に全
て形成されることがなく、図では4グループに分割さ
れ、各グループのゲート群29a,29b,29c及び
29dが、記録紙5の搬送方向、特にトナー担持体22
の移動方向に、かつライン方向に順次ずれせて形成され
ている。つまり、上述の例では、1ラインに2560個
の画素を形成するために、その個数のゲート29が形成
されており、1つのグループのゲート数は、440個で
あって、それらが図2に示すように形成されている。
【0070】このように構成することで、ドット間隔を
短くすることが容易にでき、特にドット間隔を重ならせ
て、黒べた画像を形成する場合に、円形ドットの隙間を
なくすようにすることができる。また、解像度を上げる
ことも可能になると同時に、隣接するゲートの距離を明
けることでリング状電極27・・・、その配線等を合わ
せて容易に行うことができ、制御電極の製造コストの大
幅な低減を行える利点がある。
【0071】また、上記リング状電極27・・・表面お
よび給電線28表面は、厚さ30μmの程度の絶縁体層
(図示せず)で覆われており、これにより、リング状電
極27・・・同士の絶縁性、給電線28・・・同士の絶
縁性、および、互いに接続されていないリング状電極2
7・・・と給電線28・・・との間の絶縁性が確保され
ている。また、絶縁体層の材質や厚さ等は、特に限定さ
れるものではない。
【0072】上記制御電極26のリング状電極27・・
・には、制御電源部(制御手段)31により画像信号に
応じたパルス、即ち電圧が印加される。つまり、制御電
源部31は、リング状電極27・・・に対し、トナー担
持体22に担持されたトナー21を対向電極25方向に
通過させる場合には、例えば150Vの電圧を印加し、
通過させない場合には、例えば−200Vの電圧を印加
するようになっている。このように、制御電極26への
付与する電圧(電位)を画像信号に応じて制御し、対向
電極25におけるトナー担持体22との対向面側の対向
電極25上に記録紙5を送り込むと、記録紙5の表面に
画像信号に応じたトナー像が形成される。尚、制御電源
部31は、図示しない画像形成制御ユニットから送られ
てくる制御電極制御信号によって制御されている。
【0073】次に、本画像形成装置による画像形成動作
を図3を参照して説明する。
【0074】まず、例えば、画像読取り部に複写すべき
原稿が載置され、コピースタートボタン(図示せず)が
操作されると、この入力を受けた主制御部は画像形成動
作を開始させる。即ち、画像読み取り部によって原稿画
像が読み取られ(ステップn1)、その画像データが画
像処理部で処理(ステップn2)され、画像メモリに記
憶(ステップn3)される。この画像メモリに記憶され
た画像デ一タが、画像形成制御ユニツトに転送(ステッ
プn4)され、画像形成制御ユニツトでは、入カされた
画像データを制御電極26に与える制御電極制御信号に
変換し始める(ステップn5)。
【0075】また、画像形成制御ユニツトは、所定量の
上記制御電極に供給する制御信号を得ると、トナー担持
体22が回転駆動(ステップn7)させる。このトナー
担持体(スリーブ)22の回転により担持されるトナー
の帯電量を安定化させる。この後に、支持ローラ24a
には高圧電源30によって対向電極25と同電位の高電
圧が供給(ステップn9)される。帯電ローラ33に
は、帯電電源18によって帯電電位が、除電ローラ32
は除電電源17によって除電電位が印加(ステップn
9)される。
【0076】ここで、所望の制御電極信号でない場合に
は、ステップn6にてこのフローが中断され、エラー表
示(ステップn20)が行われる。また、所望の制御電
極信号であることが確認されれば、上述したように所定
量の制御電極に供給する制御信号を得た時に、上述した
ように対向電極25及び帯電ブラシ33、除電ブラシ3
2に所定の高電圧が供給される前に、本発明において
は、トナー担持体22のトナー21を飛翔させないよう
に、制御電極26の全てのリング状電極27・・・にト
ナーが飛翔しない電位である−200Vを印加しておく
(ステップn8)。
【0077】この後に図示しない駆動装置が作動し、こ
の駆動装置に回転駆動されるピックアップローラ6によ
り、用紙カセット4内の記録紙5が画像形成部1の方向
へ送り出される(ステップn10)。この時正常な給紙
状態であるか否かがステップn11で確認される。つま
り、給紙される記録紙5が搬送経路中の給紙センサにて
検出されると、正常動作であるとしてステップn12に
進む。
【0078】ここで、ピックアップローラ6によって送
り出された記録紙5は、帯電ローラ33と支持ローラ2
4a間に搬送される。記録紙5は帯電ローラ33と支持
ローラ24aとの電位差による電荷を供給され、静電気
的に吸着されたまま誘電体ベルト24の走行に伴って画
像形成部1の印刷部3における誘電体ベルト24のトナ
ー担持体22と対向面側に搬送される。なお、制御電極
制御信号の上記所定量は、画像形成装置等によって異な
る。
【0079】そして、画像形成制御ユニットは、ステッ
プn12において上記制御電極制御信号を制御電源31
に供給する。この制御電源制御信号の供給は、上記帯電
ローラ33による印字部3への記録紙5の供給タイミン
グに同期したタイミングで行われる。制御電源部31
は、上記制御電極制御信号に基づいて、制御電極26の
各リング状電極27に印加する電圧を制御する。つま
り、制御電源部31から画像信号に応じた適宜所定のリ
ング状電極27に150Vもしくは−200Vの電圧が
印加され、制御電極26付近の電界が制御される。即
ち、制御電極26のゲート29において、画像データに
応じてトナー担持体22から対向電極25へのトナー2
1の飛翔の阻止と、その解除とが適宜行われる。これに
より、誘電体ベルト24の走行によって出紙側に向かっ
て30mm/secの速度で移動している記録紙5上
に、画像信号に応じたトナー像が形成される。
【0080】トナー像が形成された記録紙5は、支持部
材24bの持つ曲率で誘電体ベルト24から剥離されて
定着装置11に搬送されたのちに、この定着装置11で
トナ像が記録紙5に定着される。トナー像が定着された
記録紙5は、排紙ローラにて排紙トレイ上に排出される
と共に、正常に排出されたことを排紙センサにて検出さ
れる。
【0081】この検出動作に基づいて、主制御部が印刷
動作の正常な終了を判断する。以上の画像形成動作によ
り、記録紙5上に良好な画像が形成される。これを維持
するために、記録動作を終了した誘電体ベルト24に残
留する余分は電荷を除電ローラ32を介して除電する。
この除電においては、誘電体ベルト24を介して支持ロ
ーラ24bに除電ローラ32を圧接させた状態で設ける
ことで、誘電体ベルト24の移送速度に一致した速度で
回転される。そのため、誘電体ベルト24と支持ローラ
24bとの間の空隙が形成されずに、効果的に除電でき
る。そのため、誘電体ベルト24表面状態は均一な表面
電位に除電されることになる。
【0082】以上説明したように本発明の画像形成装置
は、記録紙5上に画像を直接形成するので、従来の画像
形成装置で用いられている感光体や誘電体ドラム等の顕
像体が不用となっている。
【0083】従って、顕像体から記録紙に画像を転写す
る転写動作が省略されるので、画像の劣化を生じない。
このため、装置の信頼性が向上する。また、装置の構成
か簡単化されると共に、部品点数が削減されるので、小
型化および低コスト化が可能となる。
【0084】ここで、トナー担持体22と対向電極25
との帯電ローラ33の間への電圧供給と、記録紙5の静
電吸着搬送について考えることとする。
【0085】上述したように、トナー担持体22は、接
地されており、一方対向電極25と誘電体ベルト24を
張架する支持ローラ24aには、例えば2.3kV、帯
電ローラ33には、例えば1.2kVの高圧が供給され
ている。従って、帯電ローラ33と支持ローラ24aと
の間の電位差によって、帯電ローラ33と誘電体ベルト
24の間に搬送されてきた記録紙5の表面には、負(マ
イナス)の電荷が供給され帯電される。この負の電荷が
供給されると、該電荷の静電気力によって、記録紙5は
誘電体ベルト24に静電的に吸着されたまま誘電体ベル
ト24の移動によって、制御電極26のゲート29直下
の画像形成領域へと搬送される。
【0086】上記誘電体ベルト24表面の電荷は、ゲー
ト29の直下に到達するまでに時間減衰して対向電極2
5の電位との兼ね合いにより、その表面電位は2kV程
度となる。この状態で、トナー担持体22に担持された
トナー21を対向電極25方向に通過させるべく、制御
電源部31により、制御電極26のリング状電極27・
・・に対して150Vの電圧を1画素あたり150μs
ec印加し、トナー21がゲート29を通過させない場
合には、−200Vの電圧を印加する。
【0087】このようにして、記録紙5を誘電体ベルト
24に吸着した状態で搬送し、画像形成領域であるゲー
ト29の直下において、記録紙5表面に、トナーによる
ドットの画像を直接形成する。
【0088】また、制御電極26のリング状電極27に
供給する電位を変化させることにより、制御電極26の
ゲート29近傍における等電位面の膨らみの度合いを変
化させることができる。つまり、ゲート29を通過する
トナー21に対して作用する電気力を変化させることが
できるため、制御電源部31により供給する電位を適宜
変化させることにより、記録紙5上に形成されるドット
径を任意に調整することができる。
【0089】上記帯電ローラ33は、駆動モータ34の
駆動により、記録紙5の搬送速度と同速度で回転駆動さ
れている。これによって、記録紙5として厚紙や封筒が
搬送されても、上述したように帯電ローラ33の駆動と
同時に誘電体ベルト24も支持ローラ24bの駆動によ
り走行されているため、記録紙5の滑りが発生すること
なく、誘電体ベルト24にて確実に搬送することができ
る。
【0090】そこで、上述したように、記録紙5を均一
に帯電し誘電体ベルト24への静電的な吸着状態を安定
させ、正確かつ鮮明な画像を形成を行うようにする必要
がある。そのためにも、上述したように除電ローラ32
にて誘電体ベルト24を均一に除電することが非常に重
要となる。
【0091】本発明によれば、除電ローラ32を誘電体
ベルト24を支持ローラ24b側へと圧接した状態で、
誘電体ベルト24に良好に接触していることから、除電
効果が良好となり、均一な除電を望める。
【0092】これに対し、記録動作を終了すれば記録紙
5は、誘電体ベルト24より剥離される。この時、記録
紙5に帯電ローラ33にて付与された電荷が誘電体ベル
ト24表面に移動し、また狭い記録紙5においては直接
帯電ローラ33が誘電体ベルト24を帯電した電荷がそ
のまま残留し、誘電体ベルト24表面の帯電電位は不均
一な状態となっている。このような不均一な表面状態の
まま、誘電体ベルト24が、帯電ローラ33に対向し、
記録紙5を静電吸着させる場合には、解決しようとする
課題の項に記載したようは多種多様の不具合が生じる。
【0093】この不具合を解消するために、誘電体ベル
ト24の除電手段である除電ローラ32を設けて均一に
除電している。しかしながら、従来のように除電ブラシ
を設けている場合には、誘電体ベルト24の表面状態を
均一に除電することが困難となり、上述した不具合を解
消できず、正常な記録を行えない。
【0094】この点、本発明では、上述したように除電
ローラ32を使用しているので除電の際に、誘電体ベル
ト24を支持ローラ24bに圧接した状態で除電でき
る。そのため、支持ローラ24bと誘電体ベルト24と
の間に空隙が生じない。その結果、誘電体ベルト24の
表面電荷を良好に除去できる。
【0095】ここで、除電ローラ32には、先に説明し
たように誘電体ベルト24の表面に残留する電荷を除去
するための電位である例えば2.5kVの電位が供給さ
れている。そして、図には示していないが、誘電体ベル
ト24を支持してなる支持ローラ24bには、対向電極
25と同電位が供給されている。そのため、支持ローラ
24bと除電ローラ32との間の電位差により誘電体ベ
ルト24は正の電荷が注入されることになり、先の帯電
ローラ33にて帯電した負の電荷が除去される。この
時、除電ローラ32に供給する電位としては、誘電体ベ
ルト24表面電位と対向電極25、特に同電位の支持ロ
ーラ24bの電位との電位差が小さくなることが可能な
ような電位を供給する。例えば、先に説明したように、
画像形成領域において、対向電極25の供給電位が2.
3kVで、その上の誘電体ベルト24の表面電位が2k
V程度であることを考えれば、その電位差が300V程
度である。そこで、画像形成後に記録紙5が分離された
後、除電ローラ32にて誘電体ベルト24表面の残留電
荷を除去するために、上記除電ローラ32には、上記支
持ローラ24bが2.3kVの電位が供給されている時
に、誘電体ベルト24表面の電位の低下等を見込んで、
上記300Vの電位差より小さい電位差となるような電
位、例えば2.5kV程度が供給されることで、残留電
荷を除去し、誘電体ベルト24の表面をほぼ0電位に均
一に除電することができる。
【0096】これによって、記録紙55として厚紙や封
筒等の幅狭な用紙が搬送されても、上記のような誘電体
ベルト24上に残留電荷が効率よく除電され、不均一に
残留電荷が存在することに由来する記録紙5の帯電不良
による上述の不具合を全て解消できる。
【0097】本実施例では除電ローラ32の硬度をアス
カc−60°程度に設定している。これは、この硬度が
アスカc−65゜を越えた場合には、ニップつまり、支
持ローラ24bに圧接した時に、所定の接触幅(ニップ
幅)が形成できず、均一な除電が望めなくなる。しか
も、硬度がアスカc−30゜より低いと、誘電体ベルト
24がもつ弛みによって生じた空隙を取り除くことが困
難となって、除電効果が低下する。そのため、硬度とし
てはアスカc−30゜以上でアスカc−65゜以下が好
ましい。特に誘電体ベルト24に弛みが生じようとして
も、除電ローラ32にて支持ローラ24bへと誘電体ベ
ルト24を圧接させるために、その弛みによって生じる
空隙を除去した状態で効率よく除電を行うことができ
る。
【0098】ここで、除電ローラ32の支持ローラ24
bへの圧接力としては、強くすることで誘電体ベルト2
4の弛みよる空隙を除去する効果が高まるものの、支持
ローラ24bを駆動する時の駆動モータのトルクを大き
いものを必要とする。そのため、駆動モータが効果にな
り、大きくなる。この点、上述したような硬度の除電ロ
ーラ32を設けることで、圧接力を強くすることなく、
所定のニップ幅を得ることができると同時に、弛みによ
る支持ローラ24bとの間の誘電体ベルト24の空隙を
解消できる。このため、高価な駆動モータを設ける必要
もなくなる。
【0099】また、上記除電ローラ32は、その体積抵
抗率として105Ω・cm程度のものを用いている。特
に除電ローラ32の抵抗率が、上述のものより高すぎる
と除電の時定数が大きく、スムーズな除電が行えないの
で、除電の効率を上げるためにやはり除電電位としてよ
り大きな電位を供給する必要があり、この場合も単純に
コストアップを要因になる。しかも、低効率が低すぎる
とまた、高電圧を供給するためにリーク等の問題を生じ
る。従って、上述したような抵抗率の除電ローラ32を
設けることで、先に説明した2.5kVといった非常に
高い電位を供給することで誘電体ベルト24の除電効率
を高める効果が助長される。
【0100】なお、上記の説明においては、トナー21
を通過させるべく制御電極26のリング状電極27・・
・に付与する電位が、150Vの場合を一例に挙げた
が、該電位は、トナー21の所望した飛翔制御を行える
なら、特に限定されるものではない。同様に、トナー2
1を通過させないように−200Vの電位をリング状電
極27・・・に印加しているが、この電位についても適
宜設定すればよいことである。さらに、対向電極25の
供給電圧と、電荷供給ローラ33に供給する電圧、およ
びゲート29直下での記録紙5の表面電位もまた、トナ
ー21の所望した飛翔制御を行える場合には、適宜設定
すればよいことである。
【0101】また、本発明の図2に示した構造の制御電
極26によれば、1ラインを形成するために、記録紙5
が制御電極26の各ゲート29を通過するまでに長い時
間を要する。つまり、ゲート29が記録紙5の搬送方向
に沿って4つのグループに区分されているためで、この
ような制御電極26の構造であっても、記録紙5は、上
述したように誘電体ベルト24の除電が確実に行えるた
め、該誘電体ベルト24上に均一な状態で静電的に吸着
させ、滑りが生じることなく確実に搬送できる。このた
め、トナー21が飛翔し画像を形成する際の不具合を解
消できる。特に記録紙5は上述したように帯電ローラ3
3の回転により、安定した帯電量が付与されて確実に搬
送されるため、トナー21飛翔に際して障害を与えるこ
となく、確実に記録紙5上に到達させ、画質不良等が生
じることはない。
【0102】なお、記録紙5は上述した帯電ローラ33
にて均一な電荷量を付与させるため、誘電体ベルト24
との間で静電的に吸着され、その浮き上がりが生じるこ
とがない。そのため、部分的な離間によるその領域の電
荷の放電もなく、よって画像形成を行う場合に、トナー
担持体22との間での電界が安定するため、トナー飛翔
制御を確実に行える。しかも、帯電ローラ33と支持ロ
ーラ24aとの間の電位差を大きくし、記録紙5に付与
する電荷量を多くする必要がないため、画像形成後の剥
離時に生じる放電をなくし、これによる未定着の画像を
乱すこともなくなる。
【0103】上述した本発明の実施形態の説明では、制
御電極26として図2のようなシングルドライブ、つま
り各リング状電極27に画像信号に応じて電位をそれぞ
れに印加する方式の制御電極を使用したが、制御電極の
形状は図4のようにマトリクスドライブを使用した構成
でも同様に実施できる。マトリクスドライブは必要なド
ライブ数が、ゲートの数だけ必要としなくなるため、大
幅に削減できコストダウンを図れる効果がある。
【0104】図4に示すように制御電極26は、基板2
6aの表面及び裏面に帯状電極群27aと27bを互い
に直交(交差)する状態で形成されている。表裏面の帯
状電極郡27a及び27bが交差するそれぞれの位置
に、トナー流を通過させるゲート29が形成されてい
る。
【0105】そして、表面の帯状電極郡27aには、例
えば画像信号に応じたトナー飛翔電位を印加する。また
裏面の帯状電極郡27bには、周期的に切換えられる走
査信号に応じたトナー飛翔電位を印加する。これによ
り、ゲート29の交差する表裏面の帯状電極郡27a及
び27bに同時にトナー飛翔電位が印加された状態で、
トナー担持体22のトナー21が飛翔され、ゲート29
を通過後に、対向電極25へと飛翔されることになる。
【0106】このような構成の制御電極26において
も、図2に示した制御電極26と同様であって、記録紙
5の搬送等を妨げるものではない。特に記録紙5は均一
に帯電された状態で誘電体ベルト24の走行によって、
画像形成領域へと搬送されため、トナー飛翔制御のため
の電位のアンバランスによるトナー飛翔制御を正確に行
えないといった不具合を解消でき、画像形成領域を通過
する時間が長くても、画像形成不良が生じることなく正
確な画像形成を行える。
【0107】さらに、本発明の実施形態においては、顕
像化粒子として単色トナーを利用する場合について説明
した。これは少なくとも単色にて画像を形成するためで
あって、カラー画像を形成する場合には、複数の色のト
ナーを使用する必要となる。そのため、図5に示すよう
に、トナー担持体22をそれぞれの色に対応する個数設
け、このトナー担持体22を記録紙の搬送方向に沿って
併設する。
【0108】この図5によてば、顕像化粒子として、イ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを用いる
場合、ブラックの画像を形成するための画像形成部1
a、シアンの画像を形成するための画像形成部1b、マ
ゼンタの画像を形成するための画像形成部1c、イエロ
ーの画像を形成するための画像形成部1dを構成するた
めに、トナー担持体22a,22b,22c,22dに
対応して、制御電極26a,26b,26c,26d、
そして共通の対向電極25をそれぞれ記録紙5の搬送方
向に沿って設けている。
【0109】このようなカラー画像を形成する装置であ
っても、記録紙5は帯電ローラ33の作用により誘電体
ベルト24上に静電的に確実に吸着され、各色の画像形
成領域へと誘電体ベルト24の走行に従って搬送され
る。この時、記録紙5の浮き上がり等が生じることな
く、確実に搬送され、各色のトナーによる画像が順次形
成されていく。そのため、画像形成領域を記録紙5が通
過する時間が長くても安定した状態での記録紙5の搬送
を行うと同時に、正常な状態での画像形成を行える。
【0110】そのためにも、図5において帯電ローラ3
2にて記録動作が完了した誘電体ベルト24表面を均一
に除電することで、上述したように帯電ローラ33にて
均一な帯電を可能にしている。図5においては、帯電ロ
ーラ33及び除電ローラ32には、帯電及び除電用の電
源が供給される状態で図示していないが、当然図1にお
いて説明したように所定の電位が供給されている。
【0111】ここで、除電ローラ32においては、誘電
体ベルト24の移送速度に応じて従動回転可能に設ける
ことについて説明したが、帯電ローラ33同様に駆動用
モータにて駆動させ、誘電体ベルト24の速度と同一速
度で駆動させれば、誘電体ベルト24が支持ローラ24
aに対して空隙が形成できないようにできる。つまり、
同速度で駆動されることで、誘電体ベルト24を引っ張
ることがないため、誘電体ベルト24の弛み等が生じる
のを阻止し、確実に支持ローラ24b側に圧接させるこ
とが可能になる。
【0112】なお、顕像化粒子がトナーである場合につ
ていて説明したが、この顕像化粒子はインク等であって
も同様に実施できる。また、トナー供給部2の構成を、
イオンフロー法を適用した構成とすることも可能であ
る。つまり、画像形成部1は、コロナ帯電器等のイオン
源を備えた構成となっていてもよい。この場合において
も、上記と同様の作用効果を奏することができる。
【0113】本発明にかかる画像形成装置は、例えば、
ディジタル複写機およびファクシミリ装置の印字部や、
ディジタルプリンタ、プロッタ等に好適に適用すること
ができる。
【0114】
【発明の効果】以上説明した本発明の画像形成装置によ
れば、記録媒体を顕像化粒子が飛翔してくる画像形成領
域へと、静電的に誘電体ベルト上に吸着させるために、
除電ローラを誘電体ベルトに確実に圧接させるために、
記録媒体の滑りによる不具合を解消できる。
【0115】そのため、除電電位を上げることなく、効
果的な除電を行えるため、記録媒体を静電的に誘電体ベ
ルトへと吸着させ、良好なる記録動作を行わせることが
でき、画像劣化や画像不良が生じることなく鮮明な画像
形成を行える。
【0116】また、記録媒体は誘電体ベルト上に静電的
に確実に吸着されて画像形成領域に搬送させることがで
き、よって画像形成領域が長くなっても、その状態を維
持させることができるため、画像形成の時の不具合はな
く、画像劣化の生じない良質の画像を形成できる。
【0117】さらに、記録媒体が誘電体ベルトより剥離
される時に誘電体ベルトに電荷が不均一な状態で残留し
ても、均一な表面電位に除電できるため、画像が乱され
ることもなくなる。
【0118】以上のように、記録媒体の搬送の不良及び
該搬送による不良により生じる画像の劣化等が生じるこ
となく、安定した状態で画像形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置の全体構成を示す概
略の断面図である。
【図2】本発明における画像形成装置が備える制御電極
の一部の詳細な構成を示す平面図である。
【図3】記録制御動作の流れを示すフローチャートであ
る。
【図4】制御電極の他の具体例を示すもので、マトリク
ス構成を有する制御電極の平面図である。
【図5】本発明による画像形成装置におけるカラー画像
形成装置の要部を示す断面図である。
【図6】従来の画像形成装置の画像形成原理を説明する
ための断面図である。
【図7】トナー飛翔を制御するための制御電極を構成す
る例えばリング状電極等に画像信号に応じてトナー飛翔
制御のための電圧を印加制御するための制御回路構成図
である。
【符号の説明】
1 画像形成部 2 トナー供給部 3 印刷部 5 記録紙(記録媒体) 18 帯電電源(電源手段) 21 トナー(顕像化粒子) 22 トナー担持体 24 誘電体ベルト 24a,24b 支持ローラ(ベルト駆動手段) 25 対向電極 26 制御電極 27 リング状電極 29 ゲート 30 高圧電源部(制御手段) 31 制御電源部(制御手段) 32 除電ローラ(除電部材) 33 帯電ローラ(帯電部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕像化粒子を担持する担持体と、該担持
    体に対向して配置された対向電極と、これら担持体と対
    向電極との間に配置され顕像化粒子の通過部となる複数
    のゲートを有する制御電極と、上記対向電極上を搬送さ
    れ上記顕像化粒子による画像が形成される記録媒体と、
    上記担持体と対向電極との間に所定の電位差を生じさせ
    る電位を付与すると共に、上記制御電極に付与する電位
    を変化させることにより顕像化粒子の上記ゲートの通過
    を制御して上記搬送される記録媒体上に画像を形成する
    制御手段と、を備えた画像形成装置において、 上記対向電極上に沿って送行される無端状の誘電体ベル
    トと、 該誘電体ベルトを張架する複数のローラを備え、少なく
    とも1つのローラを駆動してなるベルト駆動手段と、 上記誘電体ベルトに上記記録媒体を介して画像形成前に
    静電的に吸着させるための帯電部材と、 上記記録媒体への画像形成後に上記誘電体ベルトに残留
    する電荷を除電するための除電部材とを設け、 該除電部材は弾性部材又は導電性部材よりなり上記誘電
    体ベルト表面に対して圧接状態で設けられた回転可能な
    ローラ部材にて構成されたことを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 上記除電部材は、少なくとも導電性から
    なり、上記誘電体ベルトの表面との間に電位差が生じる
    ような除電電位が供給されることを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 上記除電部材は、上記誘電体ベルトを張
    架する下流側の一つの支持ローラと対向した位置にロー
    ラ部材を圧接状態で設けられたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 上記制御電極は、そのゲートが記録媒体
    の搬送方向に沿って複数形成されていることを特徴とす
    る請求項1、2、3何れか記載の画像形成装置。
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