JPH09254380A - インクジェットヘッドの駆動方法及び駆動回路 - Google Patents

インクジェットヘッドの駆動方法及び駆動回路

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JPH09254380A
JPH09254380A JP6684696A JP6684696A JPH09254380A JP H09254380 A JPH09254380 A JP H09254380A JP 6684696 A JP6684696 A JP 6684696A JP 6684696 A JP6684696 A JP 6684696A JP H09254380 A JPH09254380 A JP H09254380A
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time constant
waveform
driving
circuit
voltage
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JP6684696A
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Tomoaki Nakano
智昭 中野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク滴を安定して噴射させることにより高
画像品質を得る。 【解決手段】 圧電素子をアクチュエータとして利用す
るインクジェットヘッドにおいて、圧電素子を駆動する
駆動電圧波形の電圧値と立ち上げ時定数を従属的に変化
させる。駆動波形の電圧値Vp1,Vp2,Vp3と立
ち上げ時定数tr1,tr2,tr3を従属的に可変さ
せることにより、インク吐出滴の粒子化状態を常に安定
させ、サテライトのない高画像品質を得ることができる
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドの駆動方法及び駆動回路に関し、より詳細には、カ
ラーインクジェットプリンタのヘッド駆動の方法及び回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、周知のよう
に、ノズルと、該ノズルに連通するインク室と、該イン
ク室内の圧力を急峻に増大させる手段、例えば、インク
室を変形させて該インクの体積を急峻に減少させる電気
機械変換素子(圧電素子)とを有し、パルス電圧発生手
段から記録画像に応じて発生したパルス電圧を前記圧電
素子に印加することで前記インク室を変形させ、該イン
ク室内のインクを前記ノズルから噴出して記録紙面に記
録ドットを形成するものである。
【0003】特開昭63−251241号公報には、イ
ンク室の容積を急峻に減少させることによって(換言す
れば、インク室内の圧力を急峻に増加させることによっ
て)、前記ノズルよりインク滴を吐出させ、さらにイン
ク滴が吐出した後の前記ノズルのメニスカスの後退が急
峻かつ所定量以上に進行しないように、前記インク室を
初期状態に戻すときの駆動パルスの立ち下がり時定数を
電圧値に応じて変化させる信号変調部を具備したインク
ジェット記録装置が開示されている。
【0004】また、特開昭59−42965号公報に
は、電気機械変換素子(圧電素子)にパルス電圧を印加
させることによりインク室内のインクを加圧してインク
滴を噴射させるインクジェットプリンタにおいて、パル
ス電圧発生手段にパルス電圧の立ち上がり時間および持
続時間の少なくとも一方を調整する調整手段を備えたイ
ンクジェットプリンタが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭63−25
1241号公報に開示された発明によると、パルス電圧
の変化に応じて立ち下げ時定数を制御することで小さな
インク滴から大きなインク滴まで安定に吐出させること
ができる。この場合は、パルス電圧が大きいときは立ち
下げ時定数も緩やかにしているので、吐出量を増加させ
てもメニスカスの後退は所定量以上には進行しない。し
かし、パルス電圧を高くすると、立ち下げ時定数には関
係なく、圧電素子への充電エネルギが増加するので、イ
ンクの吐出速度が増加し、不要サテライトを発生させ
る。従って、パルス電圧を上げたときは、紙面上のイン
クの着弾位置が電圧を上げる前と異なるので、ドット位
置精度や画像品質を劣化させることになる。
【0006】前記特開昭59−42965号公報に開示
された発明は、パルス電圧の立ち上がり時間または持続
時間を調整することでパルス電圧を最適電圧とすること
ができる。したがって、可変電源を必要とせず、1つの
電源でインクの飛翔状態を調整することができる。しか
し、近年、高画像品質が要求され、ドット径変調を行う
場合や、記録紙の種類またはインクの種類等に応じてイ
ンク吐出量を可変させてドット径を制御させる場合に、
パルス電圧を可変させる必要がある時は、立ち上がり時
間または持続時間を調整してもインクを安定噴射させる
ことはできない。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するための
インクジェットヘッド駆動方法および駆動回路を提供
し、インク滴を安定に噴射させることで高画像品質を得
ることを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、圧電
素子をアクチュエータとして利用するインクジェットヘ
ッドにおいて、前記圧電素子を駆動する駆動電圧波形の
電圧値と立ち上げ時定数を従属的に可変させることを特
徴とし、もって、駆動波形の電圧値と立ち上げ時定数を
従属的に可変させることにより、インク吐出滴の粒子化
状態を常に安定させ、サテライトのない高画像品質を得
ることができるようにしたものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記駆動電圧波形の電圧値を高くする場合は、立ち
上げ時定数を大きくすることを特徴としたもので、駆動
電圧値を高くするときは、立ち上げ時定数を長し、駆動
電圧値を可変させても、インク吐出速度が一定になるよ
うにし、これによって、ドット位置精度を向上させるよ
うにしたものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、前記電圧値と立ち上げ時定数の組み合わせを
複数組有し、制御モードに応じて、前記組み合わせの中
から選択することを特徴としたもので、制御モードに応
じて駆動電圧値と立ち上げ時定数の組み合わせを選択可
能とし、CPUなどを用いたディジタル情報で駆動回路
を制御できるようにして、回路構成を簡単にし、低コス
トで高精度な制御をすることができるようにしたもので
ある。
【0011】請求項4の発明は、圧電素子をアクチュエ
ータとして利用するインクジェットヘッドにおいて、前
記圧電素子を駆動する電圧波形を生成する波形生成装置
を有し、前記圧電素子を駆動する駆動電圧波形の電圧値
と立ち上げ時定数を従属的に可変させることを特徴と
し、もって、波形生成装置を具備することにより、各ア
クチュエータ毎に波形を制御する必要がなく、共通駆動
波形の駆動電圧値と立ち上げ時定数を制御するだけでよ
く、これによって、部品点数が少なく低コストな回路で
実現できるようにしたものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記駆動電圧波の立ち上げ時定数を決定する抵抗素
子を複数具備し、駆動電圧値に応じて、前記抵抗素子を
選択することを特徴としたもので、抵抗素子をスイッチ
ング素子で選択するだけで立ち上げ時定数を制御できる
ようにし、低コストな回路で実現できるようにしたもの
である。
【0013】請求項6の発明は、請求項4又は5の発明
において、前記駆動電圧波形の電圧値をCPUのディジ
タル出力値に応じて可変させる電圧制御装置と、前記立
ち上げ時定数を決定する抵抗素子をCPUのディジタル
出力値に応じて選択させる時定数制御装置を有すること
を特徴としたもので、CPUを有し、該CPUのビット
情報で駆動電圧及び該駆動電圧の立ち上げ時定数を制御
できるようにし、更に、テーブル(ROM)を用意し、
CPUが該テーブルを参照するだけで容易に複数のモー
ド(環境温度、ドット径変調、紙種など)を制御するこ
とができるようにしたものである。
【0014】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、駆動電圧値を可変させる電圧制御装置、または、前
記立ち上げ時定数を決定する時定数制御装置にサーミス
タが含まれていることを特徴としたもので、環境温度に
よるヘッドのインク吐出特性を駆動波形で補正する場合
に、抵抗サーミスタに置き換えるだけで容易に駆動電
圧、立ち上げ時定数を制御することができ、低コストな
回路で実現できるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の動作原理を説明
するための図、図2は、圧電変換素子(PZTのd33
変位をアクチュエータとして利用する場合)に印加する
駆動波形を示す図で、以下、階調表現をするときのドッ
ト径変調を行う場合を例に挙げて説明する。
【0016】圧電変換素子(PZT)をアクチュエータ
として使用するインクジェット記録装置において、ドッ
ト径変調を行うには、インク吐出量を可変させるのが一
般的である。図1(A)及び図1(B)は、駆動電圧V
pとインク吐出量Mjの関係を示す図で、この図1
(A)の関係から、大きなドット径を形成するためには
駆動波形の電圧値Vpを高く設定し、小さなドット径を
形成するためには電圧値Vpを低く設定することが必要
である。
【0017】一方、図1(C)に示すように、インク吐
出速度Vjは駆動電圧Vpを高くするとインク吐出速度
は速くなるが、Vj>Vjhの領域ではサテライトが発
生したり、ノズルから気泡を混入しやすくなるので不安
定な吐出状況になってしまう。また、Vpを低くすると
Vjも遅くなり、Vj<Vjlの領域では、インク噴射
方向が不安定になったり、Vjが速いときより、インク
着弾位置がずれてしまう。このような粒子化状態で、記
録紙面上に印字(1ドット毎)したときの様子を図1
(B)に示す。駆動電圧Vpが高いときは、ドット径は
大きくなるが、サテライトが記録紙面上に付着し画像品
質を損ねることになる。また、駆動電圧Vpが低いとき
は、ドット位置精度を低下させることになる。
【0018】本発明は、上述のごとき不具合を改善する
ため、駆動Vpを可変させても、インク吐出速度Vjが
安定領域(Vjl<Vj<Vjh)に入るように、駆動
電圧Vpに応じて立ち上げ時定数trを可変としたもの
である。図1(C)において、立ち上げ時定数をtr=
tr2で固定した場合、駆動電圧は、Vp=Vp1およ
びVp=Vp3の場合は、いずれも粒子化状態は非安定
状態にある。一方、図1(D)に示すように、立ち上げ
時定数trを長くするとインク吐出速度Vjは遅くなる
ので、それぞれの駆動電圧Vpで立ち上げ定数trを選
択することでインク吐出速度Vjを安定領域に設定する
ことができる。このように、Vp=Vp1のときはtr
=tr1、Vp=Vp3のときはtr=tr3(Vp1
<Vp3、tr1<tr3)に設定すればよい。
【0019】したがって、図3に示すように、駆動電圧
Vpの値に応じて立ち上げ時定数trを従属的に設定し
てやれば、ドット径をVpで可変させても安定した粒子
化でインクを吐出させることができる。図4は本発明に
よる駆動波形の一例を示す図で、図示のように、駆動電
圧をVp1からVp3と高くするにつれて、立ち上げ時
定数をtr1からtr3へと大きくするようにしてい
る。
【0020】本発明は、上記のドット径変調の場合のみ
に限らず、例えば、表1(テーブル)に示すように、制
御モードに応じて適応させることができる。例えば、表
1に示すように、印字する紙の種類によってインク吐出
量を可変させる場合、解像度に応じてドット径を切り替
える場合、ブラックインクとカラーインクでインク吐出
量を異ならせる場合、あるいは、環境温度に応じてイン
ク吐出特性を駆動波形で補正する場合などにおいて、駆
動電圧または立ち上げ時定数を制御する場合に適用させ
ることができる。なお、表1に示した各制御モードのV
pの大小関係は一般的な例を挙げたにすぎず、ヘッド構
造やインク物性によっては、例えば、Vp11>Vp1
2>Vp13となる場合は、図3の関係から、tr11
>tr12>tr13という関係になる。なお、この関
係は、ヘッド間またはノズル間のインク吐出特性バラツ
キを駆動波形で補正する場合(表無し)にも適用でき
る。
【0021】
【表1】
【0022】図5は、PZT駆動回路のブロック図で、
図中、1はCPU、2は駆動タイミング同期装置、3は
波形生成回路、4は低インピーダンス出力装置、5は共
通電極、6は圧電素子(PZT)、7は選択電極、8は
選択装置、9はテーブル(表1)を格納しているROM
で、波形生成装置3は、ROM、D/Aコンバータまた
は他のパルス発生回路と微積分回路、クリップ回路、ク
ランプ回路などの波形変形回路から構成される。入力端
子にPZTを駆動するための基準タイミングパルスが入
力されると、波形生成装置3で生成された駆動波形は、
tr制御回路およびVp制御回路によってVpとtrが
従属的に可変され、バッファアンプ、SEPP(Singl
e Ended Push Pull)等で構成された低インピーダン
ス増幅器4を介して、1ch又は複数chの圧電素子を
有するヘッドの共通電極(Com)に印加される。
【0023】一方、選択装置8はシフトレジスタ回路、
ラッチ回路及び各chの選択電極(Sel)にそれぞれ結
線されるトランジスタとダイオードアレイから成り、各
チャンネル(ch)を選択する。したがって、選択され
たチャンネルの圧電素子には上記波形生成装置3で発生
した波形と同一の駆動波形が印加される。図5におい
て、駆動波形の出力はヘッドに対して低インピーダンス
出力であるため、圧電素子のバラツキや駆動ch数によ
って、波形が歪むことがないのは周知である。
【0024】図7,図8は、図6に示した駆動波形を生
成するための定電圧駆動回路(波形生成装置及び低イン
ピーダンス出力装置)を示す図で、図7の3bitの入
力端子IN1のいずれかにHiレベルが入力されると、
選択されたバッファB1〜B3は電源電圧Vppより低
い電圧レベルを出力し、それぞれに対応したTr11〜
Tr13をONさせる。Tr11〜Tr13がONする
と、抵抗Ra1〜Ra3とコンデンサCkで決まる時定
数でコンデンサCkが充電される。従って、入力bit
に応じて8種類の立ち上げ時定数trでコンデンサCk
を充電することができる。この時の充電電圧はVppま
では上がらず、ダイオードDk(降下電圧Vd)によっ
てPZT駆動電圧はVpにクリップされ、図6に示すよ
うに、Vp=Vth+Vdとなる。また、放電時はIN
1がLowレベルとなり、バッファBの出力はVppと
なるので、Tr11〜Tr13はOFFする。IN2は
通常Hiレベルにあるので、同時にIN1がLowレベ
ルのときはインバータINV1の出力はHiとなってT
r2がONし、抵抗RbとコンデンサCkで決まる時定
数で、Vpまで充電されたコンデンサCkは放電を始め
る。
【0025】図8は、駆動電圧Vpを制御する電源Vt
hの回路構成を示す図で、3端子電圧レギュレータ(例
えば、LM317T、ナショナルセミコンダクタ製)1
1は適当な定電圧源をVinに供給すると、抵抗R1と
抵抗選択回路(例えば、SN7406、テキサスインス
ツルメント製)12によって選択される抵抗R21〜R
23,Rp,Rsの合成抵抗R2で次の式によって決ま
る出力電圧Voutを出力する。 Vout=1.25×(1+R2/R1)…(1) したがって、出力電圧Voutは抵抗選択回路12のIN
3の入力Bit情報に応じて8種類の電圧レベルを出力
することができる。このVoutを図7のVthとして利
用することで図4、図6に示したような駆動電圧Vpを
発生させることができる。
【0026】tr制御信号IN1,IN2およびVp制
御信号IN3はCPU1によって制御され、CPU1は
テーブル(表1)の各制御モードで図3に示したVpと
trの関係が成り立つように、tr制御信号IN1,I
N2およびVp制御信号IN3を出力する。IN1,I
N2はAND回路によって圧電素子駆動タイミングと同
期しており、IN3は各制御モードに応じた状態信号で
ある。また、テーブル(表1)9の各モードは自動また
はユーザによって設定され、CPU1は予め準備された
テーブル(ROM)を参照して、制御信号を波形生成装
置3に与える。低インピーダンス出力回路4はTr3〜
Tr6にて構成され、Com端子を介してヘッドと結線
される。したがって、選択装置8で選択された各chの
PZTは、波形生成装置3にて形成された図4に示すよ
うな波形で駆動される。
【0027】図9は、本発明の別の駆動波形生成装置の
回路例を示す図で、駆動波形の電圧レベルVpを決める
Vthは図10に示す電圧レギュレータ14の出力Vou
tによって与えられる。図10中のサーミスタ(負性抵
抗)15は低温になると抵抗値が増加するので、合成抵
抗R2も増加する。従って、(1)式で与えられるよう
にVout(Vth)は増加し駆動電圧は高くなる。一方、
駆動電圧波形の立ち上り時定数trは、図9中のサーミ
スタ13とCkの値で決まる。従って、低温になると時
定数が増加するので立ち上り時定数trは長くなる。こ
のようにサーミスタを利用することで環境温度に応じて
Vpとtrを従属的に可変させることができる。
【0028】図11は、本発明を用いたインクジェット
プリンタヘッドの斜視図、図12(A)は、そのA−A
断面図、図12(B)はB−B断面図で、図中、20は
アクチュエータユニット、30は液室ユニットを示し、
アクチュエータユニット20は、基板21、PZTアク
チュエータ22(駆動部22a、非駆動部22b)、フ
レーム23、共通電極24、選択電極25、絶縁層2
6,27等から成り、液室ユニット30は振動板(Ni
電鋳)31、隔壁(ドライフィルムレジスト32a,3
2b)32、ノズルプレート33、共通液室34、イン
ク液入口35、インク室(加圧液室)36、ノズル37
等から成っており、前述のようにして生成した駆動電圧
Vpにて、アクチュエータ22aを駆動してインク液室
36のインクを加圧し、ノズル36よりインク液室36
のインク滴を噴射して記録紙にインクドットの記録を行
う。
【0029】以上、アクチュエータがPZTのd33変
位利用のヘッド構造の場合について、本発明の実施例を
説明したが、d31変位を利用する場合のように、駆動
波形の立ち下げ時(PZTの分極方向を正電圧)でイン
クを加圧吐出させるヘッド構造の場合は、trの代わり
にtfをVpに応じて従属的に可変させればよい。この
場合、図7のRbを可変とする。また、波形生成装置に
て形成される波形は図4に限らず、台形波、三角波など
いずれの場合にも本発明が適用でき、インクを加圧吐出
させるための電圧レベルとその時定数を制御することが
できる。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明によると、圧電素子をア
クチュエータとして利用するインクジェットヘッドにお
いて、前記圧電素子を駆動する駆動電圧波形の電圧値と
立ち上げ時定数を従属的に可変させるようにしたので、
インク吐出滴の粒子化状態を常に安定させることがで
き、サテライトのない高画像品質を得ることができる。
【0031】請求項2の発明によると、請求項1の発明
において、前記駆動電圧波形の電圧値を高くする場合
は、立ち上げ時定数を大きくするようにしたので、駆動
電圧値を高くすると、立ち上げ時定数が長くなり、駆動
電圧値を可変させても、インク吐出速度を一定にするこ
とができ、従って、ドット位置精度を向上させることが
できる。
【0032】請求項3の発明によると、請求項1又は2
の発明において、前記電圧値と立ち上げ時定数の組み合
わせを複数組有し、制御モードに応じて駆動電圧値と立
ち上げ時定数の組み合わせを選択するようにしたので、
CPUなどを用いたディジタル情報で駆動回路を制御す
ることができ、従って、回路構成が簡単で、低コストで
高精度な制御をすることができる。
【0033】請求項4の発明によると、圧電素子をアク
チュエータとして利用するインクジェットヘッドにおい
て、前記圧電素子を駆動する電圧波形を生成する波形生
成装置を有し、前記圧電素子を駆動する駆動電圧波形の
電圧値と立ち上げ時定数を従属的に可変させるようにし
たので、駆動回路構成は波形生成装置を有するので各ア
クチュエータ毎に波形を制御する必要がなく、共通駆動
波形の駆動電圧値と立ち上げ時定数を制御するだけでよ
く、従って、部品点数が少なく低コストな回路で実現で
きる。
【0034】請求項5の発明によると、請求項4の発明
において、前記駆動電圧波の立ち上げ時定数を決定する
抵抗素子を複数具備し、駆動電圧値に応じて前記抵抗素
子を選択するようにしたので、駆動回路構成は抵抗素子
をスイッチング素子で選択するだけで立ち上げ時定数を
制御することができ、低コストな回路で実現できる。
【0035】請求項6の発明によると、請求項4又は5
の発明において、前記駆動電圧波形の電圧値をCPUの
ディジタル出力値に応じて可変させる電圧制御装置と、
前記立ち上げ時定数を決定する抵抗素子をCPUのディ
ジタル出力値に応じて選択させる時定数制御装置を設れ
たので、駆動回路構成にCPUを有し、該CPUにより
ビット情報で駆動電圧、立ち上げ時定数を制御できるの
で、CPUがROM(テーブル)を参照するだけで容易
に複数のモード(環境温度、ドット径変調、紙種など)
を制御することができる。
【0036】請求項7の発明によると、請求項6の発明
において、駆動電圧値を可変させる電圧制御装置、また
は、前記立ち上げ時定数を決定する時定数制御装置にサ
ーミスタを設けたので、環境温度によるヘッドのインク
吐出特性を駆動波形で補正する場合に、抵抗をサーミス
タに置き換えるだけで容易に駆動電圧、立ち上げ時定数
を制御することができ、低コストな回路で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の動作原理を説明するための図であ
る。
【図2】 圧電素子を駆動する電圧波形の一例を示す図
である。
【図3】 圧電素子の駆動電圧Vpと立ち上げ時定数t
rの関係を示す図である。
【図4】 圧電素子駆動電威の波形例を示す図である。
【図5】 本発明による圧電素子駆動回路の一例を説明
するための図である。
【図6】 本発明による圧電素子駆動電圧発生原理を説
明するための駆動電圧波形図である。
【図7】 図6に示した駆動電圧波形を生成するための
波形生成回路の一例を示す図である。
【図8】 図6に示した駆動電圧波形を生成するための
低インピーダンス出力回路の一例を示す図である。
【図9】 図6に示した駆動電圧波形を生成のための波
形生成回路の他の例を示す図である。
【図10】 図6に示した駆動電圧波形を生成するため
の低インピーダンス出力回路の他の例を示す図である。
【図11】 本発明が適用されるインクジェットヘッド
の一例を示す斜視図である。
【図12】 図11に示したインクジェットヘッドのA
−A線断面図及びB−B線断面図である。
【符号の説明】
1…CPU、2…駆動タイミング同期装置、3…波形生
成回路、4…低インピーダンス出力装置、5…共通電
極、6…圧電素子(PZT)、7…選択電極、8…選択
装置、9…ROM(テーブル)、11,14…電圧レギ
ュレータ、12…抵抗選択回路、13,15…サーミス
タ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子をアクチュエータとして利用す
    るインクジェットヘッドにおいて、前記圧電素子を駆動
    する駆動電圧波形の電圧値と立ち上げ時定数を従属的に
    可変させることを特徴とするインクジェットヘッドの駆
    動方法。
  2. 【請求項2】 前記駆動電圧波形の電圧値を高くする場
    合は、立ち上げ時定数を大きくすることを特徴とする請
    求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記電圧値と立ち上げ時定数の組み合わ
    せを複数組有し、制御モードに応じて、前記組み合わせ
    の中から選択することを特徴とする請求項1又は2に記
    載のインクジェットヘッドの駆動方法。
  4. 【請求項4】 圧電素子をアクチュエータとして利用す
    るインクジェットヘッドにおいて、前記圧電素子を駆動
    する電圧波形を生成する波形生成装置を有し、前記圧電
    素子を駆動する駆動電圧波形の電圧値と立ち上げ時定数
    を従属的に可変させることを特徴とするインクジェット
    ヘッドの駆動回路。
  5. 【請求項5】 前記駆動電圧波の立ち上げ時定数を決定
    する抵抗素子を複数具備し、駆動電圧値に応じて、前記
    抵抗素子を選択することを特徴とする請求項4に記載の
    インクジェットヘッドの駆動回路。
  6. 【請求項6】 前記駆動電圧波形の電圧値をCPUのデ
    ィジタル出力値に応じて可変させる電圧制御装置と、前
    記立ち上げ時定数を決定する抵抗素子をCPUのディジ
    タル出力値に応じて選択させる時定数制御装置を有する
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のインクジェッ
    トヘッドの駆動回路。
  7. 【請求項7】 駆動電圧値を可変させる電圧制御装置、
    または、前記立ち上げ時定数を決定する時定数制御装置
    にサーミスタが含まれていることを特徴とする請求項6
    に記載のインクジェットヘッドの駆動回路。
JP6684696A 1996-03-22 1996-03-22 インクジェットヘッドの駆動方法及び駆動回路 Pending JPH09254380A (ja)

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